以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る画像形成システムおよび画像形成システム用プログラムについて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成システムのブロック図である。
画像形成システム100は、画像形成装置110および後処理装置150を有する。なお、後処理装置は、必要に応じて設けられ得る。
画像形成装置110と後処理装置150とはネットワーク170を介して相互に通信可能に接続される。ネットワーク170は、イーサネット(登録商標)、FDDI(Fiber−Distributed Data Interface)などの規格によりコンピュータやネットワーク機器同士を接続するLAN(Local Area Network)により構成し得る。
図2は、画像形成装置の構成を示すブロック図である。
画像形成装置110は、CPU(Central Processing Unit)111、記憶部112、通信インターフェース113、操作部114、表示部115、画像制御部116、読取部117、画像形成部118、および用紙センサー119を有する。これらの構成要素は信号をやり取りするためのバス120を介して相互に接続される。
記憶部112は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、およびHDD(Hard Disk Drive)により構成され得る。CPU111により実行されるプログラムや、CPU111により処理されるデータがRAMにより一時的に記憶される。ROMにより、各種プログラムや各種データが記憶される。HDDにより、画像形成装置110の各構成要素および後処理装置150などの外部装置を制御するためのプログラムを含む各種プログラムや、通信インターフェース113または読取部117を通じて得られた画像データ、およびその他の各種データが保存される。
通信インターフェース113は、画像形成装置110と後処理装置150や情報処理装置(図示せず)などの外部機器との間で通信を行うためのインターフェースである。通信インターフェース113には、イーサネット(登録商標)、SATA、PCI Express、USB、IEEE1394などの規格によるネットワークインターフェースや、Bluetooth(登録商標)、IEEE802.11などの無線通信インターフェースなどの各種ローカル接続インターフェースなどが用いられる。
操作部114は、各種設定を行うタッチパネル、コピー枚数等を設定するテンキー、動作の開始を指示するスタートキー、動作の停止を指示するストップキー、各種設定条件を初期化するリセットキーなどの各種固定キーなどからなる。
表示部115は、各種情報を表示し各種設定入力を行うタッチパネル、および表示ランプなどからなる。なお、操作部114と表示部115の重複する機能は、操作部114および表示部115のいずれかが有するようにし得る。
画像制御部116は、通信インターフェース113により受信された印刷ジョブに含まれる印刷データのレイアウト処理およびラスタライズ処理を行い、ビットマップ形式の画像のデータである画像データを生成する。印刷ジョブとは、画像形成装置110に対する印刷命令の総称であり、印刷データおよび印刷設定が含まれる。印刷データとは、印刷の対象である文書のデータであり、印刷データには、例えば、イメージデータ、ベクタデータ、テキストデータといった各種データが含まれ得る。具体的には、印刷データは、PDL(Page Description Language)データ、PDF(Portable Document Format)データまたはTIFF(Tagged Image File Format)データであり得る。印刷設定とは、用紙への画像形成に関する設定および印刷物の後処理に関する設定であり、例えば、用紙の種類、グレースケールまたはフルカラー、2in1、両面印刷、ステープル、穴あけ、および折りなどの各種設定が含まれ得る。
読取部117は、原稿台の所定の読み取り位置にセットされた原稿に蛍光ランプ等の光源で光を当て、その反射光をCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサなどの撮像装置で光電変換して、その電気信号から画像データを生成する。
画像形成部118は、電子写真方式により帯電、露光、現像、転写および定着の各工程を経て、用紙に画像データに基づく画像形成を行い出力する。
用紙センサー119は、用紙位置検出部を構成し、搬送路における用紙の有無および位置などを検出する。また、用紙センサー119は、CPU111とともにジャム検出部を構成し、搬送路における用紙のジャムを検出する。用紙センサー119は、例えば、搬送路の必要な箇所に設けられたラインセンサーにより構成され得る。
CPU111は、制御部を構成し、かつ、上述したように用紙センサー119とともにジャム検出部を構成する。
CPU111は、プログラムにしたがって上記各構成要素の制御や各種の演算処理などを行う。すなわち、CPU111は、画像形成装置110を構成する各構成要素と連携をとりながら、画像形成を含む各種処理に関する制御全般を行なう。さらに、CPU111は、プログラムにしたがって後処理装置150などの外部装置の制御を行う。
