JP6664750B2 - 放射性物質吸着フィルタ及び放射性物質吸着装置 - Google Patents

放射性物質吸着フィルタ及び放射性物質吸着装置 Download PDF

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Description

本発明は、放射性物質吸着材を用いて、放射性物質を含む汚染水中の放射性物質を吸着し除去する放射性物質吸着フィルタ及び放射性物質吸着装置関するものである。
2011年3月11日に発生した福島第一原子力発電所の事故のように、配管や圧力容器が破損した場合、例えば、ヨウ素131、セシウム134、セシウム137、ストロンチウム98などの放射性物質を含有した原子炉冷却水が大量に漏出する可能性がある。これら放射性物質の内、セシウム137は半減期が30年と長く、原子力発電所外に漏出した場合、長期間にわたって環境に悪影響を及ぼすこととなる。
このセシウム137を漏出した排水中から吸着除去するための放射性物質吸着材として、ゼオライトを担持した放射性物質回収シートが知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
また、ゼオライトを用いたセシウム除去用水浄化フィルタカートリッジが知られている(特許文献2を参照)。これは、ゼオライト粒子を表面に固定した不織布を巻き回してなる濾過層を設け、セシウムを除去しようとしたものである。
しかしながら、ゼオライトを使用した場合、使用したゼオライトと同量の放射化した廃棄物が残存するという問題がある。
そこで、放射性物質吸着材として、プルシアンブルー類縁体を担持した親水性繊維基材からなるセシウム吸着材が知られている(例えば、特許文献3を参照。)。これは、繊維の内部にプルシアンブルー類縁体が固定化したものである。プルシアンブルーは一般に、水に不溶性の粉末物質であることから、かかるセシウム吸着材によれば、汚染水からセシウムを吸着して浄化することが可能である。
しかしながら、原子力発電所において汚染水から放射性物質を除去する場合、大量の汚染水を迅速に浄化する必要があるが、上記特許文献3に開示されたセシウム吸着材を利用したとしても、かかる吸着材を濾過材として用いるのみでは、迅速な浄化処理が実現されないという問題がある。
また、放射性物質を濾過するのではなく、吸着することにより、汚染水を浄化するものとして、糸材で編まれて形成された筒状織物にフェロシアン化化合物が担持された放射性物質吸着回収装置が知られている(特許文献4を参照)。
しかしながら、特許文献4に開示された装置は、河川や海水中に設置して使用するものであり、大量に流れ出る汚染水を迅速に浄化するものではない。
また、山地からダムやため池に流れ込む途中の流路等に用いる放射性セシウム吸着剤入り収納容器の設置構造が知られている(特許文献5を参照)。
しかしながら、かかる放射性セシウム吸着剤入り収納容器では、放射性物質の除去が十分になされないという問題がある。
特開2015−99140号公報 特開2013−88411号公報 再表2013/27652号公報 特開2014−122809号公報 特開2014−98640号公報
放射性物質吸着材を用いて放射性物質を含む汚染排水からセシウム等の放射性物質を除去する場合、浄化に必要な放射性物質吸着材の総量は、単位面積当たりの吸着量と吸着速度に依存する。原子力規制庁が、原子力発電所における汚染排水の浄化に必要な基準として、例えば、汚染排水総量1200トンという大量な汚染水を1時間で処理することを要求している。
かかる状況に鑑みて、本発明は、放射性物質を含んだ汚染水を、短時間で大量に浄化可能な放射性物質吸着フィルタ及び放射性物質吸着装置提供することを目的とする。
