JP6654572B2 - アッセイ即応凍結細胞及びその性能の変動性を最小にする方法 - Google Patents

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Description

本発明は、アッセイ即応(assay−ready)凍結細胞の分野に関する。
アッセイ即応凍結細胞の使用は、実験室における細胞培養又は継続的な細胞の維持を必要とすることなく、細胞に基づくアッセイを行うことを可能にし、これにより、コストを大いに低減し、細胞に基づくアッセイの適用性を、スクリーニングアッセイ及び診断における日常的な使用まで増大させる。しかしながら、アッセイ即応凍結細胞は、特定のアッセイにおいて用いられるとき、継続的に培養された細胞と比較して、顕著に低減された感度をしばしば示す。加えて、細胞の個々のロット、並びにアッセイ即応凍結細胞の個々のバイアルは、その性能において、高い程度の両方の、アッセイ内変動性とアッセイ間変動性をしばしば示す。細胞のビンブラスチンでの処理は、アッセイ感度を低減することなく、細胞増殖を止める手段を提供し、これにより、消費者に細胞自体を培養させないが、アッセイ即応凍結細胞の商業化が可能になる(国際特許出願公開第2004/039990号、米国特許出願公開第2004/0235157号、米国特許第7,470,536号)。
細胞のビンブラスチンでの処理、及び続く凍結は、それぞれ、ビンブラスチン処理に起因するアポトーシス、及び細胞溶解、及び氷結晶形成を導き得る。これは、種々のタンパク質分解酵素(カスパーゼ、カテプシン、及びカルパイン)の活性化、及びサイトゾルへの放出をもたらす。アポトーシス、及び/又は細胞溶解はまた、ユビキチン化、及びそれ故に、増大したプロテアソーム活性を導き得る。活性酸素種(ROS)はまた、放出され、酸化ストレスの状態を作りだし得る。上記の全てが、生物発光酵素活性を潜在的に変えるか、又は損ない、レポーター遺伝子アッセイの結果と干渉し得る。ホタルルシフェラーゼ(FL)は、一般に、ウミシイタケルシフェラーゼ(RL)より安定でなく、アポトーシス細胞における不活性化により感受性がある。加えて、活性酸素種はまた、ある種のシグナル伝達経路、例えば、TNFαにより誘導されるFL読取り量の変動性を導くNFκB経路を活性化し、調節し得る。かかる問題を解決するための1つのアプローチは、例えば、タンパク質分解酵素切断部位を変異させること、又はpH安定性若しくは熱安定性を増大させることにより、生物発光タンパク質を操作して、その安定性を増大させることである(Law et al.,2006、Baggett et al.,2004、Thompson et al.,1997、Loening et al.,2006)。より迅速であり、安価であり、一般に、異なる種類のアッセイに適用可能である、代替のアプローチが、本明細書において本発明の対象として記載される。
本明細書における任意の文献の引用は、かかる文献が、関連の先行技術であるか、又は本出願の任意の請求の範囲の特許性に考慮される材料であるという了解として意図されない。任意の文書の内容又は日付に関しての任意の提示は、本出願人が出願時に利用可能な情報に基づき、かかる提示の正確さに関しての了解を構成しない。
本発明は、凍結保存剤及びキサンチン酸化酵素の阻害剤を含む組成物における(凍結保存された)アッセイ即応凍結真核細胞、並びに特に、望ましくないアッセイ内変動性及びアッセイ間変動性に関して、細胞の性能の変動性を最小にする、その調製方法を提供する。
本発明はまた、複数の、本発明のアッセイ即応凍結真核細胞を含有するキットも提供する。
図1Aは、100μM アロプリノールの存在を含むか、又は含まない(対照)、国際特許出願公開第2004/039990号、米国特許出願公開第2004/0235157号、及び米国特許第7,470,536号において開示される、好ましい凍結保存剤溶液(すなわち、40% ウシ胎児血清(FBS)、及び2.5% ジメチルスルホキシド+10% グリセロール)において、凍結後1日(図1A)のKJL−2細胞についての相対的ルシフェラーゼ単位(RLU)を示す、グラフであり、ここで、TNFαにより誘導されたFL及びRLレポーター遺伝子産物を、マイクロタイタープレートの同一のウェルにおいて、FL及びRL活性を連続して決定することを可能にするPromega Dual−Glo systemを用いて、(凍結細胞を解凍した後)アッセイした。X軸は、TNFα(ng/ml)である。 図1Bは、100μM アロプリノールの存在を含むか、又は含まない(対照)、国際特許出願公開第2004/039990号、米国特許出願公開第2004/0235157号、及び米国特許第7,470,536号において開示される、好ましい凍結保存剤溶液(すなわち、40% ウシ胎児血清(FBS)、及び2.5% ジメチルスルホキシド+10% グリセロール)において、凍結後5日(図1B)のKJL−2細胞についての相対的ルシフェラーゼ単位(RLU)を示す、グラフであり、ここで、TNFαにより誘導されたFL及びRLレポーター遺伝子産物を、マイクロタイタープレートの同一のウェルにおいて、FL及びRL活性を連続して決定することを可能にするPromega Dual−Glo systemを用いて、(凍結細胞を解凍した後)アッセイした。X軸は、TNFα(ng/ml)である。