CPU111は、用紙センサー119により検出された搬送路における用紙の位置に基づいて画像形成装置110において発生したジャムを検出する。例えば、CPU111は、用紙を搬送するための制御をしているにもかかわらず用紙の位置が変わらないことによりジャムを検出できる。
CPU111は、後処理装置150と相互に通信することにより、後処理装置150において発生したジャムの情報を後処理装置150から受信する。CPU111は、画像形成装置110または後処理装置150でジャムが発生したときは、ジャムの起因紙に対し下流を搬送する用紙については搬送を継続して画像形成システム100から排出させる。一方、CPU111は、起因紙に対し上流を搬送する用紙については、それぞれ停止位置を決定し、決定した停止位置で停止させる停止制御を行う。そして、ジャムの起因紙がユーザーにより手動で取り除かれた後、停止させた用紙を再搬送して画像形成システム100から排出する自動パージを行う。
以下、自動パージにより残留用紙の再搬送を開始する位置に残留用紙を停止させる制御を、「停止制御」と称する。また、ジャムが発生した際、画像形成システム100内に残留する起因紙以外の用紙を残留用紙と称する。
図3は、後処理装置の構成を示すブロック図である。
後処理装置150は、CPU151、記憶部152、通信インターフェース153、給紙部154、出力部155、綴じ部156、および用紙センサー157を有する。これらの構成要素は信号をやり取りするためのバス158を介して相互に接続される。
記憶部152は、CPU151が後処理装置150の各構成要素を制御するためのプログラム、および通信インターフェース153を通じて受信した印刷設定などの各種データを記憶する。記憶部152は、例えば、RAMおよびHDDにより構成され得る。
通信インターフェース153は、後処理装置150と画像形成装置110とで通信を行うためのインターフェースであり、イーサネット(登録商標)などが用いられる。
給紙部154には、画像形成された用紙などが画像形成装置110から供給される。
出力部155は、後処理が行われた用紙を印刷物としてメイントレイから出力する。出力部155は、特に自動パージにより排出される用紙を出力するためのサブトレイを有し得る。
綴じ部156は、用紙に対し平綴じを行う。
用紙センサー157は、用紙の搬送路における位置を検出する。用紙センサー157は、例えば、搬送路の必要な箇所に設けられたラインセンサーにより構成され得る。
CPU151は、用紙センサー157とともにジャム検出部を構成する。
CPU151は、プログラムにしたがって上記各構成要素の制御や各種の演算処理などを行う。
CPU151は、印刷ジョブの印刷設定に基づいて、綴じ部156を制御して用紙の後処理である平綴じを行う。
CPU151は、用紙センサー157により検出された搬送路における用紙の位置に基づいて後処理装置150において発生した用紙のジャムを検出する。例えば、CPU151は、用紙を搬送するための制御をしているにもかかわらず用紙の位置が変わらないことによりジャムを検出できる。CPU151は、後処理装置150におけるジャムの発生の情報を通信インターフェース153により画像形成装置110へ送信する。
図4は、本実施形態に係る画像形成システムの全体構成図である。
上述したように、画像形成システム100は、画像形成装置110および後処理装置150を有し、これらの装置が連結されることで構成される。用紙は、図において破線で示される搬送路を搬送され、画像形成装置110により片面または両面に画像形成された後、後処理装置150により平綴じなどの後処理がなされて出力される。すなわち、画像形成装置110は、CPU111による制御により、搬送路における用紙の搬送を制御するとともに、画像形成部118の構成要素である転写部118bおよび定着部118cにより、用紙に画像形成を行う。また、画像形成装置110は、ADU(Automatic Duplexing Unit)部130に用紙を通過させることで用紙の表裏を反転することにより、用紙の両面に画像形成をし得る。
レジストローラー118aは、搬送路を搬送させる用紙の曲り、傾き、片寄りを補正する。
転写部118bは、感光体ドラムを有して構成される。感光体ドラムは、帯電部(図示せず)により表面を均一に帯電され、光書込部(図示せず)により画像情報信号に合わせてレーザー光が照射されることで潜像が形成され、現像器(図示せず)により現像されることでトナー画像が形成される。用紙は、搬送路において感光体ドラムからトナー画像が転写される。
定着部118cは、加熱ローラーと加圧ローラーとを有し、加熱ローラーが加圧ローラーにより押圧されることでニップ領域を形成する。トナー画像が転写された用紙は、定着部118cのニップ領域を通過することにより、トナー画像のトナーが加圧および加熱され、トナー画像が用紙に定着される。
