JP6662589B2 - ブロックポリイソシアネート組成物及びその製造方法、一液型コーティング組成物、塗膜、並びに塗膜を備える物品 - Google Patents
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Description
[1]
脂肪族ジイソシアネート及び脂環族ジイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも1種のジイソシアネートより誘導されたポリイソシアネートと、活性メチレン系化合物と、から得られるブロックポリイソシアネートと、
燐酸トリエステル化合物と、を含む、ブロックポリイソシアネート組成物であって、
前記ブロックポリイソシアネート組成物は、前記ブロックポリイソシアネートの質量に対して、前記燐酸トリエステルを100質量ppm以上2000質量ppm以下含む、ブロックポリイソシアネート組成物。
[2]
前記活性メチレン系化合物は、マロン酸ジエステル化合物を含む、[1]に記載のブロックポリイソシアネート組成物。
[3]
前記マロン酸ジエステル化合物は、マロン酸ジエチルである、[2]に記載のブロックポリイソシアネート組成物。
[4]
前記活性メチレン系化合物は、アセト酢酸エステル化合物をさらに含む、[2]又は[3]に記載のブロックポリイソシアネート組成物。
[5]
前記ブロックポリイソシアネートは、前記ポリイソシアネート、前記マロン酸ジエステル化合物及び前記アセト酢酸エステル化合物の合計量に対して、40質量%以上70質量%以下の前記ポリイソシアネートと、10質量%以上50質量%以下の前記マロン酸ジエステル化合物と、1.0質量%以上20質量%以下の前記アセト酢酸エステル化合物と、から得られる、[4]に記載のブロックポリイソシアネート組成物。
[6]
前記アセト酢酸エステル化合物は、アセト酢酸エチルである、[4]又は[5]に記載のブロックポリイソシアネート組成物。
[7]
[1]〜[6]のいずれかに記載のブロックポリイソシアネート組成物と、多価活性水素化合物と、を含む、一液型コーティング組成物。
[8]
[7]に記載の一液型コーティング組成物により形成された塗膜。
[9]
[8]に記載の塗膜を備える物品。
[10]
脂肪族ジイソシアネート及び脂環族ジイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも1種のジイソシアネートより誘導されたポリイソシアネートと、活性メチレン系化合物と、を反応させて、ブロックポリイソシアネートを得る反応工程と、
前記ブロックポリイソシアネートと燐酸トリエステル化合物とを混合し、ブロックポリイソシアネート組成物を得る混合工程とを有し、
前記ブロックポリイソシアネート組成物は、前記ブロックポリイソシアネートの質量に対して、前記燐酸トリエステルを100質量ppm以上2000質量ppm以下含む、ブロックポリイソシアネート組成物の製造方法。
本実施形態のブロックポリイソシアネート組成物は、脂肪族ジイソシアネート及び脂環族ジイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも1種のジイソシアネートより誘導されたポリイソシアネートと、活性メチレン系化合物と、から得られるブロックポリイソシアネートと、燐酸トリエステル化合物と、を含む。また、ブロックポリイソシアネート組成物は、上記ブロックポリイソシアネートの質量に対して、上記燐酸トリエステル化合物を100質量ppm以上2000質量ppm以下含む。
本実施形態のブロックポリイソシアネートは、ポリイソシアネートが有するイソシアネート基とブロック剤としての活性メチレン系化合物とを反応させることにより得られる。本実施形態のブロック剤は、少なくとも活性メチレン系化合物を含めばよく、本実施形態の効果を損なわない範囲で、活性メチレン系化合物以外のブロック剤を併用してもよい。
本実施形態のポリイソシアネートは、脂肪族ジイソシアネート及び脂環族ジイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも1種のジイソシアネートより誘導される。
