JP6656355B2 - ピストンピン及びピストンピンの製造方法 - Google Patents

ピストンピン及びピストンピンの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えば自動車用の内燃機関に適用され、該内燃機関のピストンとコネクティングロッドとを連結するピストンピン及びピストンピンの製造方法に関する。
従来のピストンピンとしては、以下の特許文献1に記載されたものが知られており、このピストンピンは、金属材料からなるピン本体と、該ピン本体の長手方向に沿って形成された肉抜き孔と、を有し、全体としてほぼ円筒状に形成されている。
前記ピン本体は、内燃機関の往復運動に伴う慣性力を低減して該内燃機関の低燃費化を図るといった観点から薄肉(軽量)に形成されることが望ましいものの、機関運転時においてピストンやクランクシャフトから比較的大きなせん断力や圧縮力が作用する長手方向中間の所定範囲にあっては、これら外力に対向可能な所定の肉厚を確保する必要がある。
そこで、これらの要求を満足するため、前記肉抜き孔は、前記ピン本体の長手方向中間の所定範囲が、一様に小さな内径を有する中間小径部として形成されている一方、前記ピン本体の長手方向両端部が、前記中間小径部側から各開口端側に向かって拡径する一端側アール部及び他端側アール部として形成されている。
前記一端側及び他端側アール部は、それぞれ前記中間小径部側から各開口端側に向かって内径の変化率が漸次増大する単一なアール状(らっぱ状)に形成されており、大きな外力の作用しない前記ピン本体の長手方向両端部の肉厚を低減することで、前記ピン本体の耐久性を保持しつつ軽量化を図るようになっている。
特開2001−182830号公報
しかしながら、前記従来のピストンピンは、前述したように、前記肉抜き孔の各アール部を、それぞれ前記中間小径部側から各開口端側に向かって内径の変化率が漸次増大する単一なアール状としたことから、特に前記各アール部の中間小径部寄りの十分な肉抜き量が確保できず、前記ピン本体の軽量化が不十分なものとなっていた。
本発明は、かかる技術的課題に鑑みて案出されたもので、耐久性を保ちつつ更なる軽量化を図り得るピストンピン及びピストンピンの製造方法を提供することを目的としている。
本発明は、とりわけ、ピン本体に対して、ピン本体の長手方向両端側に設けられた一端側及び他端側大径部と、該両大径部の間に設けられた中間小径部と、前記各大径部と中間小径部の間に設けられ、内径が前記各大径部側から中間小径部側に向かって減少すると共に、内径の変化率が前記各大径部側から中間小径部側に向かって増大する一端側及び他端側第1アール部と、前記各第1アール部と中間小径部の間に設けられ、内径が前記各第1アール部から中間小径部側に向かって減少すると共に、内径の変化率が前記各第1アール部側から中間小径部側に向かって減少する一端側及び他端側第2アール部と、を有する肉抜き孔を設けたことを特徴としている。
本発明によれば、耐久性を損なうことなく、効果的な軽量化を図ることができる。
本実施形態に係るピストンピンによるピストンとコネクティングロッドとの連結状態を示す斜視図であって、ピストンの一部を断面表示した図である。 同ピストンピンによるピストンとコネクティングロッドの連結状態を示す断面図である。 同ピストンピンの縦断面図である。 同ピストンピンに設けられた一端側第1,第2アール部の形状を、それぞれ曲率円によって示した図である。 図2の指示線A部の拡大図である。 同ピストンピンの製造工程における第1工程を示す鍛造装置の断面図である。 同ピストンピンの製造工程における第2工程を示す鍛造装置の断面図である。 同ピストンピンの製造工程における第3工程を示す鍛造装置の断面図である。 同ピストンピンの製造工程における第4工程を示す鍛造装置の断面図である。 同ピストンピンの製造工程における第5工程を示す鍛造装置の断面図である。 同ピストンピンを構成する金属材料のファイバーフローを示す断面図である。
以下、本発明に係るピストンピンの実施形態を図面に基づいて詳述する。
〔ピストンピンの構成〕
本実施形態に係るピストンピン1は、図1〜図3に示すように、鋼材等の金属材料によって、ほぼ円筒状に形成されたピン本体10と、該ピン本体10の内周側に長手方向に沿って形成された肉抜き孔11と、を備えている。そして、特に図2に示すように、内燃機関のピストン2の第1,第2ピンボス部2a,2bに穿設された第1,第2ピン孔2c,2d及びコネクティングロッド3のスモールエンド3aに穿設された挿通孔3bに跨って挿通配置されることにより、ピストン2とコネクティングロッド3とを連結するようになっている。
前記ピン本体10は、後述する特異な鍛造方法により成形され、長手方向の直交断面における外形が円形状となるように形成されていると共に、その外径がピストン2の各ピン孔2c,2d及びコネクティングロッド3の挿通孔3bの内径よりも僅かに小さく形成されている。
