JP6658859B2 - 情報提供装置 - Google Patents

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Description

本発明は、情報提供装置に関するものである。
従来、情報提供装置としては、移動体に備えられ、情報を提供するための画像を表示するヘッドアップディスプレイ(HUD)装置等を利用したものが知られている。
特許文献1には、画像光をミラーで反射して車両のフロントガラスに投射し、フロントガラスを介して運転者が視認する店舗等の視認位置の近傍に、その店舗等の情報を示すAR(拡張現実)画像を表示させるHUD装置を備えた情報提供装置が開示されている。この情報提供装置において、当該店舗等の視認位置は車両の進行に伴ってフロントガラス内を移動することになるが、その移動に追従するようにAR画像の表示位置が変化するように表示制御される。
車両等の移動体の移動に伴って移動体周囲の存在物(店舗等)の視認位置(運転者から当該存在物が見える位置)が移動するのに追従して、その存在物に関連する情報などの提供情報画像の表示位置を変化させれば、移動体の移動中でも、当該存在物と当該提供情報画像との位置関係が維持される。これにより、移動体の移動中であっても、当該存在物と当該提供情報画像との関連性が維持され、その提供情報画像による情報を搭乗者に認識させやすくなる。ところが、移動体の移動速度が高速であると、移動体周囲の存在物の視認位置の移動に追従する提供情報画像の表示位置の変化速度(移動速度)も高速になる。そのため、移動体の移動速度が高速であるときに、搭乗者による提供情報画像の視認性が低下するという課題があった。なお、この視認性低下の課題は、車両に限らず、船舶、航空機、産業用ロボットなどの他の移動体においても、移動体周囲の存在物が店舗等に限らず、路面などの他の存在物においても、運転者ではない移動体の搭乗者においても、同様に生じ得る。
上述した課題を解決するために、本情報提供装置は、移動体の外部の絶対位置が変化しない所定位置の情報を取得し、前記所定位置と関連づけられた情報を提供する提供情報画像を前記移動体の外部の虚像として表示させる表示手段と、前記提供情報画像の表示位置を前記移動体の移動に伴って変化させるように、前記表示手段を制御する表示制御手段と、を有し、前記表示制御手段は、前記移動体内の基準点と前記提供情報画像の表示位置とを通る直線が前記移動体が移動する面に達する位置と、前記所定位置とのズレ量が、前記移動体と前記所定位置との距離が近くなるにつれて小さくなるように、前記提供情報画像の表示位置を変化させる。
開示の技術によれば、移動体の移動速度が高速であっても、移動体周囲の存在物と提供情報画像との関連性を維持しつつ、運転者や非運転者等の搭乗者による提供情報画像の視認性低下を抑制することができるという優れた効果が奏される。
実施形態において、フロントガラス越しに運転者から見る自車両の前方風景に重ねて表示エリアに表示される虚像の一例を示す説明図である。 実施形態における自動車用HUD装置を搭載した自動車の構成を模式的に表した模式図である。 同自動車用HUD装置の内部構成を模式的に表した模式図である。 同自動車用HUD装置における制御系のハードウェアブロック図である。 実施形態における運転者情報提供システムの概略構成を示すブロック図である。 同自動車用HUD装置における画像制御装置の主要なハードウェアを示すハードウェアブロック図である。 実施形態において、次の交差点等において何れの進路をとるべきかの進路指定を行う進路指定情報を示す進路指定画像及び残り距離画像が表示エリア内の上部領域から下部領域へ移動する画像例を示す説明図(その1)である。 実施形態において、次の交差点等において何れの進路をとるべきかの進路指定を行う進路指定情報を示す進路指定画像及び残り距離画像が表示エリア内の上部領域から下部領域へ移動する画像例を示す説明図(その2)である。 実施形態において、次の交差点等において何れの進路をとるべきかの進路指定を行う進路指定情報を示す進路指定画像及び残り距離画像が表示エリア内の上部領域から下部領域へ移動する画像例を示す説明図(その3)である。 実施形態において、次の交差点等において何れの進路をとるべきかの進路指定を行う進路指定情報を示す進路指定画像及び残り距離画像が表示エリア内の上部領域から下部領域へ移動する画像例を示す説明図(その4)である。 従来の表示制御において、次の交差点等において何れの進路をとるべきかの進路指定を行う進路指定情報を示す進路指定画像及び残り距離画像が表示エリア内の上部領域から下部領域へ移動する画像例を示す説明図(その1)である。 従来の表示制御において、次の交差点等において何れの進路をとるべきかの進路指定を行う進路指定情報を示す進路指定画像及び残り距離画像が表示エリア内の上部領域から下部領域へ移動する画像例を示す説明図(その2)である。 従来の表示制御において、次の交差点等において何れの進路をとるべきかの進路指定を行う進路指定情報を示す進路指定画像及び残り距離画像が表示エリア内の上部領域から下部領域へ移動する画像例を示す説明図(その3)である。 従来の表示制御において、次の交差点等において何れの進路をとるべきかの進路指定を行う進路指定情報を示す進路指定画像及び残り距離画像が表示エリア内の上部領域から下部領域へ移動する画像例を示す説明図(その4)である。 実施形態において、路面上の残り距離地点と、進路指定画像及び残り距離画像の表示位置が重畳される路面上の地点(画像対応地点)との時間変化を示すグラフである。 自車両の進行方向側方から見たとき、路面上の残り距離地点と画像対応地点との位置変化を示す、図9に対応した説明図である。 実施形態において、車速が変化する例について、路面上の残り距離地点と、進路指定画像及び残り距離画像の表示位置が重畳される路面上の地点(画像対応地点)との時間変化を示すグラフである。 実施形態において、進路変更すべき交差点の位置を指し示す交差点指示画像が表示エリア内の上部領域から下部領域へ移動する画像例を示す説明図(その1)である。 実施形態において、進路変更すべき交差点の位置を指し示す交差点指示画像が表示エリア内の上部領域から下部領域へ移動する画像例を示す説明図(その2)である。 実施形態において、進路変更すべき交差点の位置を指し示す交差点指示画像が表示エリア内の上部領域から下部領域へ移動する画像例を示す説明図(その3)である。 実施形態において、進路変更すべき交差点の位置を指し示す交差点指示画像が表示エリア内の上部領域から下部領域へ移動する画像例を示す説明図(その4)である。 実施形態において、進路変更すべき交差点の位置を指し示す交差点指示画像が表示エリア内の上部領域から下部領域へ移動する画像例を示す説明図(その5)である。 従来の表示制御において、進路変更すべき交差点の位置を指し示す交差点指示画像が表示エリア内の上部領域から下部領域へ移動する画像例を示す説明図(その1)である。 従来の表示制御において、進路変更すべき交差点の位置を指し示す交差点指示画像が表示エリア内の上部領域から下部領域へ移動する画像例を示す説明図(その2)である。 従来の表示制御において、進路変更すべき交差点の位置を指し示す交差点指示画像が表示エリア内の上部領域から下部領域へ移動する画像例を示す説明図(その3)である。 従来の表示制御において、進路変更すべき交差点の位置を指し示す交差点指示画像が表示エリア内の上部領域から下部領域へ移動する画像例を示す説明図(その4)である。 従来の表示制御において、進路変更すべき交差点の位置を指し示す交差点指示画像が表示エリア内の上部領域から下部領域へ移動する画像例を示す説明図(その5)である。
以下、本発明を、情報提供装置としての自動車用ヘッドアップディスプレイ(HUD)装置を含んだ運転者情報提供システムに適用した一実施形態について説明する。
