JP6666636B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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本発明は、電力変換装置に関する。
一般に、電力変換装置として、複数のセルが直列に接続されたMMC(modular multilevel converter)が知られている。セルは、複数のスイッチング素子及び直流コンデンサで構成される単位変換器である。
例えば、MMCとして、直流コンデンサに印加される電圧に基づいて、スイッチング素子の駆動回路に電源を供給する主回路給電方式が開示されている(特許文献1参照)。
特開2013−121282号公報
しかしながら、このような電力変換装置は、運転を単に停止させても、各チョッパセルの直流コンデンサは充電された状態である。また、直流コンデンサを早く放電するために放電抵抗や放電スイッチを設けると、電力変換装置の全体が大型化する。
そこで、本発明の目的は、運転を停止する際に、単位変換器の直流コンデンサの放電を早めることのできる電力変換装置を提供することにある。
本発明の観点に従った電力変換装置は、複数の単位変換器で構成された電力変換装置であって、前記単位変換器は、正極側スイッチング素子及び負極側スイッチング素子が直列に接続された少なくとも一組のスイッチング素子と、前記正極側スイッチング素子及び前記負極側スイッチング素子のそれぞれに並列に接続された抵抗と、前記一組のスイッチング素子と並列に接続されたコンデンサとを備え、前記電力変換装置を停止するために、前記単位変換器毎に、前記正極側スイッチング素子及び前記負極側スイッチング素子のうち、一方をオンし、もう一方をオフして、前記コンデンサから出力される放電エネルギーを前記抵抗により消費する放電制御手段を備える。前記放電制御手段は、前記正極側スイッチング素子及び前記負極側スイッチング素子のうち一方をオン及びオフを繰り返すスイッチング動作をさせて、前記放電エネルギーを前記抵抗により消費する。
本発明によれば、運転を停止する際に、単位変換器の直流コンデンサの放電を早めることのできる電力変換装置を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る電力変換装置の構成を示す構成図。 第1の実施形態に係るハーフブリッジセルの構成を示す回路図。 第1の実施形態に係る制御装置による電力変換装置の停止時の動作の流れを示す流れ図。 本発明の第2の実施形態に係る制御装置による電力変換装置の停止時の動作の流れを示す流れ図。 本発明の第3の実施形態に係るフルブリッジセルの構成を示す回路図。 第3の実施形態に係る制御装置による電力変換装置の停止時の動作の流れを示す流れ図。 本発明の第4の実施形態に係る制御装置による電力変換装置の停止時の動作の流れを示す流れ図。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電力変換装置10の構成を示す構成図である。なお、図面における同一部分には同一符号を付してその詳しい説明を省略し、異なる部分について主に述べる。
電力変換装置10は、制御装置1、電力変換回路2、直流電源3、及び、変圧器4を備える。
電力変換装置10は、直流電源3から出力される直流電力を三相交流電力に変換し、変圧器4を介して、交流負荷に交流電力を供給する。例えば、交流負荷は、商用電源などの電力系統である。なお、直流電源3は、発電機、コンバータ、又は、蓄電池等、直流電力を出力するものであればよい。
なお、ここでは、電力変換装置10を、単位変換器であるセルCLで構成されるMMC(modular multilevel converter)として説明するが、セルCLで構成されるのであれば、MMCに限らず、どのような構成でもよい。また、電力変換装置10は、直流電源3として電力変換回路2を設け、2つの電力変換回路2の直流側同士を接続して、BTB(back-to-back)方式の電力変換装置にしてもよい。
電力変換回路2は、6つのアーム21up,21un,21vp,21vn,21wp,21wn、及び、6つのバッファリアクトル22up,22un,22vp,22vn,22wp,22wnを備える。
