JP6657924B2 - 伝熱部材及び伝熱部材の製造方法 - Google Patents

伝熱部材及び伝熱部材の製造方法 Download PDF

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Description

この発明は、発熱体において発生した熱を放熱体へと伝達する伝熱部材及びこの伝熱部材の製造方法に関するものである。
一般に、CPUやパワートランジスタなどの電子部品(発熱体)においては、発生した熱を放散するためにヒートシンクなどの放熱部材(放熱体)が配設される。
従来、電子部品(発熱体)と放熱部材(放熱体)は、熱伝導性に優れた放熱グリースを介在させて積層され、ネジ止め等によって積層方向に圧力を付与した状態で固定されている。
上述の放熱グリースにおいては、高温になると流動性が高まり、電子部品(発熱体)と放熱部材(放熱体)の界面から流出してしまうポンプアウトや、オイル分離等の問題が生じるおそれがあった。
そこで、例えば特許文献1−3には、樹脂に熱伝導性フィラーを分散させることによって熱伝導性を向上させた放熱シートが提案されている。
また、特許文献4には、電子部品(発熱体)と放熱部材(放熱体)とを接合する熱伝導性接着剤が提案されている。
さらに、特許文献5には、シリコーンゴムに金属等の熱伝導性フィラーを添加して熱伝導性を高めた組成物の硬化膜を放熱部材の表面に形成し、この硬化膜の上に電子部品を圧接させた電子装置が提案されている。
特開2004−090516号公報 特開2006−176723号公報 特開2013−176980号公報 特開2014−177581号公報 特開2013−222836号公報
ところで、特許文献1−3に記載された放熱シートにおいては、フィラーが硬いため、シートとしても硬くなり、形状追従性が悪いため、基板との間の界面熱抵抗が高くなる点や、使用時の圧力によって十分薄くなることができず、熱抵抗が大きくなるといった問題があった。
また、特許文献4に記載された熱伝導性接着剤においては、一度硬化させて接合してしまうと、再度取り外すことができず、リワークが困難になるといった問題があった。さらに、硬化後には応力緩和ができないことから、冷熱サイクルによってクラックが生じるおそれがあった。
さらに、特許文献5に記載された電子装置においては、シリコーンゴムに添加した熱伝導性フィラーが比較的硬いため、熱伝導性を向上させるために大量に添加すると、硬化膜が必要以上に硬くなり、熱抵抗の上昇や冷熱サイクル時のクラックの発生等の問題が生じるおそれがあった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、フィラーが柔らかいため伝熱層も柔らかくなり、その結果伝熱層の形状追従性が良く、さらには使用時の圧力によって薄くなるため熱抵抗が低く、また冷熱サイクル負荷時においても接着界面でのクラックや剥離の発生を抑制することができ、さらにリワークを容易に行うことが可能な伝熱部材及びこの伝熱部材の製造方法を提供することを目的とする。
前述の課題を解決するために、本発明の伝熱部材は、基材と、この基材の表面の少なくとも一部に形成された伝熱層と、を備え、前記伝熱層は、弾性率が5GPa以下の高分子材料からなるコアと前記コアの周囲を被覆する少なくとも一層の金属層からなるシェルとを含むコアシェル構造を持つコアシェル粒子と、このコアシェル粒子を保持するバインダーと、を備えており、前記伝熱層において、伝熱層の厚みが前記コアシェル粒子全体直径の1.2倍以内であることを特徴としている。
この構成の伝熱部材によれば、基材の表面に形成された伝熱層が、弾性率が5GPa以下の高分子材料からなるコアと前記コアの周囲を被覆する少なくとも一層の金属層からなるシェルとを含むコアシェル構造を持つコアシェル粒子と、このコアシェル粒子を保持するバインダーと、を備えていることから、伝熱層に圧力が付与された場合に、コアシェル粒子が変形しやすく、形状追従性に優れる。よって、伝熱層を介して発熱体と放熱体とを積層した際に、発熱体と放熱体との間の熱抵抗、また伝熱層自体の熱抵抗を低く抑えることができる。
詳述すると、本発明の伝熱部材における伝熱層は、熱伝導性フィラーとして、弾性率が5GPa以下の高分子材料からなるコアと前記コアの周囲を被覆する少なくとも一層の金属層からなるシェルとを含むコアシェル構造を持つコアシェル粒子を用いるので、発熱体と放熱体との間に介在させて積層方向に圧力を付与しても、熱伝導性が高い状態で維持される。これは、コアシェル粒子のシェルは、高アスペクト比で、熱伝導性が高い金属繊維またはフィルムをランダムな方向に配向した状態に近い形態をとるので熱伝導性が高く、また圧力を付与しても、炭素繊維などの一方向にのみアスペクト比が高い材料と比較して、熱伝導度に異方性がないためであると考えられる。
さらに、伝熱層全体に占めるシェルの体積割合が低い場合、伝熱層全体としての変形量が大きくなり、その結果、シェルは塑性変形を起こす。その結果、コアシェル粒子としての力学的特性(弾性率)は、柔らかく弾性変形範囲の広いコアによって支配され、熱伝導度が高いながら、柔らかい粒子のような挙動を示すことになる。
また、コアシェル粒子がバインダーで基材の表面に保持された構造とされていることから、保持されたコアシェル粒子の基材とは反対側の領域は固定されておらず、コアシェル粒子が容易に変形できるため、応力緩和特性に優れており、冷熱サイクル負荷時においても、伝熱層と発熱体の界面にクラックが生じることを抑制できる。また、伝熱層に他の部材を積層する際に、コアシェル粒子と他の部材とが接合されていないため、リワークを容易に行うことができる。
また、伝熱層の膜厚が粒径の1.2倍以下であるので、放熱パス内に置いて粒子間の界面の数が少なく、熱抵抗が小さくなり、熱を効率良く伝達することが可能となる。
ここで、本発明の伝熱部材においては、前記金属層が、銀、銅、ニッケル及びアルミニウムから選択される一種又は二種以上で構成されていることが好ましい。
この場合、シェルとなる金属層が熱伝導度の高い金属で構成されており、伝熱層における熱伝導性をさらに向上させることができる。
