JP6666057B2 - 車両構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車両のリアフロアパネルの下方に貯留部材と動力伝達部材と後輪駆動装置とを備える車両構造に関する。特に、車両の後面衝突時、後輪駆動装置の変位によって動力伝達部材を介して貯留部材が損傷することを抑制できる車両構造に関する。
車両の後部の構造として、特許文献1の車体後部構造や特許文献2の車両後部構造が知られている。
特許文献1の車体後部構造は、リアフロアパネルの下面に、左右一対のリアサイドメンバと、前後に並列し、左右一対のリアサイドメンバ間に亘って掛け渡されるNo.4クロスメンバ及びNo.5クロスメンバと、No.4クロスメンバとNo.5クロスメンバ間に亘って掛け渡される左右一対の縦メンバと、前後に並列し、左右一対の縦メンバ間に亘って掛け渡される支持部材及び補助メンバとが固定されている。このリアフロアパネルの下方には、車両の前方から後方に順次、プロペラシャフト(動力伝達部材)と差動装置(後輪駆動装置)とが配置されている。差動装置は、その前端部がプロペラシャフトの後端部に連結され、中間部分が支持部材に固定され、後端部分が補助メンバに固定されている。リアフロアパネルとプロペラシャフトとの間には、燃料タンク(貯留部材)が設けられている。リアフロアパネルにおける後方側のスペアタイヤパンの下面は水平である。
特許文献2の車両後部構造は、リアフロアパネルと、リアフロアパネルの車幅方向の両サイドに設けられ、車両の前後方向に延びる一対のリアサイドメンバとを備える。リアサイドメンバの上部には、リアサイドメンバに車両の後方からの荷重が加わった際にリアサイドメンバを下方に凸となるように屈曲させる起点となる第1脆弱部が設けられ、リアサイドメンバ下部の第1脆弱部よりも前方には、上記荷重が加わった際にリアサイドメンバを上方に凸となるように屈曲させる起点となる第2脆弱部が設けられている。そうして、後方からの荷重を吸収している。
特開2015−174642号公報 特開2014−8835号公報
特許文献1の車体後部構造では、後面衝突時、差動装置の変位によってプロペラシャフトを介して燃料タンクが損傷する虞がある。リアフロアパネルの後方側(スペアタイヤパン)の下面が水平であるため、車両後方から前方への荷重により、差動装置の後端部が固定される補助メンバが前方下方に変位する虞がある。補助メンバが前方下方へ変位すれば、リアフロアパネルの後方側が前方へ変位してリアフロアパネルが車両下方に凸となるように変形する。このとき、差動装置の後端部が下方に回動し、差動装置の前端部が上方に回動すると、差動装置の前端部に連結されるプロペラシャフトの後端部がその上方の燃料タンクに近付くように上方へ回動する。そうして、プロペラシャフトが燃料タンクに衝突することで、燃料タンクが損傷する。
特許文献2の車両後部構造では、リアサイドメンバに脆弱部を設けて後面衝突時にリアサイドメンバを屈曲させることで後方からの荷重を吸収している。しかし、脆弱部によりリアサイドメンバの剛性が低下する。
本発明の目的の一つは、車両の後面衝突時、リアフロアパネルの下方における後輪駆動装置の変位によって動力伝達部材を介して貯留部材が損傷することを抑制できる車両構造を提供することにある。
(1)本発明の一態様に係る車両構造は、
車両の後方の下面を形成するリアフロアパネルと、
前記リアフロアパネルの下方に配置され、動力源により駆動される動力伝達部材と、
前記動力伝達部材の後端に連結され、前記動力伝達部材の駆動力で後輪を回転させる後輪駆動装置と、
前記後輪駆動装置の後部が固定され、前記リアフロアパネルの下面の左右両側に車両の前後方向に延びる一対のリアサイドメンバ間を橋渡すリアクロスメンバと、
