以下、添付図面を参照しながら、本実施の形態の情報処理装置、情報処理プログラム、および情報処理システムの実施の形態を詳細に説明する。なお、本明細書において、同じ構成および機能を示す部分には、同じ符号を付与し、詳細な説明を省略する場合がある。
図1は、本実施の形態の情報処理システム1000の構成の一例を示す模式図である。
本実施の形態の情報処理システム1000は、情報処理装置10と、端末装置20と、を備える。情報処理装置10と端末装置20とは、ネットワーク30を介して通信可能に接続されている。
情報処理システム1000は、複数の端末装置20を備える。本実施の形態では、一例として、5台の端末装置20(端末装置20A〜端末装置20E)を備える場合を説明する。なお、情報処理システム1000は、2台以上の端末装置20を備えた構成であればよく、台数は限定されない。
端末装置20は、ユーザによって操作される。例えば、複数の端末装置20の内の一部(例えば、端末装置20A、端末装置20B)は、ある企業(例えば、A1社)に所属するユーザ(例えば、ユーザA、ユーザB)によって操作される。また、例えば、複数の端末装置20の内の一部(例えば、端末装置20C〜端末装置20E)は、他の企業(例えば、B2社)に所属するユーザ(例えば、ユーザC〜ユーザE)によって操作される。
図2は、本実施の形態の情報処理システム1000のネットワーク構成の一例を示す模式図である。上述したように、情報処理装置10と端末装置20とは、ネットワーク30を介して通信可能に接続されている。これらの情報処理装置10および複数の端末装置20の少なくとも1つは、無線または有線によりネットワーク30に接続されている。無線により接続する場合、例えば、3G回線、無線LAN、Bluetooth(登録商標)などを用いればよい。
ネットワーク30は、互いに異なる複数のネットワークを含んでいてもよい。本実施の形態では、ネットワーク30は、ローカルネットワーク30Aと、ローカルネットワーク30Bと、グローバルネットワーク30Cと、を含む。ローカルネットワーク30Aとグローバルネットワーク30Cとは、ファイアウォール32を介して接続されている。グローバルネットワーク30Cとローカルネットワーク30Bとは、ファイアウォール34を介して接続されている。
本実施の形態では、端末装置20Aがローカルネットワーク30Aに接続されている。ローカルネットワーク30Aは、例えば、A1社内の社内LANである。また、端末装置20Cおよび端末装置20Dが、ローカルネットワーク30Bに接続されている。ローカルネットワーク30Bは、例えば、B2社内の社内LANである。情報処理装置10、端末装置20B、および、端末装置20Eは、グローバルネットワーク30Cに接続されている。なお、ローカルネットワーク30A、ローカルネットワーク30B、およびグローバルネットワーク30Cの各々に接続される端末装置20の数は限定されない。また、端末装置20は、情報処理装置10との通信時の位置に応じて、ローカルネットワーク30A、ローカルネットワーク30B、およびグローバルネットワーク30Cの何れかを介して、情報処理装置10に接続可能であればよい。
情報処理装置10は、複数の端末装置20間の通信を構築するためのサーバ装置である。情報処理装置10は、複数のユーザ間で共有する1または複数の共有データごとに、共有データを共有するグループを管理する。例えば、情報処理装置10は、グループごとに、グループに所属するユーザ、ユーザの所属する団体(テナントと称する場合もある)、グループで共有する共有データ、などを管理する。また、情報処理装置10は、複数のグループ間に設定された共有関係や、各グループの各々で共有する共有データの、他のグループへの公開の管理、などを行う(詳細後述)。
共有データとは、複数のユーザ間で共有するデータである。具体的には、共有データは、文書や画像などを電子化したデータ(以下、共有ファイルと称する場合がある)や、複数のユーザ間でやりとりするメッセージなどである。メッセージは、ラインメッセージ、チャットメッセージなどと称される場合もある。
グループとは、共有データを閲覧可能なユーザの群である。グループは、共有データがメッセージである場合、メッセージを用いてコミュニケーションを行うユーザの群ごとに定められる。また、共有データが文書データなどの共有ファイルである場合、該共有ファイルを共有するユーザの群ごとに定められる。グループの作成や、グループに所属するユーザの指定は、端末装置20からの要求によって行われる。
なお、共有データがメッセージである場合、グループは、チャットに参加するユーザのグループ、チャットルームに参加するユーザのグループ、ラインに参加するユーザのグループ、などと称される場合がある。
団体とは、1または複数のユーザの集合体である。団体は、例えば、企業、組合、所属部署、サークル、テナント、などである。本実施の形態では、団体が、企業である場合を一例として説明する。なお、団体は、何等かの共通点を有するユーザの集合体であればよく、企業に限定されない。なお、団体は、データの共有に拘らずに分類されたユーザの集合体である。すなわち、グループは、1または複数の共有データを共有するユーザの群であるのに対し、団体は、共有対象の共有データとは異なる分類規則で分類された、ユーザの集合体である。
端末装置20は、ユーザによって操作される装置である。端末装置20は、各種の表示画面を表示する表示機能を有する。また、端末装置20は、ユーザによる操作指示を受付け可能な装置である。また、端末装置20は、他の装置(端末装置20、情報処理装置10)と通信するための通信機能を備えた装置である。なお、端末装置20は、表示機能、操作指示を受付ける機能、および、通信機能を、少なくとも備えた装置であればよい。端末装置20は、例えば、パーソナルコンピュータや、スマートフォンや、タブレット端末や、携帯電話、などである。
次に、情報処理装置10の、ハードウェア構成の一例を説明する。図3は、情報処理装置10の、ハードウェア構成の一例を示す模式図である。
情報処理装置10は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、HDD(Hard Disk Drive)14と、通信I/F(インターフェース)15と、を備え、バス16を介して相互に接続されている。
CPU11は、情報処理装置10の動作を統括的に制御する。CPU11は、RAM13をワークエリア(作業領域)とし、ROM12またはHDD14などに格納されたプログラムを実行することで、全体の動作を制御し、後述する各種機能部を実現する。
HDD14は、各種データを格納する。通信I/F15は、ネットワーク30を介して他の装置と通信するためのインターフェースである。
次に、端末装置20のハードウェア構成の一例を説明する。図4は、端末装置20のハードウェア構成の一例を示す模式図である。
端末装置20は、操作パネル29と、外部I/F23と、通信I/F24と、CPU25と、ROM26と、RAM27と、SSD(Solid State Drive)28と、を備える。操作パネル29と、外部I/F23と、通信I/F24と、CPU25と、ROM26と、RAM27と、SSD28と、は、バス21を介して相互に接続されている。
CPU25は、端末装置20の動作を統括的に制御する。CPU25は、RAM27をワークエリアとし、ROM26またはSSD28などに格納されたプログラムを実行することで、端末装置20全体の動作を制御し、後述する各種機能部を実現する。
SSD28は、プログラムやデータなどを格納する。なお、端末装置20は、SSD28に代えて、HDDを備えた構成であってもよい。
操作パネル29は、ユーザの操作に応じた各種の操作入力を受付けるとともに、各種の情報や各種の画像を表示する。
本実施の形態では、操作パネル29は、各種操作入力の受付を行う受付機能を実現する操作受付部29Aと、各種情報の表示を行う表示機能を実現する表示部29Bと、の双方を一体的に備えたタッチパネルである場合を説明する。しかし、操作パネル29の構成は、このような構成に限定されない。例えば、操作パネル29は、操作受付部29Aと、表示部29Bと、を別体として構成してもよい。
外部I/F23は、記録媒体などの外部メモリと通信するためのインターフェースである。通信I/F24は、ネットワーク30を介して他の装置や機器と通信するためのインターフェースである。
次に、情報処理システム1000に含まれる、各装置(情報処理装置10、端末装置20)の機能構成を説明する。図5は、情報処理システム1000に含まれる、各装置(情報処理装置10、端末装置20)の機能的構成例を示すブロック図である。
まず、情報処理装置10の機能的構成を説明する。情報処理装置10は、制御部44と、記憶部46と、を備える。
記憶部46は、各種データを記憶する。記憶部46は、例えば、HDD14(図3参照)によって実現する。本実施の形態では、記憶部46は、グループ管理DB46Aと、メッセージ管理DB46Bと、ファイル管理DB46Cと、企業情報DB46Dと、ユーザ情報DB46Eと、端末情報DB46Fと、共有関係管理DB46Gと、を記憶する。
図6は、グループ管理DB46A、メッセージ管理DB46B、およびファイル管理DB46Cのデータ構成の一例を示す模式図である。
グループ管理DB46Aは、グループを管理するためのデータベースである。なお、グループ管理DB46Aのデータ形式は限定されず、テーブルなどであってもよい。図6(A)は、グループ管理DB46Aのデータ構成の一例を示す模式図である。グループ管理DB46Aは、グループIDと、グループ名と、グループ管理者と、所属ユーザIDと、グループの詳細情報と、を対応づけたものである。
グループIDは、グループの識別情報である。グループ名は、対応するグループIDによって識別されるグループの名称である。グループ管理者は、対応するグループIDによって識別されるグループを管理するユーザのユーザIDである。所属ユーザIDは、対応するグループIDによって識別されるグループに所属するユーザのユーザIDである。グループの詳細情報は、対応するグループIDによって識別されるグループの詳細な情報である。
メッセージ管理DB46Bは、共有データの一例であるメッセージを管理するためのデータベースである。なお、メッセージ管理DB46Bのデータ形式は限定されず、テーブルなどであってもよい。図6(B)は、メッセージ管理DB46Bのデータ構成の一例を示す模式図である。メッセージ管理DB46Bは、グループIDと、グループ名と、グループ内のメッセージ情報と、を対応づけたものである。
グループIDおよびグループ名は上記と同様である。グループ内のメッセージ情報は、対応するグループIDによって識別されるグループに属するユーザによって送受信されたメッセージに関する情報である。メッセージ管理DB46Bにおけるグループ内のメッセージ情報は、メッセージIDと、作成日時と、発信ユーザIDと、メッセージと、を含む。
