以下、金融情報処理装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
(実施の形態1)
本実施の形態において、マトリクスのボックスに対する指示を受け付け、当該指示の受け付けに応じて、当該ボックスに対応する想定変動幅と注文間隔とに対応する画面である注文関連画面を出力する金融情報処理装置を有する金融情報処理システムについて説明する。なお、ここでのマトリクスは、想定変動幅と注文間隔との二軸を有する。また、マトリクスのボックス内には、当該ボックスに対応する想定変動幅および注文間隔と対になる金融関連情報が表示される。
また、本実施の形態において、注文関連画面に対する注文指示を受け付け、注文処理を行う金融情報処理装置を有する金融情報処理システムについて説明する。
また、本実施の形態において、指示可能なボックスは、予め決められた条件を満たすボックスのみである金融情報処理装置を有する金融情報処理システムについて説明する。
また、本実施の形態において、注文関連画面には、2以上のポジション情報が出力される金融情報処理装置を有する金融情報処理システムについて説明する。
また、本実施の形態において、2以上の金融関連情報の金融関連情報のうち、一の金融関連情報を切り替えてマトリクス内に出力できる金融情報処理装置を有する金融情報処理システムについて説明する。
さらに、本実施の形態において、マトリクスに対応させる態様で、リスクを明示するリスクバーを出力する金融情報処理装置を有する金融情報処理システムについて説明する。
なお、本実施の形態における金融情報処理システムは、例えば、FXにおいてナンピンを好適に行うために利用され得るシステムである。なお、ナンピンとは、金融商品の売買手法の一つである。例えば、金融商品を買い建てた後に価格が下落した場合、下値で買い増しすることで、単位量(例えば、1株)あたりの買い値(平均取得価格)を下げる手法である。なお、金融商品は、ここでは、例えば、FX、株、先物取引等である。
図1は、本実施の形態における金融情報処理システムの概念図である。金融情報処理システムは、金融情報処理装置1、および1または2以上の端末装置2を備える。金融情報処理装置1は、例えば、金融商品を販売する企業のサーバ装置である。金融情報処理装置1は、クラウドサーバ等でも良く、その種類は問わない。また、端末装置2は、例えば、金融商品を売買するユーザの端末である。端末装置2は、例えば、いわゆるパソコン、スマートフォン、携帯端末、タブレット端末等である。端末装置2の種類も問わないことは言うまでもない。
図2は、本実施の形態における金融情報処理システムのブロック図である。金融情報処理装置1は、格納部11、受付部12、処理部13、および出力部14を備える。
格納部11は、要素情報格納部111、注文関連画面情報格納部112、および決済情報格納部113を備える。
処理部13は、マトリクス構成部131、ポジション取得部132、注文関連画面構成部133、注文処理部134、蓄積部135、現在価値情報取得部136、決済判断部137、決済部138、およびポジション情報生成部139を備える。
出力部14は、マトリクス出力部141、および注文関連画面出力部142を備える。
端末装置2は、端末格納部21、端末受付部22、端末送信部23、端末受信部24、および端末出力部25を備える。
金融情報処理装置1を構成する格納部11は、各種情報が格納される。各種情報とは、例えば、後述する要素情報、後述する注文関連画面情報、後述する決済情報、現在価値情報等である。現在価値情報とは、金融商品の現在の価値に関する情報である。現在価値情報は、例えば、現在の為替レート、現在の株価、現在の先物の価格などである。現在価値情報は、例えば、外部の図示しないサーバ装置から受信された情報である。現在価値情報は、人手により入力された情報でも良い。また、各種情報は、例えば、金融商品の価値の遷移履歴を示す情報である。金融商品の価値の遷移履歴を示す情報は、例えば、時期を示す情報と金融商品の価値を示す情報の組である2以上の過去価値情報を有する。金融商品の価値の遷移履歴を示す情報は、例えば、為替レートの過去の変動履歴、株価の過去の遷移履歴である。また、格納部11は、例えば、ユーザごとに、ユーザの資産を格納していても良い。ユーザの資産は、取引の対象となる対象資産である。ユーザの資産は、口座資産でも良い。ユーザの資産とは、通常、金額を示す情報を含む。
格納部11は、例えば、ユーザごとに、ユーザが入力した1以上の金融取引情報を格納している。また、格納部11は、例えば、ユーザごとに、ユーザの通知先を示す通知先情報を格納していても良い。また、通知先情報は、例えば、メールアドレス、電話番号、IPアドレス等である。また、金融取引情報は、金融商品の取引に関する情報である。金融取引情報は、例えば、通貨ペア、ポジション方向、対象資産を示す情報である対象資産情報、および通貨単位の情報のうちの1以上の情報を含む。また、格納部11は、例えば、ユーザごとに、カレントの金融商品情報を識別する識別子を格納している。
要素情報格納部111は、2以上の要素情報が格納される。要素情報は、変動幅情報と注文間隔情報と1または2以上の金融商品情報とを有する。変動幅情報は、金融商品の想定変動幅を示す情報である。想定変動幅は、レンジ幅やレンジと言っても良い。また、注文間隔情報は、金融商品の注文間隔を示す情報である。注文間隔情報は、ポジション間隔を示す情報である、と言っても良い。金融商品情報は、金融商品に関する情報である。金融商品情報は、例えば、決算損益を示す情報、利食回数を示す情報、損切回数を示す情報、レンジ内最大必要証拠金を示す情報、レンジ内最大評価損pipsを示す情報、レンジ内最大必要資金を示す情報、レンジ内最大ポジション数を示す情報などである。なお、決算損益を示す情報は、決算損益pipsを示す情報でも良い。また、決算損益を示す情報や利食回数を示す情報等は、単に、決算損益や利食回数と言う場合がある。また、金融商品情報を特定する情報に対応付けて、2以上の要素情報が格納されていても良い。つまり、金融商品情報の種類ごとに、2以上の要素情報が格納されていても良い。また、金融商品情報の種類が異なっても、例えば、取り得る変動幅情報と取り得る注文間隔情報は同じであることは好適である。また、要素情報に含まれる変動幅情報は、例えば、「500,600,800,・・・」等の変動幅のうちの一の情報である。また、要素情報に含まれる注文間隔情報は、例えば、「10,15,20,・・・」等の注文間隔のうちの一の情報である。さらに、金融商品情報(例えば、決済損益pipsを示す情報,レンジ内最大必要証拠金を示す情報など)は、通常、予め格納されているが、マトリクスの出力に関する指示等に応じて、算出されたり、取得されたりしても良い。また、金融商品情報に応じて、予め格納されている金融商品情報と、マトリクスの出力に関する指示等に応じて、動的に取得される金融商品情報とが存在しても良い。
注文関連画面情報格納部112は、1以上の注文関連画面情報が格納される。注文関連画面情報は、注文関連画面を構成する情報である。注文関連画面は、金融商品の注文を行うための画面である。注文関連画面は、例えば、金融商品を発注するための注文画面であるが、注文画面に移行する前の画面等でも良い。注文画面に移行する前の画面とは、例えば、注文画面に移行することの確認を行うための確認画面である。注文関連画面は、注文画面に直接的または間接的に繋がる画面、注文画面そのもの等である。注文関連画面は、ポジションに関する2以上のポジション情報を含むことは好適である。注文関連画面は、金融商品を注文するための注文ボタンを含むことは好適である。
決済情報格納部113は、1または2以上の決済情報を格納し得る。決済情報は、決済を行うための情報であり、1または2以上のポジション情報を有する。決済情報は、ユーザ識別子と1または2以上のポジション情報とを有することは好適である。ポジション情報は、ポジションに関する情報である。ポジションは、ポジションを示す点の情報である。ポジションは、価値が変動し得る金融商品の売りまたは買いを行った持ち高の状態を示す。ポジションは、例えば、FXであれば持ち高・為替レート・売買の別などによって表現される。ポジション情報は、例えば、金融商品を買う際の価値を示す情報と金融商品を売る際の価値を示す情報とを有する。ポジション情報は、例えば、為替レートの情報、購入または販売すべき株価の情報等である。また、ユーザ識別子は、ユーザを識別する情報であり、例えば、ユーザID、メールアドレス、端末装置2のID(MACアドレス)、IPアドレス、氏名等である。
受付部12は、各種の指示や情報等を受け付ける。各種の指示や情報等とは、例えば、ログイン指示、後述するボックス指示、後述する注文指示等である。ログイン指示とは、ここでは、金融商品の注文のための画面の呼び出しであり、例えば、マトリクス方式の入力を行う画面の呼び出しの指示である。また、ログイン指示は、ここでは、通常、ユーザ識別子を有する。なお、マトリクス方式の入力を行う画面の呼び出しは、ログイン指示に限らず、ユーザが金融情報処理装置1にログインした後、マトリクス方式の入力を行う画面の呼び出し指示等により、当該画面が端末装置2に呼び出されても良い。なお、かかる呼び出し指示も、通常、ユーザ識別子を有する。
受付部12は、ボックス指示を受け付ける。ボックス指示とは、マトリクス出力部141が出力したマトリクス内の2以上のボックスのうち、1以上の各ボックスに対する指示である。ボックス指示は、例えば、マトリクス内のボックスに対する押下である。なお、ボックスの押下の手段は、マウス、指、ペンなど、何でも良い。ボックス指示は、例えば、ボックスを識別するボックス識別子の入力により発生する指示である。
受付部12は、マトリクス出力部141が出力したマトリクス内の2以上のボックスのうち、予め決められた条件を満たす1以上の各ボックスに対するボックス指示のみを受け付けることは好適である。ここで、予め決められた条件を満たさないボックスに対して、ボックス指示が受け付けられないことが好適である。また、予め決められた条件を満たすボックスと予め決められた条件を満たさないボックスとは、視覚的に区別される態様で出力されることが好適である。ここで、予め決められた条件とは、ボックス指示を入力するユーザの対象資産を用いた条件である。また、予め決められた条件は、ユーザの対象資産が必要な証拠金または最大の損失額等との関係で、予め決められた条件を満たすほど多いことである。また、対象資産を用いた条件は、例えば、ボックスに対応する想定変動幅(変動幅情報と言っても良い)と注文間隔(注文間隔情報と言っても良い)とに対応するレンジ内最大必要証拠金を、前記対象資産が下回らないことである。予め決められた条件は、例えば、「対象資産>=レンジ内最大必要証拠金」、「対象資産>レンジ内最大必要証拠金」、「対象資産−レンジ内最大必要証拠金>=閾値」、「対象資産−レンジ内最大必要証拠金>閾値」などである。なお、レンジ内最大必要証拠金は、最大損失額であり、例えば、「必要証拠金×(想定変動幅/注文間隔)」により算出される。また、例えば、レンジ内最大必要証拠金は、想定変動幅および注文間隔に対応付けて、要素情報格納部111に格納されている。