図2は、アロプリノール(AOと指定、それぞれの対の棒の右の棒、100mM)が、アロプリノールを含有しない対照(NAOと指定、それぞれの対の棒の左の棒)と比較して、変動のバイアル間係数(%CV)を低減したことを示すグラフである。X軸は、TNFα(ng/ml)である。
図3Aは、アロプリノールの不存下で凍結した、ビンブラスチン処理細胞についての、正規化RLU(図3A)におけるバイアル間変動、並びに図1A及び1Bにおいて用いたアッセイを示すグラフである。 図3Bは、アロプリノールの不存下で凍結した、ビンブラスチン処理細胞についての、正規化誘導倍率(図3B)におけるバイアル間変動、並びに図1A及び1Bにおいて用いたアッセイを示すグラフである。
図4Aは、100μM アロプリノールの存在下で凍結した、ビンブラスチン処理細胞についての、正規化RLU(図4A)におけるバイアル間変動、並びに図1A及び1Bにおいて用いたアッセイを示すグラフである。 図4Bは、100μM アロプリノールの存在下で凍結した、ビンブラスチン処理細胞についての、正規化誘導倍率(図4B)におけるバイアル間変動、並びに図1A及び1Bにおいて用いたアッセイを示すグラフである。
図5Aは、1mM グルタチオンSH(GSH)の存在下で凍結した、ビンブラスチン処理細胞についての、正規化RLU(図5A)におけるバイアル間変動、並びに図1A及び1Bにおいて用いたアッセイを示すグラフである。 図5Bは、1mM グルタチオンSH(GSH)の存在下で凍結した、ビンブラスチン処理細胞についての、正規化誘導倍率(図5B)におけるバイアル間変動、並びに図1A及び1Bにおいて用いたアッセイを示すグラフである。
図6Aは、5mM N−アセチルシステイン(NAC)の存在下で凍結した、ビンブラスチン処理細胞についての、正規化RLU(図6A)におけるバイアル間変動、並びに図1A及び1Bにおいて用いたアッセイを示すグラフである。 図6Bは、5mM N−アセチルシステイン(NAC)の存在下で凍結した、ビンブラスチン処理細胞についての、正規化誘導倍率(図6B)におけるバイアル間変動、並びに図1A及び1Bにおいて用いたアッセイを示すグラフである。
本発明は、所望のアッセイのため、解凍する際に、アッセイ即応凍結細胞の性能の変動(アッセイ内変動性、及び個々のロット間、及び個々の容器、例えば、バイアル若しくは多層プレート間、又はキット間のアッセイ間変動性)を最小にするような方法で凍結保存される、アッセイ即応真核細胞を提供する。個々のロット又は容器間の性能における最小化された(すなわち、低い、取るに足らない、又は無視できる程の)アッセイ内変動性及びアッセイ間変動性という有利な特性を有する、かかるアッセイ即応凍結細胞は、満たされていない要求として商業上重要である。所望のアッセイ、例えば、レポーター遺伝子アッセイにおいて用いられるべきである、適当な真核細胞が、細胞を、凍結保存剤、及びキサンチン酸化酵素の阻害剤を含有する組成物と接触させることにより、凍結保存のため真核細胞を調製することにより、本発明によるアッセイ即応凍結細胞であるよう調製され得る。従って、本発明のアッセイ即応真核細胞は、キサンチン酸化酵素の阻害剤、及び凍結保存剤を含有する組成物の一部であり、この組成物において凍結保存される。
本発明によるアッセイ即応凍結真核細胞を成す真核細胞は、アッセイ、例えば、酵素アッセイ、及びレポーター遺伝子アッセイにおいて通常用いられる多くの真核細胞のいずれかを含み得る。非限定的な例は、哺乳類細胞、トリ(好ましくは、ニワトリ)細胞、魚(好ましくは、ゼブラフィッシュ)細胞、昆虫細胞、及び酵母細胞を含む。哺乳類細胞は、好ましくは、ヒト細胞であり、より好ましくは、ヒト前単球細胞(最も好ましくは、ホタルルシフェラーゼ遺伝子レポーターコンストラクトを含有するISRE−lucベクターを有するPIL5細胞であり、これは、米国特許第7,470,536号において開示される)、又はヒト赤白血病細胞(最も好ましくは、慢性骨髄性白血病、ATCC寄託番号CCL−243下のK562細胞系に由来する、KJL−2細胞)である。他の好ましい細胞系は、ヒト骨髄細胞系(すなわち、U266R)、ヒトT細胞リンパ腫細胞系(すなわち、ジャーカット)、ヒト乳腺癌細胞系(すなわち、MCF7)、並びにマウスリンパ腫細胞系(すなわち、L1210)及びマウス赤白血病細胞系を含むが、これらに限定されない。
真核細胞が、凍結(及び凍結保存)のプロセスに参加する、組成物におけるキサンチン酸化酵素の阻害剤は、過酸化水素産生を阻害するために働く(且つ、恐らく又、未だ不確定の方法で作用する)。キサンチン酸化酵素の阻害剤の非限定的な例は、アロプリノール、オキシプリノール、チソプリン、フェブキソスタット、及びイノシトール(例えば、フィチン酸、及びmyo−イノシトール)を含む。キサンチン酸化酵素の好ましい阻害剤は、アロプリノールであり、真核細胞が保存される、組成物中のアロプリノール濃度は、約50〜200μMの範囲にあり、より好ましくは、約75〜150μMの範囲にあり、最も好ましくは、100μMである。キサンチン酸化酵素の阻害剤の混合物もまた、細胞を保存するための組成物において考慮される。
