JP6662811B2 - 精穀プラントおよび精穀プラントの制御方法 - Google Patents

精穀プラントおよび精穀プラントの制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、米や麦などの穀物を精穀する精穀プラントおよび精穀プラントの制御方法に関するものである。詳しくは、大型の精穀装置でも極めて少量の原料をロスを生じさせることなく、効率よく且つムラなく(二度搗きや三度搗きなどをすることなく)精穀することができる精穀プラントおよび精穀プラントの制御方法に関するものである。
米や麦などの穀物を精穀する精穀プラントは、主に原料タンク、精穀装置、選別装置、製品貯蔵タンクなどとこれらの装置を繋ぐ搬送手段(配管、コンベア、昇降機など)から構成されている。ここで、近年の精穀業界においては、多品種少量生産が主流になっており、中でも大型の精穀装置でありながら、極めて少量のロットを処理しなければならなくなっているが、未だそれを可能にする技術が確立されていないのが現状である。
また、近年の精穀業界においては、前に精穀を行った品種が後に精穀を行う品種に混合する、いわゆるコンタミを防止することが強く求められている。
すなわち、精穀された製品は、精穀された日(製造された日)が精穀日付(製造日)となることから、このようなコンタミが発生してしまうと、最も古い精穀日付を記載しなければなってしまうのである。特に、米においては「JAS法」および「穀物及び精米品質表示基準」において最も古い精穀日付を記載しなければないことが定められていることから、このような古い白米が後日精穀した白米に混合してしまうと精穀日付(製造日)が遡ってしまうことになり、その結果、精穀日付(製造日)の古い製品として消費者に敬遠されてしまうことになるのである。
従って、このような多品種少量生産においてコンタミを防止するため、従前においては、ロットの切替えの際に前に精穀を行った品種を精穀プラントから全て除去(清掃)してから、後に精穀を行う品種を精穀プラントに供給して精穀を行っているのが一般的になっているのであるが、上記したとおり、設備が大型化している現在の状況においては、このコンタミを防止する作業は、時間と手間がかかる作業となっており、また製品歩留率及び生産効率を低下させる要因となっているのである。
さらに、精穀プラントを構成する精穀装置は、装置内(より具体的には精穀室内)に穀物(穀粒)が送り込まれるが、その排出口には抵抗板などの排出を適度に規制する圧迫機構があるので精穀室内の内圧が高まって穀物(穀粒)同士が高圧で強く擦れ合うことで精穀が行われる仕組みとなっている。
従って、精穀初期や終了時の精穀装置においては、精穀室内に穀物(穀粒)が全く無いか、若しくは十分に充填されないことから精穀部内の内圧が低く、その結果、精穀装置から排出される精穀初期や終了時の穀物は無処理や不完全な精穀状態となって排出されてしまうという問題があるのである。
そこで、このような問題を解消するために、精穀装置から排出される精穀初期の穀物を次工程に送ることなく、一旦原料タンクに戻したり、或いは別の容器に貯留した後に再度精穀装置に搬送して(戻して)精穀を行う精穀プラントが開発されている(特許文献1〜5を参照)。
特開平10−109037号公報 特開平10−109038号公報 特開2002−66361号公報 特開2003−153762号公報 特開2005−262102号公報
しかしながら、特許文献1〜5に記載されている精穀プラントは、精穀装置から排出される精穀初期の穀物が一旦別の容器に貯留される際、排出された順に貯留されるのではなく、前後が混合した状態で貯留され、更にそれを再び精穀装置に供給する時も貯留された順位に関係なく供給する構造となっている。
