JP6659534B2 - ハイブリッドアニオン性膜を形成するカチオン性担体 - Google Patents

ハイブリッドアニオン性膜を形成するカチオン性担体 Download PDF

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Description

本発明は、ハイブリッドアニオン性膜を特に形成するカチオン性担体に関する。より具体的には、本発明は、特にPEM(ポリマー交換膜)タイプの、燃料電池に関するアニオン性膜に関する。
PEMタイプの燃料電池の優れた動作の必要不可欠な構成要素の内の一つは、電池内部でイオンを伝導する膜である。従来、これらの電池はカチオン性モードにおいて動作し、この機能は、Nafion(登録商標)等の高価なアイオノマープロトン伝導体によって確保される。しかしながら、これは、カチオン性条件下での動作を課す技術的問題を引き起こす。さらに、これはまた、触媒としての白金によって動作することを必要とする。これらの技術的問題は、これらのデバイスの発展の障害である。実際、白金は、希少でかつ高価な金属であり、例えばニッケル等のあまり高価でない他の金属によって置き換えられるべきである。このような金属は現在、アニオン性条件下で動作するために高温で動作する巨大な電力の不動装置(great power stationary installations)において用いられ、それによって白金を置き換えている。しかしながら、これらの方法は、高温で動作することを課すので、室温で動作することを可能にする膜が入手可能であるべきである。このことは、小型アニオン性燃料電池への扉を開くべきである。
近年にわたって想定される解決策の内、第4級アンモニウム官能基を担うポリマーで作製され得ることが言及されるが、特に、その使用時の固有の水和によって引き起こされる膨潤のため、壊れやすく不安定であるという欠点を有する。
本発明の課題は、上述の技術的問題を解決することである。
より具体的には、本発明の課題は、燃料電池において室温で動作し得るアニオン性膜を提供することである。本発明の課題はまた、白金が、特に燃料電池においてニッケル等のあまり高価でない他の材料によって置き換えられ得るアニオン性膜を提供することである。本発明の課題はまた、アルカリ媒体において安定であるアニオン性膜を提供することである。
そのため、本発明の課題はまた、安定であり、且つ、伝導度測定性能が燃料電池において用いられる標準的なプロトン膜のものに近い、あまり高価でない膜を提供することである。より具体的には、本発明の課題は、デバイスにおいて用いられる膜、又は、水の電気分解によって水素及び/又は酸素を生成するための方法を提供することである。
本発明の課題はさらに、特に、人間又は動物の体内に埋め込まれるための生体適合性デバイスにおいて用いられ得る膜を提供することである。
第一態様による本発明は、細孔を含む固体無機担体を含むカチオン性担体に関するものであり、上記細孔は、本明細書で<<カチオン性シリカゲル>>又は<<カチオン性シリカゾル>>と表されるカチオン性基を含むシリカゲルを、無機担体への共有結合を介して結合されて、少なくとも表面で含む。
有利には、細孔を含む固体無機担体は、ポーラスシリコン、多孔質炭化ケイ素、多孔質アルミナ又は多孔質ガラスである。
好ましい実施形態によると、カチオン性基は、第4級アンモニウム基である。
有利な代替案によると、カチオン性基、及び特に第4級アンモニウムは、少なくとも一つの飽和した、直鎖又は分岐した、必要に応じて置換されたアルキル基を介してシリカゲルに結合される。
実施形態によると、細孔は、カチオン性シリカゲルによって全体で又は部分的に満たされる。
(請求項4に記載される)アルキル基は、メチル、エチル、プロピル、ブチル基から選択される。
有利には、本発明の無機担体は、ポーラスシリコンである。
有利には、無機担体は、半導体である。
固体担体として用いられる半導体は、空隙率割合及び細孔の寸法を制御する可能性を与える。気体不透性の、且つ、特定の液体にある程度不透性の、電気化学的に不活性なマイクロポーラスマトリクスは、機械強度特性を提供し、特に燃料電池における、特にアニオン性膜用途に関する、燃料分子の拡散に対するバリアを形成する。さらに、半導体の使用は、堆積電極による処理に関する品質面を提供する。
半導体の使用はまた、金属層の加工及び堆積に関するマイクロ技術を、及び標準的な<<結合>>技術を用いる方法の用途を可能にする。マイクロ技術は、最適な厚さを備える多層金属堆積を達成する可能性を与える。そのため、エネルギーを管理するための電気回路を統合することが可能である。半導体材料におけるスライス又は<<ウエハ>>からの集合的マイクロ加工の可能性は、低い製造コストと両立する、制限された数の動作の用途を可能にする。
半導体は、好ましくはシリコンである。4インチ(10.16cm)、6インチ(15.24cm)、又は8インチ(20.32cm)等の、標準的な寸法を備えるスライス(ウエハ)の形態において有利には用いられる。厚さは一般的に、200から800μmの範囲であろう。半導体は好ましくは、所定の領域上に半導体を電気絶縁体に形成させるために、少なくとも表面で酸化される。シリコン基板は、一般的には、シリコンプレートである。この基板は好ましくは、例えば、ホウ素又はリン等の不純物を、最大で原子1019cm−3含む。本発明において用いられるポーラスシリコン基板は好ましくは、例えば、典型的には0.012Ω・cmから0.016Ω・cmのオーダーの抵抗率を備える、リンによってドープされたシリコン、又は、例えば0.005Ω・cmのオーダーの抵抗率を備える、ホウ素によってドープされたシリコン等の、マイクロエレクトロニクスの標準的な基板である。
アニオン性膜を形成する多孔質担体は有利には、無機担体をエッチングすることによって作製される。実施形態によると、アニオン性膜を形成する多孔質担体は有利には、半導体、例えば上述のもの、をエッチングすることによって作製される。
アニオン性膜を形成する多孔質担体に関して、電気化学的陽極酸化による多孔質のシリコンを作製することから成る実施形態が好ましい。担体は、かなりの比表面積、及び高い表面粗さを有する。多孔質担体を作製するために用いられる方法によると、電気絶縁体である二酸化ケイ素の層をシリコン上に堆積することが可能である。担体の厚さは、燃料電池膜に関して100μmの通常の厚さ未満であり得、そのため、例えば約40μmであり得る。厚さの制限は、膜の機械的剛性である。アニオン性膜を形成する多孔質無機担体は例えば、10と500μmとの間、好ましくは20と100μmとの間、さらに好ましくは30と50μmとの間に含まれる厚さを有する。
担体のチャネル及び空隙の直径は、陽極酸化条件によって画定され、本方法のパラメータによって設定され得る。
燃料電池に関するイオン性の膜を製造することに関して、イオン伝導度(水酸化物イオン)を可能にするために、膜の厚さに沿って横切る十分な量の細孔を膜が有することが必要である。この結果は、そのイオン伝導度を確認することによって膜の調製後に検証され得る。