ADU部130は、第1ADU搬送路130a、第2ADU搬送路130b、第3ADU搬送路130c、および、これらのADU搬送路130a、130b、130cにそれぞれ設けられ、用紙を搬送するADU搬送ローラーを有する。ADU部130は、表面に画像形成された後、ADU切替ゲート132による誘導により、第1ADU搬送路130aに入力された用紙を、ADU搬送ローラーにより第2ADU搬送路130bへ搬送する。第2ADU搬送路130bにおいては、用紙の表面は第2ADU搬送路130bに接する方向(すなわち垂直下方向)を向いている。ADU部130は、ADU搬送ローラーにより、用紙を第2ADU搬送路130bから第3ADU搬送路130cへ搬送する。第3ADU搬送路130cにおいては、用紙の表面は第3ADU搬送路130cに接しない方向(すなわち垂直上方向)を向いている。そして、ADU部130は、ADU搬送ローラーにより、用紙を第3ADU搬送路130cからレジストローラー118aの上流側へ搬送する。これにより、レジストローラー118aが設けられた搬送路において、用紙の表面は搬送路に接する方向(すなわち転写部118bが設けられた方向と逆方向)を向き、裏面は搬送路に接しない方向(すなわち転写部118bが設けられた方向)を向く。すなわち、裏面に画像形成可能な向きに用紙の表裏が反転されている。用紙は、再度、レジストローラー118aにより用紙の傾きなどが補正され、転写部118bおよび定着部118cにより裏面に画像形成されることで、用紙の両面に画像形成がなされ得る。ADU部130は、用紙を一旦第2ADU搬送路130bに入れて、定着部118cの下流に戻すことで、表裏反転させた用紙を後処理装置150に渡すこともできる。
後処理装置150は、CPU151による制御により、印刷ジョブの印刷設定に基づいて、綴じ部156により用紙に対し平綴じを行う。平綴じを行う用紙は、搬送路150aから分岐する3つの搬送路150b、150c、150dのうち搬送路150cにより綴じ部156に搬送され、平綴じがされた後、メイントレイ159に出力される。平綴じを行わない用紙は、搬送路150dにより搬送され、メイントレイ159に出力される。なお、自動パージにより排出される残留用紙は、搬送路150bにより搬送され、サブトレイ160に出力され得る。
画像形成装置110についてさらに詳細に説明する。
図5は、ADU架台を説明するための説明図であり、図6は、自動パージ前の停止制御による用紙の停止ポイントを説明するための説明図である。
図5においては、ADU架台135の概略外形形状が太線で示されている。ADU架台135は、ADU部130、レジストローラー118a、定着部118c、搬送路などを内蔵し、これらの構成要素を支持する。ADU架台135は、画像形成装置110の筐体内に、画像形成装置110の外にユーザーにより引き出し可能に設けられる。ADU架台135は、ユーザーにより引き出された際、ADU架台135の上部(上部面135aの方向)からのみADU架台135に内蔵された構成要素を外部からユーザーが視認できる構造を有し得る。
ユーザーは、ジャムが発生した際、表示部115に表示される、後述するジャム画面による起因紙および残留用紙の除去を促す表示にしたがい、ADU架台135を画像形成装置110から引き出し、ADU架台135内から起因紙および残留用紙を除去し得る。
図6において太線で囲まれた各ローラーの位置は、停止ポイントT1〜T5を示している。停止ポイントT1〜T5は、用紙のジャムが検出された際、起因紙の位置に対し上流の搬送路を搬送する残留用紙を停止させ、起因紙が除去された後に、自動パージによる残留用紙の再搬送を開始する位置である。停止ポイントT1〜T5は、残留用紙を停止させた状態から再搬送を開始できる位置としてあらかじめ定められ得る。残留用紙は、その先端が各停止ポイントT1〜T5に到達した時点で停止制御により停止される。これにより、残留用紙は、その先端が各停止ポイントT1〜T5に位置する状態で一時的に停止される。
上述したように、ADU架台135は、上部からのみADU架台135に内蔵された構成要素を外部からユーザーにより視認される構造を有する。したがって、後述するように、ADU架台135に内蔵された構成要素のうち上部面135aに近いレジストローラーの位置である停止ポイントT1に停止した残留用紙は、ADU架台135が画像形成装置110から引き出されることでユーザーにより視認され得る。また、停止ポイントT4に停止した残留用紙も、先端が停止ポイントT4に位置したときの後端がADU架台135の上部面135aに近い搬送路に達するような比較的長い用紙長を有する場合は、当該搬送路におよんだ用紙の一部が、ユーザーにより視認され得る。
図7は、後処理装置においてジャムが検出された場合に、すべての残留用紙の自動パージによる排出が可能な場合の画像処理装置システム内の残留用紙の分布と、停止制御による残留用紙の停止位置の例を説明するための説明図である。残留用紙の分布には、それぞれ所定の用紙長を有する残留用紙の位置、残留用紙の枚数、ならびに残留用紙相互間および残留用紙と起因紙との間の相対的位置関係が含まれる。
図7のAは、後処理装置150で発生したジャムが検出されたときの画像形成システム100内の残留用紙P2〜P6の分布を示している。図の太線のX印は、起因紙P1によるジャムの発生位置を示している。残留用紙P2〜P6の枚数は5枚である。
