JP6664663B2 - ダストシール - Google Patents

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Description

本発明は、ダストや雨水等の異物の侵入を防ぐためのダストシールであって、特に、自動車等の車両のステアリング装置において、ステアリングシャフトに用いられるステアリングダストシールに関する。
車両、例えば自動車のステアリング装置において、ステアリングシャフトは、車室とエンジンルームとを隔てるダッシュパネルに開口するコラムホールに挿通されており、ステアリングシャフトとコラムホールとの間の間隙は、ステアリングダストシールによって密封されている。ステアリングダストシールは、ダスト、雨水等の異物が車室内に侵入することの防止を図っている。
図6は、従来のダストシールの構造を概略的に示すための断面図である。図6に示すように、従来のステアリングダストシールとしてのダストシール100は、低摩擦材料製の円筒状のブッシュ101と、ゴム製のダストシール本体102と、ブッシュ101のエンジンルーム側の端部に設けられた環状のシールリップ103と、取付部材104とを備える。
ブッシュ101にはステアリングシャフト130が挿通され、ブッシュ101はステアリングシャフト130に対して摺動可能になっている。ダストシール本体102は、エンジンルーム側に凸の第1のベローズ(蛇腹部)105及び第2のベローズ106を備え、また、第1及び第2のベローズ105,106の外周側端部が接続する円筒状の取付部107を備える。取付部107には、取付部107の形状に対応した補強部材としての円筒状の金属製の補強環108が埋設されている。第1のベローズ105の内側端部105a及び第2のベローズ106の内側端部106aは、ブッシュ101の車室側の端部101aの外周面に嵌めこまれている。
取付部材104は、断面形状が略L字状の環状の金属製の部材であり、その内側において第1のベローズ105の内側端部105aを覆うように内側端部105aに嵌め込まれている。このように取付部材104が第1のベローズ105の内側端部105aに嵌め込まれていることにより、第1のベローズ105の内側端部105aが車室側方向において係止され、また、内周方向に向かって押圧されて、第1のベローズ105は内側端部105aにおいてブッシュ101の車室側の端部101aに固定されている。また、図6に示すように、第2のベローズ106の内側端部106aは、上記のように固定された第1のベローズ105の内側端部105aによって、車室側方向において係止され、また、内周方向に向かって押圧されて、ブッシュ101の車室側の端部101aに固定されている。
シールリップ103は、ゴム製の環状の部材であり、ブッシュ101のエンジンルーム側の端部101bに配設されており、ステアリングシャフト130の表面に摺動可能に当接している。シールリップ103は、ステアリングシャフト130とブッシュ101との間に雨水やダスト等の異物が侵入することの防止を図っており、また、ブッシュ101の内周面に塗布された潤滑材の流出の防止を図っている。
図6に示すように、ダストシール100は、ダストシール本体102の取付部107がダッシュパネル131のコラムホール132内に密接して嵌合されて、ダッシュパネル131のコラムホール132に固定されている。これにより、ダストシール100とコラムホール132との間に雨水やダスト等の異物が侵入することの防止が図られている(例えば、特許文献1参照)。
このような構成により、従来のダストシール100において、ブッシュ101は、第1及び第2のベローズ105,106によって、ダッシュパネル131(コラムホール132)に対して相対運動可能となっている。ハンドルの高さ調整や、自動車の走行中に発生する振動等により、ステアリングシャフト130は傾斜したり変位して、コラムホール132に対して相対的に移動するが、上記のようにブッシュ101はコラムホール132に対して相対運動可能となっているので、ブッシュ101はステアリングシャフト130の移動に追従することができる。このため、シールリップ103の姿勢を維持して、エンジンルームから車室内に雨水やダスト等の異物が侵入することのより確実な防止が図られている。
特許第4987300号公報
しかしながら、従来のダストシール100においては、ブッシュ101と、第1のベローズ105及び第2のベローズ106とは夫々別体であり、従来のダストシール100は部品点数が多く、組み立て作業が煩雑となっていた。また、第1のベローズ105及び第2のベローズ106は、取付部材104による嵌合によって、ブッシュ101に取り付けられているため、その取付強度は十分に強くなく、ステアリングシャフト130の偏心や振動により、取付部材104が外れて、第1のベローズ105及び第2のベローズ106とブッシュ101との間の固定が解除されてしまうことがあった。また。取付部材104が外れることはなくとも、第1のベローズ105及び第2のベローズ106とブッシュ101との間の固定が緩むことにより、ブッシュ101ひいてはシールリップ103が適切な姿勢を維持することが困難となり、シールリップ103とステアリングシャフト130との間の密封性が低下する問題があった。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、組み立て作業を容易にすることができ、ブッシュと蛇腹部との間の接合強度を高めることができるダストシールを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係るダストシールは、被取付部材に設けられた開口と該開口に挿通されるシャフトとの間を密封するためのダストシールであって、軸線を中心とする環状のダストシール本体と、前記シャフトが摺動可能に挿通される前記軸線を中心とする環状のブッシュとを備えるダストシールにおいて、前記ダストシール本体は、前記被取付部の開口に嵌合される前記軸線を中心とする環状の弾性材製の取付部と、弾性材製の蛇腹を有する前記軸線を中心とする環状の第1の蛇腹部と、弾性材製の蛇腹を有する前記軸線を中心とする環状の第2の蛇腹部とを備え、前記第1の蛇腹部と前記第2の蛇腹部とは前記軸線方向において互いに並んで配設されており、前記第1の蛇腹部は、前記取付部と一体であり、外周において前記取付部の内周面に接続しており、内周において前記ブッシュの外周面に固定されており、前記第2の蛇腹部は、外周において前記取付部の内周面に固定されており、内周において前記ブッシュに係止されていることを特徴とする。
