JP6668970B2 - ガスセンサ及び情報処理システム - Google Patents

ガスセンサ及び情報処理システム Download PDF

Info

Publication number
JP6668970B2
JP6668970B2 JP2016122610A JP2016122610A JP6668970B2 JP 6668970 B2 JP6668970 B2 JP 6668970B2 JP 2016122610 A JP2016122610 A JP 2016122610A JP 2016122610 A JP2016122610 A JP 2016122610A JP 6668970 B2 JP6668970 B2 JP 6668970B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sensitive film
gas sensor
light
electrode
light source
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016122610A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017227499A (ja
Inventor
道雄 丑込
道雄 丑込
壷井 修
修 壷井
一明 柄澤
一明 柄澤
百瀬 悟
悟 百瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP2016122610A priority Critical patent/JP6668970B2/ja
Publication of JP2017227499A publication Critical patent/JP2017227499A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6668970B2 publication Critical patent/JP6668970B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Fluid Adsorption Or Reactions (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)

Description

本発明は、ガスセンサ及び情報処理システムに関する。
生活習慣病が低年齢化傾向にある一方、高齢化社会へ加速的に進んでいる現在、病気の早期発見が以前よりも増して重要視されるようになってきている。この現状をふまえ、検査を簡便に行なうことが求められるようになってきている。
最近、ヒトの呼気に含まれる特定のガス成分が、そのヒトの健康状態を表す指標となるとされており、簡便な検査方法として、ヒトの呼気のガス成分をガスセンサによって測定し、分析することが注目されつつある。
特開2003−90795号公報 特開2008−232710号公報
しかしながら、ガスセンサは、使用に伴って劣化し、劣化が進むと、検出値の誤差が大きくなるため、正確な検査結果が得られなくなる。
また、劣化の程度は、使用環境やセンサ個体差などによって様々であるため、劣化しているか否かを、使用回数や使用時間のみで単純に判断することは難しい。
本発明は、劣化を確実に判定できるようにして、正確な検査結果が得られるようにすることを目的とする。
1つの態様では、ガスセンサは、光透過性を有する基板上に設けられた第1電極と、同基板上に設けられた第2電極と、同基板上に設けられ第1電極と第2電極とを電気的に接続する感応膜と、同基板の一方の側に設けられ感応膜に光を照射する光源と、同基板の光源が設けられている側に設けられ、感応膜に対応する位置に開口部を有する遮光部材と、同基板を挟んで前記一方の側の反対側に設けられ、感応膜を透過してきた光を検出する光検出器と、光検出器によって検出された値に基づいて感応膜の劣化を判定する制御演算部とを備える。ここで、前記開口部は、第1電極及び第2電極のうち正電極となる方の縁に沿って設けられたスリットであってよい。
1つの態様では、情報処理システムは、上述のガスセンサと、ガスセンサによって得られたデータを処理するコンピュータとを備える。
1つの側面として、劣化を確実に判定できるようになり、正確な検査結果が得られるようになるという効果を有する。
