JP6654504B2 - トンネル掘進機 - Google Patents

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Description

本発明は、トンネル掘進機に関する。
全断面トンネル掘進機は、地中を推進される本体と、本体の前方に配設されたカッタヘッドとを備えている。カッタヘッドは、本体の推進とともにその中心軸に対する回転の動作が、電動機または油圧アクチュエータにより可能である。岩盤やレキを掘削する場合のカッタヘッドには、複数のディスクカッタが取り付けられている。本体の推進とともに、ディスクカッタは岩盤に押し込まれる。カッタヘッドの回転動作に伴ってディスクカッタがカッタヘッドに対して回転して、岩盤を掘削する。
掘削に伴いディスクカッタの刃先が摩耗すると、掘削性能が低下する。従来、ディスクカッタの摩耗状況は、作業員の手作業により測定されているが、この作業中トンネル掘進機を停止させる必要があるため、作業効率が低下する問題があった。そこで、回転するカッタヘッドに設けられたディスクカッタの各々に、非接触式の距離センサを設け、距離センサの検出信号からディスクカッタの摩耗状況を検知する技術が提案されている(たとえば、特開2003−82986号公報(特許文献1)参照)。
特開2003−82986号公報
特許文献1に記載の技術では、回転するカッタヘッドに設けられた多数のディスクカッタのための多数のセンサが、固定された本体に設けられた制御装置と配線で接続されている。この配線には、回転側と固定側とをつなぐ連結部が必要となるが、この連結部の構造が複雑になるため、信頼性に難が生じやすい。また、ディスクカッタ個々にセンサを設ける必要もあるため、コストにも問題があった。
本発明の目的は、ディスクカッタの損耗状況を信頼性の高い構成で検知できる、トンネル掘進機を提供することである。
本発明のある局面に係るトンネル掘進機は、本体と、カッタヘッドと、複数のディスクカッタと、取得部と、判別部と、算出部とを備えている。カッタヘッドは、本体の前方に配設されている。カッタヘッドは、本体に対して回転可能である。複数のディスクカッタは、カッタヘッドに回転可能に装着されている。複数のディスクカッタは、各々、カッタリングを有している。カッタリングは、カッタヘッドの前面に露出するとともに、カッタヘッドの背面に露出している。カッタリングは、各々、刃先部を有している。取得部は、カッタリングの刃先部の位置を示す刃先位置データを取得する。取得部は、複数のディスクカッタの後方に配設されている。判別部は、取得部によって取得された刃先位置データが、複数のディスクカッタのうちのいずれのディスクカッタの刃先位置データであるかを判別する。算出部は、判別部により判別されたディスクカッタの刃先位置データより、判別されたディスクカッタの刃先部の摩耗量を算出する。
本発明のある局面に係るトンネル掘進機は、本体と、カッタヘッドと、複数のディスクカッタと、取得部と、判別部とを備えている。カッタヘッドは、本体の前方に配設されている。カッタヘッドは、本体に対して回転可能である。複数のディスクカッタは、カッタヘッドに回転可能に装着されている。複数のディスクカッタは、各々、カッタリングを有している。カッタリングは、カッタヘッドの前面に露出するとともに、カッタヘッドの背面に露出している。取得部は、ディスクカッタのカッタヘッドに対する回転の有無を示す回転データを取得する。取得部は、複数のディスクカッタの後方に配設されている。判別部は、取得部によって取得された回転データが、複数のディスクカッタのうちのいずれのディスクカッタの回転データであるかを判別する。
本発明のある局面に係るトンネル掘進機は、本体と、カッタヘッドと、複数のディスクカッタと、取得部と、判別部と、算出部とを備えている。カッタヘッドは、本体の前方に配設されている。カッタヘッドは、本体に対して回転可能である。複数のディスクカッタは、カッタヘッドに回転可能に装着されている。複数のディスクカッタは、各々、カッタリングを有している。カッタリングは、カッタヘッドの前面に露出するとともに、カッタヘッドの背面に露出している。カッタリングは、各々、刃先部を有している。取得部は、カッタリングの刃先部の位置を示す刃先位置データと、ディスクカッタのカッタヘッドに対する回転の有無を示す回転データとを取得する。取得部は、複数のディスクカッタの後方に配設されている。判別部は、取得部によって取得された刃先位置データと回転データとが、複数のディスクカッタのうちのいずれのディスクカッタの刃先位置データと回転データであるかを判別する。算出部は、判別部により判別されたディスクカッタの刃先位置データより、判別されたディスクカッタの刃先部の摩耗量を算出する。
上記のトンネル掘進機において、本体は非回転体であり、取得部は、本体に取り付けられている。
上記のトンネル掘進機において、取得部は、ディスクカッタを撮像可能なステレオカメラを有しており、ステレオカメラによって撮像された画像データにより刃先位置データおよび/または回転データを取得する。
上記のトンネル掘進機において、ステレオカメラは、カッタヘッドの回転中にディスクカッタを撮像する。ステレオカメラは、2つ以上のディスクカッタを同時に撮像してもよい。
上記のトンネル掘進機において、取得部は、ディスクカッタを走査するレーザスキャナを有しており、レーザスキャナによる計測により刃先位置データおよび/または回転データを取得する。
上記のトンネル掘進機において、取得部は、取得部から刃先部までの距離を測定する距離測定器を有しており、距離測定器による計測により刃先位置データを取得する。
上記のトンネル掘進機は、カッタヘッド内の温度を検出する温度検出部をさらに備えており、温度検出部は、カッタヘッド内の異常昇温を検出可能である。
上記のトンネル掘進機において、複数のディスクカッタのそれぞれは、カッタリングと一体に回転するハブをさらに有している。ハブは、マーキングを有している。取得部は、マーキングの位置に基づき、回転データを取得する。
上記のトンネル掘進機は、取得部によってディスクカッタが回転していないことを示す回転データが取得された場合、警報を出力する。
上記のトンネル掘進機において、判別部は、カッタヘッドの中心から複数のディスクカッタの各々の刃先部までの距離を検出して、複数のディスクカッタのうちのいずれのディスクカッタかを判別する。
上記のトンネル掘進機において、判別部は、本体に対するカッタヘッドの回転角を検出して、複数のディスクカッタのうちのいずれのディスクカッタかを判別する。
本発明によると、ディスクカッタの損耗状況を信頼性の高い構成で検知することができる。
第一実施形態におけるトンネル掘進機の構成を概略的に示す斜視図である。 第一実施形態におけるトンネル掘進機の正面図である。 ディスクカッタの部分断面図である。 ディスクカッタの正面図である。 トンネル掘進機の内部構造を概略的に示す側面図である。 正面視したトンネル掘進機における測定装置の配置を示す模式図である。 カッタヘッド部分内部視図であり、撮像装置により撮像された画像データの一例を示す図である。 カッタヘッドへの動力伝達装置の構成を示す模式図である。 図8に示すメインベアリングの周辺を拡大して示す模式図である。 カッタヘッドの中心からディスクカッタの刃先部までの距離を示す模式図である。 刃先部の摩耗量の検出手段の一例を示す模式図である。 刃先部の摩耗量の検出手段の一例を示す模式図である。 刃先部の偏摩耗の検出の例を示す模式図である。 刃先部の偏摩耗の検出の例を示す模式図である。 第一実施形態における制御システムの構成を示す機能ブロック図である。 ディスクカッタの判別の例について説明するフロー図である。 ディスクカッタの判別の例について説明するフロー図である。 点検モードにおける摩耗量測定について説明するフロー図である。 通常モードにおける摩耗量測定について説明するフロー図である。 第二実施形態における、正面視したトンネル掘進機の内部構造を概略的に示す模式図である。 第三実施形態における、レーザスキャナによるカッタヘッドの走査状況を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。