また、受付部12は、注文指示を受け付ける。注文指示とは、例えば、注文関連画面出力部142が出力した注文関連画面に対して、金融商品を注文する指示である。注文指示とは、例えば、出力部14が出力した注文画面に対して、金融商品を注文する指示である。金融商品の注文とは、通常、金融商品の売買の予約である。金融商品の注文は、例えば、1または2以上のポジション情報の登録である。注文指示は、例えば、注文ボタンの押下である。また、注文指示は、例えば、注文ボタンの押下および金融取引情報の入力などである。
また、受付部12は、2種類以上の金融関連情報のうちのいずれかの金融関連情報の選択を受け付ける。金融関連情報とは、金融商品に関する情報である。金融関連情報は、通常、金融商品の購入の際に、ユーザが参考とする情報である。金融関連情報は、例えば、決算損益、利食回数、損切回数、レンジ内最大必要証拠金、レンジ内最大評価損pips、レンジ内最大必要資金、レンジ内最大ポジション数などである。
受付部12は、金融商品の取引に関する情報である金融取引情報を受け付けても良い。また、受付部12は、例えば、金融取引情報とユーザ識別子とを対に受け付けても良い。金融取引情報は、例えば、通貨ペア、対象資産を示す情報である対象資産情報、および通貨単位の情報を含む。金融取引情報は、例えば、ポジション方向の情報を含んでも良い。
ここで、受け付けとは、通常、端末装置2からの受信である。ただし、受け付けとは、ユーザからの入力の受け付け、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力デバイスから入力された情報の受け付け、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体からの読み出し等でも良い。
処理部13は、各種の処理を行う。各種の処理とは、マトリクス構成部131、ポジション取得部132、注文関連画面構成部133、注文処理部134、蓄積部135、現在価値情報取得部136、決済判断部137、決済部138、ポジション情報生成部139が行う処理等である。
マトリクス構成部131は、2以上の要素情報を用いて、マトリクスを構成する。マトリクス構成部131は、例えば、2以上の要素情報が有する2以上の変動幅情報が示す想定変動幅と2以上の注文間隔情報が示す注文間隔とを軸とするマトリクスであり、ボックス内に、1種類の金融商品情報が表示されたマトリクスを構成する。なお、1種類の金融商品情報は、カレントの金融商品情報である。カレントの金融商品情報は、ユーザが選択した金融商品情報であっても良いし、デフォルトの金融商品情報であっても良い。マトリクスは、ボックス内に、2種類以上の金融商品情報が表示されていても良い。なお、カレントの金融商品情報を特定する情報は、例えば、格納部11に格納されている。
ポジション取得部132は、ボックス指示に対応する想定変動幅と注文間隔とを用いて、2以上のポジション情報を取得する。ポジション取得部132は、想定変動幅を注文間隔を用いて分割し、2以上のポジションを決定し、各ポジションを特定する情報を取得する。例えば、想定変動幅が「500」かつ注文間隔が「10」である場合、ポジション取得部132は、500の幅を、10の間隔で分割する50のポジション(0を含めるのであれば51のポジション)を決定し、各ポジションに対応するポジション情報を取得する。つまり、かかる場合、ポジション取得部132は、「500に対応するポジション情報,490に対応するポジション情報,480に対応するポジション情報,・・・・,10に対応するポジション情報」という具合に、2以上のポジション情報を取得する。ポジション取得部132は、受付部12がボックス指示を受け付けた後に、2以上のポジション情報を取得することは好適である。なお、想定変動幅と注文間隔とを用いることは、変動幅情報と注文間隔情報とを用いることである。なお、ポジション取得部132は、格納部11に予め格納されている2以上のポジション情報であり、ボックス指示に対応する想定変動幅と注文間隔と対になる2以上のポジション情報を、格納部11から取得しても良い。
ポジション取得部132は、ボックス指示に対応する変動幅情報と注文間隔情報とを含む金融取引情報を用いて、1または2または3以上のポジション情報を取得しても良い。また、ポジション取得部132は、金融商品の取引によって、対象資産情報が示す対象資産を損失が超えないように、1または2以上のポジションを取得することは好適である。なお、対象資産情報は、例えば、ユーザ識別子に対応付けて、格納部11に格納されている。
ポジション取得部132は、例えば、金融商品を買うポイントであるポジションを取得し、かつ当該金融商品を売るポイントも取得しても良い。ポジション取得部132は、例えば、金融商品を買うポイントであるポジションを算出し、当該金融商品を売るポイントを「買うポイント+P(Pは正の数値であり、例えば、2.00円)」という算出式を用いて、当該金融商品を売るポイントを算出しても良い。つまり、ポジション情報は、金融商品を買う価値を示す情報と金融商品を売る価値を示す情報とを有することは好適である。また、例えば、金融商品がFXであり、通貨ペアが米ドルと日本円である場合、ポジション取得部132が米ドルを買うポイントを「99.00円」と算出した場合、米ドルを売るポイントを「99.00円+2.00円」と算出する。なお、「買うポイント+P」におけるPは固定値でも良いし、金融商品を売るポイントの値または対象資産情報等をパラメータとする演算式により算出される値でも良い。また、上記の売るポイントは、後述する決済条件である。また、決済条件は、現在価値情報が示す価値が、売るポイント以上であること、であると考えても良い。なお、ポジション取得部132の処理は公知技術である。
注文関連画面構成部133は、ボックス指示に対するボックスに対応する想定変動幅と注文間隔と注文関連画面情報とを用いて、注文関連画面を構成する。
注文関連画面構成部133は、例えば、ポジション取得部132が取得した2以上のポジション情報を用いて、注文関連画面を構成する。注文関連画面構成部133は、例えば、ボックス指示に対するボックスに対応する想定変動幅と注文間隔と注文関連画面情報とポジション取得部132が取得した2以上のポジション情報とを用いて、注文関連画面を構成する。なお、注文関連画面の構成とは、注文関連画面情報の取得でも良い。
注文関連画面構成部133は、例えば、格納部11に格納されている注文関連画面情報を取得しても良い。注文関連画面情報とは、注文関連画面を構成する情報である。
注文処理部134は、注文指示の受け付けに応じて、注文処理を行う。注文処理とは、金融商品を注文するための処理である。注文処理は、金融商品の注文に寄与する処理であれば何でも良い。注文処理は、例えば、ポジション情報の設定処理、金融商品の注文を行う処理、決済処理などである。
蓄積部135は、ポジションに関する情報である1または2以上のポジション情報を有する決済情報を決済情報格納部113に蓄積する。蓄積部135は、ポジション取得部132が取得した2以上のポジション情報を有する決済情報を決済情報格納部113に蓄積する。蓄積部135は、ポジション取得部132が取得した2以上のポジション情報と、受付部12が受信したユーザ識別子とを用いて、決済情報を構成し、当該決済情報を決済情報格納部113に蓄積する。つまり、通常、1以上のポジション情報は、ユーザ識別子に対応付けて蓄積される。
現在価値情報取得部136は、金融商品の現在の価値に関する情報である現在価値情報を取得する。現在価値情報取得部136は、例えば、図示しない外部の装置から現在価値情報を受信する。現在価値情報取得部136は、格納部11から現在価値情報を取得しても良い。
決済判断部137は、現在価値情報を用いて、決済を行うか否かを判断する。決済判断部137は、現在価値情報が示す価値が、予め決められた決済条件を満たすか否かを判断する。決済条件は、通常、ポジション情報に対応づけられている。決済条件は、例えば、現在価値情報が示す価値が、ポジション情報に対応付けられた価値であり、決済を行う価値になることである。また、決済条件は、例えば、現在価値情報が示す価値が、ポジション情報に対応付けられた価値であり、決済を行う価値以下の価値になることである。また、決済条件は、例えば、現在価値情報が示す価値が、ポジション情報に対応付けられた価値であり、決済を行う価値以上の価値になることである。なお、例えば、ポジション情報が示すポジションが「99.00円」である場合、当該ポジション情報に対応付けられた価値は、例えば、「97.00円」である。
決済部138は、決済判断部137が決済すると判断した場合、金融商品の決済のための処理である決済処理を行う。つまり、決済条件を満たすと、決済判断部137が判断した場合、決済部138は、金融商品の決済のための処理である決済処理を行う。また、ここで、決済処理とは、決済を行うことでも良いし、決済の指示を外部の装置に送信することでも良いし、決済に関する情報を印刷すること等でも良い。決済処理とは、決済に関する処理であれば良い。なお、決済部138は、通常、1以上の金融取引情報を用いて決済処理を行う。1以上の金融取引情報は、例えば、通貨ペア、ポジション方向である。なお、1以上の金融取引情報は、例えば、受付部12が受信した情報、格納部11に格納されている情報である。
ポジション情報生成部139は、現在価値情報が示す金融商品の価値が予め決められた生成条件を満たす場合、1以上のポジション情報を生成する。さらに具体的には、ポジション情報生成部139は、現在価値情報が示す金融商品の価値が予め決められた生成条件を満たすほど低い場合、決済情報が有するポジション情報の中で、最も低い価値のポジション情報より低い価値の1または2以上のポジション情報を生成する。ここで、生成条件とは、例えば、現在価値情報が示す金融商品の価値が、決済情報が有するポジション情報の中で、最も低い価値のポジション情報が示す価値と同じまたはより低いことである。また、生成条件とは、例えば、現在価値情報が示す金融商品の価値が、決済情報が有する2以上のポジション情報の中で、半分以上のポジション情報が示す価値より低いことである。また、ポジション情報生成部139が生成するポジション情報が示すポジション(価値)、および数は問わない。ポジション情報生成部139は、例えば、決済情報が有するポジション情報の中で、最も低い価値のポジション情報より、予め決められた幅(例えば、2円)だけ低いポジションのポジション情報を生成する。なお、ポジション情報生成部139が生成するポジション情報のポジションは問わない。現在のポジション情報の中で最も低い価値のポジション情報より低いポジションのポジション情報を生成すれば良い。また、ポジション情報生成部139がC個(Cは、通常、1であるが2以上の自然数でも良い)のポジション情報を生成した場合、ポジション情報生成部139は、C個の既存のポジション情報を削除することは好適である。なお、削除されるC個の既存のポジション情報は、最も高い価値のポジション情報を含む上位の価値のC個のポジション情報である。つまり、金融商品の価値の変動に関わらず、ポジションの数は一定であることは好適である。