本発明の一態様に係るダストシールにおいて、前記第2の蛇腹部は、前記内周において前記ブッシュに、前記第2の蛇腹部と前記ブッシュとの間の係合によって係止されている。
本発明の一態様に係るダストシールにおいて、前記第2の蛇腹部は、前記外周において前記取付部の内周面に嵌合されて前記取付部に固定されている。
本発明の一態様に係るダストシールにおいて、前記第1の蛇腹部は、前記軸線方向に延びる第1のシールリップを備え、該第1のシールリップは前記シャフトの外周面に摺動可能に当接する。
本発明の一態様に係るダストシールにおいて、前記第2の蛇腹部は、前記軸線方向に延びる第2のシールリップを備え、該第2のシールリップは前記シャフトの外周面に摺動可能に当接する。
本発明に係るダストシールによれば、組み立て作業を容易にすることができ、ブッシュと蛇腹部との間の接合強度を高めることができる。
本発明の第1の実施の形態に係るダストシールの概略構成を示すための軸線に沿う断面図である。 図1に示すダストシールにおいてブッシュと第1のベローズ及び第2のベローズとの夫々の接合部を拡大して示すための断面図である。 図1に示すダストシールの製造方法を説明するための部分断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るダストシールの使用状態を示すための部分断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るダストシールの概略構成を示すための部分断面図であり、ダストシールにおけるブッシュ及び当接部を拡大して示すための断面図である。 従来のダストシールの構造を概略的に示すための断面図である。
以下、本発明に実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るダストシールの概略構成を示すための軸線に沿う断面図である。
図1に示すように、本発明の第1の実施の形態に係るダストシール1は、軸線xを中心とする環状の形状を呈しており、ブッシュ10と、ダストシール本体20とを備える。以下、図1に示すように、軸線x方向において矢印a方向を外側若しくはエンジンルーム側と、軸線x方向において矢印b方向を内側若しくは車室側という。また、軸線xに垂直な方向(以下、径方向ともいう。)において軸線xに近づく方向(矢印c)を内周側と、軸線xに垂直な方向において軸線xから遠ざかる方向(矢印d)を外周側という。
ブッシュ10は、軸線xを中心とする環状の、より具体的には円筒状の形状を有しており、低摩擦材から形成されている。ブッシュ10には、後述するように、使用状態においてシャフトが摺動可能に挿通されるため、ブッシュ10は、挿通されるシャフトの外径に対応した内径を有している。
ダストシール本体20は、取付部21と、第1のベローズ(第1の蛇腹部)22と、第2のベローズ(第2の蛇腹部)23とを備える。取付部21は、軸線xを中心とする環状の、より具体的には円筒状の形状を有しており、後述するように被取付部材の開口に嵌合される。第1のベローズ22は、軸線xを中心とする環状の、より具体的には中空の略円盤状の形状を呈しており、軸線x方向に凹凸を有する形状であり、同様に、第2のベローズ23は、軸線xを中心とする環状の、より具体的には中空の略円盤状の形状を呈しており、軸線x方向に凹凸を有する形状である。第1のベローズ22と第2のベローズ23とは、軸線x方向において互いに並んで配置されており、第1のベローズ22が第2のベローズ23に対して外側に配置されている。
後述するように、第1のベローズ22は、取付部21と同一材料から一体に形成されており、第1のベローズ22の外周において取付部21の内周面に接続しており、また、第1のベローズ21の内周においてブッシュ10の外周面に固定されている。また、第2のベローズ23は、その外周において取付部21の内周面に固定されており、内周においてブッシュ10に係止されている。
第1,2のベローズ22,23は、ブッシュ10を移動可能にすると共に、並列の配置により遮音機能を備えている。取付部21、第1のベローズ22、及び第2のベローズ23は、同一の弾性材、例えばゴムから形成されている。また、ダストシール本体20は、軸線xを中心とする環状の金属製の補強環24を備える。
ブッシュ10は、ブッシュ10の外周面である外周面10aにおいて、ブッシュ10の外側の端部である端部11に、第1のベローズ22を固定するための部分である第1の爪13を備える。また、ブッシュ10は、外周面10aにおいて、ブッシュ10の内側の端部である端部12に、第2のベローズ23を係止するための部分である第2の爪14を備える。第1の爪13は、端部11において外周面10aに周方向に全周に亘って延びており、同様に、第2の爪14は、端部12において外周面10aに周方向に全周に亘って延びている。第1,2の爪13,14は、外周面10aに全周に亘って延びていなくてもよく、例えば、周方向に全周の一部の範囲に円弧状に延び、周方向に等角度間隔で複数個設けられているものであってもよい。
