以下、情報処理装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
(実施の形態1)
本実施の形態において、入力された自然言語文から2以上の用語(通常、自立語)を取得し、当該2以上の各用語を、それぞれに対応する属性値とするレコードを生成し、蓄積する情報処理装置を有する情報システムについて説明する。
また、本実施の形態において、2以上の変数を有する定型文情報を格納しており、2以上の各変数に対する用語の入力を受け付け、当該2以上の各用語を、それぞれに対応する属性値とするレコードを生成し、蓄積する情報処理装置を有する情報システムについて説明する。
また、本実施の形態において、2以上の各変数は、マスタテーブルと対応付いており、用語はマスタテーブルから選択可能である情報処理装置を有する情報システムについて説明する。
また、本実施の形態において、用語または用語の一部の入力を受け付けた場合、当該入力を含む情報を1以上のマスタテーブルから検索し、属性値の候補を出力して、候補から一の属性値をユーザに選択させる情報処理装置を有する情報システムについて説明する。
また、本実施の形態において、1以上のいずれかに対応する変数の新しい属性値であることを選択させるメニュー項目も提示する。
また、本実施の形態において、変数に対応する2以上のオブジェクトのうちの一のオブジェクトの選択を受け付け、当該一のオブジェクトに対応する変数に対応するマスタテーブルから情報を取得し、選択候補として出力して、自然言語文の作成支援を行う情報処理装置を有する情報システムについて説明する。なお、オブジェクトとは、選択可能な対象であり、例えば、ボタン、メニュー項目等である。
また、本実施の形態において、2以上の定型文情報を格納しており、入力された用語が含まれるマスタテーブルに対応する変数を含む1以上の定型文情報またはそれを変形した情報を出力して、選択させる情報処理装置を有する情報システムについて説明する。
また、本実施の形態において、入力された文字列を含む1以上の定型文情報を出力し、ユーザに選択させる情報処理装置を有する情報システムについて説明する。
また、本実施の形態において、入力された用語が新規の場合、当該用語に対応する変数に対応するマスタテーブルに、当該用語を蓄積する情報処理装置を有する情報システムについて説明する。
さらに、本実施の形態において、自然言語文が定型文情報に対応付いていない場合、未確定科目の仕訳データを生成する情報処理装置を有する情報システムについて説明する。
図1は、本実施の形態における情報システムAの概念図である。情報システムAは、情報処理装置1、および1または2以上の端末装置2を備える。情報処理装置1は、情報を管理するサーバ装置である。情報処理装置1は、例えば、クラウドサーバ等でも良く、広く解する。端末装置2は、ユーザが利用する装置であり、例えば、いわゆるパソコン、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話等である。情報処理装置1および端末装置2の種類は問わない。
図2は、本実施の形態における情報システムAのブロック図である。情報システムAを構成する情報処理装置1は、格納部11、受付部12、処理部13、出力部14を備える。
格納部11は、定型文情報格納部111、マスタテーブル格納部112を備える。
処理部13は、自立語取得部131、定型文情報取得部132、検索部133、レコード蓄積部134、マスタ蓄積部135、未確定科目仕訳データ生成部136を備える。
出力部14は、候補出力部141、定型文情報出力部142、オブジェクト出力部143、登録オブジェクト出力部144を備える。
端末装置2は、端末格納部21、端末受付部22、端末処理部23、端末送信部24、端末受信部25、端末出力部26を備える。
情報処理装置1を構成する格納部11は、各種の情報を格納し得る。各種の情報は、例えば、1以上の定型文情報、1以上のマスタテーブル、1以上の会計情報、1以上の仕訳データ、1以上のユーザ情報等である。定型文情報、マスタテーブルの詳細については後述する。会計情報とは、会計に関する情報である。会計情報は、例えば、伝票データ、仕訳データ等を含む、と考えても良い。伝票データは、例えば、日付、勘定科目、金額、取引の内容などの情報を有する。仕訳データは、伝票データに含まれると考えて良い。仕訳データは、取引を仕訳することにより得られる情報である。仕訳データは、例えば、購入対象に対応する借方要素の勘定科目およびその金額と、貸方要素の勘定科目及びその金額とを有する情報である。仕訳データが有する勘定科目とは、勘定科目を示す情報、例えば勘定科目名や勘定科目を示すコード等である。仕訳データは、例えば、借方についての勘定科目および金額と、貸方についての勘定科目及び金額との情報を有している。勘定科目は相手科目とも呼ばれる。また、仕訳データは、例えば、日付(例えば、仕訳情報に対応する伝票情報に含まれる日付)等の情報を有していても良い。仕訳データは、例えば、更に、顧客の企業内等において属する属性情報(例えば、部や課等の部門名等)を有していても良い。また、仕訳データは、例えば、勘定科目の内訳となる補助科目等を有していても良い。ユーザ情報は、ユーザに関する情報であり、例えば、ユーザを識別するユーザ識別子、ユーザの氏名、年齢等のユーザ属性値等を有する。
定型文情報格納部111は、1以上の定型文情報を格納している。定型文情報は、定型的な文の情報である。また、定型文情報とは、自然言語文を構成するための情報である。自然言語文とは、通常、完全な文であるが、文の一部を構成するものでも良い。定型文情報は、2以上の変数を有する。また、定型文情報は、通常、2以上の変数と文字列とを含む。定型文情報は、例えば、「<取引相手>に<商品>を<経費>で売り上げた」「<取引相手>に売り上げた<商品>は返品された」「<取引相手>に売り上げた<商品>を値引きした」等である。なお、ここでは、<取引相手><商品><経費>等の「<」「>」で囲まれた情報が変数である。
マスタテーブル格納部112は、2以上のマスタテーブルを格納し得る。マスタテーブルは、選択され得る1以上の属性値を有する。マスタテーブルは、ここでは、いずれかの変数に対応するテーブルである。なお、マスタテーブルのデータ構造は問わない。つまり、マスタテーブルはリレーショナルデータベースのテーブルでも良いし、CSV形式のデータ群でも良いし、ネットワーク型データベースやオブジェクト指向データベースのデータ等でも良い。また、マスタテーブルとは、例えば、取引先マスタ、商品マスタ、経費マスタなどである。取引先マスタとは、1以上の取引相手を格納している。取引先マスタは変数<取引相手>に対応付いている。商品マスタは、1以上の商品名を格納している。商品マスタは、変数<商品>に対応付いている。経費マスタは、1以上の経費の情報(例えば、現金、手形等)を格納している。経費マスタは、変数<経費>に対応付いている。
受付部12は、指示や情報等を受け付ける。指示や情報等は、例えば、2以上の自立語を含む自然言語文である。なお、自然言語文とは、通常、定型文情報に対応付く文である。自然言語文は、単に、文と言っても良い。自然言語文は、例えば、会計の取り引きを示す文である。
指示や情報等は、例えば、1以上の定型文情報のうちのいずれかの定型文情報が有する2以上の各変数に対する2以上の自立語である。なお、自立語は、通常、変数に対応付く用語である。いずれかの定型文情報は、例えば、ユーザが選択した一の定型文情報である。
指示や情報等は、例えば、候補出力部141が出力した1以上の属性値のうちから、一の属性値の選択である。なお、かかる選択により、受付部12は、2以上の各変数に対する2以上の自立語の入力を受け付ける。
受付部12は、1以上のオブジェクトのうち、一のオブジェクトの選択を受け付け、かつ自立語を受け付けても良い。なお、オブジェクトは、例えば、変数に対応するボタン、変数に対応するメニュー項目等である。オブジェクトは、例えば、マスタテーブルに対応するボタンである。
また、受付部12は、2以上のオブジェクトのうちの一のオブジェクトの選択を受け付けても良い。
また、受付部12は、自立語または自立語の一部を受け付けても良い。
また、受付部12は、定型文情報出力部142が出力した1以上の定型文情報または1以上の変形定型文情報のうちから、一の定型文情報または一の変形定型文情報に対する選択を受け付け、かつ選択に対応する一の定型文情報または一の変形定型文情報に対応する2以上の各変数に対する2以上の自立語の入力を受け付けても良い。なお一の定型文情報または一の変形定型文情報が選択される場合、1以上の定型文情報または1以上の変形定型文情報が、通常、出力されている。また、変形定型文情報とは、定型文情報を自立語または自立語の一部を用いて変形した情報である。変形定型文情報は、例えば、2以上の変数を有する定型文情報の中の1以上の変数に対応する各箇所に、受け付けられた自立語が挿入された情報である。変形定型文情報は、例えば、「太平洋商事に<商品>を現金で売り上げた」等である。かかる例では、3つの変数のうち、2つの変数の箇所に受け付けられた自立語が挿入されている。
また、受付部12は、文字列を受け付けても良い。ここで、文字列とは、通常、定型文情報に含まれる文字列である。