ここで、精穀初期において精穀装置から排出される穀物は、精穀開始直後は全く精穀されていない無処理の状態の穀物が排出されるが、その後、1分搗きの状態の穀物、2分搗きの状態の穀物、3分搗きの状態の穀物、という具合に徐々に精白度が高まり、やがて所定の精白度のものが排出するという具合に、全く精穀されていない状態の穀物から所定の精白度に精穀がなされた状態の穀物までが順次、精白度を高めながら、連続して排出されるものとなっている。
従って、特許文献1〜5に記載されている精穀プラントのように、昇降機を用いて再度、精穀装置に供給する構造の精穀プラントの場合には、昇降機の下部にて精穀初期において精穀装置から排出される上記した各段階の穀物(全く精穀されていない状態の穀物から徐々に精白度を高めた各段階のもの)が混合された状態で容器に貯留され、更に精穀装置に供給される際も、容器内の貯留穀物が順不同に供給されることになってしまうのである。
その結果、例えば米の場合では、精白度にムラがある状態の米が再度精穀装置に供給されてしまうことから、一部の米については二度搗きや三度搗きなどの過剰に精穀が進んだ状態に精穀しないと未精白の米が製品の中に混じってしまうという問題が発生してしまうのである。
また、このような過剰に精穀が進んだ状態の穀物が混在してしまうと、歩留率が低くなるだけでなく、少ロットの場合には品質が一定ではなくなってしまうことから消費者に敬遠されてしまう恐れもあるのである。
そこで、従前の精穀プラントでは、極めて少ロットの場合は、必要とする製品量よりもあえて多い量の原料を精穀装置に供給して精穀を行い、精穀初期において精穀装置から排出される穀物は一旦別の容器に貯留して再精穀をした後、超過分としてやむなくいわゆる「格下げ米」などとして安値で販売せざるを得ないのが現状となっているのである。
しかしながら、特許文献1〜5に記載されている精穀プラントを大型化して多品種少量生産を行おうとした場合には、このような超過分(ロス)が極めて多くなってしまうことになり、効率のよい精穀ができないという問題(ジレンマ)に陥るのである。
今般、本願発明者は鋭意検討を重ねた結果、特定の構造とすることによって、大型の精穀装置でも極めて少量の原料でも、効率よく且つムラなく(二度搗きや三度搗きなどをすることなく)精穀することができる精穀プラントおよび精穀プラントの制御方法を実現するに至った。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る精穀プラントは、原料タンクと、貯留容器と、原料タンクの排出口と貯留容器の排出口に接続される精穀装置と、精穀装置の排出口から排出される穀物を次工程に搬送する搬送経路と、搬送経路の途中に設けた切替装置と、切替装置から分岐して排出される穀物を前記精穀装置から排出した順に貯留容器に回収する回収経路とを備え、貯留容器は、精穀装置から排出される穀物を、精穀開始から穀物の精白度が所定の精白度に達するまでの間、精穀装置から排出される順に貯留し、且つ先入れ先出し方式で精穀装置に供給するものであることを特徴とする。
本発明の請求項2に係る精穀プラントは、貯留容器の排出口は、精穀装置の供給口に連結されているものであることを特徴とする。
本発明の請求項3に係る精穀プラントは、さらに空気輸送手段を備え、精穀装置から排出される穀物が、空気輸送手段によって輸送されて貯留容器に貯留されるものであることを特徴とする。
本発明の請求項4に係る精穀プラントは、貯留容器が、筒状の容器であることを特徴とする。
本発明の請求項5に係る精穀プラントの制御方法は、原料タンクと、貯留容器と、原料タンクの排出口と貯留容器の排出口に接続される精穀装置と、精穀装置の排出口から排出される穀物を次工程に搬送する搬送経路と、搬送経路の途中に設けた切替装置と、切替装置から分岐して排出される穀物を前記精穀装置から排出した順に貯留容器に回収する回収経路とを備え、精穀開始時は、精穀装置から排出される穀物が回収経路に送られるように切替装置を制御して、精穀装置から排出される穀物を排出される順に貯留容器内に貯留し、精穀装置から排出される穀物の精白度が所定の精白度に達した場合には、切替装置を制御して、精穀処理後の穀物を次工程に搬送し、原料タンク内の原料が全て精穀装置に供給された後には、貯留容器内に貯留されている穀物を先入れ先出しの順に精穀装置に供給することを特徴とする。