各アーム21up〜21wnは、複数のセルCLが直列に接続された構成である。U相上アーム21up及びU相下アーム21unは、直列に接続され、電力変換回路2のU相を構成する。V相上アーム21vp及びV相下アーム21vnは、直列に接続され、電力変換回路2のV相を構成する。W相上アーム21wp及びW相下アーム21wnは、直列に接続され、電力変換回路2のW相を構成する。
バッファリアクトル22up〜22wnは、電力変換回路2に一定の直流電流を流すためのインピーダンスを有する。U相上バッファリアクトル22upとU相下バッファリアクトル22unは、直列に接続される。U相上バッファリアクトル22upとU相下バッファリアクトル22unとの接続点は、変圧器4のU相端子と接続される。U相上バッファリアクトル22upの正極側には、U相上アーム21upが接続される。U相下バッファリアクトル22unの負極側には、U相下アーム21unが接続される。V相バッファリアクトル22vp,22vn及びW相バッファリアクトル22wp,22wnの構成についても、U相バッファリアクトル22up,22unと同様に構成される。
図2は、本実施形態に係るハーフブリッジセルCLの構成を示す回路図である。
セルCLは、2つのスイッチング素子SWa,SWb、2つの逆並列ダイオードDIa,DIb、2つの分圧抵抗Ra,Rb、及び、コンデンサCPにより構成される。
スイッチング素子SWa,SWbは、例えば、IGBT(insulated gate bipolar transistor)又はIEGT(injection enhanced gate transistor)などの半導体素子である。セルCLは、制御装置1から送信される制御信号Scに含まれるゲート信号により、2つのスイッチング素子SWa,SWbがスイッチング(駆動)する。分圧抵抗Ra,Rbは、コンデンサCPの直流電圧(コンデンサ電圧)を分圧して、各スイッチング素子SWa,SWbに印加するための抵抗である。
2つのスイッチング素子SWa,SWbは、直列に接続される。2つのスイッチング素子SWa,SWbには、逆並列ダイオードDIa,DIb及び分圧抵抗Ra,Rbがそれぞれ接続される。コンデンサCPは、2つの直列に接続されたスイッチング素子SWa,SWbと並列に接続される。セルCLの正極出力端子Tpは、2つのスイッチング素子SWa,SWbの接続点である。セルCLの負極出力端子Tnは、負極側に位置するスイッチング素子SWbの負極側の端子(エミッタ)である。
制御装置1は、電力変換装置10の出力電流、各セルCLのコンデンサCPのコンデンサ電圧、及び、電力変換装置10の入力電圧などが含まれる電気量データDaに基づいて、ゲート信号等が含まれる制御信号Scを各セルCLに出力する。これにより、各セルCLのスイッチング素子SWa,SWbがスイッチング制御される。例えば、制御装置1は、電力変換装置10の出力電力及び各セルCLのコンデンサ電圧を制御する。また、電力変換装置10が電力系統と連系する場合、制御装置1は、電力変換装置10の出力電圧を電力系統の系統電圧と同期させるように制御する。
図3は、本実施形態に係る制御装置1による電力変換装置10の停止時の動作の流れを示す流れ図である。
制御装置1は、停止指令信号を受信すると、電力変換装置10を停止させるための停止制御を開始する(ステップST11)。停止指令信号は、例えば、制御装置1の上位制御系の装置から送信されたり、電力変換装置10を手動で停止操作することで発生したりする。
停止制御が開始されると、制御装置1は、各セルCLにおいて、正極側スイッチング素子SWaをオフし、負極側スイッチング素子SWbをオンする(ステップST12)。この状態で、コンデンサCPが放電される。
コンデンサCPの放電が進むと、コンデンサ電圧が低下する。制御装置1は、各セルCLのコンデンサ電圧を検出して、所定の電圧値以下になった否かを監視する。所定の電圧値は、コンデンサCPの放電が完了したと判断できるまでコンデンサ電圧が下がったときの電圧値である。制御装置1は、各セルCLのコンデンサ電圧を監視することで、全てのセルCLのコンデンサCPの放電が完了したことを検出する(ステップST13)。
全てのセルCLのコンデンサCPの放電が完了したことを検出すると、制御装置1は、各セルCLの全てのスイッチング素子SWa,SWbをオフするなど、電力変換装置10を完全に停止させるための制御を行う(ステップST14)。
図2を参照して、ハーフブリッジセルCLにおけるコンデンサCPの放電について説明する。