本実施形態の活性メチレン系化合物は、マロン酸ジエステル化合物を含むことが好ましい。また、活性メチレン系化合物は、アセト酢酸エステル化合物をさらに含むことがより好ましい。さらに、活性メチレン系化合物として、本実施形態の効果を損なわない範囲で、マロン酸ジエステル化合物、アセト酢酸エステル化合物以外の活性メチレン系化合物を含んでもよい。その他の活性メチレン系化合物としては、特に限定されないが、例えば、マロン酸ジニトリル、アセチルアセトン、メチレンジスルホン、ジベンゾイルメタン、ジピバリルメタン、アセトンジカルボン酸ジエステルが挙げられる。
本実施形態のブロックポリイソシアネート組成物は、燐酸トリエステル化合物を含む。また、ブロックポリイソシアネート組成物は、ブロックポリイソシアネート組成物中のブロックポリイソシアネートの質量に対して、燐酸トリエステル化合物を100質量ppm以上2000質量ppm以下含む。燐酸トリエステル化合物をこのような範囲で含むことによって、ブロックポリイソシアネート組成物自体の初期着色と経時着色を小さくすることができる。
本実施形態のブロックポリイソシアネート組成物には、亜燐酸エステル化合物をさらに含むことができる。亜燐酸エステル化合物を含むことによって、ブロックポリイソシアネート組成物自体の経時着色をより抑制することができる傾向にある。このような亜燐酸エステル化合物としては、特に限定されないが、例えば、亜燐酸ジエステル化合物、亜燐酸トリエステル化合物が挙げられる。
本実施形態のブロックポリイソシアネート組成物には、ブロックポリイソシアネート組成物自体の結晶性や、ブロックポリイソシアネート組成物を用いた一液型コーティング組成物における貯蔵安定性を改良するために、溶剤としてモノアルコール類を含んでもよい。モノアルコール類としては、特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、2−ブタノール、t−ブタノール、n−アミルアルコール、イソアミルアルコール、2−メチル−1−ブタノール、n−ヘキサノール、2−メチル−1−ペンタノール、2−エチル−1−ブタノール、n−ヘプタノール、n−オクタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルカルビトール、ジエチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、シクロヘキサノール、フェノール、ベンジルアルコール、イソアミルアルコールが挙げられる。
本実施形態の一液型コーティング組成物は、上述したブロックポリイソシアネート組成物と、多価活性水素化合物とを含む。
多価活性水素化合物としては、特に限定されないが、ポリオール、ポリアミン及びアルカノールアミンからなる群より選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましく、その中でも、ポリオールを含むことがより好ましい。
(1)ジグリセリン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等、
(2)エリスリトール、D−トレイトール、L−アラビニトール、リビトール、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、ガラクチトール、ラムニトール等の糖アルコール系化合物、
(3)アラビノース、リボース、キシロース、グルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトース、ソルボース、ラムノース、フコース、リボデソース等の単糖類、
(4)トレハロース、ショ糖、マルトース、セロビオース、ゲンチオビオース、ラクトース、メリビオース等の二糖類、
(5)ラフィノース、ゲンチアノース、メレチトースなどの三糖類、
(6)スタキオース等の四糖類
が挙げられる。
本実施形態の塗膜は、上述した一液型コーティング組成物により形成される。また、本実施形態の塗膜を備える物品は、上述した自動車等が本実施形態の塗膜を備えるものである。特に限定されないが、例えば、本実施形態の一液型コーティング組成物を、ロール塗装、カーテンフロー塗装、スプレー塗装、静電塗装、ベル塗装等により塗装後、焼付け工程を経ることにより、塗膜を形成することができる。この塗膜は、焼付け工程を経て、架橋塗膜が形成されていることが好ましい。一液型コーティング組成物の硬化後の架橋塗膜は、ブロック化反応前のポリイソアネート由来のウレタン結合だけでなく、ブロックイソシアネート基由来のアミド結合、エステル結合等の極性基を有することができる。そのため、本実施形態の一液型コーティング組成物から形成された架橋塗膜は、一般的なウレタン架橋塗膜の特徴である耐薬品性、耐熱性、耐水性等に加え、積層塗装又はリコートを行う場合に、層間での水素結合等が可能となり、層間の密着性に優れる傾向にある。焼付け工程後、架橋構造が完全に形成されていない塗膜においても、上記の極性基を有するため、積層塗装又はリコート時に密着性に優れる点が架橋塗膜と同様に優れている。