本発明の1つの好ましい実施形態において、組成物はまた、活性酸素種(ROS)のスカベンジャーも含む。ROS(例えば、過酸化水素)の多くのスカベンジャーが、当該技術分野において公知であるが、N−アセチルシステイン(NAC)及びグルタチオンSH(GSH)が好ましい。NACが、組成物においてROSのスカベンジャーとして用いられるとき、NACの濃度は、約1mM〜10mMの範囲にあり、好ましくは、2.5mM〜5mMの範囲にあり、より好ましくは、5mMである。GSHが、組成物において用いられるとき、GSHの濃度は、約0.5mM〜5mMの範囲にあり、好ましくは、約1mM〜2mMの範囲にあり、より好ましくは、1mMである。NACとGSHの混合物を含む、スカベンジャーの混合物が、用いられ得る。
本発明によるアッセイ即応真核細胞は、好ましくは、処理された細胞が、剤での処理後、細胞表面タンパク質又はパターン認識受容体のシグナル伝達活性を少なくとも約1時間だが、約30日未満、凍結より上の温度で維持し、その期間後、処理された細胞が、直ちに細胞死を経験するように、十分量且つ十分時間、抗有糸分裂剤若しくはアポトーシス促進化学剤、例えば、ビンブラスチン、シスプラチン、ドキソルビシン、又は抗腫瘍挿入剤(すなわち、マイトマイシンC)で処理された細胞(例えば、対象の分子又はシグナルのアッセイにおける検出のためのDNAコンストラクト、例えば、レポーター遺伝子コンストラクトで形質転換され/遺伝子導入された後)である。多くのレポーター遺伝子コンストラクトが、当該技術分野において周知である。細胞により保有され得るDNAコンストラクトは、好ましくは、細胞外シグナルに応答して細胞表面タンパク質のシグナル伝達活性により制御される、1つ又は複数の転写制御エレメントに作動可能に結合した、レポーター遺伝子産物をコードするヌクレオチド配列を含有するものである。DNAコンストラクト、並びにアッセイのための細胞の非限定的な好ましい例は、国際特許出願公開第2004/039990号、米国特許出願公開第2004/0235157号、米国特許第7,470,536号、国際特許出願公開第2008/055153号、米国特許出願公開第20080138818号、国際特許出願公開第2009/058884号、米国特許出願公開第20090136947号、米国特許第8,426,123号、国際特許出願公開第2009/111572号、及び米国特許出願公開第20110189658号(これらは、参照により本明細書に組み込まれる)において開示される。
抗有糸分裂剤又はアポトーシス促進剤は、処理された細胞が複製を開始するとき、例えば、紡錘体形成を妨げ、これにより、アポトーシスを誘導し、細胞を殺すことにより、それに影響する。従って、抗有糸分裂剤又はアポトーシス促進剤で処理された細胞、例えば、形質転換されたヒト前単球細胞は、シグナル伝達アッセイが行われ得る約24時間の有効期間を有し、その期間の後、細胞は死ぬ。24時間のみの有効期間を有する細胞は、商業上の観点から望ましくないことは、理解されるだろう。有効期間を拡大し、細胞の性能におけるアッセイ内変動性及びアッセイ間変動性を最小にするために、処理された細胞を直ちに洗浄して、残りの抗有糸分裂剤又はアポトーシス促進剤が取り除かれ(すなわち、処理された真核細胞を、抗有糸分裂剤又はアポトーシス促進剤との更なる接触から取り除き)、次に、上で開示された、本発明による凍結保存剤及びキサンチン酸化酵素の阻害剤を含む組成物と(例えば、細胞又は複数の細胞の再懸濁により)接触させる。細胞(単数又は複数)は、凍結保存組成物と接触されると、凍結及び解凍の方法に依存してずっと長い有効期間を有する状態で、直ちに凍結される。しかしながら、抗有糸分裂剤又はアポトーシス促進剤で処理された細胞は、解凍されると、24時間以内に用いられなければならず、その後、それらは、細胞死(すなわち、アポトーシス)を経験する。本発明のアッセイ即応真核細胞は、好ましくは、国際特許出願公開第2004/039990号、米国特許出願公開第2004/0235157号、米国特許第7,470,536号、国際特許出願公開第2009/058884号、米国特許出願公開第20090136947号、米国特許第8,426,123号、国際特許出願公開第2009/111572号、及び米国特許出願公開第20110189658号(これらは、参照により本明細書に組み込まれる)において開示される様な抗有糸分裂剤又はアポトーシス促進剤で処理されたものである一方、本発明のアッセイ即応真核細胞は、かかる処理された細胞に制限されないことは、ここで認識されるべきである。その後にアッセイにおいて用いるため、抗有糸分裂剤又はアポトーシス促進剤で処理されない細胞は、それが抗有糸分裂剤又はアポトーシス促進剤で処理されていないことを除き、本明細書において考察されるのと同一の方法で、アッセイに即応し、凍結されるように調製され得る。