図7のBは、後処理装置150においてジャムが発生した際に、起因紙P1に対し上流の残留用紙P2〜P6に対し、停止制御がなされたときの画像形成システム100内の用紙の分布を示している。ジャムが検出されたときの画像形成システム内の残留用紙P2〜P6の分布が、図7のAの例で示すようなものである場合、用紙相互間で停止制御の妨げとならないため、すべての残留用紙P2〜P6を停止ポイントT1〜T5に停止させることができる。用紙相互間で停止制御の妨げとならないのは、残留用紙P2〜P6の用紙長が比較的短く、いずれの残留用紙P2〜P6もADU切替ゲート132を未通過であり、かつ残留用紙P2〜P6の枚数が停止ポイントT1〜T5の数を超えていないからである。
停止ポイントT1〜T5のいずれかにそれぞれ停止した残留用紙P2〜P6は自動パージにより画像形成システム100から排出できるため、ユーザーは画像形成装置110内の残留用紙P2〜P6を手動で除去するジャム処理をする必要がない。このため、画像形成装置110からADU架台135などを引き出す必要がないため、画像形成装置110内の残留用紙P2〜P5のいずれもジャム処理において視認されることがない。
なお、起因紙P1は自動パージによる排出ができないため、ジャムが発生した場合、ユーザーが起因紙P1を除去するジャム処理が常に必要である。したがって、図7の例においては、後処理装置150から起因紙P1を除去するジャム処置が必要である。
図8は、後処理装置において発生したジャムが検出された場合に、一部の残留用紙の自動パージによる排出が不可能な場合の画像処理装置システム内の残留用紙の分布と、停止制御による残留用紙の停止位置の例を説明するための説明図である。
図8のAは、後処理装置150で発生したジャムが検出されたときの画像形成システム100内の残留用紙P2〜P5の分布を示している。残留用紙P2〜P5の枚数は4枚であり、残留用紙P2〜P5は比較的長い用紙長を有する。
図8のBは、本実施形態に係る画像形成システムによる停止制御に対する比較例による、残留用紙の停止位置を説明するための説明図である。図8のCは、本実施形態に係る画像形成システムにおける停止制御による残留用紙の停止位置を説明するための説明図である。なお、図8のBおよびCには、ADU架台135の概略外形形状が点線で示されている。
ジャムが検出されたときの画像形成システム100内の残留用紙P2〜P5の分布が、図8のAの例で示すようなものである場合、残留用紙P4を停止ポイントT4に停止させることができない。これは、先行する残留用紙P2、P3との位置関係から、残留用紙P4を停止できるのは、停止ポイントT1〜T5のうち停止ポイントT4に限られるが、停止ポイントT4には停止可能条件として用紙長の制限が設けられており、残留用紙P4は用紙長の制限を超えているからである。
図9は、停止ポイントにおける残留用紙の停止可能条件と、ADU架台を引き出すことによる各停止ポイントに停止した用紙の視認性の例を示す図である。同図には、さらに、停止ポイントT1〜T5からの用紙の搬送開始の順序が、T1、T2、T3、T4、T5の順であることが、停止ポイントT1〜T5の具体的な位置とともに示されている。
図9に示す、停止ポイントにおける残留用紙の停止可能条件およびADU架台を引き出すことによる各停止ポイントに停止した用紙の視認性などの情報は、停止ポイント情報として、画像形成装置110の記憶部112に記憶させることであらかじめ設定され得る。
停止ポイントT2および停止ポイントT4には停止可能条件が設けられている。すなわち、停止ポイントT2には、裏面印刷の紙がレジストローラー(停止ポイントT1)で停止していて、かつ、用紙長が250mm以上の場合は残留用紙を停止できない。停止ポイントT4には、用紙長が370mm以上の残留用紙を停止できない。これは、例えば、停止ポイントT4に停止可能条件が設けられているのは、用紙長が370mm以上の残留用紙を停止させると残留用紙の後端が定着部118cにより加熱および加圧される状態で停止することになるからである。
また、上述したように、画像形成装置110内の残留用紙を除去するジャム処理の際、ADU架台135を引き出すことにより、停止ポイントT1に停止した残留用紙は視認され得る。用紙長が320mm以上の場合、停止ポイントT4に停止した残留用紙も視認され得る。停止ポイントT2、T3、T5に停止した残留用紙は視認できない。
停止ポイントT2、T3、T5は特定停止ポイントに対応する。用紙長が320mm未満の残留用紙を停止ポイントT4に停止させる場合は、停止ポイントT4も特定停止ポイントに対応する。
停止ポイントT1〜T5からの用紙の搬送開始の順序が、T1、T2、T3、T4、T5の順であることは、停止ポイントT1に停止した残留用紙が自動パージにおいて最も下流であり、停止ポイントT5に停止した残留用紙が最も上流であることを意味する。
図8のBおよびCを参照すれば、残留用紙P4は、いずれの停止ポイントT1〜T5にも停止させることができないため、ADU部130上の転写部118bから定着部118cにおよぶ搬送路上の位置に停止させ得る。残留用紙P4は、自動パージにより画像形成システム100から排出できないため、画像形成装置110のジャム処理によって、ユーザーにより手動で除去される必要がある。
