JP6586213B2 - ジャケット構造体の構築方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ジャケット構造体の構築方法に関し、さらに詳しくは、対象水域の硬質地盤の所定位置にジャケット構造体をより効率的に構築でき、かつ、作業のより高い安全性を確保できるジャケット構造体の構築方法に関するものである。
対象水域の水底地盤に打設された複数本の杭の上端部に、外航バースや防波堤等のジャケット構造体を固定することによりジャケット構造体を構築する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。ジャケット構造体を構築するには、複数本の杭を水底地盤に順次打設する。しかし、ハンマ等での杭の打設が困難な硬質地盤の場合、硬質地盤を掘削して杭を設置する掘削杭を採用する必要がある。この場合、掘削工程は非常に長くなる。設置されたそれぞれの杭の位置と、それぞれの杭に対応するジャケット構造体の固定部との間にずれが生じると、両者を円滑に接合することができない。そのため、対象水域の所定位置にジャケット構造体をより効率的に構築するには、それぞれの杭を精度よく所定位置に打設する必要もある。
また、掘削工程が長くなる程、荒天に遭遇する機会が増加する。荒天時には作業の安全性を確保するため、掘削工程を中断し、事前に作業機材等を安全な位置に退避させる煩雑な作業が必要になり、掘削工程を再開するにも煩雑な作業が必要になる。それ故、ジャケット構造体をより効率的に構築するとともに、作業の安全性を高めるには改善の余地がある。
特開2005−133485号公報
本発明の目的は、対象水域の硬質地盤の所定位置にジャケット構造体をより効率的に構築でき、かつ、作業のより高い安全性を確保できるジャケット構造体の構築方法を提供することにある。
上記目的を達成するため本発明のジャケット構造体の構築方法は、対象水域の水底地盤の所定位置に複数本の杭を埋設して、それぞれの前記杭の上端部にジャケット構造体の固定部を固定することにより、それぞれの前記杭と前記ジャケット構造体とを一体化させて前記ジャケット構造体を前記所定位置に構築するジャケット構造体の構築方法において、前記水底地盤に支持された作業架台を水上に設置し、前記作業架台の近傍位置で前記水底地盤に下側位置決めガイドを配置し、かつ、前記作業架台に連結されて水平方向に延在する上側位置決めガイドを設置して、複数本の筒状のフォロワを前記上側位置決めガイドおよび前記下側位置決めガイドによって前記所定位置に位置決めして立設し、それぞれの前記フォロワの内部を下方に延在して掘削ビットを回転駆動させる駆動軸を有する搭載式掘削機をそれぞれの前記フォロワの上端部に搭載し、それぞれの前記搭載式掘削機を用いて前記所定位置に複数の設置穴を同時期に掘削し、掘削されたそれぞれの前記設置穴に前記杭を挿入することにより前記所定位置に複数本の前記杭を埋設することを特徴とする。
本発明によれば、対象水域の水底地盤の所定位置に立設した複数本のフォロワのそれぞれの上端部に搭載式掘削機を搭載し、それぞれの搭載式掘削機を用いて同時期に複数の設置穴を水底地盤の所定位置に掘削する。掘削したそれぞれの設置穴に杭を挿入して設置することで杭を埋設できるので、複数本の杭を埋設するための掘削工程に要する時間を短縮することができる。それぞれのフォロワを上側位置決めガイドおよび下側位置決めガイドによって所定位置に位置決めすることで、それぞれの設置穴が所定位置に精度よく掘削される。これに伴い、それぞれの杭が所定位置に埋設されるので、埋設されたそれぞれの杭と、それぞれの杭に対応するジャケット構造体の固定部とを円滑に固定することが可能になる。それ故、対象水域の所定位置にジャケット構造体をより効率的に構築するには有利になる。
