JP2017198765A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】トナー粒子帯電量予測にもとづいて画像形成電位コントラストを調整した場合、トナー現像量はほぼ一定を保つことができても、転写性が変化し、画像濃度・品位が低下してしまうといった課題が生じる。
【解決手段】画像データ等からトナー粒子帯電量の変化を予測する予測手段を有し、予測されるトナー粒子帯電量を一定に保つようにトナー補給量の調整及び、現像剤の撹拌を行う。
【選択図】図5
Description
本発明は、画像形成装置に関する。
トナー粒子を帯電させ静電気力を用いて画像形成を行う電子写真装置では、トナー粒子の帯電量が変化した場合、それに応じて出力画像濃度や品位が変化してしまう。トナー粒子の帯電量は、使用環境や、出力画像濃度や、出力経過時間などに応じて大きく変化するため、何らかの出力安定化のための制御を行わなかった場合、出力画像が各種条件に応じて変動してしまう。
二成分現像装置を用いた電子写真方式の画像形成装置、すなわち現像剤としてトナー粒子とキャリア粒子を使用して画像形成を行う画像形成装置の場合、トナー補給量は画像データから予想されるトナー消費量とほぼ同量のトナーが補給される。また、現像剤中のトナー粒子とキャリア粒子の透磁率の違いから現像剤中のトナー粒子濃度を測定するインダクタンスセンサ(透磁率センサ)などの出力値を用いて、トナー補給量の補給制限・調整補給といったことも、一般的に行われる。
二成分現像装置では、一般的に、現像装置内におけるトナー粒子とキャリア粒子の混合比により、トナー粒子の帯電量は変化し、トナー粒子の比率が少なくなるに従い、トナー粒子の帯電量は増加する。トナー粒子の帯電量が増加すると、一定の電荷潜像に付着するトナー粒子は減少し、その逆に、トナー粒子の帯電量が減少すると、一定の電荷潜像に付着するトナー粒子は増加する。
したがって、トナー粒子補給量を調整し、現像装置内におけるトナー粒子とキャリア粒子の混合比を変化させることで、その結果として、トナー粒子の帯電量および出力画像濃度を安定化させることができる。
そのため、出力濃度測定用のパッチ画像を出力し、像担持体上や転写体上などで測定したパッチ濃度(トナー量)にもとづいて、出力濃度が目標濃度に一致するようトナー補給量を制御するフィードバック制御が一般的に広く行われている。すなわち、画像データに応じたトナー補給量やインダクセンサによる補給量調整に加えて、出力パッチ画像濃度にもとづいて算出されたトナー補給調整量を加味したトナー補給を行うことにより、トナー電荷量およびトナー濃度を調整するという制御機構が広く用いられている。
しかし、このような画像パッチ出力結果にもとづいたトナー補給量調整による出力画像濃度安定化制御機構は、パッチ濃度(トナー量)測定を行ってから各種調整を行うというフィードバック制御であることから、制御のムダ時間(制御の時間遅れ)を持たざるをえない。また、トナー補給調整からトナー粒子帯電量変化(追従)までに時間遅れがあることからも、制御遅れが生じることを避けられず、短周期の濃度ズレが発生してしまう。
このような問題を解決するため、画像濃度を安定化させるために、トナー粒子の帯電量を推定し、画像形成のコントラスト電位をリアルタイムで抑制するフィードフォワード制御を行う技術提案がされている(特許文献1参照)。
しかし、上記のような、フィードフォワード制御では、十分にトナー粒子帯電量変化の影響を抑えることができないという問題が生じることがある。電子写真技術においては静電気力を用いて画像を形成するために、トナー粒子の帯電量はできるだけ変化しないことが望ましい。しかしながら、上記のような、トナー粒子帯電量予測にもとづいて画像形成電位コントラストを調整した場合、トナー粒子帯電量がどのような値になるかに関わらず、像担持体に対するトナー現像量を一定に保とうとするため、トナー粒子帯電量はずれたままである。