メッセージIDは、メッセージを識別する識別情報である。メッセージ管理DB46Bにおける作成日時は、メッセージIDによって識別されるメッセージの発信された時刻を示す。発信ユーザIDは、対応するメッセージIDによって識別されるメッセージを発信したユーザのユーザIDである。なお、メッセージ管理DB46Bは、発信ユーザIDに代えて、または、発信ユーザIDと共に、対応するメッセージを発信したユーザの操作する端末装置20の端末IDを更に登録してもよい。メッセージは、対応するメッセージIDによって識別されるメッセージである。
ファイル管理DB46Cは、共有データの一例である共有ファイルを管理するためのデータベースである。なお、ファイル管理DB46Cのデータ形式は限定されず、テーブルなどであってもよい。
図6(C)は、ファイル管理DB46Cのデータ構成の一例を示す模式図である。ファイル管理DB46Cは、グループIDと、グループ名と、グループ内の共有ファイル情報と、を対応づけたものである。グループIDおよびグループ名は、上記と同様である。グループ内の共有ファイル情報は、対応するグループIDによって識別されるグループに所属するユーザで共有する共有ファイルに関する情報である。本実施の形態では、グループ内の共有ファイル情報は、ファイルIDと、ファイル格納場所と、ファイル名と、作成日時と、を含む。
ファイルIDは、共有ファイルの識別情報である。ファイル名は、対応するファイルIDによって識別される共有ファイルの名称である。
なお、以下では、共有ファイルの識別情報であるファイルIDと、メッセージの識別情報であるメッセージIDと、を総称して説明する場合には、共有データIDと称して説明する場合がある。すなわち、共有データIDは、共有データの識別情報である。そして、共有データIDの一例が、ファイルIDやメッセージIDである。
ファイル格納場所は、対応するファイルIDによって識別される共有ファイルの格納場所を示す情報である。ファイル管理DB46Cにおける作成日時は、対応するファイルIDによって識別される共有ファイルの作成日時を示す情報である。
次に、企業情報DB46D、ユーザ情報DB46E、および端末情報DB46Fについて説明する。図7は、企業情報DB46D、ユーザ情報DB46E、および端末情報DB46Fのデータ構成の一例を示す模式図である。
企業情報DB46Dは、企業情報を管理するためのデータベースである。なお、企業情報DB46Dのデータ形式は限定されず、テーブルなどであってもよい。図7(A)は、企業情報DB46Dのデータ構成の一例を示す模式図である。企業情報DB46Dは、企業IDと、企業情報と、管理者と、を対応づけたものである。
企業情報は、本実施の形態の情報処理装置10が管理するユーザの所属企業を示す情報である。本実施の形態では、企業情報は、企業名である場合を説明する。企業IDは、対応する企業情報の企業の識別情報である。企業情報DB46Dにおける管理者は、対応する企業IDによって識別される企業における、データの管理者である。企業情報DB46Dにおける管理者には、ユーザIDを用いる。
ユーザ情報DB46Eは、ユーザ情報を管理するためのデータベースである。なお、ユーザ情報DB46Eのデータ形式は限定されず、テーブルなどであってもよい。図7(B)は、ユーザ情報DB46Eのデータ構成の一例を示す模式図である。ユーザ情報DB46Eは、ユーザIDと、企業IDと、ユーザ名と、ユーザID(メールアドレス)と、パスワードと、を対応づけたものである。
ユーザIDは、ユーザの識別情報である。ユーザIDには、例えば、メールアドレスを用いてもよい。ユーザ名は、対応するユーザIDによって識別されるユーザの名称である。企業IDは、対応するユーザIDによって識別されるユーザの所属する企業の識別情報である。パスワードは、対応するユーザIDによって識別されるユーザによって設定されたパスワードである。
端末情報DB46Fは、ユーザの操作する端末装置20を管理するためのデータベースである。なお、端末情報DB46Fのデータ形式は限定されず、テーブルなどであってもよい。図7(C)は、端末情報DB46Fのデータ構成の一例を示す模式図である。端末情報DB46Fは、端末IDと、ユーザIDと、を対応づけたものである。端末IDは、対応するユーザIDによって識別されるユーザの使用する端末装置20の識別情報である。ユーザIDは、上記と同様である。
次に、共有関係管理DB46Gについて説明する。共有関係管理DB46Gは、共有関係管理情報に相当する。共有関係管理DB46Gは、共有関係の設定されたグループの群ごとに、各群に属するグループのグループIDを管理するためのデータベースである。なお、共有関係管理DB46Gのデータ形式は限定されず、テーブルなどであってもよい。
共有関係は、2以上のグループ間に設定される。グループ間に共有関係を設定する、とは、2以上のグループ間に関係を構築することを示す。具体的には、グループ間に共有関係を設定するとは、各グループの各々で共有する共有データの少なくとも一部を、他のグループに所属するユーザに対しても公開可能とする関係を示す。このため、共有関係の設定された複数のグループ間においては、各グループ内で共有されている共有データを、互いのグループ間で公開可能な状態となる。公開可能な状態とは、少なくとも閲覧可能とすることを示す。
図8は、共有関係管理DB46Gのデータ構成の一例を示す模式図である。共有関係管理DB46Gは、群IDと、共有関係の設定されたグループ情報と、公開対象として選択された共有データと、アクセス権種類情報と、を対応づけたものである。群IDは、共有関係の設定されたグループの群の識別情報である。共有関係の設定されたグループ情報は、対応する群IDによって識別される群に属するグループの識別情報である。
共有関係管理DB46Gにおける、公開対象として選択された共有データは、対応する群IDによって識別される群に属する、共有関係の設定された複数のグループの各々で共有する共有データの内、他のグループに公開する対象として選択された共有データの識別情報である。すなわち、共有関係管理DB46Gにおける、公開対象として選択された共有データの欄には、メッセージIDまたは共有ファイルIDが登録される。
なお、共有関係管理DB46Gにおける、公開対象として選択された共有データの欄に、共有データの識別情報(メッセージID、共有ファイルID)が未登録の場合、対応する群IDによって識別される群に属する、共有関係の設定されたグループ間では、各グループで共有する共有データの全てが、他のグループに対する公開対象となる。
アクセス権種類情報は、対応する群IDによって識別される群に属するグループの各々で共有している共有データについて、グループの各々ごとに、他のグループに所属するユーザに対して許可するアクセス権の種類を表した情報である。アクセス権の種類は、例えば、閲覧、変更、削除である。なお、アクセス権の種類は、これらに限定されない。
図8に示す例では、矢印“→”の左辺の数字がアクセス元のグループのグループIDを示し、矢印“→”の右辺の数字がアクセス先のグループのグループIDを示す。また、この右辺の数字に続く情報は、アクセス権の種類を示す情報である。すなわち、この情報は、該アクセス元のグループのユーザが該アクセス先のグループで共有する共有データへアクセスしたときに許可される、アクセス権の種類を示す。
例えば、“0001→0004:閲覧、変更、削除”は、グループID“0001”によって識別されるグループAのユーザが、グループID“0004”によって識別されるグループDで共有する共有データにアクセスするときのアクセス権の種類が、閲覧、変更、および削除、であることを示す。
図5に戻り、説明を続ける。次に、情報処理装置10の制御部44について説明する。情報処理装置10の制御部44は、CPU11、ROM12、およびRAM13(図3参照)などによって実現する。なお、制御部44は、回路などによって実現してもよい。
制御部44は、通信部44Cと、実行部44Dと、を含む。通信部44Cは、受信部44Aと、送信部44Bと、を含む。実行部44Dは、通信制御部44Eと、特定部44Fと、判断部44Gと、公開管理部44Hと、設定部44Iと、を含む。受信部44A、送信部44B、通信部44C、実行部44D、通信制御部44E、特定部44F、判断部44G、公開管理部44Hと、および設定部44Iの一部または全ては、例えば、CPU11などの処理装置にプログラムを実行させること(すなわちソフトウェア)により実現してもよいし、IC(Integrated Circuit)などのハードウェアにより実現してもよいし、併用して実現してもよい。
受信部44Aは、端末装置20から各種の情報や要求などを受信する。受信部44Aは、情報処理装置の第1の受信部、第2の受信部、第3の受信部、および第4の受信部に相当する。
具体的には、受信部44A(第3の受信部)は、共有関係設定要求情報を端末装置20から受信する。共有関係設定要求情報は、複数のグループ間への共有関係の設定要求を示す情報である。共有関係設定要求情報は、共有関係を設定する対象の複数のグループの各々のグループIDと、これらの複数のグループIDの各々によって識別されるグループへの共有関係の設定要求と、を含む。なお、共有関係設定要求情報は、更に、アクセス権種類情報を含むものであってもよい。
また、受信部44A(第4の受信部)は、承認者の端末装置20から、承認結果情報を受信する。承認結果情報は、例えば、共有関係設定要求情報に含まれる設定要求に対する、承認結果を示す情報である。具体的には、承認結果情報は、承認または非承認を示す情報である。なお、承認結果情報は、グループに該グループの管理者とは異なる企業のユーザを新たに登録する場合の承認結果を示す情報であってもよい。
また、受信部44A(第1の受信部)は、公開要求情報を受信する。受信部44Aは、端末装置20から公開要求情報を受信する。公開要求情報は、1のグループで共有している共有データについて、他のグループへの公開の要求を示す情報である。具体的には、公開要求情報は、グループID、該グループIDによって識別されるグループで共有する共有データの共有データID(メッセージIDまたはファイルID)、および、他のグループへの公開要求を含む。
なお、公開要求情報に含まれる共有データIDは、グループIDによって識別されるグループで共有する全ての共有データの共有IDであってもよいし、公開対象として選択された共有データの共有データID(ファイルID、メッセージID)であってもよい。公開対象の共有データは、ユーザによる端末装置20の操作指示によって選択される。例えば、公開要求情報の送信元の端末装置20を操作するユーザは、公開要求情報に含まれるグループIDによって識別されるグループで共有する共有データの内、公開対象の共有データを選択する。そして、この端末装置20は、公開対象として選択された共有データの共有データIDを含む公開要求情報を、情報処理装置10へ送信すればよい。