前記肉抜き孔11は、図2及び図3に示すように、ピン本体10の長手方向中間部10aに設けられた小径部11aと、ピン本体10の長手方向の一端側10bに設けられた一端側大径部11bと、ピン本体10の長手方向の他端側10cに設けられた他端側大径部11cと、前記小径部11aと一端側大径部11bとの間に設けられた一端側中径部11dと、前記小径部11aと他端側大径部11cとの間に設けられた他端側中径部11eと、から主として構成されている。なお、本実施形態では、前記小径部11aと、一端側中径部11d及び他端側中径部11eによって本発明に係る中間小径部が構成されている。
前記一端側大径部11bは、ピストン2とコネクティングロッド3の連結時において第1ピン孔2c内に収容されるピン本体10の所定範囲、すなわちピン本体10の一端側10bの端縁から中間部10a側の所定範囲に亘って延設されている。
一方、前記他端側大径部11cは、ピストン2とコネクティングロッド3の連結時において第2ピン孔2d内に収容されるピン本体10の所定範囲、すなわちピン本体10の他端側10cの端縁から中間部10a側の所定範囲に亘って延設されている。
また、前記一端側大径部11bと他端側大径部11cは、互いにほぼ同一の内径を有して形成されていると共に、前記ピン本体10を縦断面視した場合における内周面が、それぞれピン本体10の長手方向とほぼ平行となるように形成されている。
前記小径部11aと一端側及び他端側中径部11d,11eは、ピン本体10のうち、ピストン2とコネクティングロッド3の連結時において該コネクティングロッド3の挿通孔3b内に収容される領域を含む所定範囲に亘って形成されている。
ここで、前記小径部11a及び各中径部11d,11eの内径や、各大径部11b,11cの内径は、内燃機関の作動時においてピン本体10の各領域に作用するせん断力や圧縮力等の外力の大小に基づき設定される。
具体的に説明すると、前記ピン本体10の小径部11a及び各中径部11d,11eが形成された部位は、内燃機関の作動時においてピストン2やコネクティングロッド3から大きな外力が作用することから、これら外力に対抗可能な肉厚に形成する必要がある。このため、前記各中径部11d,11eの内径は、ピン本体10の前記各中径部11d,11eの形成領域が前記肉厚を満足するような所定の小径に設定されている。
一方、前記ピン本体10の各大径部11b,11cが形成された領域は、前述したように各ピン孔2c,2d内に収容されることから、内燃機関の作動時においてピストン2やコネクティングロッド3から大きな外力が作用せず、大きな肉厚を必要としない。このため、前記両大径部11b,11cの内径は、機関始動時においてピン本体10の両大径部11b,11cが形成される領域に変形や破損を生じないような肉厚を確保した所定の大径に設定されている。
また、前記肉抜き孔11は、一端側大径部11bと一端側中径部11dとの間に一端側第1,第2アール部11f,11gを有すると共に、他端側大径部11cと他端側中径部11eとの間に他端側第1,第2アール部11h,11iを有して形成されている。
以下、前記一端側第1,第2アール部11f,11gと他端側第1,第2アール部11h,11iは、ピン本体10の中間部10aを基準とした対称形状となることから、便宜上一端側第1,第2アール部11f,11gのみを詳細に説明することとし、他端側第1,第2アール部11h,11iの説明については省略する。
前記一端側第1アール部11fは、図2及び図3に示すように、その一端側10bの端部が一端側大径部11bの他端側10cの端部に接続している。
また、この一端側第1アール部11fは、内径が一端側大径部11b側から一端側中径部11d側に向かって減少すると共に、内径の変化率が一端側大径部11b側から一端側中径部11d側に向かって増大するように形成されている。
さらに、前記一端側第1アール部11fは、その曲面形状を図4に示す曲率円C1によって表した場合において、該曲率円C1の曲率中心O1がピン本体10の一端側10bの端縁よりも他端側10c寄りに位置するように形成されている。
前記一端側第2アール部11gは、図2及び図3に示すように、その一端側10bの端部が一端側第1アール部11fの他端側10cの端部に接続している一方、他端側10cの端部が一端側中径部11dの一端側10bの端部と接続している。これにより、前記一端側大径部11bと一端側中径部11dとの間の遷移部分が、一端側第1,第2アール部11f,11gからなる一連の連続曲面によって接続された構成となっている。
また、この一端側第2アール部11gは、内径が一端側第1アール部11f側から一端側中径部11d側に向かって減少すると共に、内径の変化率が一端側第1アール部11f側から一端側中径部11d側に向かって減少するように形成されている。
