JP6655406B2 - ラベル、ラベルの製造方法、ラベルの使用方法 - Google Patents

ラベル、ラベルの製造方法、ラベルの使用方法 Download PDF

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Description

本発明は、ラベル、ラベルの製造方法、ラベルの使用方法に関する。
商品、車両、構造物、各種物品等の被着体に貼着されるラベルとして、粘着剤を用いたラベルが広く使用されている。ラベルを被着体に貼着した後で、ラベルが不要になったとき、あるいは被着体を処分する際にラベルを分別するとき等に、被着体からラベルを容易に剥がしたい場合がある。しかし、粘着剤の粘着力が弱いと、ラベルを被着体に貼着して利用する段階で、意図せずにラベルが剥がれやすくなる。
特許文献1には、基材の両端部に設けられた強粘着部と、強粘着部以外の領域に設けられた弱粘着部とから構成される印字用ラベルが記載されている。また、特許文献1には、強粘着部と弱粘着部に同一の粘着剤を用いる場合は、粘着剤を網目や網点のパターンに塗布することにより弱粘着部を設けることが記載されている。印字用ラベルの全面が被着体に貼着される場合も、長手方向の両端部のみが強粘着部であるため、容易に剥離することができると記載されている。
特許文献2には、支持体(基材)の剥離予定部と非剥離予定部との間に切取線を設け、非剥離予定部には強粘着層を、剥離予定部には弱粘着層を形成したラベルシートが記載されている。また、特許文献2には、ラベルを剥離する場合には、剥離予定部の弱粘着層が剥離されるが、非剥離予定部の強粘着層は被着体に貼着されたままとなることが記載されている。
特許文献3には、外枠部と、外枠部からカット可能なラベル部とを有するキャンペーンラベルにおいて、外枠部の粘着層の粘着力はラベル部の粘着層の粘着力よりも強くなっていることが記載されている。また、特許文献3には、消費者がキャンペーンに参加する際には、外枠部が貼着されたまま、ラベル部のみを剥がすことが記載されている。
特開2007−133076号公報 実開平2−35169号公報 特開2002−268557号公報
特許文献1に記載のラベルの場合、弱粘着部を剥離した後であれば、両端の強粘着部も容易に剥離できるという思想であるが、実際には、強粘着部を剥離することは難しく、ラベルまたは粘着剤の一部が被着体に残留しやすい。また、特許文献2,3に記載のラベルには、強粘着部を剥離するという思想自体が存在していない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、強粘着部を含めて容易に剥離することが可能なラベル、ラベルの製造方法、ラベルの使用方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、基材層と粘着剤層を含む積層体からなるラベルであって、前記粘着剤層が、アクリルポリマー成分と、紫外線の照射により重合可能な低分子成分と、架橋剤と、紫外線重合開始剤を含有し、前記粘着剤層は、前記ラベルの面内端部において、粘着力が15N/25mm以上であり、紫外線の照射により重合して粘着力が低下する粘着剤層を有し、前記粘着剤層において、前記面内端部に連続して形成された面内中央部には、前記ラベルを構成する積層体の積層が維持された状態で、前記面内端部の粘着剤層よりも粘着力が小さく、粘着力が5N/25mm以下である粘着剤層を有し、前記面内端部の粘着剤層が、前記ラベルの長手方向または幅方向の両端部、あるいは、前記ラベルの全周または周囲の一部に設けられることを特徴とするラベルを提供する。
前記アクリルポリマー成分が、アクリル系モノマーのホモポリマーまたはコポリマー、あるいはアクリル系モノマーと非アクリル系モノマーとのコポリマーであることが好ましい。
前記粘着剤層において、前記面内端部の粘着剤層が設けられる領域の外側に、粘着剤層が設けられない領域を有することが好ましい。
前記積層体が、さらに印刷層を有することが好ましい。
前記積層体が、さらに紫外線カット層を有することが好ましい。
前記粘着剤層の表面に剥離層が積層されていることが好ましい。
前記積層体の前記粘着剤層の表面とは反対側である裏面に防水層を有することが好ましい。
また、前記課題を解決するため、本発明は、前記ラベルの製造方法であって、紫外線の照射により重合して粘着力が低下する粘着剤層をラベルの面内端部および面内中央部に形成した後、前記面内中央部に紫外線を照射して、前記面内中央部の粘着力を低下させることを特徴とするラベルの製造方法を提供する。
