JP6659118B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
このような手法の1つとして、トナー粒子を帯電させ静電気力を用いて画像形成を行う手法が知られている。この手法を採用した電子写真装置タイプの画像形成装置では、トナー粒子の帯電量が変化した場合、それに応じて出力画像濃度や品位が変化する。トナー粒子の帯電量は、使用環境、出力画像濃度及び出力経過時間等の各種条件に応じて変化するので、出力安定化のための制御を行わない場合、出力画像が条件に応じて変動してしまう。
そのため、従来、出力濃度測定用のパッチ画像を出力し、像担持体上や転写体上などでパッチ濃度及びトナー量を求めることが行われている。求められたパッチ濃度及びトナー量に基づいて、出力濃度が目標濃度に一致するようトナー補給量を制御するフィードバック制御がよく知られている。このような制御では、画像データに応じたトナー補給量やインダクセンサによる補給量調整に加えて、出力パッチ画像濃度に基づいて算出されたトナー補給調整量を加味したトナー補給を行う。その結果、トナー電荷量及びトナー濃度を調整することが可能となっている。
このような問題を解決するため、特許文献1では、画像濃度を安定化させるために、トナー粒子の帯電量を推定し、画像形成のコントラスト電位をリアルタイムで抑制するフィードフォワード制御を行う技術を開示している。
電子写真技術においては、静電気力を用いて画像を形成することから、トナー粒子の帯電量はできるだけ変化しないことが望ましい。しかしながら、トナー粒子帯電量予測に基づいて画像形成電位コントラストを調整した場合、トナー粒子帯電量がどのような値になるかに関わらず、像担持体に対するトナー現像量を一定に保とうとする。その結果、トナー粒子帯電量は、目的とする画像濃度に対応するトナー粒子帯電量とは異なる値のままとなる。従って、その後の工程で、トナー粒子帯電量の変動により画像形成での転写性に影響がでる場合、画像形成を適正に行うことができないおそれもある。
以下、本発明の第1実施形態について説明する。
図1に、本発明を適用した画像形成装置100の全体構成を示す概略図を示す。また、図2に、画像形成装置100の機能ブロック図を示す。
図1に示されるように、画像形成装置100は、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの画像形成を行う画像形成ステーション101Y、101M、101C及び101Kを有する。
画像形成ステーション101Yは、LD(Laser Diode)ドライバ3、反射ミラー4、感光ドラム5、高圧出力部6、帯電ローラ7、現像器8、現像剤容器9、トナー補給モータ10及びトナー搬送スクリュー22を有する。また、画像形成ステーション101Yは、更に、一次転写器12及びトナー濃度センサ16を有する。画像形成ステーション101M、101C及び101Kの構成は、形成される色を除いては画像形成ステーション101Yと同様であり、説明を省略する。
画像形成装置100は、更に、画像の転写対象となるシートに画像を転写する2次転写機14を有する。なお、この実施形態では、シートとして記録紙15を用いた。
図2の機能ブロック図に示されるように、画像形成装置100は、画像コントローラ1、中央処理装置であるCPU(Central Processing Unit)2を有する。更に、画像形成装置は、高圧出力部6、RAM(Random Access Memory)11及びHDD(Hard Disk Drive)21を有する。LDドライバ3、高圧出力部6、RAM11及びHDD21は、CPU2に接続されている。
LDドライバ3は、上記電気信号を光信号に変換し、図示しない高速度で回転するモータに取り付けられたポリゴンミラーに上記光信号を照射する。ポリゴンミラーにより反射された光信号は、反射ミラー4によって潜像担持体である感光ドラム5の表面に照射される。
本実施形態の画像形成装置100は、感光ドラム5を負極性に帯電させてトナー粒子を負極性に帯電させ、光照射を行った部位(明部)にトナー粒子を付着させる。
また、感光ドラム5が一定電位になるように帯電ローラ7を用いて帯電していることから、トナーが現像される明部の電位は、レーザダイオードから照射される光強度に依存して変化する。すなわち、感光ドラム5に対する光照射量を制御することによりトナー現像量を調整することが可能である。