また、ポジション情報生成部139は、現在価値情報が示す金融商品の価値が予め決められた生成条件を満たすほど高い場合、決済情報が有するポジション情報の中で、最も高い価値のポジション情報より高い価値の1以上のポジション情報を生成する。ここで、予め決められた生成条件とは、例えば、現在価値情報が示す金融商品の価値が、決済情報が有するポジション情報の中で、最も高い価値のポジション情報が示す価値と同じまたはより高いことである。また、予め決められた生成条件とは、例えば、現在価値情報が示す金融商品の価値が、決済情報が有する2以上のポジション情報の中で、半分以上のポジション情報が示す価値より高いことである。ポジション情報生成部139は、例えば、決済情報が有するポジション情報の中で、最も高い価値のポジション情報より、予め決められた幅(例えば、2円)だけ高いポジションのポジション情報を生成する。なお、ポジション情報生成部139が生成するポジション情報のポジションは問わない。現在のポジション情報の中で最も高い価値のポジション情報より高いポジションのポジション情報を生成すれば良い。
また、ポジション情報生成部139がC個(Cは、通常、1であるが2以上の自然数でも良い)のポジション情報を生成した場合、ポジション情報生成部139は、C個の既存のポジション情報を削除することは好適である。なお、削除されるC個の既存のポジション情報は、最も低い価値のポジション情報を含む下位の価値のC個のポジション情報である。つまり、金融商品の価値の変動に関わらず、ポジションの数は一定であることは好適である。
また、ポジション情報生成部139は、生成した各ポジション情報に対して、決済を行う決済条件を生成し、各ポジション情報に対応付けて、決済条件を蓄積することは好適である。なお、例えば、決済条件は、現在価値情報が示す価値が、ポジション情報に対応づけられて蓄積されている数値(価値)と同じになることである。また、例えば、決済条件は、現在価値情報が示す価値が、ポジション情報に対応づけられて蓄積されている数値(価値)以下になることである。また、例えば、決済条件は、現在価値情報が示す価値が、ポジション情報に対応づけられて蓄積されている数値(価値)以上になることである。 また、ポジション情報生成部139が生成するポジション情報が示すポジション(価値)、および数は問わない。また、ポジション情報生成部139が生成したポジション情報は、通常、決済情報格納部113に蓄積され、決済情報格納部113の中の対応する決済情報に含まれることとなる。
出力部14は、各種の情報を出力する。各種の情報とは、例えば、マトリクス、注文関連画面等である。ここで、出力とは、通常、端末装置2への送信であるが、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタでの印字、音出力、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念である。
マトリクス出力部141は、マトリクスを出力する。マトリクスは、金融商品の想定変動幅と金融商品の注文間隔との二軸を有するマトリクスである。マトリクスは、通常、二次元の情報である。マトリクスは、通常、表形式の情報である。また、マトリクスのボックス内に、ボックスに対応する想定変動幅および注文間隔と対になる情報であり金融商品に関する情報である金融関連情報を有する。なお、ボックスの形状は、通常、矩形であるが、楕円形、円形等、その形状は問わない。なお、表示されるマトリクスのボックス内に、1種類または2種類以上の金融関連情報が表出している。
マトリクス出力部141は、マトリクス構成部131が構成したマトリクスを出力しても良い。また、マトリクス出力部141は、格納部11に予め格納されているマトリクスを出力しても良い。
マトリクス出力部141は、選択された金融関連情報をボックス内に有するマトリクスを出力する。なお、金融関連情報の選択は、通常、端末装置2のユーザが行う。
マトリクス出力部141は、マトリクスに対応させる態様で、ユーザのリスクの程度を示すバーであるリスクバーをも出力する。リスクバーは、金融商品の売買のリスクを示す情報であり、通常、矢印形状であるが、その形状は問わない。また、リスクバーは、金融商品の売買のリスクの概要を示す情報であることが好適である。また、リスクバーは、通常、何らかの図柄を有するが、「リスク大」「リスク小」や「大」「小」などの文字のみでも良い。さらに、リスクバーは、図柄により金融商品の売買のリスクの概要を直感的に示すものであることは好適である。ただし、リスクバーは、ユーザのリスクの程度を示す情報であり、マトリクスに対応させる態様の情報であれば何でも良い。
マトリクス出力部141は、選択された金融関連情報が予め決められた金融関連情報である場合のみ、マトリクスとともに、リスクバーを出力することは好適である。予め決められた金融関連情報とは、例えば、決算損益(決済損益pipsでも良い)である。つまり、選択された金融関連情報によって、リスクバーが表示されたり、表示されなかったりすることは好適である。
注文関連画面出力部142は、注文関連画面を出力する。注文関連画面は、ボックス指示に対するボックスに対応する想定変動幅と注文間隔とに対応する画面であり、金融商品の注文を行うための画面である。想定変動幅と注文間隔とに対応する画面とは、変動幅情報と注文間隔情報とに対応する画面である。
注文関連画面出力部142は、例えば、注文関連画面構成部133が構成した注文関連画面を出力する。注文関連画面出力部142は、例えば、格納部11の注文関連画面を出力しても良い。
端末装置2を構成する端末格納部21は、情報を格納し得る。情報とは、例えば、ユーザを識別するユーザ識別子である。ユーザ識別子は、例えば、ユーザID、メールアドレス、端末装置2のID(MACアドレス)、IPアドレス、氏名等である。
端末受付部22は、ユーザから情報や指示等を受け付ける。情報や指示等とは、例えば、ボックス指示、注文指示、金融取引情報(例えば、通貨ペア、ポジション方向、取引数量、最大ポジション数等)、ユーザ識別子、ボラティリティ参考期間などである。
情報や指示等の入力手段は、タッチパネルやキーボードやマウスやメニュー画面によるもの等、何でも良い。端末受付部22は、タッチパネルやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。
端末送信部23は、端末受付部22が受け付けた指示や情報等を、金融情報処理装置1に送信する。端末送信部23は、2以上のポジションに関する2以上のポジション情報を金融情報処理装置1に送信しても良い。また、ここでの指示や情報等は、例えば、1以上の金融取引情報、1以上の金融取引情報とユーザ識別子、2以上のポジション情報、2以上のポジション情報とユーザ識別子、注文指示、注文指示とユーザ識別子等である。なお、端末装置2に表示された2以上のポジション情報は、ユーザの指示により変更可能であっても良い。
端末受信部24は、金融情報処理装置1から情報を受信する。情報とは、例えば、マトリクス、注文関連画面等である。端末受信部24は、例えば、1以上の金融取引情報等の送信に応じて、金融情報処理装置1から2以上のポジション情報を有する注文関連画面を受信する。また、端末受信部24は、2以上のポジション情報または注文指示の送信に応じて、2以上のポジション情報の注文結果(登録結果と言っても良い)を受信する。また、端末受信部24は、決済の結果を金融情報処理装置1から受信する。なお、注文関連画面の受信とは、注文関連画面を構成する注文関連画面情報の受信でも良い。
端末出力部25は、端末受信部24が受信した情報を出力する。ここで、出力する情報は、例えば、マトリクス、注文関連画面等である。また、端末出力部25は、2以上のポジション情報を有する注文関連画面を出力することは好適である。
格納部11、要素情報格納部111、注文関連画面情報格納部112、および決済情報格納部113、端末格納部21は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。格納部11に情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して情報が格納部11で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された情報が格納部11で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された情報が格納部11で記憶されるようになってもよい。
受付部12、端末受信部24は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されても良い。
処理部13、マトリクス構成部131、ポジション取得部132、注文関連画面構成部133、注文処理部134、蓄積部135、現在価値情報取得部136、決済判断部137、決済部138、ポジション情報生成部139は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。処理部13の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
出力部14、マトリクス出力部141、注文関連画面出力部142、端末送信部23は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されても良い。
出力部14、マトリクス出力部141、注文関連画面出力部142は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現される場合もあり得る。かかる場合、出力部14等は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。
次に、金融情報処理システムの動作について説明する。まず、金融情報処理装置1の動作について、図3および図4のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS301)受付部12は、端末装置2からログイン指示を受信したか否かを判断する。ログイン指示を受信した場合はステップS302に行き、ログイン指示を受信しない場合はステップS305に行く。なお、本ステップで、ユーザの金融情報処理装置1へのログイン後に、受付部12は、マトリクス方式の入力を行う画面の呼び出し指示を受信しても良い。