まず、本発明の思想を容易に適用可能なトンネル掘進機の構成について説明する。
(第一実施形態)
図1は、第一実施形態におけるトンネル掘進機1の構成を概略的に示す斜視図である。図1に示すように、トンネル掘進機1は、本体10と、地中を掘削するカッタヘッド30とを備えている。
本体10は、ルーフサポート11と、サイドサポート12と、バーチカルサポート14と、メインビーム15とを有している。メインビーム15は、トンネル掘進機1の掘進方向である前後方向に延びている。ルーフサポート11は、メインビーム15の上方に配置されている。サイドサポート12は、メインビーム15の側方に配置されている。バーチカルサポート14は、メインビーム15の下方に配置されている。ルーフサポート11、サイドサポート12およびバーチカルサポート14によって取り囲まれた空間内に、メインビーム15の前端が配置されている。
本体10はまた、グリッパシュー16と、グリッパキャリア17と、スラストジャッキ18と、リアサポート19とを有している。グリッパキャリア17は、ルーフサポート11、サイドサポート12およびバーチカルサポート14の後方に設けられており、メインビーム15に沿って摺動可能である。
グリッパシュー16は、グリッパキャリア17の両側に各1個、計2個設けられている。グリッパシュー16は、グリッパキャリア17に保持された図示しないグリッパジャッキの伸縮動作により、トンネルの側壁に押し付け可能に構成されている。スラストジャッキ18の一端は、メインビーム15に取り付けられている。スラストジャッキ18の他端は、グリッパシュー16に取り付けられている。スラストジャッキ18は、前後方向に伸縮自在に構成されている。スラストジャッキ18の伸縮により、グリッパキャリア17がメインビーム15に沿って摺動するように構成されている。
リアサポート19は、メインビーム15の後端部においてメインビーム15を支持している。リアサポート19は、リアサポートシリンダの伸縮動作により、トンネルの底面に接触可能に設けられている。
カッタヘッド30は、本体10の前方に配設されており、本体10に対して回転可能、かつ本体10と一体で前後方向に移動可能に支持されている。カッタヘッド30には、複数のディスクカッタ40が装着されている。ディスクカッタ40は、カッタヘッド30に対して回転可能に支持されている。本体10およびカッタヘッド30の前方向への動作によりディスクカッタ40がトンネルの掘進方向における掘削面に押し当てられ、カッタヘッド30の回転に伴ってディスクカッタ40が回転して岩石を破砕し、掘削面を掘削する。掘削で生じる掘削ずりは、スクレーパバケット32によって掬い込まれて、図1には図示しないベルトコンベアによって後方へ搬出される。
図2は、第一実施形態におけるトンネル掘進機1の正面図である。図2に示すように、本実施形態のカッタヘッド30には、32個のディスクカッタ40が装着されている。
図2では、32個のディスクカッタ40のうちの3個のディスクカッタ40に、DC1,DC2,DC3の番号を付している。番号が付された3個のディスクカッタ40が並ぶ方向において、3個のディスクカッタ40のうち、DC1のディスクカッタ40はカッタヘッド30の中心に最も近く配置されており、DC3のディスクカッタ40はカッタヘッド30の中心から最も離れて配置されている。
カッタヘッド30の周縁部に、6個のスクレーパバケット32が設けられている。スクレーパバケット32によって掻き集められる掘削ずりを機内に取り込むための6個の取込口33が、スクレーパバケット32に隣り合わせて形成されている。カッタヘッド30は図2中の反時計回り方向に回転し、スクレーパバケット32は取込口33に対してカッタヘッド30の回転方向の後方側に配置されている。
図3は、ディスクカッタ40の部分断面図である。図4は、ディスクカッタ40の正面図である。なお図4には、図3中に示す矢印IV方向から見たディスクカッタ40が図示されている。ディスクカッタ40は、ほぼ円筒状に形成されるハブ42と、ハブ42の中央部外周面に取り付けられるカッタリング41とを有している。
カッタヘッド30は、ディスクカッタ40を収容する収容空間37を内部に形成する中空円筒状の収容部39と、ディスクカッタ40を固定する固定部38とを有している。固定部38に、ボルトなどの固定部材47を用いて、一対のリテーナ43が固定されている。一対のリテーナ43によって、図示しない固定軸が支持されている。カッタリング41とハブ42とは、図示しない軸受を介して、固定軸に対して回転可能に支持されている。ハブ42は、カッタリング41と一体に回転可能に構成されている。カッタリング41は、ハブ42にはめ込まれている。
カッタリング41は、刃先部44を有している。カッタリング41は、ディスクカッタ40において、トンネルの掘削面に押し当てられて掘削面を掘削するための部材である。カッタリング41は、カッタヘッド30に回転可能に装着されている。刃先部44は、図3に示すように、カッタヘッド30の収容部39から図中上下方向の両方に突出している。刃先部44は、カッタヘッド30に対して前方に突出し、かつ、カッタヘッド30に対して後方に突出している。刃先部44は、カッタヘッド30の前面に露出するとともに、カッタヘッド30の背面に露出している。
ハブ42には、マーキング49が形成されている。マーキング49は、たとえば、ハブ42の表面が溝状に窪んだスリット、または、ハブ42の表面が畝状に突起した突条である。スリットの内部に、特殊な蛍光剤が塗布されてもよい。マーキング49は、ハブ42の回転の周方向の1個以上の箇所に、形成されている。マーキング49は、カッタリング41をはさんでハブ42の両側に形成されていてもよい。
図5は、トンネル掘進機1の内部構造を概略的に示す側面図である。図5に示すように、トンネル掘進機1の本体10は、ベルトコンベア20と、ホッパシュート21と、カッタヘッドサポート22と、メインベアリング23と、エレクタ24と、カッタヘッド駆動モータ25と、測定装置50とをさらに有している。
メインビーム15は、中空状に形成されている。ベルトコンベア20は、メインビーム15の内部に配設されている。ベルトコンベア20は、ディスクカッタ40により掘削された掘削ずりを後方へ搬送するための装置である。ホッパシュート21は、ベルトコンベア20の前端の上方に設けられている。ホッパシュート21は、スクレーパバケット32によって掻き集められた掘削ずりを受けてベルトコンベア20上へ導くための装置である。
カッタヘッドサポート22は、メインビーム15の前端に固定されている。カッタヘッド30は、メインベアリング23を介して、カッタヘッドサポート22により回転自在に支持されている。エレクタ24は、カッタヘッドサポート22に対して後方側に配置されている。カッタヘッド駆動モータ25は、カッタヘッドサポート22に取り付けられている。
測定装置50もまた、カッタヘッドサポート22に取り付けられている。測定装置50は、トンネル掘進機1の本体10に取り付けられている。測定装置50は、カッタヘッド30の後方に配設されている。測定装置50は、複数のディスクカッタ40の後方に配設されている。測定装置50は、ホッパシュート21に対して、後方に配設されている。測定装置50は、ディスクカッタ40を、後方から測定可能である。測定装置50は、ディスクカッタ40のデータを取得するデータ取得部としての機能を有することも可能である。測定装置50として撮像装置を用いる場合は、測定装置50はカッタヘッド30の一部も測定する。測定装置50として撮像装置を用いる場合は、撮像装置は、カッタヘッド30の一部と複数のディスクカッタ40のうちの2つ以上のディスクカッタ40とを、後方から撮像可能である。