また、本発明の伝熱部材においては、前記コアが、アクリル樹脂、シリコーンゴム、シリコーン樹脂、若しくはシリコーンゴムの表面がシリコーン樹脂またはシリカ粒子で被覆されたシリコーンゴムから選択される一種又は二種以上で構成されていることが好ましい。
この場合、コアが、弾性率が小さくかつ広い弾性変形範囲を有する材料で構成されることになり、伝熱層に圧力が付与された場合に、コアシェル粒子がさらに変形しやすく、形状追従性に特に優れる。また、コアが、耐熱温度が高い材料で構成されることになり、高温環境下においても安定して使用することができる。
さらに、本発明の伝熱部材においては、前記バインダーが、ポリイミド、ポリアミドイミド、エポキシ、シリコーンゴム、シリコーン樹脂、シリコーンゲル、もしくは弾性接着剤から選択される一種又は二種以上で構成されていることが好ましい。
この場合、コアシェル粒子を保持するバインダーが、上述の材料で構成されているので、基材の表面にコアシェル粒子を確実に保持することができる。
また、本発明の伝熱部材においては、前記コアシェル粒子の前記金属層は、めっき膜とされていることが好ましい。
この場合、シェルとなる金属層の厚さを制御しやすく、比較的均一な厚さとすることが可能となる。
さらに、本発明の伝熱部材においては、前記伝熱層中の金属含有量が5体積%以上30体積%以下の範囲内とされていることが好ましい。
この場合、前記伝熱層中の金属含有量が5体積%以上とされているので、高い熱伝導性を確保することができる、また、前記伝熱層中の金属含有量が30体積%以下とされているので、コアシェル粒子が確実に変形しやすく、伝熱層における形状追従性を確保することができる。また、伝熱層全体の弾性率も小さくなり、その結果変位が大きくなる。そのため金属層が塑性変形し、見掛け上より柔らかく熱伝導度の高い粒子としての挙動を示すことになる。
また、本発明の伝熱部材においては、前記コアシェル粒子の粒径が20μm以上200μm以下の範囲内とされていることが好ましい。
この場合、前記コアシェル粒子の粒径が20μm以上とされているので、表面のうねり等の比較的大きなスケールの凹凸にも追従することができ、さらには同じ長さの放熱パス内で、小さいフィラーと比較してフィラー間の界面熱抵抗の寄与がより小さくなるため、高い熱伝導性を確保することができる。また、前記コアシェル粒子の粒径が200μm以下とされているので、バルク熱抵抗が上昇することを抑制でき、熱抵抗を低く抑えることができる。
さらに、本発明の伝熱部材においては、前記コアシェル粒子の平均粒径Daveと、標準偏差Dstdとから算出されるCV値=Dstd/Daveが0.1以下とされていることが好ましい。
この場合、伝熱層表面の凹凸が小さくなり、他の部材との接触面積を確保することができるため、界面熱抵抗を小さくすることができる。
さらに、本発明の伝熱部材においては、前記基材が発熱体とされていてもよい。
この場合、発熱体に上述の伝熱層が形成されていることから、この伝熱層を介して放熱体を積層配置することにより、発熱体からの熱を放熱体へと効率良く伝達することが可能となる。
また、本発明の伝熱部材においては、前記基材が放熱体とされていてもよい。
この場合、放熱体に上述の伝熱層が形成されていることから、この伝熱層を介して発熱体を積層配置することにより、発熱体からの熱を放熱体へと効率良く伝達することが可能となる。
本発明の伝熱部材の製造方法は、上述の伝熱部材を製造する伝熱部材の製造方法であって、前記基材の表面にバインダーを塗布する工程と、塗布された前記バインダーに前記コアシェル粒子をまぶす工程と、余剰な前記コアシェル粒子を除去する工程と、平滑面を有する押圧部材により前記コアシェル粒子を前記バインダー内へ押圧する工程と、加熱して前記バインダーを硬化させる工程と、を備え、前記基材の表面に、前記バインダーによって前記コアシェル粒子を保持することにより、前記伝熱層を形成することを特徴としている。
また、本発明の伝熱部材の製造方法は、基材と、この基材の表面の少なくとも一部に形成された伝熱層と、を備え、前記伝熱層は、弾性率が5GPa以下の高分子材料からなるコアと前記コアの周囲を被覆する少なくとも一層の金属層からなるシェルとを含むコアシェル構造を持つコアシェル粒子と、このコアシェル粒子を保持するバインダーと、を備えた伝熱部材を製造する伝熱部材の製造方法であって、前記基材の表面にバインダーを塗布する工程と、塗布された前記バインダーに前記コアシェル粒子をまぶす工程と、余剰な前記コアシェル粒子を除去する工程と、平滑面を有する押圧部材により前記コアシェル粒子を前記バインダー内へ押圧する工程と、加熱して前記バインダーを硬化させる工程と、を備え、前記基材の表面に、前記バインダーによって前記コアシェル粒子を保持することにより、前記伝熱層を形成することを特徴としている。
この構成の伝熱部材の製造方法によれば、前記基材の表面にバインダーを塗布する工程と、塗布された前記バインダーに前記コアシェル粒子をまぶす工程と、余剰な前記コアシェル粒子を除去する工程と、平滑面を有する押圧部材により前記コアシェル粒子を前記バインダー内へ押圧する工程と、加熱して前記バインダーを硬化させる工程と、を有しているので、コアシェル粒子が適度に分散された伝熱層を形成することができる。
本発明によれば、フィラーが柔らかいため伝熱層も柔らかくなり、その結果伝熱層の形状追従性が良く、さらには使用時の圧力によって薄くなるため熱抵抗が低く、また冷熱サイクル負荷時においても接着界面でのクラックや剥離の発生を抑制することができ、さらにリワークを容易に行うことが可能な伝熱部材及びこの伝熱部材の製造方法を提供することができる。
本発明の実施形態である伝熱部材の概略説明図である。 伝熱層の観察写真である。 本発明の実施形態である伝熱部材を用いた電子装置の概略説明図である。 図1に示す伝熱部材における伝熱層に配設されたコアシェル粒子の概略説明図である。 本発明の他の実施形態である伝熱部材の概略説明図である。 本発明の他の実施形態である伝熱部材を用いた電子装置の概略説明図である。 本発明の他の実施形態である伝熱部材を用いた電子装置の概略説明図である。