さらに、前記一端側第2アール部11gは、その曲面形状を図4に示す曲率円C2によって表した場合において、該曲率円C2の曲率半径r2が、一端側第1アール部11fの曲率半径r1よりも小さくなるように形成されている。
なお、前記第1ピン孔2c及び第2ピン孔2dの互いに対向する内端部には、ピン本体10に大きな外力が作用して変形した場合の該ピン本体10の逃げ部として、それぞれ一端側及び他端側ローラバニッシュ部2e,2fが形成されている。
以下、前記一端側ローラバニッシュ部2eと他端側ローラバニッシュ部2fは、ピン本体10の中間部10aを基準とした対称形状となることから、便宜上一端側ローラバニッシュ部2eのみを詳細に説明することとし、他端側ローラバニッシュ部2fの説明については省略する。
前記一端側ローラバニッシュ部2eは、第1ピン孔2cの内周面を図示外のバニシングローラ等によってローラバニッシュ処理(塑性変形処理)することにより成形されるもので、図5に示すように、ピン本体10の一端側10bから中間部10a側に向かって漸次拡径するテーパ状に形成されている。これにより、前記一端側ローラバニッシュ部2eは、前述したピン本体10の変形逃げ部としての機能を有すると共に、ローラバニッシュ処理に基づき第1ピンボス部2aの強度向上に供されるようになっている。
また、前記一端側ローラバニッシュ部2eは、その全領域が一端側第2アール部11gの全領域よりもピン本体10の他端側10cに位置するように形成されている。
〔ピストンピンの製造方法〕
前記ピストンピン1は、円柱状の金属素材10Aを鍛造装置20によって冷間鍛造することで成形される。
まず、前記鍛造装置20の主要な構成を説明すると、この鍛造装置20は、図6等で示すように、内部に金属素材10Aを保持する断面ほぼ円形状の保持孔21aが貫通形成された固定型であるダイス21と、該ダイス21の保持孔21aに対して一端側から挿入可能に設けられたパンチピン22と、保持孔21aに対して他端側から挿入可能に設けられた同じくダイスピン23と、パンチピン22を昇降及び加圧する図示外のプレス機構と、を備えている。そして、ダイス21の保持孔21aによって保持された金属素材10Aを、成形作業工程にあわせた種々の形状のパンチピン22及びダイスピン23を用いてプレス加工することにより、所望のピストンピン1の形状を得るようになっている。
次に、前記鍛造装置20によるピストンピン1の鍛造成形作業を、図6〜図10に基づいて工程別に説明する。
まず、第1工程として、図6に示すように、金属素材10Aをダイス21の保持孔21a内に挿入配置し、端面矯正用のパンチピン22Aの先端部を金属素材10Aの長手方向一端側の一端面に押し当てると共に、ダイスピン23Aの先端部を金属素材10Aの長手方向他端側の他端面に押し当てることで、金属素材10Aの両端面を塑性変形させ、該両端面を矯正する。
次に、第2工程として、図7に示すように、前記端面矯正用のダイスピン23Aをガイド穴成形用のダイスピン23Bに差し替えた後、該ダイスピン23Bの先端部を金属素材10Aの他端面に押し当てて塑性変形させることにより、該他端面に後述するピン孔成形用のダイスピン23Cの金属素材10A内部への進入をガイドする下穴としてのガイド穴12を形成する。
続いて、第3工程として、図8に示すように、前記端面矯正用のパンチピン22Aをガイド穴成形用のパンチピン22Bに差し替えたのち、該パンチピン22Bを下降移動させ、パンチピン22Bの先端部を金属素材10Aの一端面に押し当てて塑性変形させることにより、該一端面にパンチピン22の金属素材10A内部への進入をガイドする下穴としてのガイド穴12を成形する。
また、このとき、前記パンチピン22Bの差し替えに際して前記ガイド穴成形用のダイスピン23Bも肉抜き孔11の形状に沿った型である肉抜き孔成形用のダイスピン23Cに差し替えられるようになっている。これにより、前述したパンチピン22Bの降下移動に際して、ダイスピン23Cが金属素材10Aの他端側のガイド穴12にガイドされつつ金属素材10Aの内部に押し込まれることとなり、該金属素材10Aの内部他端側が大きく塑性変形する。
すなわち、前記金属素材10Aは、肉抜き孔成形用のダイスピン23Cの押し込みに伴って図8中の下方(パンチピン22Bの押圧方向と同一の方向)へと流動し、ダイスピン23Cの外周面に沿って長手方向に伸長する結果、その他端側に、他端側大径部11c、他端側第1アール部11h、他端側第2アール部11i及び他端側中径部11eが形成されることとなる。
続く第4工程では、図9に示すように、金属素材10Aの内部一端側をパンチピン22によって塑性変形させる。
すなわち、前記金属素材10Aは、ガイド穴成形用のパンチピン22Bから差し替えられた肉抜き孔11の形状に沿った型である肉抜き孔成形用のパンチピン22Cの押し込みに伴い該パンチピン22Cの外周面に沿って長手方向に伸長することにより、一端側大径部11b、一端側第1アール部11f、一端側第2アール部11g及び一端側中径部11dが形成されることとなる。
