JP6668429B2 - オープンケーソン工法における地盤の掘削方法 - Google Patents

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本発明は、オープンケーソン工法における地盤の掘削方法に関し、特に施工途中のケーソン躯体の刃先が硬質地盤に到達した際に、その硬質地盤をケーソン躯体の沈下が可能な軟質の地盤に置換するようにした地盤の掘削方法に関するものである。
この種の地盤の掘削方法として、例えば特許文献1および2に記載されているように、いわゆる砂置換先行削孔工法が知られている。この先行削孔工法では、オープンケーソン工法におけるケーソンの構築に際して、ケーソンを構築すべき地下地盤が硬質地盤である場合に、予めその硬質地盤領域に小径で且つ多数の削孔を施して、原位置土の破砕化とほぐし処理を施すと共に、置換土として砂を投入することで、硬質地盤の軟質化を図るようにしたものである。
特開2006−45831号公報 特開2006−233748号公報
しかしながら、特許文献1,2に代表される従来の先行削孔工法では、例えば地表からの深度が比較的大きな深層部に硬質地盤が存在する場合であっても、それよりも浅い中層部および浅層部(表層部)までも含めて全体的に砂置換を施す必要があり、工数の増加と工期の長期化が余儀なくされ、不経済となる。
また、従来の工法では、あくまでケーソンの施工前に行う必要があり、ケーソン施工途中での追加施工は実質的に不可能で、柔軟性に欠けるという不具合もある。
本発明は、このような課題に着目してなされたものであり、オープンケーソン工法におけるケーソンの施工途中で硬質地盤に到達したとしても、その特定深度での硬質地盤の軟質化を図ることができるようにした地盤の掘削方法を提供するものである。
本発明は、オープンケーソン工法における施工途中のケーソン躯体の刃先が硬質地盤に到達した際に、その硬質地盤を上記ケーソン躯体の沈下が可能な軟質の地盤に置換するべく当該硬質地盤を掘削する方法であって、上記硬質地盤のうち上記ケーソン躯体の内側領域に先行削孔を施して複数の先行孔を形成する先行削孔工程と、上記各先行孔を拡径するように小径掘削を施す小径掘削工程と、上記ケーソン躯体の刃先下を含むかたちで上記小径掘削された部分をさらに拡径するように大径掘削を施して砕土化撹拌し、少なくとも当該砕土化撹拌した土をもって上記ケーソン躯体の沈下が可能な軟質の地盤に置換する大径掘削工程と、を含むことを特徴とする。
望ましい態様としては、上記複数の先行孔は互いに独立していて、上記各先行孔の先行削孔は排土を伴うものとする。
同様に望ましい態様としては、上記小径掘削および上記大径掘削共に、掘削径を変更可能な共通の掘削ヘッドを用いて掘削を行うものとする。
この場合において、より望ましい態様としては、上記掘削ヘッドは、旋回駆動されるケーシングの先端部外周に掘削径を変更可能な掘削翼を備えていると共に、上記掘削翼よりもさらに先端部側に、上記小径掘削に際して上記先行孔に挿入される振れ止め用のガイドケーシングを備えているものとする。
さらに望ましくは、上記掘削ヘッドは、上記小径掘削用の固定掘削翼と、上記固定掘削翼よりも上方側にあって拡縮径可能な上記大径掘削用の可動掘削翼と、を備えていて、上記固定掘削翼による小径掘削は下向き掘削とし、上記可動掘削翼による大径掘削は上記下向き掘削に続く上向き掘削とする。
同様に望ましい態様としては、上記各先行孔を中心とした小径掘削を経た上で大径掘削されたそれぞれの領域の投影形状が互いに重なり合うように、隣り合う上記先行孔同士のピッチが予め設定されているものとする。
本発明によれば、オープンケーソン工法におけるケーソンの施工途中で硬質地盤に到達したような場合であっても、その特定深度から硬質地盤の軟質化を図ることができるので、柔軟性に優れると共に、従来工法のように余分な領域まで地盤の軟質化を図る必要がないので、経済的にも優れたものとなる。