そのため、その後の工程で、トナー粒子帯電量の影響が強い領域においては画像形成を適正に行うことができないという課題が発生する。たとえば、転写を良好に行うにはトナー粒子の帯電量が不十分・もしくは過剰になってしまい、転写性が変化し、画像濃度・品位が低下してしまう、特に複数色のトナーが重なる2次色/3次色での影響が大きいといった課題が生じる。
上記の課題を解決するために、本発明に係る画像形成装置は、
画像信号に対して画像処理条件を用いて画像処理を行う画像処理手段と、前記画像処理された画像信号に基づき、制御されたプロセス条件を用いて、電子写真方式により画像を形成する画像形成手段とを有する画像形成装置であって、
指示されたトナー補給量に基づき現像手段にトナーを補給する補給手段と、前記補給されたトナーを攪拌し、感光ドラム上に形成された静電潜像を現像する前記現像手段と、画像を示す画像データから該画像を出力するためのトナー消費量を予測するトナー消費量予測手段と、前記現像手段において現像ローラの回転及び非回転時間を取得する取得手段と、前記予測されたトナー消費量、前記トナー補給量および前記攪拌する時間を使用して、トナー帯電量を予測する手段を備え、
予測されるトナー粒子帯電量を一定に保つように、画像出力中は前記トナー補給量を決定し、画像出力停止中は前記現像剤の撹拌時間を決定し、その補給及び撹拌を実行する
ことを特徴とする。
画像信号に対して画像処理条件を用いて画像処理を行う画像処理手段と、前記画像処理された画像信号に基づき、制御されたプロセス条件を用いて、電子写真方式により画像を形成する画像形成手段とを有する画像形成装置であって、
指示されたトナー補給量に基づき現像手段にトナーを補給する補給手段と、前記補給されたトナーを攪拌し、感光ドラム上に形成された静電潜像を現像する前記現像手段と、画像を示す画像データから該画像を出力するためのトナー消費量を予測するトナー消費量予測手段と、前記現像手段において現像ローラの回転及び非回転時間を取得する取得手段と、前記予測されたトナー消費量、前記トナー補給量および前記攪拌する時間を使用して、トナー帯電量を予測する手段を備え、
予測されるトナー粒子帯電量を一定に保つように、画像出力中は前記トナー補給量を決定し、画像出力停止中は前記現像剤の撹拌時間を決定し、その補給及び撹拌を実行する
ことを特徴とする。
本発明によれば、トナー粒子の帯電量を一定に保つことができ、特に複数色のトナーが重なる2次色/3次色においても、安定で高品位な出力ができる画像形成装置を提供することが達成された。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。
[実施例1]
先ず、本発明の第一の実施形態について説明する。
先ず、本発明の第一の実施形態について説明する。
図1は本発明を適用した画像形成装置の全体構成を示す概略図であり、図2は画像形成装置の制御を示すブロック図である。
かかる画像形成装置にあっては、画像コントローラ1が、不図示のホストコンピュータ等(以下、PCという)から特定の記述言語で記述された画像情報の電気信号を受信し、画像形成データを作成した上で、画像形成装置を制御するCPU 2が画像形成装置本体のレーザドライバ3(以下、LDドライバという)により潜像を作成するための信号処理を行い、LDドライバに信号を送信する。
LDドライバでは、上記電気信号を光信号に変換し、高速度で回転する(不図示の)ポリゴンモータに取り付けられたポリゴンミラーに上記光信号を照射し、ポリンゴンミラーにより反射された光信号は反射ミラー4によって潜像担持体たる感光ドラム5表面に照射される。
感光ドラムは、高電圧電源であるバイアス印加手段たる高圧出力部6により制御された電圧値にて帯電器(帯電ローラ)7により一定電位に均一に帯電されており、光照射を受けることで照射部電位が変化し、感光ドラム上に静電潜像が形成される。
本実施例の画像形成装置では、感光ドラムを負極性に帯電させるとともに、トナー粒子を負極性に帯電させ、光照射を行った部位(明部)にトナー粒子を付着させるシステムとなっている。また、感光ドラムが一定電位になるよう帯電ローラを用いて帯電しているため、トナーが現像される明部電位は、LDから照射される光強度に依存して変化する。すなわち、トナー現像量は感光ドラムに対する光照射量を制御することにより、調整することが可能である。