(ステップS302)マトリクス構成部131は、マトリクスを取得する。このマトリクス取得処理について、図5のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS303)処理部13は、ステップS302で取得されたマトリクスを含む画面を構成する。処理部13は、例えば、格納部11に格納されている画面の雛形情報とステップS302で取得されたマトリクスとを用いて、画面を構成する。なお、画面の構成とは、端末装置2で出力される画面を構成するための情報(例えば、HTMLファイル、XMLファイル等)の取得でも良い。なお、マトリクスを含む画面とは、マトリクス方式の入力を行う画面であり、その具体例は後述する。
(ステップS304)出力部14は、ステップS303で構成されたマトリクスを含む画面を、端末装置2に送信する。ステップS301に戻る。なお、画面の送信とは、画面を構成するための情報の送信も含む概念である。
(ステップS305)受付部12は、端末装置2からボックス指示を受信したか否かを判断する。ボックス指示を受信した場合はステップS306に行き、ボックス指示を受信しない場合はステップS308に行く。
(ステップS306)注文関連画面構成部133は、注文関連画面を構成する。注文関連画面構成処理について、図6のフローチャートを用いて説明する。なお、注文関連画面の構成とは、端末装置2で出力される注文関連画面を構成するための注文関連画面情報(例えば、HTMLファイル、XMLファイル等)の取得でも良い。なお、注文関連画面構成部133は、格納部11から注文関連画面情報を取得しても良い。
(ステップS307)出力部14は、ステップS306で構成された注文関連画面を、端末装置2に送信する。ステップS301に戻る。なお、注文関連画面の送信とは、注文関連画面情報の送信も含む概念である。
(ステップS308)受付部12は、端末装置2から注文指示を受信したか否かを判断する。注文指示を受信した場合はステップS309に行き、注文指示を受信しない場合はステップS310に行く。
(ステップS309)蓄積部135は、注文指示に対応する2以上のポジション情報を決済情報格納部113に蓄積する。ステップS301に戻る。なお、蓄積部135は、通常、注文指示を送信したユーザのユーザ識別子に対応付けて、2以上のポジション情報を蓄積する。
(ステップS310)受付部12は、端末装置2から金融商品情報の変更指示を受信したか否かを判断する。変更指示を受信した場合はステップS311に行き、変更指示を受信しない場合はステップS312に行く。
(ステップS311)処理部13は、カレントの金融商品情報を、変更指示に対応する金融商品情報に変更する。ステップS302に行く。なお、カレントの金融商品情報を特定する情報は、通常、格納部11に格納されている。
(ステップS312)決済判断部137は、決済を行うタイミングであるか否かを判断する。決済を行うタイミングである場合はステップS313に行き、決済を行うタイミングでない場合はステップS301に戻る。なお、決済を行うタイミングは、例えば、金融商品の販売会社の営業日(例えば、金融情報処理装置1が動作している日、または金融情報処理装置1に予め設定されている日)の予め決まった時刻(例えば、15時など)である。ただし、決済を行うタイミングは問わない。
(ステップS313)現在価値情報取得部136は、金融商品の現在価値情報を取得する。
(ステップS314)決済判断部137は、カウンタiに1を代入する。
(ステップS315)決済判断部137は、決済情報格納部113に、i番目のユーザのポジション情報が存在するか否かを判断する。i番目のユーザのポジション情報が存在すればステップS316に行き、存在しなければステップS301に戻る。
(ステップS316)決済判断部137は、i番目のユーザの1または2以上のポジション情報を、決済情報格納部113から取得する。
(ステップS317)決済判断部137は、カウンタjに1を代入する。
(ステップS318)決済判断部137は、ステップS316で取得した1以上のポジション情報のうち、j番目のポジション情報が存在するか否かを判断する。j番目のポジション情報が存在すればステップS319に行き、存在しなければステップS322に行く。
(ステップS319)決済判断部137は、ステップS313で取得した現在価値情報を用いて、j番目のポジション情報に対応する決済条件を満たすか否かを判断する。当該決済条件を満たす場合は、例えば、現在価値情報が示す価値がj番目のポジション情報に対応付けられている価値以下である場合である。また、当該決済条件を満たす場合は、例えば、現在価値情報が示す価値がj番目のポジション情報に対応付けられている価値以上である場合である。
(ステップS320)決済部138は、現在価値情報を用いて、金融商品の決済処理を行う。決済部138は、通常、格納部11に格納されている、当該ユーザの1以上の金融取引情報を用いて決済処理を行う。なお、決済部138は、決済を行った場合、当該決済に対応するポジション情報を削除することは好適である。
(ステップS321)出力部14は、決済が行われた旨の情報を当該ユーザの端末装置2に送信する。出力部14は、例えば、当該ユーザのユーザ識別子に対応する通知先情報を取得する。そして、出力部14は、通知先情報が示す通知先に、決済が行われた旨の情報を送信する。出力部14は、決済時の金融商品の価値等を送信しても良い。
(ステップS322)ポジション情報生成部139は、ポジション情報生成のための生成条件を満たすか否かを判断する。生成条件を満たす場合はステップS323に行き、生成条件を満たさない場合はステップS324に行く。なお、ポジション情報生成のための生成条件を満たすか否かの判断は、例えば、現在価値情報が示す金融商品の価値が予め決められた条件を満たすほど低いか否かの判断である。また、ポジション情報生成のための条件を満たすか否かの判断は、例えば、現在価値情報が示す金融商品の価値が予め決められた条件を満たすほど高いか否かの判断でも良い。
(ステップS323)ポジション情報生成部139は、1以上のポジション情報を生成する。なお、ポジション情報生成部139は、例えば、ステップS316で取得されたポジション情報の中で、最も低い価値のポジション情報より低い価値の1以上のポジション情報を生成する。また、ポジション情報生成部139は、例えば、ステップS316で取得されたポジション情報の中で、最も高い価値のポジション情報より高い価値の1以上のポジション情報を生成する場合もあり得る。また、ポジション情報生成部139が1以上のポジション情報を生成した場合、既に存在する1以上のポジション情報を削除することは好適である。なお、ポジション情報生成部139が生成するポジション情報の数と、削除するポジション情報の数は同数であることが好適である。
(ステップS324)決済判断部137は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS315に戻る。
(ステップS325)決済判断部137は、カウンタjを1、インクリメントする。ステップS318に戻る。
なお、図3、図4のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
次に、ステップS302のマトリクス取得処理の一例について、図5のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS501)マトリクス構成部131は、カレントの金融商品情報を特定する情報を格納部11から取得する。そして、マトリクス構成部131は、カレントの金融商品情報を特定する情報を用いて、カレントの金融商品情報に対応する2以上の要素情報を要素情報格納部111から取得する。そして、マトリクス構成部131は、取得した2以上の要素情報が有する2以上の変動幅情報および2以上の注文間隔情報を軸の属性値とする表を構成する。そして、マトリクス構成部131は、表のボックスの中に、2以上の要素情報が有する金融関連情報を書き込み、マトリクスを構成する。なお、マトリクス構成部131は、一の金融関連情報と対になる変動幅情報と注文間隔情報とが交差するボックス内に、当該一の金融関連情報を書き込み、マトリクスを構成する。
(ステップS502)マトリクス構成部131は、カウンタiに1を代入する。
(ステップS503)マトリクス構成部131は、ステップS501で取得した2以上の要素情報を用いて構成されるマトリクスの中のi番目のボックスが存在するか否かを判断する。i番目のボックスが存在する場合はステップS504に行き、i番目のボックスが存在しない場合はステップS508に行く。
(ステップS504)マトリクス構成部131は、i番目のボックスが条件を満たすか否かを判断する。条件を満たす場合はステップS505に行き、条件を満たさない場合はステップS506に行く。例えば、マトリクス構成部131は、以下のようにi番目のボックスが条件を満たすか否かを判断する。まず、例えば、マトリクス構成部131は、ログイン指示を送信してきたユーザの対象資産を取得する。なお、ログイン指示を送信してきたユーザの対象資産は、例えば、ログイン指示に含まれるユーザ識別子と対になる対象資産であり、格納部11に格納されている。次に、マトリクス構成部131は、例えば、i番目のボックスに対応する変動幅情報と注文間隔情報とを用いて、レンジ内最大必要証拠金を算出する。なお、マトリクス構成部131は、変動幅情報(R)と注文間隔情報(X)とをパラメータとして、レンジ内最大必要証拠金を算出する演算式の情報(例えば、Tu×R/X)を予め格納している。また、ここで、Tuは必要証拠金であり、例えば、予め格納部11に格納されている。そして、マトリクス構成部131は、対象資産がレンジ内最大必要証拠金に対して条件(例えば、「対象資産>=レンジ内最大必要証拠金」)を満たすか否かを判断する。
(ステップS505)マトリクス構成部131は、i番目のボックスを選択可能とする処理を行う。ステップS507に行く。なお、i番目のボックスを選択可能とする処理は、例えば、i番目のボックスの背景色を予め決められた背景色(例えば、青色)とし、i番目のボックスに対する指示を受け付けた場合に表示される画面を識別する画面識別子をi番目のボックスに対応付ける処理等である。
(ステップS506)マトリクス構成部131は、i番目のボックスを選択不可とする処理を行う。なお、i番目の選択不可とする処理は、i番目のボックスに対する指示を受け付けないようにする処理であり、例えば、i番目のボックスの背景色を予め決められた背景色(例えば、灰色)とし、i番目のボックスに対する指示を受け付けたとしても何らの動作を行わないようにする処理である。何らの動作を行わないようにする処理は、例えば、i番目のボックスに対する指示を受け付けた場合に表示される画面を識別する画面識別子をi番目のボックスに対応付けないことである。