また、受信部44A(第2の受信部)は、関連情報を受信した端末装置20から、アクセス要求情報を受信する。
関連情報は、公開要求された共有データに関する情報である。関連情報は、例えば、該共有データの格納場所を示すリンク情報や、該共有データを簡略化したデータである。共有データを簡略化したデータは、例えば、公開要求された共有データのサムネイル画像や、該共有データの縮小画像や、該共有データを簡易化して示した画像(アイコンや記号など)や、該共有データの略称などである。また、公開要求された共有データが複数ある場合、共有データを簡略化したデータは、これらの複数の共有データを配置した画面を縮小した縮小画面のデータなどである。
アクセス要求情報は、関連情報を受信した端末装置20を操作するユーザのユーザID、該端末装置20のユーザが参加中のグループのグループID、該関連情報に関する共有データの共有データID、および、該共有データへのアクセス要求、を含む。
ここで、ユーザは、1または複数のグループに所属する。グループに参加中とは、ユーザが、グループに属する他のユーザとの間でコミュニケーションを行うことの可能な状態を示す。また、グループに参加中とは、グループで共有する共有データを閲覧するための表示画面が、該ユーザの端末装置20に表示されている状態を示す。
関連情報に関する共有データとは、関連情報の示す共有データである。関連情報が格納場所を示すリンク情報である場合には、関連情報に関する共有データは、該リンク情報によって示される格納場所に格納されている共有データである。
送信部44Bは、端末装置20へ、各種の情報や要求などを送信する。例えば、送信部44B(第1の送信部)は、公開要求情報に含まれる共有データIDによって識別される共有データに関する関連情報を、端末装置20へ送信する。
また、送信部44B(第2の送信部)は、制御部44によってアクセスを許可された共有データを、アクセス要求情報の送信元の端末装置20へ送信する。
また、送信部44B(第3の送信部)は、共有関係設定要求情報を、予め定めた承認者の端末装置20へ送信する。
例えば、承認者は、共有関係設定要求情報の送信元の端末装置20のユーザの所属する企業の管理者である。また、承認者は、共有関係設定要求情報に含まれる、共有関係を設定する複数のグループIDの各々によって識別される、複数のグループの各々の管理者であってもよい。また、承認者は、該複数の管理者の内の少なくとも1人であってもよい。
通信部44C(受信部44A、送信部44B)は、端末装置20から受信した情報に応じて、実行部44Dに各種処理を実行させる。通信部44C(受信部44Aおよび送信部44B)は、例えば、WebAPIで実現する。
実行部44Dは、上述したように、通信制御部44E、特定部44F、判断部44G、公開管理部44H、および設定部44Iを含む。
通信制御部44Eは、通信部44Cを制御する。本実施の形態では、通信制御部44Eは、ユーザの認証処理や、承認者の特定や、グループへの新規ユーザの登録などを行う。
また、通信制御部44Eは、各端末装置20の各々から受信したメッセージやメッセージに添付された共有ファイルを、メッセージ管理DB46Bやファイル管理DB46Cへ登録する。そして、通信制御部44Eは、該メッセージや共有ファイルを共有するグループに所属する他のユーザの端末装置20へ、メッセージや共有ファイルを配信する配信処理を行う。
これらのメッセージや共有ファイルの登録処理や配信処理は、公知のチャット配信方法(メッセージやメッセージに添付された共有ファイルの送受信、既読などのメッセージの状態管理など)と同様である。
設定部44Iは、受信部44Aが受信した承認結果情報が設定要求に対する承認を示す場合に、該設定要求を含む共有関係設定要求情報に含まれる複数のグループIDの各々によって識別されるグループ間に共有関係を設定する。
具体的には、設定部44Iは、共有関係管理DB46G(図8参照)に新たに群IDを付与し、供給関係の設定されたグループ情報として、該共有関係設定要求情報に含まれる複数のグループIDを登録する。また、設定部44Iは、該共有関係設定要求情報が、アクセス権種類情報を含む場合には、該アクセス権種類情報を該群IDに対応づけて共有関係管理DB46Gに登録する。
特定部44Fは、受信部44A(第1の受信部)で受信した公開要求情報に含まれる、共有データIDによって識別される共有データを共有するグループと、該グループに対して共有関係の設定された他のグループと、を特定する。言い換えると、特定部44Fは、公開要求情報に含まれる、公開要求のなされている共有データを共有するグループと該グループとの間に共有関係の設定されている他のグループを、特定する。特定部44Fは、共有関係管理DB46Gを用いて、この特定を行えばよい。
特定部44Fが特定を行った場合、送信部44B(第1の送信部)は、公開要求情報に含まれる共有データIDによって識別される共有データに関する関連情報を、特定した他のグループに所属するユーザの端末装置20へ送信すればよい。
なお、送信部44B(第1の送信部)は、公開要求情報の送信元の端末装置20以外の全ての端末装置20へ、関連情報を送信してもよい。また、送信部44B(第1の送信部)は、公開要求情報の送信元の端末装置20を含む、全ての端末装置20へ、関連情報を送信してもよい。全ての端末装置20とは、情報処理システム1000による管理対象の端末装置20であり、情報処理装置10の端末情報DB46F(図7(C)参照)に登録されている端末IDによって識別される端末装置20である。
判断部44Gは、受信部44A(第2の受信部)で受信したアクセス要求情報に含まれるグループIDによって識別されるグループと、該アクセス要求情報に含まれる共有データIDによって識別される共有データを共有するグループと、の間に共有関係が設定されているか否かを判断する。
判断部44Gは、共有関係管理DB46G(図8参照)に基づいて判断を行う。具体的には、判断部44Gは、共有関係管理DB46G(共有関係管理情報)における、何れか1つの群に、アクセス要求情報に含まれるグループID、および、アクセス要求情報に含まれる共有データIDによって識別される共有データを共有するグループのグループID、の双方が属する場合に、共有関係が設定されていると判断する。
アクセス要求情報に含まれるグループIDとは、該アクセス要求情報の送信元の端末装置20のユーザが参加中のグループの、グループIDである。すなわち、判断部44Gでは、アクセス要求の送信元の端末装置20のユーザが参加中のグループと、該ユーザがアクセス要求している共有データを共有するグループと、の間に共有関係が設定されているか否かを、共有関係管理DB46Gを用いて判断する。
公開管理部44Hは、共有データへのアクセスを許可するか否かを管理する。詳細には、判断部44Gによって共有関係が設定されていると判断された場合、公開管理部44Hは、アクセス要求情報に含まれるユーザIDによって識別されるユーザに対して、該共有データへのアクセスを許可する。
また、公開管理部44Hは、以下の場合にもアクセスを許可する。すなわち、公開管理部44Hは、アクセス要求情報に含まれるユーザIDによって識別されるユーザが、該アクセス要求情報に含まれる共有データIDによって識別される共有データを共有するグループに所属する場合、該アクセス要求情報に含まれるユーザIDによって識別されるユーザに対して、該共有データへのアクセスを許可する。
なお、公開管理部44Hは、共有関係の設定されたグループの群に対応するアクセス権種類情報に応じた種類のアクセス権を、アクセス要求情報に含まれるユーザIDによって識別されるユーザに付与することで、該ユーザに対して該共有データへのアクセスを許可してもよい。
具体的には、公開管理部44Hは、共有関係が設定されていると判断した場合、共有関係管理DB46Gから、アクセス要求情報に含まれるグループID、および、アクセス要求情報に含まれる共有データIDによって識別される共有データを共有するグループのグループIDの属する群に対応する、アクセス権種類情報の示す種類のアクセス権を、アクセス要求情報に含まれるユーザIDによって識別されるユーザに付与する。これによって、公開管理部44Hは、該ユーザに対して該共有データへのアクセスを許可する。
このため、該ユーザには、該共有データに対する、共有関係の設定されたグループの群に対応するアクセス権種類情報の示す種類のアクセス権が付与される。
そして、送信部44B(第2の送信部)は、アクセスを許可された共有データを、アクセス要求情報の送信元の端末装置20へ送信する。なお、公開管理部44Hによってアクセス権が付与された場合には、送信部44B(第2の送信部)は、付与された種類のアクセス権と、アクセスを許可された共有データと、を、アクセス要求情報の送信元の端末装置20へ送信する。
アクセス要求の送信元の端末装置20では、アクセスを許可された共有データを表示する。また、該端末装置20では、該共有データに対して、情報処理装置10から受信した種類のアクセス権に応じた処理(閲覧、変更、削除)のみを実行可能である。
次に、端末装置20について説明する。
端末装置20は、制御部40と、操作パネル41と、記憶部48と、を備える。制御部40と、操作パネル41と、記憶部48と、は、データや信号授受可能に接続されている。操作パネル41は、操作受付部41Aと表示部41Bとを含む。操作パネル41、操作受付部41A、および表示部41Bは、操作パネル29、操作受付部29A、および表示部29B(図4参照)によって実現される。
制御部40は、CPU25、ROM26、およびRAM27(図4参照)などによって実現する。なお、制御部40は、回路などによって実現してもよい。
制御部40は、通信部40Eと、表示制御部40Cと、受付部40Dと、を備える。通信部40Eは、受信部40Aと、送信部40Bと、を有する。通信部40E、受信部40A、送信部40B、表示制御部40C、および、受付部40Dの一部または全ては、例えば、CPU25などの処理装置にプログラムを実行させること(すなわちソフトウェア)により実現してもよいし、ICなどのハードウェアにより実現してもよいし、併用して実現してもよい。
受信部40Aは、他の端末装置20や、情報処理装置10から、各種の情報や要求を受信する。送信部40Bは、他の端末装置20や、情報処理装置10へ、各種の情報や要求を送信する。
表示制御部40Cは、各種画像や後述する表示画面などを操作パネル41(表示部41B、表示部29B)へ表示する制御を行う。受付部40Dは、ユーザによる操作パネル41(操作受付部41A)の操作指示を受付ける。