以下、本発明の一実施形態である伝熱部材10について、添付した図面を参照して説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
本発明の実施形態である伝熱部材10は、図1に示すように、基材と、この基材の表面の少なくとも一部に形成された伝熱層11と、を備えている。本実施形態では、基材はヒートシンク5(放熱体)とされており、このヒートシンク5の一面に伝熱層11が形成されている。そして、図3に示すように、この伝熱層11を介して電子部品3(発熱体)が積層配置され、電子装置1が構成される。
ここで、伝熱層11は、図1及び図2に示すように、コアシェル構造を持つコアシェル粒子20と、このコアシェル粒子20を基材の表面に保持するバインダー13と、を備えている。
コアシェル粒子20は、図4に示すように、コア粒子21と、このコア粒子21の周囲を被覆する少なくとも一層の金属層からなるシェル22とを含む。
コア粒子21は、弾性率が5GPa以下と比較的柔らかい高分子材料で構成されており、具体的には、アクリル樹脂、シリコーンゴム、シリコーン樹脂、若しくはシリコーン樹脂もしくはシリカ粒子で被覆されたシリコーンゴムから選択される一種又は二種以上で構成されている。なお、コア粒子21を構成する高分子材料の弾性率の下限は、一般に1MPaとなる。
また、コア粒子21は球状であることが好ましい。ここで、球状とは完全な球面体である必要はなく、楕円体状であってもよいし、一部に平面を有していてもよい。
シェル22を構成する金属層は、単層であっても二層以上であってもよい。また、金属層は、単一の金属の層であってもよいし、二種以上の金属を含む合金の層であってもよい。
本実施形態では、シェル22を構成する金属層は、銀、銅、ニッケル及びアルミニウムから選択される一種又は二種以上で構成されている。
ここで、シェル22の厚さは、0.1μm以上であることが好ましい。シェル22の厚さが0.1μm以上とすることで、シェル22を連続膜とすることが可能となる。なお、シェル22の厚さの上限は、一般に10μmである。
シェル22を構成する金属層は、無電解めっきによって形成されたものであることが好ましい。無電解めっきによると、均一で膜厚制御が可能な金属層(シェル22)を形成することができる。無電解めっきによってコア粒子21の表面を銀層で被覆してシェル22を形成する方法としては、コア粒子21に対して、30〜45℃に加熱した錫化合物の水溶液による前処理を行う工程と、コア粒子21に、還元剤を用いて無電解銀めっきを行う工程を有する方法を用いることができる。なお、無電解めっきによってコア粒子21の表面を銀層で被覆する方法については、特許第5497183号公報に記載されている。
また、本実施形態においては、コアシェル粒子20中における金属含有量が6体積%以上60体積%以下の範囲内とされている。
ここで、コアシェル粒子20は、その粒径が20μm以上200μm以下の範囲内とされている。
また、コアシェル粒子20の平均粒径Daveと、標準偏差Dstdとから算出されるCV値=Dstd/Daveが0.1以下とされている。すなわち、本実施形態では、図2に示すように、コアシェル粒子20の粒径のばらつきが少ないものとされている。
バインダー13は、硬化することによってコアシェル粒子20を基材(ヒートシンク5)の表面に保持するものである。このバインダー13は、具体的には、ポリイミド、エポキシ、シリコーンゴム、シリコーン樹脂、シリコーンゲル、もしくは弾性接着剤から選択される一種又は二種以上で構成されている。
そして、本実施形態においては、図1及び図2に示すように、バインダー13によって保持されたコアシェル粒子20の一部の表面が外部に露呈されている。これにより、図3に示すように、伝熱層11を介して積層された電子部品3(発熱体)とコアシェル粒子20とが接触することになる。
ここで、本実施形態では、伝熱層11中の金属含有量が5体積%以上30体積%以下の範囲内とされている。
さらに、本実施形態においては、伝熱層の膜厚が、コアシェル粒子の平均粒径の1.2倍であるようになっている。これによって、放熱パス内における粒子間の界面の数が少なく、界面熱抵抗の寄与が小さくなり、その結果熱抵抗も小さくなる。
本実施形態である伝熱部材10は、次のようにして製造される。
まず、基材となるヒートシンク5(放熱体)の表面にバインダー13を塗布する。このバインダー13の上にコアシェル粒子20をまぶした後、エアブロー等によって余分なコアシェル粒子20を除去する。そして、平滑面を有する押圧部材(本実施形態ではゴムシート)によってコアシェル粒子20を前記バインダー内へ押圧した後、加熱してバインダー13を硬化させる。これにより、基材の表面にバインダー13によってコアシェル粒子20が保持され、本実施形態である伝熱部材10が得られる。
そして、この伝熱部材10の伝熱層11側に電子部品3(発熱体)を積層し、ネジ止め等によって、ヒートシンク5(放熱体)と電子部品3(発熱体)とを積層方向に押圧して固定することにより、図3に示す電子装置1が構成される。
ここで、本実施形態では、伝熱層11が、コアシェル構造を持つコアシェル粒子20を備えているので、電子部品3(発熱体)とヒートシンク5(放熱体)との積層方向に圧力を付与しても、熱伝導性が高い状態で維持される。コアシェル粒子20のシェル22は、図4に示すように、アスペクト比(長軸aと短軸bとの比=a/b)が高く、厚さの薄い高アスペクト比金属領域23をランダムな方向に配向させた状態で結合させた形を有している。すなわち、シェル22は、高アスペクト比で、熱伝導性が高い金属繊維もしくはフィルムをランダムな方向に配向した状態に近い形態をとる。このため、コアシェル粒子20は、金属粒子と同等に高い熱伝導性を示す。また、このシェル22の熱伝導度に異方性がなく、安定している。これらの理由から、伝熱層11は、電子部品3とヒートシンク5との積層方向に圧力を付与しても、熱伝導性が高い状態で維持される。