(ステップS507)マトリクス構成部131は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS503に戻る。
(ステップS508)マトリクス構成部131は、ステップS501で取得したカレントの金融商品情報を特定する情報を用いて、マトリクスにリスクバーを付加するか否かを判断する。リスクバーを付加すると判断した場合はステップS509に行き、付加しないと判断した場合は上位処理にリターンする。なお、リスクバーを構成する情報(例えば、リスクバーの図柄)は、格納部11に格納されている、とする。
(ステップS509)マトリクス構成部131は、マトリクスにリスクバーを付加する。なお、リスクバーは、予め格納部11に格納されていても良いし、マトリクスの枠の画像の中に含まれていても良い。なお、マトリクスにリスクバーを付加することは、最終的にリスクバーが付加されたマトリクスが取得されれば良い。また、マトリクス構成部131がリスクバーを付加する位置は、マトリクスに対して、通常、予め決められている。
次に、ステップS306の注文関連画面構成処理について、図6のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS601)注文関連画面構成部133は、ボックス指示に対応する(指示されたボックスに対応する)変動幅情報と注文間隔情報とを取得する。
(ステップS602)ポジション取得部132は、ステップS601で取得した変動幅情報と注文間隔情報とを用いて、2以上のポジション情報を取得する。
(ステップS603)注文関連画面構成部133は、ステップS602で取得した2以上のポジションを含む図柄を構成する。
(ステップS604)注文関連画面構成部133は、注文関連画面情報格納部112から注文関連画面情報を取得する。
(ステップS605)注文関連画面構成部133は、ステップS603で構成した図柄、ステップS604で取得した注文関連画面情報を用いて、注文関連画面を構成する。上位処理にリターンする。なお、注文関連画面の構成とは、注文関連画面を出力するための情報(例えば、HTML、XML等のスクリプト、画像等)を取得することである。
次に、端末装置2の動作について説明する。端末装置2の端末受付部22は、各種の指示や情報等を受け付ける。なお、各種の指示は、例えば、ログイン指示、ボックス指示、注文指示、金融商品情報の変更指示等である。そして、端末出力部25は、受け付けられた指示や情報等に応じて、画面を変更する。また、端末送信部23は、受け付けられた指示や情報等から、送信する指示や情報等を構成し、金融情報処理装置1に送信する。次に、指示や情報等の送信に応じて、端末受信部24は、金融情報処理装置1から各種の画面を受信する。なお、画面の受信とは、例えば、画面を構成するための情報の受信である。そして、端末出力部25は、受信された画面を出力する。
以下、本実施の形態における金融情報処理システムの具体的な動作について説明する。金融情報処理システムの概念図は図1である。
今、ここでは、金融情報処理システムは、FXの金融商品のナンピンを好適に行うためのシステムであり、マトリクスを用いて、ユーザは、2以上のポジションを登録できるシステムである、とする。
そして、今、要素情報格納部111は、図7に示す要素情報管理表を格納している。図7の要素情報管理表は、要素情報管理表の一例であり、ここでは金融商品情報の種類「決済損益」に対応する要素情報管理表である。図7の要素情報管理表は、「ID」「想定変動幅(レンジ)」「注文間隔(pips)」「決済損益pips」を有するレコードを2以上、格納している。「ID」はレコードを識別する識別子である。「想定変動幅(レンジ)」は変動幅情報である。「注文間隔(pips)」は注文間隔情報であり、ここでは、単位がpipsである。「決済損益pips」は金融商品情報の一例である決済損益であり、ここでは、単位がpipsである。なお、要素情報格納部111は、図7の要素情報管理表を構成する「想定変動幅(レンジ)」「注文間隔(pips)」は、他の種類の金融商品情報に対しても共通である、とする。
また、格納部11は、マトリクスを含む画面を構成する画面情報であり、図8に示す画面情報を格納している、とする。図8において、801〜807は、ボタンを構成する。
また、注文関連画面情報格納部112は、例えば、図9に示す画面を構成する注文関連画面情報を格納している、とする。
また、格納部11は、ユーザ識別子「0001」に対応付けて、カレントの金融商品情報を特定する情報「決済損益」を格納している、とする。
さらに、格納部11には、リスクバー、およびリスクバーを付加する金融商品情報を特定する情報として、「決済損益」のみが格納されている、とする。
以上の状況において、以下の2つの具体例について説明する。具体例1は、マトリクスを用いて金融商品を購入する場合の例である。具体例2は、ポジション情報の生成の詳細な例、および金融商品に対する決済の説明例である。
(具体例1)
まず、ユーザは、ユーザ識別子「0001」を有するログイン指示を端末装置2に入力した、とする。
次に、端末受付部22は当該ログイン指示を受け付け、端末送信部23は当該ログイン指示を金融情報処理装置1に送信する。
次に、金融情報処理装置1の受付部12は、端末装置2からログイン指示を受信する。
そして、マトリクス構成部131は、以下のようにマトリクスを取得する。つまり、マトリクス構成部131は、ユーザ識別子「0001」に対応する情報であり、カレントの金融商品情報を特定する情報「決済損益」を格納部11から取得する。次に、マトリクス構成部131は、カレントの金融商品情報を特定する情報「決済損益」を用いて、「決済損益」に対応する図7の要素情報管理表を要素情報格納部111から取得する。そして、マトリクス構成部131は、2以上の要素情報が有する2以上の変動幅情報および2以上の注文間隔情報を軸の属性値とする表を構成する。そして、マトリクス構成部131は、表のボックスの中に、2以上の要素情報が有する金融関連情報を書き込み、マトリクスを構成する。かかる段階のマトリクスは図10である。図10において、縦軸の1301は変動幅情報の軸であり、横軸の1302は注文間隔情報の軸である。さらに、図10の各ボックスの決済損益の値は、例えば、予め金融情報処理装置1により取得されていた値である。
そして、マトリクス構成部131は、図7の要素情報管理表の「ID=1」のレコードから、以下のように、各ボックス(各レコードの要素情報)が条件を満たすか否かを判断する。まず、例えば、マトリクス構成部131は、ユーザ識別子「0001」と対になるユーザの対象資産「X」を格納部11から取得する。次に、マトリクス構成部131は、例えば、要素情報管理表の「ID=1」のレコードの変動幅情報「500」と注文間隔情報「10」とを用いて、レンジ内最大必要証拠金「Y1」を算出する。そして、マトリクス構成部131は、対象資産がレンジ内最大必要証拠金に対して条件(ここでは、「対象資産>=レンジ内最大必要証拠金」)を満たす、と判断した、とする。
次に、マトリクス構成部131は、1番目のボックス(図7の「ID=1」のレコードに対応するボックス)を選択可能とする処理を行う。なお、ボックスを選択可能とする処理は、例えば、当該ボックスの背景色を予め決められた背景色(例えば、青色)とし、当該ボックスに対する指示を受け付けた場合に表示される画面を識別する画面識別子(例えば、図9の画面の画面識別子)を当該ボックスに対応付ける処理を行う。
次に、マトリクス構成部131は、2番目から18番目までのボックス(図7の「ID=2」から「ID=18」のレコードに対応するボックス)に対しても、各ボックス(各レコードの要素情報)が条件を満たすと判断し、各ボックスを選択可能とする処理を行う。
次に、マトリクス構成部131は、19番目のボックス(図7の「ID=19」のレコードに対応するボックス)に対して、以下のように、各ボックス(各レコードの要素情報)が条件を満たすか否かを判断する。まず、マトリクス構成部131は、例えば、要素情報管理表の「ID=19」のレコードの変動幅情報「1000」と注文間隔情報「10」とを用いて、レンジ内最大必要証拠金「Y2」を算出する。そして、マトリクス構成部131は、対象資産がレンジ内最大必要証拠金に対して条件(ここでは、「対象資産>=レンジ内最大必要証拠金」)を満たさない、と判断した、とする。
次に、マトリクス構成部131は、19番目のボックス(図7の「ID=19」のレコードに対応するボックス)を選択不可とする処理を行う。なお、ボックスを選択不可とする処理は、例えば、当該ボックスの背景色を予め決められた背景色(例えば、白色)とし、当該ボックスに対する指示を受け付けた場合に表示される画面を識別する画面識別子を当該ボックスに対応付けずに、指示等を受け付けた場合に何らの動作も行わない、またはエラー出力するように処理することである。
さらに、マトリクス構成部131は、20番目から48番目までのボックスに対しても、各ボックス(各レコードの要素情報)が条件を満たすか否かを判断し、判断結果に応じた処理を、各ボックスに対して行う。
次に、マトリクス構成部131は、取得したカレントの金融商品情報を特定する情報「決済損益」を用いて、マトリクスにリスクバーを付加するか否かを判断する。そして、マトリクス構成部131は、リスクバーを付加する金融商品情報を特定する情報として「決済損益」が格納部11に格納されていることを検知し、当該マトリクスにリスクバーを付加する、と判断する。そして、マトリクス構成部131は、リスクバーを格納部11から読み出し、マトリクスの予め決められた位置に付加する。現在の段階でのマトリクスの例は、図11である。図11において、ボックス1101等の背景が網掛けのボックスは条件を満たすボックスであり、ユーザは選択可能なボックスである。また、ボックス1102等の背景が白(網掛けなし)のボックスは条件を満たさないボックスであり、ユーザは選択できないボックスである。さらに、1103はリスクバーの例である。
次に、処理部13は、格納部11に格納されている画面の雛形情報(図8参照)に、取得されたマトリクスを付加し、マトリクスを含む画面を構成する。
そして、出力部14は、構成されたマトリクス(図11)を含む画面を、端末装置2に送信する。
次に、端末装置2の端末受信部24は、マトリクスを含む画面を受信する。そして、端末出力部25は、当該画面を出力する。マトリクスを含む画面の出力例は図12である。なお、図12において、期間、通貨ペア、ポジション方向の各フィールドの値は、例えば、デフォルト値が表示されている。また、カレントの金融商品情報を特定する情報は「決済損益」であるので、「決済損益」に対応するボタン1101がフォーカスされている。
