JP6659331B2 - 難黒鉛化炭素材料の製造方法 - Google Patents
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Description
ピッチの架橋処理は、エアーブローイング反応による方法(特許文献1、2)、架橋剤となるような化合物を添加して反応させる方法(特許文献3)、空気や酸素等の酸化性ガスを用いる乾式法、硝酸、硫酸、次亜塩素酸等の水溶液を用いる湿式法等によって行うことができる。前者2つの方法はピッチが液相の状態での架橋処理、後者2つの方法は固相での架橋処理である。
ピッチの不融化処理では、ピッチの構造の中に酸素が取り込まれ、更に架橋反応が進行することによって、ピッチが高温でも溶融し難くなる。不融化処理の手段には、上記で述べたように酸化性ガスを用いた乾式法や硝酸等の水溶液を用いた湿式法等がある。そして、不融化処理が終わった後、不融点ピッチを不活性ガス雰囲気中で焼成すると、難黒鉛化炭素材料が得られる。
鋭意検討を行った結果、原料となるピッチに架橋剤を添加して不活性雰囲気下で熱処理することにより、酸化性ガスや酸水溶液を用いずとも架橋反応が進むことを見出した。
(1)ピッチと芳香族カルボン酸無水物の混合物を250℃超、350℃以下で加熱して架橋ピッチを得る架橋処理工程と、
前記架橋処理工程で得られた架橋ピッチを、不活性ガス雰囲気下、50〜100℃/時間の速度で昇温し、1100〜1300℃の温度範囲で焼成して、難黒鉛化炭素材料を得る焼成工程と、を有する難黒鉛化炭素材料の製造方法。
(2)前記ピッチ100質量部に対して前記芳香族カルボン酸無水物が1〜30質量部である(1)に記載の難黒鉛化炭素材料の製造方法。
本発明の難黒鉛化炭素材料の製造方法は、ピッチと芳香族カルボン酸無水物の混合物を250℃超、350℃以下で加熱して架橋ピッチを得る架橋処理工程と、前記架橋処理工程で得られた架橋ピッチを、不活性ガス雰囲気下、50〜100℃/時間の速度で昇温し、1100〜1300℃の温度範囲で焼成して、難黒鉛化炭素材料を得る焼成工程と、を有する。
本発明で使用される原料ピッチとしては、従来公知のものを用いることができ、石油系ピッチ、コールタールピッチのいずれでもよく、またこれらの混合物でもよい。原料ピッチの軟化点は特に限定されないが、50〜200℃であることが好ましい。
軟化点50℃未満のピッチには低沸点油分が多く含まれるため、架橋処理を行っても軟化点の上昇が十分でなく、焼成時にピッチが溶融するリスクが高い。また、油分の多くは架橋処理工程および焼成工程で揮発するため、難黒鉛化炭素材料の収率が低下する。一方、軟化点200℃超のピッチは、油分の含有量は少ないが、架橋処理工程におけるピッチの粘度が高く、架橋反応が不均一に進むおそれがある。
本工程では、上述した原料ピッチに対し液相で架橋処理を施して架橋ピッチを得る。
架橋処理は、窒素等の不活性ガス雰囲気下で、原料ピッチに対し架橋剤となる芳香族カルボン酸無水物を添加し、これらの混合物を加熱して、反応させることで行う。
本工程では、上記架橋処理工程で得られた架橋ピッチに対し、不活性ガス雰囲気下で焼成処理を施し、難黒鉛化炭素材料を得る。
架橋剤として芳香族カルボン酸無水物を用いて架橋処理を行った架橋ピッチは、酸化性ガスや酸水溶液を用いた不融化処理を行わずとも、焼成過程で溶融することはなく固相炭化が可能である。この理由はまだよくわかっていないが、次の様であると推測される。架橋処理後のピッチは、カルボニル基を多く有する構造を持つ。このカルボニル基は、架橋剤である芳香族カルボン酸無水物に由来するものである。焼成の過程でこのようなピッチが加熱されると、ピッチ分子中のカルボニル基が分解して二酸化炭素を生じると同時に、二酸化炭素が脱離した部位は反応性の高いラジカルとなり、隣接したピッチ分子と反応してピッチの高分子量化が進行すると考えられる。ピッチの高分子量化が進むと軟化点も上昇し、周囲の温度が高くても溶融はしなくなる。よって、反応によるピッチの軟化点上昇速度が、焼成時の昇温速度を上回れば、ピッチが溶融して液相を経ることなく、固相のままで炭化を進めることが可能である。
焼成温度が1100℃未満では、得られる材料の炭素構造は十分に発達しておらず、水素原子も多く残るため、電池の負極材料として用いるとロスが著しく大きくなるおそれがある。また、焼成温度を1300℃超とすると、炭素網面の積層の成長、結晶化といった黒鉛化反応が徐々に進むようになり、炭素1g当りの放電容量が黒鉛の理論値(372mAh/g)を大幅に超え、入出力特性、サイクル特性にも優れるといった難黒鉛化性炭素材料としての特性は失われるおそれがある。
