JP2012098547A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】個別の画像形成速度での連続画像形成中にトナー帯電量制御と静電像形成条件調整とをそれぞれの頻度で割り込み実行させても、確実に画像濃度を目標濃度に制御できる画像形成装置を提供する。
【解決手段】低速モードにおける静電像形成条件は、低速モードのプロセススピードにて形成されたパッチトナー像を光学式センサ41により検出して設定する。しかし、低速モードにおけるパッチ検ATRは、低速モードから通常モードのプロセススピードに加速した後に所定の静電像形成条件を用いて形成されたパッチトナー像を光学式センサ41により検出して行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、静電像形成条件とトナー帯電量とをパッチトナー像を用いて個別に調整する画像形成装置、詳しくはパッチトナー像を用いたトナー帯電量の調整時間を短縮する制御に関する。
トナーとキャリアを現像剤担持体に担持させて像担持体の静電像を現像し、現像されたトナー像を記録材に転写して定着装置により熱定着させる画像形成装置が広く用いられている。このような画像形成装置では、像担持体にパッチトナー像を形成して検出手段で検出することにより、現像装置内の現像剤のトナー帯電量を一定に保ついわゆるパッチ検ATRを行う場合がある(特許文献1)。
特許文献1では、所定の頻度で形成される感光ドラム上のパッチトナー像を光学センサで検出し、検出結果に基づいてビデオカウント方式の現像剤補給装置におけるトナー補給量を調整している。トナー帯電量が一定に保たれるように、ビデオカウント方式のトナー補給量を調整して、等しい静電像形成条件で形成された静電像に対するトナー載り量の再現性、すなわち画像濃度の再現性を高めている。
しかし、トナー帯電量が一定に維持されていても、温度湿度の変化や像担持体の特性変化等によって、等しい静電像形成条件で形成される画像の画像濃度の再現性は大きく損なわれる。このため、像担持体に静電像形成条件を異ならせて複数のパッチトナー像を形成して検出手段で検出することにより、静電像形成条件を随時調整し直す制御が実用化されている(特許文献2)。
特許文献2では、普通紙への画像形成に適用される通常モードとは別に、熱定着が困難な厚紙への画像形成に適用される低速モードを選択して実行可能な画像形成装置が示される。ここでは、低速モードでの画像形成中に静電像形成条件を調整する制御が割り込んでくると、標準の画像形成速度に切り替えてパッチトナー像を形成して静電像形成条件を調整している。
特開2004−205708号公報 特開2007−148134号公報
特許文献2の方法では静電像形成条件の調整誤差が大きくなる問題がある。パッチトナー像の形成、転写に画像形成速度が影響するため、標準の画像形成速度で形成されたパッチトナー像の検出結果では、低速モードの静電像形成条件の適否を十分に判断できないからである。例えば、現像効率や転写効率が画像形成速度によって変化する。
そこで、低速モードの画像形成中には、低速モードの画像形成速度でパッチトナー像を形成して必要な制御を実行し、通常モードの画像形成中には、通常モードの画像形成速度でパッチトナー像を形成して必要な制御を実行することが提案された。
しかし、この場合、低速モードの画像形成中にトナー帯電量を調整する制御が割り込むと、パッチトナー像を形成して検出手段下へ搬送して検出するまでの間、画像形成が中断される。この間、低速モードの画像形成速度で画像形成装置が運転されているため、調整終了までの時間が間延びしてダウンタイムが目立ってしまう。
本発明は、画像形成条件の調整精度を損なうことなく、制御用トナー像を形成することによるダウンタイムを軽減できる画像形成装置を提供することを目的としている。
本発明の画像形成装置は、像担持体と、トナーとキャリアを用いて前記像担持体に形成された静電像を現像する現像手段を備え、記録材に画像を形成する画像形成手段と、前記像担持体に形成されたトナー像を検知する検知手段と、前記画像形成手段により形成された第1の制御用トナー像を前記検知手段にて検知した検知結果に基づいて、前記画像形成手段の画像形成条件を補正する補正手段と、前記画像形成手段により形成された第2の制御用トナー像を前記検知手段にて検知した検知結果に基づいて、前記現像手段に現像剤を補給する補給手段とを有し、第1の画像形成速度で画像形成する第1画像形成モードと、前記第1の画像形成速度よりも遅い第2の画像形成速度で画像形成する第2画像形成モードとを少なくとも実行可能なものである。そして、それぞれの前記画像形成モードの実行中において、前記第1の制御用トナー像を形成する場合は、実行中の画像形成モードの画像形成速度にて前記第1の制御用トナー像を形成する一方、前記第2の制御用トナー像を形成する場合は、少なくとも前記第2の画像形成速度よりも早い前記第3の画像形成速度にて画像形成するように前記像担持体及び前記画像形成手段を制御する制御部を有する。
本発明によれば、画像形成条件の調整精度を損なうことなく、制御用トナー像を形成することによるダウンタイムを軽減できる画像形成装置を提供することができる。
画像形成装置の構成の説明図である。 現像装置の構成の説明図である。 パッチトナー像を用いる制御系のブロック図である。 記録材搬送ベルトに転写されたパッチトナー像の説明図である。 実施例1のパッチ検ATR初期設置のフローチャートである。 実施例1のパッチトナー像を用いた割り込み制御のフローチャートである。 実施例2の画像形成装置の構成の説明図である。 実施例1のパッチ検ATR初期設定のフローチャートである。 実施例2のパッチトナー像を用いた割り込み制御のフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。本発明は、連続画像形成中に画像形成速度の加速を伴ってパッチ検ATRが実行される限りにおいて、実施形態の構成の一部または全部を、その代替的な構成で置き換えた別の実施形態でも実施できる。
従って、中間転写体を用いる画像形成装置(図7)のみならず、記録材搬送体を用いる画像形成装置(図1)でも実施できる。現像に二成分現像剤を用いる限り、タンデム型/1ドラム型、モノクロ/透明/複数色/フルカラー、帯電方式、露光方式、転写構成、ドラムクリーニング装置の有無の区別無く実施できる。また、本実施形態では、トナー像の形成/転写に係る主要部のみを説明するが、本発明は、必要な機器、装備、筐体構造を付設して、プリンタ、各種印刷機、複写機、FAX、複合機等、種々の用途の画像形成装置で実施できる。
なお、特許文献1、2に示される画像形成装置の一般的な事項については、図示を省略して重複する説明を省略する。
<画像形成装置>
図1は画像形成装置の構成の説明図である。図1に示すように、画像形成装置10は、記録材搬送ベルト21に沿ってイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdを配列したタンデム型記録材搬送方式のフルカラープリンタである。
記録材カセット25から取り出された記録材Pは、分離ローラ26によって1枚ずつに分離してレジストローラ27へ搬送される。レジストローラ27は、画像形成部Paのトナー像にタイミングを合わせて記録材搬送ベルト21へ記録材Pを送り出す。