本発明の放射性物質吸着フィルタは、汚染水を濾過して、放射性物質を除去するものではなく、汚染水が放射性物質吸着フィルタ内の間隙を流路として通過する際に、放射性物質吸着繊維基材の傍を流れることで、放射性物質が吸着され、汚染水から放射性物質を除去するものである。濾過という方法を用いないため、処理時間の短縮が図られ、大量の汚染水を迅速に浄化処理することが可能となる。
本発明の放射性物質吸着フィルタは、放射性物質吸着材を担持した放射性物質吸着繊維基材が、その一側面に基材間に空隙を形成する部材が配置、例えば、略同一形状の波形から成る波形中芯部材が接着されることにより、適当な間隔を隔てて複数積層された放射性物質吸着フィルタであって、上記空隙を流路、例えば、波形中芯部材の間隙を流路として、放射性物質を含んだ汚染水が流され、放射性物質吸着繊維基材に放射性物質を吸着させることによって汚染水を浄化できる。
略同一形状の波形から成る波形中芯部材が帯状の放射性物質吸着繊維基材に接着されることにより、汚染水が、流路である間隙を安定して流れる構造となっている。また、波形中芯部材自体がスペーサの役割を果たすこととなるため、スペーサを別途設ける必要がなく、放射性物質吸着フィルタの加工等が容易となる。波形の高さを調整することにより、帯状の放射性物質吸着繊維基材の間隔を調整すると共に、流路の断面積も調整できる。
本発明の放射性物質吸着フィルタは、放射性物質吸着材を担持した放射性物質吸着繊維基材が、その一側面に基材間に空隙を形成する部材が配置、例えば、略同一形状の波形から成る波形中芯部材が接着されることにより、適当な間隔を隔てて複数積層され、波形中芯部材の間隙などの空隙が筒状に伸びるように長手方向が形成され、少なくとも長軸方向の両端が開口された矩形筒状フレームに長手方向を一致させて収納された放射性物質吸着フィルタであって、波形中芯部材の間隙などの空隙を流路として、長軸方向に放射性物質を含んだ汚染水が流され、放射性物質吸着繊維基材に放射性物質を吸着させることによって汚染水を浄化できることでもよい。
放射性物質吸着フィルタが矩形筒状フレームに収納されることで、カートリッジとして使用することが容易となり、フィルタの脱着の利便性を高める。
ここで、矩形筒状フレームは、長軸方向の両端だけが開口され側面が塞がれているものだけでなく、長軸方向の両端が開口されており、かつ、側面も開口されているものも含まれる。矩形筒状フレームは、長軸方向に直線状に伸びるもの以外に、屈曲するものであってもよい。なお、矩形筒状フレームがフィルタの装着の観点から好ましいが、筒状フレームの断面が平行四辺形、台形、菱形などのその他の形状であってもフィルタの装着の仕方を調整することにより、筒状フレームとして用いることは可能である。矩形筒状フレームは、樹脂材料(高分子材料)等の可燃性物質で形成されていてもよい。可燃性物質で形成されることにより、使用後のフィルタを特別な処理を施すことなく、そのまま焼却処分することが可能となり、放射性廃棄物の減量が可能となる。
本発明の放射性物質吸着フィルタは、放射性物質吸着材を担持した放射性物質吸着繊維基材が、その一側面に基材間に空隙を形成する部材が配置、例えば、略同一形状の波形から成る波形中芯部材が接着され、ロール状に巻回してなる放射性物質吸着フィルタであって、波形中芯部材の間隙などの空隙を流路として、放射性物質を含んだ汚染水が流され、放射性物質吸着繊維基材に放射性物質を吸着させることによって汚染水を浄化できることでもよい。
放射性物質吸着フィルタがロール状とされることで、複数のフィルタを用いなくても、1枚のフィルタから積層構造を有する放射性物質吸着フィルタを容易に作製することができ、コストを低減することができる。なお、ロール状に巻回す際は、波形中芯部材などの基材間に空隙を形成する部材が外側となるように巻回してもよいし、波形中芯部材などの基材間に空隙を形成する部材が内側となるように巻回してもよい。