図6は、正面視したトンネル掘進機1における測定装置50としてステレオカメラを用いた場合の配置を示す模式図である。図6では、図2に図示したカッタヘッド30と32個のディスクカッタ40とが破線で示され、ベルトコンベア20、ホッパシュート21および測定装置50が実線で示されている。以下では、測定装置として、ステレオカメラである撮像装置を用いた場合の例を示す。
測定装置50(撮像装置)は、第1の撮像部53と、第2の撮像部54とを有している。第1の撮像部53と第2の撮像部54とは、互いに同期がとられており、ステレオカメラを構成している。第1の撮像部53と第2の撮像部54とは、同じ高さに配置されている。第1の撮像部53と第2の撮像部54とは、左右方向に並んで配置されている。第1の撮像部53と第2の撮像部54とは、同じ装置である。
各々の撮像部は、光学処理部と、受光処理部と、画像処理部とを備えている。光学処理部は、集光のためのレンズを有している。撮像部の光軸は、レンズ面中央を通り、レンズ面に垂直な軸である。受光処理部は、撮像素子を有している。撮像素子は、たとえばCMOSである。撮像素子は、受光面を有している。受光面は、撮像部の光軸に直交する面である。受光面は、平坦な矩形状である。
カッタヘッド30は、カッタヘッド駆動モータ25(図5)から駆動力を受けて回転する。図6中に示す矢印は、カッタヘッド30の回転方向Rを示している。図6に示す掘削面より見るカッタヘッド30は、反時計回り方向に回転可能である。撮像装置は、ホッパシュート21に対して、カッタヘッド30の回転方向Rにおける前方側に配置されている。
ディスクカッタ40で掘削されスクレーパバケット32によって掻き集められる掘削ずりは、対応するスクレーパバケット32がホッパシュート21の上方に移動すると、ホッパシュート21へ向けて落下する。撮像装置がホッパシュート21に対してカッタヘッド30の回転方向Rにおける前方側に配置されていることにより、ホッパシュート21へ落下する掘削ずりが撮像装置によるカッタヘッド30の撮像の妨げとなることを抑制できる構成とされている。
図7は、カッタヘッド部分内部視図であり、撮像装置により撮像された画像データの一例を示す図である。図7に示す画像データには、ホッパシュート21の一部と、カッタヘッド30の一部と、2つ以上のディスクカッタ40とが含まれている。撮像装置は、ディスクカッタ40の後方に配設されて、後方からディスクカッタ40を撮像する。ディスクカッタ40のカッタリング41の刃先部44は、カッタヘッド30の背面に露出している。そのため、撮像装置により撮像された画像データには、複数のディスクカッタ40のカッタリング41の刃先部44が含まれている。
撮像装置が撮像する画像データには、ディスクカッタ40のカッタリング41の刃先部44の位置を示す刃先位置データが含まれている。撮像装置は、複数のディスクカッタ40のうちの2つ以上のディスクカッタ40の刃先位置データを取得する取得部としての機能を有している。
掘削面を掘削するとき、ディスクカッタ40は回転し、カッタヘッド30に対して相対位置変化する。撮像装置が撮像する画像データには、ディスクカッタ40のカッタヘッド30に対する相対回転の有無を示す回転データが含まれている。撮像装置は、複数のディスクカッタ40のうちの2つ以上のディスクカッタ40の回転データを取得する取得部としての機能を有している。
時間をあけて撮像した複数の画像データを比較することにより、ディスクカッタ40のカッタリング41の刃先部44の位置の変化を検出することができる。また、時間をあけて撮像した複数の画像データを比較することにより、ディスクカッタ40がカッタヘッド30に対して相対回転しているか否かを検出することができる。
撮像装置を用いてディスクカッタ40の刃先位置データおよび/または回転データを適切に取得するためには、同じディスクカッタ40について時間をあけて撮像された複数の画像データを比較する必要がある。そのために、撮像装置により撮像されたディスクカッタ40が、複数のディスクカッタ40のうちのどのディスクカッタ40であるのかを判別する必要がある。以下、ディスクカッタ40の判別について説明する。
図8は、カッタヘッド30への動力伝達装置の構成を示す模式図である。図8中の一点鎖線は、カッタヘッド30の中心、またはトンネル掘進機1の中心を示す中心線Cを示している(図5も併せて参照)。
図5にも示すカッタヘッド駆動モータ25は、減速機26の入力側に連結されている。減速機26の出力側は、ピニオン27に連結されている。ピニオン27は、ギヤ28と噛み合っている。ギヤ28は、メインベアリング23のインナリングとして回転可能に支持されている。ギヤ28は、カッタヘッド30と結合している。
カッタヘッド駆動モータ25の回転は、減速機26およびピニオン27を経由して、ギヤ28に伝達される。ギヤ28が中心線Cを回転中心として回転することにより、ギヤ28と一体にカッタヘッド30が回転する。このようにして、カッタヘッド30を一定方向(図6に示す回転方向R)に回転することができる。カッタヘッド駆動モータ25は、たとえば電動モータとすることができる。
図9は、図8に示すメインベアリング23の周辺を拡大して示す模式図である。メインベアリング23は、ころに代表される回転体を複数有している。メインベアリング23の取り付けられているハウジングに、近接センサ51と、近接センサ52とが取り付けられている。ギヤ28には、ギヤ28の表面の一部が突起した突起29が形成されている。突起29は、ギヤ28の回転方向の一箇所に形成されている。近接センサ51は、突起29と向き合って配置されている。近接センサ52は、ピニオン27と噛み合うギヤ28の歯と向き合って配置されている。
近接センサ51は、突起29を検出する。近接センサ52は、ギヤ28の歯を検出する。回転するギヤ28の歯の通過数を近接センサ52で検出して、360°回転分のギヤ28の歯数に対するギヤ28の歯の通過数を算出することにより、カッタヘッド30の回転角度を求めることができる。近接センサ51が突起29を検出するときのカッタヘッド30の位置を基準位置(角度0°)として、カッタヘッド30の角度を規定することができる。近接センサ51が突起29を検出する度に角度をリセットすれば、カッタヘッド30の回転角度に対する誤差が累積して大きくなることを回避することができる。
カッタヘッド30の現在の回転角度を認識し、予め入力された各々のディスクカッタ40のカッタヘッド30に対する取付位置とカッタヘッド30の回転角度とに基づいて、撮像装置により撮像された画像データ中の各々のディスクカッタ40が、複数のディスクカッタ40のうちのいずれのディスクカッタ40であるのかを判別することができる。
カッタヘッド30の回転角度を検出するための手段として、上述した近接センサ51,52のほか、ピニオン27、ギヤ28またはカッタヘッド30に取り付けられたロータリエンコーダが用いられてもよい。
図10は、カッタヘッド30の中心からディスクカッタ40のカッタリング41の刃先部44までの距離を示す模式図である。図10に示す、DC1,DC2,DC3の3個のディスクカッタ40(図2も併せて参照)のうち、DC1のディスクカッタ40の刃先部44は中心線Cに最も近い位置にあり、DC3のディスクカッタ40の刃先部44は中心線Cから最も離れた位置にある。図10に示す長さL1,L2,L3は、中心線Cと、DC1,DC2,DC3の3個のディスクカッタ40の各々の刃先部44との間の距離を示している。
カッタヘッド30の中心線Cからディスクカッタ40のカッタリング41の刃先部44までの距離を検出できれば、予め入力された各々の刃先部44の中心線Cからの距離情報と検出された距離とを比較することにより、撮像装置により撮像された画像データ中の各々のディスクカッタ40が、複数のディスクカッタ40のうちのいずれのディスクカッタ40であるのかを判別することができる。