図2は、ブッシュ10と第1のベローズ22及び第2のベローズ23との夫々の接合部を拡大して示すための断面図である。
図2に示すように、第1の爪13は、外周方向に突出した環状の突条体であり、軸線x方向に延びる凸部15と、軸線x方向において内側に凹む凹部16とを備える。凹部16は、外周面10aの端部11における部分である端部外周面11aと凸部15とが、径方向に対向して形成する環状の空間である。端部外周面11aは外側方向に向かうに連れて縮径する円錐面状のテーパ面となっている。
また、第2の爪14は、図2に示すように、軸線x方向に延びるフック状のフック部17と、軸線x方向において外側に凹む凹部18とを備える。フック部17は、軸線xに沿う断面(以下、単に断面ともいう。)の形状が、楔形状であり、外側方向に向かうに連れて拡径する円錐面状のテーパ面17aと、テーパ面17aに外側において続く内周方向に向かう段を形成する段部17bとを備える。また、凹部18は、外周面10aの端部12における部分である端部外周面12aとフック部17とが、径方向に対向して形成する環状の空間である。
図示しないシャフトが摺接するブッシュ10の内周面である内周面10bには、図1に示すように、グリース等の潤滑剤が塗布されるが、この潤滑剤を保持するために、軸線x方向に延びる複数の溝19が周方向に等角度間隔に設けられている。溝19は、直線の溝に限らず、例えば、螺旋状、波状、環状のものであってもよい。また、溝19は、1つであってもよい。この溝19により、ブッシュ10の内周面10bに潤滑剤が保持され、シャフトを長期間に亘って円滑に摺動可能にできる。なお、ブッシュ10は溝19を有していなくてもよい。
ブッシュ10は、上述のように、低摩耗材から形成されており、低摩耗材としては、例えば、硬質の樹脂材料や金属材料がある。樹脂材料としては、ポリアミド樹脂やポリテトラフルオロエチレン樹脂等があり、金属材料としては、アルミニウム等がある。
ダストシール本体20において、取付部21には、図1に示すように、取付部21の内側の端部において外周方向に突出するフランジ21aが形成されている。また、外側の端部である端部21bにおいて露出する外周面である外周面21cが形成されている。取付部21の内周面である内周面21dは、内側から、円筒面21eと、テーパ面21fと、保持面21gと、段部21hとを有している。円筒面21eは、軸線x方向に延びる円筒面状の面であり、テーパ面21fは、外側方向に向かうに連れて縮径する円錐面状の面である。保持面21gは、軸線x方向に延びる円筒面状の面であり、後述するように、第2のベローズ23を外周において固定する。段部21hは、保持面21gの外側の端部から径方向において内周方向に延びる中空円盤状の面である。
補強環24は、例えばステンレス鋼やSPCC(冷間圧延鋼)等の金属製であり、取付部21に対応した形状を有しており、取付部21が外周側において取り付られている。補強環24は、少なくとも部分的に取付部21に埋設されていてもよい。本実施の形態においては、補強環24は、取付部21の外周側に埋設されており、外側の端部が取付部21の外側の端部21bの内部に埋設されて覆われており、他の部分の外周側の表面は露出されている。
取付部21の外側の端部21bの外周面21cと、補強環24の外周面である外周面24aとは、後述するようにダストシール1が被取付部の開口に嵌合された際に、開口の内周面に密接して当接し、被取付部とダストシール1との間を密封する。
第1のベローズ22は、軸線x方向に凹凸を有しており、これらの凹凸は夫々軸線xを中心とする環状に延びて、軸線x方向から径方向に亘って伸縮可能な蛇腹を形成している。具体的には、第1のベローズ22は、外側方向に凸の環状の凸部22aを備え、凸部22aが上述の蛇腹を形成している。また、第1のベローズ22は、その外周側の端部において、つまり、凸部22aの外周側の端部である端部22bにおいて、取付部21の内周面21dに接続している。具体的には、第1のベローズ22の外周側の端部22bは、段部21hの外側において内周面21dに接続している。
また、第1のベローズ22は、その内周側の端部に、つまり、凸部22aの内周側の端部である端部22cに、当接部25を有している。当接部25は、図1,2に示すように、軸線xを中心とする円筒状の部分であり、軸線x方向において、ブッシュ10の外周側の端部11から第1の爪13の内側に位置する部分まで延びている。当接部25の内周面である内周面25aは、ブッシュ10の外周面10aに対応する形状を呈しており、当接部25は、その軸線x方向に延びる範囲において、ブッシュ10の外周面10aに密着する形状を呈している。
また、当接部25は、内周面25aに、第1のベローズ22がブッシュ10に固定可能となるための第1の収容部26を備える。第1の収容部26は、内周面25aにおいて周方向に全周に亘って延びる凹部であり、断面形状が第1の爪13に対応した形状を有している。つまり、第1のベローズ22の第1の収容部26は、第1の爪13の凸部15と同一の断面形状を有する凹部26aと、第1の爪13の凹部16と同一の断面形状を有する凸部26bとを有しており、その内部に、ブッシュ10の第1の爪13がその全体において密着して収容可能となっている。
ブッシュ10及び第1のベローズ22の上述の形状により、図1,2に示すように、ダストシール1において、第1の爪13と第1の収容部26とを介して、第1のベローズ22が内周において、ブッシュ10に外周面10aにおいて固定されている。具体的には、第1の爪13が第1の収容部26内に嵌め込まれており、第1の爪13の凸部15が第1の収容部26の凹部26aに密着して収容され、また、第1の収容部26の凸部26bが第1の爪13の凹部16に密着して収容され、第1の爪13が第1の収容部26に強固に係合している。そして、第1のベローズ22の当接部25の内周面25aは、ブッシュ10の外周面10aに密着している。