現像装置たる現像器は、トナーおよびキャリアを含有する二成分現像剤を収容する現像剤容器9と、現像剤を撹拌及び搬送するスクリューと、現像剤を担持する現像剤担持体たる現像ローラを内包する現像器8を供えており、現像剤を撹拌することでトナーおよびキャリアを摩擦帯電し、現像ローラによって現像剤中のトナーのみを感光ドラムに付着させ、感光ドラム上に形成された静電潜像をトナー画像として具現化・可視化像とする。現像ローラには、高圧出力部によって制御された現像バイアスが印加されている。
現像剤容器内のトナーは、中央処理装置(CPU2)が出力する画像データを参照し、画像データより算出される消費量(ビデオカウント値)に基づいてトナー補給モータ10で補給用のトナー搬送スクリューを回すことにより、必要量が現像容器に補給される。消費量の算出には、画素単位の画像信号とトナー消費量の関係をしめす予め記憶しているテーブルを用い、画像信号を消費量に換算し、換算した消費量の単位時間の積算値(ビデオカウント値)を消費量として用いる。
本実施例における画像信号-消費量テーブルを図3に示す。二成分現像剤のトナー濃度(トナーとキャリアの混合比)がトナー帯電量に影響を与えるため、一般的にトナー濃度が維持されるようにトナーの補給が行われるが、本実施例では現像性・転写性の安定化を目的として、後述するトナー帯電量の予測に基づいて現像容器に対するトナー補給量を調整し、トナー粒子の帯電量を一定に保つ機構を持つ。
上記具現化・可視化されたトナー画像は、現像装置8の下流側の感光ドラム5の下方に配設された1次転写器12により、中間転写ベルト13上に転写された後、さらに2次転写器14により紙などの記録部材15表面に転写される。
トナー画像を転写された記録部材は記録部際搬送ローラにより搬送され、定着装置により、上記トナー画像が記録部材に永久定着され、画像形成装置外に搬送される。
本実施例では、各現像ユニットのトナー消費量/補給量/現像容器内トナー量をもとに、一定時間おき(各タイムステップ毎)にトナー帯電量を予測する。そのため、その期間における、トナー消費量・トナー補給量・(その期間内で時間平均をとった)現像容器内トナー量を、CPUはメモリー内に保持する。トナー粒子の帯電量予測の計算式は、現像ローラが回転しているか否かに応じて切り替えられ、それらは下記の2式から構成する。
現像ローラ回転時のΔトナー粒子帯電量
=トナー粒子帯電量 − 前回計算時のトナー粒子帯電量
=(α − 前回計算時のトナー粒子帯電量) × 計算タイムステップ/β
+(補給トナー粒子帯電量×補給量−前回計算時の粒子帯電量 × 消費量) / 現像容器内トナー量 ・・・・・ 式1
現像ローラ停止時のΔトナー粒子帯電量
=前タイムステップにおけるトナー粒子帯電量−γ×前タイムステップにおけるトナー粒子帯電量 ・・・・・ 式2
ここで、α・β・γの3パラメータは、トナーの帯電特性に応じて前もって決められたパラメータであり、αはトナー粒子の飽和帯電量、βは摩擦帯電(除電)が行われる時間速さ、γはトナー粒子からの帯電量漏洩の時間速さを示している。現像ローラ回転時に用いる式の右辺は、第三項目が示す前回のトナー帯電量に対して、第一項目の「摩擦帯電によりトナー粒子の帯電量が変化する量」と第二項目が示す「帯電したトナー粒子が現像すると同時に未帯電のトナー粒子が補給される分の帯電量収支」とを加えたもので、次時間の帯電量を予測する、という式である。
=トナー粒子帯電量 − 前回計算時のトナー粒子帯電量
=(α − 前回計算時のトナー粒子帯電量) × 計算タイムステップ/β
+(補給トナー粒子帯電量×補給量−前回計算時の粒子帯電量 × 消費量) / 現像容器内トナー量 ・・・・・ 式1
現像ローラ停止時のΔトナー粒子帯電量
=前タイムステップにおけるトナー粒子帯電量−γ×前タイムステップにおけるトナー粒子帯電量 ・・・・・ 式2