製造例1又は2で製造したポリイソシアネートのNCO含有量(質量%)は、次の通りに求めた。三角フラスコに製造例1又は2で製造したポリイソシアネート1〜3gを精秤し(Wg)、トルエン20mLを添加し、ポリイソシアネートを完全に溶解した。その後、2規定のジ−n−ブチルアミンのトルエン溶液10mLを添加し、完全に混合した後、15分間室温放置した。さらに、この溶液にイソプロピルアルコール70mLを加えて、完全混合した。この溶液を1規定塩酸溶液(ファクターF)で、指示薬を用いて滴定して、滴定値V2mLを得た。次に、上記同様の滴定操作についてポリイソシアネートを用いないこと以外は同様に行ない、滴定値V1mLを得た。得られた滴定値V2mL及び滴定値V1mLから、ポリイソシアネートのNCO含有量を、下記式に基づいて算出した。
NCO含有量=(V1−V2)×F×42/(W×1000)×100
また、実施例及び比較例で得られたブロックポリイソシアネート組成物の有効NCO含有量(質量%)については、仕込み量からの計算値で求めた。
製造例1又は2で製造したポリイソシアネートの粘度(mPa.s)は、E型粘度計(商品名:RE−85R 東機産業株式会社製)を用いて25℃での粘度を測定した。標準ローター(1°34′×R24)を用いて、回転数は以下の通り設定した。
100r.p.m.( 128mPa.s未満の場合)
50r.p.m.( 128mPa.s以上256mPa.s未満の場合)
20r.p.m.( 256mPa.s以上640mPa.s未満の場合)
10r.p.m.( 640mPa.s以上1280mPa.s未満の場合)
5r.p.m.( 1280mPa.s以上2560mPa.s未満の場合)
2.5r.p.m.( 2560mPa.s以上5120mPa.s未満の場合)
1.0r.p.m.( 5120mPa.s以上10240mPa.s未満の場合)
0.5r.p.m.(10240mPa.s以上20480mPa.s未満の場合)
製造例1又は2で製造したポリイソシアネートの数平均分子量は、下記の装置を用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、「GPC」という。)を用いて、ポリスチレン基準の数平均分子量として求めた。
装置:東ソー社製の商品名「HLC−802A」
カラム:東ソー社製の商品名「G1000HXL」×1本
「G2000HXL」×1本
「G3000HXL」×1本
キャリアー:テトラヒドロフラン
検出方法:示差屈折率
製造例1又は2で製造したポリイソシアネートのイソシアネート基平均数は、(物性1)ポリイソシアネートのNCO含有量と(物性3)数平均分子量から、下記式に基づいて算出した。
イソシアネート基平均数=数平均分子量×NCO含有量/100/42
製造例1又は2で製造したポリイソシアネートの残留HDI濃度(質量%)は、(物性3)数平均分子量の測定で得られたポリイソシアネートのピーク面積と、未反応ジイソシアネートモノマー相当の分子量(HDIであれば168)のピーク面積から下記式に基づいて算出した。
残留HDI濃度=(未反応ジイソシアネートモノマー相当のピーク面積)/{(ポリイソシアネートのピーク面積)+(未反応ジイソシアネートモノマー相当のピーク面積)}×100
実施例又は比較例で得られたブロックポリイソシアネート組成物の固形分濃度(質量%)は、次の通りに求めた。底直径38mmのアルミ皿を精秤後、ブロックポリイソシアネート組成物をアルミ皿上に約1g乗せた状態で精秤し(W1)、ブロックポリイソシアネート組成物を均一厚さに調整後、105℃のオーブンで1時間保持した。アルミ皿が室温になった後、アルミ皿に残存したブロックポリイソシアネート組成物を精秤した(W2)。
固形分濃度=W2/W1×100
