JP6659610B2 - 車載用電池パック廃棄物の処理方法 - Google Patents

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Description

この発明は、所定の車両に設けられ、ケース内部にバッテリーが収容された車載用電池パック廃棄物を処理する方法に関するものであり、特には、車載用電池パック廃棄物を解体することなしに容易に加熱処理することのできる技術を提案するものである。
ハイブリッド自動車や燃料電池自動車、電気自動車等の車両では、駆動源としての電動機に電力を供給するバッテリーが搭載されている。このバッテリーを有効に機能させるため、通常は、特許文献1〜4等に記載されているように、バッテリーならびに、バッテリーを制御するECU、バッテリーを冷却する冷却装置および、バッテリー状態を計測する各種センサー等といった多数の電装部品を一つのパッケージとし、これらをケースの内部に収容した車載用電池パックが用いられている。
かかる車載用電池パックのバッテリーには、充電により電気を蓄えて繰り返し使用することのできる二次電池、なかでもニッケル水素電池が一般に用いられているが、近年は、正極にリチウム遷移金属複合酸化物を使用したリチウムイオン二次電池が用いられてきている。特にリチウムイオン二次電池にはコバルト等の有価金属が含まれており、車載用電池パックが使用後等に廃棄された場合、資源の有効利用の観点より、そのような廃棄物に含まれ得る当該有価金属を、再利用するため比較的低コストで容易に回収することが望まれる。
特許第4917307号公報 特許第4955995号公報 特許第5464357号公報 特開2006−179190号公報
ところで一般に、電子デバイス等に用いられたリチウムイオン二次電池廃棄物を、有価金属の回収のために処理するには、はじめに、リチウムイオン二次電池廃棄物を加熱する焙焼工程を行う。その後、破砕して篩別し、篩下に得られる粉末状の電池粉を浸出液に添加して浸出する。そして、その浸出後液に溶解している各金属元素を、溶媒抽出もしくは中和等により分離させて回収する。
しかるに、先に述べた車載用電池パック廃棄物は、周囲が金属製等のケースで取り囲まれて保護されていることから、その構造上、電子デバイス用のリチウムイオン二次電池廃棄物と同様に加熱・焙焼しようとしても、内部の樹脂材料に着火し難い。それにより、車載用電池パック廃棄物は、その焙焼工程に多大な時間を要し、処理効率及びコストの点で問題があることが解かった。
一方、車載用電池パック廃棄物のケースを開いて解体することは、解体作業に時間がかかるだけでなく、残留電圧による感電の危険性がある。
この発明は、車載用電池パック廃棄物を処理する際のこのような問題を解決することを課題とするものであり、その目的は、車載用電池パック廃棄物を解体することなしに容易に加熱処理することのできる車載用電池パック廃棄物の処理方法を提供することにある。
発明者は経緯検討の結果、加熱処理時に車載用電池パック廃棄物を解体せずに、その内部の樹脂材料が溶融してケース外部に流れ出るように、車載用電池パック廃棄物を加熱することにより、当該樹脂材料が燃焼しながらケース外部に流出するので加熱処理が促進され、それによって処理時間を大きく短縮できることを見出した。
このような知見の下、この発明の車載用電池パック廃棄物の処理方法は、周囲がケースにより取り囲まれて、その内部にバッテリーが収容された車載用電池パック廃棄物を処理する方法であって、車載用電池パック廃棄物が、一方向に長い縦長の外形を有し、車載用電池パック廃棄物を、ケースにより取り囲まれた構造を維持した状態で、該車載用電池パック廃棄物の長手方向が水平面に対して傾斜もしくは直交する向きで配置して、該車載用電池パック廃棄物を熱し、当該熱で溶融したケース内部の樹脂材料をケース外部に流出させながら、車載用電池パック廃棄物を加熱処理することにある。