なお、このとき、前記金属素材10Aの内部他端側には、前記肉抜き孔成形用のダイスピン23Cに換わって中子として機能するダイスピン(マンドレル)23Dが挿入されている。このダイスピン23Dによって金属素材10Aは、パンチピン22Cの押し込みに伴う内部他端側の塑性変形が抑制されるようになっている。
そして、最後に第5工程として、図10に示すように、前記ダイスピン23Dをほぼ円筒状の位置決め用ダイスピン23Eに差し替え、図示外のピアス工具によって長手方向中間部に残存する隔壁部13を打ち抜いて小径部11aを形成した後、完成したピストンピン1をダイス21の保持孔21aから取り出すことをもって、ピストンピン1の一連の鍛造成形作業が完了する。
ここで、鍛造によって成形された金属材料の内部には、成形時の伸長動作等に伴い金属繊維による流れであるファイバーフロー(鍛流線)が形成されることが一般に知られており、上述の作業工程に基づき成形された本実施形態のピストンピン1(ピン本体10)においても、図11に示すようなファイバーフローAが形成される。
以下、ファイバーフローAについて説明するが、その配向はピン本体10の中間部10aを基準とした対称形状となることから、便宜上、一端側10bに基づいて説明する。
また、前記ファイバーフローAの配向を示すにあたり、ピン本体10の外形の中心点を通ってかつ、ピン本体10の長手方向に延びる仮想線をピン本体10の中心軸線Lと定義して説明を行う。
すなわち、前記ファイバーフローAは、前述の第3,第4工程において金属素材10Aが肉抜き孔成形用のパンチピン22Cやダイスピン23Cの外周面に沿って長手方向に流動する際に形成されるもので、ピン本体10の一端側大径部11b及び一端側中径部11dが形成される領域において、それぞれピン本体10の長手方向に沿って配向されている。
また、ピン本体10の一端側第1アール部11fが形成される領域におけるファイバーフローAは、一端側大径部11b側から一端側第2アール部11g側に向かって、ピン本体10の長手方向に沿った方向からピン本体10の中心軸線Lに近づく方向へ変化するようになっている。
さらに、前記ピン本体10の一端側第2アール部11gの形成される領域におけるファイバーフローAは、一端側第1アール部11f側から一端側中径部11d側に向かって、ピン本体10の中心軸線Lに近づく方向からピン本体10の長手方向に沿った方向へ変化するようになっている。
〔本実施形態の作用効果〕
以下、本実施形態による作用効果はピストンピン1(ピン本体10)の一端側10bと他端側10cのどちらにおいても同様に得られるものであるから、便宜上、一端側10bに基づいて説明を行うものとする。
したがって、本実施形態のピストンピン1によれば、ピン本体10に対して軽量化のための肉抜き孔11を形成する一方、ピン本体10の長手方向中間位置の所定範囲、つまり、機関作動時にピストン2やコネクティングロッド3から比較的大きな外力が作用する範囲における肉抜き孔11の内径を、一端側中径部11dとして比較的小径に形成したことから、ピン本体10の耐久性を損なうことなく軽量化を図ることができる。
また、本実施形態では、前記肉抜き孔11を、一端側第1,第2アール部11f,11gを介して短いスパンによって一端側中径部11dから端部方向へ向かって大径化すると共に、該一端側第1アール部11fよりも開口端側の部位を一端側大径部11bとして比較的大径に形成したことから、ピン本体10をより効率良く軽量化することができる。
特に、本実施形態では、前記一端側大径部11bを、ピン本体10を縦断面視した場合における内周面が、該ピン本体10の長手方向とほぼ平行となるように形成したことから、ピン本体10の一端側大径部11bが形成された領域におけるピン本体10の肉厚が全体的に最小限となるため、該ピン本体10のより一層の軽量化を図ることができる。
さらに、本実施形態では、一端側中径部11dと一端側大径部11bとの間の遷移部分を、一端側第1,第2アール部11f,11gからなる連続曲面により接続したことから、前記遷移部分が例えばエッジ(角部)を有する段差状等によって形成されているものと比較して、機関作動時にピストン2やコネクティングロッド3から外力が作用した際の応力集中を緩和することができる。この結果、ピストンピン1に意図しない変形が生じるのを抑制することができる。
ところで、鍛造によって成形された金属材料の内部にファイバーフローが形成されることは前述したとおりであるが、このファイバーフローは、該ファイバーフローに沿って外力が作用する場合における前記金属材料の靱性を向上させる性質を有している。
そこで、この性質を活かすべく本実施形態では、前記ピストンピン1を前述したような鍛造工程によって成形することにより、一端側第1,第2アール部11f,11gが形成される領域におけるピン本体10内部のファイバーフローAを、ピン本体10の中心軸線Lに近づく方向へ立てる(配向する)ようにした。
