JP6657948B2 - 粘着剤組成物、およびそれを用いてなる粘着剤並びに偏光板用粘着剤 - Google Patents
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Description
このような寸法変化により生じる応力を、吸収・緩和することができないと、粘着層と偏光板に作用する残留応力の分布が不均一になり特に偏光板の周辺部に応力が集中することで各部材に発生する複屈折や液晶セルの反りなどにより光漏れ現象が発生してしまったり、粘着剤の耐久性が低い場合には生じた応力により浮きやハガレ、発泡等が発生してしまったりする。
官能基を有するアクリル樹脂(A)100質量部と、官能基を有さないアクリル樹脂(B)100〜500質量部と、架橋剤(C)と、シランカップリング剤(D)とを含み、
上記アクリル樹脂(A)が、(メタ)アクリルエステルモノマー(a)100質量部と、官能基含有モノマー(c)0.1〜5質量部との重量平均分子量100万〜250万の共重合体であり、上記アクリル樹脂(B)が、官能基含有モノマーを含まない(メタ)アクリルエステルモノマー(b)の重量平均分子量100万〜250万の重合体であり、上記モノマーaと、上記モノマーbとが、そのモノマー組成において90質量%以上同一であることを特徴とする偏光板用粘着剤組成物(特許文献1参照)や、
アルキルの炭素数が1〜12のアルキル(メタ)アクリル酸エステル単量体を含有する(メタ)アクリル系共重合体を含み、ゲル分率が10〜55%であり、膨脹比が30〜110であり、粘着剤からエチルアセテートで溶出されたゾルの重量平均分子量が800,000以上であり、及び分子量分布が2.0〜7.0であることを特徴とする偏光板用アクリル系粘着剤組成物(特許文献2参照)が挙げられる。
(1)反応性官能基含有モノマー(a1)を含む重合成分を重合してなるアクリル系樹脂(A)、反応性官能基含有モノマーを含まない重合成分を重合してなるアクリル系樹脂(B)を含有する粘着剤組成物であって、アクリル系樹脂(A)の重合成分が、反応性官能基含有モノマー(a1)を2.5〜30重量%含み、アクリル系樹脂(A)の重量平均分子量が100万以上であり、アクリル系樹脂(B)の重合成分が、非反応性極性官能基含有モノマー(b1)を含み、非反応性極性官能基含有モノマー(b1)がアミド基含有モノマーであることを特徴とする粘着剤組成物。
(2)アクリル系樹脂(B)の重合成分中の非反応性極性官能基含有モノマー(b1)の含有割合が0.1〜30重量%であることを特徴とする前記(1)記載の粘着剤組成物。
(3)反応性官能基含有モノマー(a1)が水酸基含有モノマーおよびカルボキシル基含有モノマーからなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする前記(1)または(2)に記載の粘着剤組成物。
(4)アクリル系樹脂(B)の重量平均分子量が100万以上であることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか1つに記載の粘着剤組成物。
(5)アクリル系樹脂(A)とアクリル系樹脂(B)の含有比率[(A):(B)](重量比)が、(A):(B)=100:50〜100:500であることを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれか1つに記載の粘着剤組成物。
(6)架橋剤(C)を含有することを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれか1つに記載の粘着剤組成物。
(7)架橋剤(C)がイソシアネート系架橋剤およびエポキシ系架橋剤からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする前記(6)に記載の粘着剤組成物。
(8)前記(1)〜(7)のいずれか1つに記載の粘着剤組成物が架橋剤(C)により架橋されてなることを特徴とする粘着剤。
(9)前記(8)に記載の粘着剤を含むことを特徴とする偏光板用粘着剤。
更に、上記粘着剤は耐久性のみならず耐光漏れ性やリワーク性にもバランスよく優れるものであり、またブレンドするアクリル系樹脂同士の相溶性にも優れるため透明性にも優れるものである。
なお、本発明において、(メタ)アクリルとはアクリルあるいはメタクリルを、(メタ)アクリロイルとはアクリロイルあるいはメタクリロイルを、(メタ)アクリレートとはアクリレートあるいはメタクリレートをそれぞれ意味するものである。また、アクリル系樹脂とは、少なくとも1種の(メタ)アクリレート系モノマーを含む重合成分を重合して得られる樹脂である。