図1は、フロントガラス302越しに搭乗者である運転者300から見る自車両301の前方風景に重ねて表示エリア700(表示領域)に表示される虚像Iの一例を示す説明図である。
図2は、本実施形態における自動車用HUD装置を搭載した自動車の構成を模式的に表した模式図である。
図3は、本実施形態における自動車用HUD装置の内部構成を模式的に表した模式図である。
本実施形態における自動車用HUD装置200は、例えば、移動体としての走行体である自車両301のダッシュボード内に設置される。ダッシュボード内の自動車用HUD装置200から発せられる画像光である投射光Lが透過反射部材としてのフロントガラス302で反射され、運転者300に向かう。これにより、運転者300は、後述するナビゲーション画像等のHUD表示画像を虚像として視認することができる。なお、フロントガラス302の内壁面に透過反射部材としてのコンバイナを設置し、コンバイナによって反射する投射光Lによって運転者に虚像を視認させるように構成してもよい。
なお、運転者300は、フロントガラス302で反射された光の光路上のアイボックス(運転者300の眼の近傍の領域)から虚像Iを視認する。ここで、アイボックスは、視点の位置の調整をすることなく虚像Iが視認可能な範囲を意味する。アイボックスは、後述の『ズレ量』を規定する際の基準点となる。
本実施形態においては、運転者300から虚像Iまでの距離(アイボックスから虚像Iまでの距離)が4m以上となるように、自動車用HUD装置200の光学系等が構成されている。従来の一般的な自動車用HUD装置は、運転者300から虚像Iまでの距離が2m程度であった。運転者300は、通常、車両前方の無限遠点を注視しているか、数十m先の先行車を注視している。このような遠方に焦点を合わせている運転者300が2m先の虚像Iを視認しようとする場合、焦点距離が大きく異なるので、眼球の水晶体を大きく動かす必要がある。そのため、虚像Iに焦点を合わせるまでの焦点調整時間が長くなり、虚像Iの内容を認識するまでに時間がかかるうえ、運転者300の眼球が疲労しやすいという不具合が生じる。また、虚像Iの内容に運転者が気付きにくく、虚像Iによって情報を運転者へ適切に提供することが困難である。
本実施形態のように虚像Iまでの距離が4m以上であれば、従来よりも、眼球の水晶体を動かす量が減り、虚像Iへの焦点調整時間を短縮して虚像Iの内容を早期に認識できるようになり、また運転者300の眼球の疲労を軽減することができる。更には、虚像Iの内容に運転者が気付きやすくなり、虚像Iによって情報を運転者へ適切に提供することが容易になる。
自動車用HUD装置200は、HUD本体230内に、赤色、緑色、青色のレーザー光源201R,201G,201Bと、各レーザー光源に対して設けられるコリメータレンズ202,203,204と、2つのダイクロイックミラー205,206と、光量調整部207と、光走査手段としての光走査装置208と、自由曲面ミラー209と、光発散部材としてのマイクロレンズアレイ210と、光反射部材としての投射ミラー211とから構成されている。本実施形態における光源ユニット220は、レーザー光源201R,201G,201B、コリメータレンズ202,203,204、ダイクロイックミラー205,206が、光学ハウジングによってユニット化されている。
レーザー光源201R,201G,201BとしてはLD(半導体レーザ素子)を利用することができる。赤色レーザー光源201Rから射出される光束の波長は例えば640nmであり、緑色レーザー光源201Gから射出される光束の波長は例えば530nmであり、青色レーザー光源201Bから射出される光束の波長は例えば445nmである。
本実施形態の自動車用HUD装置200は、マイクロレンズアレイ210上に結像される中間像を自車両301のフロントガラス302に投射することで、その中間像の拡大画像を運転者300に虚像Iとして視認させる。レーザー光源201R,201G,201Bから発せられる各色レーザー光は、それぞれ、コリメータレンズ202,203,204で略平行光とされ、2つのダイクロイックミラー205,206により合成される。合成されたレーザー光は、光量調整部207で光量が調整された後、光走査装置208のミラーによって2次元走査される。光走査装置208で2次元走査された走査光L'は、自由曲面ミラー209で反射されて歪みを補正された後、マイクロレンズアレイ210に集光され、中間像を描画する。
なお、本実施形態では、中間像の画素(中間像の一点)毎の光束を個別に発散させて出射する光発散部材として、マイクロレンズアレイ210を用いているが、他の光発散部材を用いてもよい。また、中間像G'の形成方法としては、液晶ディスプレイ(LCD)や蛍光表示管(VFD)を利用した方式でもよい。
ただし、大きな虚像Iを高い輝度で表示させるには、本実施形態のようにレーザー走査方式が好ましい。
また、液晶ディスプレイ(LCD)や蛍光表示管(VFD)などを利用した方式では、虚像Iが表示される表示領域内の非画像部分にも僅かながら光が照射され、これを完全に遮断することが難しい。そのため、当該非画像部分を通じた自車両301の前方風景の視認性が悪いというデメリットがある。これに対し、本実施形態のようにレーザー走査方式によれば、虚像Iの表示領域内の非画像部分については、レーザー光源201R,201G,201Bを消灯させることにより当該非画像部分に光が照射されるのを完全に遮断することができる。よって、当該非画像部分を通じた自車両301の前方風景の視認性が自動車用HUD装置200から照射される光によって低下する事態を回避でき、前方風景の視認性が高いというメリットがある。
更に、表示エリア700内の一部の画像について部分的に輝度を高めるような表示制御を行う場合も、レーザー走査方式が好適である。液晶ディスプレイ(LCD)や蛍光表示管(VFD)などを利用した方式では、表示エリア700内に表示されている当該一部の画像以外の画像についても輝度が高まってしまい、当該一部の画像とそれ以外の画像との間の輝度差を広げることができからである。
光走査装置208は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)等の公知のアクチュエータ駆動システムでミラーを主走査方向及び副走査方向に傾斜動作させ、ミラーに入射するレーザー光を2次元走査(ラスタスキャン)する。ミラーの駆動制御は、レーザー光源201R,201G,201Bの発光タイミングに同期して行われる。光走査装置208は、本実施形態の構成に限らず、例えば、互いに直交する2つの軸回りをそれぞれ揺動あるいは回動する2つのミラーからなるミラー系で構成してもよい。
図4は、本実施形態の自動車用HUD装置200における制御系のハードウェアブロック図である。 自動車用HUD装置200の制御系は、主に、FPGA251、CPU252、ROM253、RAM254、I/F255、バスライン256、LDドライバ257、MEMSコントローラー258を備えている。FPGA251は、LDドライバ257により、光源ユニット220のレーザー光源201R,201G,201Bを動作制御し、MEMSコントローラー258により、光走査装置208のMEMS208aを動作制御する。CPU252は、自動車用HUD装置200の各機能を制御する。ROM253は、CPU252が自動車用HUD装置200の各機能を制御するために実行する画像処理用プログラム等の各種プログラムを記憶している。RAM254はCPU252のワークエリアとして使用される。I/F255は、外部コントローラー等と通信するためのインターフェイスであり、例えば、自車両301のCAN(Controller Area Network)を介して、後述の車両ナビゲーション装置400、センサ装置500等に接続される。
図5は、本実施形態における運転者情報提供システムの概略構成を示すブロック図である。