現像剤を撹拌することでトナー及びキャリアを摩擦帯電し、現像ローラによって現像剤中のトナーのみを感光ドラム5に付着させ、感光ドラム5上に形成された静電潜像をトナー像として具現化・可視化像とする。なお、現像ローラには、高圧出力部6によって制御された現像バイアス電圧が印加されている。
上記具現化・可視化されたトナー像は、現像器8の下流側の感光ドラム5の下方に配設された1次転写器12により中間転写ベルト13上に転写された後、更に2次転写器14により記録紙15の表面に転写される。
本実施形態では、CPU2は、トナーの消費量、補給量、及び現像器8内のトナー量を推定し、トナー粒子帯電量の変化(Δ)を予測する。また、トナー粒子の帯電量予測は、タイムステップ毎に計算される。なお、その計算式を以下に示す。
ΔR=TC−TCprec
=(α−TCprec)*(計算タイムステップ/β)
+(HTC*補給量−TCprec*消費量)/現像器8内トナー量 (2)
ΔS=TCpret−γ*TCpret (3)
ΔR:現像ローラ回転時のトナー粒子帯電量の変化量
TC:トナー粒子帯電量
TCprec:前回計算時のトナー粒子帯電量
α:トナー粒子の飽和帯電量
β:摩擦帯電(除電)が行われる時間速さ
HTC:補給トナー粒子帯電量
ΔS:現像ローラ停止時のトナー粒子帯電量の変化量
TCpret:前タイムステップにおけるトナー粒子帯電量
ΔRの右辺の第2項は「(HTC*補給量−TCprec*消費量)/現像器内トナー量」であり、「帯電したトナー粒子を現像すると同時に未帯電のトナー粒子が補給される分の電荷収支」を示す。なお、未帯電のトナー粒子の補給は、帯電したトナー粒子の現像と正確に同時である必要はなく、帯電したトナー粒子の現像後に未帯電のトナー粒子を補給するようにしてもよい。
ΔRは、これら第1項と第2項とを加えたものであり、次のステップにおける電荷量を予測する式である。
γは、トナー粒子からの電荷漏洩の時間速さを示すパラメータである。
ΔS、つまり現像ローラ停止時に関する式(3)は、一定のとき定数で電荷量が減衰することを示す計算式である。変化量の積算値を記憶しておくことで、トナー粒子帯電量を得ることができる。
また、トナー粒子帯電量の初期値は0とし、トナー単位重量当りの帯電量(以下、トナートリボと記載する)も0とする。
補給量の調整は、CPU2がトナー補給モータの回転数を変更することで行う。この制御では、トナー補給量は、トナー粒子帯電量を変化させない値となるように決定される。従って、この時点において、トナーの消費量と補給量とは互いに異なる量となるのでトナー濃度が変化する。
D=(前回トナー量−消費量+H)/(キャリア量+前回トナー量−消費量+H) (4)
D:トナー濃度
H:補給量
更に、上述したトナー粒子帯電量予測式におけるα、βの各パラメータは、次式で表すことができる。
α=a/(1+b)D、 β=cD+d (5)
ただし、式(5)において、a、b、c及びdは、トナーの帯電特性に応じて前もって決められたパラメータである。a、b、c及びdの値は、予め実験によりトナー濃度を変化させた場合の摩擦帯電による電荷付与量データより求めた。
図4のグラフに示されるように、トナー粒子帯電量が10μC/gの場合と、50μC/gの場合とではΔ帯電量は異なる値になっている。しかし、この場合でも、式(5)に示されるa、b、c及びdの各パラメータは、トナー及びキャリアの物性による帯電特性及び現像器による撹拌構成が同じであれば変化しない。
すなわち、連続するトナー粒子帯電量予測において、次のタイムステップで同画像データの出力に対しトナー粒子帯電量の変化(Δ)を予測した場合、トナー濃度は前回に比較して変化している。その結果、トナー粒子帯電量の変化が0になるトナー補給量は、前ステップにおける補給量とは異なる値となる。
このように、本実施形態では、トナー濃度の変化を抑えるように帯電量を変化させているので、帯電量を一定にするために補給量と消費量に差をつけても、トナー濃度はずれ続けるわけではなく画像データに対しある値に収束していく。
また、出力枚数が所定枚数未満である区間Aは、画像比率の高い(トナー消費量の多い)画像データが出力され、出力枚数が所定枚数以上となっている区間Bは、画像比率の低い(トナー消費量の少ない)画像データを出力している。