画像形成部Paでは、感光ドラム3aにイエロートナー像が形成されて記録材搬送ベルト21に担持された記録材Pに転写される。この転写によって記録材Pは記録材搬送ベルト21上に静電吸着力で保持される。
画像形成部Pbでは、感光ドラム3bにマゼンタトナー像が形成されて記録材搬送ベルト21に担持された記録材Pへ転写される。画像形成部Pc、Pdでは、それぞれ感光ドラム3c、3dにシアントナー像、ブラックトナー像が形成されて記録材搬送ベルト21に担持された記録材Pへ転写される。
4色のトナー像を重ねて転写された記録材Pは、記録材搬送ベルト21の回転に伴って駆動ローラ23に沿った湾曲面へ搬送される。記録材Pは、分離帯電器31によって除電されて静電吸着力を喪失し、記録材搬送ベルト21から曲率分離して定着装置9へ導かれる。
記録材Pは、定着装置9で加熱加圧を受けて表面に画像を定着され、その後、積載トレイ20へ排出される。
画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdは、現像装置1a、1b、1c、1dで用いるトナーの色が異なる以外は、ほぼ同一に構成される。以下では、画像形成部Paについて説明し、画像形成部Pb、Pc、Pdについては、画像形成部Paの構成部材に付した符号末尾のaをb、c、dに読み替えて説明されるものとする。
画像形成部Paは、感光ドラム3aの周囲に、帯電ローラ2a、露光装置6a、現像装置1a、一次転写ローラ5a、ドラムクリーニング装置4aを配置している。感光ドラム3aは、アルミニウムシリンダの外周面に感光層が形成され、所定のプロセススピードで回転する。帯電ローラ2aは、感光ドラム3aを一様な負極性の暗部電位VDに帯電させる。
露光装置(レーザスキャナ)6aは、イエロー画像を展開した画像信号をON/OFF変調したレーザビームを、回転ミラーで走査して、帯電した感光ドラム3aに画像の静電像を書き込む。現像装置1aは、トナーとキャリアを含む現像剤を用いて感光ドラム3aの静電像を現像して、トナー像を形成する。
一次転写ローラ5aは、記録材搬送ベルト21の内側面を押圧して、感光ドラム3Yと記録材搬送ベルト21との間に一次転写部を形成する。一次転写ローラ5aには、電源28aより、トナーの正規の帯電極性とは逆極性の転写電圧が印加される。これにより、感光ドラム3aに担持された負極性のトナー像が記録材搬送ベルト21に担持された記録材Pへ転写される。記録材搬送ベルト21は、駆動ローラ23、テンションローラ24、及び張架ローラ29に掛け渡して支持され、駆動ローラ23に駆動されて、矢印R2方向へ所定のプロセススピードで回転する。
ドラムクリーニング装置4aは、感光ドラム3aにクリーニングブレードを摺擦させて、記録材Pへの転写を逃れて感光ドラム3aに残った転写残トナーを回収する。ベルトクリーニング装置22は、記録材搬送ベルト21にクリーニングブレードを摺擦させて、記録材搬送ベルト21に付着したパッチトナー像、かぶりトナー等を回収する。
画像形成装置10は、画像形成速度の異なった複数のプリントモードを備えている。一般のオフィスで使用されるような坪量の普通紙を画像形成装置10における最も速い速度で画像形成する通常モードの他に、厚紙や樹脂シートなどの画像形成に用いる低速モードを備えている。低速モードは、転写条件や定着条件が通常モードと異なり、厚紙等をプリントする時に低速で画像形成を行うことを想定している。
定着手段の一例である定着装置9は、記録材搬送ベルト21を用いて画像のトナー像を転写した記録材を加熱加圧して画像のトナー像を定着させる。通常モードは、記録材Pが普通紙の場合に適用され、低速モードは、記録材Pが普通紙よりも定着装置9による定着が困難な記録材Pの場合に適用される。
<現像装置>
図2は現像装置の構成の説明図である。図2に示すように、静電像形成手段の一例である露光装置6aは、像担持体の一例である感光ドラム3aに静電像を形成する。現像手段の一例である現像装置1aは、トナーとキャリアを摩擦帯電させて静電像を現像することにより制御用トナー像の一例であるパッチトナー像を形成可能である。現像剤補給手段の一例である現像剤補給装置11aは、画像形成で消費されたトナー量に対応させた量のトナーを現像装置1aに補給する。
検出手段の一例である光学式センサ41は、感光ドラム3aで形成されて別の回転体上の一例である記録材搬送ベルト21上に転写されたパッチトナー像を検出して、トナー載り量に応じた出力を出力可能である。光学式センサ41は、別の回転体の一例である記録材搬送ベルト21に赤外光を照射して反射光を検出する。トナー比率センサの一例である透磁率センサ109は、現像装置1aのトナーとキャリアにおけるトナー比率を検出可能である。
現像装置1aの現像容器101には、非磁性のトナーと磁性体のキャリアとを混合した現像剤(二成分現像剤)が収容されている。現像剤は、キャリアとトナーを重量比93:7になるように混合したものである。キャリアには、一般的なフェライト磁性キャリアを用いている。その物性は、240kA/mの印加磁場に対する飽和磁化が24Am/kg、3000V/cmの電界強度における比抵抗が1×10〜1010Ω・cm、重量平均粒径50μmである。トナーは、着色樹脂粒子に疎水性コロイダルシリカを外添した重量平均粒径7.2μmの負帯電性のポリエステル系樹脂トナーを用いた。
なお、キャリアとして、バインダー樹脂と磁性金属酸化物および非磁性金属酸化物とを出発原料として、重合法により製造した樹脂磁性キャリアを採用してもよい。トナーとして、スチレンアクリル系樹脂トナーを使用しても構わない。現像剤の製造法は特に制限されない。
現像容器101の内部は、長手方向の隔壁111によって現像室116と撹拌室117とに区画され、現像室116と撹拌室117とは長手方向の両端部で連通して現像剤の循環経路を構成する。現像室116内には、現像スクリュー106が配置され、撹拌室117内には撹拌スクリュー107が配置される。現像スクリュー106と撹拌スクリュー107とが長手方向の反対方向に現像剤を搬送することによって、現像剤が現像室116と撹拌室117とを循環する。
現像容器101内では、現像スクリュー106と撹拌スクリュー107とによって現像剤が撹拌されて、トナーとキャリアが相互に摩擦帯電することにより、トナーが所定のトナー帯電量を得る。
感光ドラム3aに対向する現像装置1aの開口部に現像スリーブ102が回転可能に設置され、開口部から円筒面の一部を外部に突出している。現像スリーブ102は非磁性金属材料から形成され、現像スリーブ102の内部には、マグネットロール103が固定配置されている。マグネットロール103は、現像スリーブ102のそれぞれの回転位相位置に所定の磁界を発生するように磁極が配置されている。
規制ブレード105は、現像スリーブ102に対して所定ギャップを持たせて配置されている。規制ブレード105に対向した位置に、磁極N1が配設され、磁極N1と現像スリーブ102の対向間隔を通過する際の加圧力下で、トナーがキャリアや現像スリーブ102と摩擦して、トナーに電荷が追加される。
現像スリーブ102の回転に伴って現像室116の現像剤が磁極N2近傍から汲み上げられる。現像剤は、磁極S2