水酸基含有モノマーとカルボキシル基含有モノマーを併用する場合には、その含有割合は耐久性に優れる点から、カルボキシル基含有モノマーの割合を水酸基含有モノマーよりも多くすることが好ましい。
上記反応性官能基含有モノマー(a1)の含有量が多すぎると、リワーク性が低下したり、応力緩和性が低下し耐光漏れ性が悪化したり、基板の反りが発生しやすくなり、少なすぎると耐久性が低下することとなる。
かかる含有量が少なすぎると、樹脂価格が高くなる傾向や、粘着物性のバランスを取りにくくなる傾向があり、多すぎると凝集力が低下したり、耐光漏れ性が低下したりする傾向がある。
ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、オルトフェニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート等の芳香環含有モノマー;
シクロへキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシルオキシアルキル(メタ)アクリレート、t−ブチルシクロヘキシルオキシエチル(メタ)アクリレートイソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等の脂環含有モノマー;
メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、プロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、イソプロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、n−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等のアルコキシアルキル(メタ)アクリルアミド系モノマー、(メタ)アクリロイルモルホリン、ジメチル(メタ)アクリルアミド、ジエチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリルアミドN−メチロール(メタ)アクリルアミド等(メタ)アクリルアミド系モノマー、等のアミド系モノマー;
2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、2−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−ブトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、オクトキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール−モノ(メタ)アクリレート、ラウロキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ステアロキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のエーテル鎖含有(メタ)アクリル酸エステルモノマー;
アクリロニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アルキルビニルエーテル、ビニルトルエン、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、イタコン酸ジアルキルエステル、フマル酸ジアルキルエステル、アリルアルコール、アクリルクロライド、メチルビニルケトン、N−アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルアリルビニルケトン等が挙げられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
例えば、有機溶媒中に、反応性官能基含有モノマー(a1)を含有する重合成分、重合開始剤を混合あるいは滴下し所定の重合条件にて重合する。これら重合方法のうち、溶液ラジカル重合、塊状重合が好ましく、更に好ましくは溶液ラジカル重合である。
これらの溶剤の中でも、重合反応のしやすさや連鎖移動の効果や粘着剤塗工時の乾燥のしやすさ、安全上から、酢酸エチル、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸ブチル、トルエン、メチルイソブチルケトンが好ましく、更に好ましくは、酢酸エチル、アセトン、メチルエチルケトンである。