好ましい実施形態によると、用いられるポーラスシリコンは、つまり2と50nmとの間に含まれるサイズを有する細孔(メソ細孔)を含むメソポーラスシリコン、及び/又は、つまり2nm未満のサイズを有する細孔(マイクロ細孔)を含むマイクロポーラスから成る。
細孔(特にメソ細孔及び/又はマイクロ細孔)の存在は、とりわけ、シリコン基板の比表面積を増加させる可能性を与える。シリコンの空隙率は、約10容積%と約70容積%との間に含まれる。シリコンの比表面積は、約200m・cm−3と約900m・cm−3との間に含まれる。この比表面積は例えば、シリコンが十分な量であるときに、BET法によって決定され得る。上述のBET法は、特に、The Journal of the American Chemical Society, Volume 60, page 309, February 1938において記載され、国際規格ISO5794/1に相当する、BRUNAUER−TELLER法である。シリコンの比表面積は、一般的に、特徴づけられることになるポーラスシリコンの表面上の自己集合シラン単層の質量の定量化によって決定され得る。
ポーラスシリコンは、酸によるシリコン基板の電気化学的処理によって得られ得、この酸は有利にはフッ化水素酸である。
実施形態では、電気化学的処理は、好ましくは、単結晶の、多結晶の又はアモルファスのシリコン基板上で実施される電気化学的陽極酸化である。電気化学的処理の後、シリコン基板は、メソポーラス及び/又はマイクロポーラスの両方になっている。
得られたポーラスシリコンは一般的に、少なくとも一つのその寸法が約100nm以下である、互いに相互接続された又は相互接続されていない、様々な幾何学的形状のシリコンのナノ微結晶及び/又はナノ粒子を含み、各微結晶及び/又はナノ粒子の表面の合計は、シリコンによって占有される平面表面積よりも大きい。
固体無機シリコン担体の細孔の直径は好ましくは、5と40nmとの間に含まれる(この直径は、シリカゲルに結合する前の無機担体の細孔であると理解される)。細孔の直径は、切断によって得られる材料の断面上での走査型電子顕微鏡(SEM)によって測定される。これは、SEMにおいて観測されるように細孔の直径である。
シリコンが強力にドープされているという事実は、サンプルの任意の予備的金属化無しで電界効果SEMを用いることによる直接的な測定を可能にする。
より具体的には、無機担体は、従来技術から知られる方法によって調製される。それは、一般的にエタノール又は界面活性剤の存在において、フッ化水素酸媒体におけるシリコン担体の陽極酸化によって得られ得る。例えば、ポーラスシリコン担体は、表面が、例えば酸化媒体における熱酸化によって、酸化されるシリコンから調製され得、その後、フォトリソグラフィーが、例えばアルカリ媒体におけるBHFによる化学的ストリッピング等の、ストリッピング条件へさらされる部分のみをストリッピング条件下でストリップするために、マスクによって実施され、細孔がその後、陽極酸化によって二酸化ケイ素の表面層において生成される。細孔は、標準的な処理によって親水性にされ得る。参照は例えば、国際出願WO2004/091026の記載へ、又は、文献Tristan Pichonat, Bernard Gauthier−Manuel, Realization of thick mesoporous silicon membranes: application to miniature fuel cells, Journal of Membrane Science 280 (2006) 494へ為され得、両方とも参照によって本明細書に組み込まれる。次に、シリカゲルとのカップリング、及び、多孔質担体の細孔の表面上にグラフト化されたシリカゲルの成長が行われる。
代替案によると、ポーラスシリコンは、国際特許出願WO2008/148988において記載される水素化ポーラスシリコン担体から調製され、細孔の表面はシリカゲルによってカップリングされる。必要に応じて、水素化ポーラスシリコン担体の細孔の表面は、シリカゲルとのカップリングの前に酸化され、水酸化される。
任意のSi−H又はSi−OH官能基を表面で有さない無機担体は、ゾル−シリカゲルによるグラフト化に利用可能であるOH官能基を生成するために表面を活性化するためのステップによって(本発明によるグラフト化に関して)活性化され得る。このような活性化ステップは例えば、UV−オゾン処理によって無機担体の表面を活性化することによって実施され得、これは例えば、ポーラスシリコン膜に関して本発明によって記載される。担体はその後、ゾル−シリカゲルをグラフト化するために用いられ得る。このような手順は、例えば、多孔質ガラスを含む又は多孔質ガラスから成る無機担体上に適用され得る。
代替案によると、容積空隙率は好ましくは、多孔質無機担体の初期容積に基づいて40と60%との間に含まれる。
容積空隙率は、サンプルにおいて存在する細孔の容積と、サンプルの容積との間の比率に相当する。この空隙率は、例えば、光学的反射率測定からポーラスシリコンの屈折率を計算することによって、又は他に、陽極酸化前後でサンプルの質量を比較することにより重み付けすることによって、決定される。
無機担体は、10mmの外側の巨視的表面(細孔の表面を除外するサンプルの表面)を有し得る。
カチオン性担体は有利には、シリカゲルのカップリング及びグラフト化の後、以下の特徴を有する:
細孔に含まれるゲルの水和レベルに無関係な、無機のバックボーンによって確保される、寸法安定性。イオン伝導度は一般的に、5mS/cmより大きい、好ましくは8mS/cmより大きい、さらに好ましくは10mS/cmより大きい。イオン伝導度は例えば、膜の各面上でカソードスパッタリングすることによって20nmの厚さを備える金の層の堆積後、水が飽和した雰囲気(RH>98%)においてインピーダンス分光法によって測定される。
有利には、カチオン性基の濃度は、カチオン性基の0.5と10mol/lとの間に含まれる。この濃度は例えば、この範囲の周波数において、ドープされたポーラスシリコンの光透過性を利用することによって透過赤外分光法によって具体的に測定される。特定の定量化は、その厚さが干渉法によって具体的に同時に測定される、液体電池において配され、既知の濃度で、溶媒、例えばメタノールにおいて溶液における試薬を用いることによって、カチオン性基の共有結合の特徴に関連した周波数帯の領域、例えば、第4級アンモニウム基に関する1,481及び1,492cm−1でのN−CH結合の特徴的二重線のそれ、の事前の校正に由来する。この濃度は、サンプルの空隙率の容積を考慮することによってシリカゲルの実際の濃度へ加えられる。
第2の態様によると、本発明は、本発明によるカチオン性担体を調製するための方法に関するものであり、上記方法は、事前に反応性にされた、多孔質固体無機担体の細孔の表面と、少なくとも一つのカチオン性基及び、無機担体の反応性表面との少なくとも一つの反応基を含むシラン又はシランの混合物と、の間の共有結合(又はグラフト化)を介したカップリング反応と、<<カチオン性シリカゲル>>又は<<カチオン性シリカゾル>>と本明細書で表される、カチオン性基を含むシリカゲルを少なくとも表面で含む細孔に関する固体無機担体を得ることと、を含む。