なお、複数のディスクカッタ40の配置に関して、カッタヘッド30の中心線Cから刃先部44までの距離が全て異なっていていてもよく、または、2つ以上のディスクカッタ40の刃先部44がカッタヘッド30の中心線Cから等しい距離にある位置に配置されてもよい。後者の場合は、カッタヘッド30の回転角度に基づいて、または、カッタヘッド30の回転角度と刃先部44から中心線Cまでの距離との両方に基づいて、各々のディスクカッタ40が複数のディスクカッタ40のうちのいずれのディスクカッタ40であるのかを判別することができる。
次に、判別された各ディスクカッタ40のカッタリング41の刃先部44の摩耗量の検出について説明する。図11は、刃先部44の摩耗量の検出手段の一例を示す模式図である。図11には、撮像装置と、刃先部44の摩耗量を検出する対象のディスクカッタ40のカッタリング41の一部とが、模式的に図示されている。破線で示すカッタリング41は、新品のカッタリング41を示す。実線で示すカッタリング41は、経時後の刃先部44が摩耗したカッタリング41を示す。
撮像装置の、図6に示す第1の撮像部53と第2の撮像部54とは、各々、2次元画像を撮像する。第1の撮像部53と第2の撮像部54とが異なる角度から同時に撮像した2次元画像をステレオマッチングすることにより、撮像対象であるカッタリング41の刃先部44と撮像装置との距離が算出される。より具体的には、第1の撮像部53と第2の撮像部54との視差に基づいて、三角測量の原理を用いて、撮像装置から刃先部44までの距離が求められる。
掘削面を掘削することにより、刃先部44は摩耗し、刃先部44の位置は変動する。撮像装置は、新品のカッタリング41の刃先部44の位置と、経時後のカッタリング41の刃先部44の位置との両方を検出可能である。図11に示すように、撮像装置から新品のカッタリング41の刃先部44までの距離を、Aとする。撮像装置から経時後のカッタリング41の刃先部44までの距離を、Aとする。距離Aと距離Aとの差(A−A)を、刃先部44の擬似摩耗量として算出することができる。
図12は、刃先部44の摩耗量の検出手段の一例を示す模式図である。図12には、図4と同様のディスクカッタ40の正面図が示されている。カッタリング41の刃先部44の近傍に任意の基準点を定め、この基準点と刃先部44との距離の変化を検出することにより、刃先部44の摩耗量を算出してもよい。たとえば、基準点を、図12に示すカッタヘッド30の収容部39の内周面39a上に規定してもよい。基準点を、内周面39aのうち、カッタリング41の刃先部44に最も近い位置に規定してもよい。
刃先部44が摩耗するに従って、内周面39a上の基準点と刃先部44との間隔が大きくなる。撮像装置が撮像した画像データより、ディスクカッタ40の刃先部44と基準点との距離を測位することにより、新品のカッタリング41の刃先部44と基準点との距離と、経時後のカッタリング41の刃先部44と基準点との距離とに基づいて、刃先部44の擬似摩耗量を算出することができる。
次に、各ディスクカッタ40の偏摩耗の検出について説明する。たとえば石の噛み込み、カッタリング41を支持する軸受の損傷、または土砂の圧密などによって、カッタリング41が回転しなくなることがある。カッタリング41が回転しないと、刃先部44のうちの一部分が掘削面に対して摺動し続けることになり、刃先部44のうち当該一部分のみが摩耗する偏摩耗が発生する。カッタリング41の刃先部44は、通常は周方向に均等に摩耗するが、偏摩耗が発生した場合には直線状に摩耗するため、摩耗速度が通常の摩耗時と比べて格段に大きい。その結果、摩耗がカッタリング41に留まらず、ハブ42、軸受、およびカッタヘッド30にまで摩耗が進行する可能性がある。
掘削中にカッタリング41が回転していることを確認できれば、偏摩耗が発生していないと認識することができる。ディスクカッタ40毎に、ハブ42に形成されたマーキング49の位置を認識することにより、カッタリング41が回転しているかを判別することができる。図13および図14は、刃先部44の偏摩耗の検出の例を示す模式図である。図13には、ある時刻に正面から撮像したディスクカッタ40が図示されており、図14には、図13に示すディスクカッタ40を撮像してから一定時間が経過した後に正面から撮像したディスクカッタ40が図示されている。図13,14に示すディスクカッタ40は、撮像装置を用いて撮像することができる。
マーキング49は、カッタヘッド30に対するハブ42の相対位置を示している。図14に示すディスクカッタ40のハブ42に形成されているマーキング49の位置は、図13に示すマーキング49の位置と異なっている。マーキング49の位置が変化していることから、カッタリング41が回転していると判断でき、したがってカッタリング41の刃先部44の偏摩耗は発生していないと認識することができる。
もし、図14に示すマーキング49の位置が図13に示すマーキング49の位置と同じであるならば、カッタリング41が回転していない可能性があり、カッタリング41の刃先部44が偏摩耗している可能性があると認識することができる。撮像装置が撮像した画像データより、ディスクカッタ40のカッタヘッド30に対する相対位置変化の有無を検出することにより、カッタリング41の刃先部44の偏摩耗の発生を検出することができる。
次に、実施形態に基づく制御システムの概要について説明する。図15は、第一実施形態における制御システムの構成を示す機能ブロック図である。図15中に実線で描かれた矩形内の構成は、既存のトンネル掘進機1の制御システムと同様の構成を示す。図15中に破線で描かれた矩形内の構成は、ディスクカッタ40の摩耗検知に関する本実施形態の特有の構成を示す。
図15に示すように、制御システムは、TBM(Tunnel Boring Machine)コントローラ70と、運転操作盤60と、掘削管理システム90とを有している。TBMコントローラ70は、トンネル掘進機1の全体を制御する。TBMコントローラ70は、図9を参照して説明した、カッタヘッド30の回転角度を算出するための近接センサ51,52から、検出結果を示す信号の入力を受ける。TBMコントローラ70は、カッタヘッド角度検出部71を有している。カッタヘッド角度検出部71は、近接センサ51,52による検出結果に基づいて、カッタヘッド30の現在の回転角度を求める。
運転操作盤60は、オペレータにより操作される。運転操作盤60は、トンネル掘進機1を運転するオペレータ操作を受け付ける。
掘削管理システム90は、データ出力部91を有している。データ出力部91には、ディスクカッタ(DC)に関する情報が入力される。たとえば、どのディスクカッタ40が交換されたのかを示す情報、ディスクカッタ40の交換日、および、作業員による刃先部44の摩耗測定結果などが入力される。
制御システムはまた、点検モードスイッチ(SW)61を有している。点検モードスイッチ61は、オペレータにより操作される。オペレータが点検モードスイッチ61を操作することにより、点検モードまたは通常モードのいずれかが選択される。TBMコントローラ70は、点検モードスイッチ61から、いずれのモードが選択されたかを示す信号の入力を受ける。TBMコントローラ70は、モード判別部72を有している。モード判別部72は、点検モードスイッチ61からの入力に基づいて、点検モードと通常モードとのいずれのモードが選択されているのかを判別する。なお、点検モード時の摩耗検知と通常モード時の摩耗検知との詳細は、後述する。