正極側スイッチング素子SWaをオフし、負極側スイッチング素子SWbをオンすると、コンデンサCPから出力される放電電流Idsは、正極側分圧抵抗Ra、負極側スイッチング素子SWb、及び、コンデンサCPで構成される閉回路をループして流れる。放電電流Idsは、コンデンサCPが完全に放電されるまで流れ続ける。
比較のため、2つのスイッチング素子SWa,SWbをオフした場合について考える。この場合、放電電流Idsは、2つの分圧抵抗Ra,Rb及びコンデンサCPで構成される閉回路を流れる。即ち、放電電流Idsは、2つの分圧抵抗Ra,Rbを流れる。これに対して、本実施形態では、放電電流Idsは、1つの分圧抵抗Raにしか流れない。したがって、本実施形態の方が放電電流Idsが大きくなり、2つのスイッチング素子SWa,SWbをオフした場合と比較して、コンデンサCPが早く放電される。
なお、正極側スイッチング素子SWaをオンし、負極側スイッチング素子SWbをオフして、コンデンサCPを放電させてもよい。この場合でも、1つの分圧抵抗Rbにしか放電電流Idsが流れないため、2つのスイッチング素子SWa,SWbをオフした場合と比較して、コンデンサCPを早く放電できる。但し、この場合は、コンデンサ電圧がそのままセルCLの出力電圧となる。これに対して、負極側スイッチング素子SWbをオンすれば、セルCLの出力端子Tp,Tn間が短絡されるため、セルCLから電圧は出力されない。したがって、正極側スイッチング素子SWaのみをオンする場合、セルCLから電圧が出力されてもよい状態で行う必要がある。例えば、コンデンサCPの放電中に交流負荷に電圧が出力されないように、電力変換回路2の出力側に設けられた遮断器を開放する。
次に、分圧抵抗Ra,Rbの抵抗値について説明する。
2つの分圧抵抗Ra,Rbの抵抗値は、基本的に同じであるが、異ならせてもよい。負極側スイッチング素子SWbのみをオンする場合、オンしない正極側スイッチング素子SWaと並列に接続された分圧抵抗Raの抵抗値を、オンする負極側スイッチング素子SWbと並列に接続された分圧抵抗Rbの抵抗値よりも小さくしてもよい。
2つの分圧抵抗Ra,Rbの合計の抵抗値が同じであれば、通常時の損失は同じである。このため、2つの分圧抵抗Ra,Rbの抵抗値を変える場合は、2つの分圧抵抗Ra,Rbが同じ場合と同じ合計の抵抗値にし、正極側分圧抵抗Raの抵抗値を負極側分圧抵抗Rbの抵抗値よりも小さくする。これにより、2つの分圧抵抗Ra,Rbの抵抗値が同じ場合と比較して、通常時の損失を変えずに、セルCLの放電を早めることができる。但し、正極側分圧抵抗Raの抵抗値を小さくすると、放電電流Idsが増えるため、セルCLの回路構成などから求まる熱耐量などを考慮して、正極側分圧抵抗Raの抵抗値を決定する必要がある。
また、正極側スイッチング素子SWaのみをオンする場合は、負極側分圧抵抗Rbの抵抗値を正極側分圧抵抗Raの抵抗値よりも小さくすることで、同様の作用効果が得られる。
本実施形態によれば、電力変換装置10を停止させる際に、各ハーフブリッジセルCLの2つのスイッチング素子SWa,SWbのうち、1つをオフしたまま、もう1つをオンして、コンデンサCPを放電させることで、コンデンサCPが完全に放電されるまでの時間を短くすることができる。
また、負極側スイッチング素子SWbのみをオンして、コンデンサCPを放電させることで、コンデンサCPが放電している間も、セルCLからの出力電圧を止めることができる。
(第2の実施形態)
図4は、本発明の第2の実施形態に係る制御装置1による電力変換装置10の停止時の動作の流れを示す流れ図である。
図4に示す動作の流れは、図3に示す第1の実施形態に係る動作の流れにおいて、ステップST12をステップST12Aに代えたものである。その他の点は、第1の実施形態と同様である。
次に、電力変換装置10の停止時の動作について、第1の実施形態に係る動作と異なる部分を主に説明する。
停止制御が開始されると、制御装置1は、各セルCLにおいて、正極側スイッチング素子SWaをオフし、負極側スイッチング素子SWbをオン及びオフを繰り返すスイッチング動作をさせる(ステップST12A)。例えば、制御装置1は、負極側スイッチング素子SWbのスイッチングを、オン継続時間がオフ継続時間と同じかそれ以上になるようにする。このようにして、コンデンサCPが放電される。