本発明に係る精穀プラントによれば、原料タンクと、貯留容器と、原料タンクの排出口と貯留容器の排出口に接続される精穀装置と、精穀装置の排出口から排出される穀物を次工程に搬送する搬送経路と、搬送経路の途中に設けた切替装置と、切替装置から分岐して排出される穀物を貯留容器に回収する回収経路とを備え、貯留容器は、精穀装置から排出される穀物を、精穀開始から穀物の精白度が所定の精白度に達するまでの間、精穀装置から排出される順に貯留し、且つ先入れ先出し方式で精穀装置に供給するように構成されているので、従前の精穀プラントのように、精穀初期において精穀装置から排出される各段階の穀物が混在して精穀装置に供給されることを防止することができる。
なお、係る技術的効果は大型設備において極めて少ロットの生産を行わなければならない場合に特に有用なものとなる。
本発明の請求項2に係る精穀プラントによれば、貯留容器の排出口が精穀装置の供給口に連結(配管を介して連結)するように構成されているので、貯留容器に積層された穀物を貯留された状態のまま(精穀初期において精穀装置から排出された状態のまま)、直接、精穀装置に供給することができる。
本発明の請求項3に係る精穀プラントによれば、さらに空気輸送手段を備え、排出される穀物を順序よく空気輸送するように構成されているので、精穀初期において精穀装置から排出される各段階の穀物を排出される順により効率よく貯留容器に積層貯留することができる。
また、空気輸送をすることによって、精穀装置から排出される各段階の穀物が切替装置内や回収経路の途中において順不同となって混合したり、残ったりすることなく、排出される順により効率よく貯留容器に貯留することができる。
さらに、空気輸送をすることによって、バケットコンベアやスクリューコンベアなどの従前の輸送手段(昇降機)に比べて、精穀装置から排出される各段階の穀物が輸送手段内に残ったり、溜まったりすることを防止することができ、排出される順により効率よく貯留容器に貯留することができる。
本発明の請求項4に係る精穀プラントによれば、貯留容器の構造が筒状の容器で構成されているので、精穀初期において精穀装置から排出される各段階の穀物を、排出される順に効率よく貯留容器に貯留することができる。
また、貯留容器を筒状の容器とすれば、送り込まれた順(先入れ先出しの順)に精穀装置に供給することができる。
本発明の請求項5に係る精穀プラントの制御方法によれば、原料タンクと、貯留容器と、原料タンクの排出口と貯留容器の排出口に接続される精穀装置と、精穀装置の排出口から排出される穀物を次工程に搬送する搬送経路と、搬送経路の途中に設けた切替装置と、切替装置から分岐して排出される穀物を貯留容器に回収する回収経路とを備え、精穀開始時は、精穀装置から排出される穀物が回収経路に送られるように切替装置を制御して、精穀装置から排出される穀物を排出される順に貯留容器内に貯留し、精穀装置から排出される穀物の精白度が所定の精白度に達した場合には、切替装置を制御して、精穀処理後の穀物を次工程に搬送し、原料タンク内の原料が全て精穀装置に供給された後には、貯留容器内に貯留されている穀物を先入れ先出しの順に精穀装置に供給するように構成されている。
従って、一旦貯留容器に貯留した精穀初期の穀物を精穀作業の最後に精穀装置に再供給する際、最初に再供給される原料は精穀装置内に存在する最後の原料と同じ状態の穀物(全く精穀されていない状態の穀物)であることになり、その後グラデーションのように徐々に精穀が進んだ穀物が再供給され、最後に完全に精穀がなされた状態の穀物が再供給されることになる。そして完全に精穀がなされた状態の穀物が再供給された時点で精穀装置の排出口(より具体的には精穀室の排出口)を開放し、さらに精穀室内の残留穀物の排出手段(送風など)を稼動することによって、完全に精穀がなされた状態の穀物が全て精穀装置から排出されることになり、その結果極めて少ロットの生産を行わなければならない場合でも、原料を無駄なく、またムラを極力少なくした状態で精穀することができることになる。なお、係る技術的効果は大型設備において多品種少量生産を行わなければならない場合に特に有用なものとなる。