ここで、α・β・γの3パラメータは、トナーの帯電特性に応じて前もって決められたパラメータであり、αはトナー粒子の飽和帯電量、βは摩擦帯電(除電)が行われる時間速さ、γはトナー粒子からの帯電量漏洩の時間速さを示している。現像ローラ回転時に用いる式の右辺は、第三項目が示す前回のトナー帯電量に対して、第一項目の「摩擦帯電によりトナー粒子の帯電量が変化する量」と第二項目が示す「帯電したトナー粒子が現像すると同時に未帯電のトナー粒子が補給される分の帯電量収支」とを加えたもので、次時間の帯電量を予測する、という式である。
現像ローラ停止時の計算式は、一定の時定数で帯電量が減衰する、ということを示す計算式である。また、トナー帯電量や補給トナーの帯電量の初期値は0である。
本発明の特徴は前記トナー帯電量予測手段を用いて、次のタイムステップでのΔトナー粒子帯電量が0になるように、トナー補給量及び現像剤撹拌を調整し、トナー帯電量の変化を抑え、出力画像安定化を行うことである。
本実施例においては、画像出力動作中は補給量の調整を、画像出力停止中は現像剤の撹拌を行い、トナー帯電量の安定化を行う。以下、それぞれについて詳細を説明する。
(画像出力中のトナー帯電量安定化)
まずは、画像出力中のトナー帯電量安定化について説明する。画像出力中は上記予測式1を用い、CPU2が各タイムステップ間でトナー粒子帯電量の変化(Δ)が0になるように補給量を決定する。補給量の調整はトナー補給モータの回転数を変更することでおこなう。トナー粒子帯電量を変化させないようにトナー補給量を決めるため、この時点でトナーの消費量と補給量が異なり、トナー濃度が変化することになる。トナー濃度は現像剤量に対し前記消費量と補給量の差分から次式で計算することができる。
まずは、画像出力中のトナー帯電量安定化について説明する。画像出力中は上記予測式1を用い、CPU2が各タイムステップ間でトナー粒子帯電量の変化(Δ)が0になるように補給量を決定する。補給量の調整はトナー補給モータの回転数を変更することでおこなう。トナー粒子帯電量を変化させないようにトナー補給量を決めるため、この時点でトナーの消費量と補給量が異なり、トナー濃度が変化することになる。トナー濃度は現像剤量に対し前記消費量と補給量の差分から次式で計算することができる。
トナー濃度D=(前回トナー量−消費量+補給量)/(キャリア量+前回トナー量−消費量+補給量) ・・・・・ 式3
さらにトナー濃度をDとすると前記トナー帯電量予測式の、α・βの2パラメータは、次式で表すことができる。
さらにトナー濃度をDとすると前記トナー帯電量予測式の、α・βの2パラメータは、次式で表すことができる。
α=a/(1+b)D、 β=cD+d ・・・・・ 式4
a、b、c、dはトナーの帯電特性に応じて前もって決められたパラメータである。a、b、c、dは予め実験によりトナー濃度を変化させた場合の、摩擦帯電による電荷付与量データより求めた。図4に本実施例におけるトナー濃度と電荷付与能の関係を示す。横軸がトナー濃度、縦軸が電荷付与量(摩擦帯電によるトナー粒子帯電量の変化する量)である。グラフに示すようにこの関係はトナー粒子帯電量にも依存して変化するが、a、b、c、dのパラメータはトナー及びキャリアの物性による帯電特性及び現像装置による撹拌構成が同じであれば変化しない。
a、b、c、dはトナーの帯電特性に応じて前もって決められたパラメータである。a、b、c、dは予め実験によりトナー濃度を変化させた場合の、摩擦帯電による電荷付与量データより求めた。図4に本実施例におけるトナー濃度と電荷付与能の関係を示す。横軸がトナー濃度、縦軸が電荷付与量(摩擦帯電によるトナー粒子帯電量の変化する量)である。グラフに示すようにこの関係はトナー粒子帯電量にも依存して変化するが、a、b、c、dのパラメータはトナー及びキャリアの物性による帯電特性及び現像装置による撹拌構成が同じであれば変化しない。