これにより、一端側第1,第2アール部11f,11gが形成される領域におけるピン本体10内部のファイバーフローAの配向が、機関作動時にピストン2やコネクティングロッド3からピストンピン1に作用する外力の作用方向に近づくことから、該外力に対する靱性を向上させ、もってピストンピン1の強度を向上させることができる。
また、本実施形態では、前記一端側第1アール部11fを、その曲率半径r1が一端側第2アール部11gの曲率半径r2よりも大きくなるように形成したことから、ピン本体10の一端側第2アール部11gが形成される領域から一端側大径部11bが形成される領域にかけての肉厚の変化が緩やかとなる。これにより、ピン本体10の一端側10bの端部における肉厚が極端に薄くならず確保されることから、割れ等の不具合が抑制される。
さらに、一端側第2アール部11gの曲率半径r2を小さくしたことにより、ファイバーフローAの配向がより立ち上がることから、ピストンピン1の強度を向上することも可能となる。
また、本実施形態では、前記一端側第1アール部11fを、その曲率円C1の曲率中心O1がピン本体10の一端側10bの端縁よりも他端側10c寄りに位置するように形成したことから、一端側大径部11bの長手方向の巾長さを十分に確保し、ピストンピン1の軽量化に供することができる。
さらに、曲率中心O1がピン本体10の一端側10bの端縁上に位置するように一端側第1アール部11fを配置形成した場合と比べて、必然的に曲率半径r1が小径となることから、ファイバーフローAの配向が立ち上がるため、ピストンピン1のより一層の強度向上を図ることができる。
また、本実施形態では、前記一端側第2アール部11gを、その全領域が一端側ローラバニッシュ部2eの全領域よりもピン本体10の一端側10bに位置するようにした。これにより、前記第1ピン孔2cと一端側ローラバニッシュ部2eとの間に僅かながらも形成された角部E(図5参照)が、ピン本体10の一端側大径部11bや一端側第1,第2アール部11f,11gといった強度が比較的低い部位と当接することがなくなるため、該部位に大きな応力集中が発生して変形等が生じるといった不具合を抑制することができる。
本発明は、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜構成を変更することも可能である。
例えば、本実施形態では、ピン本体10(ピストンピン1)を鍛造によって成形するものとして説明したが、これを旋削(切削)加工等の機械加工によって成形してもよい。
以上説明した実施形態に基づくピストンピン及びピストンピンの製造方法としては、例えば、以下に述べる態様のものが考えられる。
ピストンピンは、その一つの態様において、金属材料からなるピン本体及び該ピン本体の長手方向に沿って形成された肉抜き孔を備え、内燃機関のピストンとコネクティングロッドとを連結する。前記肉抜き孔は、前記ピン本体の長手方向一端側に設けられた一端側大径部と、前記ピン本体の長手方向他端側に設けられた他端側大径部と、前記一端側大径部と前記他端側大径部の間に設けられ、内径が前記一端側大径部及び前記他端側大径部よりも小径に形成された中間小径部と、前記一端側大径部と前記中間小径部の間に設けられ、内径が前記一端側大径部側から前記中間小径部側に向かって減少すると共に、前記内径の変化率が前記一端側大径部側から前記中間小径部側に向かって増大するように形成された一端側第1アール部と、前記一端側第1アール部と前記中間小径部の間に設けられ、内径が前記一端側第1アール部から前記中間小径部側に向かって減少すると共に、前記内径の変化率が前記一端側第1アール部側から前記中間小径部側に向かって減少するように形成された一端側第2アール部と、前記他端側大径部と前記中間小径部の間に設けられ、内径が前記他端側大径部側から前記中間小径部側に向かって減少すると共に、前記内径の変化率が前記他端側大径部側から前記中間小径部側に向かって増大するように形成された他端側第1アール部と、前記他端側第1アール部と前記中間小径部の間に設けられ、内径が前記他端側第1アール部から前記中間小径部側に向かって減少すると共に、前記内径の変化率が前記他端側第1アール部側から前記中間小径部側に向かって減少するように形成された他端側第2アール部と、を有している。
前記ピストンピンの好ましい態様において、前記ピン本体は、鍛造によって成形され、長手方向の直交断面における外形が円形状に形成されていると共に、前記外形の中心点を通ってかつ、前記ピン本体の長手方向に延びる仮想線を前記ピン本体の中心軸線とした場合に、前記一端側第1アール部を構成する前記ピン本体の長手方向の領域では、前記金属材料のファイバーフローの方向が前記一端側大径部側から前記一端側第2アール部側に向かって前記ピン本体の長手方向に沿った方向から前記ピン本体の中心軸線の径方向に近づくように変化し、前記一端側第2アール部を構成する前記ピン本体の長手方向の領域では、前記ファイバーフローの方向が前記一端側第1アール部側から前記中間小径部側に向かって前記ピン本体の長手方向に沿った方向に近づくように変化し、前記他端側第1アール部を構成する前記ピン本体の長手方向の領域では、前記ファイバーフローの方向が前記他端側大径部側から前記他端側第2アール部側に向かって前記ピン本体の長手方向に沿った方向から前記ピン本体の中心軸線の径方向に近づくように変化し、前記他端側第2アール部を構成する前記ピン本体の長手方向の領域では、前記ファイバーフローの方向が前記他端側第1アール部側から前記中間小径部側に向かって前記ピン本体の長手方向に沿った方向に近づくように変化するようになっている。