また、それぞれの設置穴を掘削中に荒天になった場合は、それぞれの搭載式掘削機およびフォロワを作業架台等の安全な場所に退避させ、天候が回復した時にはそれぞれの搭載式掘削機およびフォロワを元の位置に再度配置して掘削を再開させればよい。そのため、煩雑な作業なく作業の安全性を確保できる。さらには、同時期に複数の設置穴を掘削することで工期が短縮されるので、荒天に遭遇する機会も低減する。これにより、作業効率向上および作業の安全性向上には益々有利になる。
本発明により構築されるジャケット構造体を側面視で例示する説明図である。 図1のジャケット構造体を平面視で例示する説明図である。 対象水域に設置された作業架台および上側位置決めガイドを側面視で例示する説明図である。 図3の作業架台および上側位置決めガイドを平面視で例示する説明図である。 下側位置決めガイドを側面視で例示する説明図である。 図5の下側位置決めガイドを平面視で例示する説明図である。 下側位置決めガイドを水底地盤に設置する工程を側面視で例示する説明図である。 ケーシングを水底地盤の所定位置に位置決めして設置する工程を側面視で例示する説明図である。 図8のケーシングの上端にフォロワを位置決めして設置する工程を側面視で例示する説明図である。 図9のケーシングを水底地盤に打ち込んでいる工程を側面視で例示する説明図である。 それぞれのフォロワの上端部に搭載式掘削機を搭載する工程を側面視で例示する説明図である。 図11の搭載式掘削機をフォロワの内部を縦断面にして例示する説明図である。 それぞれの搭載式掘削機を用いて水底地盤の所定位置に掘削された設置穴を側面視で例示する説明図である。 設置穴の掘削後、フォロワを水上に引き上げる工程を側面視で例示する説明図である。 それぞれの設置穴に杭を挿入する工程を側面視で例示する説明図である。 下側位置決めガイドを水上に引き上げる工程を側面視で例示する説明図である。 それぞれの杭の上端部にジャケット構造体の固定部を位置決めして固定する工程を側面視で例示する説明図である。 作業架台および補強杭に支持された上側位置決めガイドを側面視で例示する説明図である。 図18の作業架台および上側位置決めガイドを平面視で例示する説明図である。 本発明に用いる別の作業架台および上側位置決めガイドを平面視で例示する説明図である。 図20の作業架台および下側位置決めガイドを正面視で例示する説明図である。 図21の上側位置決めガイドおよび下側位置決めガイドを用いて立設したフォロワの上端部に搭載された搭載式掘削機を使用して水底地盤の所定位置に掘削された設置穴を側面視で例示する説明図である。
以下、本発明のジャケット構造体の構築方法の手順の一例を図に示した実施形態に基づいて説明する。
図1、2に例示するように、本発明により構築されるジャケット構造体1は、対象水域の水底地盤17の所定位置(目標となる所定位置)に埋設された複数本の杭3の上端部3aに、ジャケット構造体1の固定部2が固定されることにより、それぞれの杭3と一体化されている。この実施形態では杭3の数は4本であるが、杭3の数は例えば3本以上であることが好ましく、3本または4本であることが最適である。
ジャケット構造体1は、例えば複数の鋼管等により構成されたトラス構造である。ジャケット構造体1としては、外航バース、防波堤、風車を有する風力発電設備などを例示することができる。この実施形態のジャケット構造体1は、4本の脚の下端部が固定部2になっている。ジャケット構造体1は工場などで事前に形成されているので、それぞれの固定部2の配置(固定部2どうしの間隔)は変動なく固定されている。
それぞれの杭3は、水底地盤17の所定位置に形成されている設置穴18に挿入され、上端部3aが水底地盤17よりも上方に突出した状態で設置されている。設置穴18の上端部には、筒状のケーシング4が内嵌されている。この実施形態では、水底地盤17の表面近傍が軟質層、それより深い範囲が岩盤などの硬質層になっているので、ケーシング4によって軟質層での設置穴18の内周面が補強されている。設置穴18およびケーシング4の内周面と杭3の外周面との間にはグラウト19が介在している。このグラウト19によって杭3は水底地盤17に対してより強固に固定されている。