本発明に係る精穀プラントの一の実施形態を示す正面図である。 図1の側面図である。
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に述べる実施形態は本発明を具体化した一例に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものでない。図1は本発明に係る精穀プラントの一の実施形態を示す正面図であり、図2は図1の側面図である。
(基本構造)
まず、図1、2を例にして、本発明に係る精穀プラントの基本構成を説明する。
本発明に係る精穀プラント1は、穀物を貯蔵しておく原料タンク2、穀物の精穀を行う精穀装置3(精穀装置3の供給口にはシャッターS1とそれと連動して作動する定量送穀装置Qが設けられている)、精穀装置3から排出される精穀初期段階の穀物を一時的に貯留する貯留容器4(貯留容器4の底部(排出口)にはシャッターS2が設けられている)、精穀装置3から排出される穀物を次工程に搬送する搬送経路5、搬送経路5の途中に設けた切替装置6、切替装置6から分岐して貯留容器4に接続される回収経路7、原料タンク2に原料を搬送するため、または搬送経路5を通過した精穀処理後(精穀完了後)の穀物を次工程(図示せず)に搬送するための搬送装置8を主要部品として構成されている。
なお、図1、2に示す精穀プラント1においては、搬送装置8は昇降機となっており、原料タンク2に原料を搬送するための搬送装置(昇降機)8aと、精穀処理後(精穀完了後)の穀物を次工程(図示せず)に搬送するための搬送装置(昇降機)8bによって構成されている構造となっている。
また、原料タンク2の排出口および貯留容器4の排出口は、精穀装置3の供給口に配管T1、T2を介して接続(連結)されている構造となっている。なお、図1、2に示す精穀プラント1においては、配管T1と精穀装置3の供給口との間にさらに定量送穀装置Qが設けられている構造となっている。
さらに、図1、2に示す精穀プラント1においては、送風装置(ブロワー)9、送風ダクト10(精穀装置3に空気を送風する送風ダクト10aと、回収経路7に空気を送風する送風ダクト10b)、切替装置11を主要部品とする空気輸送手段12が設けられている構造となっている。
次に、主張な構成要素について説明する。
(原料タンク)
本発明に係る精穀プラント1に用いられる原料タンク2は、上記のとおり、原料である穀物を貯蔵しておくものである。
なお、図1、2に示す精穀プラント1においては原料タンク2は1つとなっているが、複数にすることもできるし、更に原料タンク2に原料を供給する大型タンクを複数設けることもできる。
(精穀装置)
本発明に係る精穀プラント1に用いられる精穀装置3は、穀物を精穀にするためのものであり、摩擦式、研削式など各種の構造の精穀装置を採用することができる。また、原料タンク2の排出口と精穀装置3の供給口とを繋ぐ配管T1には貯留容器4の排出口からの配管T2が接続されている構造となっている。なお、図1、2に示す精穀装置3は1台単機であるが数台からなる連座式にすることもできる。
(貯留容器)
本発明に係る精穀プラント1に用いられる貯留容器4は、上記のとおり、精穀装置3から排出される精穀初期段階の穀物([0009]に記載の穀物)を一時的に貯留するためのものである。
なお、本発明に係る精穀プラント1に用いられる貯留容器4は、排出口(底部)にシャッターS2が設けられているとともに、係る排出口に配管T2がそのまま接続されている(直結されている)構造となっている。そして、配管T2はさらに配管T1に接続(連結)されている構造となっている。