別の好ましい態様では、前記ピストンピンの態様のいずれかにおいて、前記一端側第1アール部は、曲率半径が前記一端側第2アール部の曲率半径よりも大きくなるように形成され、前記他端側第1アール部は、曲率半径が前記他端側第2アール部の曲率半径よりも大きくなるように形成されている。
さらに別の好ましい態様では、前記ピストンピンの態様のいずれかにおいて、前記一端側第1アール部は、曲率中心が前記ピン本体の前記一端側の端縁よりも前記他端側寄りに位置するように形成され、前記他端側第1アール部は、曲率中心が前記ピン本体の前記他端側の端縁よりも前記一端側寄りに位置するように形成されている。
さらに別の好ましい態様では、前記ピストンピンの態様のいずれかにおいて、前記一端側大径部及び前記他端側大径部は、前記ピン本体を縦断面視した場合における内周面が、それぞれ前記ピン本体の長手方向とほぼ平行となるように形成されている。
さらに別の好ましい態様では、前記ピストンピンの態様のいずれかにおいて、前記内燃機関のピストンは、前記ピストンピンが挿入される1対のピン孔を備え、前記1対のピン孔は、前記ピン本体の長手方向における中央側の1対の端部に、それぞれローラバニッシュ処理が施される領域である一端側ローラバニッシュ部及び他端側ローラバニッシュ部を有し、前記一端側第2アール部は、全領域が前記一端側ローラバニッシュ部の全領域よりも前記ピン本体の長手方向一端側に位置し、前記他端側第2アール部は、全領域が前記他端側ローラバニッシュ部の全領域よりも前記ピン本体の長手方向他端側に位置するように形成されている。
ピストンピンの製造方法は、その一つの態様において、ピン本体及び該ピン本体の長手方向に沿って形成された肉抜き孔を備え、内燃機関のピストンとコネクティングロッドとを連結するピストンピンの製造方法であって、前記肉抜き孔は、前記ピン本体の長手方向一端側に設けられた一端側大径部と、前記ピン本体の長手方向他端側に設けられた他端側大径部と、前記一端側大径部と前記他端側大径部の間に設けられ、内径が前記一端側大径部及び前記他端側大径部よりも小径に形成された中間小径部と、前記一端側大径部と前記中間小径部の間に設けられ、内径が前記一端側大径部側から前記中間小径部側に向かって減少すると共に、前記内径の変化率が前記一端側大径部側から前記中間小径部側に向かって増大するように形成された一端側第1アール部と、前記一端側第1アール部と前記中間小径部の間に設けられ、内径が前記一端側第1アール部から前記中間小径部側に向かって減少すると共に、前記内径の変化率が前記一端側第1アール部側から前記中間小径部側に向かって減少するように形成された一端側第2アール部と、前記他端側大径部と前記中間小径部の間に設けられ、内径が前記他端側大径部側から前記中間小径部側に向かって減少すると共に、前記内径の変化率が前記他端側大径部側から前記中間小径部側に向かって増大するように形成された他端側第1アール部と、前記他端側第1アール部と前記中間小径部の間に設けられ、内径が前記他端側第1アール部から前記中間小径部側に向かって減少すると共に、前記内径の変化率が前記他端側第1アール部側から前記中間小径部側に向かって減少するように形成された他端側第2アール部と、を有し、前記ピン本体を構成する金属素材を前記ピン本体の長手方向一端側から前記肉抜き孔の形状に沿った型で押圧して塑性変形させる工程と、前記金属素材を前記ピン本体の長手方向他端側から前記肉抜き孔の形状に沿った型で押圧して塑性変形させる工程と、を有している。
前記ピストンピンの製造方法の好ましい態様として、前記一端側大径部及び前記他端側大径部は、前記ピン本体を縦断面視した場合における内周面が、それぞれ前記ピン本体の長手方向とほぼ平行となるように形成されている。
別の好ましい態様では、前記ピストンピンの製造方法の態様のいずれかにおいて、前記一端側第1アール部は、曲率半径が前記一端側第2アール部の曲率半径よりも大きくなるように形成され、前記他端側第1アール部は、曲率半径が前記他端側第2アール部の曲率半径よりも大きくなるように形成されている。
さらに別の好ましい態様では、前記ピストンピンの製造方法の態様のいずれかにおいて、前記一端側第1アール部は、曲率中心が前記ピン本体の前記一端側の端縁よりも前記他端側寄りに位置するように形成され、前記他端側第1アール部は、曲率中心が前記ピン本体の前記他端側の端縁よりも前記一端側寄りに位置するように形成されている。