前記リアクロスメンバからその後方に延び、前記リアフロアパネルの下面に取り付けられる前後ブラケットと、
前記リアフロアパネルと前記動力伝達部材との間に配置され、前記動力源を駆動させるエネルギー源を貯留する貯留部材と、
前記後輪駆動装置をその前記後部よりも前方を支持して前記リアフロアパネルの下面に固定する取付部材とを備える車両構造であって、
前記前後ブラケットは、水平方向に対して車両後方側に向かって下方に下がる傾斜部を有する。
(2)上記車両構造の一形態として、
前記後輪駆動装置と前記取付部材との固定点と前記リアクロスメンバと前記前後ブラケットとの固定点とを結ぶ仮想直線と、前記傾斜部の傾斜方向に沿った仮想直線とのなす角が180°未満であることが挙げられる。
上記(1)の車両構造は、後面衝突時、後輪駆動装置の変位によって動力伝達部材を介して貯留部材が損傷することを抑制できる。リアクロスメンバからその後方に設けた前後ブラケットが傾斜部を有することで、車両の後方から前方への荷重がリアクロスメンバに対して傾斜部の傾斜方向に沿って作用するため、リアクロスメンバを車両の前方上方側に変位させ易い。それにより、取付部材を回動中心として後輪駆動装置の後部を上方に前部を下方に回動させて、動力伝達部材の後端部を貯留部材から離れるように下方に回動させ易い。そのため、動力伝達部材の貯留部材への衝突を抑制できる。それにより、脆弱部を設けなくてもよく、剛性の低下を抑制できる。
上記(2)の車両構造は、後面衝突時、後輪駆動装置の変位によって動力伝達部材を介して貯留部材が損傷することをより一層抑制し易い。リアクロスメンバを車両の前方上方側により一層変位させ易いため、後輪駆動装置の後部と前部とを所定の方向に回動させて動力伝達部材の後端部を貯留部材から離間させ易いからである。
実施形態1に係る車両構造の概略を示す後面図である。 図1の(II)−(II)切断線で切断した車両構造の概略を示す部分縦断面図である。 実施形態1に係る車両構造における後面衝突時の変形状態の概略を示す部分縦断面図である。
本発明の車両構造の実施形態1を、図1〜図3を参照しつつ以下に説明する。図中の同一符号は同一名称物を示す。図中の「FR」は車両の前方、「RR」は後方、「LH」は左側、「RH」は右側、「UP」は上方、「LWR」は下方を示す。
《実施形態1》
〔車両構造〕
実施形態1に係る車両構造1は、車両の後方の下面を形成するリアフロアパネル2の下方において、車両の前方から後方に順次配置される動力伝達部材3、後輪駆動装置4、リアクロスメンバ5(本例では後方側のリアクロスメンバ5r)、及び前後ブラケット6を備える(図1)。動力伝達部材3は、動力源(図示略)により駆動される。後輪駆動装置4は、動力伝達部材3の駆動力で後輪11を回転させる。後方側のリアクロスメンバ5rは、後輪駆動装置4の後部が固定され、左右一対のリアサイドメンバ12間を橋渡す。前後ブラケット6は、後方側のリアクロスメンバ5rからその後方に延びてリアフロアパネル2を補強する。この車両構造1は、更に、リアフロアパネル2と動力伝達部材3との間に配置され、動力源を駆動させるエネルギー源を貯留する貯留部材7と、後輪駆動装置4をその後部よりも前方(後述するアーム部41)を支持してリアフロアパネル2の下面に固定する取付部材8とを備える。この車両構造1の特徴の一つは、前後ブラケット6が特定の方向に傾斜する傾斜部61を有する点にある(図2)。以下、各構成を詳細に説明する。
[リアフロアパネル]