つまり、本発明に係る精穀プラント1は、穀物が精穀装置から排出した順に貯留容器4に貯留し、それを貯留された順番の状態のまま、つまり先入れ先出し方式にて直接、精穀装置3に供給することができる構造となっているのである。
従って、従前の精穀プラントのように貯留した精穀初期段階の穀物の前後が混合することなく、排出された順番のままで再び精穀装置3に供給することができるのである。
貯留容器4の形態としては、精穀装置3から排出される精穀初期段階の穀物を排出される順に貯留することができるものであれば特に限定されるものではなく、各種の形態を採用することができる。そして各種の形態の中でも、図1、2に示すような、筒状の容器を採用して回収経路7を通じて送られてくる精穀初期段階の穀物を筒状の容器の下端から積層していく形態を採用すれば、精穀初期段階の穀物をより効果的に先入れ先出し方式にて貯留することができるので好適である。
また、貯留容器4を筒状の容器とすれば、後記するように、精穀作業の最終段階、すなわち原料タンク2から最後の穀物(原料)を精穀装置3に供給してさらに貯留容器4内の穀物を精穀装置3に再供給する段階において、貯留容器4内の穀物を貯留容器4内に積層されている順番に精穀装置3によりスムースに供給することができるので好適である。
さらに、図1、2に示すように、貯留容器4の上部にサイクロン13を設け、回収経路7を係るサイクロン13に接続する構造とすれば、空気輸送をするのに好適となる。すなわち、上記の構造を採用すれば、送風装置9によって空気共に搬送(圧送)されてくる精穀初期段階の穀物はまずサイクロン13に搬送されることになる。そうすると、空気共に搬送(圧送)された精穀初期段階の穀物は、まずサイクロン13において空気が分離され、その後、サイクロン13の下部にある貯留容器4に送られて貯留される(貯留容器4の下端から積層されていく)ことになる。
従って、精穀装置3から排出される精穀初期段階の穀物を貯留容器4内に排出される順により効果的に貯留することができることになるのである。
(搬送経路、切替装置、回収経路)
本発明に係る精穀プラント1に用いられる搬送経路5は、精穀装置3から排出される穀物を選別装置(図示せず)などの次工程に送るための配管である。より具体的には、精穀装置3から排出される穀物を次工程の装置に搬送するための搬送装置8(8b)に送るための配管である。
また、搬送経路5の途中には切替装置6が設けられており、該切替装置6によって精穀装置3から搬送装置8(8b)への通路と、搬送経路5から分岐する回収経路7への通路との切替が行われることになる。
つまり、精穀の初期段階においては、切替装置6を制御して精穀装置3から搬送装置8(8b)への通路を確保することによって、精穀装置3から排出される精穀初期段階の穀物を搬送装置8(8b)への通路に通過させることなく、回収経路7を通じて貯蔵容器4に回収することができることになるのである。また、精穀装置3から排出される穀物の精白度が所定の精白度に達した際には、切替装置6を制御して搬送経路5から分岐する回収経路7への通路を確保することによって、精穀が完了した穀物を回収経路7への通路に通過させることなく、搬送装置8(8b)を通じて次工程の装置に搬送することができることになるのである。
(空気輸送手段)
本発明に係る精穀プラント1に用いられる空気輸送手段12は、精穀終了時に精穀室内に残留した穀物を搬送経路5に漏れなく排出するための空気を送るためのものである。また、精穀装置3から回収経路7に排出される精穀初期段階の穀物を貯留容器4に搬送(回収)するための空気を送るためのものであり、2つの目的に活用される。