かかる重量平均分子量が小さすぎると耐久性が低下する傾向があり、重量平均分子量が大きすぎると製造時に希釈溶剤を大量に必要とし、乾燥性が低下する傾向がある。
かかる分散度が高すぎると凝集力が低下しやすい傾向がある。なお、かかる分散度の下限は1である。
かかるガラス転移温度が高すぎるとタックが低下しやすくなる傾向があり、低すぎると耐熱性が低下する傾向がある。
1/Tg=w1/Tg1+w2/Tg2+・・・・・Wk/Tgk
但し、上記式中、Tgは共重合体のガラス転移温度であり、Tg1,Tg2,・・・・・・・Tgkは各単量体成分の単独共重合体のTgであり、w1,w2,・・・・・・・wkは各単量体成分の重量分率を表し、w1+w2+・・・・・・・wk=1である。
上記屈折率は、アクリル系樹脂を屈折率測定装置(アタゴ社製「アッベ屈折計1T」)を用いてNaD線で測定した値である。
かかるヘイズが高すぎるとディスプレイの画質が低下する傾向にある。なお、かかるヘイズの下限としては、通常0.01%である。
なお、上記アクリル系樹脂(B)における反応性および非反応性とは、アクリル系樹脂(A)における反応性と同じく、後述の架橋剤(C)に対する一般的な架橋反応条件下(例えば、無触媒下、60℃以下)における反応性および非反応性(ゲル分率上昇の有無により確認できる。)のことである。
架橋剤がイソシアネート基含有架橋剤である場合は、アセトアセトキシ基含有モノマー、三級アミノ基(活性水素を含まないアミノ基)含有モノマー、アミド基含有モノマー、エポキシ基含有モノマー、エーテル基含有モノマーが挙げられ;
架橋剤がカルボキシル基含有架橋剤である場合は、カルボキシル基含有モノマー、ヒドロキシル基含有モノマー、アミド基含有モノマー、アミノ基含有モノマー、エーテル基含有モノマーが挙げられ;
架橋剤が酸無水物構造含有架橋剤である場合は、カルボキシル基含有モノマー、無水カルボン酸含有モノマー、アセトアセトキシ基含有モノマーが挙げられ;
架橋剤がヒドロキシル基含有架橋剤である場合は、カルボキシル基含有モノマー、ヒドロキシル基含有モノマー、グリシジル基含有モノマー、アミド基含有モノマー、アミノ基含有モノマー、エーテル基含有モノマーが挙げられ;
架橋剤がグリシジル基含有架橋剤である場合は、三級アミノ基(活性水素を含まないアミノ基)含有モノマー、アミド基含有モノマー、エーテル基含有モノマー、イソシアネート基含有モノマー、エポキシ基含有モノマー、水酸基含有モノマー、アセトアセトキシ基含有モノマーが挙げられる。
これらの中でも、非反応性極性官能基含有モノマー(b1)としては、アミド基含有モノマーが特に重要である。
これらの中でも、重合時の安定性、保存時の安定性の点でジアルキル(メタ)アクリルアミドが好ましく、特に好ましくは高分子量化しやすい点でジメチルアクリルアミドである。
上記非反応性極性官能基含有モノマー(b1)の含有量が多すぎると、耐湿熱性が低下したり、保存時の安定性が低下したりする傾向があり、少なすぎるとアクリル系樹脂(A)との相溶性が低下する傾向がある。
かかる含有量が少なすぎると、反応性官能基含有アクリル系樹脂(A)との相溶性が低下する傾向があり、樹脂価格が高くなる傾向があり、多すぎても反応性官能基含有アクリル系樹脂(A)との相溶性が低下する傾向がある。
ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、オルトフェニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート等の芳香環含有モノマー;
シクロへキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシルオキシアルキル(メタ)アクリレート、t−ブチルシクロヘキシルオキシエチル(メタ)アクリレートイソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等の脂環含有モノマー;
アクリロニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニル、ステアリン酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ビニルトルエン、ビニルピロリドン、メチルビニルケトン、ジメチルアリルビニルケトン等が挙げられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