残留用紙P4がユーザーによるジャム処理により除去される際、ADU架台135が引き出される。ここで、図8のBの比較例による停止制御によれば、残留用紙P2を停止ポイントT1に停止させている。このため、残留用紙P4のジャム処理の際、ADU架台135が引き出されることで残留用紙P2(特に残留用紙P2の先端)がユーザーにより視認され得る。
一方、図8のCに示す、本実施形態に係る画像形成システムにおける停止制御によれば、残留用紙P2を停止ポイントT1に停止させずに、停止ポイントT2に停止させる。これにより、残留用紙P4のジャム処理の際、ADU架台135が引き出されても、残留用紙P2はユーザーにより視認されない。
このように、本実施形態においては、用紙のジャムが検出されたときの残留用紙の分布(図8のAに示す分布)に応じて、自動パージにより排出する残留用紙を停止させる位置を(図8のBおよびCのうちCの停止位置に)切り替える。すなわち、例えば、用紙のジャムの検出時の残留用紙の分布に応じて、画像形成装置110のジャム処理の必要性の有無に基づき、ジャム処理により残留用紙が視認される停止ポイントT1に自動パージをする残留用紙を停止させるか停止させないかを切り替える。これにより、起因紙および自動パージにより排出しない残留用紙の少なくともいずれか(例えば、残留用紙P4)を除去するジャム処理の際に、自動パージにより排出する残留用紙(例えば、残留用紙P2)がユーザーに視認されないようにする。
図10は、画像形成装置において発生したジャムが検出された場合に、一部の残留用紙の自動パージによる排出が不可能な場合の画像処理装置システム内の残留用紙の分布と、停止制御による残留用紙の停止位置の他の例を説明するための説明図である。
図10のAは、画像形成装置110で発生したジャムが検出されたときの画像形成システム100内の残留用紙P2〜P5の分布を示している。残留用紙P2〜P5の枚数は4枚である。
図10のBは、本実施形態に係る画像形成システムによる停止制御に対する比較例による、残留用紙の停止位置を説明するための説明図である。図10のCは、本実施形態に係る画像形成システムにおける停止制御による残留用紙の停止位置を説明するための説明図である。なお、図10のBおよびCには、ADU架台135の概略外形形状が点線で示されている。
ジャムが検出されたときの画像形成システム100内の残留用紙P2〜P5の分布が、図10のAで示すようなものである場合、残留用紙P4を停止ポイントT4に停止させることができない。これは、起因紙P1がADU切替ゲート132を通過した位置で停滞しており、起因紙P1が障害物となって残留用紙P4を停止ポイントT4まで搬送することができないからである。
残留用紙P4は、いずれの停止ポイントT1〜T5にも停止させることができないため、ADU部130上(例えば、転写部118bまたは定着部118cの位置)に停止させ得る。このため、残留用紙P4は、自動パージにより画像形成システム100から排出できないため、画像形成装置110のジャム処理によって、ユーザーにより手動で除去される必要がある。
ここで、図10のBの比較例による停止制御によれば、残留用紙P2を停止ポイントT1に停止させている。このため、起因紙P1および残留用紙P4を取り除くジャム処理の際、ADU架台135が引き出されることで残留用紙P2(特に残留用紙P2の先端)がユーザーにより視認され得る。
一方、図10のCに示す、本実施形態に係る画像形成システムにおける停止制御によれば、残留用紙P2を停止ポイントT1に停止させずに、停止ポイントT2に停止させる。これにより、起因紙P1および残留用紙P4のジャム処理の際、ADU架台135が引き出されても、残留用紙P2はユーザーにより視認されない。
このように、本実施形態においては、用紙のジャムが検出されたときの残留用紙の分布(図10のAに示す分布)に応じて、自動パージにより排出する残留用紙を停止させる位置を(図10のBおよびCのうちCの停止位置に)切り替える。すなわち、例えば、用紙のジャムの検出時の残留用紙の分布に応じて、画像形成装置110のジャム処理の必要性の有無に基づき、ジャム処理により残留用紙が視認される停止ポイントT1に自動パージをする残留用紙を停止させるか停止させないかを切り替える。これにより、起因紙および自動パージにより排出しない残留用紙の少なくともいずれか(例えば、残留用紙P4)を除去するジャム処理の際に、自動パージにより排出する残留用紙(例えば、残留用紙P2)がユーザーに視認されないようにする。
本実施形態に係る画像形成システムの動作について説明する。
図11は、画像形成システムの動作を示すフローチャートである。本フローチャートは、画像形成装置110の記憶部112に記憶された画像形成システム用プログラムにしたがいCPU111により実行され得る。
CPU111は、用紙のジャムを検出しない間は(S101:NO)、印刷ジョブに基づく画像形成および後処理を含む印刷処理が終了するまで(S110:NO)、ジャムの検出を継続する。
CPU111は、画像形成システム100内でジャムを検出した場合は(S101:YES)、残留用紙の自動パージが可能かどうか判断する(S102)。