これよりトナー濃度Dが変化すると、同じトナー消費量及び補給量においてもトナー帯電量の変化量が異なることが分かる。トナー濃度が変化すると撹拌によるトナーとキャリアの接触機会が変化し、摩擦帯電による帯電能力が変わるためである。すなわち連続するトナー帯電量予測において、次のタイムステップで同画像データの出力に対しトナー粒子帯電量の変化(Δ)を予測した場合、前回とはトナー濃度が変化しているために、トナー粒子帯電量の変化が0になるトナー補給量は前ステップとは異なってくる。
具体的には補給量が少なくトナー濃度が低下すると、αが大きく、βが小さくなるのでタイムステップ間での帯電量が増えるため、タイムステップ間内で帯電量の変化を0にするためのトナー補給量が増えることになる。補給量が多い場合は、逆であり、αが小さく、βが大きくなり、帯電量が減るので補給量を減らすことになる。このようにトナー濃度の変化を抑えるように帯電量が変化するため、帯電量を一定にするために補給量と消費量に差をつけても、トナー濃度はずれ続けるわけではなく画像データに対しある値に収束していく。
(画像出力停止中のトナー帯電量安定化)
次に、画像出力停止中のトナー帯電量安定化について説明する。画像出力停止中は上記予測式2を用い、CPU2が各タイムステップ間でトナー粒子帯電量の変化(Δ)を予測し、さらに、式1を用いてその停止中のトナー粒子帯電量の変化(Δ)を打ち消して変化(Δ)が0になる撹拌時間を算出する。CPU2は各タイムステップ間で、算出された時間だけ現像ローラ及び現像剤の搬送スクリューを回転させ現像剤を撹拌する。
次に、画像出力停止中のトナー帯電量安定化について説明する。画像出力停止中は上記予測式2を用い、CPU2が各タイムステップ間でトナー粒子帯電量の変化(Δ)を予測し、さらに、式1を用いてその停止中のトナー粒子帯電量の変化(Δ)を打ち消して変化(Δ)が0になる撹拌時間を算出する。CPU2は各タイムステップ間で、算出された時間だけ現像ローラ及び現像剤の搬送スクリューを回転させ現像剤を撹拌する。
ここで式1においては画像の出力が伴わないため、補給量及び消費量は0である。また、ここでの現像剤の撹拌は、画像出力時とは異なる回転速度で行ったためβをβ’とする。α、βは前述のようにトナー濃度Dの関数だが、ここではトナー濃度Dは変化しない。β’は回転速度に合わせて予め記憶しているパラメータc’、d’より決まる。すなわちトナー粒子帯電量の変化(Δ)を打ち消す撹拌時間を求める場合の式1は次の式に表せる。
-(画像出力停止中のΔトナー粒子帯電量)
=(α − 前回計算時のトナー粒子帯電量) × 撹拌時間/β’
・・・・・ 式5
画像出力停止中のトナー帯電量安定化における現像剤の撹拌で、回転速度を画像出力時と異なる速度に設定する理由は現像剤への負荷を減らし、現像剤の劣化を抑えるためである。そのため、本実施例では画像出力停止中のトナー帯電量安定化における現像剤の撹拌速度を画像出力時の撹拌速度の1/4にした。
-(画像出力停止中のΔトナー粒子帯電量)
=(α − 前回計算時のトナー粒子帯電量) × 撹拌時間/β’
・・・・・ 式5
画像出力停止中のトナー帯電量安定化における現像剤の撹拌で、回転速度を画像出力時と異なる速度に設定する理由は現像剤への負荷を減らし、現像剤の劣化を抑えるためである。そのため、本実施例では画像出力停止中のトナー帯電量安定化における現像剤の撹拌速度を画像出力時の撹拌速度の1/4にした。
この現像剤の劣化は、主に現像剤に加わる圧力に依存する。具体的には、現像室の現像剤を撹拌し現像ローラにくみ上げるための搬送スクリューの速度大きい程、現像剤に加わる圧力が大きくなり、トナーとキャリアとの接触による摩擦帯電は促進されるが、外添剤の遊離やキャリアへのトナー融着を促進することから、劣化の度合いが早くなってしまう。
画像出力中は現像性を維持するのに必要な速度で回転しているが、画像出力停止中にトナー帯電量変化に合わせて、微小にトナーを帯電させるだけの目的であれば、撹拌速度は下げることが可能であり現像剤への負荷を減らすことができるため本実施例では撹拌における回転数を下げている。
これにより画像出力停止中のトナー帯電量安定化が現像剤の劣化を促進することなく行える。