本発明に係る地盤の掘削方法を実施するためのより具体的な形態としてその施工手順を示していて、(a)は平面説明図、(b)は垂直断面説明図。 図1に続く施工手順を示す図で、(a)は平面説明図、(b)は垂直断面説明図。 図2に続く施工手順を示す図で、(a)は平面説明図、(b)は垂直断面説明図。 図3に続く施工手順を示す図で、(a)は平面説明図、(b)は垂直断面説明図。 図4に示した掘削ヘッドの詳細を示す図で、可動掘削翼の縮径状態での正面説明図。 図5のA−A線矢視に相当する平面説明図。 図4に示した掘削ヘッドの詳細を示す図で、可動掘削翼の拡径状態での正面説明図。 図7のB−B線矢視に相当する平面説明図。 図4に続く施工手順を示す図で、(a)は平面説明図、(b)は垂直断面説明図。 図9に続く施工手順を示す図で、(a)は平面説明図、(b)は垂直断面説明図。 図10に続く施工手順を示す図で、(a)は平面説明図、(b)は垂直断面説明図。 図11に続く施工手順を示す図で、(a)は平面説明図、(b)は垂直断面説明図。 図12に続く施工手順を示す図で、(a)は平面説明図、(b)は垂直断面説明図。 図13に続く施工手順を示す図で、(a)は平面説明図、(b)は垂直断面説明図。
図1以下の図面は本発明に係るオープンケーソン工法における地盤の掘削方法を実施するためのより具体的な形態を示していて、特に図1〜4および図9〜14はその施工手順を示している。これらの施工手順に関する図においては、(a)は平面説明図を、(b)は垂直断面説明図をそれぞれ示している。
図1において、1はオープンケーソン工法での施工途中または構築途中のケーソン躯体を示し、2は掘削手段としてのクラムシェルを示している。この工法は、クラムシェル2による地盤G1の掘削と並行して、ケーソン躯体1の分割要素である金属製セグメントあるいはPCウェル等の環状ロットの積み上げまたは継ぎ足しを行いながら、ケーソン躯体1を所定量ずつ圧入・沈下させる公知の工法である。なお、Lwは地下水のレベルを示している。
ここでは、地盤G1はクラムシェル2による掘削が可能である一方で、それよりの下層の地盤はクラムシェル2による掘削が困難な硬質地盤G2となっている。そして、図1では、構築途中のケーソン躯体1の刃先が硬質地盤G2に突き当たった状態を模式的に示している。
上記のように、構築途中でケーソン躯体1の刃先が硬質地盤G2に突き当たったことが確認されたならば、図1に示したクラムシェル2に代わって、図2に示すように、全旋回式オールケーシング工法に用いられる全旋回式オールケーシング掘削機(以下、この掘削機を「全周機」と略称する。)3を用意する。この全周機3は、周知のように、ケーシング4を旋回駆動部5にて旋回せせながら、そのケーシング4を硬質地盤G2に圧入する機能を有する。
そして、図2のほか図3に示すように、全周機3とハンマーグラブ6とを併用して、硬質地盤G2のうち、平面視でのケーソン躯体1の内周に相当する位置に削孔を施して、複数の先行孔H1を形成する。すなわち、ケーシング4を旋回させながら硬質地盤G2に圧入し、ケーシング4の内部の土を、ハンマーグラブ6を用いて外部に排土または揚土する。なお、ケーシング4の圧入深度の増大に応じて、ケーシング4の単位要素であるケーシングアタッチメントを適宜継ぎ足すものとする。
複数の先行孔H1は、少なくとも硬質地盤G2を貫通する深さとすると共に、それぞれが互いに独立したものとする。また、複数の先行孔H1は、ケーソン躯体1の内部において均等な配置となるように等ピッチで削孔する。なお、図3の(a)では、先行孔H1をわかりやすくするために、当該先行孔H1に斜線(ハッチング)を施している。