一般の見解は、細胞の凍結保存は、細胞が、−80℃又は約−200℃の液体窒素温度に達するまで、1分間当たり約1℃の速度で凍結され、無制限に保存され得る、その後、非常に迅速に解凍されなければならない、特別な凍結及び解凍プロセス(及び装置)を必要とするということである。−80℃又は約−80℃の保存温度が好ましい。しばしば、ジメチルスルホキシド(DMSO)又は別の凍結保存剤もまた、細胞を保護することを助けるために用いられる。グリセロールも、細胞を保護する公知の凍結保存剤化合物である一方、タンパク質リガンドが、凍結保存のため一般的に用いられるグリセロールの高い割合(50%)で表面受容体と相互作用するのを妨げ得るという可能性が存在する。しかしながら、低い割合のグリセロール(一般的に用いられる50%よりずっと低い)が、用いられ得る。DMSOは、この不便さを有しない。抗有糸分裂剤又はアポトーシス促進剤での処理後、細胞は、一度解凍されたかかる細胞が、抗有糸分裂剤及びアポトーシス促進剤で処理されていることの結果として、アポトーシスを経験するまで約24時間、すなわち、リガンド、又はリガンド若しくは抗リガンド抗体に対する中和抗体の量を決定するために用いられるシグナル伝達アッセイのため、活性なままであるように、凍結に先立ち、キサンチン酸化酵素の阻害剤及び凍結保存剤、例えば、DMSOを含む組成物と接触されたなら、長い有効期間を達成し得る。静止状態の期間中、処理された細胞が死に始める時間まで、細胞は、生物学的に活性なままであることが予測されるので、アポトーシスを誘導することにより、複製のプロセス中に細胞を殺す、任意の抗有糸分裂剤又はアポトーシス促進剤、例えば、γ−照射、及び化学剤、例えば、ビンブラスチン、5−FU、シスプラチン、ドキソルビシン、又は抗腫瘍挿入剤(すなわち、マイトマイシンC)が、この目的のため用いられ得る。
処理された、形質転換された細胞(例えば、DNAコンストラクトで、例えば、レポーター遺伝子コンストラクトで形質転換された)は、解凍後、シグナル伝達を再開するような温度及び条件下で凍結される。細胞は、好ましくは、−80℃又は約−80℃の温度で凍結される一方、他の、細胞の凍結保存に適当な温度、例えば、約−200℃の液体窒素温度が、同様に包含されることが意図される。これは、抗有糸分裂剤又はアポトーシス促進剤で処理されるか、又は処理されないかに関わらず、全ての細胞に適用される。細胞は、凍結前に、キサンチン酸化酵素の阻害剤、及び凍結保存剤を含む組成物と接触される(例えば、再懸濁される)。ジメチルスルホキシド(DMSO)が、好ましい凍結保存剤であるが、水に対して高い結合親和性を有する他の適当な凍結保存剤、例えば、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール、ブタンジオール、プロパンジオール、及びホルムアミドが、凍結のための最終温度で適当であり、且つ解凍後、細胞の使用と干渉しない限り、用いられ得る。DMSOが、凍結保存剤として単独で用いられるとき、DMSOを含有する溶液は、好ましくは、約10% DMSOを含有する。より好ましくは、2.5% DMSOは、凍結保存剤として10% グリセロールと組み合わせて用いられる。組成物における、特に、約40% FBSの量のウシ胎児血清(FBS)の存在もまた、好ましい。
本発明の更なる態様は、アッセイ即応凍結真核細胞を調製する方法であり、凍結保存剤、及びキサンチン酸化酵素の阻害剤を含む組成物を、真核細胞(抗有糸分裂剤又はアポトーシス促進剤で処理されるか、又は処理されない)に加えること、及びアッセイ即応真核細胞の凍結保存のため、約−80℃まで、好ましくは、1分間当たり約1℃の速度で細胞を冷却し、これにより、アッセイにおいてアッセイ即応細胞を解凍する際、性能を改善することを含む。1分間当たり約1℃の割合が、最も好ましい一方、一部には、それを行うための装置が、当該技術分野において一般的に用いられるので、日常の実験により経験的に決定され得る、凍結の若干変更された速度、例えば、約0.5℃〜1.5℃が、同様に適当であり得る。かかる方法で調製された、複数のアッセイ即応凍結真核細胞は、アッセイにおいて、解凍する際、アッセイ即応凍結真核細胞の性能における、個々のバイアル又は容器間の変動性(例えば、アッセイ内変動性及びアッセイ間変動性において)を有利に最小にする方法で、複数の個別のバイアル又は容器において凍結保存され得る。
細胞は、抗有糸分裂剤又はアポトーシス促進剤で処置されたとき、アッセイの目的に十分な有効期間、及び可能性のある更なる使用のため増殖させることができない、1回使用細胞であるという商業上所望の特性を有する、市販の細胞系をもたらす。好ましくは、細胞は、いずれかの、1)6〜12Gyのγ照射、より好ましくは、約9Gyで照射し、照射後、室温で最大14日間保存することによる、又は2)最も好ましくは、40% ウシ胎児血清(FBS)、及び2.5% DMSO+10% グリセロール、100μM アロプリノール+(5mM NAC又は1mM GSH)を含有する溶液/組成物に再懸濁すること、及び−80℃で凍結することに共に先立ち、抗有糸分裂剤又はアポトーシス促進剤、例えば、ビンブラスチン、シスプラチン、又は5−フルオロウラシル、最も好ましくは、ビンブラスチンへの10分間、37℃での暴露により、処理される。抗有糸分裂剤又はアポトーシス促進剤で処理された細胞は、最も好ましくは、2.5% DMSO+10% グリセロール、100μM アロプリノール+(5mM NAC又は1mM GSH)、場合により、40%以下の量のFBSを含有する溶液/組成物と接触され、−80℃で凍結され得る。