そして、かかる状況において、ユーザは、1102のボックスに対して指示を入力した、とする。すると、端末受付部22は、ボックス1102のボックス指示を受け付ける。
そして、端末送信部23は、ボックス1102のボックス指示を金融情報処理装置1に送信する。なお、ボックス指示は、ユーザ識別子「0001」およびボックス1102を特定する情報を有する。
次に、金融情報処理装置1の受付部12は、ユーザ識別子「0001」を有するボックス1102のボックス指示を端末装置2から受信する。
そして、注文関連画面構成部133は、注文関連画面情報格納部112から注文関連画面情報(図9)を取得する。そして、注文関連画面構成部133は、通貨ペア、デフォルトの取引数量、最大ポジション数などをフィールド等に挿入し、送信する注文関連画面の注文関連画面情報を構成する。そして、出力部14は、構成された注文関連画面情報を、端末装置2に送信する。
次に、端末装置2の端末受信部24は注文関連画面情報を受信する。そして、端末出力部25は、注文関連画面情報を用いて、注文関連画面を出力する。かかる注文関連画面の出力例は図13である。
図13において、ユーザは、注文ボタン1301を押下した、とする。すると、端末装置2の端末受付部22は注文指示を受け付ける。そして、端末送信部23は注文指示を金融情報処理装置1に送信する。
次に、金融情報処理装置1の受付部12は、端末装置2から注文指示を受信する。なお、注文指示は、通常、ユーザ識別子「0001」を有する。
そして、蓄積部135は、注文指示に対応する2以上のポジション情報を決済情報格納部113に蓄積する。なお、2以上のポジション情報は、通常、取引数量「1」、最大ポジション数「20」、想定変動幅「1000」、注文間隔「15」を用いて、ポジション取得部132が取得したポジションの情報を含む。なお、注文指示が2以上のポジション情報をも含んでいても良い。なお、ここで、決済情報格納部113に格納された2以上のポジション情報は、図14の決済情報管理表の「ID=178」のレコードである。決済情報管理表は、「ID」「ユーザ識別子」「ポジション情報」を有する。「ポジション情報」は、「購入条件」「決済条件」を有する。「ID」はレコードを識別する情報である。「ポジション情報」は金融商品を購入する価値に関する購入条件、および金融商品を販売する価値に関する決済条件を有する。
次に、ユーザは、図12の画面に対して、ボタン1303を押下した、とする。すると、端末装置2の端末受付部22は、ボタン1303に対応する金融商品情報の種類「レンジ内最大必要証拠金」へのカレントの金融商品情報の変更指示を受け付ける。そして、端末送信部23は、当該変更指示を金融情報処理装置1に送信する。なお、変更指示は、ユーザ識別子「0001」、および金融商品情報の種類「レンジ内最大必要証拠金」を有する。
次に、金融情報処理装置1の受付部12は、端末装置2から金融商品情報の変更指示を受信する。
次に、処理部13は、ユーザ識別子「0001」と対になるカレントの金融商品情報の種類を特定する情報を「レンジ内最大必要証拠金」に変更する。そして、格納部11には、ユーザ識別子「0001」に対応付けて、金融商品情報の種類を特定する情報「レンジ内最大必要証拠金」が格納された。
次に、マトリクス構成部131は、カレントの金融商品情報を特定する情報「レンジ内最大必要証拠金」に対応する2以上の要素情報を、要素情報格納部111から取得した、とする。なお、要素情報格納部111には、図15の要素情報管理表が予め格納されている、とする。
そして、マトリクス構成部131は、図15の要素情報管理表の各レコードから、以下のように、各ボックス(各レコードの要素情報)が条件を満たすか否かを判断する。まず、例えば、マトリクス構成部131は、ユーザ識別子「0001」と対になるユーザの対象資産「X」を格納部11から取得する。次に、マトリクス構成部131は、例えば、要素情報管理表の「ID=1」のレコードの変動幅情報「500」と注文間隔情報「10」とを用いて、レンジ内最大必要証拠金「250万円」を取得する。そして、マトリクス構成部131は、対象資産がレンジ内最大必要証拠金に対して条件(ここでは、「対象資産>=レンジ内最大必要証拠金」)を満たす、と判断した、とする。
次に、マトリクス構成部131は、1番目のボックス(図15の「ID=1」のレコードに対応するボックス)を選択可能とする処理を行う。なお、ボックスを選択可能とする処理は、例えば、当該ボックスの背景色を予め決められた背景色(例えば、青色(ここでは、網掛け))とし、当該ボックスに対する指示を受け付けた場合に表示される画面を識別する画面識別子(例えば、図9の画面の画面識別子)を当該ボックスに対応付ける処理を行う。
次に、マトリクス構成部131は、2番目から48番目までのボックス(図15の「ID=2」から「ID=48」のレコードに対応するボックス)に対しても、各ボックス(各レコードの要素情報)が条件を満たすか否かを判断し、各ボックスに対して、判断結果に応じた処理を行う。
次に、マトリクス構成部131は、取得したカレントの金融商品情報を特定する情報「レンジ内最大必要証拠金」を用いて、マトリクスにリスクバーを付加しない、と判断する。そして、マトリクス構成部131は、図16に示すマトリクスを取得する。
次に、処理部13は、格納部11に格納されている画面の雛形情報(図8参照)に、取得されたマトリクスを付加し、マトリクスを含む画面を構成する。
そして、出力部14は、構成されたマトリクス(図16)を含む画面を、端末装置2に送信する。
次に、端末装置2の端末受信部24は、マトリクスを含む画面を受信する。そして、端末出力部25は、当該画面を出力する。マトリクスを含む画面の出力例は図17である。なお、図17において、期間、通貨ペア、ポジション方向の各フィールドの値は、例えば、デフォルト値が表示されている。また、カレントの金融商品情報を特定する情報は「レンジ内最大必要証拠金」であるので、「レンジ内最大必要証拠金」に対応するボタン1701ンがフォーカスされている。
(具体例2)
具体例2は、2以上のポジション情報を含む図18のような画面を出力するための、2以上のポジション情報を取得するまでの処理の詳細について説明する。なお、図18の画面は、図13に代わる注文関連画面でも良い。
また、具体例2において、ポジション情報を登録した後、自動的に決済処理を行う場合について説明する。さらに、具体例2において、現在価値情報が示す金融商品の価値が予め決められた条件を満たすほど低い場合、ポジション情報生成部139が、決済情報が有するポジション情報の中で、最も低い価値のポジション情報より低い価値の1以上のポジション情報を生成する場合について説明する。なお、具体例2において、ユーザが、出力されている1以上のポジション情報に対して変更指示を入力し、ポジション情報を変更しても良い。
まず、金融情報処理装置1の受付部12は、図示しない外部の装置から、通貨ペア「USDJPY」に対応する現在価値情報「99.50」を受信した、とする。そして、蓄積部135は、受付部12が受信した現在価値情報「99.50」を、格納部11に蓄積した、とする。なお、通貨ペア「USDJPY」は、米ドルと日本円のペアを示す。
また、金融情報処理装置1を構成する格納部11は、例えば、当該ユーザのユーザ識別子「0011」に対応付けて、口座金額「200,000円」を保持している、とする。また、格納部11には、当該ユーザのユーザ識別子「0011」に対応付けて、通貨ペア「USDJPY」、ボラティリティ参考期間「90日(3カ月)」、安全係数「2倍」、ポジション方向「売り」、対象資産「50%」、通貨単位の情報「千通貨」が格納されている、とする。
なお、ボラティリティ参考期間は、ボラティリティを取得するための期間であり、ここでは、例えば、「30日(1カ月)、60日(2カ月)、90日(3カ月)、180日(半年)、365日(1年)、3年」から、当該ユーザにより事前に選択されたものとする。また、安全係数とは、ボラティリティ参考期間における最大変動幅(PIPS)に対する倍率であり、ここでは、例えば、「1倍、2倍、3倍、5倍、10倍」から、当該ユーザにより事前に選択されたものとする。また、ポジション方向は、「売り」「買い」「両方」のうちのいずれかであり、例えば、当該ユーザにより事前に選択されたものとする。また、対象資産は、ここでは、取引の対象の金額、または口座資産に対する割合(%)である、とする。さらに、通貨単位は、ここでは「千通貨」「一万通貨」のいずれかであり、当該ユーザにより事前に選択されたものとする。なお、千通貨、一万通貨は通貨単位である。千通貨、一万通貨は、例えば、FXでの1回の取引を行う際の最小の数量を表す。例えば、一万通貨は10000ドル、千通貨は、1000ドルである。
次に、ポジション取得部132は、格納部11から上記の金融取引情報を取得する。次に、ポジション取得部132は、格納部11から現在価値情報「99.50」を取得する。
次に、ポジション取得部132は、取得した金融取引情報を用いて、例えば、以下のように、1または2以上のポジションを取得する、とする。なお、取得された金融取引情報は、通貨ペアは「USDJPY」、売買方向「買」、口座資産「200,000円」、対象資産「50%」、通貨単位(ロット単位)「1000」であり、単価「5000円」である。また、ボラティリティ参考期間は「90日」であり、かかるボラティリティ参考期間におけるPIPSは「400PIPS」である。また、安全係数は「2倍」である。
つまり、まず、ポジション取得部132は、ボラティリティ参考期間と安全係数とを用いて、ボラティリティ参考期間における「400PIPS」と安全係数「2倍」とを乗算し、最大変動PIPS(X)「800PIPS」を算出する。また、ポジション取得部132は、口座資産「2000,000円」と対象資産「50%」とを乗算し、対象資産(金額)を「100,000円」と算出する。
次に、ポジション取得部132は、最大許容変動の2分の1=400PIPのところに1ロット建てる。そして、ポジション取得部132は、証拠金5000円、最大許容変動まで動いた時の評価損益を口座資産から引き、「100,000−(5000+4000)=91,000」を算出する。次に、ポジション取得部132は、上記の演算結果が正の値なので、結果をクリアする。
次に、ポジション取得部132は、最大許容変動の3分の1=266PIPのところと533PIPのところに1ロットずつ建てる。そして、ポジション取得部132は、証拠金5000円、最大許容変動まで動いた時の評価損益を口座資産から引き、「100,000−(5,000+5,340)−(5,000+2,670)=81,990」を算出する。次に、ポジション取得部132は、上記の演算結果が正の値なので、結果をクリアする。