こうして、複数の先行孔H1が削孔されたならば、図4に示すように、全周機3のケーシング4に、後述するような掘削径を変更可能な掘削翼9,10を有する掘削ヘッド7を装着する。そして、先に削孔した先行孔H1のそれぞれについて、掘削ヘッド7を用いて先行孔H1を拡径するような掘削(小径掘削)を施す。なお、この小径掘削については後述する。
図5〜8は上記掘削ヘッド7の詳細を示している。図5は掘削ヘッド7の可動掘削翼10が縮径時の拡大正面説明図を、図6は図5のA−A線矢視に相当する平面説明図をそれぞれ示している。また、図7は掘削ヘッド7の可動掘削翼10が拡径時の拡大正面説明図を、図8は図7のB−B線矢視に相当する平面説明図をそれぞれ示している。
図5,6に示すように、掘削ヘッド7は、図4に示した全周機3によって旋回駆動されるケーシング4にいわゆる先端アタッチメントとして接続されるもので、ケーシング4と同径の先端アタッチメントケーシング(以下、単に「先端ケーシング」と言う。)8を母体として形成されている。
先端ケーシング8の外周には、三つの固定掘削翼9が装着れていると共に、固定掘削翼9よりも上方位置には三つの可動掘削翼10が装着れている。また、先端ケーシング8のうち固定掘削翼9よりも下方側には、先端ケーシング8と同径のガイドケーシング11が延長形成されている。ガイドケーシング11は、例えばそれ自体の直径と同等またはそれ以上の長さを有し、直径は図4に示した先行孔H1に挿入し得る大きさに予め設定されている。
さらに、先端ケーシング8のうち可動掘削翼10よりも上方側には、三つのスタビライザー12が装着されている。そして、固定掘削翼9には複数のビット9aが、可動掘削翼10には複数のビット10aがそれぞれ装着されている。さらに、ガイドケーシング11の先端には複数のビット11aが装着されている。
固定掘削翼9は、先端ケーシング8の円周方向の三等分位置に固定配置されている。そして、掘削ヘッド7の旋回方向を図6の矢印M方向とした場合に、各固定掘削翼9は旋回方向Mに向かって斜めに、且つビット装着面が旋回方向Mの前方側となるように突出形成されている。
可動掘削翼10は、先端ケーシング8の円周方向の三等分位置にブラケット13を介して揺動変位可能に配置されている。すなわち、図6に示すように、先端ケーシング8の外周には平面視にて略三角形状をなすブラケット13が固定されていて、このブラケット13の頂部三箇所に相当する位置に、補助ブラケット14を介して可動掘削翼10が配置されている。各可動掘削翼10は水平なヒンジピン15を介して補助ブラケット14に揺動可能に支持されていると共に、各可動掘削翼10のうちヒンジピン15よりも先端ケーシング8に近い部分には、トラニオン型の油圧シリンダ16のピストンロッドが連結されている。
したがって、油圧シリンダ16が収縮状態にある時には、図5,6に示すように可動掘削翼10は下向き垂下状態にあって縮径化されている。この縮径状態では、可動掘削翼10は固定掘削翼9よりも内側に折り畳まれるように格納されていて、掘削翼としては機能しない。その一方、油圧シリンダ16が伸長状態にある時には、図7,8に示すように可動掘削翼10は縮径状態から90度外側に張り出して拡径化される。この拡径状態では、可動掘削翼10は固定掘削翼9よりも外側に大きく張り出していて、固定掘削翼9よりも大径の掘削翼して機能するようになっている。
ここで、図6から明らかなように、固定掘削翼9と可動掘削翼10とでは、掘削ヘッド7の旋回方向Mにおいて取付位置の位相を互いにずらせてあり、縮径状態にあるか拡径状態にあるかにかかわらず、各可動掘削翼10は、隣り合う固定掘削翼9同士の間に位置するように取付位置が選定されている。