また、前記課題を解決するため、本発明は、前記ラベルの使用方法であって、前記粘着剤層の表面を被着体に貼着した後に、前記面内端部に紫外線を照射して、前記面内端部の粘着剤層の粘着力を低下させることを特徴とするラベルの使用方法を提供する。
本発明によれば、面内端部の粘着剤層は、ラベルを被着体に貼着している間には強い粘着力を有し、ラベルを被着体から剥離する際には、紫外線の照射によって粘着力を低下させるかまたは無くすことができるので、ラベル全体を容易に剥離することができる。
本発明のラベルの一例を示す斜視図である。 紫外線カット層を基材の裏側に有するラベルの一例を示す断面図である。 紫外線カット層を基材の表側に有するラベルの一例を示す断面図である。 紫外線カット層を基材の両面に有するラベルの一例を示す断面図である。
以下、好適な実施形態に基づき、図面を参照して本発明を説明する。
図1の斜視図に、本実施形態のラベルを示す。このラベル20は、基材層を含むラベル本体10と、ラベル本体10を被着体に貼着するための粘着剤層12を有する積層体からなる。ラベル本体10は、図2〜図4に示すように、基材層11と紫外線カット層13を含む積層体とすることができる。
粘着剤層12は、ラベルの面内端部に強粘着の粘着剤層12aと、ラベルの面内中央部に弱粘着の粘着剤層12bとを有する。粘着剤層12aは、紫外線の照射により重合して粘着力が低下する粘着剤層である。面内端部の粘着剤層12aは、面内中央部の粘着剤層12bよりも粘着力が大きい。このため、ラベルを被着体に貼着すると、面内端部がしっかりと被着体に接着される。擦れや風雨などの外部刺激に対しても、ラベルが端部から徐々に剥離することを抑制し、長期にわたって粘着力を維持することができる。
面内端部の粘着剤層12aが設けられる範囲は、特に限定されないが、ラベルの長手方向または幅方向の両端部、ラベルの全周または周囲の一部などが挙げられる。面内端部の粘着剤層12aの幅や、面内端部の粘着剤層12aと面内中央部の粘着剤層12bとの寸法比なども適宜設定が可能である。
面内端部の粘着剤層12aの粘着力としては、例えば10N/25mm以上、15N/25mm以上、20N/25mm以上、30N/25mm程度などが挙げられる。また、面内端部の粘着剤層12aが紫外線の照射により粘着力を低下させることが可能な程度は、例えば十分な量の紫外線(粘着力の低下がこれ以上見込めない程度)を照射した後の粘着力の値として、7N/25mm以下、5N/25mm以下、3N/25mm以下、1N/25mm程度などが挙げられる。
粘着剤層12の面内において、面内端部の粘着剤層12aが設けられる領域の外側に、粘着剤層12が設けられない領域を有してもよい。粘着剤層12の幅または長さが、ラベル本体10の幅または長さより小さい場合、面内端部の粘着剤層12aの外側に接して、粘着剤層12が設けられない領域を有することにより、ラベルを剥離する際に手指などを差し込みやすくなる「剥がししろ」の機能や、面内端部の粘着剤層12aに外部の紫外線が当たりにくくなる「日よけ」の機能を付与することができる。
面内中央部の粘着剤層12bは、面内端部の粘着剤層12aに連続して形成されていることが好ましい。各粘着剤層12a,12bの間に段差や隙間を生じないので、ラベルを被着体に貼着した際、ラベル本体10の外面に凹凸等の起伏が生じにくい。なお、ラベルが被着体に接する面の面内中央部は、面内端部の粘着剤層12aよりも粘着力が小さい弱粘着の粘着剤層12bに限らず、粘着力を有しない樹脂層であってもよい。面内中央部の粘着力としては、例えば7N/25mm以下、5N/25mm以下、3N/25mm以下、1N/25mm程度などが挙げられる。
面内端部の粘着剤層12aは、少なくともベースポリマー成分と、架橋剤と、紫外線重合開始剤を含有することが好ましい。粘着剤のベースポリマー成分としては、アクリルポリマー成分、シリコーンポリマー成分、ウレタンポリマー成分、ゴム系ポリマー等のポリマー成分が挙げられる。アクリルポリマー成分としては、後述するアクリル系モノマーのホモポリマーまたはコポリマー(共重合体)、アクリル系モノマーと非アクリル系モノマーとの共重合体、あるいはこれらのポリマーの架橋物が挙げられる。
面内端部の粘着剤層12aは、紫外線の照射により重合して粘着力が低下する粘着剤層とするため、紫外線の照射により重合可能な成分を含むことが好ましい。重合可能な成分は、ポリマー成分の一部または全部として、重合可能な官能基(ビニル基、エポキシ基など)を有するポリマー成分を使用することも可能であるが、重合可能な低分子成分(重合性化合物)が好ましい。