の場合においては、車載用電池パック廃棄物の長手方向と水平面とがなす角度を、30°〜90°とすることが好ましい。この角度が大きいほど、ケース外部への樹脂材料の排出がより良好に行われる。
またここで好ましくは、焼却炉内で車載用電池パック廃棄物を加熱処理するに当り、車載用電池パック廃棄物の載置面を、焼却炉のバーナーが設けられた炉底から離して位置させ、前記載置面と炉底との間に空間を設ける。
この場合、前記載置面が火格子であり、焼却炉内の前記載置面と炉底との間空間に、加熱処理時に車載用電池パック廃棄物のケース外部に流出して前記載置面を通過する溶融樹脂材料を受ける樹脂受け箇所を設けることができる。なお、樹脂受け箇所がなくても樹脂材料が炉内に排出されることのできる配置態様等であれば、樹脂受け箇所を設けなくても特に問題はない。
そしてまた、この発明の車載用電池パック廃棄物の処理方法では、車載用電池パック廃棄物を、650℃以上の温度で15分以上、特に15分〜30分にわたって加熱して、車載用電池パック廃棄物を加熱処理することが好ましい。
この発明の車載用電池パック廃棄物の処理方法によれば、ケース内部の、熱で溶融した樹脂材料を、ケース外部に流出させながら、車載用電池パック廃棄物を加熱処理することにより、樹脂材料への着火が生じ易くなるので、車載用電池パック廃棄物を、解体することなしに容易に加熱処理することができる。
この発明の一の実施形態に係る車載用電池パック廃棄物の処理方法で採用することのできる車載用電池パック廃棄物の配置態様の一例を模式的に示す側面図である。 図1の車載用電池パック廃棄物の配置態様で、溶融した樹脂材料がケース外部に流出した状態を模式的に示す側面図である。 車載用電池パック廃棄物の配置態様の他の例を模式的に示す側面図である。
以下に、この発明の実施の形態について詳細に説明する。
この発明の車載用電池パック廃棄物の処理方法は、周囲がケースにより取り囲まれて、その内部にバッテリーが収容された車載用電池パック廃棄物を処理するに当り、ケースにより取り囲まれた構造を維持した状態で車載用電池パック廃棄物を熱し、当該熱で溶融したケース内部の樹脂材料を、ケース外部に流出させながら、車載用電池パック廃棄物を加熱処理する。
(車載用電池パック廃棄物)
この発明で対象とする車載用電池パック廃棄物は、ハイブリッド自動車や燃料電池自動車、電気自動車等の車両に搭載された車載用電池パックの廃棄物等である。より具体的は、車両の廃車や車載用電池パックの交換もしくは製造不良またはその他の理由によって廃棄された車載用電池パックであり、このような車載用電池パック廃棄物を対象とすることにより、資源の有効活用を図ることができる。
車載用電池パックは一般に、その周囲の筐体を構成する金属製のケースと、ケース内部に収容されて、複数のバッテリーセルを有するバッテリーおよびその他の構成部品とを備える。ケース内部の構成部品としては、バッテリーを制御するECU等の制御装置、バッテリーの放電ないし充電時のバッテリー温度の上昇を抑制するために、たとえばケース内部で冷却風を循環させる冷却装置、バッテリーの状態を観測するために温度等を計測する各種のセンサーその他の所要の電装部品がある。
車載用電池パックは、それを搭載する車両のスペース上の制約等に応じて様々な形状のものが存在するが、たとえば、平面視でほぼ長方形をなす直方体状等の、一方向に長い縦長の外形を有するものがある。
車載用電池パックの内部に収容されたバッテリーは、充電されて繰り返し使用することが可能なニッケル−カドミウム二次電池や、ニッケル−水素二次電池、リチウムイオン二次電池等が用いられている。