それぞれの杭3の上端部3aには凹部が形成されていて、それぞれの凹部に対応する固定部2が挿入されて固定されている。この構造に限らず、それぞれの杭3の上端部3aに、対応するそれぞれの固定部2を固定できる構造であればよい。例えば、それぞれの固定部2に凹部を形成しておき、それぞれの凹部に杭3の上端部3aが挿入されて固定部2が上端部3aに固定される構造にすることもできる。
以下、ジャケット構造体1を構築する手順の一例を説明する。
まず、ジャケット構造体1を構築する対象水域の水上に、図3、図4に例示する作業架台5を設置する。具体的には、水底地盤17に必要本数の支持杭6を立設して、これら支持杭6によって作業架台5を水上に支持する。それぞれ支持杭6には昇降機構6aが設置されていて、昇降装置6aによって作業架台5を上下移動させることができる。そのため、作業架台5を常時、水上位置に維持することができる。支持杭6および昇降機構6aとしては例えば、JUV(Jack up vessel)を用いる。
作業架台5にはクレーン15が設置されている。さらに作業架台5には、水平方向に延在する上側位置決めガイド7が連結されている。上側位置決めガイド7は、必要な時に作業架台5から外側に向けて延在させることができ、例えばフレーム構造になっている。
上側位置決めガイド7は、複数の杭ガイド部7aと1つの中央ガイド部7bとを有している。それぞれの杭ガイド部7aは、上下を開口した矩形の筒状であり、平面視でそれぞれの杭3を埋設する所定位置に配置される。それぞれの杭ガイド部7aの配置や形状は、構成する部材を移動や変更させるとによって調整可能である。中央ガイド部7bは、それぞれの杭ガイド部7aの平面視の中央部の位置に配置されていて、平面視で矩形形状の窪みになっている。上側位置決めガイド7は、DGPS装置等により取得した位置情報を用いて位置決めして設置する。上側位置決めガイド7は、後述するように、フォロワ14や杭3の位置決めをするためのガイド、フォロワ14に作用する波、潮流に抵抗する部材として機能するだけである。即ち、上側位置決めガイド7は、フォロワ14や杭3、後述する搭載式掘削機9の重量を負担して支えることを意図していない。そのため、上側位置決めガイド7は重厚な剛構造にする必要はない。
作業架台5の近傍位置で水底地盤17には、図5、図6に例示する下側位置決めガイドを配置する。下側位置決めガイド8は、複数の杭ガイド部8aを備えている。それぞれの杭ガイド部8aは上下を開口した筒状である。下側位置決めガイド8は、それぞれの杭ガイド部8aがフレームによって連結されたフレーム構造になっている。したがって、それぞれの杭ガイド部8aの配置(杭ガイド部8aどうしの間隔)は変動なく固定されている。それぞれの杭ガイド部8aの配置は、埋設されるそれぞれの杭3の平面視の配置に対応するように設定されている。
この実施形態では、それぞれの杭ガイド部8aがその底面に上下方向に進退する着地部8bを有している。下側位置決めガイド8は、下側位置決めガイド8に作用する重量を支持する構造となっている。それぞれの着地部8bは、流体シリンダ等によって上下方向に進退することで、杭ガイド部8aの底面から下方へ所望の突出量だけ突出させることができる。それぞれの着地部8bが水底地盤17に着地することなる。
この下側位置決めガイド8の上方には、ワイヤによって吊ガイドフレーム8cが連結されている。吊ガイドフレーム8cは、それぞれの杭ガイド部8aの平面視で中央部の位置に配置されている。吊ガイドフレーム8cは、中央ガイド部7bの平面視の形状(矩形形状の窪み)に対応して遊動可能に中央ガイド部7bに嵌るように、平面視で矩形形状になっている。吊ガイドフレーム8aと中央ガイド部7bとは互いの平面視の形状がこのように対応するように形成される。
