JP6667625B2 - 空気調和機 - Google Patents

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Description

本発明は、モータを有する空気調和機に関する。
空気調和機は例えば送風機を駆動するモータを有しており、モータの動作は制御定数をもとに制御される。従来の空気調和機は、複数の制御定数を記憶しており、複数の制御定数のなかからモータに適した制御定数を選択してモータを制御する(例えば、特許文献1参照)。従来の空気調和機が有する制御定数は、固定値である。
特開2014−128147号公報
空気調和機の製造メーカは、既存の空気調和機と一部のみが異なり残部が共通する新たな空気調和機を開発する場合がある。上記の一部は、例えばモータである。上記の従来の空気調和機をもとに新たな空気調和機を開発する場合、たとえ新たな空気調和機に含まれる新たなモータに適した制御定数が従来の空気調和機に含まれる従来のモータに適した制御定数に類似していても、従来の空気調和機が有する制御定数は固定値であるので、従来の空気調和機が有する制御定数を利用することはできず、新たなモータに適した制御定数を新たな空気調和機に記憶させる必要がある。
新たなモータに適した新たな制御定数を決定する場合、制御定数は複数のパラメータを含むので開発の途中に不具合が生じることがあることから、新たな制御定数の決定には長時間を要する。そのため、将来の空気調和機の開発を容易に行わせることができる空気調和機が提供されることが要求されている。
また、空気調和機が使用されることにより空気調和機に含まれるモータは経年劣化するので、経年劣化に伴ってモータに適した制御定数を変更する必要があるが、従来の空気調和機が有する制御定数は固定値であるので、新たな空気調和機を開発する場合と同様に、従来の空気調和機では、制御定数を変更することは困難である。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、将来の空気調和機の開発を容易に行わせることができると共に、モータの経年劣化に対応することができる空気調和機を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る空気調和機は、モータと、基準値を記憶する記憶部と、前記記憶部が記憶する前記基準値と、前記モータに対応していて前記基準値を補正するための補正値とを用いて前記モータを制御するための制御定数を算出する算出部と、前記算出部が算出する前記制御定数を用いて前記モータを制御する制御部と、前記モータが駆動しているときの電流量を測定する電流検出回路と、前記電流検出回路が測定する電流量と、前記記憶部、前記算出部及び前記制御部に直流電圧を印加する電圧検出回路によって検出された値とをもとに、直流電圧を前記モータに印加する状態と印加しない状態とを切換えるゲート回路の消費電力を算出し、算出された消費電力が前回算出された消費電力より低下しなかった場合、前記記憶部に記憶されている基準値と現在使用されている制御定数との差分を補正値に決定する補正値演算部と、前記モータの運転時間を計測する計測部とを有する。前記算出部は、前記計測部によって計測された前記運転時間の累積値があらかじめ決められた閾値に到達した場合に、前記記憶部が記憶する前記基準値と前記補正値演算部が演算によって得る前記補正値とを用いて前記制御定数を算出する。
本発明に係る空気調和機は、将来の空気調和機の開発を容易に行わせることができると共に、モータの経年劣化に対応することができるという効果を奏する。
実施の形態1の空気調和機の構成を示す図 実施の形態1の空気調和機におけるマイクロコンピュータの構成を示す図 実施の形態1の空気調和機におけるマイクロコンピュータの第1記憶部が記憶する基準値テーブルを示す図 実施の形態1の空気調和機における第2記憶部が記憶する補正値テーブルを示す図 実施の形態1の空気調和機の製造方法の一部の手順を示す工程図 実施の形態1の空気調和機の動作を示すフローチャート 実施の形態1の空気調和機を構成する算出部及び制御部の少なくとも一部が処理回路であることを示す図 実施の形態2の空気調和機におけるマイクロコンピュータの構成を示す図 実施の形態2の空気調和機における第2記憶部の製造方法の手順を示すフローチャート 実施の形態2の空気調和機におけるマイクロコンピュータの動作の手順を示すフローチャート 実施の形態2の空気調和機におけるマイクロコンピュータが図10のフローチャートのステップS35において行う動作の手順を示すフローチャート 実施の形態3の空気調和機におけるマイクロコンピュータの構成を示す図 実施の形態3の空気調和機におけるマイクロコンピュータの計測部の動作の手順を示すフローチャート
以下に、本発明の実施の形態に係る空気調和機を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