また、図5,6に示すように、先端ケーシング8のうち固定掘削翼9の高さ位置に相当する位置であって、且つ掘削ヘッド7の旋回方向Mにおいて各固定掘削翼9の前方側に隣接する部位には、それぞれに矩形状の下部土砂取り込み口17が開口形成されている。
同様に、先端ケーシング8のうちブラケット13の下方位置であって、且つ掘削ヘッド7の旋回方向Mにおいて各可動掘削翼10の前方側に隣接する部位には、それぞれに矩形状の上部土砂取り込み口18が開口形成されている。なお、図6,8では、上部土砂取り込み口18に相当する位置にハッチング(斜線)を施してある。
図5に示した先端ケーシング8の上部には、幅広ベルト状の支持リング19が装着されている。支持リング19は、先端ケーシング8に対し上下一対のフランジ部20で上下方向位置が拘束されていると共に、円周方向では先端ケーシング8に対し回転可能となっている。そして、この支持リング19には、その円周方向の三箇所に、ブラケット21とヒンジピン22を介してスタビライザー12が揺動可能に配置されている。
スタビライザー12は、側面が長円形をなす偏平な筒状金属製ものであり、ヒンジピン22が挿入される孔部分を除いて密封封止された中空状のものとなっている。そして、スタビライザー12は、図5,7に実線で示す格納位置P1と仮想線で示す振れ止め機能位置P2との間で揺動可能となっている。そして、例えば地下水の水位Lw以下での水中掘削となる場合に、スタビライザー12が浮力により振れ止め機能位置P2まで浮上・揺動して、振れ止め機能が発揮されることになる。
このような掘削ヘッド7の構造では、図5,6に示すように、可動掘削翼10を下向きに折り畳み格納して縮径化した状態では、固定掘削翼9のみによる下向きでの小径掘削が可能となっている。
他方、図7,8に示すように、可動掘削翼10を横向きに張り出させて拡径化した状態では、固定掘削翼9と可動掘削翼10による下向きでの大径掘削のほか、可動掘削翼10による上向きでの大径掘削が可能となっている。ただし、この上向き掘削の際には、可動掘削翼10と共に固定掘削翼9も一体的に旋回動作するので、固定掘削翼9による掘削土の撹拌効果が期待できる。なお、以上のような掘削ヘッド7の構造は、特許第6197140号公報に記載されているものと基本的に同じである。
このような掘削ヘッド7を用いた図4の小径掘削に際しては、図5,6に示したように可動掘削翼10を縮径状態として掘削を行う。すなわち、先に削孔した先行孔H1をいわゆる下孔として用いて、可動掘削翼10を縮径状態とした掘削ヘッド7をケーシング4と共に旋回駆動して、図9に示すように、主として固定掘削翼9により先行孔H1を拡径するように上方から下方に向かって下向きで硬質地盤G2を掘削する。ここでは、先行孔H1を拡径する掘削ではあっても、掘削ヘッド7の可動掘削翼10を縮径状態とした上での掘削であるので、当該掘削を小径掘削と称する。
そして、先に説明したように、各固定掘削翼9に近接して下部土砂取り込み口17が、各可動掘削翼10に近接して上部土砂取り込み口18がそれぞれ開口形成されているので、掘削ヘッド7の旋回に伴って掘削された土砂は徐々に下部土砂取り込み口17または上部土砂取り込み口18から先端ケーシング8内に取り込まれる。そのため、この小径掘削においても、図9に示すように、ハンマーグラブ6による排土または揚土を併用するものとする。
この場合において、図4から明らかなように、先行孔H1を拡径させる小径掘削に際しては、掘削ヘッド7の先端のガイドケーシング11を先行孔H1に挿入した上で、固定掘削翼9による掘削を行うことになる。そのため、ガイドケーシング11による案内効果もしくは振れ止め効果が発揮され、硬質地盤G2であっても先行孔H1に倣って真っ直ぐに小径掘削することが可能となる。