例えば、有機溶媒中に、非反応性極性官能基含有モノマー(b1)を含有する重合成分、重合開始剤を混合あるいは滴下し所定の重合条件にて重合する。これら重合方法のうち、溶液ラジカル重合、塊状重合が好ましく、更に好ましくは溶液ラジカル重合ある。
これらの溶剤の中でも、重合反応のしやすさや連鎖移動の効果や粘着剤塗工時の乾燥のしやすさ、安全上から、酢酸エチル、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸ブチル、トルエン、メチルイソブチルケトンが好ましく、更に好ましくは、酢酸エチル、アセトン、メチルエチルケトンである。
かかる重量平均分子量が小さすぎると耐久性が低下する傾向があり、重量平均分子量が大きすぎると製造時に希釈溶剤を大量に必要とし、乾燥性が低下する傾向がある。
かかる分散度が高すぎると凝集力が低下しやすい傾向がある。なお、かかる分散度の下限は1である。
かかるガラス転移温度が高すぎるとタックが低下しやすくなる傾向があり、低すぎると耐熱性が低下する傾向がある。
上記屈折率の測定方法は、上記と同様である。
かかるヘイズが高すぎるとディスプレイの画質が低下する傾向にある。なお、ヘイズの下限としては通常0.01%である。
アクリル系樹脂(A)に対するアクリル系樹脂(B)の含有割合が多すぎると架橋度が下がり凝集力が低下する傾向があり、少なすぎると架橋度が上がり応力緩和性が低下する傾向がある。
架橋剤が少なすぎると、耐久性が低下する傾向があり、多すぎると応力緩和性が低下したり長時間のエージングが必要となってしまう傾向がある。
また、一部が加水分解し重縮合したオリゴマー型シラン化合物も耐久性とリワーク性に優れる点で好ましい。
かかるシランカップリング剤(D)の含有量が少なすぎると、添加効果が得られない傾向があり、多すぎると粘着剤の密着性が上がり過ぎて、リワーク性が低下したり、粘着剤表面にブリードアウトして耐久性が低下する傾向がある。
かかる上記帯電防止剤(E)の含有量が少なすぎると、添加効果が得られない傾向があり、多すぎると、粘着剤表面にブリードし、耐久性が低下する傾向がある。
これらの中でも、〔2〕の方法で常温状態でのエージングが基材を痛めない点、基材密着性に優れる点で好ましい。
また、粘着剤中のアクリル樹脂(A)と架橋剤(C)をあわせた重量が粘着剤全体の重量に占める割合よりも、上記測定により測定されたゲル分率が10%以上高いことが好ましく、より好ましくは15%以上である。低すぎると、耐久性が低下する傾向がある。
また、薄膜化のために光学部材に貼り合わせる側の保護フィルムをなくした片保護フィルム偏光板も挙げられる。
なお、粘度の測定に関しては、JIS K5400(1990)の4.5.3回転粘度計法に準じて測定した。
還流冷却器、撹拌器、窒素ガスの吹き込み口及び温度計を備えた4ツ口丸底フラスコに、アクリル酸ブチル(BA)(a2)86.5部、アクリル酸ベンジル(BzA)(a3)10部、2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)(a1)0.5部、アクリル酸(AAc)(a1)3部、酢酸エチル47.2部、アセトン42部、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.013部を仕込み、適宜AIBNと酢酸エチルを追加しながら還流温度で3.25時間反応後、酢酸エチルにて希釈してアクリル系樹脂(A−1)溶液(重量平均分子量150万、分散度3.1、ガラス転移温度−48℃、固形分濃度19.5%、粘度4580mPa・s(25℃)、屈折率1.477)を得た。
還流冷却器、撹拌器、窒素ガスの吹き込み口及び温度計を備えた4ツ口丸底フラスコに、アクリル酸ブチル(a2)84.5部、アクリル酸ベンジル(a3)10部、2−ヒドロキシエチルアクリレート(a1)0.5部、アクリル酸(a1)5部、酢酸エチル47.2部、アセトン42部、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.013部を仕込み、適宜AIBNと酢酸エチルを追加しながら還流温度で3.25時間反応後、酢酸エチルにて希釈してアクリル系樹脂(A−2)溶液(重量平均分子量150万、分散度3.3、ガラス転移温度−46℃、固形分濃度19.9%、粘度5640mPa・s(25℃)、屈折率1.478)を得た。