CPU111は、自動パージが不可能であると判断した場合は(S102:NO)、画像形成システム100内における残留用紙の搬送を停止する(S107)。自動パージが不可能と判断する場合とは、例えば、残留用紙が連続紙であると判断したような場合である。CPU111は、搬送を停止させたすべての残留用紙を、ジャム処理により手動で除去する必要がある用紙(以下、「ジャム処理対象紙」と称する)として除去を促すジャム画面を表示部115に表示させる(S108)。CPU111は、起因紙および残留用紙のすべてが除去されたかどうかを判断し、すべての用紙が除去されたと判断した場合は(S109:YES)、画像形成システム100の動作を終了させる。
CPU111は、自動パージが可能であると判断した場合は(S102:YES)、停止処理を実施する(S103)。
図12は、図11のフローチャートのステップS103のサブルーチンフローチャートである。
CPU111は、画像形成装置110におけるジャム処理が必要かどうかを判断し(S201)、各残留用紙の停止位置を決定し(S202)、各残留用紙の停止制御を実施する(S203)。
図13は、図12のフローチャートのステップS201のサブルーチンフローチャートである。
CPU111は、ジャムが発生した位置がADU部130かどうか判断し(S301)、ADU部130であると判断した場合は(S301:YES)、画像形成装置110のジャム処理が必要と判定する(S305)。
CPU111は、ジャムが発生した位置がADU部130ではないと判断した場合は(S301:NO)、ADU切替ゲート132の位置を通過した残留用紙があるかどうかを判断する(S302)。CPU111は、ADU切替ゲート132の位置を通過した残留用紙があると判断した場合(S302:YES)は、当該残留用紙を停止ポイントに停止させることができないため、画像形成装置110のジャム処理が必要と判定する(S305)。
CPU111は、ADU切替ゲート132の位置を通過した残留用紙がないと判断した場合は(S302:NO)、設定された停止ポイント情報に基づき、画像形成装置110内を搬送中の残留用紙の枚数が停止ポイントの数より多いかどうか判断する(S303)。CPU111は、画像形成装置内を搬送中の残留用紙の枚数が停止ポイントの数より多いと判断した場合は(S303:YES)、停止ポイントに停止できない残留用紙が発生しているため、画像形成装置110のジャム処理が必要と判定する(S305)。
CPU111は、画像形成装置内を搬送中の残留用紙の枚数が停止ポイントの数以下であると判断した場合は(S303:NO)、画像形成装置110のジャム処理が不要と判定する(S304)。
図14は、図12のフローチャートのステップS202のサブルーチンフローチャートである。
本フローチャートは、画像形成装置110内を搬送中のすべての残留用紙を対象として1枚ごとに実行される。
CPU111は、レジストローラー118a(停止ポイントT1の位置)の上流側でレジストローラー118aに最も近い位置を搬送する残留用紙の情報を取得する(S401)。当該情報には、残留用紙の位置および残留用紙の用紙長などが含まれる。
CPU111は、残留用紙がADU切替ゲート132の位置を通過しているかどうかを判断する(S402)。CPU111は、残留用紙がADU切替ゲート132の位置を通過していると判断した場合は(S402:YES)、残留用紙をADU部130上部の位置に停止させて(S419)、当該残留用紙をジャム処理対象紙とする(S420)。
CPU111は、残留用紙がADU切替ゲート132の位置を通過していないと判断した場合は(S402:NO)、停止ポイント情報に基づき、停止ポイントTn(例えばT1)を最下流の停止ポイントに設定する(S403)。CPU111は、設定した停止ポイントTnに残留用紙を停止できるかどうか判断する(S404)。
図15は、図14のフローチャートのステップS404のサブルーチンフローチャートである。
CPU111は、停止ポイントTnへの残留用紙の搬送が可能かどうかを判断し(S501)、不可能と判断した場合は(S501:NO)、停止ポイントTnに残留用紙を停止させることは不可能と判断する(S505)。
CPU111は、停止ポイントTnへの残留用紙の搬送が可能と判断した場合は(S501:YES)、停止ポイントTnに停止するとすでに判断した残留用紙の有無を判断する(S502)。CPU111は、停止ポイントTnに停止するとすでに判断した残留用紙が有ると判断した場合は(S502:NO)、停止ポイントTnに残留用紙を停止させることは不可能と判断する(S505)。
CPU111は、停止ポイントTnに停止するとすでに判断した残留用紙が無いと判断した場合は(S502:YES)、残留用紙が停止ポイントTnに停止可能な用紙長を有するかどうかを判断する(S503)。
CPU111は、残留用紙が停止ポイントTnに停止可能な用紙長を有さないと判断した場合は(S503:NO)、停止ポイントTnに残留用紙を停止させることは不可能と判断する(S505)。一方、CPU111は、残留用紙が停止ポイントTnに停止可能な用紙長を有すると判断した場合は(S503:YES)、停止ポイントTnに残留用紙を停止させることは可能と判断する(S504)。