端末装置20が、承認者の端末装置20である場合、受信部40Aは、承認要求情報を情報処理装置10から受信する。承認要求情報は、上記共有関係設定要求情報を含む場合がある。この場合、送信部40Bは、承認結果を示す承認結果情報を、情報処理装置10へ送信する。
端末装置20が、共有関係の設定要求を行うユーザの操作する端末装置20である場合、端末装置20の送信部40Bは、共有関係設定要求情報を情報処理装置10へ送信する。
端末装置20が、関連情報を受信する端末装置20である場合、端末装置20の受信部40A(第5の受信部)は、関連情報を受信する。すると、端末装置20の表示制御部40Cは、受信した関連情報を表示部41B(表示部29B、操作パネル41)に表示する。
ユーザによる操作パネル41(操作受付部41A)の操作によって、関連情報が指示されると、受付部40Dは、該関連情報に関する共有データへのアクセス要求を受付ける。すると、送信部40B(第4の送信部)は、該アクセス要求を含むアクセス要求情報を、情報処理装置10へ送信する。
次に、本実施の形態の情報処理システム1000で行われる情報処理の流れの一例を説明する。
図9Aおよび図9Bは、本実施の形態の情報処理システム1000が実行する、新規グループ作成、共有関係設定、および、新規ユーザの登録時、の処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
なお、図9Aおよび図9Bでは、端末装置20Aが共有関係設定要求情報を送信する端末装置20である場合を説明する。また、端末装置20Bが、承認者の操作する端末装置20である場合を説明する。また、端末装置20Dが、関連情報を受信する端末装置20である場合を説明する。なお、関連情報は、全ての端末装置20へ送信されてもよい。
まず、端末装置20Aの制御部40が、本実施の形態の情報処理を実行するためのアプリケーションを起動する(SEQ100)。例えば、ユーザによる操作パネル41の操作指示によって、該アプリケーションの起動が指示される。すると、端末装置20Aの制御部40は、該情報処理を実行するためのアプリケーションを起動する。
すると、端末装置20Aの表示制御部40Cは、ログイン画面を表示部41Bに表示する。図10は、表示画面70の一例を示す模式図である。例えば、端末装置20Aの表示制御部40Cは、図10(A)に示すログイン画面70Aを表示部41Bに表示する。端末装置20Aのユーザは、ログイン画面70Aを介してユーザID(例えば、メールアドレス)とパスワードを入力する。図9Aに戻り、端末装置20Aの受付部40Dは、ユーザIDとパスワードを受付ける(SEQ102)。
次に、端末装置20Aの送信部40Bは、該端末装置20Aの端末IDと、SEQ102で受付けたユーザIDおよびパスワードと、を情報処理装置10へ送信する(SEQ104)。
情報処理装置10の通信制御部44Eは、通信部44Cを介して端末装置20Aから、ユーザID、パスワード、および端末IDを受信する。通信制御部44Eは、受信したユーザIDとパスワードが対応づけてユーザ情報DB46Eに登録されているか否かを判断することで、認証処理を行う(SEQ106、SEQ108)。ここでは、認証OKであったと仮定して説明を続ける。
次に、通信制御部44Eは、SEQ104で受信したユーザIDによって識別される、ユーザの所属するグループを、特定する(SEQ110、SEQ112)。通信制御部44Eは、ステップS104で受信したユーザIDに対応するグループIDを、グループ管理DB46Aから読取ることで、所属するグループを特定する。
そして、通信制御部44Eは、特定したグループID、該グループIDに対応するグループ名、所属ユーザID、および、所属ユーザIDのユーザIDに対応するユーザ名を、グループ管理DB46Aおよびユーザ情報DB46Eから読取る。そして、通信制御部44Eは、これらの、グループID、該グループIDに対応するグループ名、所属ユーザID、および、所属ユーザIDのユーザIDに対応するユーザ名を含む、グループ一覧情報を、通信部44Cを介して端末装置20Aへ送信する(SEQ114)。
端末装置20Aの表示制御部40Cは、受信したグループ一覧情報に含まれる、グループ名の一覧を含む初期画面を、表示部41B(表示部29B)に表示する(SEQ116)。
例えば、端末装置20Aの表示制御部40Cは、図10(B)に示す表示画面70Dを、初期画面として表示部41Bへ表示する。図10(B)に示すように、表示画面70Dは、該表示画面70Dを表示する表示部41Bを備えた端末装置20のユーザが所属するグループの一覧と、各種操作指示を受付けるためのボタン画像71と、を含む。
なお、表示画面70Dに含まれるグループの一覧には、グループごとに、各グループに所属するユーザのユーザ名もあわせて表示される。また、表示されているユーザ名の内、端末装置20Aを操作するユーザとは異なる他の企業に所属するユーザのユーザ名については、他のユーザ名とは異なる表示形態で表示することが好ましい。例えば、図10に示すように、他の企業に所属するユーザであるユーザCについては、他のユーザとは異なる表示形態Yで表示する。
表示画面70Dは、ボタン画像71として、新規グループ作成ボタン71Aと、共有関係設定ボタン71Bと、を含む。新規グループ作成ボタン71Aは、新規のグループを作成するときにユーザによって操作される表示領域である。共有関係設定ボタン71Bは、共有関係を設定するときにユーザによって操作される表示領域である。なお、新規グループ作成時に、共有関係を併せて設定することも可能である。本実施の形態では、新規グループ作成時に、共有関係を併せて設定可能な形態を説明する。
ここで、表示画面70Dの表示された端末装置20Aを操作するユーザが、新規ユーザの登録を操作指示する場合と、新規グループ作成ボタン71Aを指示する場合と、共有関係設定ボタン71Bを指示する場合と、がある。これらの場合の各々に場合分けをして説明する。
図9Aに戻り、初期画面である表示画面70Dに表示されている何れかのグループに、新規ユーザを登録する場合、情報処理システム1000は、SEQ118(SEQ120〜SEQ138)の処理を実行する。
詳細には、まず、端末装置20Aの受付部40Dは、グループの選択を受付ける(SEQ120)。すると、端末装置20Aの表示制御部40Cは、図11に示す表示画面70Eを表示部41Bに表示する。図11は、表示画面70の一例を示す模式図である。表示制御部40Cは、SEQ120で選択を受付けたグループのグループ名と、該グループに属するユーザの一覧と、を含む表示画面70Eを表示部41Bに表示する。本実施の形態では、表示制御部40Cは、表示画面70Eを表示している表示部41Bを備えた端末装置20を操作するユーザの所属する企業と同一企業に属するユーザと、他の企業に属するユーザと、を分けて、表示画面70Eに表示する。
また、表示画面70Eには、該表示画面70Eに表示されているグループ名のグループに所属するユーザについてはチェックマークが付与されている。また、該グループに所属していないユーザについては、チェックマークが付与されていない。ユーザは、操作受付部41Aを操作して、所望のユーザ名の表示欄にチェックマークを付与することで、新規に追加したいユーザを選択すればよい。
また、表示画面70Eは、他の企業のユーザをグループに招待するときに操作されるボタン画像71Cを含む。ユーザは、自身の所属する企業以外のユーザを該グループに招待することを望む場合、ボタン画像71Cの表示領域を操作すればよい。本実施の形態では、ボタン画像71Cが操作されたものとして、説明を続ける。
図9Aに戻り、端末装置20Aの受付部40Dは、追加ユーザ指示を受付ける(SEQ122)。ここでは、追加ユーザ指示は、他企業のユーザの招待要求と、追加する他企業のユーザのユーザIDと、を含むものとする。端末装置20Aの通信部40Eは、端末装置20Aの端末IDと、該端末装置20Aを操作するユーザのユーザIDと、表示画面70Eに表示されているグループ名のグループのグループIDと、ユーザ追加要求と、を情報処理装置10へ送信する(SEQ124)。ユーザ追加要求は、ここでは、追加するユーザのユーザIDと、他企業のユーザ招待を要求する信号と、を含む場合を説明する。
情報処理装置10の通信制御部44Eは、承認者を特定する(SEQ126、SEQ128)。SEQ126では、SEQ124で受信したグループIDに対応するグループ管理者のユーザIDをグループ管理DB46Aから読取る。これにより、通信制御部44Eは、承認者を特定する。
次に、通信制御部44Eは、SEQ126で特定した承認者(ユーザID)の端末装置20へ、承認依頼情報を送信する。承認者の端末装置20は、ユーザ情報DB46Eおよび端末情報DB46F(図7参照)から特定すればよい。
上述したように、図9Aでは、承認者の端末装置20が、端末装置20Bであるものとして説明している。このため、通信制御部44Eは、通信部44Cを介して端末装置20Bへ、承認依頼情報を送信する(SEQ130)。この承認依頼情報は、例えば、追加するユーザのユーザ情報(ユーザID、ユーザ名、所属する企業名など)と、該ユーザを追加するグループのグループ名と、該グループに所属しているユーザのユーザ名と、該承認依頼情報の送信元のユーザのユーザ名と、を含む。
図12は、端末装置20Bの表示部41Bに表示される表示画面70の一例を示す模式図である。端末装置20Bの受信部40Aは、承認依頼情報を受信すると、他企業のユーザの追加要求を受信したことを示すアラート情報71Dを含む表示画面70Fを、表示部41Bに表示する(図12(A)参照)。
そして、例えば、ユーザによる操作パネル41の操作指示によって、アラート情報71Dが選択されると、表示制御部40Cは、ユーザの追加要求を承認するか否かを入力するための表示画面70Gを表示部41Bに表示する(図12(B))。
ユーザは、承認する場合には、承認ボタン71Eを操作し、承認しない場合には、承認拒否を示す拒否ボタン71Fを操作する。本実施の形態では、承認ボタン71Eが操作されたものとして、説明を続ける。
図9Aに戻り、端末装置20Bの受付部40Dは、承認ボタン71Eの操作を受付けることで、承認を示す承認情報を操作パネル41から受付ける(SEQ132)。
すると、端末装置20Bの通信部40Eは、承認を示す承認結果情報を情報処理装置10へ送信する(SEQ134)。情報処理装置10の通信制御部44Eは、通信部44Cを介して承認結果情報を受信すると、承認結果情報が承認を示す場合、SEQ124で受信した新規に追加するユーザのユーザIDを、SEQ124で受信したグループIDに対応づけてグループ管理DB46Aに登録する。これにより、通信制御部44Eは、新規ユーザの登録を行う(SEQ136)。