本実施形態にかかるガスセンサの構成を示す模式的斜視図である。 本実施形態にかかるガスセンサの構成を示す模式的断面図である。 本実施形態にかかるガスセンサの構成を示す模式的平面図である。 本実施形態にかかるガスセンサの構成を示す模式図である。 本実施形態にかかるガスセンサの動作を説明するためのフローチャートである。 一般的なガスセンサデバイスの構成を示す模式的平面図である。 一般的なガスセンサデバイスにおける感応膜の劣化に伴う形状変化を示す模式的平面図である。 一般的なガスセンサの劣化に伴う抵抗変化を説明するための図である。 (A)、(B)は、本実施形態にかかるガスセンサの変形例の構成を示す模式図である。 (A)、(B)は、本実施形態にかかるガスセンサの変形例の構成を示す模式図である。 本実施形態にかかる情報処理システムの構成例を示す模式図である。 本実施形態にかかる情報処理システムの構成例を示す模式図である。
以下、図面により、本発明の実施の形態にかかるガスセンサ及び情報処理システムについて、図1〜図12を参照しながら説明する。
本実施形態にかかるガスセンサは、環境大気中、食品の匂い、あるいは、ヒトの呼気や皮膚表面などの生体ガス中に含まれる特定の還元性ガスや揮発性有機化合物ガス成分を検知(検出)しうるガスセンサであって、特に、ヒトの呼気ガス成分を検出する呼気ガスセンサである。
本実施形態のガスセンサは、図1に示すように、ガスセンサデバイス1を備え、このガスセンサデバイス1は、第1電極2と、第2電極3と、感応膜4と、光源5と、光検出器6と、制御演算部7とを備える。これらは、例えば酸化膜付きSi基板等の電気的絶縁性がある基板8上に設けられる。
ここで、第1電極2及び第2電極3は、測定系(測定装置;ここでは抵抗測定器)9が接続される接続端子電極であって、例えば金やプラチナなどの金属からなる金属電極である。なお、第1電極2及び第2電極3を、一対の電極ともいう。
感応膜4は、第1電極2と第2電極3とを電気的に接続している。つまり、感応膜4は、第1電極2と第2電極3とにまたがって設けられている。
ここで、感応膜4は、固体電解質又はp型半導体から構成されていることが好ましい。また、感応膜4は、銅又は銀を含む組成を有するものであることが好ましい。また、感応膜4は、還元性ガス分子の吸着によって抵抗上昇を生じるガス検知膜であることが好ましい。この場合、ガスセンサを還元性ガスセンサともいう。
例えば、感応膜4はCuBr膜などである。また、例えば、感応膜4にCuBr膜を用いる場合、膜厚は例えば約200〜約300nm程度であり、例えば蒸着法又はスパッタ法を用いて形成することができる。なお、他の形成方法として、まず、蒸着法又はスパッタ法によってCu膜を形成し、このCu膜をCuBr+メタノール溶液に浸漬することによってCuBr膜に変化させて形成する方法もある。
光源5は、例えばLEDなどの発光素子であって、感応膜4に光を照射するものである。例えば、光源5としては、感応膜4を透過しない光を感応膜4に照射しうるのであれば、可視光であっても、赤外光であっても良い。つまり、光源5としては、可視光源又は赤外光源を用いることができる。この場合、感応膜4に応じて光源5を選択すれば良い。
光検出器6は、例えばフォトディテクタ(PD)などの受光素子であって、感応膜4を透過又は反射してきた光を検出するものである。なお、光検出器6を、受光器又は受光装置ともいう。
例えば、光検出器6としては、可視光検出器又は赤外光検出器を用いることができる。つまり、例えば、光源5に可視光源を用いる場合は、これに対応した光検出器6である可視光検出器を用い、光源5に赤外光源を用いる場合は、これに対応した光検出器6である赤外光検出器を用いれば良い。
制御演算部7は、光検出器6によって検出された値(検出値)に基づいて感応膜4の劣化を判定するものである。
ここでは、後述するように、感応膜4が劣化すると、感応膜4の厚さが薄くなり、さらには感応膜4が切断することになる(例えば図7参照)。この結果、感応膜4を透過する光量が多くなり、光検出器6によって検出される値が大きくなる。これにより、感応膜4の劣化を判定することができる。
ところで、上述のように構成しているのは、以下の理由による。
ガスセンサは、使用に伴って劣化し、劣化が進むと、検出値の誤差が大きくなるため、正確な検査結果が得られなくなる。
つまり、ガスセンサは、使用に伴って劣化し、使用時間が一定時間を超えると、ガスに応答しなくなり、破損してしまう。
特に、呼気ガスセンサは、高湿度環境で使用されるため、センサの劣化が著しい。つまり、呼気ガスセンサは、高湿度環境中で使用されるため、使用を開始してからセンサが破損するまでの期間が他のセンサと比較して短い。
また、センサの劣化が進むと、検出値の誤差が大きくなるため、正確な検査結果が得られなくなる。
このため、劣化の程度が大きくなる前にセンサを交換する必要がある。
しかしながら、劣化の程度は、使用環境やセンサ個体差などによって様々であるため、劣化しているか否か、即ち、センサの交換タイミングを、センサの使用回数や使用時間のみで単純に判断することは難しい。