まず、実施の形態1の空気調和機1の構成を説明する。図1は、実施の形態1の空気調和機1の構成を示す図である。空気調和機1は、第1モータ2−1、・・・、第nモータ2−nを有する。「n」は2以上の整数である。例えば、第1モータ2−1、・・・、第nモータ2−nは、図1において示されていない送風機を駆動する。第1モータ2−1、・・・、第nモータ2−nは、空気調和機1が有する構成要素であって図1に示されていない複数の構成要素のうちで送風機以外の構成要素を駆動してもよい。第1モータ2−1、・・・、第nモータ2−nは、回転が3相の交流電圧によって制御される3相交流モータである。空気調和機1は、第1モータ2−1のみを有してもよい。すなわち、空気調和機1は、1個のモータのみを有してもよい。
空気調和機1は、第1モータ2−1の軸の位置を検出する第1位置検出回路3−1を更に有する。第1位置検出回路3−1は、第1モータ2−1に取り付けられる。第1位置検出回路3−1は、例えば磁束の変化を検出する3個のホール素子を有し、3個のホール素子を用いて第1モータ2−1の軸の位置を検出する。第1位置検出回路3−1は、検出した第1モータ2−1の軸の位置に応じてHigh又はLowの電圧を、後述するマイクロコンピュータ8に出力する。
同様に、空気調和機1は、第nモータ2−nの軸の位置を検出する第n位置検出回路3−nを更に有する。第n位置検出回路3−nは、第nモータ2−nに取り付けられる。第n位置検出回路3−nは、例えば磁束の変化を検出する3個のホール素子を有し、3個のホール素子を用いて第nモータ2−nの軸の位置を検出し、検出した軸の位置に応じてHigh又はLowの電圧をマイクロコンピュータ8に出力する。
空気調和機1は、第1モータ2−1の動作がマイクロコンピュータ8によって制御されている場合に第1モータ2−1を流れる電流を検出し、検出した電流に対応する電圧をマイクロコンピュータ8に印加する第1電流検出回路4−1を更に有する。つまり、第1電流検出回路4−1は第1モータ2−1が駆動しているときの電流量を検出する。同様に、空気調和機1は、第nモータ2−nの動作がマイクロコンピュータ8によって制御されている場合に第nモータ2−nを流れる電流を検出し、検出した電流に対応する電圧をマイクロコンピュータ8に印加する第n電流検出回路4−nを更に有する。つまり、第n電流検出回路4−nは第nモータ2−nが駆動しているときの電流量を検出する。
空気調和機1は、第1ゲート回路5−1、・・・、第nゲート回路5−nと、空気調和機1の外部の交流電源50から印加される交流電圧を直流電圧に変換する直流電源回路6とを更に有する。第1ゲート回路5−1は、マイクロコンピュータ8による制御にしたがって、直流電源回路6によって得られる直流電圧を第1モータ2−1に印加する状態と印加しない状態とを切換える。同様に、第nゲート回路5−nは、マイクロコンピュータ8による制御にしたがって、直流電源回路6によって得られる直流電圧を第nモータ2−nに印加する状態と印加しない状態とを切換える。
空気調和機1は、直流電源回路6によって得られる直流電圧の値を下げて、当該直流電圧の値より低い値を有する直流電圧をマイクロコンピュータ8に印加する電圧検出回路7を更に有する。マイクロコンピュータ8は、電圧検出回路7によって印加される直流電圧をもとに動作する。
マイクロコンピュータ8は、第1ゲート回路5−1、・・・、第nゲート回路5−nの動作を制御することによって、第1モータ2−1、・・・、第nモータ2−nを制御する。具体的には、上述の通り第1位置検出回路3−1は第1モータ2−1の軸の位置に応じてHigh又はLowの電圧をマイクロコンピュータ8に出力するので、マイクロコンピュータ8は、第1位置検出回路3−1から印加される電圧をもとに第1モータ2−1の軸の回転方向及び回転速度を算出する。マイクロコンピュータ8は、算出された回転方向及び回転速度をもとに第1モータ2−1を制御する。同様に、マイクロコンピュータ8は、第n位置検出回路3−nから印加される電圧をもとに第nモータ2−nの軸の回転方向及び回転速度を算出し、算出された回転方向及び回転速度をもとに第nモータ2−nを制御する。
マイクロコンピュータ8は、基準のモータを制御するための基準の制御定数である基準値を記憶する第1記憶部を有する。基準のモータは、設計された角度との誤差が極めて小さい角度で位置検出回路が取り付けられたモータであって、製造者によって特定される。第1記憶部の詳細については、図2を用いて後述する。マイクロコンピュータ8は、後述する第1補正値と基準値とを用いて第1モータ2−1を制御するための第1制御定数を算出する。第1補正値は、第1モータ2−1に対応していて基準値を補正するための値である。例えば、第1補正値は、第1モータ2−1に取り付けられる第1位置検出回路3−1の第1モータ2−1の軸に対する角度と基準のモータに取り付けられる位置検出回路の基準のモータの軸に対する角度との差異を特定する量の情報である。