当業者は、本明細書において提供されるガイドラインに基づき、組成物及び条件を更に最適化するために変えられ得るパラメーター(この幾つかは、細胞が、抗有糸分裂剤又はアポトーシス促進剤で処理されない細胞であるとき、適用可能でない)は、以下を含むことを認識する。
1)FBSの濃度。FBSに加えて、大抵の任意の血清は、例えば、解凍される間、又は抗有糸分裂剤又はアポトーシス促進剤で処理される間に、毒素から細胞を保護するための毒性シンクとして作用するように、用いられ得る。FBSの濃度は、その結果を変え得る。
2)時間は変動可能である。細胞が遠心され、洗浄されて、剤(すなわち、ビンブラスチン)が取り除かれる前の、抗有糸分裂剤又はアポトーシス促進化学剤、例えば、ビンブラスチンに暴露される時間数。
3)ビンブラスチンを非限定的な例として用いると、ビンブラスチンの製剤は、相違を生じる。現在、仏国において名称Velbe下でEli Lillyにより販売される、商標で守られた、予め緩衝された製剤中の溶解性ビンブラスチンが、好ましくは用いられる。異なる製剤は、パラメーターの若干異なる組み合わせを要求し得る。
4)ビンブラスチンの濃度。
5)ビンブラスチン処理中の細胞濃度。
6)凍結保存剤の量、又は凍結保存剤の組み合わせ。
これらのパラメーターの全ては、経験的に変えられ、凍結後の結果は、解凍後の感度及び精度、並びにアッセイ内変動性及びアッセイ間変動性について試験され得る。これは、実験を行うことなく、特に、本明細書において示される実験において、及び国際特許出願公開第2004/039990号、米国特許出願第2004/023517号、及び米国特許第7,470,536号においてPIL5細胞についての図11〜24において提供されるガイダンスを考慮して、当業者により容易に決定され得る。抗有糸分裂剤又はアポトーシス促進剤で処理された細胞は、処理されていない生細胞と実質的に同一の感度を少なくとも1時間、好ましくは、8〜24時間有するものであり、解凍後だが、30日未満、好ましくは、14日未満、より好ましくは、5日未満、最も好ましくは、3日未満の生存能を有する。
−80℃での凍結保存、及びアッセイを行う目的のためのその後の解凍に先立ち、37℃で10分間、抗有糸分裂及びアポトーシス促進剤、1μg/ml ビンブラスチンで処理されたPIL5細胞(モデル細胞として)のマイクロタイターアッセイプレート及びアンプル剤/バイアルの調製のためのプロトコールが、以下で例示される。
マイクロタイターアッセイプレートの調製
1.10% ウシ胎児血清(FBS)を含むRMPI 1640培地中約2×l0〜7×l0細胞/mlの濃度のPIL5細胞が、空気中5% COの雰囲気において37℃で10分間、HO中の1mg/mlから希釈された、1μg/ml ビンブラスチン(予め緩衝された製剤VELBEの下、Eli Lillyから市販される)の新鮮溶液で処理される。COインキュベーターが、便宜上用いられ得る。
2.PIL5細胞が、4℃で10分間、800×gで遠心され、同量の、10% FBSを有するRPMI 1640培地で1回洗浄されて、ビンブラスチンが取り除かれる。
3.PIL5細胞が、40% ウシ胎児血清(FBS)、2.5% ジメチルスルホキシド+10% グリセロール、及び100μM アロプリノール+(5mM NAC又は1mM GSH)を含むRMPI 1640培地中2×l0細胞/mlの濃度で再懸濁される。
4.細胞懸濁液が、1ウェル当たり300,000細胞(1ウェル当たり25μlの細胞懸濁液に相当)を与えるように、平底マイクロプレートのウェルに分配される。
5.マイクロプレートが、最上部のカバーで、真空下で密封されたアルミニウムバッグ中、−80℃で凍結される。
6.マイクロプレートが、使用まで、−20℃で限られた期間、続いて保存され得る。
或は、40% ウシ胎児血清(FBS)、及び2.5% ジメチルスルホキシド+10% グリセロールを含むRMPI 1640培地中2×l0細胞/mlの濃度のPIL5細胞が、1つ又は複数の凍結保存バイアルにおいて、−80℃又は−200℃で凍結され得る。使用の直前に、バイアルが迅速に解凍され、細胞が、1つ又は複数のマイクロタイタープレートに分配される。要求されるマイクロタイタープレートの半分又は4分の1に十分な細胞を含有するバイアルもまた、調製され得る。
細胞が凍結される温度が、約−80℃であること、及び細胞が、凍結に先立ち、好ましくは、約2.5% DMSO+約10% グリセロールである、凍結保存剤を含有する、約100μM アロプリノール、約2.5〜5mM NAC(好ましくは、約5mM)を含む溶液、例えば、RPMI 1640培地に再懸濁されることが、好ましい。適当な場合、40%以下の量のFBSが、有利に含まれ得る。