さらに別の好ましい態様では、前記ピストンピンの製造方法の態様のいずれかにおいて、前記内燃機関のピストンは、前記ピストンピンが挿入される1対のピン孔を備え、前記1対のピン孔は、前記ピン本体の長手方向における中央側の1対の端部に、それぞれローラバニッシュ処理が施される領域である一端側ローラバニッシュ部及び他端側ローラバニッシュ部を有し、前記一端側第2アール部は、全領域が前記一端側ローラバニッシュ部の全領域よりも前記ピン本体の長手方向一端側に位置し、前記他端側第2アール部は、全領域が前記他端側ローラバニッシュ部の全領域よりも前記ピン本体の長手方向他端側に位置するように形成されている。

Claims (11)

  1. 金属材料からなるピン本体及び該ピン本体の長手方向に沿って形成された肉抜き孔を備え、内燃機関のピストンとコネクティングロッドとを連結するピストンピンであって、
    前記肉抜き孔は、
    前記ピン本体の長手方向一端側に設けられた一端側大径部と、
    前記ピン本体の長手方向他端側に設けられた他端側大径部と、
    前記一端側大径部と前記他端側大径部の間に設けられ、内径が前記一端側大径部及び前記他端側大径部よりも小径に形成された中間小径部と、
    前記一端側大径部と前記中間小径部の間に設けられ、内径が前記一端側大径部側から前記中間小径部側に向かって減少すると共に、前記内径の変化率が前記一端側大径部側から前記中間小径部側に向かって増大するように形成された一端側第1アール部と、
    前記一端側第1アール部と前記中間小径部の間に設けられ、内径が前記一端側第1アール部から前記中間小径部側に向かって減少すると共に、前記内径の変化率が前記一端側第1アール部側から前記中間小径部側に向かって減少するように形成された一端側第2アール部と、
    前記他端側大径部と前記中間小径部の間に設けられ、内径が前記他端側大径部側から前記中間小径部側に向かって減少すると共に、前記内径の変化率が前記他端側大径部側から前記中間小径部側に向かって増大するように形成された他端側第1アール部と、
    前記他端側第1アール部と前記中間小径部の間に設けられ、内径が前記他端側第1アール部から前記中間小径部側に向かって減少すると共に、前記内径の変化率が前記他端側第1アール部側から前記中間小径部側に向かって減少するように形成された他端側第2アール部と、
    を有し
    前記一端側第1アール部は、曲率半径が前記一端側第2アール部の曲率半径よりも大きくなるように形成され、
    前記他端側第1アール部は、曲率半径が前記他端側第2アール部の曲率半径よりも大きくなるように形成されたことを特徴とするピストンピン。
  2. 請求項1に記載のピストンピンにおいて、
    前記ピン本体は、
    鍛造によって成形され、長手方向の直交断面における外形が円形状に形成されていると共に、
    前記外形の中心点を通ってかつ、前記ピン本体の長手方向に延びる仮想線を前記ピン本体の中心軸線とした場合に、
    前記一端側第1アール部を構成する前記ピン本体の長手方向の領域では、前記金属材料のファイバーフローの方向が前記一端側大径部側から前記一端側第2アール部側に向かって前記ピン本体の長手方向に沿った方向から前記ピン本体の中心軸線の径方向に近づくように変化し、
    前記一端側第2アール部を構成する前記ピン本体の長手方向の領域では、前記ファイバーフローの方向が前記一端側第1アール部側から前記中間小径部側に向かって前記ピン本体の長手方向に沿った方向に近づくように変化し、
    前記他端側第1アール部を構成する前記ピン本体の長手方向の領域では、前記ファイバーフローの方向が前記他端側大径部側から前記他端側第2アール部側に向かって前記ピン本体の長手方向に沿った方向から前記ピン本体の中心軸線の径方向に近づくように変化し、
    前記他端側第2アール部を構成する前記ピン本体の長手方向の領域では、前記ファイバーフローの方向が前記他端側第1アール部側から前記中間小径部側に向かって前記ピン本体の長手方向に沿った方向に近づくように変化することを特徴とするピストンピン。
  3. 請求項に記載のピストンピンにおいて、
    前記中間小径部の中間部に、前記中間小径部よりも小径に形成された小径部を有することを特徴とするピストンピン。
  4. 請求項2に記載のピストンピンにおいて、
    前記一端側第1アール部は、曲率中心が前記ピン本体の前記一端側の端縁よりも前記他端側寄りに位置するように形成され、
    前記他端側第1アール部は、曲率中心が前記ピン本体の前記他端側の端縁よりも前記一端側寄りに位置するように形成されることを特徴とするピストンピン。
  5. 請求項1に記載のピストンピンにおいて、