紫外線の照射により重合可能な低分子成分としては、低分子のモノマー成分、オリゴマー成分が挙げられる。中でも、アクリル酸またはその誘導体であるアクリル系のモノマー成分またはオリゴマー成分が好ましい。重合可能な低分子成分としては、重合可能な官能基を1分子に1個有する単官能性化合物と、2個以上有する多官能性化合物とがあり、いずれか一方または両方を使用することができる。
アクリル系の重合可能な低分子成分としては、アクリル酸、メタクリル酸、その他の不飽和カルボン酸、これらの酸のエステル類、アミド類、ニトリル類、無水物類、塩類などであり、例えば、(メタ)アクリル酸、アルキル(メタ)アクリレート、水酸基を有する(メタ)アクリレート、アルコキシ基を有する(メタ)アクリレート、エーテル基を有する(メタ)アクリレート、アミノ基または置換アミノ基を有する(メタ)アクリレート、カルボキシ基を有する(メタ)アクリレート、環状アルキル基または芳香族基を有する(メタ)アクリレート、アルキル(メタ)アクリルアミド、水酸基を有する(メタ)アクリルアミド、アルコキシ基を有する(メタ)アクリルアミド、エーテル基を有する(メタ)アクリルアミド、アミノ基または置換アミノ基を有する(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリル、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレートなどの1種または2種以上が挙げられる。
非アクリル系の重合可能な低分子成分としては、スチレン等の不飽和炭化水素、ビニルエーテル等の不飽和エーテル類、酢酸ビニル等の不飽和エステル類などの1種または2種以上が挙げられる。
架橋剤としては、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、金属キレート系、メラミン系架橋剤、アジリジン系架橋剤などの1種または2種以上が挙げられる。架橋剤は、ポリマー成分を架橋するために使用することができる。ポリマー成分は、架橋剤と反応することが可能な官能基として、架橋剤の種類に応じ、水酸基、カルボキシ基などの官能基を有することが好ましい。
紫外線重合開始剤としては、特に限定されないが、例えば、アセトフェノン系光重合開始剤、アルキルフェノン系光重合開始剤、ベンゾイン系光重合開始剤、ベンゾフェノン系光重合開始剤、チオキサントン系光重合開始剤、オキシムエステル系光重合開始剤、アシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤、カチオン系光重合開始剤などの1種または2種以上が挙げられる。
面内中央部の粘着剤層12bは、紫外線の照射により重合して粘着力が低下した粘着剤層または粘着力がなくなった樹脂層であってもよい。この場合、面内端部の粘着剤層12aと同一の原料を使用して、面内中央部の粘着剤層12bを形成することも可能である。面内中央部の粘着剤層12bまたは粘着力を有しない樹脂層が、紫外線重合開始剤を含有してもよい。
基材層11は、ラベルの基材として使用可能であれば特に限定されず、例えば、樹脂フィルム、シート、金属箔、紙、合成紙、不織布などから構成することができる。基材層11が、2種以上の材料を含む複合材料や積層体などであってもよい。
ラベルを構成する積層体は、紫外線カット層を有することが好ましい。紫外線カット層は、ラベル本体10に設けられることが好ましい。図2に示すように、紫外線カット層13を基材層11の裏側に有してもよい。図3に示すように、紫外線カット層13を基材層11の表側(基材層11と粘着剤層12との間)に有してもよい。図4に示すように、紫外線カット層13を基材層11の両面に有してもよい。なお、図2〜4の例示以外にも種々の態様を採用することもでき、例えば、基材層11が紫外線カット層を兼ねてもよい。
紫外線カット層13を設けることにより、ラベルの使用中に面内端部の粘着剤層12aに対する紫外線の照射量を低減し、粘着力の低下を抑制することができる。このため、ラベルが屋外など外部から紫外線を受けやすい環境で使用される場合には、紫外線カット層を設けることで、ラベルの使用可能な期間を長期化することができる。紫外線カット層13が面内に形成される範囲は、ラベル本体10の全面でもよく、面内端部の粘着剤層12aに重なる領域のみ、あるいはその周辺部までとしてもよい。