、N1と搬送される過程において、規制ブレード105によって現像スリーブ102上に薄層形成される。薄層形成された現像剤は、現像主極S1の上で、磁気力によって穂状に起立して現像剤の磁気ブラシを形成する。現像剤の磁気ブラシが感光ドラム3aを摺擦して、静電像を現像する。このとき、現像高圧電源112は、直流電圧Vdcに交流電圧Vacを重畳した振動電圧を現像スリーブ102に印加する。
<パッチ検ATR>
図2に示すように、パッチ検ATRは、トナー帯電量調整用トナー像の一例であるパッチトナー像を光学式センサ41により検出して、現像装置1aにおけるトナー帯電量を一定に保つように現像剤補給装置11aを調整する。パッチ検ATRは、トナー比率が所定比率に保たれるように透磁率センサ109の出力に基づいて現像剤補給装置11aを調整する。パッチ検ATRは、パッチトナー像が所定のトナー載り量に保たれるように光学式センサ41の出力に基づいてトナーとキャリアの所定比率を調整する。
感光ドラム3aに形成された静電像(明部電位VL)と直流電圧Vdcとの電位差を現像コントラストVcontと呼ぶ。現像コントラストVcontに応じた量のトナーが静電像に付着することにより、静電像が所定のトナー載り量のトナー像に反転現像される。対向部100において、現像スリーブ102の磁気ブラシに担持された負極性のトナー粒子が、正極性のキャリア粒子の拘束を逃れて、相対的に高い正極性である感光ドラム3aの明部電位VLの領域に移転する。
現像スリーブ102上の現像剤は、その後、磁極N3、N2の反発磁界によって、現像スリーブ102から剥ぎ取られ、現像室116に落下して回収される。
撹拌室117の上方には、現像装置1aに補給用現像剤を補給する現像剤補給装置11aが設けられている。現像剤補給装置11aは、ビデオカウント方式により画像形成で消費されたトナー量を推定し、推定量に相当する量の補給用現像剤を、画像形成1枚遅れで、撹拌室117内に補給する。
ビデオカウント方式の一例は、露光装置6aでレーザー光源を作動させる二値の露光信号の露光ドット個数をカウントして画像1枚分の露光ドットを積算することにより画像1枚のトナー消費量を推定計算する。別の例は、印刷画像を分版したイエロー画像の微小面積の階調を画像全体で積分してトナー消費量を推定演算する。補給用現像剤は、トナー100%としたが、キャリアを10%程度混合させて現像剤を少しずつ入れ替える方式を組み合わせてもよい。
現像装置1aでは、現像剤に占めるトナーの重量比率であるトナー濃度(T/D比)が画像濃度に大きく影響する。ビデオカウント方式で補給されるトナー量が消費されたトナー量よりもわずかに少ない場合、画像形成の累積に伴って現像剤のトナー濃度(T/D比)が次第に低下する。すると、キャリアに対するトナーの摩擦機会が増えてトナー帯電量が平均的に増加し、同一の現像コントラストVcontの静電像に付着するトナー量が減って、出力画像のトナー載り量が減って、画像濃度が低下する。
逆に、補給されるトナー量が消費されたトナー量よりもわずかに多い場合、画像形成の累積に伴って現像剤のトナー濃度(T/D比)が次第に上昇し、キャリアに対するトナーの摩擦機会を減らしてトナー帯電量が平均的に低下する。その結果、同一の現像コントラストVcontの静電像に付着するトナー量が増えて、出力画像のトナー載り量が増えて画像濃度が上昇する。
そこで、現像容器101に透磁率センサ109を設けて、現像剤のトナー濃度(T/D比)を常時検出し、トナー濃度(T/D比)が一定に保たれるように、ビデオカウント方式によるトナー補給量を補正している。しかし、トナー濃度センサは、現像剤の透磁率を検出するインダクタ方式の透磁率センサ109には限られない。現像装置1a内を循環する現像剤の反射光の色相を検出する光反射検知方式を採用してもよい。
いずれにせよ、トナー濃度センサ(透磁率センサ109)によって検出されたトナー濃度が目標範囲を割り込むと、ビデオカウント方式によるトナー補給量を割り増し、トナー濃度が目標範囲を上回るとビデオカウント方式によるトナー補給量を削減している。
しかし、透磁率センサ109によって検出されたトナー濃度(T/D比)が一定に保たれていても、現像剤の劣化や環境条件の変化に伴ってトナー帯電量が変化すると、出力画像の画像濃度は違ってくる。
そこで、画像形成装置ではパッチ検ATR(Auto Toner Replrnish)を実行して、トナー帯電量が一定に保たれるように、トナー濃度(T/D比)の目標値を修正している。定期的に画像形成を中断して、所定の静電像形成条件で形成したパッチトナー像を光学式センサ41で検出してトナー載り量を測定している。そして、トナー載り量が許容範囲を割り込むと、ビデオカウント方式で求めたトナー補給量を割り増しすることにより、トナー濃度(T/D比)の誘導目標を実質的に高めている。逆に、パッチトナー像のトナー載り量が許容範囲を上回ると、ビデオカウント方式で求めたトナー補給量を削減することにより、トナー濃度(T/D比)の誘導目標を実質的に下げている。
パッチ検ATRは、感光ドラム3aにトナー帯電量制御用トナー像の一例であるパッチトナー像を形成して、別の回転体上の一例である記録材搬送転写ベルト21に転写して、光学式センサ41により検出する。パッチ検ATRは、光学式センサ41によるパッチトナー像の検出結果に基づいてトナー濃度(T/D比)の誘導目標を調整することにより画像濃度を安定化させる。
ベースのトナー補給量は、ビデオカウント方式により画像形成される画像の画像比率に基づいて計算され、ベースのトナー補給量に対して、パッチ検ATRの検出結果に基づく補正を加えている。ATR制御によって、トナー補給量がいきなり大きく変化すると画像濃度の連続性が損なわれるので、パッチ検ATRに基づく1回の調整幅に限界を決めている。これにより、長期にわたって、トナー濃度(T/D比)を適正に保ち、画像濃度の変動や不良画像の発生を防止している。
<パッチトナー像の形成、転写、検出>
図3はパッチトナー像を用いる制御系のブロック図である。図4は記録材搬送ベルトに転写されたパッチトナー像の説明図である。
図1に示すように、画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdの下流には、記録材搬送ベルト21に対向して光学式センサ41が備えられている。光学式センサ41は、記録材搬送ベルト21表面に45度の入射角度でLEDにより赤外光を照射して、フォトダイオードにより正反射光を検出し、記録材搬送ベルト21表面の正反射率に相当する信号を制御部60に出力する。制御部60は、光学式センサ41の出力を取り込んで、記録材搬送ベルト21に転写されたパッチトナー像のトナー載り量を測定する。
制御部60は、画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdを制御して、感光ドラム3a、3b、3c、3dにパッチトナー像を形成して、図4に示すように、記録材搬送ベルト21に転写する。記録材搬送ベルト21によって搬送されるイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのパッチトナー像Ta、Tb、Tc、Tdは、光学式センサ41によって順番に検出されて、トナー載り量を測定される。読み取りが終了したパッチトナー像Ta、Tb、Tc、Tdは、ベルトクリーニング装置22により掻き落としてトナーを回収される。