また、受付部12は、1以上の定型文情報のうちから一の定型文情報の選択を受け付け、かつ選択された一の定型文情報が有する2以上の各変数に対する2以上の自立語を受け付けても良い。
また、受付部12は、一の定型文情報が有する変数に対する自立語を受け付けても良い。
なお、ここで、受け付けとは、通常、処理部13等の処理結果の取得、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された情報の受信である。ただし、受け付けとは、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力デバイスから入力された情報の受け付け、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報の受け付けなどを含む概念である。
処理部13は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、自立語取得部131、定型文情報取得部132、検索部133、レコード蓄積部134、マスタ蓄積部135、未確定科目仕訳データ生成部136が行う処理である。
自立語取得部131は、受付部12が受け付けた自然言語文から2以上の自立語を取得する。自立語取得部131は、受付部12が受け付けた自然言語文に対応する定型文情報に含まれる2以上の各変数に対応する2以上の自立語を取得する。
定型文情報取得部132は、受付部12が自立語または自立語の一部の入力を受け付けた場合、自立語または自立語の一部と予め決められた関係を有する属性値を有するマスタテーブルに対応する変数を含む1以上の定型文情報または1以上の変形定型文情報を取得する。変形定型文情報は、定型文情報を自立語または自立語の一部を用いて変形した情報である。ここでは、変形とは、通常、挿入である。
なお、予め決められた関係とは、例えば、完全一致、部分一致、前方一致、後方一致などである。また、一致とは、上記の4つとも含む、と考えても良い。
定型文情報取得部132は、受付部12が受け付けた文字列を含む1以上の定型文情報を取得する。例えば、定型文情報取得部132は、受付部12が受け付けた文字列を含む定型文情報を、定型文情報格納部111から検索する。
検索部133は、受付部12が自立語または自立語の一部の入力を受け付けた場合、自立語または自立語の一部と予め決められた関係を有する属性値を有するマスタテーブルが有する1以上の属性値を取得する。なお、予め決められた関係とは、例えば、一致、類似度が閾値以上、前方一致などである。また、マスタテーブルが有する1以上の属性値は、マスタテーブル内のすべての属性値でも良いし、マスタテーブル内の属性値であり、自立語または自立語の一部と予め決められた関係(例えば、部分一致、一致、前方一致など)を有する1または2以上の属性値でも良い。
レコード蓄積部134は、自立語取得部131が取得した2以上の各自立語を、各自立語に対応する属性の属性値とするレコードを蓄積する。ここで、レコードとは、例えば、仕訳データ、会計データなどである。レコードは、データベースのレコードであることは好適であるが、そのデータ構造、形式等は問わない。
レコード蓄積部134は、受付部12が受け付けた2以上の各自立語を、各自立語に対応する属性の属性値とするレコードを蓄積しても良い。なお、自立語に対応する属性とは、例えば、自立語に対応する変数に対応する属性である。変数に対応する属性とは、変数名と同一の属性名を有する属性でも良いし、変数と属性との対応を示す管理情報から取得され得る属性等でも良い。
レコード蓄積部134が行う蓄積とは、情報処理装置1が有する記録媒体への蓄積でも良いし、外部の装置(サーバ装置など)への蓄積でも良い。つまり、レコード蓄積部134がレコードを外部の装置に送信後、当該外部の装置にレコードが蓄積されても良い。
マスタ蓄積部135は、一のオブジェクトに対応する変数に対応するマスタテーブルに自立語を蓄積する。なお、一のオブジェクトは、例えば、ユーザにより選択されたオブジェクトである。また、蓄積される自立語は、受付部12が受け付けた自立語である。
マスタ蓄積部135は、変数に対する自立語が、当該変数に対応するマスタテーブルに存在しない場合、当該自立語をマスタテーブルに蓄積することは好適である。
未確定科目仕訳データ生成部136は、受付部12が受け付けた自然言語文が定型文情報に対応付いていない場合、当該自然言語文に対応する未確定科目の仕訳データを生成する。なお、未確定科目仕訳データ生成部136は、例えば、受付部12が受け付けた自然言語文が定型文情報に対応付くか否かを判断する。そして、対応付かないと判断した場合、未確定科目仕訳データ生成部136は、当該自然言語文に対応する未確定科目の仕訳データを生成する。なお、未確定科目仕訳データ生成部136は、生成した仕訳データを格納部11に蓄積することは好適である。
また、未確定科目仕訳データ生成部136は、受付部12が受け付けた自然言語文が有するキーワード(自立語)が予め登録されたキーワードで無い場合、当該自然言語文に対応する未確定科目の仕訳データを生成しても良い。キーワード(自立語)が予め登録されたキーワードで無い場合とは、自然言語文が定型文情報に対応付いていない場合と言える、と考える。
なお、未確定科目仕訳データ生成部136は、生成した未確定科目の仕訳データを、通常、格納部11に蓄積する。そして、処理部13が、未確定科目の仕訳データを検査することにより、その科目が未確定であるか否かを判断可能である。例えば、仕訳データが有する科目の情報がNULLである場合、処理部13は、当該仕訳データの科目が未確定であると判断する。また、例えば、仕訳データが未確定科目のフラグを有する場合、処理部13は、当該仕訳データの科目が未確定であると判断する。
未確定科目仕訳データ生成部136は、例えば、自然言語文「独自定義の経費を現金で7800円支払った」から、未確定科目「7800」、現金「7800」を有する仕訳データを生成する。
出力部14は、各種の情報を出力する。各種の情報は、入力対象の1以上の自立語の候補、1以上の定型文情報、1以上のオブジェクト、生成された未確定科目の仕訳データ等である。
候補出力部141は、入力対象の自立語に対応するマスタテーブルが有する1以上の属性値を出力する。なお、入力対象の自立語とは、例えば、ユーザが入力した文字列を含む自立語である。
また、候補出力部141は、検索部133が取得した1以上の属性値を出力しても良い。また、候補出力部141は、選択された一のオブジェクトに対応する変数に対応するマスタテーブルが有する1以上の属性値を取得し、出力しても良い。
定型文情報出力部142は、1以上の定型文情報を出力する。定型文情報出力部142は、1以上の変形定型文情報を出力しても良い。定型文情報出力部142は、通常、定型文情報取得部132が取得した1以上の定型文情報または1以上の変形定型文情報を出力する。
オブジェクト出力部143は、選択可能な2以上のオブジェクトを出力する。オブジェクトは、1以上の定型文情報が有する2以上の各変数に対応する情報であり、選択可能な情報である。オブジェクトは、格納部11に格納されていても良い。オブジェクトは、格納部11に格納されていている定型文情報から取得された変数から構成される等しても良い。
登録オブジェクト出力部144は、一の定型文情報が有する変数に対応する新規の属性値を登録するための1以上のオブジェクトを出力する。
端末装置2を構成する端末格納部21は、各種の情報を格納し得る。各種の情報とは、例えば、ユーザ識別子である。
なお、ここで、出力とは、通常、端末装置2等の外部の装置への送信である。ただし、出力とは、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタでの印字、音出力、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念である。
端末受付部22は、指示や情報を受け付ける。指示や情報とは、例えば、2以上の自立語を含む自然言語文である。指示や情報とは、例えば、自立語、自立語の一部、定型文情報を構成する文字列、オブジェクトの選択、定型文情報の選択、変形定型文情報の選択、属性値の選択等である。
なお、ここで、受け付けとは、通常、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力デバイスから入力された情報の受け付けであるが、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された情報の受信、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報の受け付けなどを含む概念である。
指示や情報等の入力手段は、キーボードやマウスやメニュー画面によるもの等、何でも良い。端末受付部22は、キーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。
端末処理部23は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、情報処理装置1に送信する情報を構成する処理である。各種の処理とは、例えば、端末受付部22が受け付けた指示や情報等に、端末格納部21のユーザ識別子を付加し、送信する情報を構成する処理である。