本実施形態においては、虚像Iによって運転者へ提供する運転者提供情報を取得する情報取得手段として、車両ナビゲーション装置400、センサ装置500などが設けられている。本実施形態における自動車用HUD装置200は、主に、画像光投射手段としてのHUD本体230と、表示制御手段としての画像制御装置250とから構成される。本実施形態における情報取得手段は自車両301に搭載されているが、自車両301の外部に設置されている情報取得手段を用いて当該情報取得手段が取得した情報を、通信手段を介して入力する構成であってもよい。
本実施形態における車両ナビゲーション装置400は、自動車等に搭載される公知の車両ナビゲーション装置を広く利用することができる。車両ナビゲーション装置400からは、虚像Iとして表示させるルートナビゲーション画像を生成するために必要な情報が出力され、この情報は画像制御装置250に入力される。ルートナビゲーション画像としては、例えば、自車両301が次に進路変更(右折、左折、分岐等)すべき地点までの距離、次に進路変更する方向などの情報を示す画像が含まれている。これらの情報が車両ナビゲーション装置400から画像制御装置250に入力されることで、画像制御装置250の制御の下、自動車用HUD装置200によって、図1に示すように、進路指定画像721−1,721−2や残り距離画像722などのナビゲーション画像が、提供情報画像として、表示エリア700の上部領域に虚像として表示される。
本実施形態におけるセンサ装置500は、自車両301の挙動、自車両301の状態、自車両301の周囲の状況などを示す各種情報を検出するための1又は2以上のセンサで構成されている。センサ装置500からは、虚像Iとして表示させる画像を生成するために必要なセンシング情報が出力され、このセンシング情報は画像制御装置250に入力される。例えば、自車両301のCAN情報に含まれる車速情報がセンサ装置500から画像制御装置250に入力されることで、画像制御装置250の制御の下、自動車用HUD装置200によって、図1に示すように、当該車速を示す車速表示画像704が、提供情報画像として、表示エリア700の下部領域に虚像として表示される。
センサ装置500のセンサとしては、自車両301の車速を検出するセンサ以外にも、例えば、自車両301の周囲(前方、側方、後方)に存在する他車両、歩行者、建造物(ガードレールや電柱等)との距離を検出するレーザーレーダー装置や撮像装置、自車両の外部環境情報(外気温、明るさ、天候等)を検出するためのセンサ、運転者300の運転動作(ブレーキ走査、アクセル開閉度等)を検出するためのセンサ、自車両301の燃料タンク内の燃料残量を検出するためのセンサ、エンジンやバッテリー等の各種車載機器の状態を検出するセンサなどが挙げられる。このような情報をセンサ装置500で検出して画像制御装置250へ送ることで、それらの情報を虚像Iとして自動車用HUD装置200により表示して運転者300へ提供することができる。
図6は、画像制御装置250の主要なハードウェアを示すハードウェアブロック図である。
画像制御装置250は、CPU252、RAM254、ROM253、入力用のI/F255、及び出力用のI/F259が、データバスラインによって互いに接続されている。I/F255には、センサ装置500から出力されるセンシング情報、車両ナビゲーション装置400から出力されるナビゲーション情報などが入力される。I/F259からは、HUD本体230の制御信号等が出力される。CPU252は、ROM253等に記憶されている情報提供用制御プログラムなどの各種コンピュータプログラムを実行して、画像制御装置250に後述する各種制御や各種処理を行わせる。
次に、自動車用HUD装置200によって虚像Iとして表示される提供情報画像の表示制御について説明する。
本実施形態における自動車用HUD装置200において、虚像Iによって運転者へ提供する提供情報は、運転者にとって有用な情報であればどのような情報であってもよい。このような提供情報は、受動情報と能動情報とに大別することができる。受動情報とは、自動車用HUD装置200の設定タイミングで運転者へ提供されるべき情報であり、例えば、情報が提供されるタイミングと情報の内容との間に一定の関係性をもつ情報が挙げられる。一方、能動情報とは、運転者の希望するタイミングで運転者へ提供されれば十分な情報であり、例えば、情報が提供されるタイミングと情報の内容との間の関係性が低い又は無いような情報である。
受動情報としては、例えば、運転時の安全性に関わる情報、ルートナビゲーション情報などが挙げられる。運転時の安全性に関わる情報としては、例えば、自車両301と先行車両との車間距離情報、運転に関わる緊急性のある情報(運転者に緊急操作を指示する緊急操作指示情報などの警告情報あるいは注意喚起情報等)などが挙げられる。また、ルートナビゲーション情報は、予め設定された目的地までの走行ルートを案内するための情報であり、公知の車両ナビゲーション装置によって運転者へ提供されるものである。ルートナビゲーション情報としては、直近の交差点で走行すべき走行レーンを指示する走行レーン指示情報や、次に直進方向から進路変更すべき交差点や分岐点での進路変更操作を指示する進路変更操作指示情報などが挙げられる。進路変更操作指示情報としては、具体的には、当該交差点等において何れの進路をとるべきかの進路指定を行う進路指定情報(進路指定画像721−1,721−2)、その進路変更操作を行う交差点等までの残り距離情報(残り距離画像722)、当該交差点等の名称情報などが挙げられる。
能動情報としては、主に、運転者の希望するタイミングで運転者が取得する情報が挙げられ、そのため、ある程度の長い期間あるいは常時、表示され続けるような情報である。例えば、自車両301が走行している道路の固有情報、自車両301の車速情報(車速表示画像704)、現在時刻情報などが挙げられる。道路の固有情報としては、例えば、その道路名情報、その道路の制限速度や追い越し禁止等の規制内容情報、その他当該道路に関わる情報として運転者にとって有用なものが挙げられる。
本実施形態では、このようにして大別される受動情報と能動情報を、虚像I(提供情報画像)を表示可能な表示エリア700内のそれぞれ対応する表示領域に表示させる。具体的には、本実施形態では、表示エリア700を上下方向に2つの表示領域に区分し、そのうちの上部領域には、主に受動情報に対応する受動情報画像を表示し、下段領域には、主に能動情報に対応する能動情報画像を表示する。
図7A〜図7Dは、次の交差点等において何れの進路をとるべきかの進路指定を行う進路指定情報を示す進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722が表示エリア700内の上部領域から下部領域へ移動する画像例を示す説明図である。本実施形態における進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722の表示位置は、画像制御装置250の制御の下、自動車用HUD装置200によって、フロントガラス302を介して運転者300が視認する路面に重なるように表示される。
このような進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722を表示するとき、従来は、進路指定画像721−1,721−2が示す進路変更操作を行う交差点等までの距離が、残り距離画像722の示す距離(すなわち当該交差点等までの残り距離)と一致する路面上の地点(残り距離地点)に、その進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722が重なるように表示させる。そのため、従来は、図8A〜図8Bに示すように、当該残り距離地点の視認位置が表示エリア700内に入るまでは、進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722が表示エリア700に表示されることがない。そして、当該残り距離地点の視認位置が表示エリア700内に入ったら、図8C〜図8Dに示すように、残り距離地点の視認位置が表示エリア700内を下方へ移動する移動速度と同じ速度で、進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722の表示位置を下方へ変化させる。