次に、ポジション取得部132は、最大許容変動の4分の1=200PIP、400PIP、600PIPのところに1ロットずつ建てる。そして、ポジション取得部132は、証拠金5000円、最大許容変動まで動いた時の評価損益を口座資産から引き、「100,000−(5,000+6,000)−(5,000+4,000)−(5,000+2,000)=73,000」を算出する。次に、ポジション取得部132は、上記の演算結果が正の値なので、結果をクリアする。
ポジション取得部132は、かかる計算を、1つずつポジションを増やしながら繰り返し、答えがマイナスになったところの一つ前を、最適ポジション数として決定する。
ここで、12ポジションを持ったところがマイナスになり、ポジション取得部132は、最適ポジションを11ポジションとして決定する。
そして、ポジション取得部132は、11のポジションを取得する。11のポジションは、例えば、「99.00」「97.00」「95.00」「93.00」「91.00」「89.00」「87.00」「85.00」「83.00」「81.00」「79.00」である。なお、ここで、ポジション取得部132は、最初のポジションとして、現在価値情報に最も近い数値であり、小数点以下が0であるポジションを取得したが、他の最初のポジションを取得しても良い。例えば、ポジション取得部132は、「現在価値情報−X(Xは正の数値であり、例えば、「2.00」)」に最も近い数値であり、小数点以下が0であるポジションを取得しても良い。
次に、出力部14は、ポジション取得部132により算出された11のポジションを用いて、11のポジション情報を有するポジション関連情報を構成する。ここで、ポジション関連情報は、各ポジションの情報および各ポジションに対応する決済注文の情報(例えば、「ポジション+2.00」)、現在価値情報「99.50」を有する、とする。なお、各ポジション情報に対応する決済条件は、通常、現在価値情報が示す価値が、各ポジション情報に対応する決済注文の情報と同じ、またはそれ以上になることである。なお、ポジション関連情報を構成する処理は、ポジション取得部132が行っても良い。また、ポジション情報は、金融商品を購入する価値を示す情報と、当該金融商品を決済する(販売する)価値を示す情報とを有する情報である、と考えても良い。
次に、出力部14は、構成した11のポジション情報を有するポジション関連情報を、端末装置2に送信する。
次に、端末装置2の端末受信部24は、金融情報処理装置1からポジション関連情報を受信する。そして、端末出力部25は、端末受信部24が受信したポジション関連情報を出力する。なお、ポジション関連情報の出力例は、図18である。図18において、各ポジションが図的に表示されている。図18において、金融商品の価値を示す指標の中で、各ポジションが示す価値が示されている。
次に、図18の画面において、ユーザは、ポジション「97.00」を、ポジション「98.00」に変更する変更指示を入力した、とする。すると、端末受付部22は、かかる変更指示を受け付ける。
そして、端末装置2は、変更指示に対応するポジション「98.00」を取得する。次に、端末装置2は、格納している1以上の制約情報を取得する。ここで、1以上の制約情報は、「一のポジションが他のポジションと同じにならないことを示す情報」「一のポジションより上位に位置するポジションが、一のポジションより下位に移動できないことを示す情報」「対象資産を超えて損をすることができないことを示す情報」の3つである、とする。次に、端末装置2は、取得されたポジション「98.00」が、3つの制約情報が示す3つの制約に合致するか否かを判断する。ここで、端末装置2は、変更されたポジション「98.00」が、3つの制約情報が示す3つの制約に合致する、と判断する。そして、端末出力部25は、変更指示により変更されたポジションを出力する。なお、端末装置2が一のポジションを「97.00」から「98.00」に変更した場合、端末装置2は、当該変更に応じて、決済条件(決済注文の情報と言っても良い。)である、当該金融商品の売りの条件を「99.00」から「100.00」に変更する。端末装置2は、「ポジション情報が示す価値+2.00」を計算し、決済条件を取得する、とする。
また、図18の画面において、ユーザは、「96.50」の位置に新しいポジションを生成する変更指示を入力した、とする。すると、端末受付部22は、かかる変更指示を受け付ける。
そして、端末装置2は、変更指示に対応するポジション「96.50」を取得する。次に、端末装置2は、3つの制約情報を取得する。次に、端末装置2は、取得されたポジション「96.50」が、3つの制約情報が示す3つの制約に合致すると判断する。また、端末装置2は、ポジション情報の「96.50」を用いて、「96.50+2.00」を計算し、決済
そして、端末出力部25は、変更指示により変更されたポジションを出力する。
次に、図18の画面において、ユーザは、ポジション「87.00」を削除する変更指示を入力した、とする。すると、端末受付部22は、かかる変更指示を受け付ける。
次に、端末装置2は、取得されたポジション「96.50」が、3つの制約情報が示す3つの制約に合致すると判断する。そして、端末装置2は、変更指示に対応するポジション「87.00」を削除する。以上のポジション情報に対する変更指示により、端末装置2に表示されているポジション情報を含む画面は、図19のようになる。
次に、ユーザは、図19の191の「登録」ボタンを押下した、とする。すると、端末受付部22は、注文指示を受け付ける。なお、注文指示は、登録指示と言っても良い。
次に、端末送信部23は、端末格納部21に格納されているユーザ識別子(ここでは、「0011」)を取得する。そして、端末送信部23は、図19の画面に表示されている、すべてのポジションを取得する。ここで、すべてのポジションは、「99.00」「98.00」「96.50」「95.00」「93.00」「91.00」「89.00」「85.00」「83.00」「81.00」「79.00」である。そして、端末送信部23は、11のポジションを有する11のポジション情報とユーザ識別子「0011」とを、金融情報処理装置1に送信する。
次に、金融情報処理装置1の受付部12は、端末装置2から、11のポジション情報とユーザ識別子とを受信する。そして、蓄積部135は、受信された11のポジション情報を、受信されたユーザ識別子「0011」に対応付けて、格納部11に蓄積する。かかる蓄積されたポジション情報の集合は、図14の「ID=1」のポジション情報である。
以上により、具体例2において、第一ステップで、適切な2以上のポジションが提示され、第二ステップで、ユーザ所望のポジションを詳細設定できる。そのため、簡単かつ柔軟に、金融商品の2以上のポジションを設定できる。なお、第二ステップにおける、ユーザによるポジションの詳細設定は必須ではない。また、第一ステップでポジション情報が自動生成されたが、ユーザにより1または2以上のポジション情報が入力されても良い。
また、現在価値情報が示す金融商品の価値が、一のポジション情報の価値と同じになった場合、または一のポジション情報の価値より低くかつ各ポジション情報の次に低い価値のポジション情報より高くなった場合に、決済判断部137は決済を行うと判断する。そして、決済部138は、現在価値情報が示す価値において、金融商品の決済処理を行う。
そして、現在価値情報が示す金融商品の価値が予め決められた条件を満たすほど低い場合、ポジション情報生成部139は、決済情報が有するポジション情報の中で、最も低い価値のポジション情報より低い価値の1以上のポジション情報を生成する。ここでは、現在価値情報が示す金融商品の価値が最も低い価値の「79.00」と同じ、または「79.00」を下回った場合、ポジション情報生成部139は、「77.00」のポジション情報を生成する。ここで、ポジション情報生成部139は、2以上のポジション情報(例えば、「77.00」、「75.00」、「73.00」)を生成しても良い。なお、ポジション情報生成部139が生成するポジション情報の数は問わない。ポジション情報生成部139が生成するポジション情報の数は、常に一つ等の定数個でも良いし、現在価値情報に応じて変動しても良い。
以上、本実施の形態によれば、ユーザは、想定変動幅と注文間隔とを軸とするマトリクスであり、そのボックス内の金融商品に関する情報である金融関連情報(例えば、決済損益の情報)を見た上で、容易に金融商品を注文できる。
なお、本実施の形態において、注文関連画面は、図18や図19に示すように登録する2以上のポジション情報が出力されていることは好適である。また、注文関連画面において、登録する2以上のポジション情報が図的に示されていることは好適である。
また、本実施の形態において、ポジション取得部132がポジションを取得する方法は問わないことは言うまでもない。
さらに、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現しても良い。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布しても良い。また、このソフトウェアをCD−ROMなどの記録媒体に記録して流布しても良い。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。なお、本実施の形態における金融情報処理装置1を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、金融商品の想定変動幅と金融商品の注文間隔との二軸を有するマトリクスであって、当該マトリクスのボックス内に当該ボックスに対応する想定変動幅および注文間隔と対になる情報であり前記金融商品に関する情報である金融関連情報を有するマトリクスを出力するマトリクス出力部と、前記マトリクス出力部が出力したマトリクス内の2以上のボックスのうち、1以上の各ボックスに対する指示であるボックス指示を受け付ける受付部と、前記ボックス指示に対するボックスに対応する想定変動幅と注文間隔とに対応する画面であり、金融商品の注文を行うための画面である注文関連画面を出力する注文関連画面出力部として機能させるためのプログラムである。
コンピュータがアクセス可能な記録媒体は、金融商品の想定変動幅を示す変動幅情報と金融商品の注文間隔を示す注文間隔情報と1または2以上の金融商品情報とを有する2以上の要素情報が格納される要素情報格納部と、注文関連画面を構成する情報である1以上の注文関連画面情報が格納される注文関連画面情報格納部とを具備し、上記プログラムにおいて、コンピュータを、前記2以上の要素情報を用いて、前記マトリクスを構成するマトリクス構成部と、前記ボックス指示に対するボックスに対応する想定変動幅と注文間隔と前記注文関連画面情報とを用いて、注文関連画面を構成する注文関連画面構成部としてさらに機能させ、前記マトリクス出力部は、前記マトリクス構成部が構成したマトリクスを出力し、前記注文関連画面出力部は、前記注文関連画面構成部が構成した注文関連画面を出力するものとして、コンピュータを機能させるプログラムであることは好適である。