TBMコントローラ70はまた、制御信号司令部73を有している。制御信号司令部73は、図8を参照して説明したカッタヘッド駆動モータ25に、起動、停止、モータの回転数などを指示する制御信号を出力する。制御信号司令部73はまた、散水ユニット62に、散水の開始、散水の停止、散水量などを指示する制御信号を出力する。散水ユニット62は、カッタヘッド30に対し後方に配置されており、カッタヘッド30の背面側の空間に水を噴霧して粉塵を抑制したり、ディスクカッタ40に水を噴射することでディスクカッタ40に貼り付いた粘土を洗い流したりするために、使用される。
制御システムはまた、DCモニタコントローラ80と、カメラユニットとを有している。カメラユニットは、上述した撮像装置によって構成されている。DCモニタコントローラ80は、画像認識部81と、DC判別部82と、摩耗量演算部83とを有している。画像認識部81は、カメラユニットから、たとえば図7に示す画像データの入力を受ける。DC判別部82は、画像認識部81に入力された画像データ中に含まれるディスクカッタ40が、複数のディスクカッタ40のうちのいずれのディスクカッタ40であるのかを判別する。摩耗量演算部83は、DC判別部82により判別されたディスクカッタ40の刃先部44の摩耗量を演算する。
図16は、DC判別部82によるディスクカッタ40の判別の一例について説明するフロー図である。図16に示すように、まず、カッタヘッド30の角度を検出する(ステップS11)。具体的には、図9を参照して説明したように、近接センサ51が突起29を検出するときのカッタヘッド30の位置を基準位置(角度0°)とし、回転するギヤ28の歯の通過数を近接センサ52で検出する。TBMコントローラ70のカッタヘッド角度検出部71が、360°回転分のギヤ28の歯数に対するギヤ28の歯の通過数を算出することにより、カッタヘッド30の回転角度が検出される。
次に、画像を認識する(ステップS12)。図15に示すDCモニタコントローラ80の画像認識部81は、カメラユニット(撮像装置)から入力された画像データを認識し、画像データに含まれているディスクカッタ40を認識する。
次に、ディスクカッタ40を判別する(ステップS13)。カッタヘッド30の現在の回転角度を認識し、予め入力された各々のディスクカッタ40のカッタヘッド30に対する取付位置とカッタヘッド30の回転角度とに基づいて、撮像装置により撮像された画像データ中の各々のディスクカッタ40が、複数のディスクカッタ40のうちのいずれのディスクカッタ40であるのかを判別する。
図17は、DC判別部82によるディスクカッタ40の判別の他の例について説明するフロー図である。図17に示されるように、まず、画像を認識する(ステップS21)。図15に示すDCモニタコントローラ80の画像認識部81は、カメラユニット(撮像装置)から入力された画像データを認識し、画像データに含まれているディスクカッタ40を認識する。
次に、カッタヘッド30の中心線Cからディスクカッタ40の刃先部44までの距離を検出する(ステップS22)。画像データ撮像用の撮像装置はトンネル掘進機1の本体10に固定されており、カッタヘッド30が回転しても撮像装置とカッタヘッド30の中心線Cとの相対位置は変化しない。そのため、画像データに含まれているディスクカッタ40の刃先部44の位置を検出することにより、カッタヘッド30の中心線Cから刃先部44までの距離が求められる。
次に、ディスクカッタ40を判別する(ステップS23)。図10を参照して説明したように、カッタヘッド30の中心線Cから刃先部44までの距離と、予め入力された各々の刃先部44の中心線Cからの距離情報とを比較することにより、撮像装置により撮像された画像データ中の各々のディスクカッタ40が、複数のディスクカッタ40のうちのいずれのディスクカッタ40であるのかを判別する。
上記例では、カッタヘッド30の角度と、カッタヘッド30の中心線Cからディスクカッタ40の刃先部44までの距離とにより、ディスクカッタ40が判別される。この例に限定されるものではなく、カッタヘッド30の角度と、基準点とディスクカッタ40とで成す角度とにより、ディスクカッタ40を判別してもよい。
図18は、点検モードにおける刃先部44の摩耗量測定について説明するフロー図である。図15に示す点検モードスイッチ61をオペレータが操作することにより、点検モードが選択される。掘削中でない、たとえば朝の作業開始前または夕方の作業終了後の日常点検時に、点検モードが選択される。いずれかのディスクカッタ40を交換した際にも、点検モードが選択されて、点検が行なわれる。
図18に示すように、まず点検開始スイッチ(SW)がONされる(ステップS101)。点検開始スイッチがONされると、推進せずにカッタヘッド30が低速回転を開始する(ステップS102)。図15に示すTBMコントローラ70は、点検モードが選択されている状態で、点検開始スイッチがONされたことを示す信号の入力を受けて、カッタヘッド駆動モータ25に低速での回転を指示する制御信号を出力する。
次に、ディスクカッタ40の刃先部44までの距離測定を開始する(ステップS103)。撮像装置でディスクカッタ40を撮像し、図11を参照して説明したように、撮像装置から各々のディスクカッタ40の刃先部44までの距離を求める。または、図12を参照して説明したように、刃先部44の近傍に定めた基準点から刃先部44までの距離を求める。
次に、刃先部44までの距離測定が問題なく実施できたかどうかを判断する(ステップS104)。距離測定ができなかったと判断されれば(ステップS104においてNO)、ステップS103の距離測定が再び行なわれる。数回測定しても距離測定ができない場合には、認知エラーとされる(ステップS105)。刃先部44までの距離が測定できたと判断されれば(ステップS104においてYES)、距離測定を終了する(ステップS106)。
次に、刃先部44までの距離測定を行なったディスクカッタ40が、新規のディスクカッタ40(交換された直後のディスクカッタ40)であるかを判断する(ステップS107)。DCモニタコントローラ80は、掘削管理システム90のデータ出力部91に入力されたディスクカッタ40の情報を参照して、新規のディスクカッタ40であるかどうかを判断する。
新規のディスクカッタ40であると判断されれば(ステップS107においてYES)、測定された刃先部44までの距離を、新品のカッタリング41の刃先部44までの距離Aとして、記憶装置に格納する(ステップS108)。新規のディスクカッタ40でなく継続使用されているディスクカッタ40であると判断されれば(ステップS107においてNO)、測定された刃先部44までの距離を、経時後のカッタリング41の刃先部44までの距離Aとして、記憶装置に格納する(ステップS109)。
次に、刃先部44の擬似摩耗値を算出する(ステップS110)。刃先部44の擬似摩耗値は、距離Aと距離Aとの差(A−A)として算出される。図15に示す摩耗量演算部83は、記憶装置に格納された距離Aと測定された距離Aとを用いて、(A−A)の演算を行なって刃先部44の擬似摩耗値を算出する。続いて、算出された擬似摩耗値が出力される(ステップS111)。
次に、算出された刃先部44の擬似摩耗値が、限界値以内であるかどうかを判断する(ステップS112)。刃先部44の擬似摩耗値が限界値以上であると判断されれば(ステップS112においてNO)、摩耗限界警報が出力され(ステップS113)、オペレータにディスクカッタ40の交換時期であることを通知する。
刃先部44の擬似摩耗値が限界値以内であると判断されれば(ステップS112においてYES)、前回計測した刃先部44までの距離An−1との比較を行なう(ステップS114)。摩耗量演算部83は、(A−An−1)の演算を行なって、前回計測時からの刃先部44の摩耗量を算出する。
次に、前回計測時からの刃先部44の擬似摩耗量の差異についての判断を行なう(ステップS115)。前回計測時からの差異が大きく規定値を超えていると判断されれば(ステップS115においてNO)、異常摩耗進行警報が出力される(ステップS116)。前回計測時からの差異が規定値以内であると判断されれば(ステップS115においてYES)、距離An−1を記憶装置に格納する(ステップS117)。そして、処理を終了する。