なお、特許文献2では、センサの使用期限を自己判断する技術が記載されている。
この技術では、ガス導入口の直線上に第1センサを、枝分かれした経路に第2センサを、それぞれ設置した構造とし、第2センサの劣化が第1センサと比較して軽微であることを利用して、2個のセンサの出力値を比較して第1センサの使用限界を自己診断している。
しかしながら、この方法では、第2センサをリファレンスとしており、このセンサも同時に劣化するため、第1センサの劣化判断は第2センサの劣化の程度の影響を大きく受けてしまうことになるため、劣化を確実に判定できるようにして、正確な検査結果が得られるようにするのは難しい。
ここで、図6は、呼気ガスセンサに備えられるガスセンサデバイスの外形の一例を示している。
図6に示すように、四角い基板8上に、1対の電極(Au)2、3と、この電極2、3をまたがって感応膜(例えばCuBr膜)4が形成された構造になっている。
そして、電極間の抵抗値の変化をモニタリングすることによって、検出対象ガスの濃度を検出するようになっている。
検出対象ガスがないときの抵抗値を初期抵抗R0(Ω)とし、呼気を導入して抵抗が変化したときの抵抗値をRs(Ω)とした場合、抵抗値の変化|R0−Rs|が検出対象ガスの濃度に対応する(図8中、符号(a)参照)。この濃度と抵抗値との対応は、事前に、濃度が既知の校正用ガスを用いて測定しておく。
同一のセンサで測定を繰り返すと、徐々にセンサが劣化し、初期抵抗がシフトし、また、検出対象ガスを検出したときの抵抗変化も小さくなっていく(図8中、符号(b)参照)。
さらに測定を繰り返すと、最終的には、ガスに応答しなくなる(図8中、符号(c)参照)。
ここで、図7は、センサが劣化してガスに応答しなくなるまでのセンサの感応膜、電極付近の形状変化を示している。
劣化して応答がなくなったセンサは、正電極(+電極)側の感応膜4が切断していることがわかった(図7中、符号X参照)。
このように、センサを繰り返し使用すると、感応膜4が薄くなり、さらには切断して、センサ抵抗が上昇していることがわかった。
なお、このような現象は、センサの周辺環境の相対湿度が約70%以上のときに見られる。呼気をセンサに直接導入したとき、相対湿度は80%以上となるが、除湿するなどして、呼気導入時に70%以下にすることができれば、劣化の程度をある程度抑えることができる。
上述のような実験結果をもとに、劣化を確実に判定できるようにして、正確な検査結果が得られるようにすべく、上述の本実施形態のガスセンサの構成を採用している。
ところで、本実施形態では、基板8は、例えばガラス、石英などの光学的に透過性のある材料からなる基板である。つまり、第1電極2、第2電極3及び感応膜4は、光透過性を有する基板8上に設けられている。
なお、光透過性を有する基板8は、光源5から感応膜4に照射される光に対して透過性を有するものであれば良い。
例えば、光源5に可視光源を用いる場合は、可視光源から感応膜4に照射される光に対して透過性を有する基板8を用い、光源5に赤外光源を用いる場合は、赤外光源から感応膜4に照射される光に対して透過性を有する基板8を用いれば良い。
このように、光透過性を有する基板8には、光源5に対応した基板を用いれば良い。
また、本実施形態では、図1に示すように、光源5は、基板8の一方の側、即ち、基板8の裏面側に設けられている。
つまり、基板8の表面側に、第1電極2、第2電極3及び感応膜4が設けられており、その反対側である基板8の裏面側(即ち、第1電極2、第2電極3及び感応膜4が設けられていない側の表面)に、光源5が設けられている。
また、本実施形態では、光検出器6は、基板8を挟んで一方の側の反対側、即ち、基板8の表面側に設けられており、感応膜4を透過してきた光を検出するようになっている。
また、本実施形態では、基板8の光源5が設けられている側に設けられ、感応膜4に対応する位置に開口部10Aを有する遮光部材10を備える。
ここでは、遮光部材10は、基板8の裏面(即ち、第1電極2、第2電極3及び感応膜4が設けられていない側の表面)に貼り付けられ、遮光性がある材料からなる遮光シートである。
ここでは、開口部10Aは、第1電極2及び第2電極3のうち正電極(ここでは第2電極3)となる方の縁に沿って設けられたスリットである。例えば、開口部10Aは、正電極3と感応膜4の境界部の直下に設けられた長方形状のスリットである。
ここで、スリット10Aの幅(図3参照)は、呼気ガスセンサの形状、感応膜4の種類やセンシングする劣化の程度によって異なるが、例えば数100μmとすれば良い。
また、スリット10Aの長さは、感応膜全体の劣化をモニタリングする場合には、感応膜4が設けられている領域からはみださないように、感応膜4の長さと同程度に設定すれば良い(図3参照)。