シランは、一般式SimH2m+2によって本発明によって示され得、少なくとも一つの水素原子は、ハロゲン又はアルコキシ基等の、無機担体との反応基によって置換され、少なくとも一つの他の水素原子は、カチオン性基を担う置換基によって置換され、mはシランにおけるシリコン原子の数を表す。好ましい代替案によると、mは、数字(figure)1を表す。
有利には、置換基は、シリコン原子とカチオン性基との間にスペーサー基を含む。代替案によると、スペーサー基は、アルキル基であり、必要に応じて、例えばO、N及びSから選択される一つ又は複数のヘテロ原子を含み、及び/又は必要に応じて、一つ又は複数の芳香族基を含む。
スペーサー基に存在する一つ又は複数の水素原子は、例えば、ハロゲン原子によって、好ましくはフッ素原子によって置換され得る。スペーサー基は特に、基−CF−を含み得る。
特定の実施形態によると、R1、R2、R3の内の少なくとも一つはアルキル基であり、代替案によると、R1=R2=R3である。
有利には、シランは、N−ジアルコキシシリルアルキル、又は、式()のN−トリアルコキシシリルアルキル−N,N,N,トリ−アルコキシアンモニウムである:
ここで、nは、数字(figure)1、2又は3を表し、<<アルキル>>は線状の又は分岐した飽和アルキル基であり、必要に応じて置換され、R1、R2及びR3は、同一又は異なるかのいずれかである窒素原子の置換基であり、XはSi−OH基を備える反応基である。
好ましくは、nは数字2又は3を表す(二官能性又は三官能性シラン)。
例えば、Si−OH又はAl−OH基を備える反応基Xは、ヒドロキシル基又はアルコキシ基である。アルコキシ基の内から、C−Cアルコキシ基、及びより具体的にはメトキシ、エトキシ及びプロポキシ基に参照が特に為され得る。クロロシラン(Cl基)の使用を検討することが可能であるが、特に湿度測定を制御することに関して条件がより困難である。
代替案によると、基Xはメトキシ基である。
有利には、シランは、二つ又は三つの反応基Xを担う。
有利には、少なくとも一部分のシラン混合物の存在は、グラフトの三次元成長を可能にするために3つの反応基Xを含む。
好ましくは、式(I)において、置換基R1、R2及びR3は、C−Cアルキル又は塩素原子から選択される。
有利には、ジメチルオクタデシル[3−(トリメトキシシリル)プロピル]アンモニウム塩化物(CAS 27668−52−6);N,N−ジデシル−N−メチル−N−(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウム塩化物(CAS 68959−20−6);3−(N−スチリルメチル−2−アミノエチルアミノ)−プロピルトリメトキシシラン塩酸塩(CAS 34937−00−3);テトラデシルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウム塩化物(CAS 41591−87−1)の内から選択されるシランを用いることが可能である。
好ましくは、N−トリメトキシシリルプロピル−N,N,N−トリメチルアンモニウム塩化物(CAS 35141−36−7)が、多孔質無機担体上のカチオン性基をグラフト化するための反応性シランとして用いられる。
第1の代替案によると、担体はポーラスシリコンであり、上記方法は、カップリング反応の前に、(Si−O−Si)官能基を得るために細孔の表面でのポーラスシリコン(Si−H)の酸化、及び、(Si−OH)官能基を得るために細孔の表面で得られるシリコンの水酸化を含む。
無機担体の細孔の表面は、関連する表面の履歴に応じて、及び特に保存条件、洗浄方法及び酸化条件に応じて、多かれ少なかれ酸化されている。
典型的には、酸化条件は以下の通りである:
水素化ポーラスシリコンは例えば、4分の間35%の硝酸の溶液に浸される。ピラニア混合物による、又は濃硝酸による酸化は、強力過ぎることが分かり、酸化物層の厚さによって引き起こされる制約が、膜の破壊を引き起こす。
酸化手順は、例えば、出願WO2004/091026において記載される。
典型的には、(Si−OH官能基を含む)水酸化条件は、以下の通りであり得る:
ポーラスシリコンが、数分又は数時間、典型的には30分間、80℃でpH4で酸性水溶液に浸される。
ポーラスシリコンは有利には、例えば、ヒドロキシル基を直接生成する紫外光による照射(28mW/cm、各面30分)によって酸素から得られるオゾンの存在下に配され得る。
Si−OH官能基は特に、反応基を担うシラン分子による共有結合を介したカップリングに関して適切である。これらの条件は、塩基性媒体内へのシリコンの分解を引き起こし得るSi−H又はO−Si−H残官能基の存在を避ける可能性を与えるべきである。関連するSi−H官能基が実際に酸化されていることを赤外分光法によって確認することが可能である。表面でのSi−H又はO−Si−H結合の存在は、アルカリ媒体における無機担体の安定化を可能にする。
活性化(酸化)は、多孔質担体上で事前に実施される:水酸化ポーラスシリコン(親水性Si−OH官能基を担い、そのため、水の膜によって覆われる表面)は、非水和のSi−OH官能基、そのため反応性官能基を生成するために、例えばオーブンにおいて数分間120℃へ加熱することによって、最初に全て酸化される。典型的には、グラフト化条件は、以下の通りである:グラフト化反応は、例えば、アルカリ性条件(例えばpH8−10)下で例えばメタノール等の、アルコールにおいてシランの溶液における多孔質担体の浸漬によって生じる。アルコール、好ましくはメタノールにおけるシランの質量濃度は、20と70%の間に含まれ、好ましくは約50%である。典型的には、室温で水の作用によって事前に加水分解されるカチオン性官能基(例えば第4級アンモニウム)を担い、電荷を遮蔽するための一つの1M塩化カリウムと共に加えられるシランは、細孔容積の少なくとも一部分内に導入され、反応が、pH9で数時間の間継続させられる。次に、サンプルはすすがれ得、その後、例えば数分間120℃でオーブンで焼かれ得る。塩化カリウムからのK+及びCl−イオンがその後、例えば、イオン交換樹脂を含む水における浸漬によって除去され得る。
第2の代替案によると、担体はポーラスシリコンであり、多孔質固体無機担体の細孔の表面と、シラン又はシランの混合物との間のカップリングは、Si−H官能基を含む多孔質固体無機担体の細孔の表面と、一つ又は複数のアルコキシ基、好ましくはメトキシを担うシランとの間の反応によって実施される。