還流冷却器、撹拌器、窒素ガスの吹き込み口及び温度計を備えた4ツ口丸底フラスコに、アクリル酸ブチル(a2)82部、アクリル酸ベンジル(a3)10部、2−ヒドロキシエチルアクリレート(a1)0.5部、アクリル酸(a1)7.5部、酢酸エチル47.2部、アセトン42部、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.013部を仕込み、適宜AIBNと酢酸エチルを追加しながら還流温度で3.25時間反応後、酢酸エチルにて希釈してアクリル系樹脂(A−3)溶液(重量平均分子量140万、分散度3.6、ガラス転移温度−43℃、固形分濃度19.9%、粘度6380mPa・s(25℃)、屈折率1.479)を得た。
還流冷却器、撹拌器、窒素ガスの吹き込み口及び温度計を備えた4ツ口丸底フラスコに、アクリル酸ブチル(a2)84.4部、アクリル酸ベンジル(a3)10部、2−ヒドロキシエチルアクリレート(a1)0.6部、アクリル酸(a1)5部、酢酸エチル47.2部、アセトン42部、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.013部を仕込み、適宜AIBNと酢酸エチルを追加しながら還流温度で3.25時間反応後、酢酸エチルにて希釈してアクリル系樹脂(A−4)溶液(重量平均分子量150万、分散度3.8、ガラス転移温度−46℃、固形分濃度19.9%、粘度6380mPa・s(25℃)、屈折率1.478)を得た。
還流冷却器、撹拌器、窒素ガスの吹き込み口及び温度計を備えた4ツ口丸底フラスコに、アクリル酸ブチル(a2)84.5部、アクリル酸ベンジル(a3)10部、2−ヒドロキシエチルアクリレート(a1)5部、アクリル酸(a1)0.5部、酢酸エチル47.2部、アセトン42部、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.013部を仕込み、適宜AIBNと酢酸エチルを追加しながら還流温度で3.25時間反応後、酢酸エチルにて希釈してアクリル系樹脂(A−5)溶液(重量平均分子量140万、分散度3.0、ガラス転移温度−49℃、固形分濃度20.6%、粘度7500mPa・s(25℃)、屈折率1.477)を得た。
還流冷却器、撹拌器、窒素ガスの吹き込み口及び温度計を備えた4ツ口丸底フラスコに、アクリル酸ブチル(a2)62.4部、アクリル酸ベンジル(a3)30部、2−ヒドロキシエチルアクリレート(a1)0.6部、アクリル酸(a1)7部、酢酸エチル48.3部、アセトン37.5部、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.013部を仕込み、適宜AIBNと酢酸エチルを追加しながら還流温度で3.25時間反応後、酢酸エチルにて希釈してアクリル系樹脂(A−6)溶液(重量平均分子量140万、分散度4.2、ガラス転移温度−33℃、固形分濃度22.6%、粘度8700mPa・s(25℃)、屈折率:1.498)を得た。
還流冷却器、撹拌器、窒素ガスの吹き込み口及び温度計を備えた4ツ口丸底フラスコに、アクリル酸ブチル(a2)88部、アクリル酸ベンジル(a3)10部、2−ヒドロキシエチルアクリレート(a1)0.5部、アクリル酸(a1)1.5部、酢酸エチル47.2部、アセトン42部、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.013部を仕込み、適宜AIBNと酢酸エチルを追加しながら還流温度で3.25時間反応後、酢酸エチルにて希釈してアクリル系樹脂(A’−1)溶液(重量平均分子量140万、分散度、3.5、ガラス転移温度−49℃、固形分濃度19.8%、粘度4780mPa・s(25℃)、屈折率1.476)を得た。
還流冷却器、撹拌器、窒素ガスの吹き込み口及び温度計を備えた4ツ口丸底フラスコに、アクリル酸ブチル(BA)(b2)93部、メタクリル酸メチル(MMA)(b2)2部、ジメチルアクリルアミド(DMAA)(b1)5部、酢酸エチル43部、アセトン42部、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.013部を仕込み、適宜AIBNと酢酸エチルを追加しながら還流温度で3.25時間反応後、酢酸エチルにて希釈してアクリル系樹脂(B−1)溶液(重量平均分子量110万、分散度4.6、ガラス転移温度−49℃、固形分濃度22.1%、粘度3800mPa・s(25℃)、屈折率1.469)を得た。