従って、摩擦帯電による電荷付与を表す、式(2)右辺の第1項「(α−TCprec)*(計算タイムステップ/β)」との合計もマイナスになってしまう。
図6において、PCから画像データが画像コントローラ1に入力されると(S601)、CPU2は、その時点でのトナー粒子帯電量を変化量予測の積算値から算出する(S602)。なお、本実施形態では、画像データをN枚出力するものとした。このとき、トナー濃度Dとしては前回の実測値を用いる。次に、CPU2は、図3に示した画像信号と消費量のグラフを用いて画像データ出力におけるトナー消費量Sを算出する(S603)。その後、CPU2は、トナー粒子帯電量変化予測を予測する式(2)を参照して、画像データ出力における帯電量変化が0になる補給量を算出する(S604)、1枚目の画像についての補給量はH(1)として算出される。
具体的には、従来のトナー粒子帯電量予測から画像形成電位コントラストを変更して画像形成を行った場合と、本実施形態に係る手法で画像形成を行った場合を比較した。この比較においては、画像比率の高い画像(C:100[%]、M:100[%])を1000枚出力後に画像比率の低い画像(C:5[%]、M:5[%])を1000枚出力した。このときの単色(C,M)の色味変動は、従来の手法及び本実施形態に係る手法のいずれにおいてもΔE=2.5程度で差がなかった。しかし、二次色(Blue)については、従来の手法ではΔE=5であったのが、本実施形態に係る手法ではΔE=3へ改善した。なお、色差ΔEは、以下の方法で算出した。
ΔE=(ΔL*2+Δa*2+Δb*2)0.5
(CIE L*a*b*色空間での値)
第2実施形態では、現像器8内のトナー濃度Dの検出を行うトナー濃度センサを備えたことで、より精度よく補給量を決めることができる。なお、第1実施形態と同様の処理については、説明を簡素化するために省略する。第2実施形態における画像形成装置700の全体構成概略図を図7に示す。
本実施形態における画像形成装置700の現像器8には、二成分現像剤のトナー濃度を検出するトナー濃度測定手段として、トナー濃度センサ16が組み込まれている。
トナー濃度センサ16は、現像器8内を循環する現像剤に接触させて配置される。トナー濃度センサ16は、駆動コイル、基準コイル及び検出コイルを有し、現像剤の透磁率に応じた信号を出力する。駆動コイルに高周波バイアスを印加すると、現像剤のトナー濃度に応じて検出コイルの出力バイアスが変化する。現像剤に接触していない基準コイルの出力バイアスと検出コイルの出力バイアスとを比較することで、現像剤のトナー濃度が検出される。
トナー濃度D=(SGNL値−SGNLi値)/Rate+初期Di
SGNL値:トナー濃度センサの測定値
SGNLi値:トナー濃度センサの初期測定値(初期値)
Rate:感度
初期トナー濃度Di、SGNLi値は、初期設置時に測定したものを使用しており、Rateは、トナー濃度センサ16の特性として、ΔSGNLのトナー濃度Dへの感度を予め測定したものである。これらの定数(初期Di、SGNLi値、Rate)は、RAM11に記憶されている。
本実施形態では、トナー粒子帯電量変化予測式(2)におけるトナー濃度Dに対してもトナー濃度検出手段による実測トナー濃度Dを用いる。トナー濃度差から補給量への変換は、予め記憶している変換テーブルを用いる。
従って、トナー濃度の実測値を用いることで、長期的な変化により予測結果の積算によるトナー濃度値と実際のトナー濃度にズレが生じても、その時点のタイムステップでの帯電量変化を0とするトナー補給量を精度よく決定することができる。
第1実施形態及び第2実施形態では、トナー補給モータ10を回すことによるトナー補給量は変動しないものとしている。しかし、何らかの原因により、トナー補給モータ10の回転量とトナー補給量との相関が変化して、想定したトナー補給量と実際のトナー補給量とが一致しなくなる場合がある。この場合、実際のトナー補給量は想定した補給量と異なる値になるので、実際のトナー濃度も予想したトナー濃度と一致しなくなる。
従って、第3実施形態では、図1に示した画像形成装置100において、トナー補給モータ10の回転量とトナー補給量との相関を補正する。
