JP6663702B2 - 空気弁 - Google Patents
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Description
弁箱及び蓋体には、挿通孔がそれぞれ形成されており、これらの挿通孔にボルト(ボルト軸)を挿通し、このボルトの雄ネジ部にナットを螺合させて、弁箱に蓋体を取付けている。
本発明の空気弁は、上部に開口が形成された弁箱と、前記弁箱の側部に設けられ、上下方向に沿って延びる貫通孔が形成された支持部と、前記弁箱の上部に設置されていて第一の挿入孔が形成された蓋体と、前記支持部の前記貫通孔及び前記蓋体の前記第一の挿入孔に挿通されたボルト軸と、前記ボルト軸の外周面に設けられ、前記蓋体の前記第一の挿入孔に挿通可能な第一の突部と、前記蓋体の上面に形成されていて前記第一の突部が係合可能な凹部と、前記ボルト軸に螺合し、前記支持部の下面に当接するナットと、を備え、前記第一の突部は、前記ボルト軸とともに回転することで、前記蓋体の凹部に係止して前記弁箱に前記蓋体を固定する固定状態と、前記蓋体の前記第一の挿入孔に挿通可能な解除状態と、に切替え可能であることを特徴としている。
この発明によれば、第一の挿入孔の側縁部側に壁が無く、第一の挿入孔内を目視により確認しやすくなるため、第一の挿入孔に第一の突部を合わせ易くすることができる。
この発明によれば、第一の突部を固定状態にすると、弁箱に蓋体が固定された状態で、さらに第二の突部により弁箱にカバーが固定される。この状態から、ボルト軸をその軸線周りに回転させて、第一の突部を解除状態にすると、第二の突部が蓋体の第二の挿入孔に挿通可能な向きになる。カバーの第二の挿入孔をボルト軸及び第二の突部が通ることで、弁箱から蓋体が取外される。
したがって、弁箱に蓋体及びカバーを固定した状態から、ボルト軸の向きを調節することで、弁箱から蓋体及びカバーを一度に取外すことができる。
以下、本発明に係る空気弁の第1実施形態を、図1から5を参照しながら説明する。
図1に示すように、本実施形態の空気弁1は、例えば上水道等の水(流体)を流す図示しない管路に直交させて設けた立ち上がり管(分岐管)に、副弁(補修弁)を介して設けられており、副弁の上端部P1に連結させて用いられる。
なお、図1以下では支持部11を1つのみ示している。
弁箱10の外周面の下部には、フランジ部10cが設けられている。フランジ部10cには、上下方向Zに貫通する取付け孔10dが形成されている。
支持部11は、弁箱10の側部、すなわち弁箱10の外周面の上端部に設けられている。本実施形態では、弁箱10の軸線C1周りに4つの支持部11が等角度ごとに配置されている。
なお、弁箱10に設けられる支持部11の数に制限はなく、1つから3つでもよいし、4つ以上でもよい。支持部11に対応付けて設けられるボルト軸13、ナット15、後述するカバー35の挿入孔35a、締結ナット36の数についても同様である。
図3及び図4に示すように、蓋体12の各隅部には、前述の切欠き孔12aが形成されている。切欠き孔12aは、蓋体12を上下方向Zに貫通するとともに、蓋体12の側縁部12bに開口している。図4に示す平面視において、切欠き孔12aは、非円形であって、弁箱10の径方向を長辺とする矩形状である。
図3及び図4に示すように、蓋体12の上面12cには、一対の凹部12dが形成されている。
蓋体12の上面12cにおいて、凹部12dは切欠き孔12aの長手方向の中間部から切欠き孔12aに略直交する方向にそれぞれ延びている。
図1に示すように、蓋体12の中央部には、大空気孔12eが形成されている。蓋体12の下面には、大空気孔12eを囲うように封止部材18が取付けられている。蓋体12は、上部開口10aを覆っている。
大径部の下部の外周面には、第一の雌ネジ部13dが形成されている。小径部の外周面には、第二の雌ネジ部13eが形成されている。第一の雌ネジ部13dには、ナット15が螺合している。第一の雌ネジ部13dにおけるナット15が螺合している部分よりも下方の部分には、E形止め輪等の規制部材19が固定されている。
規制部材19により、ナット15は第一の雌ネジ部13d上で規制部材19よりも下方に移動できず、第一の雌ネジ部13dからナット15を取外すことはできない。
第一の突部14は、蓋体12の凹部12dに係合している。この凹部12dに係合している第一の突部14の状態が、固定状態である。第一の突部14が固定状態であるときに、第一の突部14はナット15とともに支持部11及び蓋体12を上下方向Zに締め付ける(挟持する)ことで、弁箱10に蓋体12を固定する。このようにして、ボルト軸13及びナット15は、弁箱10に蓋体12を取付けている。
