JP6652770B2 - 固体高分子形燃料電池用セパレータの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、主に車輌、船舶、航空機などの乗物に搭載され、または企業や一般家庭で使用されている燃料電池、特に固体高分子形燃料電池に用いるセパレータの製造方法に関する。
近年、自動車やバスの電源として搭載されている燃料電池や一般家庭向けの電源として提供されている燃料電池は、その多くが固体高分子形燃料電池(PEFCまたはPEMFC)である。固体高分子形燃料電池は、りん酸形燃料電池など他の燃料電池に比べて小形かつ軽量化が可能であり、起動時の操作が比較的に容易であることから各産業分野でその普及が進みつつある。
そのため固体高分子形燃料電池を構成するセパレータとしては、良好な導電性と高い耐食性が求められており、かつてはその材料としてグラファイトが使用されてきた。しかし、燃料電池の容量をより小形化する要望が高まる中、グラファイトは機械的強度と加工性という観点から、徐々に金属材料に代替されるようになってきた。
例えば、特許文献1および非特許文献1ではステンレス鋼を燃料電池用セパレータとして適用できることが開示されている。また、ステンレス鋼表面は不動態皮膜が存在することから燃料電池を構成するガス拡散層(GDL)との接触抵抗が大きく、そのままの状態では所望の導電性が得られない。そこで、ステンレス鋼表面に導電性の高い炭素膜を被覆することでステンレス鋼製セパレータに良好な導電性が付与される。
中でも導電性の高い炭素膜の1つとしてグラフェン膜があり、その膜を形成する方法が例えば特許文献2および3に開示されている。具体的には、樟脳などを炭素源としてマイクロ波プラズマCVD法を用いることで、基板を423K〜873Kの温度範囲に保持した状態でグラフェン膜を形成する。なお、本願発明においてグラフェンとは、ベンゼン環が同一平面内で多数結合した巨大なπ共役系の炭素を言うものとする。
特開2010−33969号公報 特開2013−159521号公報 特開2015−34102号公報
S.Miyano et. al. 、 tanso247(2011)54.
しかし、特許文献1などに開示されているグラフェン膜の形成方法ではその形成温度範囲が約823K近い温度であることから、基板上にはグラフェン膜の他にアモルファスカーボンなど異なる形態のカーボン膜が形成されたり、種々の表面欠陥が発生する。その結果、燃料電池のセパレータとして求められる導電性が得られなかったり、電気抵抗が高くなるなどの問題があった。
そこで、本発明においては燃料電池用途のセパレータとして求められる所望の導電性やガス拡散層との接触抵抗値を備えた燃料電池用セパレータの製造方法を提供することを課題とする。
前述した課題を解決するために、本発明者はマイクロ波プラズマCVD法を用いてステンレス鋼の表面にグラフェン膜が形成された固体高分子形燃料電池用セパレータの製造方法であって、グラフェン膜を形成する際の温度範囲を323K以上473K以下とする固体高分子形燃料電池用セパレータの製造方法とした。
また、グラフェン膜を形成する際に窒素ガスを用いる(成膜装置内へ窒素ガスを導入する)固体高分子形燃料電池用セパレータの製造方法とすることもできる。成膜装置内への窒素ガス流量については、毎分20mL以下であることが好ましい。
さらに、ステンレス鋼を、オーステナイト系ステンレス鋼とする固体高分子形燃料電池用セパレータの製造方法とすることもできる。なお、本願発明においてグラフェンとは、ベンゼン環が同一平面内で多数結合した巨大なπ共役系の炭素を言うものとする。
本発明に係る固体高分子形燃料電池用セパレータの製造方法により、導電性の良好なセパレータを得ることができるという効果を奏する。また、グラフェン膜をステンレス鋼上に形成する場合にオーステナイト系ステンレス鋼とすることにより、ガス拡散層との接触抵抗値を低減できる。
本発明の実施の形態に用いる成膜装置の模式断面図である。 実施例1において成膜温度が823Kの場合および473Kの場合における試験片表面のラマンスペクトルの測定結果である。 実施例3において成膜時間を5分、15分、30分の3水準の場合における試験片表面のラマンスペクトルの測定結果である。 実施例5において窒素ガス量を、0、1、3、5、7、10、20、30mL min−1の計8水準(本発明品3〜10)の場合における試験片表面のラマンスペクトルの測定結果である。