このような従来の表示制御であれば、自車両301の移動に伴って路面上の残り距離地点が表示エリア700内を移動する間、その残り距離地点の視認位置と進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722の表示位置との位置関係が維持される。よって、運転者300は、この位置関係から、その残り距離地点と進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722により提供される情報との関連性を認識して、進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722により提供される操作指示の内容(どこの交差点等において左折するのか)を把握しやすいものとなる。
ところが、自車両301の車速が速くなると、路面上の残り距離地点の視認位置が表示エリア700内を移動する移動速度が速くなる。よって、従来の表示制御のように、路面上の残り距離地点の視認位置が移動する移動速度と同じ速度で、進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722の表示位置を変化させると、この表示位置の変化速度も速いものとなる。そのため、自車両301の車速が高速であると、進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722の表示位置の変化速度が速すぎて、これらの画像の運転者による視認性が低下する。
また、路面上の残り距離地点の視認位置が表示エリア700内から出た後、これに伴って進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722が非表示になるように表示制御する場合がある。この場合、残り距離地点と進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722により提供される情報との関連性を高めることはできるものの、自車両301の車速が高速であると、進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722が表示エリア700に表示される時間が短いものとなる。そのため、運転者が進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722を視認する前に非表示になってしまい、これらの画像による情報提供を受けられないおそれがある。
特に、自動車用HUD装置の小型化の要請等の事情から、表示エリア700の大きさを大きくするにも制限があるため、表示エリア700は比較的小さいものとならざるを得ないことがある。路面上の残り距離地点の視認位置が表示エリア700内から出るのに伴って進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722を非表示にする場合、表示エリア700の大きさ(上下方向長さ)が小さいほど、進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722が表示エリア700に表示される時間は短いものとなる。したがって、表示エリア700が小さい自動車用HUD装置では、特に、自車両301の車速が高速であると、進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722が表示エリア700に表示される時間が短いものとなり、これらの画像による情報提供を受けられないおそれが高まる。
本実施形態においては、路面上の残り距離地点の視認位置が表示エリア700内から出た後も、所定の期間は、進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722を、図7Dに示すように、表示エリア700の下部領域に表示させ続ける。これにより、運転者が進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722を視認する前に非表示になってしまって、これらの画像による情報提供を受けられない事態を抑制できる。しかしながら、路面上の残り距離地点の視認位置が移動する移動速度と同じ速度で、進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722の表示位置を変化させる場合には、自車両301の車速が高速であるときに、進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722の表示位置の変化速度が速すぎて、表示位置変化中の進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722の視認性が低下するという課題は解決できない。
そこで、本実施形態において、画像制御装置250は、路面上の残り距離地点の視認位置が表示エリア700内を移動する移動速度よりも遅い速度で、進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722の表示位置を変化させるように表示制御する。これにより、図7C及び図7Dに示すように、路面上の残り距離地点の視認位置が移動する移動速度と同じ速度で進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722の表示位置を変化させる従来の表示制御(図8C及び図8D)と比較して、進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722の表示位置の変化速度を遅くでき、運転者300による視認性低下を抑制することができる。
また、本実施形態においては、進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722が表示された当初の段階では、図7Aに示すように、進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722の表示位置と路面上の残り距離地点の視認位置とがズレている。その後、表示位置が下方へ変化する進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722を追いかけるように、路面上の残り距離地点の視認位置が下方へ移動してくる。これにより、図7B及び図7Cに示すように、進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722の表示位置と路面上の残り距離地点の視認位置とのズレが、徐々に小さくなっていく。
このように、本実施形態では、残り距離地点の視認位置と進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722の表示位置との位置関係がズレる。そのため、この位置関係のズレが生じない従来の表示制御の方が、残り距離地点と進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722により提供される情報との関連性を高めることができる。しかしながら、本実施形態でも、残り距離地点の視認位置の移動の向きと、進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722の表示位置の変化(移動)の向きとが一致しているため、両者は同じ向きへ移動する。そのため、両者の位置関係に多少のズレが生じていても、十分な関連性を得ることができる。