図14に戻り、CPU111は、設定した停止ポイントTnに残留用紙を停止できないと判断した場合は(S405:NO)、次に下流の停止ポイントTn+1が有るかどうかを判断する(S415)。CPU111は、次に下流の停止ポイントTn+1が有る場合は(S415:YES)、設定した停止ポイントTnを停止ポイントTn+1で更新し、ステップS404に戻って処理を継続する。CPU111は、次に下流の停止ポイントTn+1が無い場合は(S415:NO)、残留用紙をADU部130の上部に停止させ(S417)、ジャム処理用紙とする(S418)。
CPU111は、設定した停止ポイントTnに残留用紙を停止できると判断した場合は(S405:YES)、画像形成装置110のジャム処理が必要かどうかを判断する(S406)。なお、ステップS406における判断は、図12のステップS201における判定結果を利用し得る。
CPU111は、画像形成装置110のジャム処理が必要でないと判断した場合は(S406:NO)、残留用紙を設定した停止ポイントTnに停止させ(S408)、残留用紙を、ジャム処理する必要のないジャム処理非対象紙とする(S409)。ジャム処理非対象紙は、自動パージにより画像形成システム100外に排出可能な残留用紙である。
CPU111は、画像形成装置110のジャム処理が必要であると判断した場合は(S406:YES)、停止ポイント情報に基づき、設定した停止ポイントTnが、残留用紙が停止した場合に当該残留用紙が視認され得る位置かどうかを判断する(S407)。
CPU111は、停止ポイントTnが、残留用紙が停止した場合に当該残留用紙視認され得る位置ではないと判断した場合は(S407:NO)、残留用紙を設定した停止ポイントTnに停止させ(S408)、残留用紙を、ジャム処理する必要のないジャム処理非対象紙とする(S409)。
CPU111は、停止ポイントTnが、残留用紙が停止した場合に当該残留用紙視認され得る位置であると判断した場合は(S407:YES)、次に下流の停止ポイントTn+1に残留用紙を停止できるかどうかを判断する(S410)。
CPU111は、停止ポイントTn+1に残留用紙を停止できると判断した場合は(S410:YES)、当該停止ポイントTn+1に残留用紙を停止させ(S411)、残留用紙を、ジャム処理非対象紙とする(S412)。
CPU111は、停止ポイントTn+1に残留用紙を停止できないと判断した場合は(S410:NO)、停止ポイントTnに残留用紙を停止させ(S413)、残留用紙を、ジャム処理対象紙とする(S414)。
その後、CPU111は、次に下流を搬送中の残留用紙の有無を判断し(S421)、該当する残留用紙が有る場合は、当該残留用紙の情報を取得し(S422)、当該残留用紙についてステップS402〜ステップS422を実行する。
図16は、図12のフローチャートのステップS203のサブルーチンフローチャートである。
CPU111は、最下流の残留用紙の情報を取得する(S601)。最下流の残留用紙とは、レジストローラー118a(停止ポイントT1の位置)の上流側でレジストローラー118aに最も近い位置を搬送する残留用紙である。
CPU111は、図12のステップS202において決定した停止位置に残留用紙が到達したかどうかを判断する(S602)。
CPU111は、決定した停止位置に残留用紙が到達したと判断した場合は(S602:YES)、残留用紙の搬送を停止する(S603)。
CPU111は、決定した停止位置に残留用紙が到達していないと判断した場合は(S602:NO)、次に下流の残留用紙の情報を取得し(S604)、当該残留用紙についても、決定した停止ポイントに到達したかどうかを判断する(S602)。
CPU111は、すべての残留用紙の停止制御が完了するまで、ステップS601〜S604の処理を実行する(S605)。
図11に戻り、CPU111は、ジャム画面を表示する(S104)。
図17は、図11のフローチャートのステップS104のサブルーチンフローチャートである。
CPU111は、最下流の残留用紙の情報を取得する(S701)。
CPU111は、当該残留用紙がジャム処理対象紙かどうかを判断し(S702)、ジャム処理対象紙でないと判断した場合は(S702:NO)、ジャム画面に当該残留用紙の停止位置を表示させず、次に下流の残留用紙の有無を判断し(S704)、該当する残留用紙が有る場合は(S704:YES)、当該残留用紙の情報を取得し(S705)、当該残留用紙について処理を継続する(S702〜S705)。
CPU111は、残留用紙がジャム処理対象紙であると判断した場合は(S702:YES)、当該残留用紙をジャム処理対象紙としてその停止位置をジャム画面に表示する(S703)。すなわち、残留用紙のうちジャム処理対象紙のみをジャム画面に表示することで、ジャム処理対象紙のみの除去をユーザーに促す(S703)。
CPU111は、次に下流の残留用紙が有るかどうかを判断し(S704)、次に下流の残留用紙が有る場合は(S704:YES)、当該残留用紙の情報を取得し(S705)、当該残留用紙について処理を継続する(S702〜S705)。
図18は、ジャム処理画面の例を示す図である。
図18のAは、停止制御がなされたときの画像形成システム100内の用紙の分布が図7のBとなった場合に表示されるジャム処理画面を示す図である。