トナー補給量が想定量とずれる要因は、画像形成装置100が設置されている場所の環境の変動によるトナー流動性の変化、トナー搬送スクリュー22とその容器との間の微量なトナー漏れがある。また、トナー搬送スクリュー22/トナー補給モータ10間を制御しているクラッチの応答時間の個体差によるばらつき等も原因として挙げられる。また、トナー搬送スクリュー22回転オフ時の慣性による微少回転等によっても、トナー補給量が想定量とずれることがある。このように、状況や構成により、実際のトナー補給量は、想定量から大きいばらつきが生じることがある。
そのため、本実施形態では、トナー濃度Dの計算値とトナー濃度センサ16による実測値とを用いて、式(4)より予定の補給量と実際の補給量の差を求め、この補給量差よりトナー補給量と補給モータ10の回転速度の関係を調整する。
R=k×e×H (6)
ここで、kは補給モータ回転数補正係数、eは予め実験により求めた補給量と回転数の関係を表す係数である。実際に検出された補給量差を用いて、現時点でのトナー補給量と補給モータ10の回転数とが一致するように、kの値を変更する。図8に、式(6)においてkを補正する前における補給モータ回転数のグラフを実線で示し、kを補正した後のトナー補給量のグラフを点線で示す。
この図に示されるように、式(6)における係数kを調整することで、トナー補給量Hと補給モータ10の回転数Rとについて、実際の補給量により一致した相関式が得られる。
なお、ここでは一次式で関係を表す一次近似法を用いたが、予め実験により求めたテーブルで関係を規定しそれを補正する方法でもよい。本実施形態では1タイムステップを出力画像1枚分とした。また、2次近似法等の他の手法を用いることもできる。
次に、CPU2は、N枚目の画像データであるか否かを判定する(S908)。N枚目でない場合には(S908:N)、CPU2の処理はS904に戻る。なお、S904において、2枚目、3枚目..N枚目の画像についての補給量は、それぞれH(2)、H(3)..H(N)として算出される。また、1枚目からN枚目の画像の補給量を決定する際には、消費量Sは変化しない。
画像データがN枚目のものである場合(S908:Y)、CPU2は、画像を形成した後に処理を終了する。なお、画像データが変わらない限り、消費量Sは変化しない。この実施形態では、便宜上、補給量計算と補給モータ回転数補正係数kの変更をどちらも画像データを1枚出力する毎に行ったが、補給量計算と補給モータ回転数補正係数kの変更のタイミングは異なるものとしてもよい。例えば、補給量計算は画像データ1枚毎に、補給モータ回転数補正係数kの変更は、図8に示される処理における1枚目の画像データの画像形成を行った後に1回だけ行うようにしてもよい。
具体的には、トナー粒子帯電量予測から画像形成電位コントラストを変更した従来の方法と、本実施形態に係る方法とで、色味変動を比較した。この比較では、画像比率の高い画像(C:100[%]、M:100[%])を1000枚出力後に画像比率の低い画像(C:5[%]、M:5[%])を1000枚出力した。そのときの単色(C,M)の色味変動は、従来の方法、本実施形態に係る方法ともに色差ΔE=2.5程度で差がなかった。しかし、二次色(Blue)における色味変動では、従来の方法ではΔE=5であったが、本実施形態に係る方法では、ΔE=3に改善されていた。
以上説明した実施形態においては、補給量調整によりトナー濃度を変更することで、トナー粒子帯電量を一定に保っている。しかし、トナー濃度の変化量が大きいと出力画像不良が生じるおそれがある。従って、本実施形態では、トナー濃度検出値を用いてトナー濃度の変化量に制限をかける。トナー濃度がしきい値を超えて変化する場合には、トナーの濃度の変化量をしきい値で固定する。それ以上のトナー粒子帯電量変化に対しては、従来技術である画像形成条件の変更で対応する。
このように第4実施形態では、トナー粒子の帯電量を予測してその結果を用いた補正制御を行う。そして、このしきい値を超えるトナー粒子帯電量変化が発生した場合は、しきい値を超えるトナー濃度の変化は行わない。しきい値を超える変化については、画像データに対して階調変換の補正を適用することで補償する。
次に、修正目標値のトナー濃度を上述した式(2)に用いてトナー粒子帯電量予測を行うことで、補給するトナー粒子量を決定する。目標トナー濃度が急激に大きくなり、その変動をしきい値で制限した場合には、しきい値を超える濃度変化については、階調変換補正を行うことで補償する。