以上のような構成とされた本実施形態である伝熱部材10によれば、ヒートシンク5の表面に形成された伝熱層11が、弾性率が5GPa以下の高分子材料からなるコア粒子21とこのコア粒子21の周囲を被覆する金属層からなるシェル22とを含むコアシェル粒子20を備えているので、伝熱層11に圧力が付与された場合でもコアシェル粒子20が変形しやすく、形状追従性に優れている。よって、この伝熱層11を介して積層されたヒートシンク5(放熱体)と電子部品3(発熱体)との間の熱抵抗を低く抑えることができる。
また、コアシェル粒子20が柔らかいことから、伝熱層も柔らかくなり、その結果界面熱抵抗が小さくなり、伝熱層の熱抵抗も小さくなる上、応力緩和特性に優れ、冷熱サイクル負荷時においても、伝熱層11にクラックが生じることを抑制できる。
また、本実施形態においては、コア粒子21が、シリコーンゴム、シリコーン樹脂、シリコーンゲル、若しくはシリコーン樹脂もしくはシリカ粒子でコートされたシリコーンゴムから選択される一種又は二種以上で構成されているので、伝熱層11に圧力が付与された場合に、コアシェル粒子20が変形しやすくなる。また、耐熱温度が高いことから、高温環境下においても安定して使用することができる。
さらに、本実施形態においては、シェル22を構成する金属層が、銀、銅、ニッケル及びアルミニウムから選択される一種又は二種以上で構成されているので、伝熱層11における熱伝導性をさらに向上さシェル22ことができる。
また、本実施形態においては、シェル22を構成する金属層がめっき膜とされているので、金属層の厚さが均一となるとともに厚さが精度良く調整されている。
また、本実施形態においては、コアシェル粒子20の粒径が20μm以上とされているので、表面のうねり等の比較的大きなスケールの凹凸にも追従することができ、さらには同じ長さの放熱パス内で、小さいフィラーと比較してフィラー間の界面熱抵抗の寄与がより小さくなるため、高い熱伝導性を確保することができる。また、コアシェル粒子20の粒径が200μm以下とされているので、バルク熱抵抗が上昇することを抑制でき、熱抵抗を低く抑えることができる。
さらに、本実施形態においては、コアシェル粒子20の平均粒径Daveと、標準偏差Dstdとから算出されるCV値=Dstd/Daveが0.1以下とされているので、伝熱層11表面の凹凸が小さくなり、この伝熱層11に積層される電子部品3(発熱体)と確実に接触さシェル22ことができる。
また、本実施形態においては、コアシェル粒子20を保持するバインダー13が、ポリイミド、ポリアミドイミド、エポキシ、シリコーンゴム、シリコーン樹脂、シリコーンゲル、もしくは弾性接着剤から選択される一種又は二種以上で構成されているので、基材であるヒートシンク5(放熱体)の表面にコアシェル粒子20を確実に保持することができる。なお、本実施形態では、バインダー13として、コア粒子21よりも弾性率が高いものでも低いものでも使用できるが、接着強度が同じであればより柔らかいものを用いることが望ましい。
さらに、本実施形態においては、伝熱層11中の金属含有量が5体積%以上とされているので、熱伝導性に優れた金属層からなるシェル22の比率が確保されることになり、高い熱伝導性を確保することができる。また、伝熱層11中の金属含有量が30体積%以下とされているので、伝熱層11における形状追従性を確保することができる。また、伝熱層全体の弾性率も小さくなり、その結果変位が大きくなる。そのため金属層が塑性変形し、見掛け上より柔らかく熱伝導度の高い粒子としての挙動を示すことになる。
また、本実施形態においては、伝熱層の膜厚が、コアシェル粒子の平均粒径の1.2倍であるようになっている。これによって、放熱パス内における粒子間の界面の数が少なく、界面熱抵抗の寄与が小さくなり、その結果熱抵抗も小さくなり、電子部品3(発熱体)の熱をヒートシンク5(放熱体)へと効率良く伝達することが可能となる。
さらに、本実施形態においては、基材となるヒートシンク5(放熱体)の表面にバインダー13を塗布し、このバインダー13の上にコアシェル粒子20をまぶした後、エアブロー等によって余分なコアシェル粒子20を除去し、平滑面を有する押圧部材(本実施形態ではゴムシート)によってコアシェル粒子20を前記バインダー内へ押圧した後、加熱してバインダー13を硬化させているので、基材の表面にバインダー13によってコアシェル粒子20が保持された本実施形態である伝熱部材10を得ることができる。
さらに、本実施形態においては、伝熱層11が形成される基材がヒートシンク5(放熱体)とされているので、伝熱層11を介して電子部品3(発熱体)を積層配置することにより、電子部品3(発熱体)で発生した熱をヒートシンク5(放熱体)へと効率良く伝達することが可能な電子装置1を構成することができる。
以上、この発明の実施形態について詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
例えば、本実施形態では、ヒートシンク(放熱体)の表面に伝熱層を形成したものとして説明したが、これに限定されることはなく、図5及び図6に示すように、電子部品3(発熱体)の表面に伝熱層11を形成した伝熱部材110を用いて、この伝熱層11を介してヒートシンク5(放熱体)を積層配置し、電子装置101を構成してもよい。
また、図1に示すヒートシンク5(放熱体)及び図5に示す電子部品3(発熱体)を用いて、図7に示すように、これらの伝熱層11,11を介して電子部品3(発熱体)とヒートシンク5(放熱体)とを積層配置し、電子装置201を構成してもよい。
また、発熱体として電子部品を用いた電子装置を例に挙げて説明したが、これに限定されることはなく、電子部品以外の発熱体を用いたものであってもよい。
さらに、放熱体としてヒートシンクを例に挙げて説明したが、これに限定されることはなく、ヒートシンク以外の放熱体を用いたものであってもよい。
以下、本発明の効果を実施例及び比較例を用いて詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕
本実施例では、Ainex社製のアルミニウムヒートシンク(製品名 YH−3020A)の表面(表面粗さRa<0.01mm)に、伝熱層を形成した。
まず、それに用いたコアシェル粒子は、以下のように作製した。