そして、情報処理装置10の通信制御部44Eは、登録完了を示す登録完了通知を、通信部44Cを介して端末装置20Aへ送信する(SEQ138)。
次に、初期画面である表示画面70D(図10(B)参照)の表示時に、新規グループ作成ボタン71Aが指示された場合の処理を、図9Bを用いて説明する。新規グループ作成ボタン71Aが指示された場合、情報処理装置10は、SEQ140(SEQ142〜SEQ168)の処理を実行する。
詳細には、まず、端末装置20Aのユーザが、新規グループ作成ボタン71A(図10(B)参照)を操作したと仮定する。すると、端末装置20Aの受付部40Dが、新規グループ作成指示を受付ける(SEQ142)。
次に、端末装置20Aの表示制御部40Cは、グループ作成画面を表示部41Bへ表示する(SEQ144)。図13は、表示画面70の一例を示す模式図である。例えば、端末装置20Aの表示制御部40Cは、グループ作成画面として、図13(A)に示す表示画面70Hを表示する。
表示画面70Hは、新しく作成するグループのグループ名の入力欄71Gと、該表示画面70Hを表示している表示部41Bを備える端末装置20Aを操作するユーザと同じ企業に所属するユーザの一覧と、他企業に所属するユーザの一覧と、共有関係設定欄72と、を含む。
端末装置20Aのユーザは、操作パネル41を操作することで、新しく作成するグループのグループ名を入力欄71Gに入力する。また、端末装置20Aのユーザは、操作パネル41を操作することで、該ユーザと同じ企業に所属するユーザの内、該グループに所属させるユーザのユーザ名を選択する。また、端末装置20Aのユーザは、該ユーザとは異なる他の企業に所属するユーザのユーザ名を選択することもできる。この場合、端末装置20Aのユーザは、他の企業のユーザをグループに招待するときに操作されるボタン画像71Jを操作すればよい。
共有関係設定欄72は、新規に作成するグループと共有関係を設定する対象のグループの選択欄72Aを含む。該選択欄72Aには、例えば、端末装置20Aのユーザの所属するグループの一覧が表示される。なお、選択欄72Aには、情報処理装置10が管理している全てのグループ(すなわち、端末装置20Aのユーザが所属しないグループも含む)の一覧を表示してもよい。
端末装置20Aのユーザは、操作パネル41を介して選択欄72Aを操作することで、新しく作成するグループと共有関係を設定する他のグループを選択する。なお、選択欄72Aを介して、共有関係を設定する他のグループが選択されると、端末装置20Aの表示制御部40Cは、共有関係を設定するグループ間に対応するアクセス権種類情報の表示画面70I(図13(B)参照)を表示部41Bに表示する。
端末装置20Aのユーザは、操作パネル41を介して表示画面70Iを操作することで、共有関係を設定するグループ間のアクセス権の種類を設定する。すなわち、端末装置20Aのユーザは、共有関係を設定する群に属するグループの各々で共有する共有データについて、グループの各々ごとに、他のグループに所属するユーザに対して許可するアクセス権の種類を設定する。
なお、グループ間における共有関係の設定や、共有関係を設定するグループ間のアクセス権の種類の設定は、新規のグループの作成時に行ってもよいし、既に作成済の複数のグループに対して行ってもよい。すなわち、端末装置20を操作するユーザは、任意のタイミングで、共有関係の設定やアクセス権の種類の設定を行うことができる。
図9Bに戻り、端末装置20Aの受付部40Dは、新規に作成するグループのグループ名、追加するユーザのユーザID(以下、追加ユーザIDと称する場合がある)、および共有関係設定要求情報を受付ける(SEQ146)。
すなわち、受付部40Dは、端末装置20Aのユーザによる表示画面70Hおよび表示画面70Iの操作によって入力された、新規に作成するグループのグループ名、追加ユーザID、および共有関係設定要求情報を受付ける。
共有関係設定要求情報は、上述したように、共有関係を設定する対象の複数のグループの各々のグループIDと、これらの複数のグループIDによって識別されるグループの群への共有関係の設定要求と、複数の該グループ間に設定されたアクセス権の種類を示すアクセス権種類情報と、を含む。
なお、ユーザによる表示画面70I(図13(B)参照)を介した操作によって、アクセス権種類情報が入力されなかった場合、アクセス権の種類は、初期値として“閲覧”のみが設定されるものとして説明する。
次に、端末装置20Aの通信部40Eは、新規グループ作成要求情報と、共有関係設定要求情報と、を情報処理装置10へ送信する(SEQ148)。
SEQ148で送信する新規グループ作成要求情報は、SEQ146で受付けた追加ユーザIDおよびグループ名を含む。なお、追加ユーザIDに、端末装置20Aのユーザとは異なる他企業のユーザのユーザIDが含まれる場合、新規グループ作成要求情報は、他企業のユーザの招待要求と、追加する他企業のユーザのユーザIDと、を含む。ここでは、新規グループ作成要求情報が、他企業のユーザの招待要求と、追加する他企業のユーザのユーザIDと、を含む場合を説明する。
情報処理装置10では、通信制御部44Eが、新規グループ作成要求情報および共有関係設定要求情報を、通信部44Cを介して受信する。通信制御部44Eは、承認者を特定する(SEQ150、SEQ152)。
SEQ150およびSEQ152では、通信制御部44Eは、SEQ148で受信した新規グループ作成要求情報および共有関係設定要求情報の送信元の端末装置20Aのユーザの所属する企業の管理者を、企業情報DB46Dから特定する。これにより、通信制御部44Eは、承認者を特定する。
なお、SEQ150およびSEQ152では、通信制御部44Eは、予め承認者として定めたユーザのユーザIDを記憶部46から読取ることで、承認者を特定してもよい。この場合、承認者であるユーザのユーザIDを、予め記憶部46に記憶しておけばよい。
また、SEQ150およびSEQ152では、通信制御部44Eは、共有関係設定要求情報に含まれる、共有関係を設定する複数のグループIDの各々によって識別される、複数のグループの各々の管理者のユーザIDを、グループ管理DB46Aから読取ることで、承認者を特定してもよい。また、通信制御部44Eは、複数の該グループの管理者の内の1人のユーザIDを、グループ管理DB46Aから読取ることで、承認者を特定してもよい。
次に、通信制御部44Eは、SEQ150およびSEQ152で特定した承認者(ユーザID)の端末装置20へ、承認依頼情報を送信する。上述したように、図9Aおよび図9Bでは、承認者の端末装置20が、端末装置20Bであるものとして説明している。このため、通信制御部44Eは、通信部44Cを介して端末装置20Bへ、承認依頼情報を送信する(SEQ154)。この承認依頼情報は、例えば、SEQ148で受信した新規グループの作成要求情報、および、SEQ148で受信した共有関係設定要求情報、を含む。
端末装置20Bを操作する承認者は、承認依頼情報に対して承認するか否かを入力する。図14は、端末装置20Bの表示部41Bに表示される表示画面70の一例を示す模式図である。端末装置20Bの受信部40Aが、SEQ154で承認依頼情報を受信すると、端末装置20Bの表示制御部40Cは、表示画面70J(図14(A)参照)を表示部41Bに表示する。表示画面70Jは、例えば、新規グループの作成要求と共有関係設定要求とを受信したことを示す、アラート情報71Lを含む。
そして、例えば、ユーザ(承認者)による操作パネル41の操作指示によって、アラート情報71Lが選択される。すると、端末装置20Bの表示制御部40Cは、新規グループの作成および共有関係の設定内容について、承認するか否かを入力するための表示画面70Kを、表示部41Bに表示する(図14(B))。
端末装置20Bのユーザ(承認者)は、承認する場合には、承認ボタン71Mを操作し、承認しない場合には、承認拒否を示す拒否ボタン71Nを操作する。本実施の形態では、承認ボタン71Mが操作されたものとして、説明を続ける。
図9Bに戻り、端末装置20Bの受付部40Dは、承認ボタン71Mの操作を受付けることで、承認を示す承認情報を受付ける(SEQ156)。
すると、端末装置20Bの通信部40Eは、承認を示す承認結果情報を情報処理装置10へ送信する(SEQ158)。情報処理装置10の設定部44Iは、通信部44Cおよび通信制御部44Eを介して承認結果情報を受信する。そして、設定部44Iは、受信した承認結果情報が承認を示す場合、SEQ148で受信した新規グループ作成要求情報によって示される新規グループを記憶部46に登録する(SEQ160、SEQ162)。
詳細には、設定部44Iは、SEQ146で受付けた追加ユーザIDおよびグループ名を対応付けて、グループ管理DB46A(図6(A)参照)に新たに登録する。また、設定部44Iは、新たなグループIDを付与し、該グループ名に対応づけてグループ管理DB46Aに登録する。また、設定部44Iは、SEQ148の新規グループ作成要求情報の送信元の端末装置20Aのユーザの所属する企業の管理者のユーザIDを、該グループIDに対応するグループ管理者として、グループ管理DB46Aに登録する。また、設定部44Iは、SEQ148の新規グループ作成要求情報に含まれる追加ユーザIDを、所属ユーザIDとして、該グループIDに対応づけてグループ管理DB46Aに登録する。
これにより、設定部44Iは、新規グループを記憶部46に登録する。
次に、設定部44Iは、共有関係を設定する(SEQ164、SEQ166)。詳細には、設定部44Iは、SEQ148で受信した共有関係設定要求情報に含まれる、共有関係を設定する複数のグループIDを1つの群として、共有関係管理DB46G(図8参照)に登録する。また、設定部44Iは、登録した該群の群IDを新たに付与し、該グループIDの群に対応づけて共有関係管理DB46Gに登録する。更に、設定部44Iは、SEQ148で受信した共有関係設定要求情報に含まれるアクセス権種類情報を、該群IDに対応づけて共有関係管理DB46Gに登録する。
そして、設定部44Iは、通信制御部44Eおよび通信部44Cを介して、SEQ148の新規グループ作成要求情報の送信元の端末装置20Aに、登録および設定が完了したことを示す、登録・設定完了通知を送信する(SEQ168)。
次に、初期画面である表示画面70D(図10(B)参照)の表示時に、共有関係設定ボタン71Bが指示された場合の処理を説明する。共有関係設定ボタン71Bが指示された場合、情報処理装置10は、SEQ170(SEQ172〜SEQ194)の処理を実行する。
詳細には、まず、端末装置20Aのユーザが、共有関係設定ボタン71B(図10(B)参照)を操作したと仮定する。共有関係設定ボタン71Bは、既に作成済のグループに対して共有関係を設定するときに、操作される。すると、端末装置20Aの受付部40Dが、共有関係設定指示を受付ける(SEQ172)。