次に本実施例のイメージを図5に示し説明する。横軸に経過時間をとり、その時点のトナー帯電量、トナー濃度D、タイムステップ間でのトナー補給量を示すグラフであり、区間1は画像比率の高い(トナー消費量の多い)画像データを出力し、区間2は画像比率の低い(トナー消費量の少ない)画像データを出力し、区間3は出力を停止している。
区間1ではトナー消費量が多いためトナー補給量も多くする必要があるが、トナー補給量を多くして現像容器内に未帯電のトナーが多くなると予測式1第二項の電荷収支が大きくマイナスになり、第一項の摩擦帯電による電荷付与との合計もマイナスになってしまうため、第一項の電荷付与と第二項の電荷収支が釣り合うように補給量を減らし、タイムステップ間のトナー粒子帯電量変化を0にする。
そのため区間1ではトナー濃度が低下するが、トナー濃度が低下することにより第一項の電荷付与量が増加するために、出力枚数が増えるごとに補給量を増やすことが可能になり、トナー濃度の低下量が減少していく。トナー濃度は画像データに応じて、トナーの出入りによる電荷収支と撹拌による電荷付与が釣り合う値に収束する。区間2に入り画像データが変化すると、トナーの消費量が変わるため、電荷収支と電荷付与の関係が変化する。
区間2ではトナー消費量が少ないため電荷収支が小さくなるので予測式台第一項に比べ第二項が小さくなり、帯電量が増加してしまうため、トナー補給量を消費量よりも多くして帯電量の変化を0にする。これによりトナー濃度は区間2で増加するが区間1での関係同様に画像データに応じた値に収束する。区間3では画像出力が行われないため、トナー補給量は0でありトナー濃度は変化しないが、式2の第二項で示した一定の時定数で帯電量の減衰により、現像ローラ停止のままでは帯電量は徐々に低下していく。
そのため、停止中の帯電量の低下に合わせて収支が釣り合うように撹拌を行う。ただし、タイムステップ間での帯電量の低下が小さく、撹拌時間が1秒に満たない場合は、撹拌を行わず、その撹拌時間を次のタイムステップでの撹拌時間と積算し、積算時間が1秒を超えたら撹拌を行うこととした。これは帯電量の低下量は条件により非常に小さくなり、撹拌時間が小さいと撹拌による電荷付与の精度が確保できないためである。
本実施例においては、画像出力中のタイムステップを出力画像1枚分、画像出力停止中のタイムステップを10分とした。
次に、本実施例のトナー帯電量変化量予測による補給量調整及び撹拌の動作フローを、図6に示したフローチャートで説明する。
画像出力中(a)においては、PCより画像データ(ここにおいては同データをN枚出力)が画像コントローラ1に入力されると(S101)、CPU2はその時点でのトナー帯電量を変化量予測の積算値より算出する(S102)、次にCPU2は1枚目出力におけるトナー消費量Sを、画像信号-消費量テーブルを用いて算出し(S103)、トナー帯電量変化予測式1より、1枚目出力における帯電量変化が0になる補給量H(1)を算出する(S104)。補給量決定後、CPU2は1枚目の画像形成及びトナー補給をおこなう(S105)。
次にCPU2はトナー帯電量変化予測式1より、2枚目出力における帯電量変化が0になる補給量H(2)を算出する(S106)。ここで消費量Sは変化しない。補給量算出後、CPU2は2枚目の画像形成及びトナー補給を行う(S107)。以下、N枚まで繰り返し補給量H(N)を算出し、画像形成と補給を繰り返し(S108)、終了する。画像データが変わらない限り、消費量Sは変化しない。
画像出力停止中(b)においては、画像出力動作が終わると、CPU2はその時点でのトナー帯電量を変化量予測の積算値より算出する(S201)、次にCPU2は次のタイムステップであるその時点から10分間画像出力が停止した場合のトナー帯電量変化を予測式2より算出し(S202)、この変化量を打ち消すための撹拌時間R(1)を算出する(S203)。
ここで前回までに計算された撹拌時間で撹拌が起動されていない時間の積算値である撹拌時間Rsumに撹拌時間R(1)を加える(S204)。画像出力動作停止後最初の計算であればRsum=R(1)である。Rsumが1秒以上であるかを判断し(S205)、Rsumが1秒以上であれば、10分後に撹拌時間Rsumの撹拌を行う(S206)。撹拌が起動されればRsumはリセットされ0になる(S207)。撹拌時間Rsumが1秒未満であれば撹拌は行わず、撹拌時間Rsumは記憶しておく。