ナット15を緩めた後で、ボルト軸13及び一対の第一の突部14を軸線C2周りに回転することで、第一の突部14を固定状態と解除状態とに切替えることができる。
なお、第一の突部14は支持部11の貫通孔11aを挿通することはできず、支持部11の上面に係止される。
フロート弁体ガイド25は、有底筒状に形成され、上端の開口部(符号省略)が弁箱10の上部開口10aに連通している。フロート弁体ガイド25には、水等を通過させるためのスリット25aや小孔(符号省略)が形成されている。
フロート弁体26は球状に形成され、フロート弁体ガイド25内に配置されており、弁箱10内が水で充填されているときに、水による浮力によって浮くことができる。
カバー35は、中央部が上方に向かって凸となるように湾曲した円板状に形成されており、各挿入孔35aには、ボルト軸13の小径部が挿通されている。カバー35は、ボルト軸13の段部13cに係止しており、締結ナット36は、カバー35の上面に当接している。第二の雌ネジ部13e上で締結ナット36を締め付けることで、弁箱10にカバー35が固定されている。
図1に示すように、副弁の上端部P1には、取付け孔P3が形成されたフランジ部P2が設けられている。空気弁1は、副弁の上端部P1のフランジ部P2と弁箱10のフランジ部10cとを対向(当接)させた状態で、取付け孔P3、10dに図示しないボルト等の締結部材を挿通させることで、副弁に連結される。
フロート弁体26が位置Q4に移動し、小空気孔弁座28の小空気孔28aをフロート弁体26が塞ぐ。小空気孔弁座28の小空気孔28a内を、水が流れなくなる。
先ず、副弁を閉状態にして、管路から空気弁1への水及び空気を遮断する。
空気弁1の各ボルト軸13から締結ナット36を取外し、カバー35を上方に移動させ、カバー35の挿入孔35aからボルト軸13を抜く。こうして、弁箱10からカバー35を取外す。
次に、各ボルト軸13に螺合しているナット15をボルト軸13周りに回転させて緩める。ボルト軸13には規制部材19が固定されているので、ナット15を回し過ぎることはなく、ボルト軸13からナット15が外れることを防止できる。
凹部12dに係合して固定状態になっている第一の突部14を、ボルト軸13とともに軸線C2周りに回転させ、第一の突部14を解除状態にする。ボルト軸13及び一対の第一の突部14を下方に移動させ、切欠き孔12aに一対の第一の突部14を挿通させる。切欠き孔12aは蓋体12の側縁部12bに開口しているため、切欠き孔12aの側縁部12b側に壁が無く、側縁部12b側で第一の突部14が切欠き孔12aに引っ掛からない。切欠き孔12a内を、目視により確認しやすくなる。
第一の突部14を固定状態から解除状態にするだけで弁箱10から蓋体12を簡単に取外せるため、空気弁1のメンテナンス性が向上する。
すなわち、弁箱10の上部に蓋体12を置く。ボルト軸13を上方に移動させ、切欠き孔12aに一対の第一の突部14を挿通させる。第一の突部14を軸線C2周りに回転させ、第一の突部14を解除状態から固定状態にする。ナット15を締め付けて、弁箱10に蓋体12を取付ける。
カバー35の挿入孔35aにボルト軸13を挿通し、ボルト軸13の段部13cにカバー35を係止させる。ボルト軸13に締結ナット36を螺合させ、弁箱10にカバー35を固定する。
そして、切欠き孔12aは蓋体12の側縁部12bに開口しているため、切欠き孔12aの側縁部12b側に壁が無く、切欠き孔12a内を目視により確認しやすくなる。したがって、切欠き孔12aを第一の突部14が通りやすくすることができる。
次に、本発明の第2実施形態について図6及び7を参照しながら説明するが、前記実施形態と同一の部位には同一の符号を付してその説明は省略し、異なる点についてのみ説明する。
図6及び図7に示すように、本実施形態の空気弁2は、第1実施形態の空気弁1のボルト軸13の小径部に第二の雌ネジ部13eが形成されていなく、締結ナット36に代えてボルト軸13に一対の第二の突部40を備えている。
本実施形態では、カバー35に挿入孔35aに代えて、第二の挿入孔35bが形成されている。第二の挿入孔35bは、例えば切欠き孔12aにほぼ平行(弁箱10の径方向)に延びている。
第二の突部40は、第一の突部14が凹部12dに係合した固定状態であるときに、カバー35に係止する。ボルト軸13の段部13cと第二の突部40とにより挟まれることで、弁箱10にカバー35が固定される。