図7に例示するように、下側位置決めガイド8を吊ワイヤ16によって吊り下げて、クレーン15を用いて水底地盤17に設置する。この時に、吊ガイドフレーム8cを中央ガイド部7bに嵌めるようにして下側位置決めガイド8の平面視の位置を位置決めしながら、下側位置決めガイド8を下方移動させてそれぞれの着地部8bを水底地盤17に着地させる。同時に、DPS(ダイナミックポシッショニングシステム)またはアンカーによって海上で位置が固定された船8dに連結された係留索8eを用いて、下側位置決めガイド8の位置が微調整される。このように吊ガイドフレーム8cと中央ガイド部7bとをガイドとして利用し、また、上記の微調整をすることで、それぞれの杭ガイド部8aを、平面視でそれぞれの杭3を埋設する所定位置に配置することが容易になる。下側位置決めガイド8を設置する際には、その他にDGPS、水中音響測位器、傾斜計等の水中測位システムを使用する。
下側位置決めガイド8を配置する水底地盤17の表面が平坦でない等の場合は、適宜、少なくとも1つの着地部8bの杭ガイド部8aの底面からの下方への突出量を調整する。これにより、下側位置決めガイド8を水底地盤17に水平状態で安定して配置することができる。
次いで、図8に例示するように、平面視でそれぞれの杭3を埋設する所定位置に、鋼管等のケーシング4を配置する。具体的には、ケーシング4を吊ワイヤ16によって吊り下げて、クレーン15を用いてそれぞれの杭ガイド部8aに挿入することにより、所定位置に位置決めして水底地盤17に設置する。
次いで、図9に例示するように、平面視でそれぞれの杭3を埋設する所定位置に筒状のフォロワ14を配置する。フォロワ14としては鋼管等を用いることができる。フォロワ14とケーシング4とは、互いの内径、互いの外径が概ね同じ大きさになっている。
フォロワ14を所定位置に配置する具体的な手順は、フォロワ14を吊ワイヤ16によって吊り下げて、クレーン15を用いてそれぞれのフォロワ14に対応するケーシング4の上端に配置する。この時に、それぞれのフォロワ14を対応する杭ガイド部7a、8aに挿入するようにしてフォロワ14の平面視の位置を位置決めしながら、フォロワ14を下方移動させてケーシング4の上端に配置する。このように杭ガイド部7a、8aをガイドとして利用することで、それぞれのフォロワ14を、平面視でそれぞれの杭3を埋設する所定位置に配置することが容易になる。
ケーシング4と、ケーシング4の上端に配置されたフォロワ14とは、案内ガイドやその他の固定部材によって互いを着脱可能に接続する。この実施形態のように、ケーシング4とフォロワ14とを別々に所定位置に配置するのではなく、水上で両者を着脱可能に接続して予め一体化した状態で所定位置に配置することもできる。この場合は、ケーシング4とフォロワ14との一体物を、上述したように杭ガイド部7a、8aをガイドとして利用して、所定位置に位置決めして配置する。
次いで、図10に例示するように、それぞれのフォロワ14の上端部にクレーン15の吊ワイヤ16によって吊り下げたハンマ13を設置して、ハンマ13による打撃によってケーシング4を水底地盤17に埋入させる。即ち、硬質層に到達するまでケーシング4を水底地盤17に埋入させる。それぞれのフォロワ14は、杭ガイド部7a、8aによって位置決めされているので、ケーシング4を精度よく所定位置に埋入させることができる。このように、複数本のフォロワ14を上側位置決めガイド7および下側位置決めガイド8を用いて、平面視で水底地盤17の所定位置に位置決めして立設する。
次いで、図11に例示するように、それぞれのフォロワ14の上端部にクレーン15の吊ワイヤ16によって吊り下げた搭載式掘削機9(Pile top drilling rig)を搭載する。図12に例示するように搭載式掘削機9は、フォロワ14の内部を下方に延在する駆動軸10と、駆動軸10の下端部に取付けられた掘削ビット11と、駆動軸10を回転させる駆動源9aとを有している。搭載式掘削機9はクランプ部材等によってフォロワ14に着脱可能に接続される。駆動軸10は管体なので、その内部は管長手方向に延在する貫通孔10aになっている。この管体(駆動軸10)を掘削の進捗に応じて継ぎ足していくが、この継ぎ足し作業は、搭載式掘削機9に設けられている小型クレーンを用いて行うことができるので、作業架台5に設置されているクレーン15を使用しなくても済む。