次に、端末装置20Aの表示制御部40Cは、共有関係設定画面を表示部41Bへ表示する(SEQ174)。図15は、表示画面70の一例を示す模式図である。例えば、端末装置20Aの表示制御部40Cは、共有関係設定画面として、図15に示す表示画面70Lを表示する。
表示画面70Lは、共有関係を設定する対象のグループの選択欄72Bと、共有関係を設定するグループ間のアクセス権の種類の設定欄72Cと、を含む。
該選択欄72Bには、例えば、端末装置20Aのユーザの所属するグループの一覧が表示される。なお、選択欄72Aには、情報処理装置10が管理している全てのグループ(すなわち、端末装置20Aのユーザが所属しないグループも含む全てのグループ)の一覧を表示してもよい。
端末装置20Aのユーザは、操作パネル41を介して選択欄72Bを操作することで、共有関係を設定する複数のグループを選択する。なお、選択欄72Bを介して、共有関係を設定する複数のグループが選択されると、端末装置20Aの表示制御部40Cは、共有関係を設定するグループ間のアクセス権の種類の設定欄72Cを表示する。
端末装置20Aのユーザは、操作パネル41を介して表示画面70Lを操作することで、共有関係を設定する複数のグループを選択する。また、端末装置20Aのユーザは、操作パネル41を介して表示画面70Lを操作することで、共有関係を設定するグループ間のアクセス権の種類を設定する。そして、端末装置20Aのユーザは、設定後に、これらの情報の送信を指示するための送信ボタン72Dを操作する。
図9Bに戻り、端末装置20Aの受付部40Dは、共有関係設定要求情報を受付ける(SEQ176)。
すなわち、受付部40Dは、端末装置20Aのユーザによる表示画面70Lの操作によって入力された、共有関係設定要求情報を受付ける。共有関係設定要求情報は、上述したように、共有関係を設定する対象の複数のグループの各々のグループIDと、これらの複数のグループIDの各々によって識別されるグループへの共有関係の設定要求と、複数の該グループ間に設定されたアクセス権の種類を示すアクセス権種類情報と、を含む。
なお、ユーザによる表示画面70L(図15参照)を介した操作によって、アクセス権種類情報が入力されなかった場合、アクセス権の種類は、初期値として“閲覧”のみが設定されるものとして説明する。
次に、端末装置20Aの通信部40Eは、SEQ176で受付けた共有関係設定要求情報を、情報処理装置10へ送信する(SEQ178)。
情報処理装置10では、通信制御部44Eが、共有関係設定要求情報を、通信部44Cを介して受信する。通信制御部44Eは、承認者を特定する(SEQ180、SEQ182)。
SEQ180およびSEQ182では、通信制御部44Eは、SEQ178で受信した共有関係設定要求情報の送信元の端末装置20Aのユーザの所属する企業の管理者を、企業情報DB46Dから特定する。これにより、通信制御部44Eは、承認者を特定する。
なお、SEQ180およびSEQ182では、通信制御部44Eは、予め承認者として定めたユーザのユーザIDを記憶部46から読取ることで、承認者を特定してもよい。この場合、承認者であるユーザのユーザIDを、予め記憶部46に記憶しておけばよい。
また、SEQ180およびSEQ182では、通信制御部44Eは、共有関係設定要求情報に含まれる、共有関係を設定する複数のグループIDの各々によって識別される、複数のグループの各々の管理者のユーザIDを、グループ管理DB46Aから読取ることで、承認者を特定してもよい。また、通信制御部44Eは、複数の該グループの管理者の内の1人のユーザIDを、グループ管理DB46Aから読取ることで、承認者を特定してもよい。
次に、通信制御部44Eは、SEQ180で特定した承認者(ユーザID)の端末装置20へ、承認依頼情報を送信する。上述したように、図9Bでは、承認者の端末装置20が、端末装置20Bであるものとして説明している。このため、通信制御部44Eは、通信部44Cを介して端末装置20Bへ、承認依頼情報を送信する(SEQ184)。この承認依頼情報は、SEQ178で受信した共有関係設定要求情報を含む。
端末装置20Bを操作する承認者は、承認依頼情報に対して承認するか否かを入力する。図16は、端末装置20Bの表示部41Bに表示される表示画面70の一例を示す模式図である。端末装置20Bの受信部40Aが、SEQ184で承認依頼情報を受信すると、端末装置20Bの表示制御部40Cは、表示画面70M(図16(A)参照)を表示部41Bに表示する。表示画面70Mは、例えば、共有関係設定要求情報を受信したことを示すアラート情報72Eを含む。
そして、例えば、ユーザ(承認者)による操作パネル41の操作指示によって、アラート情報71Eが選択されると、端末装置20Bの表示制御部40Cは、共有関係の設定内容について、承認するか否かを入力するための表示画面70Nを表示部41Bに表示する(図16(B))。
端末装置20Bのユーザ(承認者)は、承認する場合には、承認ボタン72Fを操作し、承認しない場合には、承認拒否を示す拒否ボタン72Gを操作する。本実施の形態では、承認ボタン72Fが操作されたものとして、説明を続ける。
図9Bに戻り、端末装置20Bの受付部40Dは、承認ボタン72Fの操作を受付けることで、承認を示す承認情報を操作パネル41から受付ける(SEQ186)。
すると、端末装置20Bの通信部40Eは、承認を示す承認結果情報を情報処理装置10へ送信する(SEQ188)。情報処理装置10の設定部44Iは、通信部44Cおよび通信制御部44Eを介して承認結果情報を受信する。そして、設定部44Iは、受信した承認結果情報が承認を示す場合、SEQ178で受信した共有関係設定要求情報によって示される共有関係を設定する(SEQ190、SEQ192)。詳細には、設定部44Iは、SEQ178で受信した共有関係設定要求情報に含まれる、共有関係を設定する複数のグループIDを1つの群として、共有関係管理DB46G(図8参照)に登録する。また、設定部44Iは、登録した該群の群IDを新たに付与し、該グループIDの群に対応づけて共有関係管理DB46Gに登録する。更に、設定部44Iは、SEQ148で受信した共有関係設定要求情報に含まれるアクセス権種類情報を、該群IDに対応づけて共有関係管理DB46Gに登録する。
そして、設定部44Iは、通信制御部44Eおよび通信部44Cを介して、SEQ178の共有関係設定要求情報の送信元の端末装置20Aに、登録が完了したことを示す、登録完了通知を送信する(SEQ194)。そして、本シーケンスを終了する。
次に、本実施の形態の情報処理システム1000で行われる、公開要求情報に関する情報処理の流れの一例を説明する。
図17Aおよび図17Bは、本実施の形態の情報処理システム1000が実行する、公開要求情報に関する情報処理の流れの一例を示す、シーケンス図である。
なお、図17Aおよび図17Bに示す例では、端末装置20AのユーザAが、端末装置20Aを用いて、グループID“0001”によって識別されるグループAに参加中であるものとして説明する(SEQ200、図17A)。なお、ユーザAは、グループAなどに所属するユーザである(グループ管理DB46A、図6(A)参照)。また、端末装置20Bは、承認者であるユーザBの操作する端末装置20であるものとする。また、端末装置20Dは、グループID“0004”によって識別されるグループDに所属するユーザDが、グループDに参加中であるものとして説明する。なお、グループAと、グループDと、の間には、共有関係が設定されているものとして説明する。
まず、図17Aを用いて説明する。端末装置20Aの表示部41Bには、参加中のグループAで共有している共有データの一覧が表示される(SEQ202)。図18は、表示画面70の一例を示す模式図である。例えば、端末装置20AのユーザAがグループAに参加中である場合、端末装置20Aの表示部41Bには、例えば、表示画面70P(図18(A)参照)が表示される。
図18(A)に示すように、表示画面70Pには、グループAで共有している共有データ(図18ではメッセージ)の全てが表示される。なお、表示画面70Pには、グループAで共有している共有データの内、作成日時が最新のものから遡って予め定めた数の共有データを、表示してもよい。
ここで、例えば、端末装置20AのユーザAが、操作受付部41Aを操作することで、グループAの共有データの内のメッセージ“会議Dの資料はFルームにあります”を、他のグループへの公開対象として選択したと仮定する。例えば、ユーザAは、表示画面70Pにおけるメッセージ“会議Dの資料はFルームにあります”の表示領域72Hを操作指示した上で、“リンクコピー”の表示領域72Iを選択する。
図17Aに戻り、すると、端末装置20Aの受付部40Dは、公開対象の共有データの選択を受付ける(SEQ204)。この場合、受付部40Dは、公開対象の共有データとして、“会議Dの資料はFルームにあります”の選択を受付ける。
すると、端末装置20Aの送信部40Bは、公開要求情報を情報処理装置10へ送信する(SEQ206)。
詳細には、SEQ206において、端末装置20Aの送信部40Bは、該端末装置20AのユーザAが参加中のグループAで共有している共有データを、他のグループへ公開することを要求するための、公開要求情報を、情報処理装置10へ送信する。この場合、例えば、該公開要求情報は、参加中のグループAのグループID“0001”、該グループAで共有する共有データの内、公開対象として選択された共有データの共有データID(この場合、“会議Dの資料はFルームにあります”のメッセージID)、および、他のグループへの公開要求を含む。
なお、公開要求情報は、公開対象の(公開先の)グループのグループIDを含んでいてもよい。この場合、例えば、ユーザAは、表示画面70P(図18(A)参照)における“会議Dの資料はFルームにあります”の表示領域を操作指示した上で、“リンクコピー”を選択する。すると、端末装置20Aの表示制御部40Cは、公開対象の他のグループの選択画面を表示部41Bに表示すればよい。この選択画面は、端末装置20Aを操作する該ユーザAの所属するグループの一覧であってもよいし、情報処理装置10で管理している全てのグループの一覧であってもよい。
そして、端末装置20AのユーザAは、選択画面を介して操作パネル41を操作し、公開対象のグループを選択する。これにより、ユーザAは、公開対象のグループIDを入力すればよい。そして、端末装置20Aの送信部40Bは、選択(入力)された公開対象のグループIDを更に含む公開要求情報を、情報処理装置10へ送信すればよい。