図3に示すように、制御部60のCPU61には、作業用のメモリとして使われるRAM62と、CPU61が実行するプログラムや制御等に利用する各種データが格納されたROM63と、パッチトナー像のテストパターン発生部64が接続されている。テストパターン発生部64は、制御部60のビデオコントローラ内に搭載されることもある。ROM63は、各種初期設定を書き込んで保持させる書き込み可能領域を有する。
制御部60は、テストパターン発生部64で形成した画像データを用いて露光装置6a、6b、6c、6dを制御して、感光ドラム3a、3b、3c、3dに所定の現像コントラストVcontとなるパッチ静電像を形成する。それぞれのパッチ静電像は、現像装置1a、1b、1c、1dにより現像されてパッチトナー像Ta、Tb、Tc、Tdが形成される。
パッチトナー像Ta、Tb、Tc、Tdは、所定のスクリーンパターンでハーフトーンの階調濃度を持たせている。スクリーンパターンとハーフトーン階調は、光学式センサ41の出力で濃度差が最も顕著に表れる感度の高い部分に設定してある。
光学式センサ41は、パッチトナー像の検出結果を0〜1024までの10bitの信号にてCPU61へ伝える。CPU61は、光学式センサ41から来た出力信号に基づいて、トナー補給制御へ反映させるための制御パラメータをいくつに制御するかを算出している。
光学式センサ41の感度がよい範囲は、出力値200〜1000の範囲であるため、光学式センサ41の出力値が400〜800の範囲で検出が行われるように、比較する基準のパッチトナー像の階調濃度を設定している。
記録材搬送ベルト21に転写されたパッチトナー像を光学式センサ41で検出して行う制御は、次の2つである。
(1)現像装置1a、1b、1c、1dに対するトナー補給量を調整してトナー帯電量を所定値に誘導するパッチ検ATR。
(2)露光強度等の静電像形成条件を調整して出力画像の各色の階調濃度を所定値に誘導する画像濃度調整制御。
2つの制御において、パッチ検ATRと現像コントラスト調整とに用いる光学式センサ41は兼用しているが、パッチトナー像の規格はそれぞれの制御に最適化されているため異なる。2つの制御は、画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdにおけるパッチトナー像の形成から光学式センサ41による検出までの動作概略は同じであるが、制御目的と、制御結果の反映先は、全く異なる。
第1の制御手段の一例である低速モードの画像濃度調整制御は、第1の画像形成速度の一例である低速モードにおける静電像形成条件を設定する。低速モードの画像濃度調整制御では、低速モードのプロセススピードにて形成されて記録材転写ベルト21に転写されたパッチトナー像を光学式センサ41により検出して、低速モードの静電像形成条件を設定する。
第2の制御手段の一例である通常モードの画像濃度調整制御は、低速モードよりも高い第2の画像形成速度の一例である通常モードにおける静電像形成条件を設定する。通常モードの画像濃度調整制御では、通常モードのプロセススピードにて形成されて記録材搬送ベルト21に転写されたパッチトナー像を光学式センサ41により検出して、通常モードの静電像形成条件を設定する。
<画像濃度調整制御>
画像形成装置10では、出力画像の高画質化のために、装置の個体差や環境変動に影響されずに一定濃度の出力画像が得られるように、定期的に画像濃度調整制御を実行して静電像形成条件を調整している。画像濃度調整用トナー像の一例であるパッチトナー像を形成し、光学式センサ41による検出結果に基づいて、静電像の露光強度や現像電圧等を調整して、出力画像の画像濃度を最適化している。
画像濃度調整制御は、各色で中間調を含めた複数段階のパッチトナー像を形成し、光学式センサ41による検出結果に応じて、各色の最高濃度および中間階調の複数段階の画像調濃度を規定している。画像濃度は、記録材上の定着画像の反射濃度を適正にすることが目的であるので、画像形成モードごとの画像形成速度と同一の画像形成速度で画像濃度調整用トナー像を形成し、転写し、検出することが必要である。
画像濃度調整制御の実行頻度は、パッチ検ATRの実行頻度よりも一桁くらい低いことが望ましい。パッチ検ATRによって一定に保障されたトナー帯電量を前提として静電像形成条件を調整することが好ましい。制御部60は、画像形成モード毎に累積画像形成枚数をカウントしており、画像形成枚数が1000枚に達した時点で画像濃度調整制御を実行する。なお、画像形成枚数のカウントは、画像形成モード毎に行わず、各画像形成モード合計の画像形成枚数が所定枚数に達した時点で実施してもよい。
ところで、連続画像形成中にパッチ検ATRの実行タイミングを迎えた場合、連続画像形成を途中で中断して、パッチ検ATRを実施しなければならない。その結果、ジョブが途中で止まって生産性が低下してしまう。特に、低速モードの連続画像形成の場合、低速モードであることにより生産性が低下している上に、パッチ検ATRも低速モードで実施するとなると、更に生産性が低下する。
低速モード時に、パッチ検ATRが高頻度に割り込んでくる場合、画像形成速度を低速モードのままパッチ検ATRを実行させていると、高頻度に長いダウンタイムを生じさせてしまう。
パッチトナー像を形成する制御の実施中は、画像形成を行うことができないため、生産性が低下する。特に、低速モードにおいてパッチトナー像を形成する制御が実行される場合、パッチトナー像を形成して搬送する時間が長くなって生産性が著しく低下する。
このような問題に対して、特許文献2では、低速モード中に画像濃度調整制御が割り込んだ場合には、高速の通常モードに切り替えて画像濃度調整制御を実行して、ダウンタイムを短縮している。
しかし、この場合、低速モードではない通常モードで形成、転写、検出が行われた画像濃度調整用トナー像の検出結果をもとにしては、低速モードの静電像形成条件を正確に設定できない。低速モードのための画像濃度調整用トナー像は、低速モードで形成したほうが、形成、転写、検出に伴う誤差が少ないからである。
これに対して、パッチ検ATRの場合、パッチトナー像の形成、転写、検出時の画像形成速度が変わっても、それがパッチ検ATR初期設定時の画像形成速度と等しければ形成、転写、検出に伴う誤差は排除できる。現像剤補給装置11aのトナー補給量の精度に影響を与えてトナー帯電量を変化させてしまうことはない。
そこで、以下の実施例においては、低速モード中において、パッチ検ATRが割り込み実行された際には、低速モードから、高速モード(又は通常モード)に切り替えて速やかにパッチ検ATRを終了させている。そして、速やかに元の低速モードへ復帰させて低速モードの連続画像形成を再開させることで、生産性の低下を阻んでいる。
これにより、画像形成速度が異なる複数の画像形成モードを実行可能な画像形成装置において、パッチ検ATRを実行することによるダウンタイムを極力抑制しながら、画像濃度安定化を図ることができる。
<実施例1>
図5は実施例1のパッチ検ATR初期設置のフローチャートである。図6は実施例1のパッチトナー像を用いた割り込み制御のフローチャートである。
図1に示すように、画像形成手段の一例である画像形成部Paは、現像手段の一例である現像装置1aを備えて記録材に画像を形成する。現像装置1aは、トナーとキャリアを用いて像担持体の一例である感光ドラム3aに形成された静電像を現像する。
検知手段の一例である光学式センサ41は、感光ドラム3aに形成されて記録材搬送ベルト21に転写されたトナー像を検知する。