具体的には、図1、2に示す精穀プラント1においては、送風装置(ブロワー)9を設けると共に、送風装置(ブロワー)9の排出口に設けた切替装置11を切り替えることによって、送風装置(ブロワー)9で発生させた空気を、精穀装置3の精穀室に送るための送風ダクト10a、または回収経路7に送るための送風ダクト10bのいずれかに送風する構造となっている。そして、空気が送風ダクト10aに送られた場合には精穀装置3内に残存する穀物を除去するため(精穀装置3内に残存する穀物を全て搬送経路5に排出するため)に用いられることになる。一方、空気が送風ダクト10bに送られた場合には精穀装置3から排出される精穀初期段階の穀物を全て回収経路7を通じて排出順に貯留容器4に搬送するために用いられることになる。
なお、空気輸送手段12の構造としては、図1、2に示す空気圧送構造だけでなく、搬送経路5および回収経路7の先に吸引装置(図示せず)を設けて、精穀装置3から排出される精穀処理後(精穀完了後)の穀物や、精穀初期段階の穀物を吸引することによって搬送する吸引構造とすることもできる。そして各種の構造の中でも、精穀初期段階の穀物を前後を混合させることなく、精穀装置3から排出される順に回収経路7を搬送させることができる点から、図1、2に示す空気圧送構造を採用することが好ましい。また、精穀プラント1の構造をシンプルにすることができる点からも空気圧送構造を採用することが好ましい。
(精白度センサ)
本発明に係る精穀プラント1は、精穀装置3から排出される精穀初期段階の穀物、すなわち精穀開始直後の全く精穀されていない状態の穀物から所定の精白度に達した精穀までの穀物を、回収経路7を通じて貯留容器4に順序よく貯留することになるが、精穀装置3から排出される穀物が所定の精白度に達したかどうかは目測や精白度計などによって判断することになる。
ここで、精穀装置3から排出される穀物を目視によって判定して、精穀装置3から排出される穀物が所定の精白度に達したと判断したときには、切替装置6を操作して精穀が完了した穀物を搬送装置8(8b)を通じて次工程の装置に供給するようにすることになるが、精白度を測定する精白度センサ(図示せず、精白度計を内蔵している)を精穀装置3の排出口に設けて、係るセンサによる測定結果に基づいて自動的に切替装置6を操作することもできる。
このように精白度センサ(図示せず)を精穀装置3の排出口に設けて、係る精白度センサの測定結果に基づいて、すなわち精白度センサの測定値が所定の精白度に達したときに、制御手段(図示せず)が切替装置6を操作するようにすれば、無人運転が可能なだけでなく、より正確な精穀作業を行うことができるので好適である。
(制御方法)
本発明に係る精穀プラントの制御方法は、制御手段(図示せず)によって、例えば米の場合では以下の制御および動作を行うものである。なお、穀物の精白度については目視によって判定してもよいし、上記の精白度センサ(図示せず)によって判定してもよい。
(1)まず、シャッターS1を閉じ、搬送装置(昇降機)8aを稼働させて原料(穀物)を原料タンク2に供給する。
(2)次に、切替装置6を制御して、搬送装置8(8b)への通路を遮断すると共に、搬送経路5から分岐する回収経路7への通路を確保して、精穀装置3より排出される穀物が回収経路7に送られるようにする。
(3)次に、切替装置11を制御して、送風装置(ブロワー)9からの空気が送風ダクト10aに流れないように遮断すると共に、空気が送風ダクト10bに送られるようにする。またその際、シャッターS2を閉じるように制御する。
(4)次に、精穀装置3のモーターおよび送風装置(ブロワー)9に通電してそれぞれ運転を開始する。
(5)次に、シャッターS1を開けて原料(穀物)を精穀装置3に供給する(それに伴って定量送穀装置Qも作動させる)。
ここで、精穀装置3内の精穀室が穀物で充満されるまでは、精穀室内に圧力がかからないことになるが、やがて精穀室内に穀物が充満されると、排出口に設けた圧迫機構(図示せず)によって精穀室内の圧力が上昇して精穀作業が開始され、排出口(図示せず)より穀物が排出されることになる。そして、精穀装置3から排出され始める精穀初期段階の穀物は、搬送経路5から分岐する回収経路7に送られることになり、送風ダクト10bによって送られてくる空気に乗って搬送されることになる。