この代替案は有利には、上述の第1の代替案の水酸化及び活性化(酸化)ステップを避ける可能性を与える。有利には、シリカゲルの第1の単層のカップリング(グラフト化)は、アルコール、好ましくはメタノールにおいてシランの希釈用液における多孔質担体の浸漬によって実施される。メタノールにおけるシランの質量濃度は例えば、0.1から10%まで変動する。メタノールにおけるシラン濃度は典型的には5%である。グラフト化は好ましくは、不活性ガス下で実施される。これらの条件は、一つ又は複数のアルコキシ基、好ましくはメトキシを担うシラン又はシランの混合物をそれによって反応させる可能性を与える。担体はその後、グラフト化されたシラン分子を加水分解するための加水分解条件下に配される。例えば、担体は、加水分解溶液、例えば、約3−5のpH、典型的にはpH4を備える酸性溶液内に浸され得、これは、塩酸溶液であり得る。シリカゲルの成長がその後生じる。例えば、成長は、酸性条件下で、アルコール、好ましくはメタノールにおいてシラン溶液における担体の浸漬によって達成される。典型的には、この成長は、単層をグラフト化するためのステップにおけるよりも濃縮されているメタノールにおいてシラン溶液における担体の浸漬によって達成される。メタノールにおけるシランの質量濃度は例えば、1から20%まで変動する。次に、サンプルはすすがれ得、その後、例えば数分間120℃にてオーブンで焼かれ得る。
赤外分光法は、グラフト化された分子単層未満の感度によって全てのステップ(酸化、水酸化、グラフト化)を容易に特徴づける可能性を与える。
有利には、三官能性シランの使用は、多孔質担体の細孔内部にグラフト化された三次元多層構造を構築する、より具体的には、カチオン性基が存在する、より大きな容積を得る可能性を与える。
有利には、カップリング反応は、特にシリカゲルを得ることに関して、ゾルゲル法によって実施される。
本発明はさらに、本発明の方法によって調製されるカチオン性担体に関する。
第3の態様によると、本発明は、本発明によるカチオン性担体から成る、又はカチオン性担体を含むアニオン性膜に関する。本発明のカチオン性担体は、アルカリ媒体において用いられ得、それが水酸化物イオンのアニオン性膜として用いられることを可能にする。
第4の態様によると、本発明は、本発明によって定義されるようなアニオン性膜を含むデバイスに関する。
本発明の膜は、二極の(bipolar)又は単極のアーキテクチャ内に統合され得る。本発明による電池は特に、携帯電子デバイスの電源へ適合される。
有利には、デバイスは、本発明によって定義されるような無機担体を含む、又は無機担体から成る膜(10)を含む燃料電池である。
燃料電池を調製するための方法は従来技術において説明され、アナロジーによって適用され得る。参照は特に、参照によって本明細書に組み込まれる出願WO2004/091026に為され得る。
本マイクロ電池は、封止を保証するために圧縮される、電極及び膜の積層から成る。
本発明によるマイクロ電池は、半導体産業の自動化手段によって連続して製造され得る。電池のサイズ及び幾何学的配置は、容易に適合され得る。
燃料電池の内、水素化された水−シリコン燃料電池に特に言及が為され得る。
水素化シリコンは、番号WO2008/148988の下で発行された国際特許出願、仏国特許出願FR 2 915 742、及び米国特許出願US12/598745において記載され、本明細書に参照によって組み込まれる。
代替案によると、水素化シリコンは、粉砕され、必要に応じて圧縮される。
電気化学的処理の後、シリコン基板の、特にポーラスシリコン基板の表面の全て又は一部は、以後言及されるように水素を製造するための反応(III)を適用可能な、水素原子に結合されるシリコン基、表面−Si−H基を含む。
実施形態によると、燃料電池の二水素を提供するためのデバイスは、水素化シリコンをロードするためのシステムを含む。このシステムは、水素化シリコンの初期導入を可能にする。さらに、初期に存在するシリコン基板が完全に消費されるとき、又は他にそれが特定のしきい値を超えて、例えば初期に存在するポーラス水素化シリコンの75%、又は85%さえ、さらに良くは95%を超えて消費されるとき、追加の水素化シリコンが、このローディングシステムを介して電池から水素を提供するためにデバイス内に再導入され得る。水素化シリコンをロードするためのシステムは、外部ローディングシステム、又は、水素化シリコンを含むカートリッジの交換を可能にするシステムであり得る。水素化シリコンは典型的には、取り外し可能な容器、例えば、燃料電池へ密封してパチンはまり得るカートリッジに含まれる。
本発明による燃料電池は有利には、以下を有し得る:
−カソードを含むカソード部;
−アノードを含むアノード部;
−カソード部に接触して、水ソース及び/又は酸素ソースを置くための一つ又は複数のデバイス;
−アノード部と接触している水素化ポーラスシリコン;
−本発明によるアニオン性膜によって物理的に分離されている上記カソード部及びアノード部。
動作の間、カソード部は以下の反応(I)を適用する:
+2HO+4e −> 4OH (I)
アノード部は以下の反応(II)を適用する
2H+4OH −> 4HO+4e (II)
水素化ポーラスシリコンと接触している水は、水素を製造する反応(III)を適用する可能性を与える:
Si−Si−H+4OH −> 2H+Si−H+Si(OH) (III)
水酸化物イオンOHは、本発明によるアニオン性膜を介してカソードからアノードへと移される。
本発明の方法において用いられるアルカリ溶液は好ましくはアルカリ水溶液である。アルカリ溶液のpHは特に、8と約14との間に、好ましくは約9と13との間に、例えば10のオーダーで、含まれる。塩基は特に、NaOH,KOH,及びNHOHから選択され得る。好ましくは、アルカリ水溶液は、NaOH及び/又はKOHの水溶液である。
従って本発明は、例えば水及び酸素から、二水素を製造するための方法に関する。
本発明によると、水素化シリコン上の反応温度は一般的に、約10℃と約40℃との間に含まれ、好ましくはこの温度は室温で実施される。反応は好ましくは、周囲圧力で、又は約1barと1.5barとの間に含まれる、一般的に約2bar以下のわずかに高い圧力で起こる。
前述の反応の使用の優位点は、単一のステップにおいて二水素の製造を可能にすることである。
他の一つの優位点は、水素化ポーラスシリコンによる反応のために提供される水の量の調節を可能にすることである。電流を制御することは、二水素の提供の調節を可能にする。
実施形態によると、燃料電池は、カソード部で水をロードするためのシステムをさらに含む。このローディングシステムは、初期に水を導入することの、及び、電池の寿命の間にそれを再生することの、特に水によってそれを再び満たすことに関して、可能性を与える。電池の動作を可能にする水ローディングシステムは、特に外付けであり得る。デバイスは、連続的に動作し得る。
特に有利な代替案によると、水は周囲雰囲気によって提供される。そのため、水のソースは、雰囲気において含まれる湿度を、上記反応(I)を適用することに関するカソードと接触させて置くことの可能性を与える。
ほとんどの場合、電池のカソードは二酸素によって動作する。二酸素は例えば、空気、好ましくは濃縮空気からなるタンクから、純粋な二酸素又は周囲空気を含むタンクから来る。二酸素は、例えば、タンクからパイプ又は同等のものによって、カソードへと運ばれる。このように、カソードは、それによってパイプ又は同等のものが固定されるオリフィスが提供される。