しかも、本実施形態では、自車両301に対して路面上の残り距離地点が近づくにつれて、残り距離地点の視認位置と進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722の表示位置とのズレが小さくなっていく。一般に、自車両301に対して路面上の残り距離地点が遠いほど、その残り距離地点に関連する提供情報を運転者に認識させる重要性は低い場合が多い。よって、自車両301に対して路面上の残り距離地点が遠いときに、残り距離地点の視認位置と進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722の表示位置とのズレが大きくても、情報の提供において特段の不利益とはならない。むしろ、本実施形態のように、進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722の表示位置の変化速度を遅くして運転者300による視認性を高めた方が、情報の提供において有益である。
更に、本実施形態では、路面上の残り距離地点が表示エリア700内へ移動してくる前から、進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722を表示エリア700内に表示させ始める。これにより、路面上の残り距離地点が表示エリア700内へ移動する時点又はその後から、進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722を表示エリア700に表示させ始める場合よりも、進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722の表示時間をより長く稼ぐことができる。よって、運転者が進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722を視認できずに、これらの画像による情報提供を受けられない事態を更に抑制できる。
本実施形態における具体的な表示制御の一例について説明すると、画像制御装置250は、まず、車両ナビゲーション装置400から入力されるナビゲーション情報やセンサ装置500から入力されるセンシング情報、並びに、自動車用HUD装置200によって表示される虚像Iの表示エリア700の設定位置情報、運転者の視点位置情報などに基づいて、進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722に対応する路面上の残り距離地点が運転者に視認される視認位置を算出する。なお、運転者の視点位置情報は、標準的な運転者の頭部あるいは目の位置を示す固定情報であってもよいし、実際の運転者の頭部あるいは目の位置を検出装置(撮像手段等)で検出し、その検出結果に基づいて得られる運転者の視点位置を示す情報であってもよい。
次に、画像制御装置250は、このようにして算出される残り距離地点の視認位置に基づき、進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722の表示位置を決定する。具体的には、進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722の表示位置が表示エリア700の下部領域等の所定位置に達するまでの間、進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722の表示位置が路面上の残り距離地点の視認位置よりも常に下側に位置し、かつ、進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722の表示位置が下方へ変化するにつれて、その表示位置と残り距離地点の視認位置とのズレが徐々に小さくなるように、進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722の表示位置を決定する。言い換えると、路面上の残り距離地点と自車両301との距離が所定距離以下になるまでの間、進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722の表示位置が重畳される路面上の地点(画像対応地点)が路面上の残り距離地点よりも常に手前側に位置し、かつ、路面上の残り距離地点と自車両301とが近づくにつれて、画像対応地点と残り距離地点との距離が徐々に短くなるように、進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722の表示位置を決定する。
図9は、本実施形態において、路面上の残り距離地点と、進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722の表示位置が重畳される路面上の地点(画像対応地点)との時間変化を示すグラフである。このグラフは、自車両301が一定速度で走行しているときのものであり、縦軸に自車両301から各地点までの距離をとり、横軸に時間をとったものである。
図10は、自車両301の進行方向側方から見たとき、路面上の残り距離地点と画像対応地点との位置変化を示す、図9に対応した説明図である。図10において、Eは、自車両301内の基準点となるアイボックス(運転者300の眼の近傍の領域)を示している。Gは、基準点Eと提供情報画像(進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722)が表示されている表示エリア700内の位置とを通る直線が路面に達する位置を示している。
つまり、Gは、基準点Eと提供情報画像が表示されている表示エリア700内の位置とを通る直線が路面と交差する位置を示している。なお、路面は、移動体が移動する面(移動面)の代表的な一例であるが、これに限定されるものではなく、例えば移動体が船舶であれば、移動面は水面である。
また、進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722が最初に表示される時刻をt=0とし、残り距離地点Rの視認位置が進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722が最後に表示される位置(表示エリア700の下端付近)を通過する時刻をt=t'とする。
すなわち、画像対応地点G(t=0)は、進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722が表示エリア700の上端付近に最初に表示されたときの画像対応地点を示しており、基準点E(Z=0)と画像対応地点G(t=0)との路面上の距離はZuである。
また、画像対応地点G(t=t')は、進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722が表示エリア700の下端付近に移動した直後の画像対応地点を示しており、基準点E(Z=0)と画像対応地点G(t=t')との路面上の距離はZlである。D(t=0)は、残り距離地点R(t=0)と画像対応地点G(t=0)とのズレ量を示している。
D(t=0)は、自車両301の移動速度が速いほど大きくなる。つまり、図10において、ズレ量D(t=0)を示す横軸上の長さは、自車両301の車速が速いほど長くなる。言い換えれば、自車両301の車速が速いほど、R(t=0)の点が、図10の横軸上でより左側に位置する(G(t=0)の点の位置は変わらない)。同様のことを図9で言えば、Rが縦軸と交差する点とGが縦軸と交差する点の縦軸上の距離は、自車両301の車速が速いほど大きくなる。
なお、図10の例では、t=t'(すなわち、提供情報画像が表示エリア700の下端付近に表示されているとき)のズレ量D(t=t')はゼロである。
但し、提供情報画像が表示エリア700の下端付近に表示されているときのズレ量D(t=t')が完全にゼロでなくても、ズレ量D(t=t')が視角1分以下であれば実質的にゼロとみなすことができる。ズレ量D(t=t')が視角1分以下であれば、運転者300はズレ量D(t=t')がゼロであると認識するからである。ここで、視角とは、図10において、基準点Eと残り距離地点Rとを結ぶ直線と、基準点Eと画像対応地点Gとを結ぶ直線とがなす角度である。