紫外線カット層としては、紫外線吸収剤を含有する紫外線吸収層、紫外線散乱剤を含有する紫外線散乱層、紫外線反射性を有する紫外線反射層が挙げられる。基材層11を構成する樹脂などの材料に紫外線の吸収性、散乱性または反射性を付与してもよい。紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、トリアジン系化合物、ベンゾエート系化合物、サリチル酸系化合物などが挙げられる。紫外線散乱剤としては、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、カラミン等の無機粒子が挙げられる。紫外線反射層としては、金属の薄膜、蒸着層等が挙げられる。
ラベルを構成する積層体は、印刷層、塗膜層、ホログラム層、エンボス層などの意匠層または表示層(以下、「印刷層等」という。)を有することが好ましい。印刷層等は、ラベル本体10に設けられることが好ましい。例えば、基材層11が不透明である場合には、印刷層等が、基材層11の裏側(粘着剤層12とは反対の側)に設けられることが好ましい。基材層11が透明または半透明である場合には、基材層11の表側(粘着剤層12の側)に印刷層等を設けることもできる。基材層11自体が印刷層等を含むこともできる。
印刷層等に表現される内容は、文字や記号などの視覚情報に限らず、模様、絵柄、枠線、図形、写真など特に限定されず、これらの1種または2種以上を含むことができる。ラベルの利用者が表示等の内容を記入または描写するため、インク受容層等の被印刷部を有してもよい。
粘着剤層12の表面には、剥離層14が積層されていることが好ましい。剥離層14は剥離フィルム、剥離シート、剥離紙などの剥離材料であってもよい。剥離層14は、シリコーン等の剥離剤を含んでもよい。剥離層14は、紫外線をカットする機能を有してもよい。剥離層14が紫外線を透過する基材を含む場合には、さらに剥離層14が紫外線カット層を含んでもよい。
ラベルを構成する積層体は、粘着剤層の表面とは反対側である裏面に防水層を有することが好ましい。防水層としては、ポリエステル、ポリオレフィン等の樹脂層、硬化樹脂塗膜、金属箔等の金属層を含む1層または2層以上が挙げられる。防水層を有する代わりに、基材や印刷層などが防水性を有してもよい。防水層の代わりに、あるいは防水層とともに、ハードコート層を積層することもできる。
本実施形態のラベルの製造方法は、特に限定されないが、基材層11またはこれを含む積層体上に粘着剤層12を形成する際、ラベルの面内端部と面内中央部を含む面内に、紫外線の照射により重合して粘着力が低下する粘着剤を層状に形成した後、面内中央部に紫外線を照射して、面内中央部の粘着力を低下させるかまたは無くすことで、面内端部の粘着剤層12aと面内中央部の粘着剤層12bを作り分けることが好ましい。なお、基材層11またはこれを含む積層体上に、面内端部の粘着剤層12aと面内中央部の粘着剤層12bとを別々の工程で形成することも可能である。
基材層11またはこれを含む積層体上に、紫外線の照射により重合して粘着力が低下する粘着剤を層状に形成する方法としては、基材層11またはこれを含む積層体上に、粘着剤を直接塗布して粘着剤層を形成する方法、剥離フィルム上に粘着剤を塗布した後で剥離フィルム上の粘着剤層を基材層11またはこれを含む積層体上に転写する方法などが挙げられる。粘着剤を塗布した後に、粘着剤層の表面に剥離フィルムを積層してもよい。
粘着剤層の面内中央部に紫外線を照射する方法においては、粘着剤層の表面を、紫外線を透過することが可能な剥離フィルムで覆い、当該剥離フィルムを通して粘着剤層に紫外線を照射してもよい。この場合、剥離フィルムが酸素ガスを透過しない材料であると、酸素ガスによる重合阻害を抑制できるので好ましい。粘着剤層の表面を剥離フィルムで覆わずに、周囲の酸素濃度を低下させた雰囲気下で粘着剤層に紫外線を照射することも好ましい。
基材層11またはこれを含む積層体に対する粘着剤層12の接着を確実にする観点からは、面内中央部の粘着剤層に紫外線を照射する際、基材層11またはこれを含む積層体上に粘着剤層が積層された状態とするか、または基材層11またはこれを含む積層体上に粘着剤層を転写する工程中であることが好ましい。粘着剤層12に紫外線を照射した後に、粘着剤層12の表面に剥離フィルム(剥離層14)を積層してもよい。
製造工程において使用した剥離フィルムが製品において不要である場合は、剥離フィルムを剥がして製品とすることができる。さらに、製造工程において使用した剥離フィルムとは異なる剥離フィルム(剥離層14)を、製品の粘着剤層の表面に積層することもできる。製造工程において紫外線を透過する剥離フィルムを使用し、製品において紫外線をカットする剥離フィルム(剥離層14)を使用してもよい。