CPU2は前回予測計算から10分後、もしくは撹拌動作があればその後に、次の10分間画像出力が停止した場合のトナー帯電量変化予測、撹拌時間R(n)、撹拌時間Rsumの算出、撹拌の起動有無を繰り返し、次の画像出力指示が来ると(S208)、画像停止中のトナー帯電量安定化動作を終了し、画像形成中のトナー帯電量安定化動作に切替える。
以上、本実施例によれば帯電量の変化予測式を用い、帯電量が変化しないように補給量及び撹拌時間を決定することで、トナー粒子の帯電量を一定に保つことができ、2次色/3次色においても、安定で高品位な出力ができた。具体的には、従来のトナー粒子帯電量予測から画像形成電位コントラストを変更した場合と、本実施例では、比率の高い画像(C:100%、M:100%)を1000枚出力後に画像比率の低い画像(C:5%、M:5%)を1000枚出力した時の単色(C,M)の色味変動は、色差ΔE=2.5程度で差がなかったけれども、二次色(Blue)ではΔE=5がΔE=3へ改善した。色差ΔEは以下の方法で算出した。CIE L*a*b*色空間において、ΔE =(ΔL*^2+Δa*^2+Δb*^2)^0.5。
[実施例2]
実施例1においてはタイムステップ毎に予測計算と画像出力、補給、撹拌等の実行とを行ってきたが、本実施例では予測計算は各動作を待たずに次々と行う場合について説明する。
実施例1においてはタイムステップ毎に予測計算と画像出力、補給、撹拌等の実行とを行ってきたが、本実施例では予測計算は各動作を待たずに次々と行う場合について説明する。
画像出力中は画像データが入力されたタイミングでその画像が出力されるタイムステップでの予測計算を行い補給量を決定する。次の画像データが入力されると前の画像データの出力を待たずに次のタイムステップの計算を行ってよく、計算のタイミングと、画像出力及び計算値に基づく補給のタイミングは独立でよい。
画像出力停止中は、画像出力終了時点でその後の複数の計算タイムステップ分をまとめて計算する。本実施例では1ステップ10分の10ステップ、すなわち100分の計算をまとめて行った。計算方法は実施例1と同様である。これにより停止後100分の間に起動される撹拌動作の起動タイミングとそこでの撹拌時間が予め決定される。停止後100分が過ぎる前に、次の画像出力指示が来れば、その時点で残りの撹拌予定はすべてキャンセルし、画像出力中のトナー帯電量安定化動作に移行する。停止後100分が予定通り過ぎた場合は、その時点でさらに後の10ステップの計算を行い、これを繰り返す。
本実施例で示したように、各計算が、補給や撹拌の実行よりも早いタイミングで行えるのであれば、独立して先行して行ってよく、画像形成装置の生産性やCPU2の負荷等を考慮して自由度高く計算を行える。
[実施例3]
本実施例では画像出力停止中に本体電源がオフになった場合の対応について説明する。
本実施例では画像出力停止中に本体電源がオフになった場合の対応について説明する。
本実施例においては画像形成装置の電源がオフの状態であっても経過時間が検出できるように電池を内蔵し、電源オフ時はこの電池で動作する時計を有している。
本体電源が投入された場合は、本体の立ち上げ動作を行った後、前回トナー帯電量予測からこれまでの時間におけるトナー帯電量変化量を実施例1記載の式1,2より求め、そのトナー変化量を打ち消すための撹拌時間を式5より求め、撹拌動作を起動する。これにより電源投入時においてもトナー帯電量を適正に調整することが可能になり、その後の使用においても適正なトナー帯電量を維持することができる。
1 画像コントローラ、2 画像形成装置を制御する中央処理装置、3 LDドライバ、
4 反射ミラー、5 感光ドラム、
6 高電圧電源であるバイアス印加手段たる高圧出力部、7 帯電器(帯電ローラ)、
8 現像器、9 現像剤容器、10 トナー補給モータ、11 メモリー、
12 1次転写器、13 中間転写ベルト、14 2次転写器、15 記録部材