また、掘削ヘッド7に付帯している複数のスタビライザー12は、通常はケーソン躯体1内の地下水の水位Lwよりも下側に位置していて実質的に水没状態にある。そのため、各スタビライザー12は浮力により浮上することで外側に張り出し、図5に示した振れ止め機能位置P2に位置している。掘削ヘッド7が旋回すると、各スタビライザー12は支持リング19ごと掘削ヘッド7と一体的に回転するか、または支持リング19と先端ケーシング8とが相対回転することで定位置にとどまり、掘削中の孔の内周面に接することで掘削ヘッド7の振れ止め効果が発揮される。これによってもまた、先行孔H1に倣って真っ直ぐに小径掘削することが可能となる。
複数の先行孔H1について、それぞれの先行孔H1を拡径するように小径掘削が施された状態を図9の(a)に示している。図9の(a)から明らかなように、それぞれの先行孔H1を拡径するように小径掘削が施されると、各先行孔H1はそれよりも大径の中径孔H2と化すことになる。そして、それぞれの中径孔H2は隣り合うもの同士が一部重なり合うかたちとなる。なお、図9の(a)では、中径孔H2をわかりやすくするために、当該中径孔H2に斜線(ハッチング)を付している。
続いて、図9に示したように、複数の先行孔H1の全てについてこれらを拡径化させる小径掘削が終了して中径孔H2と化したならば、図7,8のほか図10に示すように、中径孔H2内での下降位置にて、掘削ヘッド7の可動掘削翼10を拡径状態とする。
そして、図10のほか図11に示すように、掘削ヘッド7をケーシング4と共に従前と同じ方向に旋回駆動しながら引き上げて、中径孔H2をさらに拡径するように下方から上方に向かって上向きで掘削する。ここでは、中径孔H2をさらに拡径する掘削であって、且つ掘削ヘッド7の可動掘削翼10を拡径状態とした上での掘削であるので、当該掘削を大径掘削と称する。
また、この大径掘削は、それぞれの中径孔H2について、図9の(b)に示すように下向きでの小径掘削を終えた時点で、その位置にて図10の(b)に示すように可動掘削翼10を拡径化させる。そして、可動掘削翼10を拡径化させた位置から、図11の(b)のように上向きにて大径掘削を行うものとする。
さらに、この大径掘削は、掘削ヘッド7の可動掘削翼10を拡径状態とした状態での掘削であることにより、平面視での掘削領域はケーソン躯体1の刃先下の領域にまで及ぶようになる。ただし、ケーソン躯体1の自沈防止対策として、硬質地盤G2の上部に未掘削部分Qを残すものとする。
この大径掘削の際には、図9に示したようなハンマーグラブ6による排土または揚土は行わない。そのため、この大径掘削は、硬質地盤G2を切り崩したことによる砕土化と固定掘削翼9および可動掘削翼10の旋回動作による撹拌処理となり、結果として、大径掘削が施された部分では当初の硬質地盤G2が破土化された軟質土層G3に置換されたことになる。
このような大径掘削を図11の(a)に示した全ての中径孔H2について順次施し、大径掘削が完了したならば、図12に示すように、それまで使用していた掘削ヘッド7を含む全周機3を撤去する。代わって、ケーソン躯体1の圧入・沈下のための圧入装置23をケーソン躯体1の上方に設置する。
その結果、図12に示すように、大径掘削された領域が隣り同士で互いに重なり合うかたちとなって、未掘削部分Qを残して硬質地盤G2の大部分が破土化された軟質土層G3に置換されたことになる。同時に、軟質土層G3はケーソン躯体1の刃先下まで及ぶようになる。このことは、逆に言うならば、先に述べた小径掘削および大径掘削での掘削径を予め考慮して、大径掘削された領域の投影形状が隣り同士で互いに重なり合うように、図3に示した複数の先行孔H1同士のピッチが予め設定されていることになる。
以降は、図13に示すように、掘削手段として当初使用していたクラムシェル2を再び使用して、軟質土層G3を掘削しながら、ケーソン躯体1の分割要素である金属製セグメントあるいはPCウェル等の環状ロットの積み上げまたは継ぎ足しを行いながら、ケーソン躯体1を圧入装置23にて所定量ずつ圧入・沈下させるものとする。所定深度まで圧入・沈下されて完成したケーソン躯体1を図14に示す。