実施形態によると、アノード部及びカソード部は、好ましくは、二水素及び二酸素を拡散する媒体、並びに触媒を含む。
拡散媒体は、一般的に電子伝導体であり、例えば、多孔質黒鉛粒子が含まれる織られた炭素繊維からなる。気体分子は、この場合、織られた繊維のグリッドを通り抜け、電子は炭素繊維によって運ばれる。他の一つの実施形態によると、それはまた、多孔質黒鉛粒子と共にロードされたPDMS(ポリジメチルシロキサン)等の、気体を透過する架橋ポリマーから成る。
触媒は、多孔質黒鉛粒子内に組み込まれた微細に分割された金属によってしばしば形成される。白金は用いられ得るが、以前に指摘されたように、この金属を避けることが望ましい。従って、代替品として例えばニッケルを用いる可能性がある。
いくつかの方法が、燃料電池の活性層を積層するために用いられ得る。第1の方法は、マイクロ電池の完全な積層体を形成するために、一般的にはアノードからカソードへ、互いに層を重ねることから成る。第2の方法は、例えばプレス下で、その後アノード及びカソードを組み立てるために、アノード及びカソードを別々に作製することから成る。それらの最終的な組立モードにおいて異なるが、これらの方法の両方は、層を堆積することに関して同様の技術を用いる。例えば、二水素を生成することが可能な水素化シリコンに例えば対応する気体拡散層(GDL)によって開始し、その後、(例えば、カソードスパッタリング、蒸着又は電着によって)アノード集電体を堆積し、その後、アノード部を形成することに関するアノード触媒を堆積することが可能である。アノード触媒は、スパッタリング(スプレー)、インクジェット又は電着によって堆積され得る。次に、例えば噴霧(スプレー)又はインクジェットによって、本発明によるアノード膜を堆積することが可能である。その後、例えばまた、噴霧(スプレー)又はインクジェットによってカソード触媒を、その後カソード集電体を、カソード部を形成するために堆積することが可能である。
代替案によると、本発明の方法は引き続いて、未使用のシリコンウエハの調製、表面での後者の熱酸化、酸化された表面上で導電性金属でのカソードスパッタリング、感光性樹脂の堆積、マスクを介したパターンのフォトリソグラフィー、さらされた(insolated)パターンの現像(development)、導電性金属層のエッチング、アニオン性膜を受けることが意図された表面の脱酸、膜の湿式エッチング、ポーラスシリコン膜を受けるための膜の陽極酸化、後面上の膜のプラズマによるエッチング、ポーラスシリコンの膜の表面の水酸化、ポーラスシリコン膜の熱活性化、カチオン性基を含むシリカゲルのゾルゲル法によるグラフト化及び成長、を含む。
無機担体上の機械的応力を制限するための他の一つの特に有利な代替案によると、本発明の方法は、ゾルゲル法によるカチオン性基を含むシリカゲルの単層のグラフト化、グラフト化されたシランの分子の加水分解、及び、グラフト化されたシリカゲルのゾルゲル法による成長を含む。有利には、本方法は続いて、未使用のシリコンウエハの準備、表面での後者の熱酸化、酸化表面上での導電性金属のカソードスパッタリング、感光性樹脂の堆積、マスクを介したパターンのフォトリソグラフィー、さらされたパターンの現像、導電性金属層のエッチング、アニオン性膜を受けることが意図された表面の脱酸、膜の湿式エッチング、ポーラスシリコン膜を得るための膜の陽極酸化、後面上の膜のプラズマによるエッチング、ゾルゲル法によるカチオン性基を含むシリカゲルの単層のグラフト化、グラフト化されたシラン分子の加水分解、及び、グラフト化されたシリカゲルのゾルゲル法による成長、を含む。
得られた担体は有利にはすすがれる。
その製造の間の製品の品質制御を確保するために、特定の製造ステップの間に赤外分光法(FTIR)による分析を実行することが可能である。より具体的には、ゾルゲルのグラフト化及び/又は成長の前及び/又は後でこのような制御を実施することが可能である。
有利には、準備された担体は、水酸化物イオン交換樹脂の存在下において水に保存される。
代替案によると、カチオン性シリカゲルのグラフト化及び/又は成長は、溶媒においてシラン溶液における膜の浸漬によって実施される。
上述の特許出願、特に出願WO2008/148988のデバイスと比較すると、本発明は、アノードとカソードとの間の電流に応じて加えられる水の量を特に調節することによって、二水素流量を調節することの優位性を特に有する。さらに、本発明は、試薬としての、もはや反応の生成物ではない水を用いることの優位点を有する。従って、水素化ポーラスシリコンと接触して水容器を提供する必要はもはやない。さらに、周囲雰囲気に含まれた水(空気の湿度)が、水のソースとして用いられ得る。
より具体的には、本発明のデバイス、より具体的には燃料電池は、輸送可能であり得る、又は固定され得る。
有利には、デバイスは、生体適合性であり得、本発明によって定義されるような無機担体を含む、又は無機担体から成る膜(10)を含み得る。
本発明では、<<一つ>>との用語の使用は、<<少なくとも一つ>>を意味する。
本発明の実施形態による燃料電池の断面図を概略的に示す。電池は、3つのシリコンウエハ(a,b,c)の積層体から成る。中心のウエハ(a)は、アニオン性膜(10)を担う。中心のウエハ(a)の各面の活性表面上で、アニオン性触媒インクが堆積される。下のウエハ(b)は、水素化ポーラスシリコン(20)から成る。上のウエハ(c)は、酸素を透過するマクロポーラスシリコンから成り、<<水リザーバ(30)>>を含む。二酸化炭素を透過しない膜(例えばPTFE)(50)が、任意の外部汚染から電池を隔離する。 本発明による膜を調製するためのマスクの概略図を示す。
本発明の他の課題、特徴及び優位点は、例示として与えられるのみであり、本発明の範疇を決して制限し得るものではない実施例を参照する説明的記載を読むことで当業者にとって明確になるであろう。そのため、各実施例は一般的な範疇を有する。
一方、実施例において、全てのパーセンテージは、他に示されない限り、質量によって与えられ、温度はセ氏温度において表され、他に示されない限り、室温(20〜25℃)であり、圧力は、他に示されない限り、大気圧(101325Pa)である。
実施例
実施例1−本発明によるカチオン性担体の調製
−シリコンウエハの調製
未使用のシリコンウエハが準備される。用いられるシリコンは、抵抗率ρ=0.012−0.014Ω.cm、厚さ525+/−25μmを備え、両面上で研磨された、N+、Pドープタイプである。
−熱酸化
シリコンウエハは、1.2から1.4μmの厚さにわたってシリコンを酸化するために約6時間15分の期間の間、酸素及び蒸気の流れの下にて1,000℃でオーブンにおいて熱的に酸化される。
−カソードスパッタリング
クロム(Cr)の、その後、金(Au)のカソードスパッタリングが、1.10−6mbar以下の真空においてウエハの各面上でその後引き続いて実施される。用いられる装置:Plassys MP 500。
用いられる堆積パラメータ:
−基板を洗浄:150Wで5分、作動圧力0.13mbar;
−Crターゲットの洗浄:0.5Aで20s、作動圧力0.07mbar;
−Cr層堆積:0.5Aで20s(15から20nm堆積される)、同一の作動圧力;
−Au層堆積:0.6Aで2分(約800nm堆積される)、同一の作動圧力。
−感光性樹脂の堆積
感光性樹脂Microposit S 1813が、各面上の堆積される:スピナーパラメータ:
−基板上の樹脂のための2mlの接着促進剤、HMDS(ヘキサメチルジクロロスルフェート)の予備的堆積:
−回転の速度=3,000rpm−1
−加速=3,000rpm−2
−期間=30s
−樹脂(3ml)の堆積:同一のスピナーパラメータ。
樹脂に関するアニーリングパラメータ:120℃にて加熱ホブ上で20s、その後室温で5分。
−クロムメッキガラスマスクを介したパターンのフォトリソグラフィー。樹脂Microposit S 1813が、60mJのエネルギーによってさらされる。
−攪拌機(100rpm)によって、水の各面上で約30sの間現像剤AZ 726における、さらされたパターンの現像、その後、脱イオン水によるすすぎ、及び窒素による乾燥。
−攪拌機(100rpm)によって約1分間ヨウ素及びヨウ化物MICROPUR(Sotra−chem)に基づいた金をエッチングするための溶液による、現像された膜の位置でのAu層のエッチング、その後、脱イオン水によるすすぎ、及び窒素による乾燥。
−攪拌機(100rpm)によって約20sの間Crをエッチングするための適切な溶液(Microposit Cr Etch 18)による、現像された膜の位置でのCr層のエッチング、その後、脱イオン水によるすすぎ、及び窒素による乾燥。
−重フッ化アンモニウムの溶液(BHF,7体積のNHF及び1体積のHFから成る)による膜の位置での脱酸、その後、脱イオン水によるすすぎ、及び窒素による乾燥。
−水酸化カリウム溶液(KOH,55℃で10 mol.l−1)における膜の湿式エッチング。膜の厚さは、エッチング期間の時間を調整することによって50μmへ調節される(パラメータ化されたエッチング速度→アウトソースされたステップ)。脱イオン水によるすすぎ、及び窒素による乾燥。
−1:1の割合において、フッ化水素酸(溶液において48%)から、及び純粋なエタノールから成る浴における陽極酸化。
用いられる電流密度:
関連するN+タイプに関して:
−10nmの細孔径に関して50mA.cm−2
−20nm細孔径に関して100mA.cm−2
−30nm細孔径に関して250mA.cm−2
脱イオン水による短いすすぎ、(低圧で動作する)窒素による乾燥。
−後面上の膜のプラズマエッチング(反応性イオンエッチング):
用いられる装置:Plassys MG 200
標準的な方法:
−20sccmのSF
−7sccmのO
−電力:75W、
−圧力:100μbar、
−期間:最低4分。
−配置
チップは正方形であり、側面は78mmに等しい。膜は正方形であり、側面は値2.7mmを有する。従って、マスクは0.78mmの周期性を備える3mmの側面の正方形から成る(図2参照)。カットアウトは、最終的なカットアウトのライン(200)に沿って実施され得る。
−FTIR制御
ポーラスシリコンが主にSi−Hの形態であること、及び後面上に任意のシリコンが残っていないことが検査される。少しの酸化物の存在は煩わしくない。なぜなら次のステップが全てのSi−H官能基を酸化することから成るからである。しかしながら、特定の場合において、O−SiH基の存在がUVO酸化(UVオゾン)に対して抵抗を有すると思われる。
−水酸化
各面上で30分間UVオゾン28mW/cm(JELIGHT 42 UVO cleaner)。
−FTIR制御
ポーラスシリコンの表面がSi−OH官能基を含むこと、及び、任意のSi−H官能基又はO−Si−H官能基がもはや残っていないことが検査される。
−活性化
シリコンが、15分間120℃でオーブンに配される。
−FTIR制御
ポーラスシリコンの表面が、自由なSi−OH官能基を含むことが検査される(3,840cm−1での薄いバンド)。
−ゾルゲルグラフト化
pH9でメタノール(CAS 35141−36−7) + 1M KClにおいて50%シラン溶液における膜の浸漬。
室温で9時間の間、反応。
すすぎ、その後、15分間120℃にてオーブンで焼く。
−FTIR制御
第4級アンモニウム基の濃度が測定される。測定は、測定された固定の厚さを備える液体電池において実施される1,480cm−1での二重線の事前の校正によって可能とされる。
−保管
膜は、塩化カリウムによって導入されるイオンを除去する、及び、水酸化物イオンによってシラン塩化物イオンを置換するために、イオン交換樹脂(タイプH及びOH)の存在における水において浸される。
実施例2−本発明による水素化シリコンの事前酸化無しでのカチオン性担体の調製
−シリコンウエハの調製
4インチの直径を備える未使用のシリコンウエハが準備される。用いられるシリコンは、抵抗率ρ=0.012−0.014Ω.cm、厚さ525+/−25μmを備え、二つの面上で研磨された、PによってドープされたN+タイプのものである。
−熱酸化
シリコンウエハは、1.2から1.4μmの厚さにわたってシリコンを酸化するために約6時間15分の期間の間、酸素及び蒸気の流れの下にて1,000℃でオーブンにおいて熱的に酸化される。
蒸気の期間:1.2から1.4μmの厚さに関して約6時間15
−カソードスパッタリング
クロム(Cr)の、その後、金(Au)のカソードスパッタリングが、≦1.10−6mbarの真空においてウエハの各面上でその後引き続いて実施される。用いられる装置:Plassys MP 500。
用いられる堆積パラメータ:
−基板の洗浄:150Wで5分、作動圧力0.13mbar;
−Crターゲットの洗浄:0.5Aで20s、作動圧力0.07mbar;
−Cr層の堆積:0.5Aで20s(15から20nm堆積される)、同一の作動圧力;
−Au層の堆積:0.6Aで2分(約800nm堆積される)、同一の作動圧力。
−感光性樹脂の堆積
感光性樹脂Microposit S 1813が、各面上の堆積される:スピナーパラメータ:
−基板上の樹脂の接着のための2mlの促進剤、HMDS(ヘキサメチルジクロロスルフェート)の予備的堆積:
−回転の速度=3,000rpm−1
−加速=3,000rpm−2
−期間=30s
−樹脂(3ml)の堆積:同一のスピナーパラメータ。
樹脂のアニーリングパラメータ:120℃にて加熱ホブ上で20s、その後室温で5分。
−クロムメッキガラスマスクを介したパターンのフォトリソグラフィー。樹脂Microposit S 1813が、60mJのエネルギーによってさらされる(insulated)。
−攪拌機(100rpm)によって、ウエハの各面上で約30sの間、現像剤AZ 726における、さらされたパターンの現像、その後、脱イオン水によるすすぎ、及び窒素による乾燥。