上述のように、ブッシュ10の端部11における端部外周面11aは、図2に示すように、テーパ面となっている。このため、この端部外周面11aに接する第1のベローズ22の当接部25の部分(当接部25の外側の端部である端部25bの内周側の部分)は、外側に向かうに連れて径方向の厚さが厚くなっている。このため、当接部25において、第1の収容部26の凸部26bの剛性が高くなっており、第1の収容部26は、第1の爪13を強固に保持することができ、第1の爪13と第1の収容部26との間の係合を強固にしている。
また、第1のベローズ22は、外周側の端部25bから外側方向に延びる、環状の第1のシールリップ30を備える。図1,2に示すように、第1のシールリップ30は、内側から外側に向かうに連れて、縮径する略円錐筒状の形状を呈しており、外側の端部である端部31に、内側に向かって凸の断面楔形状の環状のリップ先端部32を有している。リップ先端部32は、後述するように、ブッシュ10に挿通されるシャフトの外周面と摺動可能に密接に接触するように形成されており、使用状態においてブッシュ10の内部を密封するようになっている。
第1のシールリップ30は、第1のベローズ22に一体に形成されており、第1のベローズ22と同じ材料から形成されている。
第2のベローズ23は、第1のベローズ22と同様に、軸線x方向に凹凸を有しており、これらの凹凸は夫々軸線xを中心とする環状に延びて、軸線x方向から径方向に亘って伸縮可能な蛇腹を形成している。具体的には、第2のベローズ23は、内周側から順に、内側方向に凹む環状の凹部23aと、凹部23aに外周側で接続する外側方向に凸の環状の凸部23bとを備え、これら凹部23a及び凸部23bが上述の蛇腹を形成している。
第2のベローズ23は、第1のベローズ22と同様に、その内周側の端部に、つまり、凹部23aの内周側の端部である端部23cに、当接部27を有している。当接部27は、図1,2に示すように、軸線xを中心とする環状の部分であり、ブッシュ10の内側の端部12を覆うように形成されている。当接部27の内周面である内周面27aは、ブッシュ10の外周面10aに対応する形状を呈しており、当接部27は、その軸線x方向に延びる範囲において、ブッシュ10の外周面10aに密着する形状を呈している。
また、当接部27は、内周面27aに、第2のベローズ23がブッシュ10に係止可能となるための第2の収容部28を備える。第2の収容部28は、内周面27aにおいて周方向に全周に亘って延びる凹部であり、断面形状が第2の爪14に対応した形状を有している。つまり、第2のベローズ23の第2の収容部28は、第2の爪14のフック部17と同一の断面形状を有する凹部28aと、第2の爪14の凹部18と同一の断面形状を有する凸部28bとを有しており、その内部に、ブッシュ10の第2の爪14が全体において密着して収容可能となっている。また、当接部27の外側の端部には、径方向において内周側に凸の環状の段部28cが形成されており、第2の爪14の段部17bと軸線x方向において当接可能になっている。
ブッシュ10及び第2のベローズ23の上述の形状により、図1,2に示すように、ダストシール1において、第2の爪14と第2の収容部28とを介して、第2のベローズ23が内周において、ブッシュ10に外周面10aにおいて係止されて固定されている。具体的には、第2の爪14が第2の収容部28内に嵌め込まれており、第2の爪14のフック部17が第2の収容部2の凹部28aに密着して収容され、また、第2の収容部28の凸部28bが第2の爪14の凹部18に密着して収容され、第2の爪14が第2の収容部28に強固に係合している。そして、第2のベローズ23の当接部27の内周面27aは、ブッシュ10の外周面10aに密着している。
また、第2のベローズ23は、内周側の端部である端部27bから内側方向に延びる、環状の第2のシールリップ35を備える。図1,2に示すように、第2のシールリップ35は、外側から内側に向かうに連れて、縮径する円錐筒状の形状を呈しており、内側の端部がリップ先端部36となっている。リップ先端部36は、後述するように、ブッシュ10に挿通されるシャフトの外周面と摺動可能に密接に接触するように形成されており、使用状態においてブッシュ10の内部を密封するようになっている。
第2のシールリップ35は、第2のベローズ23に一体に形成されており、第2のベローズ23と同じ材料から形成されている。
また、第2のベローズ23は、その外周側の端部において、つまり、凸部23bの外周側の端部である端部23dに嵌合部29を備える。嵌合部29は、軸線xを中心とする環状の、断面がL字型の嵌合環29aを備え、嵌合環29aは、図1に示すように、外周側に円筒状の面である嵌合面29bを有する。嵌合環29aは、後述するように、嵌合面29bにおいて、取付部21の保持面21gに嵌合されて保持、固定されるようになっている。また、嵌合部29は、嵌合環29aを保持する保持部29cを備える。保持部29cの形状は、嵌合環29aを保持可能な形状であればいずれの形状であってもよい。嵌合環29は、例えばステンレス鋼やSPCC(冷間圧延鋼)等の金属製である。
ダストシール1において、第2のベローズ23は、外周側において、嵌合部29が取付部21の保持面21gに嵌合して保持されて固定されている。嵌合部29の嵌合環29aの嵌合面29bは、保持面21gに密接に当接している。また、嵌合環29aは取付部21の段部21hに当接することにより、軸線x方向において外側方向の位置決めが可能になっている。