リアフロアパネル2は、車両の後方の下面を形成する(図1,図2)。リアフロアパネル2は、例えば、所定の形状に成形した鋼板などで構成される。リアフロアパネル2は、車両の前方(図2紙面左側)から後方(図2紙面右側)に向かって、前方エリア21と、前方エリア21よりも高い位置に設けられる中間エリア22と、中間エリア22よりも低い位置に設けられる後方エリア23とを有する。前方エリア21は、例えば、乗員の足元スペースを構成する。中間エリア22は、例えば、リアシート(図示略)が設置される。後方エリア23は、例えば、スペアタイヤや工具など(いずれも図示略)の収納スペースを構成する。
[動力伝達部材]
動力伝達部材3は、動力源(図示略)により駆動される。動力源は、例えば、エンジン、及びモータの少なくとも一方が挙げられ、車両の前方側に設けられる。動力伝達部材3は、例えば、プロペラシャフトが挙げられ、動力源の回転力を後輪駆動装置4に伝達する。動力伝達部材3は、車幅方向の中央に動力源から車両後方側の後輪駆動装置4まで車両の前後方向に沿って設けられている(図1)。
[後輪駆動装置]
後輪駆動装置4は、動力伝達部材3の駆動力で車両の後輪11を回転させる(図1)。後輪駆動装置4は、例えば、ディファレンシャルギアが挙げられる。この後輪駆動装置4は、車幅方向に延びるドライブシャフト(図示略)が接続され、このドライブシャフトを介して後輪11を回転させる。
後輪駆動装置4の前部は、自在継手14を介して動力伝達部材3の後端部と連結され、後輪駆動装置4の後部は、後述するリアクロスメンバ5(後方側のリアクロスメンバ5r)に固定されている。後輪駆動装置4の後部よりも前方(中間部分)には、車幅方向に沿って左右両側に延びる左右一対のアーム部41が固定されている。
左右一対のアーム部41の先端は、取付部材8を介してリアフロアパネル2に固定されている。本例の各アーム部41の先端は、図示は簡略化しているが、ボルト18が挿通される内筒と、内筒の外周を所定の間隔を開けて囲む外筒と、内筒と外筒との間に介在されるゴムなどの緩衝材とを有する。内筒の軸は、車両の前後方向に沿っている。
[リアクロスメンバ]
リアクロスメンバ5は、リアフロアパネル2を補強する。リアクロスメンバ5は、車幅方向に延びる長尺状の部材であり、本例では板材で構成されている。リアクロスメンバ5の形状(断面形状)は、ハット形状である。本例のリアクロスメンバ5の数は2つであり、後輪駆動装置4を挟んで車両の前後に並列する前方側のリアクロスメンバ5fと後方側のリアクロスメンバ5rとを有する。
両リアクロスメンバ5f,5rは、左右一対のリアサイドメンバ12間を橋渡すように固定されている。左右一対のリアサイドメンバ12は、リアフロアパネル2の下面の左右両側に車両の前後方向に延びてリアフロアパネル2を補強するもので、本例ではリアフロアパネル2の前方エリア21から後方エリア23の後端にまで亘って設けられている。
前方側のリアクロスメンバ5fは、後輪駆動装置4の前方上方のリアフロアパネル2(中間エリア22)の下面に固定されている。この前方側のリアクロスメンバ5fには、後述する貯留部材7の後端部と左右一対の前後ブレース15の前端部とが固定される。この前方側のリアクロスメンバ5fは、サスペンション(図示略)を支持するサスペンションメンバとして機能することもできる。
後方側のリアクロスメンバ5rは、後輪駆動装置4の後部上方のリアフロアパネル2(後方エリア23)の下面に固定されている。この後方側のリアクロスメンバ5rには、後輪駆動装置4の後部の他に、左右一対の前後ブレース15の後端部と前後ブラケット6の前端部が固定される。
[前後ブラケット]