この場合、スリット10Aの長さは、正電極3の長さよりも、照射する光の波長分短いことが好ましい(図3参照)。このようにしてスリットマージンを設けることで、意図しない光の検出を防ぐことができる。
また、感応膜4の局所的な部分(例えば中央部や端部)の劣化をモニタリングする場合には、その部分の大きさに応じて、スリット10Aの長さを調整すれば良い。例えば、中央部と端部の3箇所にスリットを設けても良いし、中央部だけにスリット10Aを設けても良い。
なお、ここでは、開口部10Aをスリットとしているが、これに限られるものではなく、光が通過しうる開口部であれば良い。例えば、開口部を円形状の穴としても良い。
このように、基板8の裏面に、スリット10Aを有する遮光シート10が貼り付けられており、光源5からの光が、スリット10Aを通過し、基板8を透過して、正電極3と感応膜4の境界部に照射され、感応膜4を透過してきた光が光検出器6によって検出されるようになっている(図2参照)。
また、上述のように構成されるガスセンサデバイス1、光源5、光検出器6は、図4に示すように、センサチャンバ11に収納(内蔵)されており、センサチャンバ11の開口部から呼気を導入することができるようになっている(図4中、矢印参照)。なお、図4では、光源5及び光検出器6の図示を省略している。
また、上述のように、劣化を光でセンシングする機構、即ち、感応膜4の劣化を光でモニタリングする手段を備えるものとなっているため、センサチャンバ11内に外光が入らないように、センサチャンバ11は遮光された構造になっている。
また、本実施形態では、上述のように構成されるガスセンサデバイス1に抵抗測定器9が接続されており、この抵抗測定器9によって抵抗値が測定されるようになっている。なお、抵抗測定器9を抵抗測定部、抵抗測定装置又は抵抗測定回路ともいう。
また、本実施形態では、抵抗測定器9に、例えばCPUやメモリなどの制御演算部7が接続されており、さらに、制御演算部7に、表示器12が接続されている。なお、表示器12を表示部又は表示装置ともいう。
そして、抵抗測定器9で測定された抵抗値は、制御演算部7で濃度に変換されて、表示器12に表示されるようになっている。この変換式は、事前に濃度が既知のガスで測定したデータに基づいている。
また、本実施形態では、制御演算部7は、光源5及び光検出器6に接続されており、制御演算部7によって、光源5のオン・オフが制御されるとともに、光検出器6から検出値(検出電圧)が取得されるようになっている。
また、本実施形態では、制御演算部7は、光検出器6によって検出された、感応膜4を透過した光の透過量に基づいて、感応膜4の劣化を判定するようになっている。例えば、正電極3の縁の直上の感応膜部分を透過した光の透過量をモニタリングすることによって、感応膜4の劣化の程度を判定(センシング)するようになっている。
そして、感応膜4の劣化の程度からセンサ(又はガスセンサデバイス)の交換が必要であるかどうかを判断することができるようになっている。
また、本実施形態では、制御演算部7による判定結果に基づいて感応膜4の劣化を報知する劣化報知部13を備える。ここでは、劣化報知部13として、例えばインジケータが設けられている。なお、ランプや例えば文字などを表示しうる表示部などであっても良い。
以下、ガスセンサにおける劣化判別を含む処理について、図5を参照しながら説明する。
なお、ここでは、測定前の初期設定として閾値電圧Vthを入力する。
ここで、Vthは、ガスセンサの感応膜4が劣化していると判断されるときのPD(光検出器)6の電圧値である。
この場合、Vthを小さく設定すれば、ガスセンサの感応膜4が少しでも劣化すると劣化したと判断されることになる。一方、Vthを大きく設定すれば、ガスセンサの感応膜4の劣化がある程度進むまでは劣化と判断されないことになる。
精度よくセンシングすることが必要な場合にはVthを小さく設定し、それほど精度は必要ではなく、劣化がある程度まで進むまでは交換が不要な場合にはVthを大きく設定するなど、Vthはその状況に応じて設定すれば良い。
まず、ガスセンサの電源がオン(power on)になると(ステップS1)、制御演算部7は、光源5としてのLEDをオンにする制御を行なう(ステップS2)。
次に、制御演算部7は、PD6によって検出された検出値(検出電圧;出力電圧)Vを取り込み、この検出電圧Vが閾値電圧Vthよりも大きいか否かを判定する(ステップS3)。
この判定の結果、検出電圧Vが閾値電圧Vthよりも大きいと判定した場合(V>Vth)は、制御演算部7は、LED5をオフにする制御を行ない(ステップS4)、感応膜4が劣化しており、センサ(又はセンサデバイス)の交換が必要であることを報知すべく、劣化報知部13としてのインジケータを点灯させる制御を行なう(ステップS5)。