図17Aに戻り説明を続ける。上記SEQ206の処理によって、情報処理装置10の通信部44Cは、端末装置20Aから公開要求情報を受信し、通信制御部44Eを介して特定部44Fへ出力する。情報処理装置10の特定部44Fは、該公開要求情報に含まれる、共有データIDによって識別される共有データを共有するグループAと、該グループAに対して共有関係の設定された他のグループと、を特定する(SEQ208、SEQ210)。
そして、通信部44C(送信部44B)は、SEQ208およびSEQ210で特定したグループに所属するユーザの端末装置20へ、SEQ206で受信した公開要求情報に含まれる、公開対象の共有データIDによって識別される共有データに関する関連情報を送信する(SEQ212)。ここでは、関連情報が、該メッセージ“会議Dの資料はFルームにあります”の格納場所を示すリンク情報であったものとして説明を続ける。
本実施の形態では、通信部44C(送信部44B)は、SEQ208およびSEQ210で特定したグループに所属するユーザの端末装置20へ、該関連情報と、該関連情報に関する共有データ(公開対象の共有データIDによって識別される共有データ)の作成日時を示す作成日時情報と、を送信する。通信部44Cは、該共有データID(ファイルIDまたはメッセージID)に対応する作成日時を、メッセージ管理DB46Bまたはファイル管理DB46C(図6参照)から読取ればよい。
なお、図17Aに示す例では、通信部44Cは、ユーザDの端末装置20Dへ関連情報および作成日時情報を送信する場合を一例として示した。なお、通信部44Cは、関連情報および作成日時情報を、情報処理装置10で管理する全ての端末装置20へ送信してもよい。
図17Aに示す例では、SEQ212の処理によって、端末装置20Dが、関連情報および作成日時情報を情報処理装置10から受信する。端末装置20Dの表示制御部40Cは、受信した関連情報を表示部41Bへ表示する(SEQ214)。
ここで、図17Aに示す例では、端末装置20DのユーザDは、端末装置20Dを用いて、グループID“0004”によって識別されるグループDに参加中であったものとして説明している。このため、端末装置20Dの表示部41Bには、参加中のグループDで共有している共有データの一覧が表示されている。端末装置20DのユーザDがグループDに参加中である場合、端末装置20Dの表示部41Bには、例えば、表示画面70Q(図18(B)参照)が表示される。
図18(B)に示すように、表示画面70Qには、グループDで共有している共有データ(図18ではメッセージ)の全てが表示されている。なお、表示画面70Qには、グループDで共有している全ての共有データの内、予め定めた数(例えば、作成日時が新しいものから予め定めた数)の共有データを表示してもよい。
そして、上記SEQ212の処理によって、端末装置20Dの受信部40Aは、関連情報および発信日時情報を、情報処理装置10から受信する。すると、端末装置20Dの表示制御部40Cは、SEQ214において、該関連情報(ここでは、リンク情報)を、表示画面70Qに表示する。この場合、端末装置20Dの表示制御部40Cは、該関連情報としてのリンク情報を、表示部41Bに表示された表示画面70Qにおける、情報処理装置10から受信した作成日時情報に応じた位置に表示する。
例えば、該関連情報に関するメッセージ“会議Dの資料はFルームにあります”の作成日時が、表示画面70Qに表示されているメッセージにおける、メッセージ“その件については、リンク先をみて”の作成日時と、メッセージ“そういうことですね。了解です。”の作成日時と、の間のタイミングを示すと仮定する。この場合、表示制御部40Cは、該関連情報を、メッセージ“その件についてはリンク先をみて”の作成日時と、メッセージ“そういうことですね。了解です。”と、の間の表示領域72Jに表示する。
図17Aに戻り、説明を続ける。そして、端末装置20Dの受付部40Dは、関連情報の操作指示を受付ける(SEQ216)。例えば、図18(B)に示す表示画面70Qにおける、関連情報の表示領域72Jが、ユーザDによる操作パネル41の操作指示によって指示されたとする。すると、端末装置20Dの受付部40Dは、該関連情報の操作指示を受付ける。
すると、端末装置20Dの送信部40Bは、アクセス要求情報を情報処理装置10へ送信する(SEQ218)。この場合、アクセス情報は、端末装置20Dを操作するユーザDのユーザID、該端末装置20DのユーザDが参加中のグループDのグループID“0004”、該関連情報に関する共有データ(メッセージ“会議Dの資料はFルームにあります”)の共有データID(メッセージID)、および、該共有データへのアクセス要求、を含む。
上記SEQ218の処理によって、情報処理装置10の通信部44Cは、端末装置20Dからアクセス要求情報を受信し、通信制御部44Eを介して判断部44Gへ出力する。次に、図17Bに進み、説明を続ける。判断部44Gは、SEQ218で受信したアクセス要求情報に含まれるグループIDによって識別されるグループDと、該アクセス要求情報に含まれる共有データIDによって識別される共有データを共有するグループAと、の間に共有関係が設定されているか否かを判断する(SEQ220、SEQ222)。
上述したように、判断部44Gは、共有関係管理DB46G(図8参照)に基づいて判断を行う。次に、判断部44Gは、この判断結果を示す判断結果情報を公開管理部44Hへ出力する(SEQ224)。この判断結果情報は、共有関係が設定されていることを示す判断結果、または、共有関係が設定されていなかったことを示す判断結果、を含む。
次に、公開管理部44Hは、該共有データ(メッセージ“会議Dの資料はFルームにあります”)に対するアクセスを許可するか否かを管理する(SEQ226)。詳細には、判断部44Gによって共有関係が設定されていると判断された場合、公開管理部44Hは、アクセス要求情報に含まれるユーザIDによって識別されるユーザDに対して、該共有データ(メッセージ“会議Dの資料はFルームにあります”)へのアクセスを許可する(SEQ226)。
また、判断部44Gは、SEQ218で受信したアクセス要求情報に含まれるユーザIDによって識別されるユーザDが、該アクセス要求情報に含まれる共有データIDによって識別される共有データ(メッセージ“会議Dの資料はFルームにあります”)を共有するグループAに所属するか否かを判断する(SEQ228、SEQ230)。具体的には、判断部44Gは、アクセス要求情報の送信元のユーザDがグループAに所属するか否かを、グループ管理DB46A(図6(A)参照)を用いて判断する。
そして、判断部44Gは、この判断結果を示す判断結果情報を、公開管理部44Hへ出力する(SEQ232)。この判断結果情報は、ユーザDがグループAに所属することを示す判断結果、または、ユーザDがグループAに所属しないことを示す判断結果、を含む。
そして、公開管理部44Hは、該共有データ(メッセージ“会議Dの資料はFルームにあります”)へのアクセスを許可するか否かを管理する(SEQ234)。詳細には、判断部44Gによって、ユーザDがグループAに所属すると判断された場合、公開管理部44Hは、アクセス要求情報に含まれるユーザIDによって識別されるユーザDに対して、該共有データ(メッセージ“会議Dの資料はFルームにあります”)へのアクセスを許可する(SEQ234)。
SEQ226またはSEQ234でアクセスを許可した場合、公開管理部44Hは、アクセス権の種類を確認する(SEQ236、SEQ238)。詳細には、公開管理部44Hは、アクセス要求の送信元のユーザDが参加中のグループDと、該共有データ(メッセージ“会議Dの資料はFルームにあります”)を共有しているグループAと、の間に設定されているアクセス権の種類を、共有関係管理DB46Gから読取る。
具体的には、公開管理部44Hは、共有関係管理DB46Gにおける、アクセス要求情報の送信元のユーザが参加中のグループDをアクセス元とし、共有データ(メッセージ“会議Dの資料はFルームにあります”)を共有しているグループAをアクセス先のグループとする、アクセス権種類情報を、共有関係管理DB46Gから読取る。これにより、公開管理部44Hは、閲覧、変更、削除、の少なくとも1つを、アクセス権の種類として読取る。
そして、公開管理部44Hは、SEQ226またはSEQ234でアクセスを許可した共有データ(メッセージ“会議Dの資料はFルームにあります”)に、SEQ236で確認した種類のアクセス権を付与して、通信制御部44Eを介して通信部44Cへ出力する(SEQ240)。通信部44Cは、SEQ226またはSEQ234でアクセスを許可した共有データ(メッセージ“会議Dの資料はFルームにあります”)に、SEQ236で確認した種類のアクセス権を付与して、端末装置20Dへ送信する(SEQ240)。
上記SEQ240の処理によって、端末装置20Dの受信部40Aは、アクセス権の付与された共有データを、情報処理装置10から受信する。端末装置20Dの表示制御部40Cは、SEQ240で受信した共有データ(メッセージ“会議Dの資料はFルームにあります”)に、受信した種類のアクセス権を付与して、表示部41Bに表示する(SEQ242)。
なお、このとき、表示制御部40Cは、該共有データ(メッセージ“会議Dの資料はFルームにあります”)を、該共有データの関連情報に代えて、該関連情報を表示していた表示領域72J(図18(B)参照)に表示する(図18(C)参照)。このため、端末装置20Dの表示制御部40Cは、図18(C)に示す表示画面70Rを表示する。
なお、端末装置20DのユーザDは、該共有データ(メッセージ“会議Dの資料はFルームにあります”)について、付与されている種類のアクセス権に応じた処理(閲覧、変更、削除、の少なくとも1つ)を行うことができる。そして、本シーケンスを終了する。なお、閲覧は、表示を意味することから、共有データが表示されることで、該種類“閲覧”の処理が実行される。
次に、本実施形態の情報処理装置10で実行する、端末装置20から公開要求情報を受信したときの情報処理の手順を説明する。図19は、端末装置20から公開要求情報を受信したときに、情報処理装置10が実行する情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。
まず、情報処理装置10の受信部44Aが、端末装置20から公開要求情報を受信する(ステップS300)。次に、特定部44Fが、ステップS300で受信した公開要求情報に含まれる、共有データIDによって識別される共有データを共有するグループと、該グループに対して共有関係の設定された他のグループと、を特定する(ステップS302)。
次に、特定部44Fが、ステップS300で受信した、公開要求情報に含まれる共有データIDによって識別される共有データに関する関連情報を、作成する(ステップS304)。次に、送信部44Bが、ステップS300で受信した公開要求情報の送信元の端末装置20へ、ステップS304で作成した関連情報を送信する(ステップS306)。