端末送信部24は、情報や指示等を情報処理装置1に送信する。端末送信部24は、例えば、端末処理部23が構成した情報や指示等を情報処理装置1に送信する。端末送信部24は、例えば、端末処理部23が構成した情報等を情報処理装置1に送信する。
端末受信部25は、情報処理装置1から情報を受信する。情報は、出力される情報である。情報は、例えば、入力対象の1以上の自立語の候補、1以上の定型文情報、1以上のオブジェクト、出力される画面の情報等である。
端末出力部26は、端末受信部25が受信した情報を出力する。ここで、出力とは、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタでの印字、音出力、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念である。
格納部11、定型文情報格納部111、マスタテーブル格納部112、端末格納部21は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
格納部11等に情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよい。
受付部12、端末受信部25は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されても良い。
処理部13、自立語取得部131、定型文情報取得部132、検索部133、レコード蓄積部134、マスタ蓄積部135、未確定科目仕訳データ生成部136、端末処理部23は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。処理部13の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
出力部14、候補出力部141、定型文情報出力部142、オブジェクト出力部143、登録オブジェクト出力部144、端末送信部24は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されても良い。
端末出力部26は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。端末出力部26は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
次に、情報システムAの動作について説明する。まず、情報処理装置1の動作について、図3のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS301)受付部12等は、2以上の自立語を含む自然言語文を受け付ける。自然言語文の受付処理について、図4のフローチャートを用いて説明する。なお、ここでの受け付けは、通常、端末装置2からの受信であるが、端末装置2から受信した情報を用いた取得、ユーザからの受け付け、ユーザから受け付けた情報を用いた取得等でも良い。また、通常、自然言語文は、定型文情報に対応付いている。また、受付部12は、自然言語文と定型文情報とを受け付けることは好適である。さらに、自然言語文は、定型文情報に対応付いていなくても良い。
(ステップS302)自立語取得部131は、ステップS301で受け付けられた自然言語文から2以上の自立語を取得する。なお、自立語取得部131は、通常、ステップS301で受け付けられた自然言語文に対応する定型文情報が有する2以上の変数に対応する2以上の自立語を取得する。
(ステップS303)レコード蓄積部134は、ステップS302で取得された2以上の各自立語を、各自立語に対応する属性の属性値とするレコードを構成する。
(ステップS304)レコード蓄積部134は、ステップS303で構成したレコードを格納部11に蓄積する。
(ステップS305)マスタ蓄積部135は、カウンタiに1を代入する。
(ステップS306)マスタ蓄積部135は、ステップS303で蓄積した自立語の中で、i番目の自立語が存在するか否かを判断する。i番目の自立語が存在する場合はステップS307に行き、存在しない場合は処理を終了する。
(ステップS307)マスタ蓄積部135は、i番目の自立語に対応する変数に対応するマスタテーブルを、i番目の自立語をキーとして検索する。
(ステップS308)マスタ蓄積部135は、i番目の自立語が、i番目の自立語に対応する変数に対応するマスタテーブルに存在するか否かを判断する。存在する場合はステップS310に行き、存在しない場合はステップS309に行く。
(ステップS309)マスタ蓄積部135は、i番目の自立語を、i番目の自立語に対応する変数に対応するマスタテーブルに登録する。なお、登録とは、通常、追記である。
(ステップS310)マスタ蓄積部135は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS306に戻る。
なお、図3のフローチャートにおいて、未確定科目仕訳データ生成部136は、受付部12が受け付けた自然言語文が定型文情報に対応付いていない場合、当該自然言語文に対応する未確定科目の仕訳データを生成することは好適である。
また、図3のフローチャートにおいて、登録オブジェクト出力部144が、一の定型文情報が有する変数に対応する新規の属性値を登録するための1以上のオブジェクトを出力する処理を行っても良い。かかる処理は、例えば、候補出力部141が1以上の属性値を出力するタイミングである。ただし、登録オブジェクト出力部144が1以上のオブジェクトを出力するタイミングは問わない。そして、登録オブジェクト出力部144が出力する1以上のオブジェクトは、例えば、候補出力部141出力する1以上の属性値と同一の画面に表示される。
次に、ステップS301の自然言語文の受付処理について、図4のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS401)受付部12等は、自立語取得処理を行う。自立語取得処理について、図5のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS402)定型文情報取得部132は、ステップS401において、自立語が取得できたか否かを判断する。自立語が取得できた場合はステップS403に行き、自立語が取得できなかった場合はステップS408に行く。
(ステップS403)定型文情報取得部132は、ステップS401で取得された自立語に対応する変数を含む1以上の定型文情報、または1以上の変形定型文情報を取得する。なお、1以上の変形定型文情報は、通常、ステップS401で取得された自立語に対応する変数を含む1以上の各定型文情報の変数の箇所を、ステップS401で取得された自立語に置き換えた1以上の変形定型文情報である。つまり、1以上の変形定型文情報を取得する場合、定型文情報取得部132は、ステップS401で取得された自立語に対応する変数を含む1以上の各定型文情報の変数の箇所を、ステップS401で取得された自立語に置き換え、1以上の変形定型文情報を取得する。
(ステップS404)定型文情報出力部142は、ステップS403で取得された1以上の定型文情報または1以上の変形定型文情報を出力する。
(ステップS405)受付部12は、ステップS404で出力された1以上の定型文情報または1以上の変形定型文情報の中の、一の定型文情報または一の変形定型文情報に対する選択を受け付けたか否かを判断する。選択を受け付けた場合はステップS406に行き、選択を受け付けない場合はステップS405に戻る。
(ステップS406)処理部13は、ステップS405において選択された定型文情報または一の変形定型文情報に対応する自然言語文が完成しているか否かを判断する。自然言語文が完成している場合は上位処理にリターンし、自然言語文が完成していない場合はステップS407に行く。なお、自然言語文が完成していることは、ステップS405において選択された定型文情報または一の変形定型文情報が有するすべての変数に対応する自立語が決定している場合である。
(ステップS407)受付部12等は、自立語取得処理を行う。ステップS406に戻る。
(ステップS408)定型文情報取得部132は、ステップS401で受け付けられた用語または用語の一部をキーとして、定型文情報格納部111を検索し、ステップS401で受け付けられた用語または用語の一部を含む1以上の定型文情報を取得する。なお、本ステップで、定型文情報を取得できない場合もあり得る、とする。
(ステップS409)定型文情報取得部132は、ステップS408で1以上の定型文情報を取得できたか否かを判断する。1以上の定型文情報を取得できた場合はステップS410に行き、1以上の定型文情報を取得できなかった場合はステップS411に行く。
(ステップS410)定型文情報出力部142は、ステップS408で取得された1以上の定型文情報を出力する。ステップS405に戻る。
(ステップS411)定型文情報出力部142は、エラーを出力する。なお、エラーの出力とは、例えば、システムが予定していない情報が入力された旨の出力である。ステップS401に戻る。なお、ここで、入力された用語または用語の一部をクリアしても良い。