本発明の放射性物質吸着フィルタは、放射性物質吸着材を担持した放射性物質吸着繊維基材が、その一側面に基材間に空隙を形成する部材が配置、例えば、略同一形状の波形から成る波形中芯部材が接着され、波形など基材間に空隙を形成する部材が交互に直交するように積層された放射性物質吸着フィルタであって、波形中芯部材の間隙などの空隙を流路として、放射性物質を含んだ汚染水が流され、放射性物質吸着繊維基材に放射性物質を吸着させることによって汚染水を浄化できることでもよい。
放射性物質吸着フィルタが、波形中芯部材の波形が交互に直交するように積層されることで、直交する2方向の流路ができ、縦横いずれの方向からも汚染水が放射性物質吸着フィルタに流れ込むことが可能となる。これにより、放射性物質吸着フィルタの姿勢によらず、汚染水中の放射性物質を効率よく吸着することができる。
本発明の放射性物質吸着フィルタにおいて、波形中芯部材は、放射性物質吸着材を担持した帯状の放射性物質吸着繊維基材から成ることが好ましい。
波形中芯部材が、放射性物質吸着材を担持した帯状の放射性物質吸着繊維基材から成ることにより、波形中芯部材自体で放射性物質を吸着することが可能となり、フィルタの放射性物質吸着性能を高めることができる。また、別途スペーサを設ける必要がないことから、スペーサが設けられたフィルタよりも軽量化を図ることが可能である。
波形中芯部材とされる放射性物質吸着繊維基材は、波形状に成形されるため、帯状で設置する場合よりも長い部材を取り付けることが可能となる。これにより、汚染水と基材との接触面積を広くすることができ、大量の汚染水を効果的に処理することが可能となる。
ここで、放射性物質吸着材は、主にセシウムの吸着除去を行うプルシアンブルー類縁体あるいはプルシアンブルーであることが好ましい。
本発明の放射性物質吸着装置は、ネット状容器に、上記の何れかの放射性物質吸着フィルタが複数収容され、ネット状容器に、ロープ状回収部材の一端が接続され、他端が外部装置と固定し得ることでもよい。
ネット状容器を用いることで、装置自体の変形が容易となり、幅広い場所に設置可能となる。また、ロープ状回収部材が設けられることにより、設置及び回収作業が容易となる。
本発明の放射性物質吸着フィルタ及び放射性物質吸着装置によれば、放射性物質を含んだ汚染水を、短時間で大量に浄化できるといった効果がある。
実施例1の放射性物質吸着フィルタの斜視図 実施例1の放射性物質吸着フィルタの平面図 実施例1の放射性物質吸着シートの説明図であり、(1)は実施例1の放射性物質吸着シート、(2)は放射性物質吸着布を示している。 実施例2の放射性物質吸着フィルタの平面図 実施例2の放射性物質吸着フィルタの斜視図 実施例2の放射性物質吸着装置の説明図 実施例3の放射性物質吸着フィルタの斜視図 実施例3の放射性物質吸着フィルタの説明図 実施例3の放射性物質吸着装置の説明図
以下、本発明の実施形態の一例を、図面を参照しながら詳細に説明していく。なお、本発明の範囲は、以下の実施例や図示例に限定されるものではなく、幾多の変更及び変形が可能である。
図1は、実施例1の放射性物質吸着フィルタの斜視図を示している。図1に示すように、フィルタ1aは、放射性物質吸着シート20及びフレーム3から成る。放射性物質吸着シート20には波形中芯部材21が設けられてい
図2は、実施例1の放射性物質吸着フィルタの平面図を示している。図2に示すように、放射性物質吸着シート20は、放射性物質吸着布2及び波形中芯部材21から成り、フレーム3の内側には、複数の放射性物質吸着シート20が積層されている。波形中芯部材21の材質は、放射性物質吸着布2と同じものが使用されているため、放射性物質吸着布2だけではなく、波形中芯部材21も汚染水中に含まれる放射性物質を吸着することが可能である。
また、波形中芯部材21は放射性物質吸着シート20同士の間に間隙6を生じさせるスペーサの役割も果たしている。そのため汚染水の流路を確保することができる構造となっている。