次に、受信部44Aが、端末装置20からアクセス要求情報を受信する(ステップS308)。次に、判断部44Gが、ステップS308で受信したアクセス要求情報に含まれるグループIDによって識別されるグループと、該アクセス要求情報に含まれる共有データIDによって識別される共有データを共有するグループと、の間に共有関係が設定されているか否かを判断する(ステップS310)。
共有関係が設定されていると判断した場合(ステップS310:Yes)、ステップS314へ進む。
一方、上記ステップS310において、共有関係が設定されていないと判断した場合(ステップS310:No)、ステップS312へ進む。
ステップS312では、判断部44Gが、ステップS308で受信したアクセス要求情報に含まれるユーザIDによって識別されるユーザが、該アクセス要求情報に含まれる共有データIDによって識別される共有データを共有するグループに所属するか否かを判断する(ステップS312)。すなわち、ステップS312では、アクセス要求情報の送信元の端末装置20のユーザが、該アクセス要求情報に含まれる、関連情報に関する共有データを共有するグループに所属するユーザであるか否かを判断する。
ステップS312で否定判断すると(ステップS213:No)、ステップS322へ進む。ステップS322では、送信部44Bが、アクセス不可を示すエラーメッセージをステップ308で受信したアクセス要求情報の送信元の端末装置20へ送信する(ステップS322)。そして、本ルーチンを終了する。
一方、ステップS312で肯定判断すると(ステップS312:Yes)、ステップS314へ進む。
ステップS314では、公開管理部44Hが、ステップS308で受信したアクセス要求情報に含まれるユーザIDによって識別されるユーザに対して、該アクセス要求情報に含まれる共有データIDによって識別される共有データへのアクセスを許可する(ステップS314)。
次に、公開管理部44Hは、ステップS310で共有関係の設定を判断したグループの群に対応するアクセス権の種類を確認する(ステップS316)。そして、公開管理部44Hは、ステップS308で受信したアクセス要求情報に含まれるユーザIDによって識別されるユーザに対して、該アクセス要求情報に含まれる共有データIDによって識別される共有データへの、該確認した種類のアクセス権を付与する(ステップS318)。
次に、送信部44Bが、ステップS318で付与された種類のアクセス権と、アクセスを許可された共有データと、を、ステップS308で受信したアクセス要求情報の送信元の端末装置20へ送信する(ステップS320)。そして、本ルーチンを終了する。
以上説明したように、本実施の形態の情報処理装置10は、受信部44A(第1の受信部)と、送信部44B(第1の送信部)と、受信部44A(第2の受信部)と、判断部44Gと、公開管理部44Hと、を備える。
受信部44A(第1の受信部)は、グループID(グループ識別情報)、該グループIDによって識別されるグループで共有する共有データの共有データID(共有データ識別情報)、および、他のグループへの公開要求、を含む公開要求情報を受信する。送信部44B(第1の送信部)は、公開要求情報に含まれる共有データIDによって識別される共有データに関する関連情報を、端末装置20へ送信する。受信部44A(第2の受信部)は、関連情報を受信した端末装置20から、該端末装置20を操作するユーザのユーザID(ユーザ識別情報)、該端末装置20のユーザが参加中のグループのグループID、該関連情報に関する共有データの共有データID、および、該共有データへのアクセス要求、を含むアクセス要求情報を受信する。判断部44Gは、アクセス要求情報に含まれるグループIDによって識別されるグループと、該アクセス要求情報に含まれる共有データIDによって識別される共有データを共有するグループと、の間に共有関係が設定されているか否かを判断する。公開管理部44Hは、共有関係が設定されていると判断した場合、アクセス要求情報に含まれるユーザIDによって識別されるユーザに対して該共有データへのアクセスを許可する。
このように、本実施の形態の情報処理装置10では、アクセス要求情報の受信元の端末装置20のユーザの参加中のグループが、該アクセス要求情報によって示される関連情報に関する共有データを共有するグループとの間で共有関係の設定されたグループである場合、該端末装置20のユーザに対して該共有データへのアクセスを許可する。
従って、本実施の形態の情報処理装置10では、グループ内で共有する共有データに対するセキュリティの維持と、他のグループへの容易な公開と、の両立を図ることができる。
また、公開管理部44Hは、判断部44Gによって共有関係が設定されていると判断された場合、または、アクセス要求情報に含まれるユーザIDによって識別されるユーザが、該アクセス要求情報に含まれる共有データIDによって識別される共有データを共有するグループに所属する場合、アクセス要求情報に含まれるユーザIDによって識別されるユーザに対して該共有データへのアクセスを許可する。
また、情報処理装置10の送信部44B(第2の送信部)は、公開管理部44Hによってアクセスを許可された共有データを、アクセス要求情報の送信元の端末装置20へ送信する。
情報処理装置10の記憶部46は、共有関係管理DB46G(共有関係管理情報)を記憶する。共有関係管理DB46Gは、共有関係の設定されたグループの群ごとに、各群に属するグループのグループIDを管理するためのものである。判断部44Gは、共有関係管理DB46Gにおける何れか1つの群に、アクセス要求情報に含まれるグループID、および、アクセス要求情報に含まれる共有データIDによって識別される共有データを共有するグループのグループID、の双方が属する場合に、共有関係が設定されていると判断する。
情報処理装置10の記憶部46は、群ごとに、群に属するグループで共有する共有データについて、他のグループに所属するユーザに対して許可するアクセス権の種類を示すアクセス権種類情報を対応づけた共有関係管理DB46G(共有関係管理情報)を記憶する。公開管理部44Hは、判断部44Gによって共有関係が設定されていると判断された場合に、アクセス要求情報に含まれるグループID、および、アクセス要求情報に含まれる共有データIDによって識別される共有データを共有するグループのグループIDの属する群、に対応するアクセス権種類情報の示す種類のアクセス権を、アクセス要求情報に含まれるユーザIDによって識別されるユーザに付与することで、該ユーザに対して該共有データへのアクセスを許可する。
受信部44A(第1の受信部)は、公開要求情報に含まれるグループIDによって識別されるグループで共有する全ての共有データの内、公開対象として選択された共有データの共有データIDを含む、該公開要求情報を受信する。
特定部44Fは、受信部44Aで受信した公開要求情報に含まれる共有データIDによって識別される共有データを共有するグループと共有関係の設定された他のグループを特定する。送信部44B(第1の送信部)は、公開要求情報に含まれる共有データIDによって識別される共有データに関する関連情報を、特定した他のグループに所属するユーザの端末装置20へ送信する。
受信部44A(第3の受信部)は、複数のグループIDと、複数の該グループIDの各々によって識別されるグループへの共有関係の設定要求と、を含む、共有関係設定要求情報を受信する。送信部44B(第3の送信部)は、共有関係設定要求情報を、予め定めた承認者の端末装置20へ送信する。受信部44A(第4の受信部)は、承認者の端末装置20から、共有関係設定要求情報に含まれる設定要求に対する承認結果を示す承認結果情報を受信する。設定部44Iは、受信した承認結果情報が設定要求に対する承認を示す場合に、該設定要求を含む共有関係設定要求情報に含まれる複数のグループIDの各々によって識別されるグループ間に共有関係を設定する。
本実施の形態の情報処理プログラムは、グループID、該グループIDによって識別されるグループで共有する共有データの共有データID、および、他のグループへの公開要求、を含む公開要求情報を受信するステップと、公開要求情報に含まれる共有データIDによって識別される共有データに関する関連情報を、端末装置20へ送信するステップと、関連情報を受信した端末装置20から、該端末装置20を操作するユーザのユーザ識別情報、該端末装置20のユーザが参加中のグループのグループID、該関連情報に関する共有データの共有データID、および、該共有データへのアクセス要求、を含むアクセス要求情報を受信するステップと、前記アクセス要求情報に含まれるグループIDによって識別されるグループと、該アクセス要求情報に含まれる共有データIDによって識別される共有データを共有するグループと、の間に共有関係が設定されているか否かを判断するステップと、共有関係が設定されていると判断した場合、アクセス要求情報に含まれるユーザIDによって識別されるユーザに対して該共有データへのアクセスを許可するステップと、をコンピュータに実行させるための情報処理プログラムである。
本実施の形態の情報処理システム1000は、情報処理装置10と、情報処理装置10と通信する端末装置20と、を備える。端末装置20は、受信部40A(第5の受信部)と、表示制御部40Cと、送信部40B(第4の送信部)と、を備える。受信部40Aは、関連情報を受信する。表示制御部40Cは、関連情報を表示部41B(操作パネル41、表示部29B)に表示する。送信部40Bは、アクセス要求情報を情報処理装置10へ送信する。
なお、上述した実施の形態における、情報処理装置10、および、端末装置20、の各々で実行する上記処理を実行するためのプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)、USB(Universal Serial Bus)メモリ等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよいし、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。また、各種プログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
なお、上記には、実施の形態を説明したが、上記実施の形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。上記新規な実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。上記実施の形態および変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。