(1)コアシェル粒子(球状アクリル樹脂粒子を銀層で被覆した粒子)の作製
真球状アクリル樹脂粒子(弾性率 3GPa、比重1.2g/cm)をフィルタで処理し、CV値が4%、平均粒径(Dv50)が98μmのアクリル樹脂粒子を得た。下記の前処理と無電解銀めっきとを行って、コアシェル粒子を作製した。
<前処理>
塩化第一錫20g、35%塩酸20mLを、容量1Lのメスフラスコを用いて水で1Lに希釈(メスアップ)し、45℃に保温した。この水溶液に、下記表1に示すコア粒子(球状アクリル樹脂粒子)10gを添加し、2時間撹拌した。その後、コア粒子を濾別して水洗した。以上によりコア粒子の前処理を行った。
<無電解銀めっき>
水2Lに、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム(錯化剤)630g、水酸化ナトリウム150g、ホルマリン(還元剤)300mLを溶解し、錯化剤及び還元剤を含む水溶液を作製した。また、硝酸銀100g、25%アンモニア水120mL、水600mLを混合し、硝酸銀を含む水溶液を作製した。
錯化剤及び還元剤を含む水溶液中に、前処理済みのコア粒子を浸漬させた。その後、水溶液を撹拌しながら、硝酸銀を含む水溶液を滴下し、コア粒子を体積41%のシェル(銀層)で被覆してコアシェル粒子を作製した。なお被覆後の粒径は117μm、CV値は4%であった。その後、コアシェル粒子を水洗して乾燥した。以上により、下記表1に示すコアシェル粒子を得た。なお、コア粒子、コアシェル粒子の平均粒径、CV、弾性率、コアシェル粒子中の金属体積濃度、シェルの厚さと体積含有量は、下記の方法により測定した。
(コア粒子、コアシェル粒子の平均粒径、CV)
SEM(走査型電子顕微鏡、株式会社日立ハイテクノロジーズ製、HITACHI S−4300SE)を用いて、300個のコア粒子と直径を測定した。そして、この測定値の平均値を平均粒径とした。また測定値の標準偏差を平均値で割ったものをCV値とした。
(コア粒子の弾性率)
微小圧縮試験機((株)島津製作所製、MCTM−200)を用いて、コア粒子を圧縮変形させ、そのときの荷重(N)と圧縮変位(mm)とを測定した。そして、コア粒子を20%圧縮変形させたときの弾性率E(単位:N/mm)を、下記式より求めた。
上記の式において、Fは、コア粒子を20%圧縮変形させたときの荷重(N)、Sは、コア粒子を20%圧縮変形させたときの圧縮変位(mm)、Rは、コア粒子の半径(mm)である。本測定は、コア粒子10個に対して行った。表1には、その平均値を、単位をGPaに換算して記載した。
(コアシェル粒子中の金属体積濃度)
コアシェル粒子中のシェルの重量をICP測定によって測定し、下記の式により算出した。
シェルの体積含有量(体積%)=(シェルの重量/シェルの密度)/{(コアシェル粒子の重量―シェルの重量)/コア粒子の密度+(シェルの重量/シェルの密度)}×100
(2)伝熱層の作製
伝熱層は、ヒートシンクの表面に、バインダーとして、PGMEで1:0.2に希釈したエポキシ樹脂(エポキシ828:三菱化学製)と硬化剤を所定の比率で混ぜたものをスピンコートした。スピンコートは2000rpmで1分間行った。スピンコート後にその表面に、上述のコアシェル粒子(銀コート粉)をまぶした。その後、余分な粉をエアブローで払い落し、平らなテフロン(登録商標)板を1MPaの力で30秒間押しつけた。その後、120℃の乾燥炉に30分入れ、乾燥、硬化させた。以上により、下記表1に示す伝熱層を得た。なお、伝熱層の厚み、伝熱層中の金属体積濃度は下記方法で測定した。
(伝熱層の厚み)
伝熱層の厚みは、μメーター(株式会社ミツトヨ製:MDH−25M)を用いて測定した。
(伝熱層中の金属体積濃度)
伝熱層中の金属体積濃度は、試料をSEMで観察し、コアシェル粒子の単位面積当たりの個数(N)を算出、その後下記式を用いて計算した。
伝熱層中の金属体積濃度(体積%)=4/3×π×(コアシェル粒子の半径)×N/伝熱層の厚み×100
(3)伝熱層の熱抵抗の測定
この伝熱層の上に発熱体(TO−3P)を載置し、積層方向に加圧してネジ止めによって固定した。なおねじはトルク40Ncmで締めた。
そして、T3Sterを用いてヒートシンクと発熱体間の熱抵抗の測定を行った。発熱:1A、30sec(素子温度:ΔT=2.6℃)、測定:0.01A、測定時間:45secの条件で測定を行った。なおヒートシンクは自然対流によって冷却した。
〔実施例2〕
実施例2では、実施例1と同様のコアシェル粒子及びバインダーを用いて、同様の条件で、発熱体(TO−3P)の表面に伝熱層を形成した。
この伝熱層の上にヒートシンクを載置し、積層方向に加圧してネジ止めによって固定し、実施例1と同様に熱抵抗の測定を行った。
なお、ヒートシンク及び発熱体は、実施例1と同様のものを使用した。
〔実施例3〕
実施例3では、実施例1と同様のコアシェル粒子及びバインダーを用いて、同様の条件で、発熱体の表面及びヒートシンクの表面に伝熱層を形成した。
発熱体とヒートシンクとをそれぞれ伝熱層を介して積層し、積層方向に加圧してネジ止めによって固定し、実施例1と同様に熱抵抗の測定を行った。
なお、ヒートシンク及び発熱体は、実施例1と同様のものを使用した。
〔実施例4〕
実施例4では、コアシェル粒子のコアとして、真球状アクリル樹脂粒子(弾性率3GPa、比重1.2g/cm)をフィルタで処理し、CV値が8%、平均粒径(Dv50)が22μmのアクリル樹脂粒子を得た。実施例1の前処理と無電解銀めっきとを、このコア粒子10gを用いて行って、コアシェル粒子を作製した。この操作により、コアシェル粒子中シェルの体積濃度が41%である銀コートアクリル樹脂粒子を得た。なお被覆後のCV値は9%であった。このコアシェル粉を用い、実施例1と同様にヒートシンク上にコーティングを施し、熱抵抗を測定した。ただし、バインダーはPGMEで1:1に希釈した。
〔実施例5〕