補正手段の一例である制御部60は、第1の制御用トナー像としてのパッチトナー像を光学式センサ41にて検知した検知結果に基づいて画像形成部Paの画像形成条件を補正する。
補給手段の一例である現像剤補給装置11aは、第2の制御用トナー像としてのパッチトナー像を光学式センサ41にて検知した検知結果に基づいて、現像装置1aに現像剤を補給する。
実行可能な第1画像形成モードの一例である通常モードは、第1の画像形成速度で画像形成する。実行可能な第2画像形成モードの一例である低速モードは、第1の画像形成速度よりも遅い第2の画像形成速度で画像形成する。
制御部60は、それぞれの画像形成モードの実行中において、第1の制御用トナー像を形成する場合は、実行中の画像形成モードの画像形成速度にて第1の制御用トナー像を形成する。一方、第2の制御用トナー像を形成する場合は、少なくとも第2の画像形成速度よりも早い第3の画像形成速度にて画像形成する。
実施例1では、第3の画像形成速度は、記録材への画像形成時に実行可能な複数の画像形成速度のうちで最高の画像形成速度である。
新品状態の画像形成装置10で最初に画像形成を行う場合、あるいは感光ドラム、現像装置、プロセスカートリッジのいずれかを交換した場合、図5に示すパッチ検ATR初期設定(初期設置)を行う。パッチ検ATR初期設置では、所定条件で帯電、露光、現像を行い、初期状態におけるパッチトナー像のトナー載り量を測定してパッチ濃度を求め、パッチ基準濃度として記録する。そして、パッチ基準濃度のパッチトナー像の光学式センサ41による検出値を基準値として設定する。このようにして設定した基準値をターゲットとして記載する。
その後のパッチ検ATRでは、パッチ検ATR初期設置と同一条件でパッチトナー像を形成して、光学式センサ41により検出し、検出したパッチトナー像の検出値をターゲットに対して比較判断する。そして、現像装置1a内のトナーのトナー帯電量をパッチ検ATR初期設置の値に戻して、同一の現像コントラストに対してパッチ検ATR初期設置時と同一のトナー載り量が得られるように現像剤補給装置11aを制御する。
このようにしてターゲットを用いる場合、画像形成モードの画像形成速度と同一にする必要はない。なぜなら、基準値となるターゲットに対するズレ分を検出して、トナー補給量を調整しているからである。むしろ、基準値となるターゲットを決定した時と同一の画像形成速度、静電像形成条件でパッチトナー像を形成し、転写し、検出して比較することが好ましい。
図3を参照して図5に示すように、パッチ検ATRを使い始める際に、パッチ検ATR初期設置を実行する。画像形成装置の電源がONされると(S201)、制御部60は、パッチ検ATR初期設置データがRAM62に格納されているかどうか確認する(S202)。
パッチ検ATR初期設置データが格納されていれば、画像形成を実施する準備へと進むが(S210)、パッチ検ATR初期設置データが格納されていない場合は、パッチ検ATR初期設定を行う(S203)。
パッチ検ATR制御を実施する画像形成速度に切り替え(S204)、パッチ検パターンレベルXにて露光を行ってパッチトナー像を形成し、記録材搬送ベルト21に転写して光学式センサ41により検出する(S205)。実施例1では、画像形成速度を、通常モードと同一のプロセススピードに設定してパッチ検ATR初期設置を実施している。
光学式センサ41の出力値dが400〜800の範囲内であれば、パッチ検パターンレベルXと、出力値dをRAM62へ記録する(S208)。しかし、出力値dが、所定の範囲外である場合は、パッチ検パターンレベルを変更して、再度、パッチトナー像を形成し、記録材搬送ベルト21に転写して光学式センサ41により検出して(S207)、出力値dを確認する(S206)。
パッチ検パターンレベルの変更は、ハーフトーンの階調を変更し、光学式センサ41の出力値が適正な範囲になるよう変更している。パッチ検パターンレベルを変更して出力値dが所定の範囲になるまでパッチ検パターンレベルの変更が行われる。
パッチ検パターンレベルXと出力値dが決定したら(S206のYES)、パッチ検ATR初期設置のシーケンスを終了する。画像形成速度を所定のプロセススピードへ画像形成に備えて変更し(S209)、画像形成できる準備状態にする(S210)。
以後のパッチ検ATRでは、パッチ検ATR初期設置のシーケンスで記録されたパッチ検パターンレベルXにて、パッチトナー像の形成を行い、出力値dを基準出力値(=ターゲット)として用いる。以上のように、パッチ検ATRにおける光学式センサ41のパッチ検ATR初期設置に関する制御が行われる。
図3を参照して図6に示すように、画像形成中にパッチ検ATRを実施して、パッチトナー像のトナー載り量が所定値に向かうように、トナー補給量を調整する。画像形成装置10が画像形成準備完了状態になっている状態で、画像形成信号が来ると、制御部60は、画像形成をスタートして(S101)、画像形成を1枚実行する(S102)。それとほぼ同時に、制御部60は、RAM62やROM63を参照して、制御タイミングであるか確認を行う(S103)。RAM62、ROM63には、制御タイミングを決定するデータベースが格納されており、制御部60は、画像形成信号が来た際、前回の制御が実施してからのカウントを参照して、あと何枚で制御タイミングになるかを判断している(S103)。
パッチ検ATRは、画像濃度、トナー濃度が、ズレる事が想定される所定間隔ごとに実施する必要がある。パッチ検ATRの実施頻度は、トナーの使われ方、画像比率によって異ならせることが好ましい。実施例1では、パッチ検ATRの実行頻度は、通常モードでも低速モードでも、画像比率5%の連続画像形成において、A4横送り換算で200枚毎に行っている。そして、パッチ検ATRの検出結果は、次回のパッチ検ATRまで、現像剤補給装置11aの現像剤補給量へ反映させている。
制御タイミングでない場合(S103のNO)は、そのまま画像形成を続行する(S109)。しかし、制御タイミングであれば(S103のYES)、実施する制御がパッチ検ATRであるのか、画像濃度調整制御であるのか確認する(S104)。
確認の結果、画像濃度調整制御である場合(S104のYES)は、現在実行中の画像形成モードと同一の画像形成速度にて(S110)、パッチトナー像を形成して画像濃度調整制御を実施する(S111)。画像濃度調整制御は、記録材P上の濃度階調を最適化することが目的であるため、画像形成と異なるプロセススピードで実施してしまうと、画像濃度を最適化することができないからである。例えば、低速モードの連続画像形成中に画像濃度調整制御が割り込む場合、低速モードのプロセススピードで画像濃度調整制御を実行する。
画像濃度調整制御の結果は、RAM62およびROM63に格納されている画像階調データ、潜像画像を形成する際の高圧設定値などへ反映する(S112)。そして、引き続き画像形成を行う場合(S113のNO)、次の画像形成を実行し(S102)、引き続き画像形成を行わない場合(S113のYES)、画像形成を終了する(S114)。
一方、制御タイミングがパッチ検ATRであった場合(S104のNO)、画像形成速度をパッチ検ATR初期設置のプロセススピードに変更する(S105)。実施例1ではパッチ検ATR初期設置を通常モードと同じプロセススピードで実施しているので、通常モードのスピードに変更してパッチ検ATRを実施する(S106)ことにより、トナー帯電量をパッチ検ATR初期設置の状態へ誘導する。