一方で、第一の突部14が図7に示す位置Q1に配置されて解除状態であるときに、第二の突部40は、図7に示す位置Q6すなわち第二の挿入孔35bに沿うように配置され、カバー35の第二の挿入孔35bに挿通可能となる。このとき、第二の突部40は、蓋体12の切欠き孔12aにも挿通可能となる。
第一の突部14が固定状態であると、第二の突部40がカバー35に係止していて、弁箱10に蓋体12及びカバー35が固定されている。この状態から、ナット15を緩める。ボルト軸13とともに第一の突部14及び第二の突部40を軸線C2周りに回転させ、第一の突部14を解除状態にする。第二の突部40はカバー35の第二の挿入孔35bに挿通可能となるため、第二の挿入孔35bに第二の突部40を通して、弁箱10からカバー35を外す。
蓋体12の切欠き孔12aには第一の突部14及び第二の突部40が挿通可能であるため、切欠き孔12aに第一の突部14及び第二の突部40を通して、弁箱10から蓋体12を外す。
ボルト軸13に第二の突部40が形成されていることで、弁箱10に蓋体12及びカバー35を固定した状態から、ボルト軸13の向きを調節することで、弁箱10から蓋体12及びカバー35を一度に取外すことができる。また、第二の突部40の形状を板状に形成しても良い。これにより、ボルト軸13をつまみやすく、回転し易くできる。
例えば、前記第1実施形態及び第2実施形態では、ボルト軸13に一対の第一の突部14が設けられるとしたが、ボルト軸13に第一の突部14が1つだけ設けられてもよい。この1つの第一の突部14によっても、蓋体12に第一の突部14が係止した固定状態と、切欠き孔12aに第一の突部14が挿通可能な解除状態とに切替え可能だからである。一対の第二の突部40についても同様である。
切欠き孔12aは、蓋体12の側縁部12bに開口していなくてもよい。この場合、切欠き孔12aは、上下方向Zに貫通する第一の挿入孔となる。このように構成されても、蓋体12の第一の挿入孔を第一の突部14が上下方向Zに挿通することができるからである。
また、第一の突部14は上部から見ると一文字形状となっているが、十字形状や三角、四角等の多角形、あるいは星形形状であってもよく、それに対応した切欠き孔12a(開口無し)を蓋体12に形成すればよい。
10 弁箱
10a 上部開口(開口)
11 支持部
11a 貫通孔
12 蓋体
12a 切欠き孔(第一の挿入孔)
12b 側縁部
12c 上面
12d 凹部
13 ボルト軸
14 第一の突部
15 ナット
35 カバー
35b 第二の挿入孔
40 第二の突部
Z 上下方向
Claims (3)
- 上部に開口が形成された弁箱と、
前記弁箱の側部に設けられ、上下方向に沿って延びる貫通孔が形成された支持部と、
前記弁箱の上部に設置されていて第一の挿入孔が形成された蓋体と、
前記支持部の前記貫通孔及び前記蓋体の前記第一の挿入孔に挿通されたボルト軸と、
前記ボルト軸の外周面に設けられ、前記蓋体の前記第一の挿入孔に挿通可能な第一の突部と、
前記蓋体の上面に形成されていて前記第一の突部が係合可能な凹部と、
前記ボルト軸に螺合し、前記支持部の下面に当接するナットと、
を備え、
前記第一の突部は、前記ボルト軸とともに回転することで、前記蓋体の凹部に係止して前記弁箱に前記蓋体を固定する固定状態と、前記蓋体の前記第一の挿入孔に挿通可能な解除状態と、に切替え可能であることを特徴とする空気弁。 - 前記第一の挿入孔は、前記蓋体の側縁部を開口した切欠き孔であることを特徴とする請求項1に記載の空気弁。
- 上部に開口が形成された弁箱と、
前記弁箱の側部に設けられ、上下方向に沿って延びる貫通孔が形成された支持部と、
前記弁箱の上部に設置されていて第一の挿入孔が形成された蓋体と、
前記支持部の前記貫通孔及び前記蓋体の前記第一の挿入孔に挿通されたボルト軸と、
前記ボルト軸の外周面に設けられ、前記蓋体の前記第一の挿入孔に挿通可能な第一の突部と、
前記蓋体の上部を覆い、第二の挿入孔が形成されたカバーと、
前記ボルト軸の外周面に設けられ、前記カバーの前記第二の挿入孔に挿通可能な第二の突部と、
前記ボルト軸に螺合し、前記支持部の下面に当接するナットと、
を備え、
前記第一の突部は、前記ボルト軸とともに回転することで、前記蓋体に係止して前記弁箱に前記蓋体を固定する固定状態と、前記蓋体の前記第一の挿入孔に挿通可能な解除状態と、に切替え可能であり、
前記第二の突部は、前記第一の突部が前記固定状態であるときに、前記カバーに係止して前記弁箱に前記カバーを固定し、前記第一の突部が前記解除状態であるときに、前記カバーの前記第二の挿入孔に挿通可能であることを特徴とする空気弁。
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