なお、上記の昇温速度を満たす限り、昇温時の温度プロファイルとしては、直線的な昇温、一定間隔で温度をホールドする段階的な昇温などの様々な形態をとることが可能である。
なお、上記の手順で得られる難黒鉛化炭素材料はリチウムイオン二次電池用負極材料として使用できる。リチウムイオン二次電池用負極材料として使用する場合、難黒鉛化炭素材料の平均粒子径は特に問わないが、通常1〜100μmである。高出力目的の薄膜電極を作製するためには、平均粒径が1〜15μmの難黒鉛化炭素材料が好ましい(特許文献2)。そのため、上記の手順で得られた難黒鉛化炭素材料は、所定の平均粒径とするため、粉砕処理してもよい。粉砕処理は、架橋処理後、焼成処理後のいずれの段階で行っても良い。粉砕処理は従来公知の方法を用いることができ、例えばアトマイザやジェットミル、ボールミル、振動ミル等の粉砕機を用いて行うことができる。
リチウムイオン二次電池は、通常、負極、正極および非水電解液を主たる電池構成要素とし、正・負極はそれぞれリチウムイオンの吸蔵可能な物質(層状化合物として)または化合物やクラスターからなり、充放電過程におけるリチウムイオンの出入は層間で行われる。充電時にはリチウムイオンが負極中にドープされ、放電時には負極から脱ドープする電池機構である。
本発明のリチウムイオン二次電池は、負極材料として本発明の難黒鉛化炭素材料を用いること以外は特に限定されず、他の電池構成要素については一般的なリチウムイオン二次電池の要素に準ずる。
本発明の難黒鉛化炭素材料から負極を製造する方法は、特に限定されず、通常の製造方法に準じて行うことができる。負極製造時には、本発明の難黒鉛化炭素材料に結合剤を加えた負極合剤を用いることができる。結合剤としては、電解質に対して化学的安定性、電気化学的安定性を有するものを用いるのが好ましく、通常、負極合剤全量中1〜20質量%程度の量で用いるのが好ましい。結合剤としてポリフッ化ビニリデン、カルボキシメチルセルロース(CMC)、スチレンブタジエンラバー(SBR)等を用いることができる。また、活物質として、本発明の難黒鉛化炭素材料以外の炭素材料、黒鉛材料を添加してもよい。導電剤として、例えば、カーボンブラック、炭素繊維なども添加してよい。
正極の材料(正極活物質)としては、充分量のリチウムイオンをドープ/脱ドープし得るものを選択するのが好ましい。そのような正極活物質としては、例えば、遷移金属酸化物、遷移金属カルコゲン化物、バナジウム酸化物およびそれらのリチウム含有化合物、一般式MXMo6S8-Y(式中Xは0≦X≦4、Yは0≦Y≦1の範囲の数値であり、Mは遷移金属などの金属を表す)で表されるシェブレル相化合物、りん酸鉄リチウム、活性炭、活性炭素繊維などが挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。例えば、正極中に炭酸リチウムなどの炭酸塩を添加することもできる。
リチウム含有遷移金属酸化物は、リチウムと遷移金属との複合酸化物であり、リチウムと2種類以上の遷移金属を固溶したものであってもよい。リチウム含有遷移金属酸化物は、具体的には、LiM(1)1-PM(2)PO2(式中Pは0≦P≦1の範囲の数値であり、M(1)、M(2)は少なくとも一種の遷移金属元素からなる)、または、LiM(1)2-QM(2)QO4(式中Qは0≦Q≦1の範囲の数値であり、M(1)、M(2)は少なくとも一種の遷移金属元素からなる)で示される。ここで、Mで示される遷移金属元素としては、Co、Ni、Mn、Cr、Ti、V、Fe、Zn、Al、In、Snなどが挙げられ、Co、Fe、Mn、Ti、Cr、V、Alが好ましい。
このようなリチウム含有遷移金属酸化物は、例えば、Li、遷移金属の酸化物または塩類を出発原料とし、これら出発原料を組成に応じて混合し、酸素雰囲気下600〜1000℃の温度範囲で焼成することにより得ることができる。なお、出発原料は酸化物または塩類に限定されず、水酸化物などからも合成可能である。
電解質としては、LiPF6、LiBF4などのリチウム塩を電解質塩として含む通常の非水電解質が用いられる。
非水電解質は、液系の非水電解液であってもよいし、固体電解質やゲル電解質などの高分子電解質であってもよい。