なお、例えば、劣化報知部13としてのインジケータとReadyランプとを兼用しても良い。この場合、感応膜4が劣化して、センサの交換が必要であることを報知するときには、ランプ(又はインジケータ)を赤色に点灯させたり、ランプ(又はインジケータ)を点滅させたりすれば良い。
その後、一定時間後に、ガスセンサの電源をオフ(power off)にする(ステップS6)。
一方、ステップS3で、検出電圧Vが閾値電圧Vthよりも大きくない、即ち、検出電圧Vが閾値電圧Vth以下であると判定した場合(V≦Vth)は、制御演算部7は、LED5をオフにする制御を行ない(ステップS7)、センサチャンバ11内に呼気を導入する準備ができたことを表示すべく、Readyランプを点灯させる制御を行なう(ステップS8)。
なお、例えば、劣化報知部13としてのインジケータとReadyランプとを兼用する場合、センサチャンバ11内に呼気を導入する準備ができたことを表示するときには、ランプ(又はインジケータ)を緑色に点灯させたり、ランプ(又はインジケータ)を点滅ではなく点灯させた状態にしたりすれば良い。
そして、センサチャンバ11内に呼気が導入されたら、制御演算部7は、抵抗測定器9で測定された抵抗値を読み込み(ステップS9)、この抵抗値を濃度に変換して(ステップS10)、表示器12に表示させる制御を行なう(ステップS11)。
その後、一定時間後に、ガスセンサの電源をオフ(power off)にする(ステップS6)。
したがって、本実施形態にかかるガスセンサ及び情報処理システムによれば、劣化を確実に判定できるようになり、正確な検査結果が得られるようになるという効果を有する。これにより、ガスセンサの信頼性を高めることが可能となる。
なお、上述の実施形態では、基板8の光源5が設けられている側に、感応膜4に対応する位置に開口部10Aを有する遮光部材10を備えるものとしているが、これに限られるものではなく、例えば図9(A)、図9(B)に示すように、基板8と光源5との間に、集光機構、即ち、光学的に集光する機構14を設けるようにしても良い。
例えば、集光機構14として、集光レンズ14A、14Bを設ければ良い。
例えば、図9(A)に示すように、感応膜4の劣化をセンシングする部分が円形である場合は、集光レンズ14Aとして凸レンズを用い、光源5からの光を円形にして感応膜4の劣化をセンシングする部分に集光させるようにすれば良い。
また、例えば、図9(B)に示すように、感応膜4の劣化をセンシングする部分が細い長方形である場合は、集光レンズ14Bとしてかまぼこ型の集光レンズを用い、光源5からの光を細い長方形にして感応膜4の劣化をセンシングする部分に集光させるようにすれば良い。
このように、基板8と光源5との間に集光機構14を追加することで、上述の実施形態の遮光部材10を用いなくても、劣化のモニタリングが可能となる。
このほか、集光機構14を設ける代わりに、直進性の高い発光体を光源5に用いることなども考えられる。
また、上述の実施形態では、感応膜4を透過してきた光を検出する光検出器6を用いているが、これに限られるものではなく、感応膜4を透過又は反射してきた光を検出する光検出器6を用いれば良い。
例えば、図10(A)、図10(B)に示すように、光源5及び光検出器6を、基板8の第1電極2、第2電極3及び感応膜4が設けられている側、即ち、基板8の表面側に設け、光源5を、感応膜4に対して一方の側に設け、光検出器6を、感応膜4を挟んで一方の側の反対側に設け、感応膜4を反射してきた光を検出するようにしても良い。
この場合、光源5の焦点を正電極3の縁直上の感応膜表面に合わせ、その部分からの反射光を検出できる位置に光検出器6を配置すれば良い。感応膜4の劣化(切断等)によって、感応膜4の形状が変化し、光源5から照射された光の反射角が変化して、光検出器6(ここではPD)に入射する光量が減少することになる。このため、反射率の減少で感応膜4の劣化をモニタリング(センシング)することができる。
なお、図10(A)、図10(B)では、光源5とガスセンサデバイス1との間、光検出器6とガスセンサデバイス1との間に、それぞれ、レンズ15、16を設ける場合を例に挙げて説明しているが、これらのレンズ15、16は設けなくても良い。
ところで、上述の実施形態のガスセンサを、例えば図11に示すように、例えばパーソナルコンピュータなどのコンピュータ17に接続し、ガスセンサ18を用いて測定したデータがコンピュータ17へ送られるようにし、ガスセンサ18によって得られたデータをコンピュータ17で処理して、対象ガス成分の濃度を示す指標あるいは疾病の有無等を、コンピュータ17の画面上に表示させるようにしても良い。