同様に、マイクロコンピュータ8は、後述する第n補正値と基準値とを用いて第nモータ2−nを制御するための第n制御定数を算出する。第n補正値は、第nモータ2−nに対応していて基準値を補正するための値である。例えば、第n補正値は、第nモータ2−nに取り付けられる第n位置検出回路3−nの第nモータ2−nの軸に対する角度と基準のモータに取り付けられる位置検出回路の基準のモータの軸に対する角度との差異を特定する量の情報である。マイクロコンピュータ8は、算出された第1制御定数を用いて第1モータ2−1を制御すると共に、算出された第n制御定数を用いて第nモータ2−nを制御する。第1制御定数及び第n制御定数については、後にあらためて説明する。
空気調和機1は、上記の第1補正値、・・・、第n補正値を記憶する第2記憶部9を更に有する。第2記憶部9は、例えば、電力が与えられなくても情報を記憶することができる不揮発性メモリであって、第2記憶部9に記憶される情報は書き換えることができる。すなわち、第2記憶部9に記憶される第1補正値、・・・、第n補正値は、書き換え可能である。
次に、マイクロコンピュータ8について図2を用いて説明する。図2は、実施の形態1の空気調和機1におけるマイクロコンピュータ8の構成を示す図である。図2には、第1ゲート回路5−1、・・・、第nゲート回路5−n及び第2記憶部9も示されている。マイクロコンピュータ8は、基準のモータを制御するための基準の制御定数である基準値を記憶する第1記憶部81を有する。基準値は、第1モータ2−1、・・・、第nモータ2−nを制御するための制御定数を算出する際に用いられる。
上述の通り、第1モータ2−1、・・・、第nモータ2−nは、回転が3相の交流電圧によって制御される3相交流モータである。3相交流モータでは、回転速度によって位相角が異なる。実施の形態1では、回転速度は3種類存在すると想定し、第1記憶部81は、3種類の回転速度に対応して、第1位相角基準値、第2位相角基準値及び第3位相角基準値の3個の基準値を記憶する。図3は、実施の形態1の空気調和機1におけるマイクロコンピュータ8の第1記憶部81が記憶する基準値テーブル81aを示す図である。基準値テーブル81aは、上記の第1位相角基準値、第2位相角基準値及び第3位相角基準値を含む。
実施の形態1では回転速度は3種類存在することを想定するが、回転速度は1種類のみ存在する場合があり、その場合、第1記憶部81は1個の基準値のみを記憶する。いずれにしても、第1記憶部81は、基準のモータを制御するための基準の制御定数である基準値を記憶する。第1記憶部81が記憶する基準値は、空気調和機1の製造時において決定されて第1記憶部81に格納される。
マイクロコンピュータ8は、算出部82を有する。算出部82の機能を説明するために、第2記憶部9について更に説明する。第2記憶部9は、第1補正値、・・・、第n補正値を含む補正値テーブル9aを記憶する。図4は、実施の形態1の空気調和機1における第2記憶部9が記憶する補正値テーブル9aを示す図である。上述の通り、第1補正値は第1モータ2−1に対応していて基準値を補正するための値であり、第n補正値は第nモータ2−nに対応していて基準値を補正するための値である。第1補正値、・・・、第n補正値は、空気調和機1の製造時において決定されて第2記憶部9に格納される。
算出部82は、モータ毎に、第1記憶部81が記憶する基準値と第2記憶部9が記憶する補正値とを用いてモータを制御するための制御定数を算出する。以下では、算出部82が、第1記憶部81が記憶する第1位相角基準値を用いて制御定数を算出する場合を想定する。例えば、算出部82は、第1位相角基準値に、第2記憶部9が記憶する第1補正値を加算することにより、第1モータ2−1を制御するための第1制御定数を算出する。又は、例えば、算出部82は、第1位相角基準値と第1補正値とを積算することにより第1制御定数を算出する。
同様に、算出部82は、第1位相角基準値に、第2記憶部9が記憶する第n補正値を加算することにより、第nモータ2−nを制御するための第n制御定数を算出する。又は、例えば、算出部82は、第1位相角基準値と第n補正値とを積算することにより第n制御定数を算出する。算出部82が行う制御定数を算出する方法は、モータの種類及びモータの制御方法の少なくとも一方に応じた方法であり、上述した方法に限定されない。いずれにしても、算出部82は、モータ毎に、第1記憶部81が記憶する基準値と第2記憶部9が記憶する補正値とを用いてモータを制御するための制御定数を算出する。
マイクロコンピュータ8は、算出部82が算出する制御定数を用いて第1モータ2−1、・・・、第nモータ2−nを制御する制御部83を更に有する。制御部83の動作の具体例は、以下の通りである。第1モータ2−1について、制御部83は、算出部82が算出する第1制御定数を用いて第1ゲート回路5−1をオン又はオフさせるための制御信号を第1ゲート回路5−1に出力して第1ゲート回路5−1にスイッチング処理を行わせ、直流電源回路6によって得られる直流電圧を用いて第1モータ2−1に3相交流電圧を印加する制御を行う。同様に、第nモータ2−nについて、制御部83は、算出部82が算出する第n制御定数を用いて第nゲート回路5−nをオン又はオフさせるための制御信号を第nゲート回路5−nに出力して第nゲート回路5−nにスイッチング処理を行わせ、直流電源回路6によって得られる直流電圧を用いて第nモータ2−nに3相交流電圧を印加する制御を行う。