具体的には、トナー濃度が急激に小さくなった場合には、その変動量をしきい値で制限した修正目標値を式(2)に用いる。このようにしきい値を用いてトナー濃度が急激に小さくならないよう制限していることから、得られた修正目標値は本来の値よりも大きくなる。従って、画像データ入力に対する階調変換出力を小さくした。このときの画像データ入力に対する階調出力の相関を図10(a)に示す。
図10(a)においては、制御前の出力値のグラフは実線で、制御後の出力値のグラフは点線で表されており、入力値の全域にわたって、制御後の出力値は制御前の出力値よりも小さくなっている。図10(b)においても、制御前の出力値のグラフは実線で、制御後の出力値のグラフは点線で表されている。入力値の全域にわたって、制御後の出力値は制御前の出力値よりも大きくなっている。
このように、本実施形態においては、トナー濃度が大きく変わる場合においても、その変動量をしきい値で制限しているので、出力画像不良を防ぐことができる。また、しきい値を超える変動については、階調補正で補正しているので、求める濃度の画像を得ることができる。
第1実施形態においては、トナー補給モータ回転数による補給量が変化した場合にこの関係を補正し、補給の精度を高めることで帯電量を安定させている。しかし、本実施形態においては、モータ回転数と補給量の相関にばらつきが生じ、この関係の補正が困難である場合における処理について述べる。
また、帯電量予測における予測のズレを補正するために、パッチ画像を形成して形成された画像の濃度を検出することで帯電量予測の校正(以降、帯電量キャリブレーション)を行う構成についても説明する。
図11に示されるように、この実施形態では、画像形成装置1100には、現像により中間転写ベルト13上に形成された参照トナー像(以下、パッチ画像と記載する)の濃度を検出する画像濃度センサ18が設けられている。
なお、この実施形態では、パッチ画像は中間転写ベルトに形成される。しかし、パッチ画像は中間転写ベルト上のトナー像に限られるものではなく、例えば定着後の像の濃度を検出する構成としてもよい。
図12の機能ブロック図に示されるように、画像形成装置1100は、図2の画像形成装置100の機能ブロック図と同様に、画像コントローラ1、CPU2、LDドライバ3、RAM11、HDD21を有する。ただし、画像形成装置1100は、CPU2とLDドライバ3との間に設けられたパッチ画像生成部20、濃度変換回路19及びA/D変換器17を更に有する。
この画像濃度センサ18は、中間転写ベルト13のトナーを担持する面に相対するLEDとフォトダイオードから成る計4つのフォトセンサを有する。
画像濃度センサからの電気信号は、図12に示されるA/D変換器17に入力されて0〜1023レベルのデジタル信号に変換されて濃度変換回路19に入力される。濃度変換回路19は、入力されたデジタル信号を濃度に変換し、参照画像の画像濃度実測値を得る。
CPU2は、画像濃度センサ18からA/D変換器17及び濃度変換回路19を通じて画像濃度実測値を得る。
帯電量キャリブレーションは、所定の枚数を出力した後に行うことができる。通常、この帯電量キャリブレーションは、定期的に行われる。例えば、紙サイズに関係なく、画像データを1000枚出力する毎に1回帯電量キャリブレーションを行う。しかし、この方法では、何らかの原因によってモータ回転数と補給量の相関にばらつきや変化が生じた場合に、意図した補給量と実際の補給量とが大きくずれてしまうおそれがある。
kの変化量Δkの平均は、Δkave=(Δkn+Δkn−1+Δkn−2・・・+Δkn−9)/10となり、このΔkaveが所定の値を超えたか否かを判定する。この実施形態では、Δkaveの値が0.1を超えているか否かを判定する。そして、帯電量キャリブレーションの実行頻度を、1000枚出力毎に1回から500枚出力毎に1回に変更した。
なお、Δkaveが0.1を超えた場合、前回帯電量キャリブレーションを行ってから出力枚数のカウント値が500に達した後に帯電量キャリブレーションを行う。なお、Δkaveが0.1となった時点ですでに前回帯電量キャリブレーションを行ってから出力枚数のカウント値が500を超えていた場合は、その時点で帯電量キャリブレーションを行う。従って、Δkaveが0.1を超えた場合は、出力カウント値が500以上の場合には帯電量キャリブレーションを行う。