還流冷却器、撹拌器、窒素ガスの吹き込み口及び温度計を備えた4ツ口丸底フラスコに、アクリル酸ブチル(b2)90.5部、メタクリル酸メチル(b2)2部、ジメチルアクリルアミド(b1)7.5部、酢酸エチル43部、アセトン42部、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.013部を仕込み、適宜AIBNと酢酸エチルを追加しながら還流温度で3.25時間反応後、酢酸エチルにて希釈してアクリル系樹脂(B−2)溶液(重量平均分子量110万、分散度、3.4、ガラス転移温度−47℃、固形分濃度22.5%、粘度4900mPa・s(25℃)、屈折率1.470)を得た。
還流冷却器、撹拌器、窒素ガスの吹き込み口及び温度計を備えた4ツ口丸底フラスコに、アクリル酸ブチル(b2)88部、メタクリル酸メチル(b2)2部、ジメチルアクリルアミド(b1)10部、酢酸エチル43部、アセトン42部、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.013部を仕込み、適宜AIBNと酢酸エチルを追加しながら還流温度で3.25時間反応後、酢酸エチルにて希釈してアクリル系樹脂(B−3)溶液(重量平均分子量130万、分散度4.0、ガラス転移温度−44℃、固形分濃度22.4%、粘度4800mPa・s(25℃)、屈折率1.472)を得た。
還流冷却器、撹拌器、窒素ガスの吹き込み口及び温度計を備えた4ツ口丸底フラスコに、アクリル酸ブチル(b2)83部、メタクリル酸メチル(b2)2部、ジメチルアクリルアミド(b1)15部、酢酸エチル43部、アセトン42部、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.013部を仕込み、適宜AIBNと酢酸エチルを追加しながら還流温度で3.25時間反応後、酢酸エチルにて希釈してアクリル系樹脂(B−4)溶液(重量平均分子量130万、分散度4.3、ガラス転移温度−38℃、固形分濃度23.4%、粘度7900mPa・s(25℃)、屈折率1.475)を得た。
還流冷却器、撹拌器、窒素ガスの吹き込み口及び温度計を備えた4ツ口丸底フラスコに、アクリル酸ブチル(b2)78部、メタクリル酸メチル(b2)2部、ジメチルアクリルアミド(b1)20部、酢酸エチル43部、アセトン42部、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.013部を仕込み、適宜AIBNと酢酸エチルを追加しながら還流温度で3.25時間反応後、酢酸エチルにて希釈してアクリル系樹脂(B−5)溶液(重量平均分子量140万、分散度3.6、ガラス転移温度−33℃、固形分濃度22.2%、粘度4500mPa・s(25℃)、屈折率1.478)を得た。
還流冷却器、撹拌器、窒素ガスの吹き込み口及び温度計を備えた4ツ口丸底フラスコに、アクリル酸ブチル(b2)93部、メタクリル酸メチル(b2)2部、ジメチルアクリルアミド(b1)5部、酢酸エチル22部、アセトン42部、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.013部を仕込み、適宜AIBNと酢酸エチルを追加しながら還流温度で3.25時間反応後、酢酸エチルにて希釈してアクリル系樹脂(B−6)溶液(重量平均分子量130万、分散度2.9、ガラス転移温度−49℃、固形分濃度22.7%、粘度8200mPa・s(25℃)、屈折率1.469)を得た。
還流冷却器、撹拌器、窒素ガスの吹き込み口及び温度計を備えた4ツ口丸底フラスコに、アクリル酸ブチル(b2)98部、メタクリル酸メチル(b2)2部、酢酸エチル43部、アセトン42部、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.013部を仕込み、適宜AIBNと酢酸エチルを追加しながら還流温度で3.25時間反応後、酢酸エチルにて希釈してアクリル系樹脂(B’−1)溶液(重量平均分子量100万、分散度2.9、ガラス転移温度−54℃、固形分濃度22.0%、粘度4300mPa・s(25℃)、屈折率1.466)を得た。
<相溶性(透明性)>
表3に記載の組み合わせで、アクリル系樹脂(A)とアクリル系樹脂(B)を重量比(固形分比)で1:1となるように配合し、乾燥後の膜厚が25μmとなるように軽剥離PET(東レ社製、「東レルミラーSP 01」:厚み38μm)に塗工した。100℃、3分の条件で乾燥させた後、無アルカリガラス(コーニング社製、「イーグルXG」:厚み1.1mm)に貼合し、セパレーターを外しヘイズメータ「HAZE MATER NDH2000」(日本電色工業社製)を用いて、ヘイズ(%)を測定することにより、相溶性(透明性)を評価した。なお、本機はJIS K7361−1に準拠している。評価基準は以下の通りである。結果を表3に示す。