次に、空気調和機1の製造方法について説明する。図5は、実施の形態1の空気調和機1の製造方法の一部の手順を示す工程図である。図5の工程図の各ステップは、空気調和機1の製造者によって行われる。
まず、製造者は、基準値テーブル81aの各要素の値を決定する(S1)。上述の通り、第1位置検出回路3−1は第1モータ2−1に取り付けられて第1モータ2−1の軸の位置を検出する。このように、モータには当該モータの軸の位置を検出する位置検出回路が取り付けられる。位置検出回路のモータの軸に対する角度は設計によりあらかじめ決められているが、実際の製造では、モータ毎に角度は異なる。モータ毎に角度が異なるので、モータ毎の制御定数が必要となる。
上述の通り空気調和機1では、マイクロコンピュータ8における算出部82は、モータ毎に、第1記憶部81が記憶する基準値と第2記憶部9が記憶する補正値とを用いてモータを制御するための制御定数を算出する。算出部82が制御定数を算出するために、基準値が必要である。ステップS1では、製造者は、基準のモータを制御するための基準の制御定数である基準値を決定する。具体的には、ステップS1において、製造者は、上記の第1位相角基準値、第2位相角基準値及び第3位相角基準値を決定する。
上述の通り、基準のモータは、設計された角度との誤差が極めて小さい角度で位置検出回路が取り付けられたモータであって、製造者によって特定される。製造者は、制御定数を増減させつつ基準のモータを駆動させ、モータ及びモータの制御回路の消費電力量を測定し、消費電力量が最小となる制御定数を基準値と決定する。
次に、製造者は、第1モータ2−1、・・・、第nモータ2−nを生産し、生産された第1モータ2−1、・・・、第nモータ2−nについて、誤差量を測定する(S2)。例えば、第1モータ2−1についての誤差量は、第1モータ2−1に取り付けられた第1位置検出回路3−1の第1モータ2−1の軸に対する角度と基準のモータに取り付けられた位置検出回路の基準のモータの軸に対する角度との差異を特定する量の情報である第1補正値である。
第nモータ2−nについての誤差量は、第nモータ2−nに取り付けられた第n位置検出回路3−nの第nモータ2−nの軸に対する角度と基準のモータに取り付けられた位置検出回路の基準のモータの軸に対する角度との差異を特定する量の情報である第n補正値である。上述の通り、第1補正値は第1モータ2−1に対応していて基準値を補正するための値であり、第n補正値は第nモータ2−nに対応していて基準値を補正するための値である。
次に、製造者は、補正値テーブル9aに含まれる補正値を決定し、それにより補正値テーブル9aを決定する(S3)。補正値テーブル9aに含まれる補正値は、ステップS2において測定された第1補正値、・・・、第n補正値である。
次に、製造者は、例えばパーソナルコンピュータを用いて、マイクロコンピュータ8の第1記憶部81に、空気調和機1を制御するためのプログラムを書き込む(S4)。当該プログラムは、ステップS1において決定された基準値テーブル81aの各要素の値を含む。つまり、ステップS4において、第1記憶部81は、基準のモータを制御するための基準の制御定数である基準値を記憶する。
次に、製造者は、例えばパーソナルコンピュータを用いて、第2記憶部9に、ステップS3において決定された補正値を含む補正値テーブル9aを書き込む(S5)。補正値テーブル9aは、第1補正値、・・・、第n補正値を含む。つまり、ステップS5において、第2記憶部9は第1補正値、・・・、第n補正値を記憶する。製造者は、補正値テーブル9aと共に他の情報を第2記憶部9に書き込んでもよい。
なお、ステップS5の動作は、ステップS4の動作の前に行われてもよい。同様に、ステップS1の動作はステップS4の動作の前に行われればよく、ステップS2及びステップS3の動作はステップS5の動作の前に行われればよい。
次に、実施の形態1の空気調和機1の動作を説明する。図6は、実施の形態1の空気調和機1の動作を示すフローチャートである。例えば、図1には示されていない運転を開始させるためのボタンがユーザによって押されることにより、又は図1には示されていない電力を空気調和機1に供給させるためのボタンがユーザによって押されることにより、空気調和機1は運転を開始する。上記の二つのボタンはいずれも、空気調和機1の筐体に取り付けられている。
マイクロコンピュータ8の算出部82は、マイクロコンピュータ8の第1記憶部81から基準値テーブル81aを読み出す(S11)。次に、算出部82は、第2記憶部9から補正値テーブル9aを読み出す(S12)。ステップS12の動作は、ステップS11の動作の前に行われてもよい。