図3は、実施例1の放射性物質吸着シートの説明図を示している。図3(1)では、例として、放射性物質吸着シート(20e,20f)が積層された断面図を示している。図3(1)に示すように、放射性物質吸着シート20eは、放射性物質吸着布2e及び波形中芯部材21eから成る。放射性物質吸着布2eと波形中芯部材21eは、図示しないが接着剤によって接着されている。また、放射性物質吸着布2fと波形中芯部材21fについても同様に接着されている。
波形中芯部材(21e,21f)は、シート同士の間に間隙6を生じさせ、汚染水が流入しやすくするために設けられたものであるため、放射性物質吸着シート20eと放射性物質吸着シート20fについて接着の必要はなく、接着はされていない。但し、放射性物質吸着シート20の運搬や取付け等の利便性を向上させるために、接着されていても構わない。
図3(2)では、実施例1との比較のために、放射性物質吸着布(2g〜2j)を単に積層したものを表している。図3(1)及び(2)を比較すると、放射性物質吸着シート(20e,20f)の長さLと、放射性物質吸着布(2g〜2j)の長さLは、同じ長さであるが、波形中芯部材(21e,21f)が波形に成形されている分、長く設けられている。したがって、放射性物質吸着シート(20e,20f)の方が、放射性物質吸着布(2g〜2j)よりも汚染水との接触面積が広くなり、より多くの汚染水を効果的に処理することが可能な構造となっている。
図4は、実施例2の放射性物質吸着フィルタの平面図を示している。図4に示すように、フィルタ1bは、放射性物質吸着布2及び波形中芯部材21から成る。具体的には、実施例1で示した放射性物質吸着シート20の波形中芯部材21が設けられた面を外側にして、ロール状に丸めたものである。ロール状にする方法としては、図4に示すような波形が外側に向く外巻きだけではなく、放射性物質吸着シート20の波形中芯部材21が設けられた面を内側にする内巻きのいずれの方法も利用可能である。
フィルタ1bには、多数の間隙6が設けられているため、間隙6を流れる汚染水が放射性物質吸着布に触れやすい構造となっており、大量の汚染水を効果的に処理することができる。
図5は、実施例2の放射性物質吸着フィルタの斜視図を示している。図5に示すように、フィルタ1bは筒状を呈しており、その高さHは150mm、直径Rは150mmとなっている。フィルタ1bは、使用する放射性物質吸着シート20の長さや幅を変えることで、自在に大きさを調整して成形することが可能である。
図6は、実施例2の放射性物質吸着装置の説明図を示している。図6に示すように、放射性物質吸着装置11は、複数のフィルタ1b、ネット状容器12及びロープ13から成り、フィルタ1bはネット状容器12の中に入れられている。ネット状容器12には回収ロープ13が設けられている。
放射性物質吸着装置11は、浄化枡53に配置されている。浄化枡53は、取水口56から汚染水5が流入し、浄化水7が排出口54へと流れ出る構造である。
放射性物質吸着装置11を浄化枡53に設置する際には、グレーチング58を取り外し、浄化枡53の中に放射性物質吸着装置11を沈めて行う。ネット状容器は軟質の素材で形成されているため、変形が容易であり、浄化枡53の形状に合わせて、設置することが可能である。また、図6に示すように、放射性物質吸着装置11を2つ重ねて設置することも可能である。なお、設置場所の形状等によっては、3つ以上設置することも可能である。
回収の際には、各放射性物質吸着装置11に設けられた回収ロープ13を把持して引き上げることで、容易に回収が可能である。また、回収ロープ13は、放射性物質吸着装置11が流れて排出口54を塞いでしまう等の配管のつまりを防止する役割も果たしている。