図19は、通常モードにおける摩耗量測定について説明するフロー図である。図15に示す点検モードスイッチ61をオペレータが操作することにより、通常モードが選択される。掘削面の掘削作業が行われるときに、通常モードが選択される。
図19に示すように、まずカッタヘッド30が回転を開始する(ステップS201)。カッタヘッド30が回転を開始した時点では、ディスクカッタ40の刃先部44は、掘削面に未だ接触していない。そのため、ディスクカッタ40のカッタリング41およびハブ42は、回転していない。この状態で、撮像装置でディスクカッタ40の撮像を行ない、ハブ42に形成されたマーキング49の初期位置を示す位置Pを検知する(ステップS202)。
次に、ディスクカッタ40の初期位置の認識が問題なく実施できたかどうかを判断する(ステップS203)。位置認識ができなかったと判断されれば(ステップS203においてNO)、追加の散水が実施される(ステップS204)。図15に示す制御信号司令部73は、散水ユニット62に対し、散水の実施を指示する制御信号を出力する。この散水は、カッタヘッド30と撮像装置との間の空間の粉塵を低減したり、ディスクカッタ40に付着している土砂を洗浄したりすることによって、ディスクカッタ40をより鮮明に撮像できるようにすることを目的として、行なわれる。
その後、ステップS202のディスクカッタ40の位置認識が再び行なわれる。数回測定しても位置認識ができない場合には、認知エラーとされる(ステップS205)。
ディスクカッタ40の初期位置が認識できたと判断されれば(ステップS203においてYES)、掘削を開始する(ステップS206)。具体的には、図1に示すグリッパシュー16をトンネルの側壁面に押し付けた状態で、スラストジャッキ18を伸ばすことにより、カッタヘッド30およびディスクカッタ40を掘削面に向けて前方向へ移動させる。カッタヘッド30を回転させながら、カッタリング41の外周縁の刃先部44を掘削面に接触させる。カッタリング41がカッタヘッド30に対して回転して、掘削面の掘削が行なわれる。
次に、マーキング49の初期位置情報を示す位置Pを、位置Pとして記憶装置に格納する(ステップS207)。この状態で、一定時間(たとえば5分、または10分など)掘削が継続される。一定時間掘削を継続したと判断されると(ステップS208)、ディスクカッタ40の撮像を行ない、ハブ42に形成されたマーキング49の現在位置を示す位置Pn+1を検知する(ステップS209)。
次に、ディスクカッタ40の現在位置の認識が問題なく実施できたかどうかを判断する(ステップS210)。位置認識ができなかったと判断されれば(ステップS210においてNO)、追加の散水が実施される(ステップS211)。図15に示す制御信号司令部73は、散水ユニット62に対し、散水の実施を指示する制御信号を出力する。その後、ステップS209のディスクカッタ40の位置認識が再び行なわれる。数回測定しても位置認識ができない場合には、認知エラーとされる(ステップS212)。
ディスクカッタ40の現在位置が認識できたと判断されれば(ステップS210においてYES)、位置Pを示す画像と位置Pn+1を示す画像との比較が行なわれ(ステップS213)、両画像においてディスクカッタ40に形成されたマーキング49の位置に差異があるかどうかが判断される(ステップS214)。
マーキング49の位置に差異がないと判断されると(ステップS214においてNO)、ステップS208に戻り、さらに一定時間掘削を継続した後、マーキング49の現在位置を再度検知して、ステップS214の判断が再度行なわれる。ステップS214の判断を数回繰り返してもマーキング49の位置に変化がなければ、偏摩耗警報が出力され(ステップS215)、オペレータにカッタリング41が回転しておらず刃先部44が偏摩耗している可能性があることを通知する。
マーキング49の位置に差異があると判断されると(ステップS214においてYES)、掘削が継続され(ステップS216)、マーキング49の位置情報を示す位置Pn+1を位置Pとして上書きする(ステップS217)。
次に、所定ストロークの掘削が終了したかどうかを判断する(ステップS218)。所定ストロークの掘削が終了していないと判断されると(ステップS218においてNO)、ステップS208に戻り、一定時間掘削を継続した後、マーキング49の現在位置を再度検知して、ステップS214の判断が再度行なわれる。
所定ストロークの掘削が終了したと判断されると(ステップS218においてYES)、掘削を終了し、刃先部44の摩耗量の計測も終了する(ステップS219)。なお、通常掘削時においても点検モードと同様に摩耗計測を実施してもよく、また、点検モード時に偏摩耗確認を実施してもよい。
上述した説明と一部重複する部分もあるが、本実施形態の特徴的な構成を列挙すると以下のようになる。本実施形態のトンネル掘進機1は、図5,6に示すように、撮像装置を備えている。撮像装置は、カッタヘッド30に装着されたディスクカッタ40の後方に配設されている。撮像装置は、図7に示すように、ディスクカッタ40を撮像可能である。撮像装置は、図11,12に示すように、ディスクカッタ40の刃先部の位置を示す刃先位置データを取得する取得部としての機能を有している。
トンネル掘進機1はさらに、図15に示すように、DC判別部82と、摩耗量演算部83とを備えている。DC判別部82は、図16,17に示すように、撮像装置によって撮像されたディスクカッタ40が、複数のディスクカッタ40のうちのいずれのディスクカッタ40であるのかを判別する。DC判別部82は、撮像装置によって取得された刃先位置データが、複数のディスクカッタ40のうちのいずれのディスクカッタ40の刃先位置データであるかを判別する。摩耗量演算部83は、図18に示すように、ディスクカッタ40の刃先位置データより、ディスクカッタ40の刃先部44の摩耗量を算出する。摩耗量演算部83は、判別されたディスクカッタ40の刃先部44の摩耗量を算出する算出部としての機能を有している。
カッタヘッド30の現在の回転角度、および/または、カッタヘッド30の中心線Cからディスクカッタ40の刃先部44までの距離に基づいて、撮像装置が撮像したディスクカッタ40が複数のディスクカッタ40のうちのいずれのディスクカッタ40であるのかを判別できる。判別されたディスクカッタ40について、初期(交換直後)の刃先部44の位置と経時後の刃先部44の位置とを比較することにより、刃先部44の摩耗量を算出することができる。
撮像装置でディスクカッタ40を撮像して、撮像された各々のディスクカッタ40についての刃先位置データを用いて摩耗量が算出されるので、作業員がディスクカッタ40の摩耗量を1つずつ手作業で測定する必要がなく、ディスクカッタ40の摩耗量を効率的に測定することができる。加えて、撮像装置がトンネル掘進機1の本体10に配設されており、回転側と固定側とを配線で連結する必要がない。これにより、比較的単純で信頼性の高い構成によって、ディスクカッタ40の摩耗状況を検知することができる。
また図13,14および19に示すように、撮像装置は、ディスクカッタ40のカッタヘッド30に対する相対位置変化、すなわちディスクカッタ40のカッタヘッド30に対する回転の有無を示す回転データを取得する機能を有している。時間をあけて撮像した2つの画像データを比較して、回転物であるハブ42に形成されたマーキング49の位置に差異があるかどうかを判断することにより、ディスクカッタ40のカッタリング41がカッタヘッド30に対して回転しているかどうかを検出することができる。カッタリング41が回転していないことを検出することにより、刃先部44に偏摩耗が発生している可能性を認識することができる。