このうち、リチウムイオン二次電池は、通常、リチウム、ニッケル、コバルト及びマンガンのうちの一種以上の単独金属酸化物又は、二種以上の複合金属酸化物等からなる正極活物質が、アルミニウム箔(正極基材)上に、たとえばポリフッ化ビニリデン(PVDF)その他の有機バインダー等によって塗布されて固着された正極と、炭素系材料等からなる負極と、エチレンカルボナートもしくはジエチルカルボナート等の電解液その他の電解質とを含む。特に正極を構成する金属として、コバルト等の有価金属が含まれるので、廃棄物からこれらの有価金属を回収することが資源の有効活用の点で望ましい。
車載用電池パックのケースは、ケース内部とケース外部とを連通させる開口部を有することが一般的である。車載用電池パックの種類にもよるが、上述したような一方向に長い縦長の外形を有する車載用電池パックでは、上記の開口部は、長手方向の端面に存在することがある。
(焙焼工程)
上述したような車載用電池パックの廃棄物は、周囲が金属製等のケースにより保護された堅固な構造を有することから、これを解体することは容易ではない。また解体した場合、残留電圧による感電の危険性がある。
そのため、この発明の実施形態では、車載用電池パック廃棄物を解体せずに、ケースにより取り囲まれた構造を維持した状態で、これに加熱処理を施す焙焼工程を行う。それにより、解体作業に要する時間を削減することができる他、感電のおそれを取り除くことができる。
しかるに、車載用電池パック廃棄物は単純に加熱しても、その外装をなす金属製等のケースで内部が保護されていることにより、十分に焙焼することが困難である。
これに対し、ここでは、車載用電池パック廃棄物のケースの内部に含まれる樹脂材料に着目し、これに着火させることができれば効果的に焙焼できるとの知見の下、車載用電池パック廃棄物を熱し、ケース内部のその熱で溶融した樹脂材料の少なくとも一部を、ケース外部に流出させながら、車載用電池パック廃棄物を加熱処理する。それにより、焙焼に要する加熱時間を短縮することができる。加熱処理の間の少なくともある時点で、溶融した樹脂材料の、ケース外部への流出が生じれば、これに着火することによる燃焼が、車載用電池パック廃棄物の効果的な焙焼をもたらす。
車載用電池パック廃棄物のケース内部に含まれる樹脂材料は、たとえば、車載用電池パックのバッテリーECU、ブロアー、各種センサー等の各部品に用いられており、このような樹脂材料は、加熱処理時に熱によって溶融させるとともにケース外部に流出させることで流出しながら着火し、それに起因する燃焼が温度を急上昇させるので、焙焼が短時間で効果的に行われる。
ここで、車載用電池パック廃棄物のケース内部の樹脂材料をケース外部に流出させる手法としては様々なものが考えられるが、たとえば、図1に模式図で例示するように、一方向に長い縦長の外形をなす車載用電池パック廃棄物1では、特にケースの開口部が長手方向LDの端面もしくはその近傍の端部に存在する場合、その長手方向LDが水平面HPに対して傾斜もしくは直交する向きで配置して加熱処理することが簡便であり、しかもそれにより有効な樹脂材料の流出を実現できる。
この場合、ケース内部で、熱によって溶融した樹脂材料2が長手方向に流れて、図2に示すように、車載用電池パック廃棄物1の下側に端部でケースの隙間から外部に効果的に流れ出る。一方、このような車載用電池パック廃棄物1を、長手方向LDが水平面HPと平行になる向きで配置した場合、溶融した樹脂材料2が、ケース内部の複数のバッテリーセル間の隙間等に滞留して貯留することがあり、これによってケース外部に流出しない可能性がある。
このように車載用電池パック廃棄物1を長手方向LDが水平面HPに対して傾斜もしくは直交する向きで配置する場合、車載用電池パック廃棄物1の長手方向LDと水平面HPとがなす角度θは、鋭角側で測って30°〜90°とすることが好適である。この角度θが小さすぎると、ケース内部の溶融した樹脂材料2の多くをケース外部に流出させることができず、着火が不十分となることが懸念される。
それ故に、車載用電池パック廃棄物1の長手方向LDと水平面HPとがなす角度θは、好ましくは30°〜90°とし、さらに好ましくは60°〜90°とする。