本発明の更なる態様は、複数のアッセイ即応凍結真核細胞を含有するキットである。アッセイを行う際に用いるためのこのキットは、複数のウェルを有する試験器具、及び複数の、本発明によるかかるアッセイ即応凍結細胞を含有する試薬を含む。好ましくは、試験器具は、複数ウェルのマイクロタイタープレートであるが、アッセイが行われ得る、複数のウェルを有する、任意の種類の入れ物、例えば、ペトリディッシュ又はプレートでもあり得る。複数のアッセイ即応凍結真核細胞を含有する試薬が、試験器具のウェルに既に分配されていることが好ましいが、かかる細胞が、アッセイを行う直前に、エンドユーザーにより、試験器具のウェルの代わりに分配され得ることが、理解されよう。キットは、意図されるアッセイを行うためのキットを用いるための、一連の指示書を更に含み得る。
これまで、本発明を一般的に記載してきたが、本発明は、説明の目的で提供され、且つ本発明を制限することを意図していない、以下の実施例の参照を通じて、より容易に理解されるであろう。
簡潔に、処理していない細胞、又は国際特許出願公開第2004/039990号、米国特許出願公開第2004/0235157号、及び米国特許第7,470,536号において記載される通り、ビンブラスチンで処理した細胞を、活性酸素種の形成、及び/又は活性酸素種のスカベンジャーを阻害する物質で、いずれかの、単独又はビンブラスチン処理と併用して、10分間処理した。次に、活性酸素種の形成、及び/又は活性酸素種のスカベンジャーを阻害する物質を含むか、又は含まない、国際特許出願公開第2004/039990号、米国特許出願公開第2004/0235157号、及び米国特許第7,470,536号に記載される凍結保存剤培地を用いて、細胞を凍結した。(これまで行った)全ての実験において、KJL−2細胞を用いた。国際特許出願公開第2004/039990号、米国特許出願公開第2004/0235157号、及び米国特許第7,470,536号に記載されるのと同一の手順を用いて、ビンブラスチンで全ての群を処理した。氷結晶の形成、及び続く細胞溶解を低減するために、約1.0℃/分で細胞を冷却する、アルコールフリーBiocison制御凍結システムを用いて、全ての実験群を凍結した。マイクロタイタープレートの同一のウェルにおいて、ホタルルシフェラーゼ(FL)活性、及びウミシイタケルシフェラーゼ(RL)活性を連続して決定することを可能にするDual−Glo(Promega、カタログ番号2920)を用いて、全てのアッセイを行った。
結果
アポトーシスを誘導し、24時間に渡りFL活性を進行的に阻害する一方、RL活性をかなり一定に保つ薬物であるスタウロスポリン10μMによる、KJL−2(慢性骨髄性白血病細胞、ATCC寄託番号CCL−243下のK562細胞系に由来する)の処理。
細胞の種々のタンパク質分解酵素阻害剤(ペプスタチンA、PMSF、塩化アンモニウムなど)での事前処理、及び凍結培地へのタンパク質分解酵素阻害剤の添加は、FL活性を有意に増大しなかった。
プロテアソーム阻害剤MG−132、エポキソミシン、及びラクタシスチンでの細胞の事前処理は、FL活性を有意に増大しなかった。NFκBシグナル伝達を阻害することが公知である、MG−132は、FL活性を低減した(Nakajima et al.,2011)。更に、ある種のシグナル伝達経路、例えば、β−カテニン経路は、機能的プロテオソームを要求する(Jullig et al.,2006)。
スーパーオキシドO 、ヒドロキシルラジカル(−OH)、及び過酸化水素Hを含む、多数のフリーラジカルも、酸化ストレス中に産生される。
細胞透過性O スカベンジャータイロン、及びテンポールの両方が、FL/RL比に対して作用しなかった。
MNTMPyP、細胞透過性スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)模倣物も、FL/RL比に対して作用しなかった。
特異的−OHスカベンジャーであるマンニトール、及び鉄キレート剤デフェロキサミン、及び銅キレート剤テトラエチレンペンタミンも、FL/RL比に対して作用しなかった。
を低減する物質、例えば、カタラーゼ(Hスカベンジャー)、アロプリノール(キサンチン酸化酵素XO阻害剤)、アセチルサリチル酸、シクロオキシゲナーゼ阻害剤(COX1+COX2)、及びバイオックス(COX2阻害剤)も調べた。
アセチルサリチル酸及びバイオックスは、FL活性を僅かに増大した。
細胞のβ−メルカプトエタノールでの処理も、有用であり得る。
を副生物として産生する、ヒポキサンチン及びキサンチンを酸化する酵素、キサンチン酸化酵素を阻害する、アロプリノールの作用も試験した。結果は、細胞のアロプリノールでの処理が、FL値を有意に増大することを示す(図1A及び1B)。更に、アロプリノールは、変動のバイアル間の係数を低減するように見えた(図2)。結果を、恒常的RL発現について正規化したFL発現として(図4A、正規化RLU値)、又は正規化誘導倍率(図4B)として表すかどうかに関わらず、アロプリノールは、ビンブラスチン単独で処理した細胞で観察したものと比較して、バイアル内変動を低減した(図3A及び3B)。しかしながら、KJL−2細胞のアロプリノール処理は、10ng/ml以上のTNFαの濃度でのTNFα用量応答曲線の形態の幾つかの変化をもたらした(図4A及び4B)。