本発明の実施の形態の一例について図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態に用いる成膜装置の模式断面図を示す。図1に示すように、成膜装置(以下、「装置」とする)は装置内部に成膜すべき試験片を設置できるステージを備えており、装置上部にはマイクロ波を導入できる導波管と成膜工程後の装置内部を冷却する冷却ファンが具備されている。また、装置外部には原料ガスや不活性ガスを装置内部へ導入できるように配管が装置と接続されている。
次に、本発明の固体高分子形燃料電池用セパレータにおけるグラフェン膜の成膜工程を図1を用いて説明する。まず、装置のハッチを開き、前処理を行ったステンレス鋼などの基材を装置内のステージへ設置する。その後、ハッチを閉じて図示しない真空ポンプを使用して装置内部を減圧雰囲気にする。この時の装置内の圧力は、1×10−3Pa以下に設定する。
装置内の圧力が所定の圧力に到達したことを確認した後、装置に内蔵されているヒータを利用してステージの温度を473Kまで上昇させる。ステージの温度が上昇することで、ステージ上の基材の温度も上昇する。ステージの温度が473Kに到達し、所定の時間が経過した後、ステージの高さを調整し、基材と装置のハッチとの距離を近づける。これにより、装置外より導出されるマイクロ波を効率的に基材表面に照射できる。
次に、装置外部に設置された原料ガスおよび不活性ガスを装置内へ導入する。原料ガスとしてはアセチレンガス、不活性ガスとしてはアルゴンガスを使用する。上記2種類のガスを装置内へ導入した直後に、装置上部よりマイクロ波を装置内へ導入する。このときのマイクロ波の出力は1500W、出力時間は300秒(5分間)とする。同時に、マイクロ波を装置内へ導入することで発生する反射波については、500±50Wの範囲となるように調整する。
マイクロ波の入力がタイマーにより停止すると、装置内への原料ガスおよび不活性ガスの導入も停止する。その後、ヒータの電源をOFFにしてステージへの加熱も停止する。ステージの温度が373K以下になるまで装置内の圧力を1×10−3Pa以下に維持した状態で、装置上部の冷却ファンを用いて装置内を冷却する。
ステージの温度が常温まで冷却したことを確認した後、真空ポンプを停止し、装置内を復圧する。十分に復圧できたことを確認した後、ステージ上の基板を装置外へ取り出して一連のグラフェン膜の成膜工程が完了する。
マイクロ波プラズマCVD法を用いてグラフェン膜を成膜した場合、成膜時の温度の違いによるグラフェン膜の物性の変化を確認する成膜試験を行った。その試験結果について、図面を参照して説明する。まず、本試験に用いる基板材料として市販のSUS316L(厚さ2mm)を選定した。その化学組成を表1に示す。
Figure 0006652770
成膜試験に供する試験片は、当該SUS316L材を20mm×20mmに切断した後、その表面にダイアモンドペーストを用いた鏡面研磨を施して、ヘキサン溶液中で10分間の超音波洗浄を行った。マイクロ波プラズマCVD成膜装置(神港精機株式会社製、以下、成膜装置という)のチャンバー内に4枚の試験片を設置した後、チャンバー内を0.5Paまで減圧雰囲気下にすると同時に各試験片を所定の温度まで加熱した。
本試験における成膜時の試験片の温度は、823K(550℃)および473K(200℃)の2水準とした。また、成膜時にチャンバー内へ導入した原料ガスは、アセチレンガス(単位時間当たりの流量:5mL min−1)とアルゴンガス(単位時間当たりの流量:100mL min−1)の混合ガスを用いた。チャンバー内に設置された各試験片が上記の所定温度に到達したことを確認した後、成膜装置の電力を1000Wとして、2.45GHzのマイクロ波をチャンバー内に供給し、各試験片に対してグラフェン膜を5分間成膜した。
次に、成膜した上記全ての試験片(4枚)をチャンバーから取り出して、それらの試験片から1枚を抽出して、その試験片の表面をラマン分光測定することで表面性状の違いを確認した。図2は、成膜温度が823K(550℃:従来品)の場合および473K(200℃:本発明品1)の各場合における試験片の表面をラマン分光測定装置(RENISHAW社製)を用いて測定した際のラマンスペクトルの測定結果を示す。