液系の非水電解質液とする場合には、非水溶媒として、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネートなどの非プロトン性有機溶媒を使用できる。
高分子電解質とする場合には、可塑剤(非水電解液)でゲル化されたマトリクス高分子を含む。このマトリクス高分子としては、ポリエチレンオキサイドやその架橋体などのエーテル系高分子、ポリメタクリレート系、ポリアクリレート系、ポリビニリデンフルオライドやビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン共重合体などのフッ素系高分子などを単独または混合して用いることができ、なかでも、酸化還元安定性等の観点から、フッ素系高分子が好ましい。
高分子電解質に含有される可塑剤(非水電解液)を構成する電解質塩や非水溶媒としては、液系の電解液に使用できるものを使用できる。
本発明のリチウムイオン二次電池の構造は任意であり、その形状、形態について特に限定されるものではなく、例えば、円筒型、角型、コイン型から任意に選択することができる。
<実施例1>
コールタールピッチ(軟化点:90℃、QI:0%)200gを150℃で加熱溶融させ、架橋剤として、トリメリット酸無水物60gを加えて混合し、窒素雰囲気下で330℃まで加熱した。さらに330℃を維持したまま2時間保持することにより、架橋処理を施した。得られた架橋処理後のピッチの軟化点を下記表に示す。
次に、得られたピッチをアトマイザーおよびジェットミルを用いて粉砕し、平均粒子径7μmに粒度調整した後、粉砕後のピッチを回転式の炉に入れ、窒素気流下で、50℃/時間の昇温速度で1100℃まで昇温させ、1100℃で2時間の焼成を行い、難黒鉛化炭素材料粉末を得た。
実施例1で用いたのと同じコールタールピッチ(軟化点:90℃、QI:0%)200gを150℃で加熱溶融させ、架橋剤として、ピロメリット酸無水物60gを加えて混合し、窒素雰囲気下で330℃まで加熱した。さらに330℃を維持したまま2時間保持することにより、架橋処理を施した。得られた架橋処理後のピッチの軟化点を下記表に示す。
次に、得られたピッチをアトマイザーおよびジェットミルを用いて粉砕し、平均粒子径7μmに粒度調整した後、粉砕後のピッチを回転式の炉に入れ、窒素気流下で、50℃/時間の昇温速度で1100℃まで昇温させ、1100℃で2時間の焼成を行い、難黒鉛化炭素材料粉末を得た。
実施例1、2で用いたのと同じコールタールピッチ(軟化点:90℃、QI:0%)200gを150℃で加熱溶融させ、架橋剤として、ピロメリット酸無水物20gを加えて混合し、窒素雰囲気下で350℃まで加熱した。さらに350℃を維持したまま2時間保持することにより、架橋処理を施した。得られた架橋処理後のピッチの軟化点を下記表に示す。
次に、得られたピッチをアトマイザーおよびジェットミルを用いて粉砕し、平均粒子径7μmに粒度調整した後、粉砕後のピッチを回転式の炉に入れ、窒素気流下で、50℃/時間の昇温速度で1100℃まで昇温させ、1100℃で2時間の焼成を行い、難黒鉛化炭素材料粉末を得た。
エアーブロンピッチ(軟化点:280℃、QI;22%)をアトマイザーを用いて粗粉砕した後、回転式の炉に入れ、圧縮空気を5L/分で流通させながら20℃/時間で昇温させ、250℃で6時間保持して不融化処理を施した。次に、得られた不融化ピッチをアトマイザーおよびジェットミルを用いて粉砕し、平均粒子径7μmに粒度調整した後、粉砕後のピッチを回転式の炉に入れ、窒素気流下で、100℃/時間の昇温速度で1100℃まで昇温させ、1100℃で2時間の焼成を行い、難黒鉛化炭素材料粉末を得た。
実施例1〜3で用いたのと同じコールタールピッチ(軟化点:90℃、QI:0%)に対し、実施例1と同様の方法で架橋処理を行った。次に、得られたピッチをアトマイザーおよびジェットミルを用いて粉砕し、平均粒子径7μmに粒度調整した後、粉砕後のピッチを回転式の炉に入れ、窒素気流下で、160℃/時間の昇温速度で1100℃まで昇温させ、1100℃で2時間の焼成を行った。焼成後、粉末状であったピッチは溶融して塊となっており、偏光顕微鏡による組織観察を行ったところ、異方性組織が確認され、難黒鉛化炭素材料粉末が得られなかった。
次に、実施例1〜3および比較例1で得られた難黒鉛化炭素材料粉末を負極材料として用いて評価用のコイン型二次電池(図1参照)を作製し、各種の評価を行った。