細胞内で既に産生されたHを中和するために、Hの産生を阻害するアロプリノールに加えて、グルタチオンSH(GSH、グルタチオンの還元型)、及びN−アセチルシステイン(NAC)の作用も調べた。KJL−2細胞のGSHでの処理は、バイアル間変動を低減する際に有効であるように見えた(図5A及び5B)。結果を、恒常的RL発現について正規化したFL発現として(図6A、正規化RLU値)、又は正規化誘導倍率(図6B)として表すかどうかに関わらず、N−アセチルシステインは、バイアル間変動を低減する際に、GSH処理より優れているように見えた。
N−アセチルシステインでの処理後に観察したものと比較して、グルタチオンSHでの処理後に観察した、FL読取り量の高度な変動性は、ほぼ確実に、NFκB経路と相互作用し、故に、FL活性のTNFα活性化に影響する、グルタチオンSHの能力に起因する。従って、NFκB経路に影響することなく、細胞内で既に産生されたHを中和するために、グルタチオンSHの添加の代替として、N−アセチルシステイン(NAC)を用いた。
培養中及びアッセイ手順中の両方で、細胞からのGSH排出を低減するために、1mM メチオニンでも細胞を処理した。
考察
アッセイ即応凍結細胞のいつかのバッチにおいて観察した、低いRLU値は、凍結直後には生じないが、5〜7日経って、明らかになるという知見、及び次に、RLU値は、時間と共に進行的に低減するという知見は、現象(単数又は複数)が、FL活性を続いて阻害する、−80℃で生じていることを示唆する。酵素反応は、−80℃で顕著に低減した速度で生じるので、化学反応が生じているというこの示唆は、例えば、活性酸素種の産生及び蓄積をもたらし得る。アロプリノールで得た結果は、Hが、両方の、ロット間変動性をもたらす細胞のある種のロット、及びバイアル間変動性をもたらすある種の個々のバイアルにおいて、観察する低いFLレベルに関与する、主なROSであることを示唆する。従って、両方の、ビンブラスチンでの処理中、及び国際特許出願公開第2004/039990号、米国特許出願公開第2004/0235157号、及び米国特許第7,470,536号に記載される、凍結保存剤培地(すなわち、40% ウシ胎児血清(FBS)、及び2.5% ジメチルスルホキシド+10% グリセロール)中でのN−アセチルシステイン(NAC)の取り込みは、活性酸素種を取り除き、アッセイ即応凍結細胞の性能における、両方の、バイアル間変動性及びロット間変動性を顕著に低減する有効な手段であることを見出した。
これまで、本発明を十分に説明してきたが、本発明は、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、且つ実験を行うことなく、広い範囲の同等なパラメーター、濃度、及び条件内で行い得ることは、当業者によって認識されよう。
本発明がその特定の実施形態に関して説明してきたが、更に改変できることは理解されよう。本出願は、一般に、本発明の原理に従い、及び本発明が関与する技術分野内で公知又は習慣的な実施内になるように、及び添付の請求の範囲において以下の通り説明される上述の本質的な特徴に適用され得るように、本開示からのかかる展開を含む、本発明の任意のバリエーション、使用、又は適応をカバーすることが意図される。
引用された参考文献において提示される全てのデータ、表、図、及び文章を含む、学術雑誌の記事若しくは要約、公開された若しくは対応する米国若しくは他国の特許出願、取得された米国若しくは他国の特許、又は任意の他の参考文献を含む、本明細書において引用される全ての参考文献は、本明細書に参照により全体として組み込まれる。加えて、本明細書において引用される参考文献内で引用される参考文献の全体の内容も、参照により全体として組み込まれる。
公知の方法のステップ、一般的な方法のステップ、公知の方法、又は一般的な方法への参照は、本発明の任意の態様、記載又は実施形態が、関連する技術分野において開示され、教示されるか、又は示唆されるという了解では決してない。
特定の実施形態の前述の記載は、他者が、当業者の知識(本明細書において引用される参考文献の内容を含む)を適用することにより、実験を行うことなく、本発明の一般的な概念から逸脱することなく、種々の適用のため、かかる特定の実施形態を容易に改変し、及び/又は適応し得る、本発明の一般的な性質を完全に明らかにするだろう。それ故に、かかる適応及び改変は、本明細書において提示される教示及びガイダンスに基づき、開示される実施形態の均等物の意味及び範囲内であることが意図される。本明細書の用語又は専門用語が、当業者の知識と組み合わせて、本明細書において提示される教示及びガイダンスに照らして、当業者により解釈されるべきであるように、本明細書における用語又は専門用語は、記載の目的のためであり、制限の目的ではないことは理解されるべきである。
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Jullig M, Zhang WV, Ferreira A, Stott NS . MG132 induced apoptosis is associated with p53-independent induction of pro-apoptotic Noxa and transcriptional activity of beta-catenin. Apoptosis. 2006 11 (4): 627-41.