(評価)
○・・・ヘイズが1%未満
×・・・ヘイズが1%以上
架橋剤(C)として、以下のものを用意した。
・(C−1):トリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート付加物の55%酢酸エチル溶液(日本ポリウレタン社製「コロネートL−55E」)
・(C−2)1,3−ビス(N,N’−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン(三菱ガス化学社製「テトラッド−C」
シラン系化合物(D)として、以下のものを用意した。
・(D−1):オリゴマー型シラン化合物(信越化学社製「X41−1805」)
(D−2):3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学社製「KBM−403」)
帯電防止剤(E)として、以下のものを用意した。
・(E−1):リチウムビストリフルオロメタンスルホニルイミド(テトラエチレングリコールジメチルエーテル分散液)(三光化学社製「サンコノールTGR」)
・(E−2):トリ−n−ブチルメチルアンモニウム ビストリフルオロメタンスルホンイミド(スリーエム社製「FC−4400」
上記のようにして調製、準備した各配合成分を、下記表4に示す割合で配合することにより粘着剤形成材料となる粘着剤組成物を調製し、これを酢酸エチルにて希釈し(粘度〔500〜10000mPa・s(25℃)〕)、粘着剤組成物溶液を作製した。
なお、上記偏光板は延伸軸に対して0度になるようにカットして使用した。
得られた粘着剤層付き偏光板の離型シートを剥離して、粘着剤層を0.1gこそぎ取り、粘着層を200メッシュのSUS製金網で包み酢酸エチル中に23℃×24時間浸漬し、金網中に残存した不溶解の粘着剤成分の重量百分率を求めた。
得られた粘着剤層付き偏光板の離型シートを剥離して、粘着剤層側を無アルカリガラス板(コーニング社製、イーグルXG)に押圧して、偏光板とガラス板とを貼合した後、オートクレーブ処理(50℃、0.5MPa、20分)を行ない、その後、下記の耐久試験(耐湿熱試験、耐熱試験、ヒートサイクル試験)において発泡、剥がれの評価を行なった。
更に耐熱試験においては、上記発泡等の評価に加えて、偏光板がクロスニコル(延伸軸が0−90°)になるように表と裏の両面に同じサンプルを貼合した光漏れ観察用サンプルを作製し、下記の耐光漏れ性の評価も行なった。なお、使用した試験片サイズは、20cm×15cmに打抜いて使用した。ただし、実施例30の光漏れ試験については、31cm×17.4cmに打抜いて使用した。
(1)耐湿熱試験
60℃、90%RH、168時間の耐久試験にて、下記の通り評価した。
(2)耐熱試験
80℃、168時間の耐久試験にて、下記の通り評価した。
(3)ヒートサイクル試験
−30℃で30分間放置した後、80℃で30分間放置する操作を1サイクルとして、168サイクル(168時間)行なう耐久試験にて下記の通り評価した。
(評価基準)
上記(1)〜(3)それぞれについて欠点(発泡、スジ、浮き、ハガレ)の有無について評価した。
◎・・・欠点なし
○・・・偏光板の端部から0.5mm以内の欠点
×・・・偏光板の端部から0.5mmより内側に欠点
80℃、150時間の耐久試験にて、耐光漏れ性について下記の通り測定、評価した。なお、実施例30については50℃、90%RH、150時間の耐久試験にて測定、評価した。
(測定装置)
・「Eye Scale」(株式会社アイシステム社製)
(測定条件)
・カメラレンズ絞りNo.16
・カメラGAIN10
・シャッタースピード 1/1000
・強度(Luminance)9000
に設定したバックライト上に、上記光漏れ観察用サンプルを置き、
・カメラレンズ絞りNo.4
・カメラGAIN6
・シャッタースピード1/30
の条件下で撮影を行ない、取り込んだ画像に対して目視で光漏れ具合を観察した。
評価基準は以下のとおりである。
(評価基準)
◎・・・光漏れがない
○・・・わずかな光漏れ
×・・・はっきりとした光漏れ
なお、比較例11〜15は、偏光板の剥がれが生じたため光漏れを評価できなかった。