このようにして、刃先部44に偏摩耗が発生している状況を早期に認識できるので、偏摩耗が発生しても、ディスクカッタ40のハブ42およびリテーナ43などへの影響、他のディスクカッタ40への影響、さらにはカッタヘッド30にまで影響が及ぶ事態を防止することができる。偏摩耗したディスクカッタ40は交換が可能であるので、早期に偏摩耗したディスクカッタ40を交換することで、掘削性能が低下する事態を回避することもできる。
また図5,6に示すように、撮像装置は、トンネル掘進機1の本体10に取り付けられている。上述した特許文献1に記載の、回転するカッタヘッドに多数のセンサを設ける構成において、回転側と固定側との信号の授受をワイヤレス通信を用いて行なうことも考えられるものの、多数のディスクカッタの各々にセンサが設けられることに伴うコストの増大、通信の安定性、およびカッタヘッド内に設置するセンサの損傷の問題が依然として残る。一方、本実施形態では、1個の撮像装置または数個の撮像装置をトンネル掘進機1の本体10に取り付ける構成とする。非回転体である本体10に撮像装置を取り付けることで、簡易な構成でディスクカッタ40の摩耗状況を確実に検知することができる。
また図6に示すように、撮像装置は、第1の撮像部53と第2の撮像部54とを有するステレオカメラである。このようにすれば、ステレオカメラによって撮像された画像データによりディスクカッタ40の刃先位置データおよび/または回転データを取得することができる。
また図18,19に示すように、撮像装置は、カッタヘッド30の回転中に複数のディスクカッタ40を撮像する。ディスクカッタ40の摩耗量の算出または偏摩耗の検出のために、カッタヘッド30を停止する必要はない。これにより、効率的にディスクカッタ40の摩耗を検出することができる。掘削中にディスクカッタ40の偏摩耗が発生した場合に、偏摩耗の発生を速やかに認識できるので、偏摩耗の進行を確実に抑制することができる。
また図7に示すように、撮像装置は、2つ以上のディスクカッタ40を同時に撮像する。撮像装置で2つ以上のディスクカッタ40を同時に撮像して、撮像された各々のディスクカッタ40についての刃先位置データを用いて摩耗量を算出することにより、多数のディスクカッタ40の摩耗量を効率的に測定することができる。
また図11に示すように、撮像装置は、撮像装置から刃先部44までの距離を測定する距離測定器としての機能を有している。距離測定器による計測により、ディスクカッタ40の刃先位置データを取得することができる。
また図3,4に示すように、ディスクカッタ40は、カッタリング41と一体に回転するハブ42をさらに有しており、ハブ42はマーキング49を有しており、撮像装置はマーキング49の位置に基づき回転データを取得する。このようにすれば、一定時間経過後にマーキング49の位置が変化しているか否かを判断することにより、カッタヘッド30に対するカッタリング41の回転の有無を確実に検出することができる。
また図19に示すように、撮像装置によってディスクカッタ40が回転していないことを示す回転データが取得された場合、偏摩耗警報が出力される。これにより、刃先部44に偏摩耗が発生している可能性をオペレータが確実に認識できるので、偏摩耗の進行を抑制することができる。
また図10,17に示すように、カッタヘッド30の中心線Cからディスクカッタ40の刃先部44までの距離を検出することにより、ディスクカッタ40の判別が行なわれる。この場合は、カッタヘッド30の回転中心となる中心線Cの位置と、撮像装置により撮像された刃先部44の位置とを認識することにより、撮像されたディスクカッタ40が複数のディスクカッタ40のうちのいずれのディスクカッタ40であるのかを、確実に判別することができる。
また図8〜9,16に示すように、カッタヘッド30の回転角度を検出することにより、ディスクカッタ40の判別が行なわれる。この場合は、カッタヘッド30の回転角度とカッタヘッド30におけるディスクカッタ40の配置に係る情報とに基づいて、撮像されたディスクカッタ40が複数のディスクカッタ40のうちのいずれのディスクカッタ40であるのかを、確実に判別することができる。
本実施形態の撮像装置は、同時に複数のディスクカッタ40を撮像するが、本発明は、これに限定されない。撮像装置は、ある時刻にある1つのディスクカッタ40を撮像し、カッタヘッド30の回転により、他の時刻に他の1つのディスクカッタ40を撮像してもよい。
(第二実施形態)
図20は、第二実施形態における、正面視したトンネル掘進機1の内部構造を概略的に示す模式図である。第二実施形態のトンネル掘進機1は、第一実施形態で説明した構成に加えて、温度検出部59をさらに備えている。温度検出部59は、図20に示すように、撮像装置の近傍に配置されている。温度検出部59は、撮像装置の直ぐ下方に配置されている。温度検出部59は、ホッパシュート21に対して、カッタヘッド30の回転方向Rにおける前方側に配置されている。
温度検出部59は、カッタヘッド30内の温度を検出可能なように、構成されている。ディスクカッタ40の刃先部44の偏摩耗が発生する際には、刃先部44の一部分が掘削面に対して摺動し続けることによる摩擦熱により、掘削面と後壁とカッタヘッド30とによりほぼ閉鎖された空間のカッタヘッド30内が高温になる。温度検出部59を用いて、カッタヘッド30内の温度を検出することにより、刃先部44に偏摩耗が発生している状況を推定することができる。カッタヘッド30内の異常昇温が検出されれば、図19を参照して説明した第一実施形態と同様に、偏摩耗警報が出力され、オペレータにカッタリング41が回転しておらず刃先部44が偏摩耗している可能性があることを通知することができる。
なお図20に示す温度検出部59の配置は一例であり、温度検出部59はカッタヘッド30内の温度を検出可能であれば任意の位置に配置されていてもよい。
トンネル掘進機1は、温度検出部59に加えて、または単独に、カッタヘッド30の後方の空間の騒音を検出可能な騒音計をさらに備えてもよい。ディスクカッタ40の刃先部44の偏摩耗が発生する際には、刃先部44の一部分が掘削面に対して摺動し続けることにより、騒音が発生する。騒音計を用いて、騒音の発生を検出することにより、刃先部44に偏摩耗が発生している状況を推定することができる。
(第三実施形態)
図21は、第三実施形態における、レーザスキャナ150によるカッタヘッド30の走査状況を示す模式図である。これまでに説明した撮像装置に替えて、トンネル掘進機1は、レーザスキャナ150を備えていてもよい。レーザスキャナ150は、撮像装置と同じ位置に配置されていてもよい。図21に示すように、レーザスキャナ150は、ディスクカッタ40を走査できるように構成されている。レーザスキャナ150は、複数のディスクカッタ40を連続的に走査できるように構成されていてもよい。
レーザスキャナ150からレーザ光を発射してからディスクカッタ40に反射して返ってくるまでの時間を測定することにより、レーザスキャナ150から刃先部44までの距離を精度よく検出することができる。レーザスキャナ150から新品のカッタリング41の刃先部44までの距離と、レーザスキャナ150から経時後のカッタリング41の刃先部44までの距離との差を算出することにより、刃先部44の摩耗量を演算することができる。
ハブ42に形成されるマーキング49を、レーザスキャナ150によって検出が可能な形状および寸法に調整することにより、マーキング49の位置の差異に基づいてカッタリング41の刃先部44の偏摩耗を検出することができる。
レーザスキャナ150から刃先部44までの距離を測定するために画像は必ずしも必要ではないものの、レーザスキャナ150により計測されたカッタヘッド30およびディスクカッタ40の点群データを画像化することにより、図7に示す撮像装置で撮像した画像データに相当する画像データを取得することができる。