次に、算出部82は、基準値テーブル81aと補正値テーブル9aとを用いて、モータ毎に、モータを制御するための制御定数を算出する(S13)。例えば、算出部82は、基準値テーブル81aにおける第1位相角基準値に、補正値テーブル9aにおける第1補正値を加算することにより、第1モータ2−1を制御するための第1制御定数を算出する。又は、例えば、算出部82は、基準値テーブル81aにおける第n位相角基準値に、補正値テーブル9aにおける第n補正値を加算することにより、第nモータ2−nを制御するための第n制御定数を算出する。
次に、マイクロコンピュータ8の制御部83は、算出部82によって算出された制御定数を用いて第1ゲート回路5−1、・・・、第nゲート回路5−nを制御し、それにより第1モータ2−1、・・・、第nモータ2−nを制御する(S14)。例えば、制御部83は、算出部82が算出する第1制御定数を用いて第1ゲート回路5−1に対して第1制御定数に対応する制御波形を出力し、それにより第1モータ2−1の動作を制御する。同様に、例えば、制御部83は、算出部82が算出する第n制御定数を用いて第nゲート回路5−nに対して第n制御定数に対応する制御波形を出力し、それにより第nモータ2−nの動作を制御する。
上述の通り、空気調和機1は、第1記憶部81が記憶する基準値と第2記憶部9が記憶する補正値とを用いてモータを制御するための制御定数を算出し、算出された制御定数を用いてモータを制御する。製造メーカは、将来の空気調和機を開発する場合、空気調和機1をもとに開発を行えば、制御定数の全部ではなく第2記憶部9が記憶する補正値だけを変更すればよいので、将来の空気調和機の開発を従来よりも容易に行うことができる。すなわち、空気調和機1は、将来の空気調和機の開発を従来よりも容易に行わせることができる。
加えて、空気調和機1が使用されることにより空気調和機1に含まれるモータが経年劣化しても、制御定数の全部ではなく第2記憶部9が記憶する補正値だけを設定し直せばよいので、空気調和機1はモータの経年劣化に対応することができる。つまり、空気調和機1は、モータが経年劣化しても、適切な制御定数をもとに当該モータを駆動させることができる。モータが適切な制御定数をもとに駆動されるので、各モータが駆動する際の消費電力は、基準のモータが駆動する場合の消費電力に近くなって少なくなる。
さらに、空気調和機1は、第1記憶部81が基準値を記憶して第2記憶部9がモータ毎の補正値を記憶するので、複数のモータのすべての制御定数を記憶しなければならない場合に比べて、第1記憶部81の記憶容量を小さくすることができる。上述のように、第1記憶部81はマイクロコンピュータ8に含まれて一般的に主記憶装置と呼ばれるものである。つまり、空気調和機1には、比較的に記憶容量が小さい主記憶装置を有するマイクロコンピュータ8を搭載することができる。言い換えると、製造者は、空気調和機1を製造する際に、比較的に記憶容量が小さい主記憶装置を有するマイクロコンピュータ8を用いることができる。更に言うと、空気調和機1は、製造者に、搭載されるマイクロコンピュータ8を選択しやすくさせる。
なお、実施の形態1では、第1モータ2−1、・・・、第nモータ2−nは、回転が3相の交流電圧によって制御される3相交流モータである。しかしながら、第1モータ2−1、・・・、第nモータ2−nは、3相交流モータ以外のモータであってもよい。第1モータ2−1、・・・、第nモータ2−nの種類は、限定されない。
また、実施の形態1では、空気調和機1における算出部82及び制御部83はマイクロコンピュータ8によって実現されるが、算出部82及び制御部83の複数の機能の一部又は全部は、処理回路70によって実現されてもよい。図7は、実施の形態1の空気調和機1を構成する算出部82及び制御部83の少なくとも一部が処理回路70であることを示す図である。処理回路70は、専用のハードウェアである。すなわち、処理回路70は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化されたプロセッサ、並列プログラム化されたプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はこれらを組み合わせたものである。算出部82及び制御部83の複数の機能のうちの一部の機能を有する構成要素は、残部の機能を有する構成要素とは別個の専用のハードウェアであってもよい。
また、実施の形態1では、第1記憶部81はマイクロコンピュータ8に含まれるが、第1記憶部81はマイクロコンピュータ8の外部に設けられる記憶装置であってもよい。
実施の形態2.
次に、実施の形態2の空気調和機の構成を説明する。実施の形態2の空気調和機は、実施の形態1の空気調和機1と類似する装置であって、空気調和機1が有するマイクロコンピュータ8の替りにマイクロコンピュータ8Aを有する。実施の形態2では、実施の形態1の算出部82は算出部82aに置き換えられており、実施の形態1の第2記憶部9は第2記憶部9Xに置き換えられている。第2記憶部9Xは、実施の形態1の第2記憶部9と同様に不揮発性メモリである。実施の形態2では、主に実施の形態1との相違点を説明する。