実施例又は比較例で得られたブロックポリイソシアネート組成物中の燐酸トリエステル化合物の含有量(質量ppm)は、次の通り求めた。各ブロックポリイソシアネート組成物と同様の溶剤組成に測定対象の燐酸トリエステル化合物を添加した標準試料を調整し、下記に示す条件でGC/MS測定して検量線を作成した。実施例及び比較例のブロックポリイソシアネート組成物についても、同様にGC/MS測定を行ない、検量線から燐酸トリエステル化合物の定量を行なった。
GC装置:Agilent社製の商品名「6890」
カラム:SUPELCO社製の商品名「Equity−1」
内径0.25mm×30m
液相厚:1.0μm
カラム温度:開始温度50℃、10℃/分で昇温、最終温度300℃で20分保持
カラム流量:1.0mL/分(ヘリウム)
注入口温度:320℃
注入法:スプリット法(スプリット比;1/10)
注入量:1.0μL
MS装置:日本電子社製の商品名「Automass sun」
イオン源温度:240℃
インターフェイス温度:300℃
イオン化法:電子イオン化(EI)法
ブロックポリイソシアネート組成物についての製造初期の着色を、分光光度計で透過率を測定し(波長430nmでの透過率を「T430%」で示す。測定器「UV−160」(島津製作所社製の商品名)、セル長=20mm、リファレンスには蒸留水を使用)、以下の基準で評価した。
○:T430%が99%以上(無色)
×:T430%が99%未満
60℃で2週間保存した後のブロックポリイソシアネート組成物の着色を、分光光度計で透過率を測定し(波長430nmでの透過率を「T430%」で示す。測定器「UV−160」(島津製作所社製の商品名)、セル長=20mm、リファレンスには蒸留水を使用)、以下の基準で評価した。
◎:T430%が98%以上(無色)
○:T430%が97%以上98%未満(無色)
×:T430%が97%未満
塗膜のゲル分率を測定することにより、低温硬化性を評価した。80℃又は90℃に保持されているオーブン内で、30分間焼き付けた硬化塗膜を、アセトンに23℃で24時間浸漬した時の重量残存率で表した。
◎:重量残存率が90%以上
○:重量残存率が80%以上90%未満
△:重量残存率が80%未満
撹拌器、温度計、還流冷却管、窒素吹き込み管を取り付けた4ッ口フラスコの内部を窒素雰囲気にし、HDI600g、3価アルコールであるポリカプロラクトン系ポリエステルトリオール「プラクセル303」((株)ダイセル化学社製の商品名、分子量300)30gを仕込み、撹拌下反応器内温度を90℃で1時間保持した。その後、反応器内温度を80℃に保持し、イソシアヌレート化反応触媒であるテトラメチルアンモニウムカプリエート0.1gを加え、反応液のNCO含有量が33.4%になった時点で燐酸0.2gを添加し反応を停止した。反応液をろ過した後、薄膜蒸留缶を用いて未反応のHDIを除去して製造例1のポリイソシアネートを得た。得られたポリイソシアネートのNCO含有量は19.2質量%、25℃における粘度は9500mPa.s、数平均分子量は1100、イソシアネート基平均数は5.1、残留HDI濃度は0.2質量%であった。
製造例1と同様の装置を用いて、4ッ口フラスコの内部を窒素雰囲気にし、HDI600gを仕込み、撹拌下反応器内温度を70℃に保持した。イソシアヌレート化触媒テトラメチルアンモニウムカプリエート0.1gを加え、反応液のNCO含有量が38.7%になった時点で燐酸0.2gを添加し反応を停止した。反応液をろ過した後、薄膜蒸留缶を用いて未反応のHDIを除去して製造例2のポリイソシアネートを得た。得られたポリイソシアネートのNCO含有量は21.7質量%、25℃における粘度は2700mPa.s、数平均分子量は660、イソシアネート基平均数は3.4、残留HDI濃度は0.2質量%であった。
撹拌器、温度計、還流冷却管、窒素吹き込み管を取り付けた4ッ口フラスコの内部を窒素雰囲気にし、ポリイソシアネートとして製造例1のポリイソシアネートを100g、活性メチレン系化合物としてマロン酸ジエチル51g、アセト酢酸エチル21g、溶剤1として酢酸ブチル25gを仕込み、28%ナトリウムメチラート溶液1.0gを室温で添加し、80℃で2時間反応した。その後、溶剤2としてn−ブタノール29gを添加し、その温度で2時間撹拌を続けた後、2−エチルヘキシルホスフェート(燐酸2−エチルヘキシルと燐酸ジ(2−エチルヘキシル)の混合物)1.0g及び燐酸トリエステル化合物としてトリス(イソトリデシル)ホスフェート0.0275g(ブロックポリイソシアネートの質量に対して160質量ppm)を添加して、更にトリス(イソトリデシル)ホスファイト1.7gを添加して、十分に撹拌した。得られた固形分濃度75質量%のブロックポリイソシアネート組成物の有効NCO含有量は8.4質量%であった。仕込み原料の組成、反応条件及び得られたブロックポリイソシアネート組成物の物性及び評価を表1に示す。