前後ブラケット6は、リアフロアパネル2(後方エリア23)を補強する。前後ブラケット6は、後方側のリアクロスメンバ5rから車両の前後方向に延びる長尺状の部材であり、本例では板材で構成されている。前後ブラケット6の形状(断面形状)は、ハット形状である。前後ブラケット6の数は、本例では単数であるが、複数としてもよい。前後ブラケット6の車幅方向に沿った配置箇所は、車幅方向の中央である(図1)。前後ブラケット6の前端部は、後方側のリアクロスメンバ5rに固定されている。前後ブラケット6の後端部は、リアフロアパネル2(後方エリア23)の後端、及び車両の後方下端のリアバンパ13に固定されている。
なお、前後ブラケット6の数が2つ以上でかつ偶数の場合、車幅方向に沿った前後ブラケットの配置箇所は、互いの前後ブラケット同士の間隔と、最も車外側に位置する左右2つの前後ブラケットと左右一対のリアサイドメンバ12との間の間隔の全てが均等となる位置が挙げられる。前後ブラケットの数が3つ以上でかつ奇数の場合、1本の前後ブラケットを車幅方向の中央に配置しつつ、互いの前後ブラケット同士の間隔と、最も車外側に位置する左右2つの前後ブラケットと左右一対のリアサイドメンバ12との間の間隔の全てが均等となる位置が挙げられる。
(傾斜部)
前後ブラケット6は、水平方向に対して車両の後方側に向かって下方に下がる傾斜部61を有する。図2では、説明の便宜上、水平線αを一点鎖線で示している。傾斜部61を備えることで、詳しくは後述の「後面衝突時の挙動」の欄で説明するが、後面衝突(以下、単に後突という)時、後方側のリアクロスメンバ5rを前方上方に変位させ易いため、後輪駆動装置4の後部と前部とを所定の方向に回動させ易くて、動力伝達部材3の貯留部材7への衝突を抑制し易い(図3)。
傾斜部61の傾斜角度θ1は、例えば、3°以上が好ましく、更に、4°以上が好ましく、特に4.5°以上が好ましい。そうすれば、後突時、後方側のリアクロスメンバ5rを前方上方に変位させ易い。傾斜部61の傾斜角度θ1は、傾斜部61の傾斜方向に沿った仮想直線L1と水平線αとのなす角である。図2では、仮想直線L1を二点鎖線で示しており、下図に傾斜部61の傾斜角度θ1を仮想的に示している。傾斜部61の傾斜角度θ1は、例えば、10°以下が好ましく、更に、9°以下が好ましく、特に8°以下が好ましい。そうすれば、傾斜角度θ1が過度に大き過ぎない。即ち、前後ブラケット6と後方側のリアクロスメンバ5rとの固定箇所を車両の上方に過度に上げ過ぎたり、前後ブラケット6の後端部を下方に過度に下げ過ぎたりしない。そのため、車室内が狭くなることを抑制できる上に、車両の後方の下端と地面との間の間隔が狭くなることなく車両の後方の下端と地面との間の間隔を保てる。
[貯留部材]
貯留部材7は、動力源を駆動させるエネルギー源を貯留する。図2,図3では、説明の便宜上、貯留部材7はその外形を示している。貯留部材7及びエネルギー源は、動力源に応じて適宜選択できる。動力源がエンジンの場合、エネルギー源はガソリンなどの燃料が挙げられ、貯留部材7は燃料を貯留する燃料タンクが挙げられる。動力源がモータの場合、エネルギー源は電気や水素が挙げられ、貯留部材7は電気を貯留するバッテリーや水素を貯留する水素タンクが挙げられる。貯留部材7の配置箇所は、リアフロアパネル2(中間エリア22)と動力伝達部材3との間である。貯留部材7の前端部は、前方エリア21及び前方エリア21の下面のクロスメンバ(図示略)の少なくとも一方に固定され、貯留部材7の後端部は、前方側のリアクロスメンバ5fに固定されている。
[取付部材]
取付部材8は、後輪駆動装置4を支持してリアフロアパネル2の下面に固定する。取付部材8における後輪駆動装置4の支持箇所は、後輪駆動装置4の中間部分が挙げられる。それにより、後突時に後輪駆動装置4の後部と前部とを回動させられる。取付部材8の数は本例では2つであり、2つの取付部材8はそれぞれ後輪駆動装置4の左右両側に配置されている。