図7は、実施例3の放射性物質吸着フィルタの斜視図を示している。図7に示すように、フィルタ1cは、複数の放射性物質吸着シート20から成り、放射性物質吸着シート20は、放射性物質吸着布2及び波形中芯部材21から成る。具体的には、実施例1で示した放射性物質吸着シート20に設けられた波形中芯部材21の波形が交互に直交するように、放射性物質吸着シート20が積層される。
フィルタ1cには、多数の間隙6が設けられているため、間隙6を流れる汚染水が放射性物質吸着布に触れやすい構造となっており、大量の汚染水を効果的に処理することができる。
フィルタ1cの高さHは150mm、幅wは150mm、奥行きDは150mmとなっており、略立方体形状を呈している。フィルタ1cは、使用する放射性物質吸着シート20の長さや幅を変えることで、自在に大きさを調整して成形することが可能である。すなわち、フィルタ1cの形状は、略立方体形状に限られるわけではなく、例えば、汚染水が流入する箇所を多くするために、高さHをより高く設けることも可能である。また、ここでは、波形が交互に直交するように積層されているが、必ずしも1枚毎に積層する方向を変える必要はなく、例えば、2枚毎に積層する方向を変えるといった構成でもよい。
図8は、実施例3の放射性物質吸着フィルタの説明図を示している。図8に示すように、フィルタ1cは、波形が交互に直交するように積層されている。ここでは、放射性物質吸着シート(20k〜20n)が積層された状態を表している。
図8に示すように、放射性物質吸着シート20kは、放射性物質吸着布2k及び波形中芯部材21kから成る。同様に、放射性物質吸着シート20lは放射性物質吸着布2l及び波形中芯部材21l、放射性物質吸着シート20mは放射性物質吸着布2m及び波形中芯部材21m、放射性物質吸着シート20nは放射性物質吸着布2n及び波形中芯部材21nから成る。
放射性物質吸着布2kと波形中芯部材21kは、図示しないが接着剤によって接着されている。同様に、放射性物質吸着布2lと波形中芯部材21l、放射性物質吸着布2mと波形中芯部材21m、放射性物質吸着布2nと波形中芯部材21nも接着剤によって接着されている。
また、放射性物質吸着シート(20k〜20n)は、それぞれ波形が交互に直交するように積層されている。すなわち、放射性物質吸着シート20kと放射性物質吸着シート20l、放射性物質吸着シート20lと放射性物質吸着シート20m、放射性物質吸着シート20mと放射性物質吸着シート20nが、それぞれ波形が交互に直交するように積層されている。
実施例1と異なり、放射性物質吸着シート20同士も、図示しないが接着剤によって接着されている。すなわち、放射性物質吸着シート20kと放射性物質吸着シート20l、放射性物質吸着シート20lと放射性物質吸着シート20m、放射性物質吸着シート20mと放射性物質吸着シート20nが接着剤によって接着されている。
放射性物質吸着シート(20k〜20n)には、波形中芯部材(21k〜21n)が設けられたことによって間隙(6a,6c)が形成されている。また、放射性物質吸着シート(20k〜20n)が積層されたことによって間隙(6b,6d)が形成されている。この間隙(6a〜6d)が汚染水の流路となる。矢印(15a,15b)は、汚染水の流入方向又は浄化水の流出方向を示している。
図8に示すように、放射性物質吸着シート(20k,20m)が設けられることにより、間隙(6a,6b)を通って、矢印15aの方向に、汚染水の流入又は浄化水の流出が可能となる。また、放射性物質吸着シート(20l,20n)が設けられることにより、間隙(6c,6d)を通って、矢印15bの方向に、汚染水の流入又は浄化水の流出が可能となる。
このように、放射性物質吸着シート(20k〜20n)の波形が交互に直交するように積層されることにより、直交する2方向の流路ができ、縦横いずれの方向からも汚染水が放射性物質吸着フィルタに流れ込むことが可能となる。これにより、放射性物質吸着フィルタの姿勢によらず、汚染水中の放射性物質を効率よく吸着することができる。