なおここで、車載用電池パック廃棄物1の長手方向LDとは、一方向に長い縦長の車載用電池パック廃棄物1の両端部1a、1bのそれぞれにおける各横断面中心点Pa、Pbを通る直線に沿う方向を意味する。
あるいは、車載用電池パック廃棄物1のケースの開口部が長手方向LDの端部に存在しない場合、ケースの開口部がある位置に応じて、その開口部を水平方向よりも鉛直方向の下側に向けた状態で加熱処理を行うことが、樹脂材料の良好な排出を実現する点で好適である。
なお、図3に示すように、車載用電池パック廃棄物1の長手方向LDと水平面HPとがなす角度θはほぼ90°とすることも可能であり、このときは、車載用電池パック廃棄物1の長手方向LDが水平面HPに対してほぼ直交する向きとなる。
車載用電池パック廃棄物1を加熱するには、重油バーナー等の火炎を使用した可燃ごみ等の焼却処理に用いられる一般的な焼却炉を使用することができる。これにより、特殊な設備を用いる場合に比して設備コストの増大を抑えることができる点で有利である。
焼却炉内に車載用電池パック廃棄物1を投入して加熱する場合、図1〜3に示すように、一個または複数個の車載用電池パック廃棄物1を、たとえば金属製の籠状等の所定の電池パック収容コンテナ3内に入れて、当該電池パック収容コンテナ3ごと焼却炉内に投入することができる。
そしてここでは、車載用電池パック廃棄物1を入れたこの電池パック収容コンテナ3の底面を火格子4(車載用電池パック廃棄物1の載置面)上に配置し、この火格子4は、焼却炉のバーナーがある炉底5から離隔させて位置させる。それにより、火格子4と炉底5との間に空間6を設ける。
さらにこの場合、火格子4と炉底5との間に空間6に、溶融樹脂材料の受け皿として、樹脂受け箇所7を設けることができるが、樹脂材料を炉内に排出される態様であれば、必ずしも樹脂受け箇所7を設けることを要しない。また、樹脂受け箇所7は、溶融樹脂材料を受け止めることができれば、どのような形状ないし形態でもかまわない。
これにより、図2に示すように、加熱処理時に、車載用電池パック廃棄物1のケース外部に流出して火格子4を通過する溶融樹脂材料は、樹脂受け箇所7で保持され、ここで炉底5の図示しないバーナーによって容易に着火するので、樹脂材料の着火による燃焼により、車載用電池パック廃棄物1の焙焼をより効果的に行うことができる。
車載用電池パック廃棄物1は、十分に加熱・焙焼させてその後の処理を確実に行うため、650℃以上の温度で15分以上にわたって加熱することが好ましい。特に、650℃〜850℃の温度で15分〜30分にわたって加熱することがより好適である。なおここでいう温度は炉内温度を意味する。
(金属回収工程)
上述したようにして焙焼工程を行った後、公知の種々の手法等により、焙焼後の車載用電池パック廃棄物から有価金属その他の金属を回収することができる。
たとえば、車載用電池パック廃棄物がリチウムイオン二次電池である場合は、電子デバイス用のリチウムイオン二次電池廃棄物と同様の湿式処理を施し、各種の金属を回収することができる。具体的には、焙焼後の車載用電池パック廃棄物を破砕する破砕工程、破砕後に篩分けする篩別工程、篩下の粒状体を酸浸出する浸出工程、その浸出後液に溶媒抽出もしくは中和等を行って、そこに溶解している各金属元素を分離して回収する回収工程を行うことができる。
次に、この発明の車載用電池パック廃棄物の処理方法を試験的に実施し、その効果を確認したので以下に説明する。但し、ここでの説明は単なる例示を目的としたものであり、それに限定されることを意図するものではない。
比較例1では、車載用電池パック廃棄物1個(40kg)を解体せずに、焼却炉No.1の炉内で水平に配置し、加熱処理を行った。1時間毎に炉内を確認して炎が出ていることを確認し、炎が消え炉から取り出し、外側フレームを解体した結果、樹脂分の未燃焼部があり再度焼却した。