なお、図4のフローチャートのステップS403において、定型文情報取得部132が1つの定型文情報、または1つの変形定型文情報のみを取得した場合、ステップS404、ステップS405の処理を省略する等しても良い。
次に、ステップS401の自立語取得処理について、図5のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS501)受付部12は、用語または用語の一部を受け付けたか否かを判断する。用語または用語の一部を受け付けた場合はステップS502に行き、用語または用語の一部を受け付けない場合はステップS508に行く。なお、用語または用語の一部とは、通常、自立語または自立語の一部である。
(ステップS502)検索部133は、ステップS501で受け付けられた用語または用語の一部をキーとして、1または2以上のマスタテーブルを検索する。なお、検索部133が検索を開始するトリガーは問わない。検索部133は、例えば、用語が確定した後に検索を開始しても良いし、一文字でも確定した後に検索を開始しても良い。
(ステップS503)検索部133は、ステップS502における検索の結果、ステップS501で受け付けられた用語または用語の一部を含む属性値が存在するか否かを判断する。存在する場合はステップS504に行き、存在しない場合は上位処理にリターンする。なお、例えば、用語が確定するまで、ステップS502の処理を繰り返し、用語が確定したが、当該用語を含む属性値が存在しない場合に上位処理にリターンするなどしても良い。
(ステップS504)検索部133は、ステップS501で受け付けられた用語または用語の一部を含む属性値が存在する1または2以上のマスタテーブルから1または2以上の属性値を取得する。
(ステップS505)候補出力部141は、ステップS504またはステップS509で取得された1以上の属性値を出力する。なお、候補出力部141は、検索部133が取得した1以上の属性値に対応する変数が区別可能な態様で出力することは好適である。変数が区別可能とは、マスタテーブルが区別可能であることである。
(ステップS506)受付部12は、ステップS505で出力された1以上の属性値の中で、一の属性値の選択を受け付けたか否かを判断する。一の属性値の選択を受け付けた場合はステップS507に行き、受け付けない場合はステップS506に戻る。
(ステップS507)受付部12は、ステップS506で選択された属性値を取得する。なお、この属性値は、自立語である。
(ステップS508)受付部12は、出力されている1以上のオブジェクトから、一のオブジェクトの選択を受け付けたか否かを判断する。一のオブジェクトの選択を受け付けた場合はステップS509に行き、受け付けない場合はステップS501に戻る。
(ステップS509)候補出力部141は、ステップS508で選択された一のオブジェクトに対応する変数に対応するマスタテーブルが有する1以上の属性値を取得する。ステップS505に行く。
なお、図5のフローチャートにおいて、マスタテーブルに存在しない自立語を取得しても良いことは言うまでもない。
次に、端末装置2の動作について説明する。端末装置2の端末受付部22は、ユーザから指示や情報を受け付ける。次に、端末処理部23は、端末受付部22が受け付けた指示や情報等に、端末格納部21のユーザ識別子を付加し、送信する情報を構成する。次に、端末送信部24は、端末処理部23が構成した情報を情報処理装置1に送信する。次に、端末受信部25は、端末送信部24の情報の送信に応じて、情報処理装置1から情報を受信する。次に、端末出力部26は、端末受信部25が受信した情報を出力する。
以下、本実施の形態における情報システムAの具体的な動作について説明する。情報システムAの概念図は図1である。
以下、情報システムAの5つの具体的な動作について説明する。具体例1は、入力式の自然言語文の受け付け方式である。具体例2は、タップ式の自然言語文の受け付け方式である。具体例3は、文章入力式の自然言語文の受け付け方式である。具体例4は、新規な属性値(用語と言っても良い)の登録である。具体例5は、仕訳に紐付いていない摘要を利用すると未確定科目をあてがった仕訳を生成する仕訳生成方式である。
今、情報処理装置1の定型文情報格納部111は、図6に示す定型文情報管理表を格納している、とする。定型文情報管理表は、1または2以上の定型文情報を管理している。定型文情報管理表は、「ID」「定型文情報」「テーブル識別子」を有する。「テーブル識別子」は、定型文情報に対応するテーブルを識別する情報である。テーブル識別子で識別されるテーブルに、テーブル識別子に対応する定型文情報が有する2以上の変数に代入された2以上の属性値からなるレコードが蓄積される。なお、定型文情報が有する「<」「>」で囲まれた情報は変数である。
また、マスタテーブル格納部112は、図7に示す取引相手マスタテーブルを格納している、とする。取引相手マスタテーブルは、1以上の取引相手を管理するテーブルである。また、1以上の各取引相手は、定型文情報が有する変数<取引相手>に代入され得る。
また、マスタテーブル格納部112は、図8に示す商品マスタテーブルを格納している、とする。商品マスタテーブルは、ユーザが販売する1以上の商品を管理するテーブルである。1以上の各商品は、定型文情報が有する変数<商品>に代入され得る。
また、マスタテーブル格納部112は、図9に示す経費マスタテーブルを格納している、とする。経費マスタテーブルは、1以上の経費の種類を管理するテーブルである。1以上の各経費は、定型文情報が有する変数<経費>に代入され得る。
さらに、情報処理装置1の格納部11は、図10に示す構造を有する会計データ管理表を保持している。会計データ管理表は、会計データを管理する表である。会計データ管理表は、「ID」「取引相手」「商品」「経費」の属性値を有する1以上のレコードを保持する。
(具体例1)
今、ユーザは、端末装置2に会計データ入力するために、端末装置2から情報処理装置1にアクセスし、図11に示す画面が端末装置2に表示された、とする。
次に、ユーザは、図11の画面のフィールド1101に、「商」の文字(用語の一部)を入力した、とする。
次に、端末装置2の端末受付部22は、用語の一部「商」を受け付ける。そして、端末送信部24は、用語の一部「商」を情報処理装置1に送信する。
次に、情報処理装置1の受付部12は、用語の一部「商」を受信する。そして、検索部133は、受け付けられた用語の一部「商」をキーとして、図7、図8、および図9のマスタテーブルを検索する。
そして、検索部133は、「商」を含む3つの属性値(「太平洋商事」「山田商会」「川崎商会」)を取得する。
次に、候補出力部141は、取得された3つの属性値(「太平洋商事」「山田商会」「川崎商会」)を、図7のマスタテーブルを識別する情報「取引相手」と共に、端末装置2に送信する。なお、候補出力部141は、取得した属性値を、属性値が属するマスタテーブルの違いにより、属するマスタテーブルを視覚的に区別可能なように出力することは好適である。また、属するマスタテーブルを視覚的に区別可能なように出力することとは、対応する変数を視覚的に区別可能なように出力することと同意義である。
また、登録オブジェクト出力部144は、定型文情報が有する変数に対応する新規の属性値を登録するための1以上のオブジェクトを出力する。
つまり、ここでは、出力部14は、3つの属性値等および1以上のオブジェクトを有する画面の情報を出力する。
次に、端末装置2の端末受信部25は、3つの属性値(「太平洋商事」「山田商会」「川崎商会」)とマスタテーブルを識別する情報「取引相手」と1以上のオブジェクトを有する画面の情報を受信する。
そして、端末出力部26は、3つの属性値(「太平洋商事」「山田商会」「川崎商会」)を有する選択画面1201を有する画面の情報を出力する(図12参照)。図12において、1202は、3つの属性値であり、属性値の種類である「取引相手」を、「取引相手」と情報と項目の背景色により示している(図12の1202参照)。なお、図12の1204は、新規の属性値を登録するための3つのオブジェクトである。3つのオブジェクトは、上から「取引相手」を登録するためのボタン、「商品」を登録するためのボタン、「経費」を登録するためのボタンである。
次に、ユーザは、図12の画面において、1203の「太平洋商事」を選択した、とする。
次に、端末受付部22は、自立語「太平洋商事」を受け付ける。そして、端末送信部24は、自立語「太平洋商事」と種類「取引相手」とを情報処理装置1に送信する。
次に、情報処理装置1の受付部12は、自立語「太平洋商事」と種類「取引相手」とを受信する。なお、種類は、変数に対応する。
次に、定型文情報取得部132は、取得された自立語に対応する変数<取引相手>を含む1以上の定型文情報を、図6の定型文情報管理表から取得する。そして、定型文情報取得部132は、取得した1以上の定型文情報が有する変数<取引相手>を、自立語「太平洋商事」に置き換え、1以上の変形定型文情報を取得する。なお、ここでは、4つの変形定型文情報が取得された、とする。
次に、定型文情報出力部142は、取得された4つの変形定型文情報を端末装置2に送信する。