画像形成条件は固定条件であり、本実施形態では、パッチ静電像への現像コントラストを100[V]としている。本実施形態で形成するパッチ画像は、主走査方向に15[mm]、画像進行方向である副走査方向に25[mm]のテストパターンであり、各色、画像信号が100[%]の単色ベタ画像である。CPU2は、形成されたパッチ画像を画像濃度検出手段として動作する画像濃度センサ18を通じて検出する(S1303)。
図14において、グラフの横軸はセンサ出力Vave[V]を表し、縦軸は濃度値を示す。図示されるように、センサ出力が大きくなるにつれて濃度値は加速的に大きくなっており、グラフの形状は下に凸となっている。
図15において、グラフの横軸はパッチ濃度Dを表し、縦軸はトナー粒子帯電量[μC/g]を表す。図示されるように、トナー粒子帯電量はパッチ濃度Dとほぼ直線関係にあり、パッチ濃度Dが高くなるにつれてトナー粒子帯電量が減少している。
この後は、この値を前回値として次のタイミングのトナー粒子帯電量を予測計算することで、帯電量の予測精度を向上させることができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、様々な形態で実施できる。
例えば、上述した実施形態では、画像濃度センサ18は、中間転写ベルトに形成されたパッチ画像の濃度を検出している。しかし、パッチ画像は中間転写ベルト上のトナー像に限られるものではなく、例えばトナー像を用紙等に定着した後の画像の濃度を検出する構成としてもよい。
Claims (6)
- 感光体と、
前記感光体に静電潜像を形成するために、画像データに基づいて前記感光体を露光する露光手段と、
トナーを含む現像剤を帯電させるために回転する回転部材を備えるとともに、前記現像剤を用いて前記感光体上の前記静電潜像を現像する現像手段と、
前記現像手段内のトナー濃度を検知する検知手段と、
前記現像手段にトナーを補給する補給手段と、
(i)前記回転部材の回転時間、(ii)前記検知手段の検知結果、(iii)前記トナーの消費量、及び(iv)前記回転部材が回転を停止していた停止時間に基づいて、前記現像手段内の前記トナーの帯電量の変化量が所定範囲に制限されるように前記補給手段を制御する制御手段と、を有することを特徴とする画像形成装置。 - 前記変化量は、前記帯電量の増加量と減少量との和に対応し、
前記制御手段は、(i)前記回転部材の前記回転時間、(ii)前記検知手段の前記検知結果、及び(iii)前記トナーの前記消費量に基づいて前記帯電量の前記増加量を決定し、
前記制御手段は、(iv)前記停止時間に基づいて前記帯電量の前記減少量を決定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記検知手段は、前記現像剤中の前記トナー濃度を検知するために、前記現像剤の透磁率を検知するセンサを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、前記画像データに基づいて前記トナーの前記消費量を決定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、(i)前記回転部材の前記回転時間、(ii)前記検知手段の前記検知結果、(iii)前記トナーの前記消費量、及び(iv)前記トナーの以前の帯電量に基づいて、前記現像手段内の前記トナーの前記帯電量の前記変化量を決定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記露光手段と前記現像手段とにより形成された参照画像を測定する測定手段を更に有し、
前記制御手段は、前記測定手段による前記参照画像の測定結果に基づいて前記トナーの前記以前の帯電量を決定することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015213694A JP6659118B2 (ja) | 2015-10-30 | 2015-10-30 | 画像形成装置 |
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