実施例1〜3では、6個の車載用電池パック廃棄物(計240kg)を、解体せずに、焼却炉No.4の炉内で、図1に示すようにコンテナ内でその側壁に斜めに立て掛けて配置し、これをコンテナごと焼却炉内に投入して加熱処理を行った。
実施例4〜7では、12個〜16個の車載用電池パック廃棄物(計600kg)を、解体せずに、図3に示すように垂直に立てて配置し、これをコンテナごと焼却炉内に投入して加熱処理を行った。実施例4、6は焼却炉No.4を使用し、実施例5は焼却炉No.1を、実施例7は焼却炉No.2をそれぞれ使用した。
比較例1及び実施例1〜7の加熱時間及びバーナー使用時間をそれぞれ表1に示す。
なお焼却炉No.1及び2は、炉内に、焼却対象物を載せる水冷配管のロストルが配置されるとともに、そのロストルの下方側が灰出し部となっている。焼却炉No.4は、炉内に、内部に焼却対象物が配置されるコンテナを載せる耐火物を有するものである。焼却炉No.3はここでは用いていない。
Figure 0006659610
比較例1では、車載用電池パック廃棄物の長手方向端部のケース開口部から樹脂材料の流出が多少見受けられたが、ケース内部からの火炎がおさまらず、焼却完了に6時間要した。その途中で、ケースを開いて解体し、バーナーで焙ることで焼却を完了させた。
実施例1〜7では、加熱途中に確認したところ、車載用電池パック廃棄物から樹脂材料が流出しており、特に実施例4〜7では多くの樹脂材料が流出し、これに着火したことにより全体が燃焼していた。また、表1に示す結果より、実施例1〜7では、加熱時間及びバーナー使用時間を大幅に短縮することができたことが解かる。
よって、この発明によれば、車載用電池パック廃棄物を解体することなしに容易に加熱処理できることが解かった。
1 車載用電池パック廃棄物
1a、1b 車載用電池パック廃棄物の端部
2 溶融樹脂材料
3 電池パック収容コンテナ
4 火格子(車載用電池パック廃棄物の載置面)
5 炉底
6 空間
7 樹脂受け箇所
LD 車載用電池パック廃棄物の長手方向
HP 水平面
θ 車載用電池パック廃棄物の長手方向と水平面とがなす角度
Pa、Pb 車載用電池パック廃棄物の端部の横断面中心点

Claims (5)

  1. 周囲がケースにより取り囲まれて、その内部にバッテリーが収容された車載用電池パック廃棄物を処理する方法であって、
    車載用電池パック廃棄物が、一方向に長い縦長の外形を有し、
    車載用電池パック廃棄物を、ケースにより取り囲まれた構造を維持した状態で、該車載用電池パック廃棄物の長手方向が水平面に対して傾斜もしくは直交する向きで配置して、該車載用電池パック廃棄物を熱し、当該熱で溶融したケース内部の樹脂材料をケース外部に流出させながら、車載用電池パック廃棄物を加熱処理する、車載用電池パック廃棄物の処理方法。
  2. 車載用電池パック廃棄物の長手方向と水平面とがなす角度を、30°〜90°とする、請求項に記載の車載用電池パック廃棄物の処理方法。
  3. 焼却炉内で車載用電池パック廃棄物を加熱処理するに当り、車載用電池パック廃棄物の載置面を、焼却炉のバーナーが設けられた炉底から離して位置させ、前記載置面と炉底との間に空間を設ける、請求項1又は2に記載の車載用電池パック廃棄物の処理方法。
  4. 前記載置面が火格子であり、焼却炉内の前記載置面と炉底との間空間に、加熱処理時に車載用電池パック廃棄物のケース外部に流出して前記載置面を通過する溶融樹脂材料を受ける樹脂受け箇所を設ける、請求項に記載の車載用電池パック廃棄物の処理方法。
  5. 車載用電池パック廃棄物を、650℃の温度で15分以上にわたって加熱して、車載用電池パック廃棄物を加熱処理する、請求項1〜のいずれか一項に記載の車載用電池パック廃棄物の処理方法。
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