例えば、パッチ検ATRのタイミングになった際に低速モードであった場合、低速モードのプロセススピードを一気に加速して通常モードのプロセススピードへ変更して、パッチ検ATRの実施へ備える。しかし、パッチ検ATRのタイミングになった際に通常モードであれば、通常モードのままパッチ検ATRが行われる。
パッチ検ATRでは、上述したように、記録材搬送ベルト21上に転写したパッチトナー像を光学式センサ41により検出し、その検出値を、パッチ検ATR初期設置の時に決定したターゲットと比較して現像剤補給量に反映させる(S107)。具体的には、ROM63には、光学式センサ41の検出値と画像濃度との関係がデータとして格納されている。また、画像濃度とトナー濃度(T/D比)の関係もデータとして格納されている。これらのデータを用いて、光学式センサ41の検出値とターゲットの差分から現像剤補給量をどれくらい調整すればよいかを算出する。
実施例1では、パッチ検ATRの結果、トナー濃度が低いと判断されたら、ビデオカウントで求めたトナー補給量を5%割り増しする。そして、次回のパッチ検ATRの結果、トナー濃度が適正と判断されたら、5%の増加設定でのトナー補給を継続するが、トナー濃度が高いと判断されたら5%の増加設定を取り消す。
パッチ検ATRによるトナー補給量の調整を実施した後は、画像形成動作を再開するために、画像形成のプロセススピードに変更する(S108)。そして、画像形成動作を引き続き行う(S109)。
制御部60は、画像形成ごとに(S109)、その画像で画像形成が終了か確認を行う(S113)。そして、終了(S113のYES)であれば、画像形成を終了する(S114)が、画像形成が残っていれば(S113のNO)、次の画像形成を1枚行う(S102)。以上のようなフローに基づいて画像形成および制御が進められる。
実施例1のダウンタイム短縮効果を確認するために、次のような実験を行った。低速モードの連続画像形成中に、低速モードのプロセススピードのままパッチ検ATRを行った場合と、通常モードのプロセススピードに切り替えてパッチ検ATRを行った場合とで、ダウンタイムを比較した。
Figure 2012098547
表1に示すように、通常モードのプロセススピードに切り替えてパッチ検ATRを行った場合、ダウンタイムは、2.8秒から1.5秒に短縮された。これは、図4に示すように、パッチトナー像を4個配列した長さ300mmに、感光ドラム周長100mmを加算した距離を、それぞれのプロセススピードで除した時間に相当している。
また、出力画像の画像濃度も適切に制御されることが確認され、濃度変動や不良画像を発生することなく良好な画像を全期間にわたって形成することができた。
なお、実施例1では、連続画像形成の画像間隔でパッチトナー像を用いた制御を実行したが、実行タイミングは画像間隔には限定されない。複数枚の画像形成ジョブが来た際に画像と画像の間のいわゆる紙間を拡大してパッチトナー像を形成する場合の他に、画像形成の後処理工程や前処理工程でパッチトナー像が形成される場合もある。1日の最初の電源投入時、画像形成ジョブを受信後の前回転時、ジョブが終了するごと等に実施しても良い。どちらにしても、制御用のスピードに変更して制御を実施することにより、制御に要する時間を短縮できる。
また、その他にも、適宜、制御タイミングを迎えてダウンタイムを回避しつつ、画像形成装置10の状態に合わせてパッチトナー像を用いた制御を実施することが望ましい。例えば、パッチ検ATRの割り込み頻度が画像形成200枚ごと、画像濃度調整制御の割り込み頻度が画像形成100枚ごとであるとする。そして、画像形成装置10が前回のパッチ検ATRから画像比率5%の画像を198枚、前回の画像濃度調整制御を実施してから96枚出力した状態であるとする。その状態から、次に画像比率5%の画像を100枚 出力したいという画像形成信号が来たとする。
すると、本来であれば、100枚の画像形成を開始して2枚出力してパッチ検ATRのタイミングとなって、画像形成を中断してパッチトナー像を形成するダウンタイムが割り込んでくる。その後、2枚出力して画像濃度調整制御のタイミングとなり、パッチ検ATR時と同様に、再び画像形成を中断してパッチトナー像を形成するダウンタイムが割り込んでくる。このため、短い間隔でダウンタイムが繰り返されて、稼働率の低下が実際以上に目立ってしまう。
しかし、パッチ検ATRの実施タイミングをジョブの100枚終了時まで延ばしてしまうと、画像濃度が変動する恐れがあるため、安定濃度の画像を出力するには、どこかで画像形成を中断して、ATR制御を行わなければならない。画像濃度調整制御も100枚終了時まで延ばすことはできない。
そこで、この場合は、100枚の画像形成ジョブを開始させる前に、パッチ検ATRと画像濃度調整制御を実行してしまい、100枚の画像形成ジョブをダウンタイムなく一気に実施する。あるいは、パッチ検ATRのみを実施して100枚の画像形成ジョブを開始させた後、10枚程度の間隔を置いて画像濃度調整制御を実施する。
実施例1では、パッチ検ATR初期設置で求めたターゲットとパッチ検ATRの検出値とを比較するため、画像濃度調整制御の影響を受けることなくパッチトナー像を形成して、トナー帯電量を調整できる。そして、パッチ検ATRでトナー帯電量を精密に保証された状態で画像濃度調整制御を実行するため、画像濃度調整制御によって設定される静電像形成条件の精度が高まる。
したがって、低速モードの連続画像形成中に画像濃度調整制御が静電像形成条件を設定する頻度は、パッチ検ATRが当該連続画像形成中に現像剤補給装置11aを調整する頻度よりも低いことが望ましい。また、通常モードの連続画像形成中に画像濃度調整制御が静電像形成条件を設定する頻度は、パッチ検ATRが当該連続画像形成中に現像剤補給装置11aを調整する頻度よりも低いことが望ましい。パッチ検ATRの頻度を高めてトナー帯電量の精度が高まるほど、画像濃度調整制御による静電像形成条件の精度が高まるからである。
実施例1では、記録材搬送ベルト21に転写されたパッチトナー像を検出したが、感光ドラム3a上でパッチトナー像を検出してもよい。この場合、転写によるパッチトナー像のトナー載り量変動は回避できるが、それぞれの感光ドラムに光学式センサを配置する必要がある。
実施例1では、感光ドラムにドラムクリーニング装置を付設した実施例を説明したが、感光ドラムにドラムクリーニング装置を付設せず、補助帯電ブラシで再帯電して現像同時クリーニングを行うクリーナレス構成でも本発明を実施できる。
<実施例2>
図7は実施例2の画像形成装置の構成の説明図である。実施例1では記録材搬送ベルトを用いた画像形成装置の実施例について説明したが、実施例2では中間転写ベルトを用いた画像形成装置の実施例を説明する。
図7に示すように、画像形成装置10Bは、中間転写ベルト21Bに沿ってイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdを配列したタンデム型中間転写方式のフルカラープリンタである。
画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdで形成された各色のトナー像は、中間転写ベルト21Bに重ねて一次転写された後に、記録材Pへで一括二次転写される。各部の構成は実施例1と同一であるため、図1と共通の符号を付して重複する説明を省略する。