第1のベローズ22及び第2のベローズ23は、後述するように、使用状態において、シャフトの動きにブッシュ10が追従するように、軸線x方向から径方向に亘る方向に伸縮運動を繰り返す。このため、取付部21、第1のベローズ22、及び第2のベローズ23には、柔軟性に加えて耐疲労性が求められている。また、第1のベローズ22及び第2のベローズ23には、耐オゾン性も求められている。取付部21、第1のベローズ22、及び第2のベローズ23のゴム材料としては、例えば、エチレンプロピレンゴム(EPDM)やクロロプレンゴム(CR)がある。
なお、第1のベローズ22の蛇腹の形状(凸部22a)は、上記の形状に限るものではなく、軸線x方向から径方向に亘る方向に伸縮可能な形状であればよい。また、同様に、第2のベローズ23の蛇腹の形状(凹部23a及び凸部23b)は、上記の形状に限るものではなく、軸線x方向から径方向に亘る方向に伸縮可能な形状であればよい。
上述のように、本発明の第1の実施の形態に係るダストシール1において、第1のベローズ22とブッシュ10とが、第1の爪13と第1の収容部26との間の係合によって、強固に固定されている。また、第2のベローズ23とブッシュ10とが、第2の爪14と第2の収容部28との間の係合によって、強固に固定されている。このため、第1のベローズ22及び第2のベローズ23とブッシュ10との間の接合強度を高くすることができる。
また、ダストシール本体20において、取付部21と第1のベローズ22とが同一の材料から一体に成形されている。このため、第1のベローズ22と取付部21との接合部(端部22b)の強度を高くすることができる。
このため、本発明の実施の形態に係るダストシール1において、取付部21、第1のベローズ22、及び第2のベローズ23は、上記伸縮運動に対する強度が高く、ブッシュ10の移動に伴う繰り返しの伸縮運動に対する耐疲労性を向上させることができる。
また、ブッシュ10は、第1のベローズ22及び第2のベローズ23に接合されるものであり、ブッシュ10の軸線x方向の長さを長くすることができる。このため、使用状態においてブッシュ10は軸線x方向に長く広がる領域においてシャフトを保持することができ、シャフトが大きく偏心した場合でも、シャフトの動きに追従してシャフトに対して安定した姿勢を保持することができる。これにより、第1及び第2のシールリップ30,35のシャフトへの当接姿勢を適切に保持することができ、第1及び第2のシールリップ30,35の密封性及び耐久性を向上させることができる。また、ブッシュ10に対するシャフトの偏当りを抑制することができ、ブッシュ10の偏磨耗を抑制し、ブッシュ10の耐久性を向上させることができる。
次いで、上記構造を有するダストシール1の製造方法を説明する。なお、従来公知の製造方法によって製造される部位については、その説明を省略する。
ダストシール本体20において、取付部21及び第1のベローズ22は、同一のゴム材料から一体に成形される。具体的には、取付部21及び第1のベローズ22は、同一のゴム材料から加硫成形により一体に成形される。また、この加硫成形の際、公知の方法により上記の形状に成形された補強環24が、成形型の中に配置され、補強環24が取付部21に加硫接着される。
同様に、第2のベローズ23は、ゴム材から成形され、具体的には加硫成形により成形される。この加硫成形の際、予め公知の方法で形成された嵌合環29aが成形型の中に配置されて、嵌合環29aが保持部29cに加硫接着される。具体的には、保持部29cが嵌合環29aを保持した状態に加硫成形されて嵌合環29aに加硫接着される。
成形された第1のベローズ22の第1の収容部26内に、射出成形等の従来の方法によって成形されたブッシュ10の第1の爪13が嵌め込まれて、第1の爪13は上述のように第1の収容部26に収容されて係合される。このとき、第1のベローズ22の当接部25の内周面25aが、ブッシュ10の外周面10aに密着する。これにより、第1のベローズ22は内周においてブッシュ10に接合されて固定される。第1の爪13が第1の収容部26に嵌め込まれる際は、ゴム材製の当接部25が弾性変形し、第1の爪13が第1の収容部25に収容される。
第1のベローズ22がブッシュ10に固定されることにより、取付部21、第1のベローズ22、及びブッシュ10が1つの部品となる。
次いで、図3に示すように、第2のベローズ23を軸線x方向に移動して、第2のベローズ23をブッシュ10と取付部21との間に嵌め込む。これにより、ブッシュ10の第2の爪14が、第2のベローズ23の第2の収容部28内に嵌め込まれて、上述のように第2の収容部28に収容されて係合され、第2のベローズ23が当接部27においてブッシュ10に係止される。このとき、第2のベローズ23の当接部27の内周面27aが、ブッシュ10の外周面10aに密着する。また、このとき、嵌合部29が保持面21gに嵌合される。これにより、第2のベローズ23が、ブッシュ10と取付部21との間に固定される。
第2の爪14が第2の収容部28に嵌め込まれる際は、ゴム材製の当接部27が弾性変形し、第2の爪14が第2の収容部28に収容される。また、嵌合部29が嵌合される際は、取付部21の内周面21dにおける円筒面21eが第2のベローズ23を嵌め込み姿勢に保持し、嵌合部29がテーパ面21gを摺動して第2のベローズ23が径方向に縮められ、テーパ面21gが滑らかに嵌合部29を保持面21hに誘導する。そして、嵌合部29の嵌合環29aの嵌合面29bが保持面29gに密接に当接して、第2のベローズ23が嵌合部29において取付部21に嵌合され固定される。また、取付部21の内周面21dにおける段部21hは、嵌合部29を軸線x方向において外側方向の位置決めを可能にする。
このように、第2のベローズ23が、ブッシュ10と取付部21との間に嵌め込まれて固定されて、ダストシール1が製造される。