本実施形態によれば、電力変換装置10を停止させる際に、各ハーフブリッジセルCLにおいて、正極側スイッチング素子SWaをオフしたまま、負極側スイッチング素子SWbをスイッチング動作させることで、放電電流Idsを増加させるとともに、スイッチング損失により放電エネルギーを消費することができる。したがって、第1の実施形態よりも、コンデンサCPが完全に放電されるまでの時間を短くすることができる。
また、負極側スイッチング素子SWbをオフしたまま、正極側スイッチング素子SWaをスイッチング動作させても、同様の作用効果を得ることができる。
(第3の実施形態)
図5は、本発明の第3の実施形態に係るフルブリッジセルCLaの構成を示す回路図である。本実施形態に係る電力変換装置10は、図1に示す第1の実施形態に係る電力変換装置10において、図2に示すハーフブリッジセルCLをフルブリッジセルCLaに代えたものである。その他の点については、第1の実施形態と同様である。
フルブリッジセルCLaは、図2に示すハーフブリッジセルCLに、2つのスイッチング素子SWc,SWd、2つの逆並列ダイオードDIc,DId、及び、2つの分圧抵抗Rc,Rdを加えたものである。スイッチング素子SWc,SWdは、スイッチング素子SWa,SWbと同様の半導体素子である。
2つのスイッチング素子SWc,SWdは、直列に接続される。2つのスイッチング素子SWc,SWdには、逆並列ダイオードDIc,DId及び分圧抵抗Rc,Rdがそれぞれ接続される。直列に接続されたスイッチング素子SWc,SWdは、もう一方の組の直列に接続されたスイッチング素子SWa,SWb及びコンデンサCPと並列に接続される。セルCLaの正極出力端子Tpは、一方の組の2つのスイッチング素子SWa,SWbの接続点である。セルCLaの負極出力端子Tnは、もう一方の組の2つのスイッチング素子SWc,SWdの接続点である。
図6は、本実施形態に係る制御装置1による電力変換装置10の停止時の動作の流れを示す流れ図である。図6に示す動作の流れは、ハーフブリッジセルCLの代わりにフルブリッジセルCLaを制御する点以外は、第1の実施形態に係る図3に示す動作の流れと同様であるため、異なる点について主に説明する。
制御装置1は、停止指令信号を受信すると、電力変換装置10を停止させるための停止制御を開始する(ステップST21)。
停止制御が開始されると、制御装置1は、各セルCLaにおいて、正極側スイッチング素子SWa,SWcをオフし、負極側スイッチング素子SWb,SWdをオンする(ステップST22)。この状態で、コンデンサCPが放電される。なお、負極側スイッチング素子SWb,SWdをオフし、正極側スイッチング素子SWa,SWcをオンして、コンデンサCPを放電させてもよい。
制御装置1は、第1の実施形態と同様に、各セルCLaのコンデンサ電圧を監視することで、全てのセルCLaのコンデンサCPの放電が完了したことを検出する(ステップST23)。
全てのセルCLaのコンデンサCPの放電が完了したことを検出すると、制御装置1は、各セルCLaの全てのスイッチング素子SWa〜SWdをオフするなど、電力変換装置10を完全に停止させるための制御を行う(ステップST24)。
図5を参照して、フルブリッジセルCLaにおけるコンデンサCPの放電について説明する。
2つの正極側スイッチング素子SWa,SWcをオフし、2つの負極側スイッチング素子SWb,SWdをオンすると、コンデンサCPから出力される放電電流Idsは、2つの閉回路に分岐して、それぞれの閉回路をループして流れる。一方の閉回路は、正極側分圧抵抗Ra、負極側スイッチング素子SWb、及び、コンデンサCPで構成される。もう一方の閉回路は、正極側分圧抵抗Rc、負極側スイッチング素子SWd、及び、コンデンサCPで構成される。
比較のため、全てのスイッチング素子SWa〜SWdをオフした場合について考える。この場合、放電電流Idsは、2つの閉回路にそれぞれ含まれる2つの分圧抵抗Ra〜Rdを流れる。これに対して、本実施形態では、放電電流Idsは、2つの閉回路にそれぞれ含まれる1つの分圧抵抗Raにしか流れない。したがって、全てのスイッチング素子SWa〜SWdをオフした場合と比較して、本実施形態の方が放電電流Idsが大きいため、コンデンサCPが早く放電される。
第1の実施形態と同様に、全ての分圧抵抗Ra〜Rdの抵抗値は、同じでもよいし、正極側分圧抵抗Ra,Rcと負極側分圧抵抗Rb,Rdで異ならせてもよい。