成膜温度が823Kおよび473Kの各場合における試験片はともに、図2に示すように2つのピークが観測された。すなわち、1590cm−1付近に見られるGバンドと、1350cm−1付近に見られるDバンドである。Gバンドはグラファイトに起因するピークであり、Dバンドは表面欠陥やアモルファスカーボン等に起因するピークである。つまり、ラマンスペクトルの測定結果より、そのGバンドの比率が高いほど、またDバンドの比率が低いほど、試験片上に欠陥の少ないグラフェン膜が成膜されていることになる。
ところが、GバンドおよびDバンドの各バンドの比(以下、G/D値という)については、473Kで成膜したG/D値は約1.0、823Kで成膜したG/D値は約0.5となった。G/D値が大きいほど、成膜した皮膜の結晶性が良好である(表面欠陥が少ない)ことから、473Kで成膜した本発明品1は823Kで成膜した従来品に比べて導電性が良好になることがわかった。
次に、上記実施例1にて成膜した試験片に対して、交流四端子法を用いて試験片の通電性能を確認した。本試験では、SUS316L材およびグラフェン膜と電極基板たるガス拡散層との間の接触抵抗を交流四端子法により測定した。その測定結果について、図面を参照して説明する。本試験で用いた測定試料は、実施例1で作成した2種類の試験片のほかに、グラフェン膜を成膜していない、いわゆる未処理のSUS316L材およびグラファイト材(東海カーボン社製樹脂含浸黒鉛材、品番:G347B)を比較材として使用した。特に、グラファイト材については金属材料に比べて接触抵抗が優れているため、最終的な目標値となる材料として使用した。
上記計4種類の測定試料に対して、接触圧を50N cm−2、100N cm−2、150N cm−2および200N cm−2の計4水準における場合の電極基板となるガス拡散層との接触抵抗を交流四端子法により測定した。その測定結果を表2に示す。本発明品1の測定結果は、表2に示すように接触圧の値に関わらず比較材であるグラファイトとほぼ同じ測定結果を示した。
Figure 0006652770
これに対して、従来品の場合には任意の荷重における電極基板となるガス拡散層とステンレス鋼間の接触抵抗は未処理のステンレス鋼とほぼ同じであった。以上の測定結果より、473Kでマイクロ波プラズマCVD法を用いたグラフェン膜をステンレス鋼上に成膜することでガス拡散層との接触抵抗を低減することができた。
次に、本発明に係るマイクロ波プラズマCVD法を用いて、成膜時間を変えて成膜されたグラフェン膜の性状変化を確認した。本試験における試験条件は、成膜温度を473Kとして、試験片は市販のSUS316L材を使用した。また、成膜時間は5分、15分、30分の計3水準で行い、成膜時間が5分間の試験片を本発明品1、成膜時間が15分間の試験片を本発明品2、成膜時間が30分間の試験片を本発明品3とした。その他の試験条件は実施例1の場合と同様とする。
上記3水準の成膜時間で成膜を行った試験片のラマンスペクトルの測定結果を図3に示す。成膜時間を5分、15分、30分の3水準のいずれの場合も、マイクロ波プラズマCVD法によりSUS316L鋼表面にグラフェン膜を成膜すると、1590cm−1付近に見られるGバンドのピークが、1350cm−1付近に見られるDバンドのピークがそれぞれ観察された。また、これらの強度比(G/D値)はいずれもほぼ1.0となり、3水準の測定結果がほぼ一定値であることがわかった。
また、これらの3水準のグラフを比べると、成膜時間が長くなるにつれて(5分よりも15分、15分よりも30分)スペクトルの状態が徐々に滑らかになっていた。この事から、成膜時間が長いほど、成膜されるグラフェン層の厚さがより厚くなっている事が確認された。
次に、本発明に係るマイクロ波プラズマCVD法を用いて成膜時間を変えて成膜試験を行い、実施例2の場合と同様に成膜されたグラフェン膜と電極基板となるガス拡散層との接触抵抗を交流四端子法により測定した。その試験結果について、表3を用いて説明する。本試験では、実施例3で用いた3種類の試験片(本発明品1〜3)、すなわち成膜時間を5分、15分および30分の3水準に変化させた試験片を作製した。
接触抵抗値の測定においては、測定時の接触圧を50、100、150および200Ncm−2の条件にて測定した。その測定結果を表3に示す。本試験では、実施例2の場合と同様に試験片の最終的な目標値となる材料として、グラファイト材を使用した。
Figure 0006652770
本試験の測定結果は、接触圧の変化に関わらず表3に示すように成膜時間が長くなるほど目標値であるグラファイト材に近い値が得られた。この結果より、成膜時間がより長い方がグラフェン膜が厚くなるため、接触抵抗値もより低くなることがわかった。