このように、ダストシール1は、取付部21と一体に加硫成形された第1のベローズ22をブッシュ10に嵌め込み、次いで、第2のベローズ23を取付部21とブッシュ10との間に嵌め込むことにより、組み立てることができる。つまり、3つの部品を嵌め込むだけで組み立てることができ、ダストシール1を容易に製造することができる。
また、第2のベローズ23の嵌め込みの際、上述のように、取付部21の内周面21dにテーパ面21fが形成されているため、嵌合部29をテーパ面21fに滑らせて滑らかに保持面21gまで摺動させることができ嵌合部29の嵌合作業を容易にすることができる。
上述のように、本発明の第1の実施の形態に係るダストシール1は、3つの部品を組み立てるだけでダストシール1を製造することができる。また、組み立て作業は、第1のベローズ22をブッシュ10に、また、第2のベローズ23をブッシュ10及び取付部21に嵌め込むだけである。このため、本発明の実施の形態に係るダストシール1によれば、組み立て作業が必要な部品数が少なく、煩わしい組み立て作業が排除されており、ダストシール1の組み立て作業が容易になっている。
次いで、上述の構造を有するダストシール1の使用状態について説明する。図4は、本発明の第1の実施の形態に係るダストシール1の使用状態を示すための部分断面図である。本実施の形態に係るダストシール1は、車両、例えば自動車のステアリング装置において、ステアリングダストシールとして使用される。
図4に示すように、ダストシール1は、車室とエンジンルームとを隔てるダッシュパネル40に開口するコラムホール41に取り付けられており、コラムホール41に挿通されているステアリングシャフト42とコラムホール41との間の間隙を密封している。ダストシール1は、ダスト、雨水等の異物が車室内に侵入することを防止している。
ダストシール1は、取付部21がコラムホール41に嵌め込まれて所定の締め代を持って嵌合されて、ダッシュパネル40に固定されている。取付部21の端部21bの外周面21cと、補強環24の外周面24aとは、コラムホール41に密接して当接しており、ダッシュパネル40とダストシール1との間が密封されている。また、取付部21のフランジ21aは、ダッシュパネル40の車室側の面である車室側面40aに当接しており、軸線x方向においてダストシール1が位置決めされている。
また、ブッシュ10にはステアリングシャフト42が挿通されており、ステアリングシャフト42は、ブッシュ10の内周面10bに摺動可能に支持されている。ブッシュ10は、軸線x方向に長く延びた内周面10bによってステアリングシャフト42を支持しているので、ステアリングシャフト42が大きく偏心した場合でも、ステアリングシャフト42の動きに追従してステアリングシャフト42に対して安定した姿勢を保持することができる。このため、第1のシールリップ30及び第2のシールリップ35のステアリングシャフト42への当接姿勢を適切に保持することができる。ブッシュ10の内周面10bには、図示しない潤滑剤が塗布されており、ステアリングシャフト42の摺動を滑らかにしている。ステアリングシャフト42の外周面42aには第1のシールリップ30のリップ先端部32及び第2のシールリップ35のリップ先端部36が夫々密接に当接しており、ステアリングシャフト42とブッシュ10との間を密閉している。
このように、取付部21及び第1のシールリップ30によって、コラムホール41とステアリングシャフト42との間はエンジンルーム側から密封されており、ダスト、雨水等の異物が車室内に侵入することが防止されている。また、第1のシールリップ30及び第2のシールリップ35によって、ブッシュ10の内周面10aに塗布された潤滑剤がブッシュ10とステアリングシャフト42との間に保持され、潤滑剤の漏れが防止されている。
また、ハンドルの高さ調整や、自動車の走行中に発生する振動等により、ステアリングシャフト42は傾斜したり変位して、コラムホール41に対して相対的に移動する。このため、ステアリングシャフト42の移動に伴ってブッシュ10もコラムホール41に対して相対運動する。ブッシュ10の運動に伴って、第1のベローズ22及び第2のベローズ23は伸縮運動をし、この第1,2のベローズ22,23の伸縮運動により、第1のベローズ22とブッシュ10との接合部には繰り返しの負荷が掛かる。上述のように、第1のベローズ22及び第2のベローズ23とブッシュ10とは、第1,2の爪13,14と第1,2の収容部26,28とを介して夫々強固に接合されている。このため、第1及び第2のベローズ22,23とブッシュ部分10との夫々の接合部におけるこの繰り返しの負荷に対する耐久性は高くなっており、第1及び第2のベローズ22,23とブッシュ10との夫々の間の接合が解けることを抑制することができる。
また、取付部21と第1のベローズ22とが同一の材料から一体に成形されているため、第1のベローズ22と取付部21との接合部(端部22b)の強度が高くなっており、この接合部に加わる繰り返しの負荷に対するダストシール1の耐久性を高めることができる。
このように、本実施の形態に係るダストシール1においては、第1のベローズ22及び第2のベローズ23とブッシュ10との間の夫々の接合部の接合強度、及び、第1のベローズ22と取付部21との間の接合部の接合強度が高められている。このため、ブッシュ10の移動に伴うダストシール本体20の繰り返しの伸縮運動に対する耐疲労性を向上させることができ、ブッシュ10の運動によるダストシール本体20の損傷を抑制することができる。
このため、ブッシュ10に衝撃が加わった場合でも、ブッシュ10がダストシール本体20から外れることを十分に抑制でき、ブッシュ10のステアリングシャフト42への追従性を維持することができ、第1及び第2のシールリップ30,35のステアリングシャフト42に対する姿勢を適切な姿勢に維持することができる。従って、第1及び第2のシールリップ30,35の密封性を向上させ、長期に亘り維持させることができる。