この場合、このようなデータ処理(情報処理)を行なう情報処理システムは、上述の実施形態のガスセンサ18と、ガスセンサ18に接続され、ガスセンサ18によって得られたデータを処理するコンピュータ17とを備えるものとすれば良い。なお、このような情報処理システムをガス評価システム又は生体ガス計測システムという。
また、上述のようなガスセンサ18を用いて測定したデータ(情報)を、ネットワークを介して収集し、蓄積して、データベースを構築したり、これらのデータを解析し、その結果をフィードバックしたりすることも可能である。
これにより、疾病のスクリーニング精度の向上、他の疾病との相関性の有無の調査などに有効に活用されることになり、また、多大な労力を要することなく、測定結果をフィードバックすることが可能となる。例えば、呼気の被測定者の癌の有無、あるいは他の疾病との相関を解析することで、スクリーニング精度の向上や他の疾病のスクリーニングへの展開が可能となる。
この場合、図12に示すように、このようなデータ処理(情報処理)を行なう情報処理システム19は、上述の実施形態のガスセンサ18と、ガスセンサ18にネットワーク20を介して接続され、ガスセンサ18によって得られたデータを処理するサーバ(コンピュータ)21とを備えるものとすれば良い。なお、このような情報処理システムをガス評価システム又は生体ガス計測システムともいう。
なお、本発明は、上述した実施形態に記載した構成に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
以下、上述の実施形態に関し、更に、付記を開示する。
(付記1)
第1電極と、
第2電極と、
前記第1電極と前記第2電極とを電気的に接続する感応膜と、
前記感応膜に光を照射する光源と、
前記感応膜を透過又は反射してきた光を検出する光検出器と、
前記光検出器によって検出された値に基づいて前記感応膜の劣化を判定する制御演算部とを備えることを特徴とするガスセンサ。
(付記2)
前記第1電極、前記第2電極及び前記感応膜は、光透過性を有する基板上に設けられており、
前記光源は、前記基板の一方の側に設けられており、
前記光検出器は、前記基板を挟んで前記一方の側の反対側に設けられており、前記感応膜を透過してきた光を検出することを特徴とする、付記1に記載のガスセンサ。
(付記3)
前記基板の前記光源が設けられている側に設けられ、前記感応膜に対応する位置に開口部を有する遮光部材を備えることを特徴とする、付記2に記載のガスセンサ。
(付記4)
前記開口部は、前記第1電極及び前記第2電極のうち正電極となる方の縁に沿って設けられたスリットであることを特徴とする、付記3に記載のガスセンサ。
(付記5)
前記スリットの長さは、前記正電極の長さよりも、照射する光の波長分短いことを特徴とする、付記4に記載のガスセンサ。
(付記6)
前記基板と前記光源との間に設けられた集光機構を備えることを特徴とする、付記2に記載のガスセンサ。
(付記7)
前記光源及び前記光検出器は、前記基板の前記第1電極、前記第2電極及び前記感応膜が設けられている側に設けられており、
前記光源は、前記感応膜に対して一方の側に設けられており、
前記光検出器は、前記感応膜を挟んで前記一方の側の反対側に設けられており、前記感応膜を反射してきた光を検出することを特徴とする、付記1に記載のガスセンサ。
(付記8)
前記光源は、可視光源又は赤外光源であり、
前記光検出器は、可視光検出器又は赤外光検出器であることを特徴とする、付記1〜7に記載のガスセンサ。
(付記9)
前記制御演算部による判定結果に基づいて前記感応膜の劣化を報知する劣化報知部を備えることを特徴とする、付記1〜8のいずれか1項に記載のガスセンサ。
(付記10)
前記感応膜は、固体電解質又はp型半導体から構成されることを特徴とする、付記1〜9のいずれか1項に記載のガスセンサ。
(付記11)
付記1〜10のいずれか1項に記載のガスセンサと、
前記ガスセンサによって得られたデータを処理するコンピュータとを備えることを特徴とする情報処理システム。
1 ガスセンサデバイス
2 第1電極
3 第2電極
4 感応膜
5 光源(LED)
6 光検出器(PD)
7 制御演算部
8 基板
9 抵抗測定器
10 遮光部材(遮光シート)
10A 開口部(スリット)
11 センサチャンバ
12 表示器
13 インジケータ(ランプ)
14 集光機構(集光レンズ)
14A 集光レンズ(凸レンズ)
14B かまぼこ型の集光レンズ
15、16 レンズ
17 コンピュータ
18 ガスセンサ
19 情報処理システム
20 ネットワーク
21 サーバ(コンピュータ)