上記プログラムにおいて、前記受付部は、前記注文関連画面出力部が出力した注文関連画面に対して、金融商品を注文する指示である注文指示を受け付け、前記注文指示に受け付けに応じて、前記金融商品を注文するための処理である注文処理を行う注文処理部をさらに具備するものとして、コンピュータを機能させるプログラムであることは好適である。
上記プログラムにおいて、前記受付部は、前記マトリクス出力部が出力したマトリクス内の2以上のボックスのうち、予め決められた条件を満たす1以上の各ボックスに対するボックス指示のみを受け付けるものとして、コンピュータを機能させるプログラムであることは好適である。
上記プログラムにおいて、前記予め決められた条件は、前記ボックス指示を入力するユーザの対象資産を用いた条件であるものとして、コンピュータを機能させるプログラムであることは好適である。
上記プログラムにおいて、前記対象資産を用いた条件は、ボックスに対応する想定変動幅と注文間隔とを用いて算出されるレンジ内最大必要証拠金を、前記対象資産が下回らないことであるものとして、コンピュータを機能させるプログラムであることは好適である。
上記プログラムにおいて、前記注文関連画面は、ポジションに関する2以上のポジション情報を含むものとして、コンピュータを機能させるプログラムであることは好適である。
上記プログラムにおいて、前記受付部がボックス指示を受け付けた後、当該ボックス指示に対応する想定変動幅と注文間隔とを用いて、2以上のポジションを算出し、2以上のポジション情報を取得するポジション取得部と、前記ポジション取得部が取得した2以上のポジション情報を用いて、注文関連画面を構成する注文関連画面構成部とをさらに具備するものとして、コンピュータを機能させるプログラムであることは好適である。
上記プログラムにおいて、前記マトリクス内の金融関連情報は、予め決められた2種類以上の金融関連情報のうちのいずれかの金融関連情報であり、前記受付部は、前記2種類以上の金融関連情報のうちのいずれかの金融関連情報の選択を受け付け、前記マトリクス出力部は、前記選択された金融関連情報をボックス内に有するマトリクスを出力するものとして、コンピュータを機能させるプログラムであることは好適である。
上記プログラムにおいて、前記1または2種類以上の金融関連情報のうちの一の金融関連情報は、決済損益の情報である決済損益情報であるものとして、コンピュータを機能させるプログラムであることは好適である。
上記プログラムにおいて、前記マトリクス出力部は、前記マトリクスに対応させる態様で、ユーザのリスクの程度を示すバーであるリスク明示バーをも出力するものとして、コンピュータを機能させるプログラムであることは好適である。
上記プログラムにおいて、前記マトリクス内の金融関連情報は、予め決められた2種類以上の金融関連情報のうちのいずれかの金融関連情報であり、前記受付部は、前記2種類以上の金融関連情報のうちのいずれかの金融関連情報の選択を受け付け、前記マトリクス出力部は、前記選択された金融関連情報が予め決められた金融関連情報である場合のみ、前記マトリクスとともに、前記リスク明示バーを出力するものとして、コンピュータを機能させるプログラムであることは好適である。
(実施の形態2)
本実施の形態において、実施の形態1との差異は、本実施の形態における金融情報処理装置が、実施の形態1の金融情報処理装置1および端末装置2の主な機能を有することである。
図20は、本実施の形態における金融情報処理装置3のブロック図である。金融情報処理装置3は、格納部11、端末受付部22、処理部33、出力部14、送信部35を備える。
処理部33は、マトリクス構成部131、ポジション取得部132、注文関連画面構成部133、注文処理部134、蓄積部135、現在価値情報取得部136、決済判断部137、決済部138、ポジション情報生成部139を備える。
処理部33は、マトリクス構成部131等の機能を実現する。処理部33は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。処理部33の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
送信部35は、各種の情報を送信する。各種の情報とは、例えば、2以上のポジション情報である。送信部35は、例えば、2以上のポジション情報を外部の図示しないサーバ装置に送信する。外部の図示しないサーバ装置は、通常、金融商品を判断する企業のサーバ装置である。そして、当該サーバ装置で金融商品の決済などの処理が行われる。また、当該サーバ装置は、上述の図4のステップS312からS324の処理等を行う。送信部35は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されても良い。
次に、金融情報処理装置3の動作について、図21のフローチャートを用いて説明する。図21において、図3のフローチャートと同一のステップについて説明を省略する。
(ステップS2101)端末受付部22は、ユーザから起動指示を受け付けたか否かを判断する。起動指示を受け付けた場合はステップS302に行き、起動指示を受け付けない場合はステップS2103に行く。なお、起動指示により、マトリクス方式の入力を行う画面(例えば、図12)がステップS2102において出力される、とする。なお、起動指示は、金融商品の取引を行うアプリケーションの起動の指示、金融商品の取引を行うウェブページの呼び出しの指示等である。
(ステップS2102)出力部14は、ステップS303で構成されたマトリクスを含む画面を出力する。ステップS2101に戻る。
(ステップS2103)端末受付部22は、ボックス指示をユーザから受け付けたか否かを判断する。ボックス指示を受け付けた場合はステップS306に行き、ボックス指示を受け付けない場合はステップS2105に行く。
(ステップS2104)出力部14は、ステップS306で構成された注文関連画面を出力する。ステップS2101に戻る。
(ステップS2105)端末受付部22は、注文指示を、ユーザから受け付けたか否かを判断する。注文指示を受け付けた場合はステップS2106に行き、注文指示を受け付けない場合はステップS310に行く。
(ステップS2106)送信部35は、注文指示に対応する2以上のポジション情報を外部の図示しないサーバ装置に送信する。ステップS2101に戻る。なお、蓄積部135は、通常、金融情報処理装置3のユーザのユーザ識別子に対応付けて、2以上のポジション情報を送信する。
以上、本実施の形態によれば、サーバ装置との通信量を軽減した上で、ユーザは容易に金融商品を注文できる。具体的には、本実施の形態によれば、ユーザは、想定変動幅と注文間隔とを軸とするマトリクスであり、そのボックス内の金融商品に関する情報である金融関連情報(例えば、決済損益の情報)を見た上で、容易に金融商品を注文できる。
なお、本実施の形態における金融情報処理装置3を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、金融商品の想定変動幅と金融商品の注文間隔との二軸を有するマトリクスであって、当該マトリクスのボックス内に当該ボックスに対応する想定変動幅および注文間隔と対になる情報であり前記金融商品に関する情報である金融関連情報を有するマトリクスを出力するマトリクス出力部と、前記マトリクス出力部が出力したマトリクス内の2以上のボックスのうち、1以上の各ボックスに対する指示であるボックス指示を受け付ける受付部と、前記ボックス指示に対するボックスに対応する想定変動幅と注文間隔とに対応する画面であり、金融商品の注文を行うための画面である注文関連画面を出力する注文関連画面出力部として機能させるためのプログラムである。
また、図22は、本明細書で述べたプログラムを実行して、上述した種々の実施の形態の金融情報処理装置等を実現するコンピュータの外観を示す。上述の実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムで実現され得る。図22は、このコンピュータシステム300の概観図であり、図23は、システム300のブロック図である。
図22において、コンピュータシステム300は、CD−ROMドライブを含むコンピュータ301と、キーボード302と、マウス303と、モニタ304とを含む。
図23において、コンピュータ301は、CD−ROMドライブ3012、MPU3013、CD−ROMドライブ3012とMPU3013とに接続されたバス3014、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM3015、MPU3013に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶するとともに一時記憶空間を提供するためのRAM3016、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するためのハードディスク3017を含む。ここでは、図示しないが、コンピュータ301は、さらに、LANへの接続を提供するネットワークカードを含んでも良い。
コンピュータシステム300に、上述した実施の形態の金融情報処理装置1等の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM3101に記憶されて、CD−ROMドライブ3012に挿入され、さらにハードディスク3017に転送されても良い。これに代えて、プログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ301に送信され、ハードディスク3017に記憶されても良い。プログラムは実行の際にRAM3016にロードされる。プログラムは、CD−ROM3101またはネットワークから直接、ロードされても良い。
プログラムは、コンピュータ301に、上述した実施の形態の金融情報処理装置1等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティープログラム等は、必ずしも含まなくても良い。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいれば良い。コンピュータシステム300がどのように動作するかは周知であり、詳細な説明は省略する。
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段は、物理的に一の媒体で実現されても良いことは言うまでもない。
また、上記各実施の形態において、各処理(各機能)は、単一の装置(システム)によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。