それぞれの搭載式掘削機9は、駆動軸10を回転させることで回転駆動される掘削ビット11によって、水底地盤17の所定位置に予め設定された深さの設置穴18を掘削する。掘削時に発生する土砂等は、エアーコンプレッサ12によって注入されたエアによって生じる逆還流により、駆動軸10の貫通孔10aを通じて水上に排出される。それぞれのフォロワ14に搭載されているそれぞれの搭載式掘削機9を稼働させることで、それぞれの設置穴18を同時期に掘削する。基本的には、それぞれの搭載式掘削機9を同じ条件で稼働させる。
従来、1つの設置穴18を順次、掘削することが一般的な手順であったので、ジャケット構造体1を構築する施工において、必要数の設置穴18を掘削する工程に多大な時間を要していた。そこで、この実施形態のように、必要な複数の設置穴18を同時期に掘削することで、施工工期を大幅に短縮することが可能になる。尚、設置穴18を同時期に掘削するとは、それぞれの設置穴18の掘削開始から掘削完了までの期間をほぼ同じにすることだけを意味するのではなく、それぞれの設置穴18の掘削開始時期を実質的に同じにしたり、或いは、それぞれの設置穴18の掘削期間がオーバーラップしていることを意味する。例えば、それぞれのフォロワ14に順次、搭載式掘削機9を搭載する作業をして、フォロワ14に搭載式掘削機9の搭載が完了し次第、その搭載式掘削機9を稼働させて、それぞれの設置穴18を同時期に掘削する。
それぞれの搭載式掘削機9が掘削している水底地盤17の地盤状態(堅さのばらつき)によって、それぞれの設置穴18の掘削完了時期にばらつきが生じることもある。しかしながら、この実施形態によれば、1つの設置穴18を順次、掘削する従来の手順に比して、必要数の設置穴18を掘削する工程に要する時間を確実に短縮できる。この実施形態では、水底地盤17の軟弱層にはケーシング4が埋入されている。即ち、このケーシング4によって軟弱層の設置穴18の内周面が崩落することが回避され、設置穴18を安定的に掘削することができる。
図13に例示するように設置穴18の掘削が完了した後は、それぞれの駆動軸10を構成する管体を取り外して回収し、掘削ビット11も回収する。搭載式掘削機9とフォロワ14との接続を解除して、搭載式掘削機9をクレーン15によって吊り上げてフォロワ14から取り外す。また、それぞれのフォロワ14とケーシング4との接続を解除して、図14に例示するように、クレーン15を用いてフォロワ14を吊り上げてケーシング4から取り外す。
それぞれのフォロワ14をケーシング4から取り外した後は、図15に例示するように、それぞれの杭3を吊ワイヤ16によって吊り下げて、クレーン15を用いてそれぞれの杭3に対応する設置穴18に挿入する。ケーシング4の内径は、杭3の外径よりも大きく設定されているので、杭3をケーシング4に挿通させて設置穴18に挿入することができる。この時に、それぞれの杭3を対応する杭ガイド部7a、8aに挿入するようにして杭3の平面視の位置を位置決めしながら、杭3を下方移動させて設置穴18に挿入する。このように杭ガイド部7a、8aをガイドとして利用することで、それぞれの杭3を、平面視でそれぞれの杭3を所定位置に埋設することが容易になる。また、水上において、杭3の周面に半径方向外側に突出するスペサを取付け、上部にストッパーを取り付けた状態にしてケーシング4に挿入して配置することで位置の微調整をすることもできる。
それぞれの杭3を設置穴18に挿入した後は、設置穴18(およびケーシング4)の内周面と杭3の外周面との間にグラウト19を注入して所定時間、養生する。このグラウト19を介して、それぞれの杭3は水底地盤17に強固に固定される。次いで、図16に例示するように、クレーン15を用いて下側位置決めガイド8を吊り上げて撤去する。これにより、上端部にケーシング4が内嵌されたそれぞれの設置穴18に杭3が埋設された状態になる。