図9は、実施例3の放射性物質吸着装置の説明図を示している。図9に示すように、放射性物質吸着装置14は、複数のフィルタ1c、ネット状容器12及びロープ13から成り、フィルタ1cはネット状容器12の中に入れられている。ネット状容器12には回収ロープ13が設けられている。
放射性物質吸着装置14は、浄化枡53に配置されている。浄化枡53は、取水口56から汚染水5が流入し、浄化水7が排出口54へと流れ出る構造である。
放射性物質吸着装置14を浄化枡53に設置する際には、グレーチング58を取り外し、浄化枡53の中に放射性物質吸着装置14を沈めて行う。実施例2と同様に、ネット状容器は軟質の素材で形成されているため、変形が容易であり、浄化枡53の形状に合わせて、設置することが可能である。また、図9に示すように、放射性物質吸着装置14を2つ重ねて設置することも可能である。なお、設置場所の形状等によっては、3つ以上設置することも可能である。
回収の際には、各放射性物質吸着装置14に設けられた回収ロープ13を把持して引き上げることで、容易に回収が可能である。また、回収ロープ13は、放射性物質吸着装置14が流れて排出口54を塞いでしまう等の、配管のつまりを防止する役割も果たしている。
放射性物質吸着装置14は、実施例2における放射性物質吸着装置11と構造や使用方法の点で類似しているが、放射性物質吸着装置14を構成するフィルタ1cの場合は、波形中芯部材21の波形が交互に直交するように積層されているため、放射性物質吸着フィルタの姿勢によらずに、放射性物質の効率的な吸着が可能であるという利点を有する。
本発明は、放射性物質を含んだ汚染水の浄化処理設備に有用である。
1,1a〜1c フィルタ
2,2e〜2n 放射性物質吸着布
3 フレーム
5 汚染水
6,6a〜6d 間隙
7 浄化水
11,14 放射性物質吸着装置
12 ネット状容器
13 回収ロープ
15a,15b 矢印
20,20e,20f 放射性物質吸着シート
21,21e,21f 波形中芯部材
53 浄化枡
54 排出口
56 取水口
58 グレーチング
D 奥行き
H 高さ
L 長さ
R 直径
W 幅

Claims (7)

  1. 放射性物質吸着材を担持した放射性物質吸着繊維基材が、その一側面に略同一形状の波形から成る波形中芯部材が配置され、ロール状に巻回し、前記波形中芯部材の間隙が筒状に伸びるように長手方向が形成されてなるフィルタであって、前記フィルタが複数あり、ネット状容器内で、各々の長手方向が互いにランダムな方向に配置されたことを特徴とする放射性物質吸着フィルタ。
  2. 放射性物質吸着材を担持した放射性物質吸着繊維基材が、その一側面に略同一形状の波形から成る波形中芯部材が配置され、前記波形が交互に直交するように積層された放射性物質吸着フィルタ。
  3. 前記波形中芯部材は、放射性物質吸着材を担持した放射性物質吸着繊維基材から成ることを特徴とする請求項1又は2の放射性物質吸着フィルタ。
  4. 前記放射性物質吸着繊維基材が帯状であることを特徴とする請求項1〜3の何れかの放射性物質吸着フィルタ。
  5. 前記放射性物質吸着繊維基材と前記波形中芯部材とが少なくとも一部で相互に固定されてなることを特徴とする請求項1〜4の何れかの放射性物質吸着フィルタ。
  6. 前記放射性物質吸着材は、主にセシウムの吸着除去を行うプルシアンブルー類縁体あるいはプルシアンブルーであることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の放射性物質吸着フィルタ。
  7. ネット状容器に、請求項1〜6の何れかの放射性物質吸着フィルタが複数収容され、
    前記ネット状容器に、ロープ状回収部材の一端が接続され、他端が外部装置と固定し得ることを特徴とする放射性物質吸着装置。
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