ラベル本体10を構成する各層は、製造に支障のない範囲で、任意の順序により積層することができる。基材層11と粘着剤層12との間に積層される層は、基材層11またはこれを含む積層体上に粘着剤層12が積層される前に形成されることが好ましい。
本実施形態のラベルは、粘着剤層12の表面を被着体に貼着することにより、各種の表示等に利用することができる。被着体としては、商品やその包装、自動車等の車両、建築物等の構造物、各種物品等が挙げられる。ラベルが貼着された被着体が設置される場所も特に限定されず、住宅、工場等の施設内、ピロティや軒下などの外気に開放された箇所、屋外、橋梁、高架、トンネル内等が挙げられる。
貼着された後のラベルを被着体から剥離する際には、面内端部の粘着剤層12aに紫外線を照射することにより、面内端部の粘着剤層12aの粘着力を低下させるかまたは無くすことができるので、剥離が容易になる。紫外線の照射は、ラベルを被着体から剥離する前にラベルの端部から紫外線を照射してもよく、端部から少しラベルを剥離した後に、さらにラベルの端部から紫外線を照射してもよい。
紫外線の照射により粘着力が低下した後の面内端部の粘着剤層12aの粘着力としては、例えば7N/25mm以下、5N/25mm以下、3N/25mm以下、1N/25mm程度などが挙げられる。
以上、本発明を好適な実施形態に基づいて説明してきたが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
被着体またはラベル本体が紫外線を透過する場合は、ラベルを剥離する前に、被着体またはラベル本体を通して、紫外線を照射し、粘着剤層の粘着力を低下させてもよい。この場合、紫外線の照射により重合して粘着力が低下する粘着剤層を、ラベルの面内端部だけでなく、面内中央部にも、さらには全面にも形成することができる。
上述のラベルは、紫外線の代わりに、他の電磁波、電子線、熱線などのエネルギー線を照射して粘着剤層の粘着力を低下させるように構成することも可能である。この場合、紫外線重合開始剤や紫外線カット層等の構成は、粘着剤層の粘着力の低下に使用するエネルギー線の種類や性質に応じて、適宜変更することもできる。
以下、実施例をもって本発明を具体的に説明する。なお、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
アクリルポリマーを含む粘着剤として、「SKダイン(登録商標)2094」(綜研化学株式会社、酸価:33、数平均分子量7万、固形分濃度25%)を固形分として100重量部、エポキシ系硬化剤として、「E−AX」(綜研化学株式会社)を0.27重量部、重合可能な低分子成分として、ウレタンアクリレートオリゴマーである「UV−3310」及び「UV−1700B」(日本合成化学工業株式会社)を各5重量部、紫外線重合開始剤として、イルガキュア(登録商標)184(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)を0.1重量部の割合で混合した粘着剤組成物を調製した。
この粘着剤組成物を、剥離フィルム(厚さ38μm)の片面に乾燥後の厚さが50μmとなるように塗布して、粘着剤層を形成した。さらに、粘着剤層の上に、別の剥離フィルム(厚さ38μm)を積層し、両面粘着フィルムを作製した。2つの剥離フィルムは、一方が軽剥離面、他方が重剥離面を有し、紫外線透過性を有する。
軽剥離面を有する剥離フィルムを剥離して、重剥離面を有する剥離フィルムおよび粘着剤層を含む積層体をラベル本体(基材層)に転写した。その後、ラベル本体(基材層)と重剥離面を有する剥離フィルムとの間に積層された粘着剤層に対して、面内端部の紫外線を遮蔽するマスクおよび重剥離面を有する剥離フィルムを介して、紫外線発光ダイオード(UV−LED)から紫外線を照射し、面内中央部の粘着剤層の粘着力を低下させることにより、ラベル本体(基材層)と粘着剤層と重剥離面を有する剥離フィルムとが積層された構成のラベルを作製した。
(実施例2)
実施例1と同じ粘着剤組成物を、ラベル本体(基材層)の片面に乾燥後の厚さが50μmとなるように塗布して、粘着剤層を形成した。さらに、粘着剤層の上に、剥離フィルム(厚さ38μm)を積層した。その後、ラベル本体(基材層)と剥離フィルムとの間に積層された粘着剤層に対して、面内端部の紫外線を遮蔽するマスクおよび剥離フィルムを介して、紫外線発光ダイオード(UV−LED)から紫外線を照射し、面内中央部の粘着剤層の粘着力を低下させることにより、ラベル本体(基材層)と粘着剤層と剥離フィルムとが積層された構成のラベルを作製した。
(比較例1)
粘着剤組成物の組成から、重合可能な低分子成分と紫外線重合開始剤を省略したこと以外は、実施例1と同様にして、ラベルを作製した。