−攪拌機(100rpm)によって約1分間、ヨウ素及びヨウ化物MICROPUR (Sotra−chem)に基づいた金エッチング溶液による、現像された膜の位置でのAu層のエッチング、その後、脱イオン水によるすすぎ、及び窒素による乾燥。
−攪拌機(100rpm)によって約20sの間、適切なCrエッチング溶液(Microposit Cr Etch 18)による、現像された膜の位置でのCr層のエッチング、その後、脱イオン水によるすすぎ、及び窒素による乾燥。
−重フッ化アンモニウムの溶液(BHF,7体積のNHF及び1体積のHFから成る)による膜の位置での脱酸、その後、脱イオン水によるすすぎ、及び窒素による乾燥。
−水酸化カリウム溶液(KOH,55℃で10mol.l−1)における膜の湿式エッチング。膜の厚さは、エッチング期間の時間を調整することによって50μmへ調節される(パラメータ化されたエッチング速度→アウトソースされたステップ)。脱イオン水によるすすぎ、及び窒素による乾燥。
−1:1の割合において、フッ化水素酸(48%での溶液において)から、及び純粋なエタノールから成る浴における陽極酸化。
用いられる電流密度:
関連するN+タイプに関して:
−10nmの細孔径に関して50mA.cm−2
−20nmの細孔径に関して100mA.cm−2
−30nmの細孔径に関して250mA.cm−2
脱イオン水による短いすすぎ。(低圧で動作する)窒素による乾燥。
−後面上の膜のプラズマエッチング(反応性イオンエッチング):
用いられる装置:Plassys MG 200
標準的な方法:
−20sccmのSF
−7sccmのO
−電力:75W、
−圧力:100μbar、
−期間:最低4分。
−配置
チップは正方形であり、側面は78mmに等しい。膜は正方形であり、側面は2.7mmの値を有する。従って、マスクは0.78mmの周期性を備える3mmの正方形によって作製される(図2)。カットアウトは、最終的なカットアウトライン(200)に沿って実施され得る。
−FTIR制御
ポーラスシリコンがSi−H形態であること、及び、後面上に任意のシリコンがもはや残っていないことが検査される。酸化のオンセットが検出される場合(SiO又はO−SiH)、膜は、10分間1:1エタノールを備えるHF50%混合物に再び浸される。
−単層グラフト化
10時間の間、5%(CAS 35141−36−7)のオーダーの濃度で(0.014%未満の水の)メタノールにおけるシランの希釈溶液における膜の浸漬。窒素バブリングU(5cmの水/m未満)が、グラフト化の全期間の間、連続的に維持される。
−FTIR制御
第4級アンモニウム基の存在が制御される(N−CH及びNC−Hの特徴的なバンド)。グラフト化されたシラン分子が、非加水分解メトキシ基をいまだに含むことが検査される。Si−H官能基の特徴的なバンドにおける非常に強い減少が確認される。
−グラフト化されたシラン分子の加水分解
数時間の間、pH4へ希釈された塩酸溶液における膜の浸漬。
−FTIR制御
第4級アンモニウム基の安定性が制御され、グラフト化されたシラン分子が今完全に加水分解されていることが検査される。
−ゾルゲル成長
pH4で10%メタノールの(CAS 35141−36−7)においてシラン溶液における膜の浸漬。室温で9時間反応。すすぎ、その後、15分間120℃にてオーブンで焼く。
−FTIR制御
第4級アンモニウム基の濃度が測定される。この測定は、測定された固定の厚さを備える液体電池において実施される1,480cm−1での二重線の事前の校正によって可能にされる。
−保管
膜は、水酸化物イオンによってシランの塩化物イオンを置換するために、(OH−タイプの)イオン交換樹脂の存在において水に浸される。
実施例1及び2において用いられるシランは、N−トリメトキシシリルプロピル−N,N,N−トリメチルアンモニウム塩化物である。
実施例3−本発明によるカチオン性担体の特性評価
実施例3.1−カチオン性基の濃度
1,480cm−1付近のこの基の特徴的な二重線の校正後に得られる活性分子(第4級アンモニウム基)を赤外分光法によって定量化することが可能である。膜における活性分子の濃度を定量化することが可能である。実施例1の条件に応じて、得られる濃度は、3mol/lのオーダーであり、それによって、優れたアニオン性伝導を得ることの可能性を与える。従って、膜の50%に等しい空隙率を考慮すると、細孔における活性材料の有効濃度は6mol/lである。
実施例3.2−伝導度
伝導度は、インピーダンス分光法によって特徴づけられ得る。薄い金の層が、実施例1によって得られるサンプルの各表面上に堆積され、その後、アニオン性伝導が室温(20℃)で、制御された湿度(RH=97%)を備える雰囲気においてインピーダンス分光法によって測定される。20mS/cmの伝導度が典型的には得られ、特に燃料電池に関する、アニオン性膜用途に関して非常に興味深い。
実施例3.3−アルカリ媒体における安定性
以下の試験は、アルカリ媒体における安定性を特徴づける可能性を与えた:
水素化ポーラスシリコンの膜が、アルカリ溶液と接触して置かれるとき、二水素の気泡が急速に現れ、反応IIIを表す。
水酸化ポーラスシリコン膜が、100時間の間、pH11でアンモニア溶液において赤外スペクトルを測定後、浸され、その後すすがれる。
気泡は現れない。この安定性を特定するために、この赤外スペクトルは活用され、膜の両面上の反射からの干渉によって光学経路n.e(n 屈折率、e 厚さ)の測定を可能にする。光学経路における変動は観察されない。
膜はアルカリ溶媒において安定である。
実施例3.4−細孔におけるシリカゲル濃度の影響
以下の実験は、本発明のカチオン性担体の特定の特性上の細孔におけるカチオン性シリカゲルの濃度の影響を定量化することの可能性を与えた:いくつかの膜が、異なる濃度のシラン溶液及び異なるグラフト化時間を用いることによって作製される。グラフト化の終わりで、第4級アンモニウム基の濃度が測定され、その後、これらの膜の各面上に薄い金の層を堆積後、イオン伝導度が、インピーダンス分光法によって測定される。結果は、以下の表1においてまとめられる。
先験的に、ゲルは、それが利用可能な容積の全てを占有する。
実施例4−燃料電池の調製
例示的な実施例が図1によって示される。
燃料電池は、互いにくっつけられた寸法7mm×7mm×0.5mmを備える3つのシリコンウエハ(a,b,c)の積層体から成る。中央のウエハ(a)は、ウエハ(a)の中央で10mmの表面を占有する50μmの厚さを備えるアニオン性膜(10)を担う。細孔、メソポーラスシリコン膜の表面上で、第4級アンモニウム官能基を担うシランゲルをグラフト化することによって為される。電池の動作の間のイオンの水酸化物の伝導度を確保する。
膜(10)の各面の表面上で、噴霧によって若しくはインクジェットによって、又は、水−メタノール混合物における溶液においてアニオン性伝導体(膜を作製するために用いられるシラン)及び白金を担う多孔質黒鉛粉末の10:1混合物から成るアニオン性触媒インクの液滴をとても単純に堆積することによって、堆積される。下のウエハ(b)は、水素化ポーラスシリコン(20)から成る。その役割は、電池の動作によって生成される水の作用によって二水素を発生させることである。