上述のように、本発明の第1の実施の形態に係るダストシール1は、その組み立て作業を容易にすることができ、ブッシュ10と第1及び第2のベローズ22,23との間の接合強度を高めることができる。
次いで、本発明の第2の実施の形態に係るダストシールについて説明する。本発明の第2の実施の形態に係るダストシール50は、上記本発明の第1の実施の形態に係るダストシール1に対して、ブッシュ60、第1のベローズ70の当接部71、及び第2のベローズ80の当接部81においてのみ異なる。以下、上述の本発明の第1の実施の形態に係るダストシール1と同一及び類似の構成要素についてはその説明を省略し、同一の符号を付す。
図5は、本発明の第2の実施の形態に係るダストシール50の概略構成を示すための部分断面図であり、ダストシール50におけるブッシュ60及び当接部71,81を拡大して示すための断面図である。
ブッシュ60は、外側の端部61における外周面60aに、テーパ面62が形成されている。テーパ面62は、外側方向に向かうに連れて縮径する円錐面状の面である。また、テーパ面62には、外周方向に凸の環状の凸部63が形成されている。
また、ブッシュ60は、内側の端部64に爪65を有する。爪65は、断面形状がコの字状であり、軸線x方向に延びるフック状のフック部66と、軸線x方向に突出する突条部67とを備える。フック部66は径方向において突条部67に対向しており、その間に凹部68を形成している。フック部66は突条部67の外周側に位置している。
第1のベローズ70は、当接部71の内周面72がブッシュ60のテーパ面62に対応した形状を呈しており、内周面72はテーパ面62に密着している。また、当接部71は、内周面72とテーパ面62とにおいて、ブッシュ60に加硫接着されている。
第2のベローズ80の当接部81は、内周側の端部に爪64に係合可能な爪82を備える。爪82は、断面形状がコの字状であり、軸線x方向に延びるフック状のフック部83と、軸線x方向に突出する突条部84とを備える。フック部83は径方向において突条部84に対向しており、その間に凹部85を形成している。フック部83は突条部84の内周側に位置している。また、爪82において、フック部83の内周側には切欠き部86が形成されている。爪65のフック部66は、爪82の凹部85と断面形状が同一であり、爪82のフック部83は、爪66の凹部68と断面形状が同一であり、また、爪81の切欠き86は、爪65の突条部67と断面形状が同一である。
図5に示すように、ダストシール50において、ブッシュ60の爪65と第2のベローズ80の爪82とは互いに係合しており、第2のベローズ80は、内側においてブッシュ60に係止されている。具体的には、爪65のフック部66が爪82の凹部85内に密着して収容され、また、爪82のフック部83が爪65の凹部68内に密着して収容され、フック部66とフック部82とが軸線x方向において互いに係合されている。また、突条部84は、フック部66に外周側において当接し、突条部67はフック部83に内周側において当接している。このような、爪65と爪82との係合によって、第2のベローズ80とブッシュ60とは強固に係止されて接合されている。
次いで、ダストシール50の製造方法について説明する。ダストシール本体20において、取付部21及び第1のベローズ70は、同一のゴム材料から加硫成形により一体に成形される。また、この加硫成形の際、公知の方法により上記の形状に成形されたブッシュ60と補強環24とが、成形型の中に配置され、ブッシュ60がテーパ面62において当接部71の内周面72に加硫接着され、補強環24が取付部21に加硫接着される。同様に、第2のベローズ80は、ゴム材から加硫成形により成形される。
次いで、上記ダストシール1の製造方法と同様に、第2のベローズ80を軸線x方向に移動して、第2のベローズ80をブッシュ60と取付部21との間に嵌め込む。これにより、ブッシュ60の爪65と第2のベローズ80の爪82とが上記のように係合し、第2のベローズ80が当接部81においてブッシュ60に係止され、また、第2のベローズ80の嵌合部29が取付部21に嵌合されてダストシール50が完成する。
本発明の第2の実施の形態に係るダストシール50は、上記本発明の第1の実施の形態に係るダストシール1と同様の効果を奏することができ、その組み立て作業を容易にすることができ、ブッシュ60と第1及び第2のベローズ70,80との間の接合強度を高めることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記本発明の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の概念及び特許請求の範囲に含まれるあらゆる態様を含む。また、上述した課題及び効果の少なくとも一部を奏するように、各構成を適宜選択的に組み合わせてもよい。例えば、上記実施の形態における、各構成要素の形状、材料、配置、サイズ等は、本発明の具体的使用態様によって適宜変更され得る。具体的には、取付部21、補強環24、第1,2のシールリップ30,35、第1,2のベローズ22,23,70,80の蛇腹等の形状は上述の形状に限るものではない。
また、ダストシール1において、ブッシュ10と第1のベローズ22との係合部は、上記第1の爪13と第1の収容部26とから成るものに限られるものではなく、第1のベローズ22の端部(当接部25)をブッシュ10の外周面10aに係合可能にするものであればよい。