次いで、図17に例示するように、それぞれの杭3の上端部3aにジャケット構造体1の固定部2を固定して、それぞれの杭3とジャケット構造体1とを一体化させる。具体的には例えば、作業船20に搭載されたクレーン21を用いてジャケット構造体1を吊ワイヤ21aを介して吊り下げる。そして、DGPS装置および潜水士の誘導等によりジャケット構造体1の位置情報を逐次取得して所定位置に位置決めして下方移動させる。
それぞれの杭3は所定位置に精度よく埋設されているので、それぞれの杭3の上端部3aに、それぞれの杭3に対応する固定部2を円滑に位置決めして嵌合させることができる。嵌合させたそれぞれの杭3の上端部3aに固定部2を固定することで、両者を一体化させたジャケット構造体1が所定位置に構築される。
このようにそれぞれの設置穴18を同時期に掘削して、それぞれの設置穴18に杭3を挿入することで必要な複数本の杭3を埋設できるので、複数本の杭3を埋設するための掘削工程に要する時間が大幅に短縮することが可能になる。また、それぞれのフォロワ14を上側位置決めガイド7および下側位置決めガイド8によって所定位置に位置決めすることで、それぞれの設置穴18を所定位置に精度よく掘削することができる。これに伴い、それぞれの設置穴18に埋設されたそれぞれの杭3に、対応するそれぞれの固定部2を円滑に固定することができるので、所定位置にジャケット構造体1をより効率的に構築するには有利になる。
それぞれの設置穴18の掘削中に、強風や波が高くなる等の荒天になった場合は、それぞれの搭載式掘削機9およびフォロワ14を作業架台5等の水上の安全な場所に退避させる。天候が回復した時にはそれぞれの搭載式掘削機9およびフォロワ14を元の所定位置に再度配置して掘削を再開させる。搭載式掘削機9とフォロワ14、フォロワ14とケーシング4とはそれぞれ着脱可能に接続されているので、これらの退避作業および再開作業
は主にクレーン15を使用し、煩雑な作業なしで迅速に行うことができる。そのため、作業の安全性を確保できる。もちろん、荒天であっても強風、波の程度によっては、上側位置決めガイド7、下側位置決めガイド8およびフォロワ14の耐力によって安全性が確保できるので、この場合には退避作業をする必要がない。
さらには、同時期に複数の設置穴18を掘削することで工期が短縮されるので、荒天に遭遇する機会も低減する。そのため、作業効率向上および作業の安全性向上には益々有利になる。この実施形態によれば、気象条件が厳しい施工現場では、より顕著な効果を得ることができる。
水底地盤17の状況、強度によっては図18、図19に例示するように、上側位置決めガイド7の突出先端部に水底地盤17に立設された補強杭7cを接続することもできる。この補強杭7cを設けることにより、搭載式掘削機9、フォロワ14等の重量を支持することができ、作業の安全性が向上する。
水底地盤17に軟弱層がほとんど存在せずに実質的に硬質層だけの場合は、ケーシング4を不要にすることもできる。この場合は上述した実施形態でのケーシング4はより短いものを使用して、同様の手順でそれぞれのフォロワ14を所定位置に配置して水底地盤17に立設する。このようにして、ケーシング4を主に杭3の挿入ガイドとして使用する。
上述した実施形態では、それぞれの杭3は水底地盤17に対して実質的に垂直に埋設されているが、所定の傾斜角度で埋設することもできる。この場合は、この所定の傾斜角度に対応するように、杭ガイド部7a、8aが傾斜して形成される。
図20〜図22に例示する作業架台5を使用することもできる。この作業架台5は、平面視で中央部に上下に連通する開口部5aを有する構造になっている。また、この作業架台5には先の実施形態とは異なり、クレーン15が設置されていない。その他の構成は先の実施形態で例示した作業架台5と実質的に同じである。開口部5aには上側位置決めガイド7が設置されている。