Claims (6)

  1. 光透過性を有する基板上に設けられた第1電極と、
    前記基板上に設けられた第2電極と、
    前記基板上に設けられ、前記第1電極と前記第2電極とを電気的に接続する感応膜と、
    前記基板の一方の側に設けられ、前記感応膜に光を照射する光源と、
    前記基板の前記光源が設けられている側に設けられ、前記感応膜に対応する位置に開口部を有する遮光部材と、
    前記基板を挟んで前記一方の側の反対側に設けられ、前記感応膜を透過してきた光を検出する光検出器と、
    前記光検出器によって検出された値に基づいて前記感応膜の劣化を判定する制御演算部とを備え
    前記開口部は、前記第1電極及び前記第2電極のうち正電極となる方の縁に沿って設けられたスリットであることを特徴とするガスセンサ。
  2. 前記基板と前記光源との間に設けられた集光機構を備えることを特徴とする、請求項に記載のガスセンサ。
  3. 前記光源は、可視光源又は赤外光源であり、
    前記光検出器は、可視光検出器又は赤外光検出器であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のガスセンサ。
  4. 前記制御演算部による判定結果に基づいて前記感応膜の劣化を報知する劣化報知部を備えることを特徴とする、請求項1〜のいずれか1項に記載のガスセンサ。
  5. 前記感応膜は、固体電解質又はp型半導体から構成されることを特徴とする、請求項1〜のいずれか1項に記載のガスセンサ。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載のガスセンサと、
    前記ガスセンサによって得られたデータを処理するコンピュータとを備えることを特徴とする情報処理システム。
JP2016122610A 2016-06-21 2016-06-21 ガスセンサ及び情報処理システム Active JP6668970B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016122610A JP6668970B2 (ja) 2016-06-21 2016-06-21 ガスセンサ及び情報処理システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016122610A JP6668970B2 (ja) 2016-06-21 2016-06-21 ガスセンサ及び情報処理システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017227499A JP2017227499A (ja) 2017-12-28
JP6668970B2 true JP6668970B2 (ja) 2020-03-18