本実施形態においては、基準点Eと残り距離地点Rとを通る直線が、基準点Eと表示エリア700の上端とを通る直線よりも上方に位置するときに、進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722の表示を開始する(図10参照)。
又、本実施形態においては、ズレ量Dが、自車両301と残り距離地点Rとの距離が近くなるにつれて(つまり、tが大きくなるにつれて)小さくなるように、進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722の表示位置を表示エリア700の上端側から下端側に向かって変化させる。
より詳しくは、本実施形態においては、画像対応地点Gまでの距離Zgと表示エリア700の下端付近に対応する路面上の地点までの距離Zlとの差分(Zg−Zl)が、残り距離地点Rまでの距離ZrとZlとの差分(Zr−Zl)に対して、一定の比率K(K<1)となるように、進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722を表示制御する。
すなわち、Zg−Zl=K×(Zr−Zl)の関係を維持しつつ、自車両301の走行に伴って移動する残り距離地点Rの視認位置の移動に追従するように、進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722の表示位置を変化させる。
これにより、表示エリア700内における残り距離地点Rの視認位置の移動速度よりも、進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722の表示位置の変化速度が遅くなるように、表示制御がなされる。その結果、進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722の表示位置の変化速度を遅くでき、運転者300による視認性低下を抑制することができる。
なお、本実施形態において、比率Kは、0<K<1の範囲内で適宜設定することができ、この比率Kに応じて、進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722を最初に表示させるタイミングが決定される。また、自車両301の車速(例えば、進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722を最初に表示させる前の任意タイミングでの車速)が速いほど、比率Kを小さくするようにしてもよい。自車両301の車速が速い場合、残り距離地点Rが表示エリア700内を通過する速度が速くなり、これに応じて進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722の表示位置の変化速度も速くなるが、比率Kを小さくすることで、進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722の表示位置の変化速度を遅くできるからである。
また、図9の例では、進路指定画像721−1,721−2及び残り距離画像722の表示位置が変化する間の車速が一定である場合であったが、その間の車速が変化する場合には、図11に示すようなグラフになる。
上述した実施形態においては、交差点等において何れの進路をとるべきかの進路指定を行う進路指定情報(進路指定画像721−1,721−2)及びその進路変更操作を行う交差点等までの残り距離情報(残り距離画像722)の表示制御について説明した。これらの画像は、対応する残り距離地点Rの視認位置が表示エリア700を通過した後もしばらくの間は継続表示されていても、情報提供に支障はなく、むしろ運転者に情報を認識させるうえでは有益である。しかしながら、対応する残り距離地点Rの視認位置が表示エリア700を通過した後も表示されていると、運転者を混乱させたり、情報の誤認を生じさせたりするなど、情報提供に支障をきたすおそれがある画像もある。
例えば、進路変更すべき交差点の位置を指し示す交差点指示画像は、その交差点を自車両301が通過した後も表示され続けると、運転者を混乱させたり、情報の誤認を生じさせたりする。また、自車両周囲に存在する各種障害物(歩行者、電柱など)を認識しやすいように当該障害物の位置を指し示す障害物指示画像も、その障害物の位置を自車両301が通過した後も表示され続けると、運転者を混乱させたり、情報の誤認を生じさせたりする。また、自車両周囲に存在する店舗なの情報を運転者へ報知するための情報報知画像も、その店舗等の位置を自車両301が通過した後も表示され続けると、運転者を混乱させたり、情報の誤認を生じさせたりする。
このような提供情報画像については、その提供情報画像に対応する路面上の交差点、障害物、店舗等の存在物の視認位置が表示エリア700内から出るタイミングに合わせて、その提供情報画像が非表示になるように表示制御することが好ましい。この場合の画像表示時間は、その提供情報画像の表示を開始してから、当該存在物の視認位置が表示エリア700内から出るまでの期間である。そのため、自車両301の車速が高速であると、その画像表示時間は短いものとなり、運転者が提供情報画像を視認する前に非表示になってしまい、その提供情報画像による情報提供を受けられないおそれがある。
図12A〜図12Eは、本実施形態において、進路変更すべき交差点の位置を指し示す交差点指示画像723が表示エリア700内の上部領域から下部領域へ移動する画像例を示す説明図である。図13A〜図13Eは、従来の表示制御において、進路変更すべき交差点の位置を指し示す交差点指示画像723が表示エリア700内の上部領域から下部領域へ移動する画像例を示す説明図である。
従来の表示制御の場合、図13A〜図13Bに示すように、進路変更すべき交差点R'の視認位置が表示エリア700内に入るまでは、交差点指示画像723が表示エリア700に表示されることがない。そして、自車両301が当該交差点R'に近づいていき、当該交差点R'の視認位置が表示エリア700内に入ったら、図13C〜図13Dに示すように、交差点R'の視認位置が表示エリア700内を下方へ移動する移動速度と同じ速度で、交差点指示画像723の表示位置を下方へ変化させる。そして、図13Eに示すように、自車両301が当該交差点R'を通過し、当該交差点R'の視認位置が表示エリア700内から出たら、これに合わせて、交差点指示画像723が非表示になる。
このような従来の表示制御では、交差点指示画像723の表示時間が短く、運転者が交差点指示画像723を視認する前に非表示になってしまい、その交差点指示画像723に気付かないまま進路変更すべき交差点を通り過ぎてしまうおそれがある。特に、自動車用HUD装置の小型化の要請等の事情から、表示エリア700の大きさ(上下方向長さ)が小さい場合、その交差点指示画像723の表示時間は更に短いものとなる。また、自車両301の車速が高速な場合も、その交差点指示画像723の表示時間は更に短いものとなる。
これに対し、本実施形態においては、上述したとおり、交差点R'の視認位置が表示エリア700内を移動する移動速度よりも遅い速度で、交差点指示画像723の表示位置を変化させるように表示制御を実行する。具体的には、図12Aに示すように、進路変更すべき交差点R'の視認位置が表示エリア700内に入る前に、交差点指示画像723が表示エリア700に表示される。その後、自車両301が当該交差点R'に近づくにつれて、図12Bに示すように、交差点指示画像723の表示位置を下方へ変化させる。そして、当該交差点R'の視認位置が表示エリア700内に入った後も、交差点指示画像723の表示位置を下方へ変化させ続け、自車両301が当該交差点R'を通過し、当該交差点R'の視認位置が表示エリア700内から出たら、これに合わせて、交差点指示画像723が非表示になる。