実施例5では、コアシェル粒子のコアとして、真球状アクリル樹脂粒子(弾性率3GPa、比重1.2g/cm)をフィルタで処理し、CV値が6%、平均粒径(Dv50)が72μmのアクリル樹脂粒子を得た。実施例1の前処理と無電解銀めっきとを、このコア粒子10gを用いて行って、コアシェル粒子を作製した。この操作により、コアシェル粒子中シェルの体積濃度が41%である銀コートアクリル樹脂粒子を得た。なお被覆後のCV値は6%であった。このコアシェル粉を用い、実施例1と同様にヒートシンク上にコーティングを施し、熱抵抗を測定した。
〔実施例6〕
実施例6では、コアシェル粒子のコアとして、真球状アクリル樹脂粒子(弾性率3GPa、比重1.2g/cm)をフィルタで処理し、CV値が3%、平均粒径(Dv50)が117μmのアクリル樹脂粒子を得た。実施例1の前処理と無電解銀めっきとを、このコア粒子10gを用いて行って、コアシェル粒子を作製した。この操作により、コアシェル粒子中シェルの体積濃度が42%である銀コートアクリル樹脂粒子を得た。なお被覆後のCV値は4%であった。このコアシェル粉を用い、実施例1と同様にヒートシンク上にコーティングを施し、熱抵抗を測定した。
〔実施例7〕
実施例7では、コアシェル粒子のコアとして、シリコーン樹脂/ゴム複合粒子(弾性率 0.5GPaa、比重1.0g/cm)をフィルタで処理し、CV値が10%、平均粒径(Dv50)が11μmのシリコーン樹脂/ゴム複合粒子を得た。このコア粒子9gを、無水クロム酸を400g/L、硫酸を400g/Lの濃度で含む水溶液1L中において30分撹拌した。その後、コア粒子を濾別して水洗した。この処理によってコア粒子の親水化を行った。続いて実施例1の前処理と無電解銀めっきとを行って、コアシェル粒子を作製した。この操作により、コアシェル粒子中シェルの体積濃度が39%である銀コートシリコーン樹脂/ゴム複合粒子を得た。なお被覆後のCV値は10%であった。このコアシェル粉を用い、実施例3と同様にヒートシンクと発熱体上にコーティングを施し、熱抵抗を測定した。ただし、バインダーはPGMEで1:1に希釈した。
〔実施例8〕
実施例8では、コアシェル粒子のコアとして、真球状アクリル樹脂粒子(弾性率3GPa、比重1.2g/cm)をフィルタで処理し、CV値が14%、平均粒径(Dv50)が98μmのアクリル樹脂粒子を得た。実施例1の前処理と無電解銀めっきとを、このコア粒子10gを用いて行って、コアシェル粒子を作製した。この操作により、コアシェル粒子中シェルの体積濃度が42%である銀コートアクリル樹脂粒子を得た。なお被覆後のCV値は15%であった。このコアシェル粉を用い、実施例1と同様にヒートシンク上にコーティングを施し、熱抵抗を測定した。
〔実施例9〕
実施例9では、コアシェル粒子のコアとして、真球状アクリル樹脂粒子(弾性率3GPa、比重1.2g/cm)をフィルタで処理し、CV値が5%、平均粒径(Dv50)が98μmのアクリル樹脂粒子を得た。実施例1の前処理と無電解銀めっきとを、このコア粒子100gを用いて行って、コアシェル粒子を作製した。この操作により、コアシェル粒子中シェルの体積濃度が6%である銀コートアクリル樹脂粒子を得た。なお被覆後のCV値は5%であった。このコアシェル粉を用い、実施例1と同様にヒートシンク上にコーティングを施し、熱抵抗を測定した。
〔実施例10〕
実施例10では、コアシェル粒子のコアとして、真球状アクリル樹脂粒子(弾性率3GPa、比重1.2g/cm)をフィルタで処理し、CV値が4%、平均粒径(Dv50)が98μmのアクリル樹脂粒子を得た。実施例1の前処理と無電解銀めっきとを、このコア粒子5gを用いて行って、コアシェル粒子を作製した。この操作により、コアシェル粒子中シェルの体積濃度が57%、CV値が4%である銀コートアクリル樹脂粒子を得た。このコアシェル粉を用い、実施例1と同様にヒートシンク上にコーティングを施し、熱抵抗を測定した。
〔実施例11〕
実施例11では、コアシェル粒子のコアとして、真球状アクリル樹脂粒子(弾性率3GPa、比重1.2g/cm)をフィルタで処理し、CV値が4%、平均粒径(Dv50)が98μmのアクリル樹脂粒子を得た。実施例1の前処理と無電解銀めっきとを、このコア粒子25gを用いて行って、コアシェル粒子を作製した。この操作により、コアシェル粒子中シェルの体積濃度が21%であり、CV値が5%である銀コートアクリル樹脂粒子を得た。このコアシェル粉を用い、実施例1と同様にヒートシンク上にコーティングを施し、熱抵抗を測定した。
〔実施例12〕
実施例12では、コアシェル粒子のコアとして、真球状アクリル樹脂粒子(弾性率3GPa、比重1.2g/cm)をフィルタで処理し、CV値が4%、平均粒径(Dv50)が98μmのアクリル樹脂粒子を得た。実施例1の前処理と無電解銀めっきとを、このコア粒子7gを用いて行って、コアシェル粒子を作製した。この操作により、コアシェル粒子中シェルの体積濃度が49%であり、CV値が3%である銀コートアクリル樹脂粒子を得た。このコアシェル粉を用い、実施例1と同様にヒートシンク上にコーティングを施し、熱抵抗を測定した。
〔実施例13〕
実施例13では、実施例1で作製したコアシェル粉を使用した。このコアシェル粉を用い、実施例1と同様にヒートシンク上にコーティングを施し、熱抵抗を測定した。ただしエポキシの代わりにポリアミドイミドを(日立化成:HI406D)、PGMEの代わりにNMPを用いた。
〔実施例14〕
実施例14では、実施例1で作製したコアシェル粉を使用した。このコアシェル粉を用い、実施例1と同様にヒートシンク上にコーティングを施し、熱抵抗を測定した。ただしエポキシの代わりにシリコーンゴムを(信越化学社:KE−1855)用い、トルエンで1:1に割合で希釈したものを用いた。
〔実施例15〕
実施例15では、コアシェル粒子のコアとして、真球状アクリル樹脂粒子(弾性率3GPa、比重1.2g/cm)をフィルタで処理し、CV値が4%、平均粒径(Dv50)が98μmのアクリル樹脂粒子を得た。このコア粒子に下記の前処理と無電解ニッケルめっきとを行って、コアシェル粒子を作製した。
<前処理>
塩化パラジウム400mg、塩化第一錫40g、及び濃塩酸150mLを容量1Lのメスフラスコを用いて水で1Lに希釈(メスアップ)し、45℃に保温した。この水溶液に、表1に示すコア粒子(球状アクリル樹脂粒子)23gを添加し、2時間撹拌した。その後、コア粒子を濾別して水洗した。水洗後、さらにコア粒子を25mg/L塩化パラジウム溶液及び5%硫酸水溶液中に添加し、2時間撹拌した後、濾別して水洗した。以上により前処理を行った。