図8は、実施の形態2の空気調和機におけるマイクロコンピュータ8Aの構成を示す図である。実施の形態2のマイクロコンピュータ8Aは、実施の形態1のマイクロコンピュータ8が有する第1記憶部81及び制御部83を有すると共に、算出部82a及び補正値演算部84を有する。算出部82aは、実施の形態1の算出部82と同様に、各モータの制御定数を算出する。
補正値演算部84は、第1位置検出回路3−1、第n位置検出回路3−n、第1電流検出回路4−1、第n電流検出回路4−n及び電圧検出回路7によって検出された値をもとに、第1記憶部81が有する基準値を補正するための補正値を演算する。基準値は、基準のモータを制御するための基準の制御定数である。
補正値演算部84は、算出部82aが補正値を演算する要求を発行した場合に補正値を演算し、演算によって得られる補正値を算出部82aに出力する。第2記憶部9Xは、実施の形態1の第2記憶部9と同様に、第1補正値、・・・、第n補正値を含む補正値テーブル9aを記憶すると共に、補正値演算部84が補正値を演算する必要があるか否かを特定する情報を、演算要否9bの領域において記憶する。
算出部82aは、第2記憶部9Xの演算要否9bの領域において、補正値演算部84が補正値を演算する必要があることを示す「補正要」という情報と、補正値演算部84が補正値を演算する必要がないことを示す「補正不要」という情報とのいずれが記憶されているのかを判断する。演算要否9bの領域において「補正要」という情報が記憶されている場合、算出部82aは、補正値を演算する要求を補正値演算部84に対して発行し、モータ毎の補正値を補正値演算部84から取得する。算出部82aは、第1記憶部81が記憶する基準値と補正値演算部84が演算によって得る補正値とを用いてモータを制御するための制御定数を算出する。算出部82aは、制御定数の算出を完了すると、演算要否9bの情報を「補正不要」という情報に変更する。
他方、演算要否9bの領域において「補正不要」という情報が記憶されている場合、算出部82aは、実施の形態1の算出部82と同様に、モータ毎に、第1記憶部81が記憶する基準値と第2記憶部9Xが記憶する補正値とを用いてモータを制御するための制御定数を算出する。算出部82aが制御定数を算出すると、制御部83は実施の形態1と同様に各モータを制御する。
図9は、実施の形態2の空気調和機における第2記憶部9Xの製造方法の手順を示すフローチャートである。実施の形態2の空気調和機の製造者は、第2記憶部9Xを有する基板を作成する(S21)。次に、製造者は、第2記憶部9Xの演算要否9bの領域に「補正要」という情報を書き込む(S22)。
図10は、実施の形態2の空気調和機におけるマイクロコンピュータ8Aの動作の手順を示すフローチャートである。実施の形態2の空気調和機が運転を開始すると、算出部82aは、第1記憶部81から基準値テーブル81aを読み出す(S31)。次に、算出部82aは、第2記憶部9Xの演算要否9bの領域における情報を読み出し(S32)、演算要否9bの領域に「補正要」という情報が記憶されているか否かを判断する(S33)。
演算要否9bの領域に「補正要」という情報が記憶されている場合(S33でYes)、算出部82aはステップS31において読み出した基準値テーブル81aに含まれる基準値を制御部83に出力し、制御部83は基準値テーブル81aに含まれる基準値を用いて各ゲート回路を制御する(S34)。補正値演算部84は、第1位置検出回路3−1、第n位置検出回路3−n、第1電流検出回路4−1、第n電流検出回路4−n及び電圧検出回路7によって検出された各値をもとに、第1記憶部81が有する基準値を補正するための補正値を演算する(S35)。ステップS35において行われる動作の詳細については、図11を用いて後述する。
算出部82aは、補正値演算部84によって得られた補正値を第2記憶部9Xの補正値テーブル9aに書き込み(S36)、第2記憶部9Xにおける演算要否9bの領域に「補正不要」という情報を書き込む(S37)。算出部82aは、補正値演算部84によって得られた補正値と、ステップS31において読み出した基準値テーブル81aとを用いて、実施の形態1の算出部82が制御定数を算出するように、モータ毎に、モータを制御するための制御定数を算出する(S39)。
演算要否9bの領域において「補正要」という情報が記憶されていない場合(S33でNo)、すなわち、演算要否9bの領域において「補正不要」という情報が記憶されている場合(S33でNo)、算出部82aは、第2記憶部9Xから補正値テーブル9aを読み出し(S38)、実施の形態1と同様に、補正値テーブル9aとステップS31において読み出した基準値テーブル81aとを用いて、モータ毎に、モータを制御するための制御定数を算出する(S39)。ステップ39の後に、制御部83は、算出部82aによって算出された制御定数を用いて第1ゲート回路5−1、・・・、第nゲート回路5−nを制御し、それにより第1モータ2−1、・・・、第nモータ2−nを制御する(S40)。