<実施例3>
図8は実施例3のパッチ検ATR初期設定のフローチャートである。図9は実施例3のパッチトナー像を用いた割り込み制御のフローチャートである。実施例3では、透磁率センサ109の出力についてもパッチ検ATR初期設置を実行する。
図2に示すように、透磁率センサ109もパッチ検ATRを担う手段の1つである。透磁率センサ109は、透磁率を計測するための制御電圧Yを入力し、その際の出力値gを検出している。制御部60は、光学式センサ41の検出結果を透磁率センサ109の出力の制御基準値に反映してパッチ検ATRを実施している。
図3を参照して図8に示すように、透磁率センサ109も使い始める際に初期のトナー濃度を検出する制御を実行して、透磁率センサ109の初期出力値をターゲットVtとして記録する。制御部60は、画像形成装置10の設置時に、パッチ検ATR初期設置を開始し(S301)、制御電圧Yにて透磁率センサの出力値gを検出する(S302)。
透磁率センサ109の感度のよい範囲は、2.0V〜4.0Vであったので、制御部60は、初期の出力値gが2.5V〜3.5Vの範囲内であることを確認する(S303)。そして、範囲内であれば、制御電圧Yと透磁率センサ109の初期出力値gをRAM62へ記録して(S305)、パッチ検ATR初期設置の制御を終了し、画像形成できる準備状態へ移行する(S306)。
一方、出力値gが範囲外である場合(S303のNO)、制御部60は、制御電圧Yを変更して(S304)、出力値gが所定範囲に収まるように(S303のYES)制御電圧Yを調整する(S304)。
このようにして求めた出力値gを初期の基準値すなわちターゲットVtとして、図9に示す連続画像形成中の割り込み制御で使用する。以下、透磁率センサ109の検出値をVnと記載する。
図3を参照して図9に示すように、実施例3では、パッチ検ATRと透磁率センサ109を用いたトナー濃度調整を併用してトナー補給量を制御する。制御部60は、画像形成信号が来ると画像形成をスタートし(S501)、ほぼ同時に、透磁率センサ109によるトナー濃度の検出を開始する(S521)。
制御部60は、検出値Vnを基準ターゲットVtと比較し、式(1)により、透磁率センサ109によるトナー濃度Tvを算出する。
Tv=A+B×(Vt−Vn) ・・・(1)
Tv:透磁率センサによるトナー濃度
A :初期現像剤のトナー濃度に基づく係数
B :透磁率センサの感度に基づくトナー濃度1%当たりの感度係数
なお、係数Aは、途中でトナーの特性が変更になるなどに対応するための係数であって、通常0が入力されている。
式(1)により算出したトナー濃度Tvが薄いと判断されたら、トナー濃度Tvがターゲットになるよう、式(2)により、トナー濃度Tvからトナー補給量Thを計算する。
Th=Tv×C ・・・(2)
Th:トナー補給量
C :トナー濃度1%を補給量に換算するための係数
ここで、透磁率センサ109によるトナー濃度の検出は、1枚毎の画像形成で実施され、ビデオカウント方式によって計算したトナー補給量にトナー濃度に応じた補正を施している。ビデオカウント方式によって計算したトナー補給量に、検出されたトナー濃度に応じた補給量を加算して1枚毎のトナー補給量が求められる。そのため、大抵は、透磁率センサ109のターゲットVtと検出値Vnは、ほぼ等しい値となるようにトナー補給制御された状態で画像形成が行われる。
制御部60は、透磁率センサ109のトナー濃度検出(S521)と並行して、RAM62やROM63を参照して、そこに記録されたパッチ検ATR又は画像濃度調整制御の制御タイミングか否かを判断する(S503)。
そして、画像濃度調整制御のタイミングであれば、実施例1と同様に、画像形成速度をそのときのプロセススピードと同一に設定して(S510)、画像濃度調整制御を実施する(S511、S512)。実施後、引き続き画像形成動作を行う(S509)。
一方、パッチ検ATRのタイミングであれば、実施例1と同様に、画像形成速度をパッチ検ATR初期設置のプロセススピードに設定して(S505)、パッチ検ATRを実施する(S506)。
そして、パッチ検ATRの結果からトナー補給量の補正値Hを算出し、補正値Hを用いて、透磁率センサ109のターゲットVtを変更し、変更したターゲットVtを用いてトナー補給量Thを算出する(522)。トナー補給量を算出する際は、実施例1と同様にビデオカウント(画像情報)も参照にしながら決定する(523)。
トナー補給量の補正値Hを算出してトナー補給量Thを補正する詳細過程(S522)を説明する。
制御部60は、式(3)により、パッチ検ATR用のターゲットPtと検出値Pnを比較して、トナー濃度Tpを算出する。
Tp=D+E×(Pn−Pt) ・・・(3)
Tp:光学式センサ41によるトナー濃度
D :初期ターゲットに基づく係数
E :パッチ検センサ感度に基づくトナー濃度1%当たりの感度係数
なお、係数Dは、途中でトナー特性が変更された場合や光学式センサ41自体の交換などに対応するための係数であって、通常0が入力されている。また、光学式センサ41に関するパッチ検ATR初期設置は、実施例1と同様である。
制御部60は、式(3)で求めたトナー濃度Tpを式(4)に代入して、透磁率センサ109のトナー補給量へのターゲット補正量Vpを算出する。トナー濃度Tpに透磁率センサ109のターゲットに変換する変換係数Fを乗じている。
Vp=F×(G−Tp) ・・・(4)
Vp:ターゲット補正量
F :トナー濃度をトナー補給ターゲットに変換する変換係数
制御部60は、式(4)で求めたターゲット補正量Vpを式(5)に代入して、透磁率センサターゲットへのオフセットVt’を算出する。トナー補給量のターゲットオフセットVpを透磁率センサ109のターゲットVtに加えている。
Vt’=Vp+Vt ・・・(5)
パッチ検ATRによって、トナー補給量の補正値Hは、ターゲットオフセットVpとして、透磁率センサ109のターゲットVtをオフセットする。つまり、式(5)によって求められたターゲット補正量Vpによって、式(1)中のターゲットVtがターゲットVt’へと変更されてRAM62に記録保持される。その後は、新たなターゲットVt’に基づいて計算されたトナー補給量Thがトナー補給制御へ反映される(S507)。
パッチ検ATRの実施後、制御部60は、画像形成動作を再開するために、画像形成速度を元のプロセススピードに変更(S508)して、引き続き画像形成を行う(S509)。次回のパッチ検ATRのタイミングまで、透磁率センサ109のターゲットVtは、パッチ検ATRによるターゲットオフセットVpを反映させたターゲットVt’が用いられる。トナー補給量Vhが算出されてトナー補給量制御への反映が終了したら、その画像で画像形成が終了か確認を行い(513)、終了であれば、画像形成動作は終了となる(514)。引き続き、画像を形成する必要があれば(S513のNO)、画像形成を実行して(S502)、上述のようなフローに基づいて画像形成および制御が進められていく。
このようにして、パッチ検ATRが実施されるたびに、ターゲットオフセットVpが計算され、透磁率センサ109のターゲットVtを的確な値Vt’へオフセットしていく。