次に、端末装置2の端末受信部25は、4つの変形定型文情報を受信する。そして、端末出力部26は、受信された4つの変形定型文情報を出力する。かかる出力例は、図13である。図13の1301において、取引相手「太平洋商事」は確立されており、「太平洋商事」に対応する変数「取引相手」の背景色を有する。また、図13の1302は、4つの変形定型文情報であり、各変形定型文情報は、選択可能である。
次に、ユーザは、4つの変形定型文情報の中から、変形定型文情報「太平洋商事に商品を現金で売り上げた」を選択した、とする。すると、端末装置2の端末受付部22は、変形定型文情報「太平洋商事に商品を現金で売り上げた」の選択指示を受け付ける。
次に、ユーザは、変数<商品>に対応する箇所に「パソコン」を代入した、とする。すると、2以上の自立語を含む自然言語文「太平洋商事にパソコンを現金で売り上げた」が完成する。そして、端末装置2の端末受付部22は、自然言語文「太平洋商事にパソコンを現金で売り上げた」を受け付ける。次に、端末送信部24は、自然言語文「太平洋商事にパソコンを現金で売り上げた」を情報処理装置1に送信する。
次に、情報処理装置1の受付部12は、自然言語文「太平洋商事にパソコンを現金で売り上げた」を受信する。そして、自立語取得部131は、受信された自然言語文「太平洋商事にパソコンを現金で売り上げた」から2以上の自立語「太平洋商事」「パソコン」「現金」を取得する。なお、自立語取得部131は、変形定型文情報「太平洋商事に商品を現金で売り上げた」に対応する定型文情報が有する3つの各変数に対応する文字列を、自然言語文「太平洋商事にパソコンを現金で売り上げた」から取得する。
次に、レコード蓄積部134は、取得された3つの各自立語「太平洋商事」「パソコン」「現金」を、各自立語に対応する属性の属性値とするレコードを構成する。そして、レコード蓄積部134は、構成したレコードを、会計データ管理表(図10)に蓄積する。かかるレコードは、図10の「ID=1」のレコードである。
なお、レコード蓄積部134は、定型文情報「<取引相手>に<商品>を<経費>で売り上げた」に対応するテーブル識別子「T1」を取得し、当該テーブル識別子「T1」で祖行き別されるテーブルにレコードを蓄積する。
また、処理部13は、受信された自然言語文「太平洋商事にパソコンを現金で売り上げた」を格納部11に蓄積しても良い。処理部13は、かかる自然言語文を、3つの自立語「太平洋商事」「パソコン」「現金」を有するレコードに対応付けて蓄積することは好適である。そして、かかる自然言語文は、例えば、摘要である。
以上の処理により、ユーザは、用語の一部の入力、定型文情報の選択等により、会計データを構成する自然言語文を容易に入力できた。また、容易に、会計データを蓄積できた。
(具体例2)
今、図6の定型文情報管理表が有する2以上の定型文情報から2以上の変数が抽出され、情報処理装置1の格納部11に格納されている、とする。2以上の変数は、「取引相手」「商品」「経費」「未分類」「売上」「仕入」「経費」等を含む。なお、格納部11には、人手により、変数が格納されても良い。また、格納部11の変数とは、変数を特定する情報である。
かかる状況において、ユーザは、端末装置2に会計データ入力するために、端末装置2から情報処理装置1にアクセスし、図11に示す画面が端末装置2に表示された、とする。図11において、1102のボタンの集合は、格納部11の2以上の各変数に対応するボタンを含む。また、かかるボタンは、上述したオブジェクトの一例である。
次に、ユーザは、図11の1102の中のボタンの11021の「取引相手」ボタンを押下した、とする。
次に、端末装置2の端末受付部22は、「取引相手」ボタン11021の押下を受け付ける。そして、端末送信部24は、「取引相手」ボタン11021の押下を示す情報を情報処理装置1に送信する。
次に、情報処理装置1の受付部12は、「取引相手」ボタン11021の押下を示す情報を受信する。
次に、候補出力部141は、選択された「取引相手」ボタン11021に対応する変数「取引相手」に対応するマスタテーブル(図7参照)が有する1以上の属性値を取得する。
次に、候補出力部141は、取得された1以上の属性値を、図7のマスタテーブルを識別する情報「取引相手」と共に、端末装置2に送信する。
次に、端末装置2の端末受信部25は、1以上の属性値とマスタテーブルを識別する情報「取引相手」等とを受信する。
そして、端末出力部26は、1以上の属性値(「太平洋商事」「山田商会」「川崎商会」を含む)を有する選択画面を出力する。
そして、例えば、ユーザは、画面のフィールドに、「商」の文字(用語の一部)を入力した、とする。
次に、端末装置2の端末受付部22は、用語の一部「商」を受け付ける。そして、端末処理部23は、選択画面が有する項目中の「商」を有する項目を抽出する。次に、端末出力部26は、抽出された項目のみを有する選択画面を出力する。かかる出力例は、図14である。
次に、ユーザは、図14の画面において、1401の「太平洋商事」を選択した、とする。
次に、端末受付部22は、自立語「太平洋商事」を受け付ける。そして、端末送信部24は、自立語「太平洋商事」と種類「取引相手」とを情報処理装置1に送信する。
次に、情報処理装置1の受付部12は、自立語「太平洋商事」と種類「取引相手」とを受信する。なお、種類は、変数に対応する。
次に、定型文情報取得部132は、取得された自立語に対応する変数<取引相手>を含む1以上の定型文情報を、図6の定型文情報管理表から取得する。そして、定型文情報取得部132は、取得した1以上の定型文情報が有する変数<取引相手>を、自立語「太平洋商事」に置き換え、1以上の変形定型文情報を取得する。なお、ここでは、4つの変形定型文情報が取得された、とする。
次に、定型文情報出力部142は、取得された4つの変形定型文情報を端末装置2に送信する。
次に、端末装置2の端末受信部25は、4つの変形定型文情報を受信する。そして、端末出力部26は、受信された4つの変形定型文情報を出力する。かかる出力例は、図13である。図13の1301において、取引相手「太平洋商事」は確立されており、「太平洋商事」に対応する変数「取引相手」の背景色を有する。また、図13の1302は、4つの変形定型文情報であり、各変形定型文情報は、選択可能である。
次に、ユーザは、4つの変形定型文情報の中から、変形定型文情報「太平洋商事に商品を現金で売り上げた」を選択した、とする。すると、端末装置2の端末受付部22は、変形定型文情報「太平洋商事に商品を現金で売り上げた」の選択指示を受け付ける。
次に、ユーザは、変数<商品>に対応する箇所に「パソコン」を代入した、とする。すると、2以上の自立語を含む自然言語文「太平洋商事にパソコンを現金で売り上げた」が完成する。そして、端末装置2の端末受付部22は、自然言語文「太平洋商事にパソコンを現金で売り上げた」を受け付ける。次に、端末送信部24は、自然言語文「太平洋商事にパソコンを現金で売り上げた」を情報処理装置1に送信する。
次に、情報処理装置1の受付部12は、自然言語文「太平洋商事にパソコンを現金で売り上げた」を受信する。そして、自立語取得部131は、受信された自然言語文「太平洋商事にパソコンを現金で売り上げた」から2以上の自立語「太平洋商事」「パソコン」「現金」を取得する。なお、自立語取得部131は、変形定型文情報「太平洋商事に商品を現金で売り上げた」に対応する定型文情報が有する3つの各変数に対応する文字列を、自然言語文「太平洋商事にパソコンを現金で売り上げた」から取得する。
次に、レコード蓄積部134は、取得された3つの各自立語「太平洋商事」「パソコン」「現金」を、各自立語に対応する属性の属性値とするレコードを構成する。そして、レコード蓄積部134は、構成したレコードを、会計データ管理表(図10)に蓄積する。かかるレコードは、図10の「ID=1」のレコードである。
なお、レコード蓄積部134は、定型文情報「<取引相手>に<商品>を<経費>で売り上げた」に対応するテーブル識別子「T1」を取得し、当該テーブル識別子「T1」で祖行き別されるテーブルにレコードを蓄積する。
また、処理部13は、受信された自然言語文「太平洋商事にパソコンを現金で売り上げた」を格納部11に蓄積しても良い。処理部13は、かかる自然言語文を、3つの自立語「太平洋商事」「パソコン」「現金」を有するレコードに対応付けて蓄積することは好適である。そして、かかる自然言語文は、例えば、摘要である。
以上の処理により、ユーザは、用語の一部の入力、定型文情報の選択等により、会計データを構成する自然言語文を容易に入力できた。また、容易に、会計データを蓄積できた。
(具体例3)
今、ユーザは、会計データを入力するために、端末装置2から情報処理装置1にアクセスし、図11に示す画面が端末装置2に表示された、とする。
次に、ユーザは、図11の画面のフィールド1101に、自然言語文の一部「売り上げ」を入力した、とする。
次に、端末装置2の端末受付部22は、自然言語文の一部「売り上げ」を受け付ける。そして、端末送信部24は、自然言語文の一部「売り上げ」を情報処理装置1に送信する。