従って、精穀初期段階の穀物は空気によって圧送されることになることから、穀物は精穀装置3から排出される順に回収経路7内を流れていくことになるのである。
(6)次に、回収経路7によって搬送(回収)された穀物は、サイクロン13によって空気が分離され、その後、サイクロン13の下部にある貯留容器4に送られて貯留されることになる。従って、精穀装置3から排出される精穀初期段階の穀物は、精穀装置3から排出される順に貯留容器4内に貯留することになる。
(7)次に、精穀装置3から排出される穀物は、最初は無精白(原料)のままであったものが徐々に精白度が増し、短時間に所定の精白度の米となって排出されることとなる。
そして、目視または精白度センサによって、精穀装置3から排出される穀物が所定の精白度に達したときに、切替装置6を制御して回収経路7への通路を遮断すると共に、精穀装置3から搬送装置8(8b)への通路を確保して、精穀装置3から排出される穀物が搬送経路5を通じて搬送装置8(8b)に送るようにすることで、貯留容器4への穀物の供給を停止する一方、精穀装置3から排出される精穀処理後(精穀完了後)の穀物を次工程の装置に搬送する。
またこの段階で、精穀装置3から排出される穀物を貯留容器4に空気輸送する必要がなくなることから、送風装置9の運転を停止する。
次に、この状態にて原料タンク2内の原料(穀物)が無くなるまで精穀装置3の運転を続けるのであるが、ここで貯留容器4内には、送られてきた穀物が、未処理の穀物から所定の精白度の穀物まで、送られてきた順番のままで貯留されていることになる。そして、これらの穀物は原料タンク2内の原料(穀物)を全て精穀装置3に供給し終わるときまで保管されることになるのである。
(8)次に、精穀作業が進み原料タンク2内の原料(穀物)を全て精穀装置3に供給し終えたときに、それを知らせるセンサ(図示せず)の信号によってシャッターS2を開き、貯留容器4内に積層貯留されている穀物を積層されている順、つまり先入れ先出しの順で精穀装置3に供給するのである。
ここで、貯留容器4内の穀物が供給される際における精穀装置(精穀室)内の状態は、供給口附近の穀物は未処理の穀物であり、排出口に近づくほど精白度が高い穀物が充填され、排出口附近は所定の精白度の穀物が充填されている状態となっている。
そうすると、貯留容器4から再供給される穀物の最初の部分は、精穀装置3内の供給口附近の穀物と同じ状態の穀物(全く精穀されていない未処理の状態の穀物)となっており、そしてその後、グラデーションのように徐々に精穀が進んだ穀物が再供給されることになり、最後に所定の精白度の穀物が精穀装置3に再供給されることになる。
そして、所定の精白度の穀物が精穀装置3に再供給される段階では、そのあとに精穀装置3(精穀室)内に供給される穀物がなくなることから、精穀室内の圧力は低下することになる。すなわち、所定の精白度の穀物が精穀装置3に再供給される段階においては、精穀室内における精穀作用は進行しなくなり、2度搗きや3度搗きという過剰精穀の発生を防止することができるのである。
(9)そのように、精穀装置3(精穀室)内の圧力が低下すると、モーターMの負荷が低下することになる。
そして、その負荷の低下を制御手段が検知することによって、以下の動作を行うことで一連の作業を終了する。
まず、精穀装置3の排出口に設けている圧迫機構を解除して排出口を開放する。
次に、シャッターS1およびシャッターS2を閉じて、切替装置11を制御し、送風装置(ブロワー)9を再稼働して空気が送風ダクト10bに流れないように遮断すると共に、空気を送風ダクト10aに送り、精穀装置3内に残存している穀物を全て搬送経路5に送り出す。
最後に、精穀装置3および送風装置(ブロワー)9の運転を停止して、一連の作業を終了する。