各取付部材8は、本例では各前後ブレース15の下面に固定されて、各前後ブレース15から車両の下方に向かって延びるように形成されている。なお、各取付部材8は、リアフロアパネル2の下面に直接固定されて、リアフロアパネル2の下面から下方に延びるように形成されていてもよい。各取付部材8と各前後ブレース15とは一連に成形された一体物で構成してもよい。各前後ブレース15は、リアフロアパネル2を補強するもので、後輪駆動装置4の左右両側に配置されて両リアクロスメンバ5f,5r間を橋渡すように固定されている。各前後ブレース15は、車両の前後方向に延びる長尺状の部材であり、本例では板材で構成されている。各前後ブレース15の形状(断面形状)は、ハット形状である。即ち、各取付部材8は前後ブレース15を介して後輪駆動装置4をリアフロアパネル2の下面に固定する。
各取付部材8の先端(下端)には、後輪駆動装置4のアーム部41が固定される。各取付部材8の先端は、アーム部41の先端を車両の前後方向から挟む一対の挟持部81を有する。一対の挟持部81には、貫通孔(図示略)が形成されている。各取付部材8とアーム部41との固定は、一対の挟持部81でアーム部41の先端を挟んだ状態で、ボルト18を一対の挟持部81の貫通孔とアーム部41の内筒とを挿通させてナット19で締め付けることで行える。
各取付部材8におけるアーム部41との固定箇所(固定点A)の高さ(上下方向に沿った位置)は、詳しくは後述するが、例えば、本例のように後方側のリアクロスメンバ5rと前後ブラケット6との固定箇所(固定点B)の高さ(位置)よりも低いことが好ましい。そうすれば、後突時、後方側のリアクロスメンバ5rを前方上方に変位させ易い。
[仮想直線L1と仮想直線L2との関係]
車両構造1は、図2の下図に仮想的に示すように、「仮想直線L1と仮想直線L2とのなす角θ2が180°未満」を満たすことが好ましい。そうすれば、後突時、後方側のリアクロスメンバ5rを前方上方に変位させ易い。仮想直線L1とは、上述したように傾斜部61の傾斜方向に沿った直線をいう。仮想直線L2とは、後輪駆動装置4と取付部材8との固定点Aと、後方側のリアクロスメンバ5rと前後ブラケット6との固定点Bとを結ぶ直線をいう。仮想直線L2は、仮想直線L1の延長線よりも車両の下方側に位置することが好ましい。仮想直線L2は、例えば、仮想直線L1の延長線と水平線αとの間に位置することが好ましく、更に、水平線αと平行であることが好ましく、特に、水平線αよりも下方に位置することが好ましい。即ち、上記固定点Aの高さ(位置)は、仮想直線L1の延長線よりも低い位置にあることが好ましい。上記固定点Aの高さ(位置)は、仮想直線L1の延長線と水平線αとの間に位置することが好ましく、更に、上記固定点Bの高さ(位置)と同じ高さ(位置)にあることが好ましく、特に、上記固定点Bの高さ(位置)よりも低い(水平線αよりも低い位置にある)ことが好ましい。上記なす角θ2は、傾斜角度θ1にもよるが、例えば、175°以下が好ましく、更に、170°以下が好ましく165°以下が好ましい。
[後面衝突時の挙動]
主に図3(適宜図2)を参照して、実施形態1に係る車両構造1の後突時の挙動を説明する。図3では、後突前の車両構造1を点線で示しており(必要に応じて図2を参照)、後突後の車両構造1を実線で示している。