次に、情報処理装置1の受付部12は、「売り上げ」を受信する。そして、検索部133は、受け付けられた「売り上げ」をキーとして、図7、図8、および図9のマスタテーブルを検索する。しかし、「売り上げ」に合致する属性値は取得されない。つまり、自立語は取得できなかった。
次に、定型文情報取得部132は、自然言語文の一部「売り上げ」をキーとして、図6の定型文情報管理表を検索し、「売り上げ」を含む1以上の定型文情報を取得する。ここで、定型文情報取得部132は、3つの定型文情報を取得した、とする。
次に、定型文情報出力部142は、取得された3つの定型文情報を端末装置2に送信する。なお、ここで送信される情報は、3つの定型文情報を含む画面の情報である、とする。
また、登録オブジェクト出力部144は、定型文情報が有する変数に対応する新規の属性値を登録するための1以上のオブジェクトを出力する。
次に、端末装置2の端末受信部25は、3つの定型文情報、および1以上のオブジェクトを含む画面の情報を受信する。
そして、端末出力部26は、3つの定型文情報と1以上のオブジェクトとを含む画面を出力する。かかる出力例は、図15である。図15において、1501が3つの定型文情報である。1502は、オブジェクトの一例であるボタンである。ボタンは、変数に対応する新規の属性値を登録するためのボタンである。
次に、ユーザは、3つの定型文情報の中から、定型文情報「取引相手に商品を現金で売り上げた」を選択した、とする。すると、端末装置2の端末受付部22は、定型文情報「取引相手に商品を現金で売り上げた」の選択指示を受け付ける。
次に、ユーザは、変数<取引相手>に対応する箇所に「太平洋商事」を代入し、変数<商品>に対応する箇所に「パソコン」を代入した、とする。すると、2以上の自立語を含む自然言語文「太平洋商事にパソコンを現金で売り上げた」が完成する。そして、端末装置2の端末受付部22は、自然言語文「太平洋商事にパソコンを現金で売り上げた」を受け付ける。次に、端末送信部24は、自然言語文「太平洋商事にパソコンを現金で売り上げた」を情報処理装置1に送信する。
次に、情報処理装置1の受付部12は、自然言語文「太平洋商事にパソコンを現金で売り上げた」を受信する。そして、自立語取得部131は、受信された自然言語文「太平洋商事にパソコンを現金で売り上げた」から2以上の自立語「太平洋商事」「パソコン」「現金」を取得する。なお、自立語取得部131は、変形定型文情報「太平洋商事に商品を現金で売り上げた」に対応する定型文情報が有する3つの各変数に対応する文字列を、自然言語文「太平洋商事にパソコンを現金で売り上げた」から取得する。
次に、レコード蓄積部134は、取得された3つの各自立語「太平洋商事」「パソコン」「現金」を、各自立語に対応する属性の属性値とするレコードを構成する。そして、レコード蓄積部134は、構成したレコードを、会計データ管理表(図10)に蓄積する。かかるレコードは、図10の「ID=1」のレコードである。
なお、レコード蓄積部134は、定型文情報「<取引相手>に<商品>を<経費>で売り上げた」に対応するテーブル識別子「T1」を取得し、当該テーブル識別子「T1」で祖行き別されるテーブルにレコードを蓄積する。
また、処理部13は、受信された自然言語文「太平洋商事にパソコンを現金で売り上げた」を格納部11に蓄積しても良い。処理部13は、かかる自然言語文を、3つの自立語「太平洋商事」「パソコン」「現金」を有するレコードに対応付けて蓄積することは好適である。そして、かかる自然言語文は、例えば、摘要である。
以上の処理により、ユーザは、用語の一部の入力、定型文情報の選択等により、会計データを構成する自然言語文を容易に入力できた。また、容易に、会計データを蓄積できた。
(具体例4)
今、ユーザは、「オービックビジネスコンサルタントに現金で売り上げた」という自然言語文を端末装置2に入力した、とする。なお、かかる自然言語文は、一の定型文情報識別子に対応付いている、とする。また、一の定型文情報識別子で識別される一の定型文情報は「<取引相手>に<経費>で売り上げた」である、とする。さらに、「オービックビジネスコンサルタント」は登録商標である。
次に、端末装置2の端末受付部22は、自然言語文「オービックビジネスコンサルタントに現金で売り上げた」を受け付ける。そして、端末送信部24は、当該自然言語文と一の定型文情報識別子とを情報処理装置1に送信する。
次に、情報処理装置1の受付部12は、自然言語文「オービックビジネスコンサルタントに現金で売り上げた」と一の定型文情報識別子とを受信する。
次に、自立語取得部131は、受信された自然言語文から自立語「オービックビジネスコンサルタント」「現金」を取得する。
次に、レコード蓄積部134は、取得された各自立語を、各自立語に対応する属性の属性値とするレコードを構成する。
次に、レコード蓄積部134は、構成したレコードを、一の定型文情報識別子に対応するテーブルに蓄積する。なお、かかるテーブルは、格納部11のテーブルである
次に、マスタ蓄積部135は、蓄積した自立語の中で、1番目の自立語「オービックビジネスコンサルタント」を取得する。
次に、マスタ蓄積部135は、自立語「オービックビジネスコンサルタント」に対応する変数<取引相手>に対応するマスタテーブル(図7)を、自立語「オービックビジネスコンサルタント」をキーとして検索する。
次に、マスタ蓄積部135は、自立語「オービックビジネスコンサルタント」が図7のマスタテーブルに存在しないので、自立語「オービックビジネスコンサルタント」を図7のマスタテーブルに、新規に登録する。
次に、マスタ蓄積部135は、蓄積した自立語の中で、2番目の自立語「現金」を取得する。
次に、マスタ蓄積部135は、自立語「現金」に対応する変数「経費」に対応するマスタテーブル(図9)を、自立語「現金」をキーとして検索する。
次に、マスタ蓄積部135は、自立語「現金」が図9のマスタテーブルに存在するので、自立語「現金」を図9のマスタテーブルに登録しない。
なお、上記の処理では、情報処理装置1が自動的に、未登録の属性値を、マスタテーブルに蓄積した。しかし、未登録の属性値が存在する場合、情報処理装置1は、未登録の属性値を蓄積するか否かをユーザに問う情報を端末装置2に送信し、ユーザからの指示に応じて、未登録の属性値をマスタテーブルに蓄積しても良い。
例えば、本具体例の場合、情報処理装置1の出力部14は、図16に示す画面の情報を端末装置2に送信する。そして、端末装置2の端末受信部25は、画面の情報を受信し、端末出力部26は、図16に示す画面を出力する。そして、ユーザが図16の画面に対して、属性値の蓄積の指示を入力した場合、端末受付部22は当該指示を受け付け、端末送信部24は当該指示を情報処理装置1に送信する。そして、情報処理装置1の受付部12は、当該指示を受信する。次に、マスタ蓄積部135は、自立語「オービックビジネスコンサルタント」を図7のマスタテーブルに蓄積する。
(具体例5)
今、ユーザは、会計データを入力するために、端末装置2から情報処理装置1にアクセスし、図11に示す画面が端末装置2に表示された、とする。
そして、ユーザは、図11の画面のフィールド1101に、自然言語文「忘年会の料金を現金で支払った」を入力した、とする。
次に、端末装置2の端末受付部22は、当該自然言語文を受け付ける。そして、端末送信部24は、当該自然言語文を情報処理装置1に送信する。
次に、情報処理装置1の受付部12は、自然言語文「忘年会の料金を現金で支払った」を受信する。
次に、未確定科目仕訳データ生成部136は、受信された自然言語文「忘年会の料金を現金で支払った」に対応する定型文情報が存在しない、と判断する。当該自然言語文に対応する定型文情報が存在しないからである。また、当該自然言語文が有するキーワード「忘年会の料金」が登録されていないからである。なお、自然言語文「忘年会の料金を現金で支払った」に対応する定型文情報が存在しないことは、ここでは、仕訳に紐付いていない摘要が受け付けられたことを示す。
そして、未確定科目仕訳データ生成部136は、受信された自然言語文に対応する未確定科目の仕訳データを生成する。具体的には、未確定科目仕訳データ生成部136は、「未確定科目:800000」を有する未確定科目の仕訳データを生成する。なお、「未確定科目:800000」の金額「800000」は、別途、入力された情報である、とする。
そして、未確定科目仕訳データ生成部136は、当該未確定科目の仕訳データを格納部11に蓄積する。
次に、出力部14は、かかる未確定科目の仕訳データの生成結果を、端末装置2に送信する。
次に、端末装置2の端末受信部25は未確定科目の仕訳データの生成結果を受信し、端末出力部26は当該未確定科目の仕訳データの生成結果を出力する。かかる出力例は、図17である。図17の1701は、自然言語文の入力画面の例である。1702は、生成された未確定科目の仕訳データの例である。
以上の処理により、未確定科目の仕訳データが生成できた。
以上、本実施の形態によれば、会計情報等の専門的な情報を容易に入力できる。本実施の形態によれば、特に、定型的な文により表現され得る情報を容易に入力できる。
なお、本実施の形態によれば、会計情報を例として使用して、簡易な入力方法を説明した。しかし、入力対象の情報は、他の種類の情報でも良い。他の種類の情報とは、例えば、法律に関する情報、契約書に関する情報、技術的な情報等である。