仕込み原料の組成、反応条件を表1に示すように変更した以外は実施例1と同様に製造を行なった。得られたブロックポリイソシアネート組成物の物性及び評価を表1に示す。
アクリルポリオール(商品名:SETALUX1767、Nuplex社製、水酸基価=150mgKOH/g(固形分)、樹脂分濃度=65質量%)に対して、実施例1で得られたブロックポリイソシアネート組成物を、NCO/OH比が1.0となるよう混合し、酢酸ブチルにて塗料固形分を50質量%に調整し、一液型コーティング組成物を得た。一液型コーティング組成物を用いて、乾燥膜厚約50μmとなるようにポリプロピレン板に塗膜を作製した。得られた塗膜に関して、低温硬化性を評価した。評価結果を表2に示す。
使用したブロックポリイソシアネート組成物を、表2に示すように変更した以外は実施例7と同様に行なった。評価結果を表2に示す。
Claims (10)
- 脂肪族ジイソシアネート及び脂環族ジイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも1種のジイソシアネートより誘導されたポリイソシアネートと、活性メチレン系化合物と、から得られるブロックポリイソシアネートと、
燐酸トリエステル化合物と、
亜燐酸エステル化合物と、を含む、ブロックポリイソシアネート組成物であって、
前記ブロックポリイソシアネート組成物は、前記ブロックポリイソシアネートの質量に対して、前記燐酸トリエステルを100質量ppm以上2000質量ppm以下含み、前記亜燐酸エステル化合物を0.01質量%以上10質量%以下含む、ブロックポリイソシアネート組成物。 - 前記活性メチレン系化合物は、マロン酸ジエステル化合物を含む、請求項1に記載のブロックポリイソシアネート組成物。
- 前記マロン酸ジエステル化合物は、マロン酸ジエチルである、請求項2に記載のブロックポリイソシアネート組成物。
- 前記活性メチレン系化合物は、アセト酢酸エステル化合物をさらに含む、請求項2又は3に記載のブロックポリイソシアネート組成物。
- 前記ブロックポリイソシアネートは、前記ポリイソシアネート、前記マロン酸ジエステル化合物及び前記アセト酢酸エステル化合物の合計量に対して、40質量%以上70質量%以下の前記ポリイソシアネートと、10質量%以上50質量%以下の前記マロン酸ジエステル化合物と、1.0質量%以上20質量%以下の前記アセト酢酸エステル化合物と、から得られる、請求項4に記載のブロックポリイソシアネート組成物。
- 前記アセト酢酸エステル化合物は、アセト酢酸エチルである、請求項4又は5に記載のブロックポリイソシアネート組成物。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載のブロックポリイソシアネート組成物と、多価活性水素化合物と、を含む、一液型コーティング組成物。
- 請求項7に記載の一液型コーティング組成物により形成された塗膜。
- 請求項8に記載の塗膜を備える物品。
- 脂肪族ジイソシアネート及び脂環族ジイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも1種のジイソシアネートより誘導されたポリイソシアネートと、活性メチレン系化合物と、亜燐酸エステル化合物と、を反応させて、ブロックポリイソシアネートを得る反応工程と、
前記ブロックポリイソシアネートと燐酸トリエステル化合物とを混合し、ブロックポリイソシアネート組成物を得る混合工程とを有し、
前記ブロックポリイソシアネート組成物は、前記ブロックポリイソシアネートの質量に対して、前記燐酸トリエステルを100質量ppm以上2000質量ppm以下含み、前記亜燐酸エステル化合物を0.01質量%以上10質量%以下含む、ブロックポリイソシアネート組成物の製造方法。
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