後突時のリアバンパ13に対して車両の後方から前方に向かって作用する荷重は、前後ブラケット6を介して前後ブラケット6の前端部と後方側のリアクロスメンバ5rとの固定箇所(固定点B)に伝わる。この荷重は、上記固定点Bに対して傾斜部61の傾斜方向に沿って作用するため、上記固定点Bには車両の前方に向かって斜め上方向の荷重が作用する。このとき、実線で示すように、後方側のリアクロスメンバ5rが車両の前方上方側に変位し、リアフロアパネル2(後方エリア23)の後端が前方へ変位して、リアフロアパネル2(後方エリア23)が車両の上方に凸となるように変形する。後方側のリアクロスメンバ5rが前方上方に変位すると、後輪駆動装置4の後部が上方に回動し、前部が下方に回動する。このとき、後輪駆動装置4のアーム部41と取付部材8との固定箇所(固定点A)を回動中心とすることができる。後方側のリアクロスメンバ5rよりも前方の部材の変位が、後方側のリアクロスメンバ5rにより抑制され易く、特に両リアクロスメンバ5f,5r間を橋渡す前後ブレース15により抑制されやすいため、取付部材8の変位を抑制し易いからである。後輪駆動装置4の前部が下方へ回動することで、後輪駆動装置4の前部に連結される動力伝達部材3の後端部が下方へ回動する。即ち、動力伝達部材3が後述の貯留部材7から離れる方向に移動する。そうして、動力伝達部材3の貯留部材7への衝突が抑制される。そのため、動力伝達部材3によって貯留部材7が損傷することを抑制できる。
〔作用効果〕
実施形態1に係る車両構造1は、後面衝突時、後輪駆動装置4の回動に伴う動力伝達部材3の貯留部材7への衝突を抑制できるため、貯留部材7の損傷を抑制できる。前後ブラケット6が傾斜部61を有することで、後面衝突時に上記固定点Bを車両の前方上方側に変位させ易いため、上記固定点Aを回動中心として後輪駆動装置4の後部と前部とを所定の方向に回動させて動力伝達部材3を貯留部材7から離間させ易いからである。それにより、脆弱部を設けなくてもよく、剛性の低下を抑制できる。
本発明は、これらの例示に限定されず、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 車両構造
2 リアフロアパネル
21 前方エリア
22 中間エリア
23 後方エリア
3 動力伝達部材
4 後輪駆動装置
41 アーム部
5 リアクロスメンバ
5f 前方側のリアクロスメンバ
5r 後方側のリアクロスメンバ
6 前後ブラケット
61 傾斜部
7 貯留部材
8 取付部材
81 挟持部
11 後輪
12 リアサイドメンバ
13 リアバンパ
14 自在継手
15 前後ブレース
18 ボルト
19 ナット

Claims (1)

  1. 車両の後方の下面を形成するリアフロアパネルと、
    前記リアフロアパネルの下方に配置され、動力源により駆動される動力伝達部材と、
    前記動力伝達部材の後端に連結され、前記動力伝達部材の駆動力で後輪を回転させる後輪駆動装置と、
    前記後輪駆動装置の後部が固定され、前記リアフロアパネルの下面の左右両側に車両の前後方向に延びる一対のリアサイドメンバ間を橋渡すリアクロスメンバと、
    前記リアクロスメンバからその後方に延び、前記リアフロアパネルの下面に取り付けられる前後ブラケットと、
    前記リアフロアパネルと前記動力伝達部材との間に配置され、前記動力源を駆動させるエネルギー源を貯留する貯留部材と、
    前記後輪駆動装置をその前記後部よりも前方を支持して前記リアフロアパネルの下面に固定する取付部材とを備える車両構造であって、
    前記前後ブラケットは、
    前記リアクロスメンバに固定される前端部と、
    水平方向に対して車両後方側に向かって下方に下がる傾斜部を有し、
    前記傾斜部は、車両の後面衝突時の車両前方側に向かって作用する荷重を前記前後ブラケットの前記前端部に対して車両の前方上方側へ作用させるように構成されている、
    車両構造。
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