<無電解ニッケルめっき>
コハク酸ナトリウム60g、次亜リン酸ナトリウム(還元剤)300g、及び水酸化ナトリウム120gを含む水溶液2Lを作製した。また硫酸ニッケル300g、25%アンモニア水100mLを含む水溶液1000mLを作製した。
還元剤を含む水溶液中に、前処理済みのコア粒子を浸漬させ、80℃に保った。その後、水溶液を撹拌しながら、ニッケル源を含む水溶液を滴下し、1時間撹拌しながら反応させた。その後、大量のイオン交換水を投入し、反応を終了させた。こうして、コア粒子を42体積%のシェル(ニッケル層)で被覆してコアシェル粒子を作製した。その後、コアシェル粒子を水洗して乾燥した。以上により、表1に示すコアシェル粒子を得た。この操作により、コアシェル粒子中シェルの体積濃度が42%であり、CV値が4%であるニッケルコートアクリル樹脂粒子を得た。このコアシェル粉を用い、実施例1と同様にヒートシンク上にコーティングを施し、熱抵抗を測定した。
〔実施例16〕
実施例16では、実施例1で作製したコアシェル粉を使用した。このコアシェル粉を用い、実施例1と同様にヒートシンク上にコーティングを施し、熱抵抗を測定した。ただしバインダー層(エポキシ/PGME)のスピンコーティングを、連続して2回行った上で、コア粒子粉末をまぶし、伝熱層を形成した。
〔実施例17〕
実施例17では、実施例1で作製したコアシェル粉を使用した。このコアシェル粉を用い、実施例1と同様にヒートシンク上にコーティングを施し、熱抵抗を測定した。ただしバインダー層(エポキシ/PGME)のスピンコーティングを、連続して3回行った上で、コア粒子粉末をまぶし、伝熱層を形成した。
〔実施例18〕
実施例18では、実施例1で作製したコアシェル粉を使用した。このコアシェル粉を用い、実施例1と同様にヒートシンク上にコーティングを施し、熱抵抗を測定した。ただしバインダー層(エポキシ/PGME)のスピンコーティングを、連続して4回行った上で、コア粒子粉末をまぶし、伝熱層を形成した。
〔実施例19〕
実施例19では、コアシェル粒子のコアとして、シリコーン樹脂/ゴム複合粒子(弾性率0.5GPa、比重1.0g/cm)をフィルタで処理し、CV値が8%、平均粒径(Dv50)が40μmのシリコーン樹脂/ゴム複合粒子を得た。このコア粒子10gを、無水クロム酸を400g/L、硫酸を400g/Lの濃度で含む水溶液1L中において30分撹拌した。その後、コア粒子を濾別して水洗した。この処理によってコア粒子の親水化を行った。続いて実施例1の前処理と無電解銀めっきとを行って、コアシェル粒子を作製した。この操作により、コアシェル粒子中シェルの体積濃度が42%である銀コートシリコーン樹脂/ゴム複合粒子を得た。なお被覆後のCV値は8%であった。このコアシェル粉を用い、実施例3と同様にヒートシンクと発熱体上にコーティングを施し、熱抵抗を測定した。
〔比較例1〕
比較例1では、コアシェル粒子のコアとして、硬化アミノ樹脂粒子(弾性率10GPa、比重1.5g/cm)をフィルタで処理し、CV値が10%、平均粒径(Dv50)が10μmのシリコーン樹脂/ゴム複合粒子を得た。
このコア粒子12gを、無水クロム酸を400g/L、硫酸を400g/Lの濃度で含む水溶液1L中において30分攪拌した。その後、コア粒子を濾別して水洗した。この処理によってコア粒子の親水化を行った。
このコア粒子に対して、実施例1と同様の前処理と無電解メッキ処理を行い、コアシェル粒子を作製した。この操作により、コアシェル粒子中シェルの体積濃度が43%である銀コートアクリル樹脂粒子を得た。なお被覆後のCV値は10%であった。このコアシェル粉を用い、実施例3と同様にヒートシンクと発熱体上にコーティングを施し、熱抵抗を測定した。
〔比較例2〕
比較例2では、真球状アクリル樹脂粒子(弾性率3GPa、比重1.2g/cm)をフィルタで処理し、CV値が4%、平均粒径(Dv50)が98μmのアクリル樹脂粒子を得た。このコア粒子を用い、金属被覆をしないまま、実施例1と同様にヒートシンク上にコーティングを施し、熱抵抗を測定した。
〔比較例3〕
比較例3では、実施例1で用いたバインダーをヒートシンク表面にスピンコートした後、コアシェル粉を塗布しないで、乾燥、硬化させたものを作製した。この膜の熱抵抗を実施例1と同様に測定した。
〔比較例4〕
伝熱層を形成していないヒートシンクと発熱体とを積層し、実施例1と同様に熱抵抗の測定を行った。
実施例1〜19と、比較例1を比較することで、コアシェル粉のコアの弾性率が5GPa以下であるときに、低い熱抵抗が達成できることがわかる。これは、コアが硬い場合は、粒子が変形できないため、表面の凹凸に追従することができず隙間ができ、伝熱層と発熱体、もしくは伝熱層間の界面熱抵抗が高くなってしまったためと考えられる。
また、実施例1〜19と、比較例2を比較することで、コア粒子の周りの熱伝導度の高い金属層があることが重要であることが分かる。これは、コア粒子のみでは熱伝導度が低いため、伝熱層のバルク熱抵抗が大きくなってしまうためと考えられる。
また、実施例1〜19と、比較例4を比較することで、伝熱層なしでは低い熱抵抗は達成できず、伝熱層の存在が必要なことがわかる。
また、実施例1〜19と、比較例4を比較することで、バインダーのみでは低い熱抵抗は達成できず、コアシェル粒子の存在が必要なことがわかる。これはこのバインダー層は比較的硬く、また熱伝導度も低いため、界面熱抵抗、バルク熱抵抗の両者ともに高くなってしまうためと考えられる。
さらに、実施例1、5、6と、実施例7を比較すると、コアシェル粒子の粒径が20μm以上であることがより好ましいことが分かる。これは、粒径が小さすぎると、表面のうねりなどの比較的大きなスケールでの凹凸に追従できなくなるためと考えられる。
また、実施例1と8を比較することで、CV値が0.1以下であることがより好ましいことが分かる。これはCVが大きくなると、伝熱層の表面の凹凸が大きくなり、相手材との接触時に隙間ができやすくなるためと考えられる。