第一実施形態で説明した撮像装置と、図21に示すレーザスキャナ150とを組み合わせて使用することも可能である。たとえば、図18に示す点検モードにおける刃先部44の摩耗量の算出にレーザスキャナ150を用いた距離計を使用し、図19に示す通常モードにおける偏摩耗の発生の検出に撮像装置を使用してもよい。
なお、図1に概略構成を示したトンネル掘進機1は、所謂オープン型TBMであるが、本発明は、オープン型TBMに限られず、たとえば泥土圧式シールドマシンまたは泥水加圧式シールドマシンにも適用可能であり、マシン停止中に機内の土砂を抜いた状態で、同様に刃先部44の摩耗量の測定が可能である。
以上のように本発明の実施形態について説明を行ったが、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく、請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明のトンネル掘進機は、硬岩層を掘削するトンネル掘進機に、特に有利に適用され得る。
1 トンネル掘進機、10 本体、20 ベルトコンベア、21 ホッパシュート、22 カッタヘッドサポート、23 メインベアリング、25 カッタヘッド駆動モータ、26 減速機、27 ピニオン、28 ギヤ、29 突起、30 カッタヘッド、32 スクレーパバケット、33 取込口、37 収容空間、38 固定部、39 収容部、39a 内周面、40 ディスクカッタ、41 カッタリング、42 ハブ、43 リテーナ、44 刃先部、47 固定部材、49 マーキング、50 測定装置、51,52 近接センサ、53 第1の撮像部、54 第2の撮像部、59 温度検出部、60 運転操作盤、61 点検モードスイッチ、62 散水ユニット、70 コントローラ、71 カッタヘッド角度検出部、72 モード判別部、73 制御信号司令部、80 モニタコントローラ、81 画像認識部、82 判別部、83 摩耗量演算部、90 掘削管理システム、91 データ出力部、150 レーザスキャナ、C 中心線、R 回転方向。

Claims (17)

  1. 非回転体である本体と、
    前記本体の前方に配設され、前記本体に対して回転可能なカッタヘッドと、
    前記カッタヘッドに回転可能に装着され、前記カッタヘッドの前面に露出するとともに前記カッタヘッドの背面に露出するカッタリングを有し、前記カッタリングは刃先部を有する、複数のディスクカッタと、
    前記複数のディスクカッタの後方に配設され、前記本体に取り付けられ、前記刃先部の位置を示す刃先位置データを取得する取得部と、
    前記取得部によって取得された前記刃先位置データが、前記複数のディスクカッタのうちのいずれのディスクカッタの刃先位置データであるかを判別する判別部と、
    前記判別部により判別されたディスクカッタの前記刃先位置データより、前記判別されたディスクカッタの前記刃先部の摩耗量を算出する算出部と、を備える、トンネル掘進機。
  2. 非回転体である本体と、
    前記本体の前方に配設され、前記本体に対して回転可能なカッタヘッドと、
    前記カッタヘッドに回転可能に装着され、前記カッタヘッドの前面に露出するとともに前記カッタヘッドの背面に露出するカッタリングを有する、複数のディスクカッタと、
    前記複数のディスクカッタの後方に配設され、前記本体に取り付けられ、ディスクカッタの前記カッタヘッドに対する回転の有無を示す回転データを取得する取得部と、
    前記取得部によって取得された前記回転データが、前記複数のディスクカッタのうちのいずれのディスクカッタの回転データであるかを判別する判別部と、を備える、トンネル掘進機。
  3. 非回転体である本体と、
    前記本体の前方に配設され、前記本体に対して回転可能なカッタヘッドと、
    前記カッタヘッドに回転可能に装着され、前記カッタヘッドの前面に露出するとともに前記カッタヘッドの背面に露出するカッタリングを有し、前記カッタリングは刃先部を有する、複数のディスクカッタと、
    前記複数のディスクカッタの後方に配設され、前記本体に取り付けられ、前記刃先部の位置を示す刃先位置データとディスクカッタの前記カッタヘッドに対する回転の有無を示す回転データとを取得する取得部と、
    前記取得部によって取得された前記刃先位置データと前記回転データとが、前記複数のディスクカッタのうちのいずれのディスクカッタの刃先位置データと回転データとであるかを判別する判別部と、
    前記判別部により判別されたディスクカッタの前記刃先位置データより、前記判別されたディスクカッタの前記刃先部の摩耗量を算出する算出部と、を備える、トンネル掘進機。
  4. 前記取得部は、ディスクカッタを撮像可能なステレオカメラを有し、前記ステレオカメラによって撮像された画像データにより前記刃先位置データを取得する、請求項1に記載のトンネル掘進機。
  5. 前記取得部は、ディスクカッタを撮像可能なステレオカメラを有し、前記ステレオカメラによって撮像された画像データにより前記回転データを取得する、請求項2に記載のトンネル掘進機。
  6. 前記取得部は、ディスクカッタを撮像可能なステレオカメラを有し、前記ステレオカメラによって撮像された画像データにより前記刃先位置データおよび/または前記回転データを取得する、請求項3に記載のトンネル掘進機。
  7. 前記ステレオカメラは、前記カッタヘッドの回転中にディスクカッタを撮像する、請求項4〜6のいずれか1項に記載のトンネル掘進機。
  8. 前記ステレオカメラは、2つ以上のディスクカッタを同時に撮像する、請求項4〜6のいずれか1項に記載のトンネル掘進機。
  9. 前記取得部は、ディスクカッタを走査するレーザスキャナを有し、前記レーザスキャナによる計測により前記刃先位置データを取得する、請求項1に記載のトンネル掘進機。
  10. 前記取得部は、ディスクカッタを走査するレーザスキャナを有し、前記レーザスキャナによる計測により前記回転データを取得する、請求項2に記載のトンネル掘進機。
  11. 前記取得部は、ディスクカッタを走査するレーザスキャナを有し、前記レーザスキャナによる計測により前記刃先位置データおよび/または前記回転データを取得する、請求項3に記載のトンネル掘進機。
  12. 前記取得部は、前記取得部から前記刃先部までの距離を測定する距離測定器を有し、前記距離測定器による計測により前記刃先位置データを取得する、請求項1または3に記載のトンネル掘進機。
  13. 前記カッタヘッド内の温度を検出する温度検出部をさらに備え、
    前記温度検出部は、前記カッタヘッド内の異常昇温を検出可能である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のトンネル掘進機。
  14. 前記複数のディスクカッタのそれぞれは、前記カッタリングと一体に回転するハブをさらに有し、
    前記ハブは、マーキングを有し、
    前記取得部は、前記マーキングの位置に基づき、前記回転データを取得する、請求項2または3に記載のトンネル掘進機。
  15. 前記取得部によって、ディスクカッタが回転していないことを示す前記回転データが取得された場合、警報を出力する、請求項2または3に記載のトンネル掘進機。
  16. 前記判別部は、前記カッタヘッドの中心から前記複数のディスクカッタの各々の前記刃先部までの距離を検出して、前記複数のディスクカッタのうちのいずれのディスクカッタかを判別する、請求項1または3に記載のトンネル掘進機。
  17. 前記判別部は、前記本体に対する前記カッタヘッドの回転角を検出して、前記複数のディスクカッタのうちのいずれのディスクカッタかを判別する、請求項1〜16のいずれか1項に記載のトンネル掘進機。
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