従って、本発明に係る精穀プラントおよび精穀プラントの制御方法は、上記の構成を具備し、上記の制御、動作を行うことから、多品種少量の原料を、ロスを生じさせることなく、効率よく且つムラなく(二度搗きや三度搗きなどをすることなく)精穀することができることになる。また、係る技術的効果は大型設備において多品種少量生産を行わなければならない場合に特に有用なものとなる。
なお、本実施例では貯留容器4の下端にシャッターS2を設けているが、貯留容器4を緩やかな傾斜角度に設定すればシャッターS2を付けなくともよい。その理由は原料タンク2から穀物が供給され、配管T1が穀物で充満している時は、配管T2より貯留容器4内の穀物は配管T1内に流入出来ず、原料タンク2より穀物の供給がなくなり、配管T1内の穀物が無くなった時に始めて流入が始まることになるからである。
本発明に係る精穀プラントは、米や麦などの穀物を精製するプラントに用いることができる。その中でも、玄米から白米を製造する精穀プラントに用いれば特に有用なものとなる。
1 精穀プラント
2 原料タンク
3 精穀装置
4 貯留容器
5 搬送経路
6 切替装置
7 回収経路
8 搬送装置
8a 搬送装置(昇降機)
8b 搬送装置(昇降機)
9 送風装置(ブロワー)
10 送風ダクト
10a 送風ダクト
10b 送風ダクト
11 切替装置
12 空気輸送手段
13 サイクロン
M モーター
Q 定量送穀装置
S1 シャッター
S2 シャッター
T1 配管
T2 配管

Claims (5)

  1. 原料タンクと、
    貯留容器と、
    前記原料タンクの排出口と前記貯留容器の排出口に接続される精穀装置と、
    前記精穀装置の排出口から排出される穀物を次工程に搬送する搬送経路と、
    前記搬送経路の途中に設けた切替装置と、
    前記切替装置から分岐して排出される穀物を前記精穀装置から排出した順に前記貯留容器に回収する回収経路とを備え、
    前記貯留容器は、
    前記精穀装置から排出される穀物を、精穀開始から穀物の精白度が所定の精白度に達するまでの間、前記精穀装置から排出される順に貯留し、且つ先入れ先出し方式で前記精穀装置に供給するものであることを特徴とする精穀プラント。
  2. 前記貯留容器の排出口は、
    前記精穀装置の供給口に連結されているものであることを特徴とする請求項1に記載の精穀プラント。
  3. さらに空気輸送手段を備え、
    前記精穀装置から排出される穀物が、
    前記空気輸送手段によって輸送されて前記貯留容器に貯留されるものであることを特徴と
    する請求項1または請求項2に記載の精穀プラント。
  4. 前記貯留容器が、
    筒状の容器であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の精穀プラント。
  5. 原料タンクと、
    貯留容器と、
    前記原料タンクの排出口と前記貯留容器の排出口に接続される精穀装置と、
    前記精穀装置の排出口から排出される穀物を次工程に搬送する搬送経路と、
    前記搬送経路の途中に設けた切替装置と、
    前記切替装置から分岐して排出される穀物を前記精穀装置から排出した順に前記貯留容器に回収する回収経路とを備え、
    精穀開始時は、
    前記精穀装置から排出される穀物が前記回収経路に送られるように前記切替装置を制御し
    て、前記精穀装置から排出される穀物を排出される順に前記貯留容器内に貯留し、
    前記精穀装置から排出される穀物の精白度が所定の精白度に達した場合には、
    前記切替装置を制御して、精穀処理後の穀物を前記次工程に搬送し、
    前記原料タンク内の原料が全て前記精穀装置に供給された後には、
    前記貯留容器内に貯留されている穀物を先入れ先出しの順に前記精穀装置に供給すること
    を特徴とする精穀プラントの制御方法。
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