停止制御がなされた結果、残留用紙の停止位置が図7のBのようになった場合は、残留用紙はすべて自動パージにより画像形成システム100外へ排出できる。したがって、ジャム処理画面においては、後処理装置150でジャムを発生させた起因紙のみの除去を促す表示がなされる。ジャム処理画面には、起因紙の位置であるジャム位置表示が「16」という白抜きの番号により四角形状のジャム処理ラベル上に表示され得る。当該番号は、搬送路における位置とあらかじめ対応付けられており、ユーザーは当該番号が表示されることで除去が促されている用紙の位置を知り得る。
図18のBは、停止制御がなされたときの画像形成システム100内の用紙の分布が図8のCとなった場合に表示されるジャム処理画面を示す図である。
停止制御がなされた結果、残留用紙の停止位置が図8のCのようになった場合は、残留用紙P2〜P5のうち残留用紙P4については自動パージにより排出できないため、ジャム処理対象紙として起因紙P1とともに除去を促す表示がなされる。
ジャム処理画面には、自動パージにより排出できない残留用紙P4の除去を促す表示がなされる。すなわち、ADU架台135を引き出して、白抜きの番号「9」に対応する搬送路上の位置にある残留用紙P4の除去を促す表示がなされる。なお、起因紙P1の除去を促す表示は、残留用紙P4の除去が検知された後になされ得る。
図18のCは、比較例による停止制御がなされたときの画像形成システム100内の用紙の分布が図8のBとなった場合に表示されるジャム処理画面を示す図である。
停止制御がなされた結果、残留用紙の停止位置が図8のBのようになった場合は、残留用紙P2〜P5のうち残留用紙P4については自動パージにより排出できないため、ジャム処理対象紙として起因紙P1とともに除去を促す表示がなされる。さらに、停止ポイントT1に停止している残留用紙P2についても除去を促す表示がなされる(残留用紙P2の位置は白抜きの番号「8」で表示されている)。これは、残留用紙P4が除去される際にADU架台が引き出されることで残留用紙P2がユーザーにより視認され得るため、ユーザーに不用意に触られることでその位置が変わり、自動パージの成功率が低下する可能性があるからである。
なお、本実施形態においては、画像形成装置110のジャム処理がなされることでADU架台が引き出される場合は、ユーザーによる視認を防止するために、停止ポイントT1には残留用紙を停止させない停止制御がなされる。このため、本実施形態によれば、停止制御により残留用紙の停止位置が図8のBのようになることはなく、図8のCのようになる。しかし、何等かの理由で残留用紙を停止ポイントT1に停止せざるを得ない場合は、図18のCに示すように、停止ポイントT1に停止させた残留用紙をジャム処理対象紙としてジャム処理画面において除去が促されることが望ましい。
図11に戻り、CPU111は、ジャムの起因紙がユーザーにより除去されたことを用紙センサー119による検知信号に基づいて検知すると(S105:YES)、自動パージを実施する(S106)。
自動パージは、停止ポイントに停止している残留用紙に対し実施される。自動パージにより、図9に示される順序にしたがい、残留用紙が画像形成システム100から排出される。
本実施形態は、以下の効果を奏する。
ジャムが検出されたときの起因紙の上流側に残留する残留用紙の分布に応じて、自動パージのために停止させる残留用紙の停止位置を切り換える。これにより、ユーザーによるジャム処理の際にユーザーにより視認できない位置に残留用紙の停止位置を切り換えることができる。このため、自動パージの対象となっている用紙がユーザーの目に留まって無用に取り除かれることがない。したがって、ユーザーによる不要な作業負担を軽減するとともに自動パージの成功率を向上できる。
さらに、自動パージにより排出する残留用紙を、起因紙および自動パージにより排出しない残留用紙の少なくともいずれか一方が除去される際に、自動パージにより排出する残留用紙の視認ができない特定停止位置に停止させる。これにより、より確実に、ユーザーによる不要な作業負担を軽減するとともに自動パージの成功率を向上できる。
さらに、特定停止位置に停止させることができない残留用紙を、自動パージにより排出しない残留用紙に含める。これにより、ジャム処理においてユーザーに視認され得る残留用紙を自動パージを行う残留用紙から画一的に除外できるため、停止制御の処理時間を短縮できる。
さらに、起因紙および自動パージにより排出しない残留用紙の停止位置を表示し、自動パージにより排出する残留用紙の停止位置を表示しないことにより、起因紙および自動パージにより排出しない残留用紙のみの除去を促す。これにより、ユーザーによる不要な作業負担をより軽減できるとともに、自動パージの成功率をさらに向上できる。
以上、本発明の実施形態に係る画像形成システムおよび画像形成システム用プログラムについて説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。
例えば、上述した実施形態においては、外部装置として後処理装置を例示して説明したが、外部装置は、加湿装置および給紙装置であってもよい。
また、特定停止位置は後処理装置に設定されてもよい。
また、上述した実施形態においてプログラムによって実行される機能の一部または全部を電子回路などのハードウェアに置き換えて実施してもよい。