このように本実施の形態によれば、ケーソン躯体1の施工途中で硬質地盤G2に到達したとしても、その特定深度から硬質地盤G2の軟質化によって実質的に地盤土質を置換することができるので、柔軟性に優れるほか、従来工法のように余分な領域まで地盤の軟質化置換を図る必要がないので、経済的にも優れたものとなる。
また、硬質地盤G2の掘削を司る掘削ヘッド7にはガイドケーシング11が付設されていて、図4に示すように先行孔H1を中径孔H2へと拡径するべく小径掘削する際に先行して先行孔H1に挿入されて、振れ止め効果が発揮される。その上、掘削ヘッド7に付設されているスタビライザー12によってもまた、補助的に振れ止め効果が発揮される。そのため、硬質地盤G2であっても先行孔H1に倣って真っ直ぐに小径掘削を行うことができる。
1…ケーソン躯体
7…掘削ヘッド
8…先端アタッチメントケーシング
9…固定掘削翼
10…可動掘削翼
11…ガイドケーシング
H1…先行孔
H2…中径孔
G2…硬質地盤
G3…軟質土層

Claims (6)

  1. オープンケーソン工法における施工途中のケーソン躯体の刃先が硬質地盤に到達した際に、その硬質地盤を上記ケーソン躯体の沈下が可能な軟質の地盤に置換するべく当該硬質地盤を掘削する方法であって、
    上記硬質地盤のうち上記ケーソン躯体の内側領域に先行削孔を施して複数の先行孔を形成する先行削孔工程と、
    上記各先行孔を拡径するように小径掘削を施す小径掘削工程と、
    上記ケーソン躯体の刃先下を含むかたちで上記小径掘削された部分をさらに拡径するように大径掘削を施して砕土化撹拌し、少なくとも当該砕土化撹拌した土をもって上記ケーソン躯体の沈下が可能な軟質の地盤に置換する大径掘削工程と、
    を含むことを特徴とするオープンケーソン工法における地盤の掘削方法。
  2. 上記複数の先行孔は互いに独立していて、上記各先行孔の先行削孔は排土を伴うものであることを特徴とする請求項1に記載のオープンケーソン工法における地盤の掘削方法。
  3. 上記小径掘削および上記大径掘削共に、掘削径を変更可能な共通の掘削ヘッドを用いて掘削を行うことを特徴とする請求項2に記載のオープンケーソン工法における地盤の掘削方法。
  4. 上記掘削ヘッドは、旋回駆動されるケーシングの先端部外周に掘削径を変更可能な掘削翼を備えていると共に、上記掘削翼よりもさらに先端部側に、上記小径掘削に際して上記先行孔に挿入される振れ止め用のガイドケーシングを備えていることを特徴とする請求項3に記載のオープンケーソン工法における地盤の掘削方法。
  5. 上記掘削ヘッドは、上記小径掘削用の固定掘削翼と、上記固定掘削翼よりも上方側にあって拡縮径可能な上記大径掘削用の可動掘削翼と、を備えていて、
    上記固定掘削翼による小径掘削は下向き掘削とし、上記可動掘削翼による大径掘削は上記下向き掘削に続く上向き掘削とすることを特徴とする請求項4に記載のオープンケーソン工法における地盤の掘削方法。
  6. 上記各先行孔を中心とした小径掘削を経た上で大径掘削されたそれぞれの領域の投影形状が互いに重なり合うように、隣り合う上記先行孔同士のピッチが予め設定されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか一つに記載のオープンケーソン工法における地盤の掘削方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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