従来の表示制御では、交差点R'の視認位置が表示エリア700内へ入ってから出るまでの期間しか、交差点指示画像723を表示することができないが、本実施形態によれば、より長い時間、交差点指示画像723を表示させることができる。したがって、表示エリア700の大きさが小さくても、自車両301の車速が高速でも、交差点指示画像723の表示時間をかせぐことができ、運転者が提供情報画像を見落とすことを抑制できる。
また、上述した実施形態においては、特定の地点(交差点等までの残り距離地点Rや進路変更すべき交差点R')に係る位置情報に関連づけられた進路指定画像721−1,721−2や残り距離画像722あるいは交差点指示画像723等の提供情報画像の表示制御を例に挙げて説明したが、このような提供情報画像の表示制御に限られない。
例えば、自車両301が走行している道路の情報(その道路の道路名、制限速度や追い越し禁止等の規制内容情報など)のように、一定の広さをもった領域(道路など)の位置情報に関連づけられた提供情報画像であってもよい。この場合、例えば、道路名や規制内容を示す図形や文字の画像をこれに対応する道路の路面上に重ねて表示されるので、その画像が路面上に仮想的に描かれているように運転者に視認され、その道路と画像により提供される情報との高い関連性が得られる結果、運転者に直感的に当該情報を認識させることができる。このときも、道路上の任意地点の視認位置が表示エリア700内を移動する移動速度よりも遅い速度で、対応する画像の表示位置を変化させるように表示制御されることから、自車両301の車速が高速であっても、運転者300による視認性低下を抑制でき、より安定した情報提供が可能となる。
また、例えば、位置情報に関連づけられていない提供情報画像であってもよい。この場合であっても、そのような提供情報画像を路面等に重ねて表示させて情報提供を行う際、路面等の任意地点の視認位置が表示エリア700内を移動する移動速度よりも遅い速度で、その提供情報画像の表示位置を変化させるように表示制御することで、自車両301の車速が高速であっても、運転者300による視認性低下を抑制でき、より安定した情報提供が可能となる。
なお、上述した実施形態においては、自動車用ヘッドアップディスプレイ(HUD)装置を用い、運転者がフロントガラス302を介して直接視認する車両前方の風景に提供情報画像を重ねて表示させる例であったが、これに限られない。例えば、車両前方の風景を撮像手段で撮像したリアルタイム画像を、フロントガラス302に代えて設けた表示パネルに表示させ、その表示パネル内の所定の表示エリアに当該リアルタイム画像(車両前方の風景画像)に重ねて提供情報画像を表示させる例であってもよい。
また、上述した実施形態においては、移動体の運転者への情報提供について説明したが、運転者ではない移動体の搭乗者(車両の助手席や後部座席の搭乗者など)への情報提供であっても同様である。また、上述した実施形態においては、移動体の進行方向に設定された所定の表示エリア700に提供情報画像を表示させる場合について説明したが、移動体の側方(ドアウィンドウ等)、下方、上方(サンルーフ等)、後方(リアウィンドウ等)などに所定の表示エリアを設定して提供情報画像を表示させるようにしてもよい。
以上に説明したものは一例であり、次の態様毎に特有の効果を奏する。(態様A) 移動体周囲の路面等の存在物が自車両301等の移動体の運転者300等の搭乗者に視認される所定の表示エリア700に、移動体周囲における特定の地点に関連づけられた情報を提供する進路指定画像721−1,721−2、残り距離画像722、交差点指示画像723、車速表示画像704等の提供情報画像を表示させるHUD本体230等の表示手段と、進路指定画像721−1,721−2、残り距離画像722、交差点指示画像723等の少なくとも1つの提供情報画像の表示位置を移動体の移動に伴って変化させるように、前記表示手段を制御する表示制御を実行する画像制御装置250等の表示制御手段とを備えた自動車用HUD装置200等の情報提供装置において、前記表示制御手段は、前記少なくとも1つの提供情報画像に対応する前記特定の地点に位置する前記存在物の視認位置が前記所定の表示エリア内を移動する向きへ該少なくとも1つの提供情報画像の表示位置を変化させるとき、該特定の地点と前記移動体との距離が離れているほど、該少なくとも1つの提供情報画像の表示位置と該存在物の視認位置とのズレ量が大きくなるように、前記表示制御を実行することを特徴とする。
本態様によれば、移動体の移動に伴って移動体周囲の存在物の視認位置が所定の表示エリア内を移動する向きへ少なくとも1つの提供情報画像の表示位置を変化させて追従させるとき、その存在物の視認位置の移動速度よりも、当該少なくとも1つの提供情報画像の表示位置の変化速度を遅くすることが可能である。したがって、存在物の視認位置の移動速度と同じ変化速度で、当該少なくとも1つの提供情報画像の表示位置を変化させる場合よりも、当該少なくとも1つの提供情報画像の表示位置の変化速度を遅くすることが可能となる。その結果、移動体の移動速度が高速であっても、搭乗者による提供情報画像の視認性低下を抑制することができる。ところで、このように、移動体周囲の存在物の視認位置の移動速度よりも当該少なくとも1つの提供情報画像の表示位置の変化速度が遅くなるように表示制御しようとすると、当該存在物の視認位置と当該少なくとも1つの提供情報画像の表示位置との間にズレが生じ、そのズレ量は当該存在物の視認位置の移動に応じて変化することになる。一般に、移動体からの距離が離れている地点よりも、移動体からの距離が近い地点の方が、その地点に関連する提供情報を搭乗者に認識させる重要性が高い場合が多い。本態様によれば、特定の地点が移動体から離れているときにズレ量が大きくなり、特定の地点が移動体に近いほどズレ量が小さくなる。したがって、提供情報を搭乗者に認識させる重要性が高い近距離では、当該特定の地点(あるいはその地点の存在物)と当該少なくとも1つの提供情報画像による当該特定の地点に関する情報との間の高い関連性を確保できる。特定の地点が移動体から遠距離の場合には、ズレ量が大きく、当該関連性は比較的低いものとなるが、移動体から遠い地点の情報は搭乗者に認識させる重要性が低いことから、情報の提供において特段の不利益とはならない。
(態様B) 前記態様Aにおいて、前記表示制御手段は、前記少なくとも1つの提供情報画像に対応する前記特定の地点に位置する存在物の視認位置が前記所定の表示エリア内へ移動する前に、該少なくとも1つの提供情報画像が表示されるように、前記表示制御を実行することを特徴とする。これによれば、特定の地点が移動体から遠い段階から、事前に、その特定の地点に対応する当該少なくとも1つの提供情報画像を表示させることができる。よって、当該少なくとも1つの提供情報画像による当該特定の地点に関する情報を、早期のうちに搭乗者へ提供できる。また、早期のうちから当該少なくとも1つの提供情報画像を表示させることにより、当該少なくとも1つの提供情報画像の表示時間を長く確保することもできる。
(態様C) 前記態様A又はBにおいて、前記表示制御手段は、前記存在物の視認位置の移動速度よりも、前記少なくとも1つの提供情報画像の表示位置の変化速度が遅くなるように、前記表示制御を実行することを特徴とする。これによれば、移動体の移動に伴って移動体周囲の存在物の視認位置が所定の表示エリア内を移動する向きへ少なくとも1つの提供情報画像の表示位置を変化させて追従させるとき、その存在物の視認位置の移動速度よりも、当該少なくとも1つの提供情報画像の表示位置の変化速度を遅くすることができる。したがって、存在物の視認位置の移動速度と同じ変化速度で、当該少なくとも1つの提供情報画像の表示位置を変化させる場合よりも、当該少なくとも1つの提供情報画像の表示位置の変化速度を遅くすることができる。その結果、移動体の移動速度が高速であっても、搭乗者による提供情報画像の視認性低下を抑制することができる。