Family

ID=60889194

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016122610A Active JP6668970B2 (ja) 2016-06-21 2016-06-21 ガスセンサ及び情報処理システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6668970B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020003464A1 (ja) * 2018-06-28 2020-01-02 富士通株式会社 光触媒、ガスセンサデバイス、ガスセンサ及び測定方法
KR102499392B1 (ko) * 2020-06-17 2023-02-13 포항공과대학교 산학협력단 센서 및 센서 장치

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3882297B2 (ja) * 1997-12-19 2007-02-14 株式会社島津製作所 ガス測定装置
JP2003090795A (ja) * 2001-09-18 2003-03-28 Masahiro Kitada 環境評価装置
JP2006075447A (ja) * 2004-09-13 2006-03-23 Hitachi Ltd 携帯ヘルスチェック装置およびそれを用いた呼気分析サービス方法
JP6233512B2 (ja) * 2014-06-09 2017-11-22 富士通株式会社 ガスセンサー、及びセンサー装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017227499A (ja) 2017-12-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8922219B2 (en) Photo-ionization detectors and associated methods thereof
US7919754B2 (en) Breath analyzer
KR101690073B1 (ko) 컴팩트한 구조를 갖는 분광분석장치
US10989611B2 (en) Method and assembly for determining the temperature of a test sensor
JP2016070776A (ja) 分光分析装置、及び分光分析装置の校正方法
JP6668970B2 (ja) ガスセンサ及び情報処理システム
JP2010261944A (ja) 光学測定キュベットの汚染物質の検出方法
US20120142117A1 (en) Biosensor provided with code electrode, method for manufacturing the same, and method for obtaining sensor information from the same
JP2017508158A (ja) バイオセンサ較正コーディングシステムおよび方法
US9335294B2 (en) Test strip and method for humidity detection
KR101873642B1 (ko) 복합 가스 센서
JP2017161516A (ja) 試料の分析的検査のための試験要素分析システム
JP5984959B2 (ja) 高い測定精度を有する赤外光センサチップ、および、当該赤外光センサチップの製造方法
JP7226417B2 (ja) 硫化水素濃度推定装置
JP6668827B2 (ja) ガスセンサデバイス
EP3497617A1 (en) Skinprint analysis method and apparatus
WO2015174073A1 (ja) 食品分析装置
JP2007151962A (ja) 生体内成分測定装置
KR20210091857A (ko) 날숨 온도 측정 기능을 구비한 음주측정기
Annanouch et al. SnO 2 Sensors For a Portable Transdermal Alcohol Detector Via Finger
US10555692B2 (en) Method for sensitively and selectively sensing sugars using terahertz electromagnetic waves and device used therefor
JP4889772B2 (ja) 屈折計
US11275021B2 (en) Substance testing system and method
JP2005069969A (ja) 消毒液の濃度測定方法とその装置
JP6680098B2 (ja) 示差屈折率検出器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190311

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20190607

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190821

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190827

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191025

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200128

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200210

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6668970

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150