4 反射ミラー、5 感光ドラム、
6 高電圧電源であるバイアス印加手段たる高圧出力部、7 帯電器(帯電ローラ)、
8 現像器、9 現像剤容器、10 トナー補給モータ、11 メモリー、
12 1次転写器、13 中間転写ベルト、14 2次転写器、15 記録部材
Claims (6)
- 画像信号に対して画像処理条件を用いて画像処理を行う画像処理手段と、前記画像処理された画像信号に基づき、制御されたプロセス条件を用いて、電子写真方式により画像を形成する画像形成手段とを有する画像形成装置であって、
指示されたトナー補給量に基づき現像手段にトナーを補給する補給手段と、前記補給されたトナーを攪拌し、感光ドラム上に形成された静電潜像を現像する前記現像手段と、画像を示す画像データから該画像を出力するためのトナー消費量を予測するトナー消費量予測手段と、前記現像手段において現像ローラの回転及び非回転時間を取得する取得手段と、前記予測されたトナー消費量、前記トナー補給量および前記攪拌する時間を使用して、トナー帯電量を予測する手段を備え、
予測されるトナー粒子帯電量を一定に保つように、画像出力中は前記トナー補給量を決定し、画像出力停止中は前記現像剤の撹拌時間を決定し、その補給及び撹拌を実行する
ことを特徴とする画像形成装置。 - 前記画像出力停止中の現像剤の撹拌は、画像出力中に行われる撹拌よりも撹拌力が小さい
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記画像出力停止中の現像剤の撹拌による現像剤への圧力は、画像出力中にかかる圧力よりも小さいことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記予測されるトナー粒子帯電量を一定に保つトナー補給量及び撹拌時間の決定とその実行は、任意のタイムステップごとに行われることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の画像形成装置。
- 前記画像出力停止中の撹拌時間の決定を、その後の複数のタイムステップ分をまとめて行い、その後の複数回の撹拌実行の起動タイミングを決定することを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の画像形成装置。
- 画像形成装置へ電源入力がない場合においても、内部電源により停止中のトナー粒子帯電量を予測するための情報を収集できることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016087601A JP2017198765A (ja) | 2016-04-26 | 2016-04-26 | 画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016087601A JP2017198765A (ja) | 2016-04-26 | 2016-04-26 | 画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017198765A true JP2017198765A (ja) | 2017-11-02 |
Family
ID=60239430
Family Applications (1)
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JP2016087601A Pending JP2017198765A (ja) | 2016-04-26 | 2016-04-26 | 画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2017198765A (ja) |
-
2016
- 2016-04-26 JP JP2016087601A patent/JP2017198765A/ja active Pending
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