マクロポーラスシリコン(30)から成る、上のウエハ(c)は、酸素透過性であり、水の蓄え(reserve)を含む。それは、例えば水によって浸漬され、且つ、酸素を通すためのオリフィスによって貫通されたマクロポーラスシリコンにおいて作製され得る。必要とされる電流量へ向けて十分である場合、周囲酸素の湿度を用いることも可能である。二酸化炭素不透性の膜(50)(例えばPTFE)は、任意の外部汚染から電池を隔離する。
導電性接着剤を用いることによってウエハの接合で電気接点がとられる。
カソード(35)は、水の蓄えを含むマクロポーラスシリコン(30)に接触して配される。アノード(25)は、水素化ポーラスシリコン(20)と接触して配される。

Claims (17)

  1. ポーラスシリコン、多孔質炭化ケイ素、多孔質アルミナ又は多孔質ガラスから成る群から選択された固体無機多孔質担体を含み、前記担体が細孔を含み、前記細孔が、無機担体へ共有結合を介して結合される“カチオン性シリカゲル”又は“カチオン性シリカゾル”とここで表される、カチオン性基を含むシリカゲルを、少なくとも表面で含み、前記シリカゲルが、前記多孔質担体の細孔内部にグラフト化された三次元多層構造を形成する、カチオン性担体。
  2. カチオン性基が、第4級アンモニウム基である、請求項1に記載のカチオン性担体。
  3. カチオン性基が、少なくとも一つの線状の若しくは分岐した飽和アルキル基、又は置換されたアルキル基を介してシリカゲルに結合される、請求項1又は2に記載のカチオン性担体。
  4. 細孔が、カチオン性シリカゲルによって全体で満たされる、請求項1から3の何れか一項に記載のカチオン性担体。
  5. 請求項1から4の何れか一項に記載のカチオン性担体から成る又は含む、アニオン性膜。
  6. −多孔質固体無機担体を調製するステップであって、前記多孔質固体無機担体の細孔の表面が、少なくとも一つの反応基を示すように活性化される、ステップと、
    −前記多孔質固体無機担体の細孔の前記表面の反応基によって、カチオン性基を含むシリカゲルの第1の単層をグラフト化するステップと、
    −前記シリカゲルの、グラフト化されたシラン分子を加水分解するステップと、
    −ゾルゲル法によって、グラフト化されたシリカゲルを成長させるステップと、
    を含む、請求項1から4の何れか一項によって記載されるカチオン性担体を調製するための方法。
  7. −未使用のシリコンウエハを準備するステップと、
    −表面上で前記未使用のシリコンウエハを熱的に酸化するステップと、
    −酸化表面上での導電性金属をスパッタリングするステップと、
    −感光性樹脂を堆積するステップと、
    −マスクを介したパターンのフォトリソグラフィーを実施するステップと、
    −さらされたパターンを現像するステップと、
    −前記導電性金属の層をエッチングするステップと、
    −表面を脱酸するステップと、
    −前記脱酸された表面上にカチオン性担体を受け入れるステップと、
    −カチオン性担体を湿式エッチングするステップと、
    −ポーラスシリコン膜を得るためにカチオン性担体を陽極酸化するステップと、
    −背面上の膜をプラズマエッチングするステップと、
    −ポーラスシリコン膜表面を水酸化するステップと、
    −ポーラスシリコン膜を熱的に活性化するステップと、
    −前記ポーラスシリコン膜の細孔の表面の上で、カチオン性基を含むシリカゲルをゾルゲル法によってグラフト化し、成長させるステップと、を、引き続いて含む、請求項1から4の何れか一項によって記載されるカチオン性担体を調製するための方法。
  8. −未使用のシリコンウエハを準備するステップと、
    −表面で前記未使用のシリコンウエハを熱的に酸化するステップと、
    −酸化表面上での導電性金属をカソードスパッタリングするステップと、
    −感光性樹脂を堆積するステップと、
    −マスクを介したパターンのフォトリソグラフィーを実施するステップと、
    −さらされたパターンを現像するステップと、
    −導電性金属層をエッチングするステップと、
    −表面を脱酸するステップと、
    −前記脱酸された表面上にアニオン性膜を受け入れるステップと、
    前記アニオン性膜を湿式エッチングするステップと、
    −ポーラスシリコン膜を得るために膜の陽極酸化を実施するステップと、
    −後面上の膜をプラズマによってエッチングするステップと、
    −前記ポーラスシリコン膜の細孔の表面の上でカチオン性基を含むシリカゲルの単層をゾルゲル法によってグラフト化するステップと、
    −グラフト化されたシラン分子を加水分解するステップと、
    −ゾルゲル法によって前記グラフト化されたシリカゲルを成長させるステップと、を、引き続いて含む、請求項1から4の何れか一項によって記載されるカチオン性担体を調製するための方法。
  9. 担体が、細孔の表面にSi−Hを含むポーラスシリコンであり、上記熱的に酸化するステップが、Si−O−Si官能基を提供し、水酸化するステップが、前記多孔質固体の細孔の表面にSi−OH官能基を提供する、請求項7に記載の方法。
  10. 担体がポーラスシリコンであり、グラフト化するステップが、Si−H官能基を含む多孔質固体無機担体の細孔の表面と、一つ又は複数のアルコキシ基を担うシランとの間の反応を含む、請求項6又は7に記載の方法。
  11. シランが、一つ又は複数のメトキシ基を担う、請求項10に記載の方法。
  12. 一以上のアルキル基を担うシランが、式(I)を有する、請求項10に記載の方法:
    ここで、nは数字1、2又は3を表し、“アルキル”は、線状の若しくは分岐した飽和アルキル基、又は、置換した飽和アルキル基であり、R1、R2及びR3は、同一又は異なるかのいずれかである、アルキル基であり、Xは前記多孔質固体の細孔の表面との反応基である。
  13. シランが、N−ジアルコキシシリルアルキル−N,N,N−トリアルキルアンモニウム、又はN−トリアルコキシシリルアルキル−N,N,N−トリアルキルアンモニウムである、請求項10に記載の方法。
  14. 膜(10)を含む燃料電池であって、前記膜が、請求項1から4の何れか一項に記載されるカチオン性担体を含む、又は、請求項1から4の何れか一項に記載されるカチオン性担体から成る、燃料電池。
  15. 膜(10)を含む生体適合性デバイスであって、前記膜が、請求項1から4の何れか一項に記載のカチオン性担体を含む、又は、請求項1から4の何れか一項に記載のカチオン性担体から成る、生体適合性デバイス。
  16. アニオン性膜としての請求項1から4の何れか一項に記載されるカチオン性担体の使用。
  17. 燃料電池におけるアニオン性膜としての請求項1から4の何れか一項に記載されるカチオン性担体の使用。
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