得られた粘着剤層付き偏光板を25mm幅に切断した後、無アルカリガラス(コーニング社製イーグルXG)に貼り合わせ、オートクレーブ処理(50℃、0.5MPa、20分)を行ない、23℃、50%RH雰囲気下で24時間静置した後、180度剥離試験を行い粘着力を測定し、リワーク性について下記の通り評価した。
(評価基準)
◎・・・10N以下
○・・・10Nより大きく15N未満
×・・・15N以上
上記粘着剤層付き偏光板を、25mm×25mmになるよう裁断し、離型シートを剥離して、粘着剤層側を研磨SUS板に貼着し、80℃の条件下にて1kgの荷重をかけて、JIS Z 0237の保持力の測定法に準じてズレを評価した。評価基準は下記の通りである。
(評価基準)
◎・・・1440分経過後でずれなし(N.C)
○・・・1440分経過後で10mm未満のずれ
×・・・1440分経過後で10mm以上のずれ
上記粘着剤層付き偏光板を23℃、50%RH雰囲気下で24時間静置した後、粘着剤層のセパレーターを外し表面抵抗率測定装置(三菱化学アナリテック株式会社製、装置名「Hiresta−UP MCP−HT450」)を用い粘着剤層の表面抵抗率を測定した。評価基準は下の通りである。
(評価基準)
◎・・・1.0E+11Ω/cm2未満
○・・・1.0E+11Ω/cm2以上、1.0E+12Ω/cm2未満
×・・・1.0E+12Ω/cm2以上
実施例17〜30、比較例10〜15の粘着剤組成物溶液を、ポリエステル系軽剥離離型シートに、乾燥後の厚みが25μmとなるように塗布し、100℃で3分間乾燥した後、形成された粘着剤組成物層にポリエステル系重剥離離型シートを貼り合わせ、23℃、65%RHの条件下で7日間エージングさせて粘着剤層付シートを得た。得られたシートの軽剥離離型シートを外し無アルカリガラス(コーニング社製イーグルXG)に貼合し重剥離シートを外し、ヘイズメータ「HAZE MATER NDH2000」(日本電色工業社製)を用いて、ヘイズ(%)を測定することにより、透明性を評価した。
なお、本機はJIS K7361−1に準拠している。評価基準は以下の通りである。
(評価)
○・・・ヘイズが1%未満
×・・・ヘイズが1%以上
Claims (9)
- 反応性官能基含有モノマー(a1)を含む重合成分を重合してなるアクリル系樹脂(A)、反応性官能基含有モノマーを含まない重合成分を重合してなるアクリル系樹脂(B)を含有する粘着剤組成物であって、
アクリル系樹脂(A)の重合成分が、反応性官能基含有モノマー(a1)を2.5〜30重量%含み、アクリル系樹脂(A)の重量平均分子量が100万以上であり、アクリル系樹脂(B)の重合成分が、非反応性極性官能基含有モノマー(b1)を含み、非反応性極性官能基含有モノマー(b1)がアミド基含有モノマーであることを特徴とする粘着剤組成物。 - アクリル系樹脂(B)の重合成分中の非反応性極性官能基含有モノマー(b1)の含有割合が0.1〜30重量%であることを特徴とする請求項1記載の粘着剤組成物。
- 反応性官能基含有モノマー(a1)が水酸基含有モノマーおよびカルボキシル基含有モノマーからなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1または2に記載の粘着剤組成物。
- アクリル系樹脂(B)の重量平均分子量が100万以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の粘着剤組成物。
- アクリル系樹脂(A)とアクリル系樹脂(B)の含有比率[(A):(B)](重量比)が、(A):(B)=100:50〜100:500であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の粘着剤組成物。
- 架橋剤(C)を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の粘着剤組成物。
- 架橋剤(C)がイソシアネート系架橋剤およびエポキシ系架橋剤からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項6に記載の粘着剤組成物。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の粘着剤組成物が架橋剤(C)により架橋されてなることを特徴とする粘着剤。
- 請求項8に記載の粘着剤を含むことを特徴とする偏光板用粘着剤。
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