(剥離力の測定)
剥離力(N/50mm)は、紫外線を照射する前の粘着剤層と剥離フィルムとが積層された積層体から、50mmの幅で裁断してサンプルを作製し、このサンプルの粘着剤層から、剥離フィルムを180°、300m/minの条件で剥離したときの剥離強度として求めた。実施例1および比較例1では両面粘着フィルムからサンプルを作製し、軽剥離面および重剥離面のそれぞれについて剥離力を測定した。
(粘着力の測定)
粘着力(N/25mm)は、紫外線が照射されていない面内端部と、紫外線が照射されていない面内中央部とからそれぞれ25mmの幅で裁断されたラベルのサンプルを作製し、このサンプルから剥離フィルムを剥がしたラベルを被着体(ガラス板)に貼着した後、被着体からラベルを180°、300m/minの条件で剥離したときの剥離強度として求めた。
表1に、粘着剤の組成と剥離力および粘着力の測定結果をまとめて示す。
Figure 0006655406
表1に示すように、実施例1,2のラベルでは、単一の粘着剤層に対して部分的に紫外線を照射することにより、面内端部の粘着力が強く、面内中央部の粘着力が弱い粘着剤層を形成することができ、生産性を向上することができた。
また、実施例1,2のラベルを剥離する前に、面内端部の粘着剤層に紫外線を照射したところ、面内端部の粘着力は、面内中央部の粘着力と同程度に低下し、被着体から容易にラベルを剥離することができた。
比較例1のラベルは、粘着剤層が全面的に強粘着であるので、容易に剥離することができず、剥離時のラベルの破損や糊残り等の問題があり、被着体から跡を残さないようにラベルを剥離することが困難であった。
10…ラベル本体、11…基材層、12…粘着剤層、12a…面内端部の粘着剤層、12b…面内中央部の粘着剤層、13…紫外線カット層、14…剥離層、20…ラベル。

Claims (9)

  1. 基材層と粘着剤層を含む積層体からなるラベルであって、
    前記粘着剤層が、アクリルポリマー成分と、紫外線の照射により重合可能な低分子成分と、架橋剤と、紫外線重合開始剤を含有し、
    前記粘着剤層は、前記ラベルの面内端部において、粘着力が15N/25mm以上であり、紫外線の照射により重合して粘着力が低下する粘着剤層を有し、
    前記粘着剤層において、前記面内端部に連続して形成された面内中央部には、前記ラベルを構成する積層体の積層が維持された状態で、前記面内端部の粘着剤層よりも粘着力が小さく、粘着力が5N/25mm以下である粘着剤層を有し、
    前記面内端部の粘着剤層が、前記ラベルの長手方向または幅方向の両端部、あるいは、前記ラベルの全周または周囲の一部に設けられることを特徴とするラベル。
  2. 前記アクリルポリマー成分が、アクリル系モノマーのホモポリマーまたはコポリマー、あるいはアクリル系モノマーと非アクリル系モノマーとのコポリマーであることを特徴とする請求項1に記載のラベル。
  3. 前記粘着剤層において、前記面内端部の粘着剤層が設けられる領域の外側に、粘着剤層が設けられない領域を有することを特徴とする請求項1または2に記載のラベル。
  4. 前記積層体が、さらに印刷層を有することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のラベル。
  5. 前記積層体が、さらに紫外線カット層を有することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のラベル。
  6. 前記粘着剤層の表面に剥離層が積層されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のラベル。
  7. 前記積層体の前記粘着剤層の表面とは反対側である裏面に防水層を有することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のラベル。
  8. 請求項1〜のいずれか1項に記載のラベルの製造方法であって、紫外線の照射により重合して粘着力が低下する粘着剤層をラベルの面内端部および面内中央部に形成した後、前記面内中央部に紫外線を照射して、前記面内中央部の粘着力を低下させることを特徴とするラベルの製造方法。
  9. 請求項1〜のいずれか1項に記載のラベルの使用方法であって、前記粘着剤層の表面を被着体に貼着した後に、前記面内端部に紫外線を照射して、前記面内端部の粘着剤層の粘着力を低下させることを特徴とするラベルの使用方法。
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