パッチ検ATRが、透磁率センサ109を用いたトナー濃度調整と異なるのは、以下である。透磁率センサ109は、現像装置1a中のトナー濃度を直接、検出しているのに対して、パッチ検ATRは、光学式センサ41の出力(パッチトナー像のトナー載り量)から現像装置1aの状態による現像性を考慮したトナー濃度を検出している。
実施例3では、現像装置1a内の現像剤のトナー濃度のターゲットを直接補正する制御を行っているため、実施例1に比べて、現像装置1a内のトナー濃度を所定の上下限内により確実に制御できる。
実施例3では、透磁率センサ109のターゲットへのオフセット範囲や、透磁率センサ109のターゲットは、一定範囲内と制限している。それにより、トナー濃度を一定の範囲内で動かし、トナー濃度が変動し過ぎたことによって発生する不具合を防止している。
なお、上述の式中に記載した係数は、RAM62、ROM63に格納された装置状況、環境、画像形成枚数に応じたテーブルを参照して決定している係数もある。
<実施例4>
実施例4は、実施例1の制御において、パッチ検ATRのダウンタイムをさらに削減するために、通常モードよりも高速度のパッチ検ATR専用の画像形成速度を有している。
図1に示すように、ベルト部材の一例である記録材搬送ベルト21に対してパッチトナー像を転写可能に感光ドラムが複数配置される。図4に示すように、光学式センサ41は、複数の感光ドラムから転写されてベルト部材上に配列した複数のパッチトナー像を連続的に検出する。
実施例4では、第3の画像形成速度は、記録材への画像形成時に実行可能な最高の画像形成速度よりもさらに高い画像形成速度である。
上述したように、低速モードにおけるパッチ検ATRの画像形成速度を、通常モードのプロセススピードに設定することで、通常モードのパッチ検ATRと同等のダウンタイムで低速モードにおけるパッチ検ATRを実行できる。そして、パッチ検ATR初期設置を行ってターゲットを決定した際の画像形成速度と同一であれば、通常モードのプロセススピードでなくても、パッチ検ATRを行って光学式センサ41の出力値dをターゲットに比較できる。
したがって、パッチ検ATRの画像形成速度を、通常モードよりもさらに高いプロセススピードに設定することで、通常モードのパッチ検ATRよりもダウンタイムを減らすことができる。
画像形成装置10では、生産性が最も高いプロセススピードを通常モードのスピードとして設定している。プロセススピードの上限を決定しているのは、普通紙の搬送精度、普通紙への転写性、普通紙に対する定着装置9の定着性である。このため、トナー像の形成、転写、検出に関しては、第2の画像形成速度以上の一例として、プロセススピードを数倍程度まで高める余地がある。記録材Pを扱わないパッチ検ATR、画像濃度調整制御では、そのような高いプロセススピードを利用できる。
そのため、記録材搬送ベルト21へ転写するまでの工程に限定すれば、プロセススピードの上限をあげることが可能である。パッチ検ATRを記録材搬送ベルト21で実施する場合は、紙への転写性、定着性は関係無いため、通常モードのプロセススピードよりも高くパッチ検ATRの画像形成速度を設定して実施することができる。
具体的には、実施例4では、通常モードにおけるプロセススピードに比べ、ATR制御用のプロセススピードを140%に設定して制御を行った。当然ながら、パッチ検ATR用のプロセススピードで、パッチ検ATR初期設置(図5)を実行してターゲットを決定している。
通常モードより速いプロセススピードを設けてパッチ検ATRを実施することにより、表1に示す実施例1の低速モードにおけるダウンタイム1.5秒は、さらに1.0秒まで短縮された。そして、通常モードにおけるダウンタイム1.5秒も1.0秒まで短縮された。
よって、実施例4によれば、実施例1に示した低速モード時だけでなく、通常モードにおける生産性も高めることができる。このため、種々のメディア、高画質画像に対応した低速モードや、通常モード時における大量画像の出力など様々な使用状況においても、パッチトナー像を用いた制御時間を短縮して、ユーザビリティの高い画像形成装置を提供することができる。
<実施例5>
本発明は、中間転写体や記録材搬送体を用いる画像形成装置のみならず、記録材を枚葉式に搬送して画像形成する画像形成装置でも実施できる。この場合、光学式センサによって、感光ドラムに形成されたトナー像をそのまま検出してトナー載り量に応じた出力を出力可能に構成することができる。
そして、第1の制御手段は、第1の画像形成速度にて画像濃度調整用トナー像を形成して光学式センサにより検出して第1の画像形成速度における静電像形成条件を設定する。第2の制御手段は、第1の画像形成速度よりも高い第2の画像形成速度にて画像濃度調整用トナー像を形成して光学式センサにより検出して第2の画像形成速度における静電像形成条件を設定する。第3の制御手段は、所定の静電像形成条件を用いて、第3の画像形成速度にてトナー帯電量調整用トナー像を形成して光学式センサにより検出して現像剤補給装置を調整する。
1a、1b、1c、1d 現像装置
2a、2b、2c、2d 帯電ローラ
3a、3b、3c、3d 感光ドラム
5a、5b、5c、5d 転写ローラ
6a、6b、6c、6d 露光装置
11a、11b、11c、11d 現像剤補給装置
21 記録材搬送ベルト、21B 中間転写ベルト
41 光学式センサ、60 制御部
61 CPU、62 RAM、63 ROM
64 テストパターン発生部
102 現像スリーブ、103 マグネットロール
109 透磁率センサ

Claims (3)

  1. 像担持体と、
    トナーとキャリアを用いて前記像担持体に形成された静電像を現像する現像手段を備え、記録材に画像を形成する画像形成手段と、
    前記像担持体に形成されたトナー像を検知する検知手段と、
    前記画像形成手段により形成された第1の制御用トナー像を前記検知手段にて検知した検知結果に基づいて、前記画像形成手段の画像形成条件を補正する補正手段と、
    前記画像形成手段により形成された第2の制御用トナー像を前記検知手段にて検知した検知結果に基づいて、前記現像手段に現像剤を補給する補給手段と、を有し、
    第1の画像形成速度で画像形成する第1画像形成モードと、前記第1の画像形成速度よりも遅い第2の画像形成速度で画像形成する第2画像形成モードと、を少なくとも実行可能な画像形成装置であって、
    それぞれの前記画像形成モードの実行中において、前記第1の制御用トナー像を形成する場合は、実行中の画像形成モードの画像形成速度にて前記第1の制御用トナー像を形成する一方、前記第2の制御用トナー像を形成する場合は、少なくとも前記第2の画像形成速度よりも早い前記第3の画像形成速度にて画像形成するように前記像担持体及び前記画像形成手段を制御する制御部と、を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記第3の画像形成速度は、記録材への画像形成時に実行可能な複数の画像形成速度のうちで最高の画像形成速度であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記第3の画像形成速度は、記録材への画像形成時に実行可能な最高の画像形成速度よりも高い画像形成速度であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
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