また、本実施の形態において、情報処理装置1は、レコードを蓄積しなくても良い。つまり、情報処理装置1は、文の入力を支援する装置として機能しても良い。かかる場合、情報処理装置1は、例えば、定型的な文の情報であり、2以上の変数を有する1以上の定型文情報を格納している定型文情報格納部と、前記2以上の各変数に対応するテーブルであり、1以上の属性値を有する2以上のマスタテーブルを格納し得るマスタテーブル格納部と、用語または用語の一部を受け付ける受付部と、前記受付部が受け付けた用語または用語の一部と予め決められた関係を有する属性値を有するマスタテーブルに対応する変数を含む1以上の定型文情報または当該1以上の定型文情報を前記用語または用語の一部を用いて変形した情報である1以上の変形定型文情報を取得する定型文情報取得部と、前記定型文情報取得部が取得した1以上の定型文情報または1以上の変形定型文情報を出力する定型文情報出力部とを具備する情報処理装置である。そして、かかる場合の情報処理装置1のブロック図は、例えば、図18である。
さらに、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現しても良い。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布しても良い。また、このソフトウェアをCD−ROMなどの記録媒体に記録して流布しても良い。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。なお、本実施の形態における情報処理装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、定型的な文に対応し、2以上の自立語を含む自然言語文を受け付ける受付部と、前記自然言語文から2以上の自立語を取得する自立語取得部と、前記2以上の各自立語を、当該各自立語に対応する属性の属性値とするレコードを蓄積するレコード蓄積部として機能させるためのプログラムである。
コンピュータがアクセス可能な記録媒体は、定型的な文の情報であり、2以上の変数を有する1以上の定型文情報を格納している定型文情報格納部を具備し、上記プログラムにおいて、前記受付部は、前記1以上の定型文情報のうちのいずれかの定型文情報が有する2以上の各変数に対する2以上の自立語の入力を受け付け、前記レコード蓄積部は、前記受付部が受け付けた2以上の各自立語を、当該各自立語に対応する属性の属性値とするレコードを蓄積するものとして、コンピュータを機能させるプログラムであることは好適である。
前記記録媒体は、前記2以上の各変数に対応するテーブルであり、1以上の属性値を有する2以上のマスタテーブルを格納し得るマスタテーブル格納部をさらに具備し、上記プログラムにおいて、コンピュータを、入力対象の自立語に対応するマスタテーブルが有する1以上の属性値を出力する候補出力部としてさらに機能させ、前記受付部は、前記候補出力部が出力した1以上の属性値のうちから、一の属性値の選択を受け付けることにより、2以上の各変数に対する2以上の自立語の入力を受け付けるものとして、コンピュータを機能させるプログラムであることは好適である。
上記プログラムにおいて、コンピュータを、前記受付部が自立語または自立語の一部の入力を受け付けた場合、当該自立語または自立語の一部と予め決められた関係を有する属性値を有するマスタテーブルが有する1以上の属性値を取得する検索部としてさらに機能させ、前記候補出力部は、前記検索部が取得した1以上の属性値を出力するものとして、コンピュータを機能させるプログラムであることは好適である。
上記プログラムにおいて、コンピュータを、一の定型文情報が有する変数に対応する新規の属性値を登録するための1以上のオブジェクトを出力する登録オブジェクト出力部としてさらに機能させ、前記受付部は、前記1以上のオブジェクトのうち、一のオブジェクトの選択を受け付け、かつ自立語を受け付けるものとして、コンピュータを機能させ前記一のオブジェクトに対応する変数に対応するマスタテーブルに前記自立語を蓄積するマスタ蓄積部として、コンピュータをさらに機能させるプログラムであることは好適である。
上記プログラムにおいて、コンピュータを、前記1以上の定型文情報が有する2以上の変数に対応する2以上のオブジェクトであり、選択可能な2以上のオブジェクトを出力するオブジェクト出力部としてさらに機能させ、前記受付部は、前記2以上のオブジェクトのうちの一のオブジェクトの選択を受け付け、前記候補出力部は、前記選択された一のオブジェクトに対応する変数に対応するマスタテーブルが有する1以上の属性値を取得し、出力するものとして、コンピュータを機能させるプログラムであることは好適である。
前記記録媒体は、定型的な文の情報であり、2以上の変数を有する1以上の定型文情報を格納している定型文情報格納部をさらに具備し、上記プログラムにおいて、前記受付部は、自立語または自立語の一部を受け付けるものとしてコンピュータを機能させ、コンピュータを前記受付部が自立語または自立語の一部の入力を受け付けた場合、当該自立語または自立語の一部と予め決められた関係を有する属性値を有するマスタテーブルに対応する変数を含む1以上の定型文情報または当該1以上の定型文情報を前記自立語または自立語の一部を用いて変形した情報である1以上の変形定型文情報を取得する定型文情報取得部と、前記定型文情報取得部が取得した1以上の定型文情報または1以上の変形定型文情報を出力する定型文情報出力部としてさらに機能させ、前記受付部は、前記定型文情報出力部が出力した1以上の定型文情報または1以上の変形定型文情報のうちから、一の定型文情報または一の変形定型文情報に対する選択を受け付け、かつ当該選択に対応する一の定型文情報または一の変形定型文情報に対応する2以上の各変数に対する2以上の自立語の入力を受け付けるものとして、コンピュータを機能させるプログラムであることは好適である。
上記プログラムにおいて、前記受付部は、文字列を受け付けるものとしてコンピュータを機能させ、前記文字列を含む1以上の定型文情報を取得する定型文情報取得部と、前記1以上の定型文情報を出力する定型文情報出力部として、さらにコンピュータを機能させ、前記受付部は、前記1以上の定型文情報のうちから一の定型文情報の選択を受け付け、かつ当該選択された一の定型文情報が有する2以上の各変数に対する2以上の自立語を受け付けるものとして、コンピュータを機能させるプログラムであることは好適である。
上記プログラムにおいて、前記受付部は、一の定型文情報が有する変数に対する自立語を受け付けるものとして、コンピュータを機能させ、前記変数に対する自立語が当該変数に対応するマスタテーブルに存在しない場合、当該自立語を当該マスタテーブルに蓄積するマスタ蓄積部として、さらにコンピュータを機能させるプログラムであることは好適である。
上記プログラムにおいて、前記自然言語文は、会計の取り引きを示す文であり、前記受付部が受け付けた自然言語文が定型文情報に対応付いていない場合、当該自然言語文に対応する未確定科目の仕訳データを生成する未確定科目仕訳データ生成部として、コンピュータをさらに機能させるプログラムであることは好適である。
また、コンピュータがアクセス可能な記録媒体は、定型的な文の情報であり、2以上の変数を有する1以上の定型文情報を格納している定型文情報格納部と、前記2以上の各変数に対応するテーブルであり、1以上の属性値を有する2以上のマスタテーブルを格納し得るマスタテーブル格納部とを含み、コンピュータを、用語または用語の一部を受け付ける受付部と、前記受付部が受け付けた用語または用語の一部と予め決められた関係を有する属性値を有するマスタテーブルに対応する変数を含む1以上の定型文情報または当該1以上の定型文情報を前記用語または用語の一部を用いて変形した情報である1以上の変形定型文情報を取得する定型文情報取得部と、前記定型文情報取得部が取得した1以上の定型文情報または1以上の変形定型文情報を出力する定型文情報出力部として機能させるためのプログラムである。
(実施の形態2)
本実施の形態において、実施の形態1との相違点は、情報処理装置がスタンドアロンで動作する点である。図19は、本実施の形態における情報処理装置3のブロック図である。
情報処理装置3は、格納部11、受付部32、処理部13、出力部34を備える。出力部34は、候補出力部341、定型文情報出力部342、オブジェクト出力部343、登録オブジェクト出力部344を備える。
受付部32は、ユーザからの指示や情報等を受け付ける。受付部32が受け付ける指示や情報等とは、実施の形態1の受付部12が受信する指示や情報等と同じであるので、詳細な説明を省略する。また、ここで、受け付けとは、通常、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力デバイスから入力された情報の受け付けであるが、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された情報の受信、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報の受け付けなどを含む概念である。