(態様D) 前記態様Cにおいて、前記表示制御手段は、前記移動体の移動速度に応じて、前記少なくとも1つの提供情報画像の表示位置の変化速度が変わるように、前記表示制御を実行することを特徴とする。これによれば、移動体の移動速度に応じて、当該少なくとも1つの提供情報画像の表示位置の変化速度を、当該少なくとも1つの提供情報画像の視認性を確保しやすい速度に設定することが可能となる。
(態様E) 前記態様Dにおいて、前記表示制御手段は、前記移動体の移動速度が速いほど、前記所定の表示エリア内における前記存在物の視認位置の移動速度に対する、前記少なくとも1つの提供情報画像の表示位置の変化速度の比率Kが小さくなるように、前記表示制御を実行することを特徴とする。移動体の移動速度が速い場合、移動体周囲の存在物の視認位置の移動速度が速くなり、これに応じて当該少なくとも1つの提供情報画像の表示位置の変化速度も速くなるが、移動体の移動速度が速いほど、比率Kを小さくすることで、前記少なくとも1つの提供情報画像の表示位置の変化速度を遅くできる。よって、移動体の移動速度が速い場合でも、当該少なくとも1つの提供情報画像の視認性を確保しやすい。
(態様F)
前記態様A〜Eの何れかの態様において、前記移動体は、路面等の移動面上を移動するものであり、前記所定の表示エリア700は、移動体進行方向に存在する前記移動面が前記移動体の搭乗者に視認される位置に重なるように設定されていることを特徴とする。これによれば、提供情報画像を移動面上に仮想的に描かれているように搭乗者に視認させることができる。
(態様G) 前記態様A〜Fの何れかの態様において、前記表示手段として、移動体周囲の存在物がフロントガラス302等の透過反射部材を介して前記移動体の搭乗者に視認される前記所定の表示エリア700に提供情報画像を表示させるように、該透過反射部材へ画像光を投射するHUD本体230等の画像光投射手段を用いることを特徴とする。これによれば、HUD装置により提供情報画像を表示する情報提供装置を実現できる。
(態様H)
前記態様Gにおいて、前記画像光投射手段は、投射する画像光によって前記提供情報画像を虚像Iとして前記所定の表示エリア内に表示させるものであり、前記搭乗者から前記虚像までの距離が4m以上であることを特徴とする。上述したように、移動中の移動体の搭乗者は遠方に焦点を合わせていることが多い。搭乗者から虚像Iまでの距離が4m以上であれば、従来の一般的な距離である2mの場合よりも、眼球の水晶体を動かす量が減る。その結果、虚像Iへの焦点調整時間を短縮して虚像Iによる提供情報画像によって提供される情報を早期に認識できるようになり、また搭乗者の眼球の疲労を軽減することができる。
(態様I)
前記態様G又はHにおいて、前記画像光投射手段は、画像光を照射する光源ユニット220等の光照射手段から照射した画像光を光走査装置208等の光走査手段により2次元走査して前記透過反射部材へ投射することにより、前記所定の表示エリア内に前記提供情報画像を表示させるものであることを特徴とする。上述したように、液晶ディスプレイ(LCD)や蛍光表示管(VFD)などを利用した方式よりも、大きな虚像Iを高い輝度で表示させるのが容易である。また、本態様によれば、虚像Iの非画像部分については、光照射手段から画像光照射させないことにより、当該非画像部分の光を完全に無くすことが可能である。よって、当該非画像部分を通じた移動体周囲の存在物の視認性が光照射手段から照射される光によって低下する事態を回避でき、移動体周囲の存在物の視認性が高い。
本国際出願は2016年2月18日に出願した日本国特許出願2016−029085号に基づく優先権を主張するものであり、日本国特許出願2016−029085号の全内容を本国際出願に援用する。
200 自動車用HUD装置
220 光源ユニット
230 HUD本体
250 画像制御装置
300 運転者
301 自車両
302 フロントガラス
400 車両ナビゲーション装置
500 センサ装置
700 表示エリア
721 進路指定画像
722 残り距離画像
723 交差点指示画像
特開2015−77876号公報

Claims (13)

  1. 移動体の外部の絶対位置が変化しない所定位置の情報を取得し、前記所定位置と関連づけられた情報を提供する提供情報画像を前記移動体の外部の虚像として表示させる表示手段と、
    前記提供情報画像の表示位置を前記移動体の移動に伴って変化させるように、前記表示手段を制御する表示制御手段と、を有し、
    前記表示制御手段は、前記移動体内の基準点と前記提供情報画像の表示位置とを通る直線が前記移動体が移動する面に達する位置と、前記所定位置とのズレ量が、前記移動体と前記所定位置との距離が近くなるにつれて小さくなるように、前記提供情報画像の表示位置を変化させることを特徴とする情報提供装置。
  2. 前記提供情報画像の変化を開始するときの前記ズレ量は、前記移動体の移動速度が速いほど大きいことを特徴とする請求項1に記載の情報提供装置。
  3. 前記提供情報画像が所定の表示領域の上端に表示されたときの前記ズレ量は、前記移動体の移動速度が速いほど大きいことを特徴とする請求項2に記載の情報提供装置。
  4. 前記提供情報画像の変化を終了させるときの前記ズレ量が視角1分以下になることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の情報提供装置。
  5. 前記提供情報画像が所定の表示領域の下端に表示されたときの前記ズレ量が視角1分以下になることを特徴とする請求項4に記載の情報提供装置。
  6. 前記表示制御手段は、前記移動体内の基準点と前記所定位置とを通る直線が、前記移動体内の基準点と所定の表示領域の上端とを通る直線よりも上方に位置するときに、前記提供情報画像の表示を開始することを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の情報提供装置。
  7. 前記表示制御手段は、前記提供情報画像の表示位置の変化速度が前記移動体の移動速度よりも遅くなるように、前記表示手段を制御することを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の情報提供装置。
  8. 前記表示制御手段は、前記移動体の移動速度に応じて、前記提供情報画像の表示位置の変化速度が変わるように、前記表示手段を制御することを特徴とする請求項7に記載の情報提供装置。
  9. 前記表示制御手段は、前記移動体の移動速度が速いほど、前記移動体の移動速度に対する前記提供情報画像の表示位置の変化速度の比率が小さくなるように、前記表示手段を制御することを特徴とする請求項8に記載の情報提供装置。
  10. 前記移動体は、移動面の上を移動するものであり、
    所定の表示領域は、前記移動体の進行方向に存在する前記移動面が前記移動体の搭乗者に視認される位置に重なるように設定されていることを特徴とする請求項1乃至9の何れか一項に記載の情報提供装置。
  11. 前記表示手段として、所定の表示領域に透過反射部材を介して前記提供情報画像を表示させるように、前記透過反射部材へ画像光を投射する画像光投射手段を用いることを特徴とする請求項1乃至10の何れか一項に記載の情報提供装置。
  12. 前記移動体内の基準点から前記虚像までの距離が4m以上であることを特徴とする請求項11に記載の情報提供装置。
  13. 前記画像光投射手段は、画像光を照射する光照射手段から照射した画像光を光走査手段により2次元走査して前記透過反射部材へ投射することにより、所定の表示領域内に前記提供情報画像を表示させることを特徴とする請求項11又は12に記載の情報提供装置。
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