例えば、負極側スイッチング素子SWb,SWdのみをオンする場合、オンしない正極側スイッチング素子SWa,SWcと並列に接続された分圧抵抗Ra,Rcの抵抗値を、オンする負極側スイッチング素子SWb,SWdと並列に接続された分圧抵抗Rb,Rdの抵抗値よりも小さくしてもよい。同様に、正極側スイッチング素子SWa,SWcのみをオンする場合、負極側分圧抵抗Rb,Rdを正極側分圧抵抗Ra,Rcの抵抗値よりも小さくしてもよい。これにより、全ての分圧抵抗Ra〜Rdの抵抗値が同じ場合よりもコンデンサCPが早く放電される。
本実施形態によれば、電力変換装置10を停止させる際に、各フルブリッジセルCLaの正極側スイッチング素子SWa,SWc及び負極側スイッチング素子SWb,SWdのうち、一方をオフしたまま、もう一方をオンして、コンデンサCPを放電させることで、コンデンサCPが完全に放電されるまでの時間を短くすることができる。
(第4の実施形態)
図7は、本発明の第4の実施形態に係る制御装置1による電力変換装置10の停止時の動作の流れを示す流れ図である。
図7に示す動作の流れは、図6に示す第3の実施形態に係る動作の流れにおいて、ステップST22をステップST22Aに代えたものである。その他の点は、第3の実施形態と同様である。
次に、電力変換装置10の停止時の動作について、第3の実施形態に係る動作と異なる部分を主に説明する。
停止制御が開始されると、制御装置1は、各セルCLaにおいて、正極側スイッチング素子SWa,SWcをオフし、負極側スイッチング素子SWb,SWdをそれぞれオン及びオフを繰り返すスイッチング動作をさせる(ステップST22A)。例えば、制御装置1は、負極側スイッチング素子SWb,SWdのスイッチングを、オン継続時間がオフ継続時間と同じかそれ以上になるようにする。このようにして、コンデンサCPが放電される。
本実施形態によれば、電力変換装置10を停止させる際に、各フルブリッジセルCLaにおいて、正極側スイッチング素子SWa,SWcをオフしたまま、負極側スイッチング素子SWb,SWdをスイッチング動作させることで、放電電流Idsを増加させるとともに、スイッチング損失により放電エネルギーを消費することができる。したがって、第3の実施形態よりも、コンデンサCPが完全に放電されるまでの時間を短くすることができる。
また、負極側スイッチング素子SWb,SWdをオフしたまま、正極側スイッチング素子SWa,SWcをスイッチング動作させても、同様の作用効果を得ることができる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組合せにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
CL…セル、CP…コンデンサ、DIa,DIb…逆並列ダイオード、Ra,Rb…分圧抵抗、SWa,SWb…スイッチング素子、Tn,Tp…出力端子。

Claims (4)

  1. 複数の単位変換器で構成された電力変換装置であって、
    前記単位変換器は、
    正極側スイッチング素子及び負極側スイッチング素子が直列に接続された少なくとも一組のスイッチング素子と、
    前記正極側スイッチング素子及び前記負極側スイッチング素子のそれぞれに並列に接続された抵抗と、
    前記一組のスイッチング素子と並列に接続されたコンデンサとを備え、
    前記電力変換装置を停止するために、前記単位変換器毎に、前記正極側スイッチング素子及び前記負極側スイッチング素子のうち、一方をオンし、もう一方をオフして、前記コンデンサから出力される放電エネルギーを前記抵抗により消費する放電制御手段を備え
    前記放電制御手段は、前記正極側スイッチング素子及び前記負極側スイッチング素子のうち一方をオン及びオフを繰り返すスイッチング動作をさせて、前記放電エネルギーを前記抵抗により消費すること
    を特徴とする電力変換装置。
  2. 前記単位変換器は、フルブリッジセルであること
    を特徴とする請求項1記載の電力変換装置。
  3. 前記単位変換器は、ハーフブリッジセルであること
    を特徴とする請求項1記載の電力変換装置。
  4. 前記放電制御手段は、前記正極側スイッチング素子をオフし、前記負極側スイッチング素子をスイッチング動作して、前記放電エネルギーを前記抵抗により消費すること
    を特徴とする請求項記載の電力変換装置。
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