指示や情報等の入力手段は、キーボードやマウスやメニュー画面によるもの等、何でも良い。端末受付部22は、キーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現され得る。
出力部34、候補出力部341、定型文情報出力部342、オブジェクト出力部343、登録オブジェクト出力部344は、各種の情報を出力する。各種の情報は、実施の形態1の出力部14等が送信する情報と同じであるので、詳細な説明を省略する。ここで、出力とは、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタでの印字、音出力、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念である。
また、候補出力部341、定型文情報出力部342、オブジェクト出力部343、登録オブジェクト出力部344の処理は、それぞれ候補出力部141、定型文情報出力部142、オブジェクト出力部143、登録オブジェクト出力部144が送信する情報を、出力するだけであるので、詳細な説明を省略する。
出力部34、候補出力部141、定型文情報出力部142、オブジェクト出力部143、登録オブジェクト出力部144は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。端末出力部26は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
次に、情報処理装置3は情報処理装置1がスタンドアロンであるだけであるので、その動作の説明は省略する。
以上、本実施の形態によれば、会計情報等の専門的な情報を容易に入力できる。
なお、本実施の形態によれば、会計情報を例として使用して、簡易な入力方法を説明した。しかし、入力対象の情報は、他の種類の情報でも良い。
また、上記実施の形態において、定型文情報取得部132は、受付部12が受け付けた文字列を含む定型文情報を定型文情報格納部111から取得した後、ユーザの自立語の入力に従って、当該定型文情報が有する自立語の順番を変更して、新たな定型文情報を取得しても良い。自立語の順番の変更とは、ここでは、定型文情報が有するタグの順序の変更である。また、定型文情報が有するタグの順序の変更とは、通常、タグとタグに続く助詞の組の順序の変更である。
例えば、図20(a)に示すように、ユーザが「パソコン」を入力した後、当該「パソコン」を含む図8の商品マスタテーブルに応じて、定型文情報取得部132は、図6の「ID=1」の定型文情報「<取引相手>に<商品>を<経費>で売り上げた」を取得する。次に、定型文情報取得部132は、ユーザの自立語の入力順序(<商品>が先)に合致するように、定型文情報「<取引相手>に<商品>を<経費>で売り上げた」を「<商品>を<取引相手>に<経費>で売り上げた」に変形する。
なお、図20(b)に示すように、ユーザが「A商店」を先に入力した場合、定型文情報取得部132は、定型文情報「<取引相手>に<商品>を<経費>で売り上げた」を取得した後、定型文情報が有するタグの順序を変更しない。なお、タグの順序の変更とは、タグとタグに続く助詞の組の順序の変更である。なお、図20において、<取引相手>は<取引先>になっており、かつ変数<経費>には、「入金」が入力されている。
また、上記実施の形態において、格納部11に伝票データが格納されている場合、例えば、当該伝票データは、摘要データを有する。また、伝票データは、借方勘定科目、借方金額、貸方勘定科目、貸方金額を有しても良い。そして、摘要データは、元になる定型文情報の種類と対応付いていても良い。また、定型文情報の種類とは、取引の種類でも良い。取引の種類は、例えば、「売上」または「仕入」等である。また、摘要データが取引の種類と対応付いていることは、摘要データを含む伝票データが取引の種類と対応付いていることでも良い。また、取引の種類と対応付いていることは、定型文情報の種類と対応付いていることでも、定型文情報が有する予め決められた変数に対応する値(例えば、「売り上げた」「仕入れた」など)に対応付いていることでも良い。また、摘要データまたは伝票データが取引の種類と対応付いていることは、摘要データまたは伝票データが取引の種類を示す情報を含むことでも良い。そして、かかる状況において、出力部14が1以上の伝票データを含む画面を出力する場合、伝票データまたは摘要データに対応付いた情報であり、視覚的に取引の種類を示す情報を含む画面を出力する。そして、情報処理装置1または端末装置2では、例えば、図21に示す画面が表示される。この画面は、1以上の伝票データを含む一覧表である。この一覧表は、所定の期間の取引の伝票データの集合である。そして、図21の2101に示すように、摘要データ(例えば、「A商店にパソコンを現金で売り上げた」)に対応付いて、点の図柄が表示されており、かつ、ここでは取引の種類によって、異なる色の点の図柄が表示されている。なお、取引の種類「売上」に対応する摘要データには青色の点の図柄が対応付き、取引の種類「仕入」に対応する摘要データには赤色の点の図柄が対応付いている。そして、ユーザがかかる一覧表の点の図柄を見ることにより、取引の収支が一目で分かりやすくなる、という効果がある。なお、一覧表を見ることにより、ユーザは、取引先、商品などの、伝票の詳細情報を一目で分かりやすく把握できる。
なお、視覚的に取引の種類を区別するための情報の例は、図21では、点の図柄の色であったが、図柄の形状、図柄の背景、摘要データの背景色、伝票データの背景色等でも良い。つまり、摘要データまたは伝票データを見る場合に、摘要データまたは伝票データが取引の種類が視覚的に把握できれば良い。
また、取引を示す摘要データを入力する場合でも、摘要データに対応付けて、取引の種類が視覚的に把握できる図柄が表示されたりしても良い。かかる例を図22に示す。図22において、摘要データに対応する図柄(2201)の色は、対応するボタンが有する図柄(2202)の色と同じである。
また、図20は、本明細書で述べたプログラムを実行して、上述した種々の実施の形態の情報処理装置等を実現するコンピュータの外観を示す。上述の実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムで実現され得る。図20は、このコンピュータシステム300の概観図であり、図21は、コンピュータシステム300のブロック図である。
図20において、コンピュータシステム300は、CD−ROMドライブを含むコンピュータ301と、キーボード302と、マウス303と、モニタ304とを含む。
図21において、コンピュータ301は、CD−ROMドライブ3012に加えて、MPU3013と、MPU3013、CD−ROMドライブ3012に接続されたバス3014と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM3015と、MPU3013に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶するとともに一時記憶空間を提供するためのRAM3016と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するためのハードディスク3017とを含む。ここでは、図示しないが、コンピュータ301は、さらに、LANへの接続を提供するネットワークカードを含んでも良い。
コンピュータシステム300に、上述した実施の形態の情報処理装置等の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM3101に記憶されて、CD−ROMドライブ3012に挿入され、さらにハードディスク3017に転送されても良い。これに代えて、プログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ301に送信され、ハードディスク3017に記憶されても良い。プログラムは実行の際にRAM3016にロードされる。プログラムは、CD−ROM3101またはネットワークから直接、ロードされても良い。
プログラムは、コンピュータ301に、上述した実施の形態の情報処理装置等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティープログラム等は、必ずしも含まなくても良い。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいれば良い。コンピュータシステム300がどのように動作するかは周知であり、詳細な説明は省略する。
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信するステップや、情報を受信するステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信ステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段は、物理的に一の媒体で実現されても良いことは言うまでもない。
また、上記各実施の形態において、各処理は、単一の装置によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。