同様に、ブッシュ10と第2のベローズ23との係止部は、上記第2の爪14と第2の収容部28とから成るものに限られるものではなく、第2のベローズ23の端部(当接部27)をブッシュ10の外周面10aに係止可能にするものであればよい。
また、ダストシール50において、ブッシュ60と第1のベローズ70との接合部は、上記テーパ面62と内周面72とから成るものに限られるものではなく、第1のベローズ70の端部(当接部71)をブッシュ60の外周面60aに当接させて加硫接着させることを可能にするものであればよい。
同様に、ブッシュ60と第2のベローズ80との係止部は、上記爪65,82とから成るものに限られるものではなく、第2のベローズ80の端部(当接部81)をブッシュ60の外周面10aに係止可能にするものであればよい。
また、ダストシール1,50において、第2のベローズ23,80の嵌合部29の形状は上述の形状に限るものではなく、また、取付部21の内周面21d(保持面21g等)の形状は上記の形状に限るものではなく、第2のベローズ23,80の嵌合部29が取付部21の内周面21dに嵌合可能な形状であればよい。また、第2のベローズ23,80は外周において取付部21の内周面に嵌合されるものではなく、他の係合や係止形態等によって固定可能な形状であってもよい。
また、ダストシール1,50においては、第1のシールリップ30と第2のシーリップ35とが設けられるものとしたが、エンジンルーム側に設けられた第1のシールリップ30のみが設けられるようにしてもよい。
また、本発明の第1及び第2の実施の形態に係るダストシール1,50は、車両のステアリングダストシールとして使用されるものとしたが、本発明に係るダストシールの適用対象はこれに限られるものではなく、産業機械等、本発明の奏する効果を利用し得るすべての構成に対して、本発明は適用可能である。
1,50,100 ダストシール
10,60,101 ブッシュ
10a,60a 外周面
10b 内周面
11,12,61,64,101a,101b 端部
11a,12a 端部外周面
13 第1の爪
14 第2の爪
15 凸部
16,18,68 凹部
17,66,83 フック部
17a テーパ面
17b 段部
19 溝
20,102 ダストシール本体
21,107 取付部
21a フランジ
21b 端部
21c 外周面
21d 内周面
21e 円筒面
21f テーパ面
21g 保持面
21h 段部
22,70,105 第1のベローズ
22a,23b 凸部
22b,22c,23c,23d 端部
23,80,106 第2のベローズ
23a 凹部
24,108 補強環
24a 外周面
25,27,71,81 当接部
25a,27a,72 内周面
25b,27b 端部
26 第1の収容部
26a,28a,85 凹部
26b,28b 凸部
28 第2の収容部
28c 段部
29 嵌合部
29a 嵌合環
29b 嵌合面
29c 保持部
30 第1のシールリップ
31 端部
32,36 リップ先端部
35 第2のシールリップ
40,131 ダッシュパネル
40a 車室側面
41,132 コラムホール
42,130 ステアリングシャフト
42a 外周面
62 テーパ面
63 凸部
65,82 爪
67,84 突条部
86 切欠き
103 シールリップ
104 取付部材
105a,106a 内側端部
x 軸線

Claims (5)

  1. 被取付部材に設けられた開口と該開口に挿通されるシャフトとの間を密封するためのダストシールであって、軸線を中心とする環状のダストシール本体と、前記シャフトが摺動可能に挿通される前記軸線を中心とする環状のブッシュとを備えるダストシールにおいて、
    前記ダストシール本体は、前記被取付部の開口に嵌合される前記軸線を中心とする環状の弾性材製の取付部と、弾性材製の蛇腹を有する前記軸線を中心とする環状の第1の蛇腹部と、弾性材製の蛇腹を有する前記軸線を中心とする環状の第2の蛇腹部とを備え、前記第1の蛇腹部と前記第2の蛇腹部とは前記軸線方向において互いに並んで配設されており、
    前記ブッシュは、外周面に設けられていて前記軸線方向において内側に凹む第1の凹部と、外周面に設けられていて前記軸線方向において外側に凹む第2の凹部とを備え、
    前記第1の凹部は、前記外周面における外側の端部と凸部とが、径方向に対向して形成する環状の空間であり、
    前記第2の凹部は、前記外周面における内側の端部とフック部とが、径方向に対向して形成する環状の空間であり、
    前記第1の蛇腹部は、前記取付部と一体であり、外周において前記取付部の内周面に接続しており、内周において前記ブッシュの外周面の前記第1の凹部に固定されており、
    前記第2の蛇腹部は、外周において前記取付部の内周面に固定されており、内周において前記ブッシュの前記第2の凹部に係止されていることを特徴とするダストシール。
  2. 前記第2の蛇腹部は、前記内周において前記ブッシュの前記第2の凹部に、前記第2の蛇腹部と前記ブッシュとの間の係合によって係止されていることを特徴とする請求項1記載のダストシール。
  3. 前記第2の蛇腹部は、前記外周において前記取付部の内周面に嵌合されて前記取付部に固定されていることを特徴とする請求項1又は2記載のダストシール。
  4. 前記第1の蛇腹部は、前記軸線方向に延びる第1のシールリップを備え、該第1のシールリップは前記シャフトの外周面に摺動可能に当接することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載のダストシール。
  5. 前記第2の蛇腹部は、前記軸線方向に延びる第2のシールリップを備え、該第2のシールリップは前記シャフトの外周面に摺動可能に当接することを特徴とする請求項4記載のダストシール。
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