Claims (28)

  1. 組成物における1つの凍結保存剤の量が多くても10%である1つ以上の凍結保存剤と、組成物における濃度が約50〜200μMの範囲であるアロプリノールを含む組成物において、凍結保存されたアッセイ即応真核細胞。
  2. 前記組成物におけるアロプリノールの濃度が、約75〜150μMの範囲にある、請求項1に記載のアッセイ即応凍結真核細胞。
  3. 前記組成物におけるアロプリノールの濃度が、約100μMである、請求項1に記載のアッセイ即応凍結真核細胞。
  4. 前記凍結保存剤がジメチルスルホキシド(DMSO)である、請求項1から3までのいずれか一項に記載のアッセイ即応凍結真核細胞。
  5. 前記組成物におけるDMSOの量が約10%である、請求項4に記載のアッセイ即応凍結真核細胞。
  6. 前記凍結保存剤がグリセロールである、請求項1から3までのいずれか一項に記載のアッセイ即応凍結真核細胞。
  7. 前記凍結保存剤が、約2.5%のジメチルスルホキシド(DMSO)と約10%のグリセロールの組み合わせである、請求項1から3までのいずれか一項に記載のアッセイ即応凍結真核細胞。
  8. 前記組成物が、ウシ胎児血清(FBS)を更に含む、請求項1から7までのいずれか一項に記載のアッセイ即応凍結真核細胞。
  9. 前記組成物におけるFBSの量が約40%である、請求項8に記載のアッセイ即応凍結真核細胞。
  10. 前記組成物が、活性酸素種のスカベンジャーを更に含む、請求項1から9までのいずれか一項に記載のアッセイ即応凍結真核細胞。
  11. 前記活性酸素種のスカベンジャーが、N−アセチルシステイン(NAC)、又はグルタチオンSH(GSH)である、請求項10に記載のアッセイ即応凍結真核細胞。
  12. 前記NACの濃度が約1mM〜10mMの範囲にある、請求項11に記載のアッセイ即応凍結真核細胞。
  13. 前記NACの濃度が約5mMである、請求項11に記載のアッセイ即応凍結真核細胞。
  14. 前記GSHの濃度が約1mMである、請求項11に記載のアッセイ即応凍結真核細胞。
  15. 前記アロプリノールの組成物における濃度が、約100μMであり、前記組成物が、約40%のFBSを更に含み、NACの濃度が、約2.5mM〜5mMの範囲にある、請求項11から14までのいずれか一項に記載のアッセイ即応凍結真核細胞。
  16. 細胞外シグナルに応答する細胞表面タンパク質のシグナル伝達活性により制御される、1つ又は複数の転写制御エレメントに作動可能に結合した、レポーター遺伝子産物をコードするヌクレオチド配列を含むレポーター遺伝子コンストラクトを含有する、請求項1から15までのいずれか一項に記載のアッセイ即応凍結真核細胞。
  17. 前記細胞が、保存のため凍結されるのに先立ち、抗有糸分裂剤又はアポトーシス促進剤で処理された、請求項1から16までのいずれか一項に記載のアッセイ即応凍結真核細胞。
  18. 前記真核細胞が、哺乳類細胞、トリ細胞、魚細胞、昆虫細胞、及び酵母細胞からなる群より選択される、請求項1から17までのいずれか一項に記載のアッセイ即応凍結真核細胞。
  19. 前記トリがニワトリであり、前記魚がゼブラフィッシュである、請求項18に記載のアッセイ即応凍結真核細胞。
  20. 前記真核細胞がヒト細胞である、請求項1から19までのいずれか一項に記載のアッセイ即応凍結真核細胞。
  21. 前記ヒト細胞が前単球細胞である、請求項20に記載のアッセイ即応凍結真核細胞。
  22. 複数のウェルを有する試験器具、及び複数の、請求項1から21までのいずれか一項に記載のアッセイ即応凍結真核細胞を含む試薬を含む、アッセイを行うためのキット。
  23. 前記試験器具がマイクロタイタープレートである、請求項22記載のキット。
  24. 前記試薬が、前記試験器具のウェルに分配されている、請求項22又は23に記載のキット。
  25. 請求項1から21までのいずれか一項に記載のアッセイ即応凍結真核細胞を調製する方法であって、
    凍結保存剤及びキサンチン酸化酵素の阻害剤を含む組成物を、真核細胞に加えるステップ、及び
    前記アッセイ即応真核細胞の凍結保存のため、約−80℃まで1分間当たり約1℃の速度で細胞を冷却するステップを含み、これにより、アッセイにおいて、前記アッセイ即応細胞の解凍の際、性能を改善する、上記方法。
  26. 前記凍結保存剤及びキサンチン酸化酵素の阻害剤を含む組成物を、真核細胞に加えるステップに先立ち、前記真核細胞が、抗有糸分裂剤又はアポトーシス促進剤で処理され、次に、前記真核細胞が、抗有糸分裂剤又はアポトーシス促進剤との接触から取り除かれる、請求項25に記載の方法。
  27. 前記抗有糸分裂剤又はアポトーシス促進剤がビンブラスチンである、請求項26に記載の方法。
  28. 複数のアッセイ即応凍結真核細胞が、調製され、複数の個別のバイアル又は容器に凍結保存されており、アッセイにおいて、解凍の際、前記アッセイ即応凍結真核細胞の性能における個々のバイアル間又は容器間の変動性を最小にする、請求項25から27までのいずれか一項に記載の方法。
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