まず、得られた炭素粉末を負極材料として、負極合剤ペーストを調製した。具体的には、プラネタリーミキサーに、炭素粉末(95質量部)と、ポリビニリデンジフルオライドの12%N−メチルピロリジノン溶液(固形分で5質量部)とを入れ、100rpmで15分間攪拌し、さらに、N−メチルピロリジノンを追加して固形分比60%となるように調整して引き続き15分間攪拌を行い、負極合剤ペーストを調製した。
調製した負極合剤ペーストを、銅箔上に均一な厚さになるように塗布し、さらに送風乾燥機内に入れて100℃で溶媒を揮発させ、負極合剤層を形成した。次に、負極合剤層をローラープレスによって加圧し、さらに直径15.5mmの円形状に打ち抜くことで、銅箔からなる集電体に密着した負極合剤層を有する作用電極(負極)を作製した。なお、評価を行う前に、真空中100℃で8時間以上の乾燥を行なった。
エチレンカーボネート(33体積%)とメチルエチルカーボネート(67体積%)とを混合して得られた混合溶媒に、LiPF6を1mol/dm3となる濃度で溶解させ、非水電解液を調製した。
次に、作製した作用電極(負極)を用いて、図1に示す評価用のコイン型二次電池(単に「評価電池」ともいう。)を作製した。図1は、評価用のコイン型二次電池を示す断面図である。
まず、リチウム金属箔をニッケルネットに押し付け、直径15.5mmの円形状に打ち抜くことにより、ニッケルネットからなる集電体7aに密着した、リチウム箔からなる円盤状の対極4を作製した。
次に、電解質溶液が含浸されたセパレータ5を、集電体7bに密着した作用電極(負極)2と、集電体7aに密着した対極4との間に挟んで積層した後、作用電極2を外装カップ1内に、対極4を外装缶3内に収容して、外装カップ1と外装缶3とを合わせ、外装カップ1と外装缶3との周縁部を、絶縁ガスケット6を介してかしめ、密閉することにより、評価電池を作製した。
作製された評価電池においては、外装カップ1と外装缶3との周縁部が絶縁ガスケット6を介してかしめられ、密閉構造が形成されている。密閉構造の内部には、図1に示すように、外装缶3の内面から外装カップ1の内面に向けて順に、集電体7a、対極4、セパレータ5、作用電極(負極)2、および、集電体7bが積層されている。
作製した評価電池について、25℃で以下の充放電試験を行なった。なお、本試験では、リチウムイオンを炭素粉末中にドープする過程を「充電」、炭素粉末から脱ドープする過程を「放電」とした。
まず、0.9mAの電流値で回路電圧が0mVに達するまで定電流充電を行い、回路電圧が0mVに達した時点で定電圧充電に切り替え、さらに、電流値が20μAになるまで充電を続けた。その間の通電量から1回目の充電容量(単位:mAh/g)を求めた。その後、120分間休止した。次に、0.9mAの電流値で、回路電圧が1.5Vに達するまで定電流放電を行い、この間の通電量から1回目の放電容量(単位:mAh/g)を求めた。
上記充放電試験の結果から、下記式(I)に基づいて初期ロス容量(単位:mAh/g)を求め、下記式(II)に基づいて初期効率(単位:%)を求めた。
初期ロス容量=1回目の充電容量−1回目の放電容量 …(I)
初期効率=(1回目の放電容量/1回目の充電容量)×100 …(II)
上記第1表に示す結果から、実施例1〜3では、エアーブロンピッチに不融化処理を施して製造された難黒鉛化炭素材料(比較例1)とほぼ同等の電池特性を示す材料が得られていることがわかる。
また、比較例2では、実施例1と同じ架橋処理ピッチを用いたにも関わらず、ピッチが溶融して難黒鉛化炭素が得られなかったことから、架橋反応によるピッチの軟化点上昇速度よりも焼成時の昇温速度が上回ったものと考えられる。
2 負極合剤
3 外装缶
4 対極
5 電解質溶液含浸セパレータ
6 絶縁ガスケット
7a、7b 集電体
Claims (2)
- ピッチと芳香族カルボン酸無水物の混合物を250℃超、350℃以下で加熱して架橋ピッチを得る架橋処理工程と、
前記架橋処理工程で得られた架橋ピッチを、不活性ガス雰囲気下、50〜100℃/時間の速度で昇温し、1100〜1300℃の温度範囲で焼成して、難黒鉛化炭素材料を得る焼成工程と、を有するリチウムイオン二次電池用難黒鉛化炭素材料の製造方法。 - 前記ピッチ100質量部に対して前記芳香族カルボン酸無水物が1〜30質量部である請求項1に記載のリチウムイオン二次電池用難黒鉛化炭素材料の製造方法。
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