次に、本発明に係るマイクロ波プラズマCVD法を用いた成膜工程において、不活性ガスを成膜装置中へ導入して成膜した場合のグラフェン膜の性状変化を測定した。その測定結果について図面を用いて説明する。成膜工程はSUS316L製の基材に対して、成膜温度473K、全成膜時間を30分とした上で、成膜工程の後半15分間のみ不活性ガスとして窒素ガスを原料ガスに混合し、成膜装置内へ圧送した。
また、成膜装置内へ圧送した窒素ガス量を、0、1、3、5、7mL min−1の計5水準および窒素ガスを10mL min−1、20mL min−1および30mL min−1の3水準を追加して計8水準で成膜工程を行い、それぞれ本発明品3、4、5、6、7、8、9、10とした。上述の成膜方法により成膜した8種類の試験片(本発明品3〜10)に対して、実施例1にて示した場合と同様にその試験片表面をラマン分光測定することで表面性状の違いを確認した。上述の8種類の試験片に対するラマン分光測定試験結果を図4に示す。
本測定結果は、図4に示すように成膜工程中に不活性ガスを導入した場合と導入しない場合とでは、いずれも1590cm−1付近に見られるGバンドのピークと1350cm−1付近に見られるDバンドのピークの強度比(G/D値)は約1とほぼ一定であることから、成膜工程中における不活性ガス導入の有無によるグラフェン膜の性状変化は見られなかった。
また、成膜工程中における不活性ガスの導入割合の多寡によっても、GバンドとDバンドのピークの強度比(G/D値)についても変化は見られなかった。そのため、成膜工程中における不活性ガスの導入割合によってもグラフェン膜の性状変化はないと考えられる。
次に、本発明に係るマイクロ波プラズマCVD法を用いて成膜工程中に不活性ガスを原料ガスに混合させて、成膜試験を行い、成膜されたグラフェン膜の接触抵抗値の変化を測定した。本実施例では不活性ガスとしては窒素ガスを用いて、実施例5の場合と同様に成膜装置内へ圧送した窒素ガス量を、0、1、3、5、7mL min−1の各水準の他に窒素ガスを10mL min−1、20mL min−1および30mL min−1の3水準の計8水準にて成膜工程を行った。それぞれの場合を本発明品3、4、5、6、7、8、9、10とした。その測定結果について表4を用いて説明する。
本試験で用いた試験片は、実施例5で成膜した試験片であり、接触抵抗の測定は実施例2の場合と同様に交流四端子法により測定した。その測定結果を表4に示す。なお、本試験においても実施例2の場合と同様に試験片の最終的な目標値となる材料として、グラファイト材を使用した。
Figure 0006652770
グラフェン膜が被覆されてる本発明品と電極基板となるガス拡散層との接触抵抗を測定すると、表4に示すように本発明品全てにおいて接触圧が大きくなるほど接触抵抗が減少することがわかった。また、本試験における接触圧が100N cm−2の場合に接触抵抗値が10mΩ・cm以下であれば、固体高分子形燃料電池用セパレータとして一定水準の発電効率が期待できる。そのような観点から、固体高分子形燃料電池用セパレータの製造時における窒素ガス導入量は、20mL min−1(毎分20mL)以下であることが好ましい。特に、窒素ガスの流量が1mL min−1の場合においては、基準値となるグラファイト材にほぼ近似し、接触抵抗値が低減する観点からより好ましい。

Claims (4)

  1. マイクロ波プラズマCVD法を用いて成膜装置内でステンレス鋼の表面にグラフェン膜を形成する固体高分子形燃料電池用セパレータの製造方法であって、前記グラフェン膜を形成する際の前記成膜装置内の温度範囲は323K以上473K以下であることを特徴とする固体高分子形燃料電池用セパレータの製造方法。
  2. 前記グラフェン膜を形成する際に、窒素ガスを前記成膜装置内へ導入することを特徴とする請求項1に記載の固体高分子形燃料電池用セパレータの製造方法。
  3. 前記成膜装置内への前記窒素ガスの流量は毎分20mL以下であることを特徴とする請求項2に記載の固体高分子形燃料電池用セパレータの製造方法。
  4. 前記ステンレス鋼は、オーステナイト系ステンレス鋼であることを特徴とする請求項1ないし3に記載の固体高分子形燃料電池用セパレータの製造方法。
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