次に、図10のフローチャートのステップS35において行われる動作の詳細について説明する。図11は、実施の形態2の空気調和機におけるマイクロコンピュータ8Aが図10のフローチャートのステップS35において行う動作の手順を示すフローチャートである。補正値演算部84は、第1電流検出回路4−1及び電圧検出回路7によって検出された各値をもとに、第1ゲート回路5−1の消費電力を算出する(S41)。同様に、補正値演算部84は、第n電流検出回路4−n及び電圧検出回路7によって検出された各値をもとに、第nゲート回路5−nの消費電力を算出する(S41)。
算出部82aは、第1ゲート回路5−1、・・・、第nゲート回路5−nを制御するために現在使用されている制御定数を複写して基準値に設定する(S42)。算出部82aはステップS42において設定された基準値である制御定数を正方向に補正した制御定数を算出し、制御部83は、算出部82aによって算出された制御定数であって基準値を正方向に補正した制御定数を用いて第1ゲート回路5−1、・・・、第nゲート回路5−nを制御する(S43)。例えば、現在使用されている制御定数である基準値が、位相角が30度であるときの制御定数である場合、算出部82aは、位相角を5度増加させて35度であるときの制御定数を算出する。なお、上記の5度は一例であって、位相角を増加させる角度は5度に限定されない。
補正値演算部84は、第1電流検出回路4−1及び電圧検出回路7によって検出された各値をもとに、第1ゲート回路5−1の消費電力を算出する(S44)。補正値演算部84は、ステップS44において算出された消費電力がステップS41において算出された消費電力より低下したか否かを判断する(S45)。ステップS44において算出された消費電力がステップS41において算出された消費電力より低下したと補正値演算部84によって判断された場合(S45でYes)、マイクロコンピュータ8Aの動作はステップS42に移行する。すなわち、ステップS45でYesの場合、マイクロコンピュータ8AはステップS41からステップS44までの各動作を繰り返して行う。
ステップS44において算出された消費電力がステップS41において算出された消費電力より低下したと補正値演算部84によって判断されなかった場合(S45でNo)、算出部82aは、第1ゲート回路5−1、・・・、第nゲート回路5−nを制御するために現在使用されている制御定数を複写して基準値に設定する(S46)。算出部82aはステップ46において設定された基準値である制御定数を負方向に補正した制御定数を算出し、制御部83は、算出部82aによって算出された制御定数であって基準値を負方向に補正した制御定数を用いて第1ゲート回路5−1、・・・、第nゲート回路5−nを制御する(S47)。例えば、現在使用されている制御定数である基準値が、位相角が30度であるときの制御定数である場合、算出部82aは、位相角を5度減少させて25度であるときの制御定数を算出する。なお、上記の5度は一例であって、位相角を減少させる角度は5度に限定されない。
補正値演算部84は、第1電流検出回路4−1及び電圧検出回路7によって検出された各値をもとに、第1ゲート回路5−1の消費電力を算出する(S48)。補正値演算部84は、ステップS48において算出された消費電力がステップS44において算出された消費電力より低下したか否かを判断する(S49)。ステップS48において算出された消費電力がステップS44において算出された消費電力より低下したと補正値演算部84によって判断された場合(S49でYes)、マイクロコンピュータ8Aの動作はステップS46に移行する。すなわち、ステップS49でYesの場合、マイクロコンピュータ8AはステップS46からステップS48までの各動作を繰り返して行う。
ステップS48において算出された消費電力がステップS44において算出された消費電力より低下したと補正値演算部84によって判断されなかった場合(S49でNo)、補正値演算部84は、第1記憶部81に記憶されている基準値テーブル81aに含まれる基準値と現在使用されている制御定数との差分を補正値に決定する(S50)。
実施の形態2の空気調和機は、各ゲート回路における消費電力を考慮して制御定数を算出するので、第2記憶部9Xに記憶される補正値テーブル9aの情報を変更することなく、各モータに適した制御定数を動的に算出して各ゲート回路を制御することができる。加えて、実施の形態2の空気調和機では、消費電力をもとに補正値を1度算出すれば、以後は補正値を算出する必要はなくなり、マイクロコンピュータ8Aの演算の負荷を抑制することができる。マイクロコンピュータ8Aの演算の負荷が小さくなるので、演算能力が高くない安価なマイクロコンピュータをマイクロコンピュータ8Aに用いることができ、ひいては実施の形態2の空気調和機を低費用で製造することができる。
実施の形態2の空気調和機における算出部82a、制御部83及び補正値演算部84はマイクロコンピュータ8Aによって実現されるが、算出部82a、制御部83及び補正値演算部84の複数の機能の一部又は全部は、図7の処理回路70と同等の処理回路によって実現されてもよい。
実施の形態3.