    前記一端側大径部及び前記他端側大径部は、前記ピン本体を縦断面視した場合における内周面が、それぞれ前記ピン本体の長手方向とほぼ平行となるように形成されていることを特徴とするピストンピン。
  6. 請求項1に記載のピストンピンにおいて、
    前記内燃機関のピストンは、前記ピストンピンが挿入される1対のピン孔を備え、
    前記1対のピン孔は、前記ピン本体の長手方向における中央側の1対の端部に、それぞれローラバニッシュ処理が施される領域である一端側ローラバニッシュ部及び他端側ローラバニッシュ部を有し、
    前記一端側第2アール部は、全領域が前記一端側ローラバニッシュ部の全領域よりも前記ピン本体の長手方向一端側に位置し、
    前記他端側第2アール部は、全領域が前記他端側ローラバニッシュ部の全領域よりも前記ピン本体の長手方向他端側に位置するように形成されることを特徴とするピストンピン。
  7. ピン本体及び該ピン本体の長手方向に沿って形成された肉抜き孔を備え、内燃機関のピストンとコネクティングロッドとを連結するピストンピンの製造方法であって、
    前記肉抜き孔は、
    前記ピン本体の長手方向一端側に設けられた一端側大径部と、
    前記ピン本体の長手方向他端側に設けられた他端側大径部と、
    前記一端側大径部と前記他端側大径部の間に設けられ、内径が前記一端側大径部及び前記他端側大径部よりも小径に形成された中間小径部と、
    前記一端側大径部と前記中間小径部の間に設けられ、内径が前記一端側大径部側から前記中間小径部側に向かって減少すると共に、前記内径の変化率が前記一端側大径部側から前記中間小径部側に向かって増大するように形成された一端側第1アール部と、
    前記一端側第1アール部と前記中間小径部の間に設けられ、内径が前記一端側第1アール部から前記中間小径部側に向かって減少すると共に、前記内径の変化率が前記一端側第1アール部側から前記中間小径部側に向かって減少するように形成された一端側第2アール部と、
    前記他端側大径部と前記中間小径部の間に設けられ、内径が前記他端側大径部側から前記中間小径部側に向かって減少すると共に、前記内径の変化率が前記他端側大径部側から前記中間小径部側に向かって増大するように形成された他端側第1アール部と、
    前記他端側第1アール部と前記中間小径部の間に設けられ、内径が前記他端側第1アール部から前記中間小径部側に向かって減少すると共に、前記内径の変化率が前記他端側第1アール部側から前記中間小径部側に向かって減少するように形成された他端側第2アール部と、
    を有し、
    前記一端側第1アール部は、曲率半径が前記一端側第2アール部の曲率半径よりも大きくなるように形成され、
    前記他端側第1アール部は、曲率半径が前記他端側第2アール部の曲率半径よりも大きくなるように形成されていて、
    前記ピン本体を構成する金属素材を前記ピン本体の長手方向一端側から前記肉抜き孔の形状に沿った型で押圧して塑性変形させる工程と、
    前記金属素材を前記ピン本体の長手方向他端側から前記肉抜き孔の形状に沿った型で押圧して塑性変形させる工程と、
    を有することを特徴とするピストンピンの製造方法。
  8. 請求項7に記載のピストンピンの製造方法において、
    前記一端側大径部及び前記他端側大径部は、前記ピン本体を縦断面視した場合における内周面が、それぞれ前記ピン本体の長手方向とほぼ平行となるように形成されていることを特徴とするピストンピンの製造方法。
  9. 請求項7に記載のピストンピンの製造方法において、
    前記中間小径部の中間部に、前記中間小径部よりも小径に形成された小径部を有することを特徴とするピストンピンの製造方法。
  10. 請求項7に記載のピストンピンの製造方法において、
    前記一端側第1アール部は、曲率中心が前記ピン本体の前記一端側の端縁よりも前記他端側寄りに位置するように形成され、
    前記他端側第1アール部は、曲率中心が前記ピン本体の前記他端側の端縁よりも前記一端側寄りに位置するように形成されることを特徴とするピストンピンの製造方法。
  11. 請求項7に記載のピストンピンの製造方法において、
    前記内燃機関のピストンは、前記ピストンピンが挿入される1対のピン孔を備え、
    前記1対のピン孔は、前記ピン本体の長手方向における中央側の1対の端部に、それぞれローラバニッシュ処理が施される領域である一端側ローラバニッシュ部及び他端側ローラバニッシュ部を有し、
    前記一端側第2アール部は、全領域が前記一端側ローラバニッシュ部の全領域よりも前記ピン本体の長手方向一端側に位置し、
    前記他端側第2アール部は、全領域が前記他端側ローラバニッシュ部の全領域よりも前記ピン本体の長手方向他端側に位置するように形成されることを特徴とするピストンピンの製造方法。
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