この作業架台5を用いる場合は、下側位置決めガイド8は、支持杭6によって水上に支持されている作業架台5の側方からウインチ等を用いて作業架台5の中央部に引き込む。その後の作業工程の手順は、先の実施形態と同様である。図21に例示するように、作業架台5の中央部に引き込んだ下側位置決めガイド8は、例えば作業船20に搭載されたクレーン21を使用して水底地盤17の所定位置に設置する。
その後、図22に例示するように、それぞれの搭載式掘削機9を用いてそれぞれの設置穴18を同時期に掘削する。その後、それぞれの設置穴18に挿入して埋設された複数本の杭3の上端部3aに固定部2を固定することで、ジャケット構造体1が所定位置に構築される。波風などの作業環境が穏やで水深が比較的浅い水域では、作業架台5に設置されたクレーン15ではなく、作業船20に搭載されたクレーン15を十分に活用することができる。
1 ジャケット構造体
2 固定部
3 杭
3a 上端部
4 ケーシング
5 作業架台
5a 開口部
6 支持杭
6a 昇降機構
7 上側位置決めガイド
7a 杭ガイド部
7b 中央ガイド部
7c 補強杭
8 下側位置決めガイド
8a 杭ガイド部
8b 着地部
8c 吊ガイドフレーム
8d 船
8e 係留索
9 搭載式掘削機
9a 駆動源
10 駆動軸
10a 貫通孔
11 掘削ビット
12 エアーコンプレッサ
13 ハンマ
14 フォロワ
15 クレーン
16 吊ワイヤ
17 水底地盤
18 設置穴
19 グラウト
20 作業船
21 クレーン
21a 吊ワイヤ

Claims (4)

  1. 対象水域の水底地盤の所定位置に複数本の杭を埋設して、それぞれの前記杭の上端部にジャケット構造体の固定部を固定することにより、それぞれの前記杭と前記ジャケット構造体とを一体化させて前記ジャケット構造体を前記所定位置に構築するジャケット構造体の構築方法において、
    前記水底地盤に支持された作業架台を水上に設置し、前記作業架台の近傍位置で前記水底地盤に下側位置決めガイドを配置し、かつ、前記作業架台に連結されて水平方向に延在する上側位置決めガイドを設置して、複数本の筒状のフォロワを前記上側位置決めガイドおよび前記下側位置決めガイドによって前記所定位置に位置決めして立設し、それぞれの前記フォロワの内部を下方に延在して掘削ビットを回転駆動させる駆動軸を有する搭載式掘削機をそれぞれの前記フォロワの上端部に搭載し、それぞれの前記搭載式掘削機を用いて前記所定位置に複数の設置穴を同時期に掘削し、掘削されたそれぞれの前記設置穴に前記杭を挿入することにより前記所定位置に複数本の前記杭を埋設することを特徴とするジャケット構造体の構築方法。
  2. 下側位置決めガイドが、その底面に上下方向に進退する複数の着地部を有し、それぞれの前記着地部を前記底面から下方へ所望の突出量にして前記水底地盤に着地させた状態にして、前記下側位置決めガイドを前記水底地盤に配置する請求項1に記載のジャケット構造体の構築方法。
  3. それぞれの前記フォロワの下端に筒状のケーシングを着脱可能に接続して、それぞれの前記ケーシングを前記水底地盤に埋入させた状態でそれぞれの前記フォロワを前記所定位置に立設する請求項1または2に記載のジャケット構造体の構築方法。
  4. 前記作業架台の上に設置されたクレーンを用いて、前記下側位置決めガイドを前記水底地盤に設置し、それぞれの前記フォロワを前記所定位置に立設し、それぞれの前記杭を対応する前記設置穴に挿入する請求項1〜3のいずれかに記載のジャケット構造体の構築方法。
JP2018202565A 2018-10-29 2018-10-29 ジャケット構造体の構築方法 Active JP6586213B2 (ja)

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