次に、実施の形態3の空気調和機の構成を説明する。実施の形態3の空気調和機は、実施の形態2の空気調和機と類似する装置であって、空気調和機が有するマイクロコンピュータ8Aの替りにマイクロコンピュータ8Bを有する。実施の形態3では、実施の形態2の第2記憶部9Xは第2記憶部9Yに置き換えられている。第2記憶部9Yは、実施の形態2の第2記憶部9Xと同様に不揮発性メモリである。実施の形態3では、主に実施の形態2との相違点を説明する。
図12は、実施の形態3の空気調和機におけるマイクロコンピュータ8Bの構成を示す図である。実施の形態3のマイクロコンピュータ8Bは、実施の形態2のマイクロコンピュータ8Aが有するすべての構成要素を有すると共に、計測部85を有する。計測部85は、第1モータ2−1、・・・、第nモータ2−nの運転時間を計測する。計測部85は、複数のモータの各々の運転時間を計測してもよいし、複数のモータのいずれかひとつの運転時間を計測してもよい。
第2記憶部9Yは、実施の形態2の第2記憶部9Xと同様に、第1補正値、・・・、第n補正値を含む補正値テーブル9aを記憶すると共に、補正値演算部84が補正値を演算する必要があるか否かを特定する情報を演算要否9bの領域において記憶する。加えて、第2記憶部9Yは、累積運転時間9cの領域において第1モータ2−1、・・・、第nモータ2−nの累積運転時間を記憶する。マイクロコンピュータ8Bの計測部85は、計測した第1モータ2−1、・・・、第nモータ2−nが運転する時間を累積運転時間9cの領域に書き加える。例えば、計測部85は、モータ毎に、計測した運転時間を累積運転時間9cの領域に書き加える。
さらに、計測部85は、第2記憶部9Yの累積運転時間9cの領域において記憶される累積運転時間があらかじめ決められた閾値に到達したか否かを判断し、累積運転時間が閾値に到達したと判断した場合に第2記憶部9Yの演算要否9bの領域に「補正要」という情報を書き込む。閾値は複数個存在し、計測部85は、累積運転時間が各閾値に到達する毎に、第2記憶部9Yの演算要否9bの領域に「補正要」という情報を書き込む。複数の閾値は、例えば1000時間の整数倍の時間である。具体的には、複数の閾値の一例は、1000時間、2000時間、3000時間、4000時間及び5000時間である。
図13は、実施の形態3の空気調和機におけるマイクロコンピュータ8Bの計測部85の動作の手順を示すフローチャートである。計測部85は、実施の形態3の空気調和機が運転を開始すると、第1モータ2−1、・・・、第nモータ2−nの運転時間を計測し(S51)、モータ毎に、計測したモータの運転時間を第2記憶部9Yの累積運転時間9cの領域に書き加える(S52)。
計測部85は、第2記憶部9Yの累積運転時間9cの領域において記憶されている各モータの累積運転時間が閾値に到達したか否かを判断する(S53)。計測部85は、累積運転時間が閾値に到達していないと判断した場合(S53でNo)、ステップS53の動作の後にステップS51の動作を行う。他方、計測部85は、累積運転時間が閾値に到達したと判断した場合(S53でYes)、第2記憶部9Yの演算要否9bの領域に「補正要」という情報を書き込む(S54)。
「補正要」という情報が演算要否9bの領域に書き込まれると、算出部82aは、実施の形態2と同様に、補正値演算部84によって得られた補正値と、基準値テーブル81aとを用いて、モータ毎に、モータを制御するための制御定数を算出する。すなわち、算出部82aは、計測部85によって計測されたモータの運転時間の累積値があらかじめ決められた閾値に到達した場合、補正値演算部84が演算によって得る補正値と、基準値テーブル81aとを用いて、モータ毎に、モータを制御するための制御定数を算出する。
実施の形態3の空気調和機は、モータの累積運転時間が閾値を超えた場合に制御定数を更新する。制御定数が更新されるので、経年劣化によりモータの特性が変化しても、適正な制御定数でモータを制御することができる。更に言うと、制御定数はモータの累積運転時間が閾値を超える毎に更新されるので、言い換えると定期的に更新されるので、経年劣化によりモータの特性が変化しても、適正な制御定数をもとにモータを制御することができる。すなわち、実施の形態3の空気調和機は、長時間にわたって使用された場合のモータの特性の変化に起因する消費電力の増加を抑制することができる。
実施の形態3の空気調和機における算出部82a、制御部83、補正値演算部84及び計測部85はマイクロコンピュータ8Bによって実現されるが、算出部82a、制御部83、補正値演算部84及び計測部85の複数の機能の一部又は全部は、図7の処理回路70と同等の処理回路によって実現されてもよい。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略又は変更することも可能である。
1 空気調和機、2−1 第1モータ、2−n 第nモータ、3−1 第1位置検出回路、3−n 第n位置検出回路、4−1 第1電流検出回路、4−n 第n電流検出回路、5−1 第1ゲート回路、5−n 第nゲート回路、6 直流電源回路、7 電圧検出回路、8,8A,8B マイクロコンピュータ、9,9X,9Y 第2記憶部、9a 補正値テーブル、70 処理回路、81 第1記憶部、81a 基準値テーブル、82,82a 算出部、83 制御部、84 補正値演算部、85 計測部。

Claims (1)

  1. モータと、
    基準値を記憶する記憶部と、
    前記記憶部が記憶する前記基準値と、前記モータに対応していて前記基準値を補正するための補正値とを用いて前記モータを制御するための制御定数を算出する算出部と、
    前記算出部が算出する前記制御定数を用いて前記モータを制御する制御部と、
    前記モータが駆動しているときの電流量を測定する電流検出回路と、
    前記電流検出回路が測定する電流量と、前記記憶部、前記算出部及び前記制御部に直流電圧を印加する電圧検出回路によって検出された値とをもとに、直流電圧を前記モータに印加する状態と印加しない状態とを切換えるゲート回路の消費電力を算出し、算出された消費電力が前回算出された消費電力より低下しなかった場合、前記記憶部に記憶されている基準値と現在使用されている制御定数との差分を補正値に決定する補正値演算部と、
    前記モータの運転時間を計測する計測部とを備え、
    前記算出部は、前記計測部によって計測された前記運転時間の累積値があらかじめ決められた閾値に到達した場合に、前記記憶部が記憶する前記基準値と前記補正値演算部が演算によって得る前記補正値とを用いて前記制御定数を算出する
    ことを特徴とする空気調和機。
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