さらに、実施例1、9〜12を比較することで、伝熱層中の金属体積濃度が5〜30%であることが好ましいことが分かる。これは、伝熱層中の金属体積濃度が低すぎる場合、伝熱層の熱伝導度が低くなりすぎてしまい、また金属体積濃度が高すぎる場合、コア粒子が硬くなり、粒子が変形できないため、表面の凹凸に追従することができず隙間ができ、伝熱層と発熱体、もしくは伝熱層間の界面熱抵抗が高くなってしまったためと考えられる。
さらに、実施例1、16〜18を比較すると、伝熱層の厚さはコアシェル粒子の粒径の1.2倍以下であることが好ましいことが分かる。これは、伝熱層の厚さがコアシェル粒子の粒径に対して厚くなると、伝熱パスの中に粒子界面での界面熱抵抗の数が増えるため、全体の熱抵抗が上がるためと考えられる。また伝熱層が厚い場合、コアシェル粉を高充填することが難しくなり、伝熱層全体としての金属体積濃度が低くなることも原因として考えられる。
(伝熱層の冷熱サイクルによる剥離の発生の有無)
上記実施例、比較例で作製した伝熱層と発熱体、放熱体のモジュールを、−40℃〜125℃の冷熱サイクルに2000サイクルかけ、その後、ねじを外して構造体を分解した。その後顕微鏡観察により、コアシェル粒子が剥離している場所があるかどうかを検査した。続いて分解後のバインダーが付いている基板(発熱体もしくは放熱体)を小さく切断し、樹脂埋め、研磨によってバインダー層と基板と界面の断面を出した。この断面をSEMによって観察し、基板とバインダー層との間に剥離が生じているかどうかを検査した。表3にその結果を示す。
1 電子装置
3 電子部品(発熱体)
5 ヒートシンク(放熱体)
10 伝熱部材
11 伝熱層
13 バインダー
20 コアシェル粒子
21 コア粒子(コア)
22 シェル

Claims (12)

  1. 基材と、この基材の表面の少なくとも一部に形成された伝熱層と、を備え、
    前記伝熱層は、弾性率が5GPa以下の高分子材料からなるコアと前記コアの周囲を被覆する少なくとも一層の金属層からなるシェルとを含むコアシェル構造を持つコアシェル粒子と、このコアシェル粒子を保持するバインダーと、を備えており、
    前記伝熱層において、伝熱層の厚みが前記コアシェル粒子全体直径の1.2倍以内であることを特徴とする伝熱部材。
  2. 前記金属層が、銀、銅、ニッケル及びアルミニウムから選択される一種又は二種以上で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の伝熱部材。
  3. 前記コアが、アクリル樹脂、シリコーンゴム、シリコーン樹脂、若しくはシリコーンゴムの表面がシリコーン樹脂またはシリカ粒子で被覆されたシリコーンゴムから選択される一種又は二種以上で構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の伝熱部材。
  4. 前記バインダーが、ポリイミド、ポリアミドイミド、エポキシ、シリコーンゴム、シリコーン樹脂、シリコーンゲル、もしくは弾性接着剤から選択される一種又は二種以上で構成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の伝熱部材。
  5. 前記コアシェル粒子の前記金属層は、めっき膜とされていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の伝熱部材。
  6. 前記伝熱層中の金属元素の含有量が5体積%以上30体積%以下の範囲内とされていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の伝熱部材。
  7. 前記コアシェル粒子の粒径が20μm以上200μm以下の範囲内とされていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の伝熱部材。
  8. 前記コアシェル粒子の平均粒径Daveと、標準偏差Dstdとから算出されるCV値=Dstd/Daveが0.1以下とされていることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の伝熱部材。
  9. 前記基材が発熱体とされていることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の伝熱部材。
  10. 前記基材が放熱体とされていることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の伝熱部材。
  11. 請求項1から請求項10に記載の伝熱部材を製造する伝熱部材の製造方法であって、
    前記基材の表面にバインダーを塗布する工程と、塗布された前記バインダーに前記コアシェル粒子をまぶす工程と、余剰な前記コアシェル粒子を除去する工程と、平滑面を有する押圧部材により前記コアシェル粒子を前記バインダー内へ押圧する工程と、加熱して前記バインダーを硬化させる工程と、を備え、
    前記基材の表面に、前記バインダーによって前記コアシェル粒子を保持することにより、前記伝熱層を形成することを特徴とする伝熱部材の製造方法。
  12. 基材と、この基材の表面の少なくとも一部に形成された伝熱層と、を備え、前記伝熱層は、弾性率が5GPa以下の高分子材料からなるコアと前記コアの周囲を被覆する少なくとも一層の金属層からなるシェルとを含むコアシェル構造を持つコアシェル粒子と、このコアシェル粒子を保持するバインダーと、を備えた伝熱部材を製造する伝熱部材の製造方法であって、
    前記基材の表面にバインダーを塗布する工程と、塗布された前記バインダーに前記コアシェル粒子をまぶす工程と、余剰な前記コアシェル粒子を除去する工程と、平滑面を有する押圧部材により前記コアシェル粒子を前記バインダー内へ押圧する工程と、加熱して前記バインダーを硬化させる工程と、を備え、
    前記基材の表面に、前記バインダーによって前記コアシェル粒子を保持することにより、前記伝熱層を形成することを特徴とする伝熱部材の製造方法。
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