JP6652502B2 - 振動体ユニット - Google Patents

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Description

本発明は、振動体ユニットに係り、特に、ばねと質量体で構成されるばね質量系の固有振動を利用する振動体ユニットに関する。
ばねと質量体で構成されるばね質量系の駆動において、ばね質量系の共振周波数を有する駆動信号を用いると、駆動に要する電力を大幅に低減できることが知られている。
例えば、特許文献1には、モータである駆動装置として、圧電アクチュエータと、圧電アクチュエータによって駆動させる機械的駆動素子とを有し、圧電アクチュエータと機械的駆動素子がバネ質量系を形成し、圧電アクチュエータを含むバネ質量系がその共振動作において最高の効率を有することが開示されている。ここでは、非可撓性ベースプレートに第1弓形バネとこの外側に第2弓形バネを平行して設け、第1弓形バネの弓形の間に圧電アクチュエータを張架し、第2弓形バネはその端面で質量体を支持する構造を有する。
特表2002−536146号公報
特許文献1の構造においては、二重構造の弓形ばねを用い、第1弓形ばねに圧電アクチュエータを配置し、第2弓形ばねに質量体が設けられるため、全体の形状が複雑で大型となる。
本発明の目的は、小形化を可能とする振動体ユニットを提供することである。
本発明に係る振動体ユニットは、弾性的に変形可能な環状形状を有するループばねと、ループばねに接続される質量体と、ループばねと質量体で構成されるばね質量系を所定の周波数で振動させる電磁アクチュエータと、を備え、ループばねは、内側空間を形成する3次元閉鎖型シェル構造を有し、シェルの断面形状が環状形状であるカップ型ばねであり、質量体は、ループばねの環状形状の内側空間に配置されてループばねと接続される内側質量体であり、電磁アクチュエータは、ループばねの環状形状の内側空間に配置されることを特徴とする。
また、本発明に係る振動体ユニットにおいて、カップ型ばねの外形を形成するシェルは、電磁波遮蔽材料で構成されることが好ましい。
また、本発明に係る振動体ユニットにおいて、カップ型ばねは、外側カップ体と、外側カップ体から所定の平行隙間を空けて配置される内側カップ体と、を含むことが好ましい。
また、本発明に係る振動体ユニットにおいて、カップ型ばねの外周縁を保持する剛体枠体を備え、電磁アクチュエータは、剛体枠体に取り付けられることが好ましい。
また、本発明に係る振動体ユニットにおいて、カップ型ばねは、半カップ型の他方側ばね体と、他方側ばね体に向かい合う内周側円板と、を含み、他方側ばね体と内周側円板とを保持する剛体枠体を備え、電磁アクチュエータは、剛体枠体に取り付けられていることが好ましい。
発明に係る振動体ユニットは、弾性的に変形可能な環状形状を有するループばねと、ループばねに接続される質量体と、ループばねと質量体で構成されるばね質量系を所定の周波数で振動させる電磁アクチュエータと、を備え、ループばねは、外周側表面と内周側表面との間の間隔が一様な外形厚さで、互いに向かい合う2つの長辺板部と、2つの長辺板部のそれぞれの端部を接続する2つの半円環状部と、を有する長円環状ばね体であって、外周側薄肉部と、内周側薄肉部と、外周側薄肉部と内周側薄肉部との間の平行溝孔と、を含み、質量体は、ループばねの環状形状の内側空間に配置され、ループばねの長円環状ばね体における2つの長辺板部の他方側の長辺板部に取り付けられている内側質量体であり、電磁アクチュエータは、ループばねの環状形状の内側空間に配置され、ループばねの長円環状ばね体における2つの長辺板部の一方側の長辺板部に取り付けられていることを特徴とする。
また、本発明に係る振動体ユニットにおいて、質量体は、内側質量体とは別に、ループばねの環状形状の外側に配置されてループばねと接続される外側質量体を有することが好ましい。
上記構成の振動体ユニットは、ループばねと質量体で構成されるばね質量系を所定の周波数で振動させる電磁アクチュエータがループばねの環状形状の内側空間に配置される。また、質量体は、ループばねの環状形状の内側空間に配置されてループばねと接続される内側質量体であり、ループばねは、内側空間を形成する3次元閉鎖型シェル構造を有し、シェルの断面形状が環状形状であるカップ型ばねである。したがって、カップ型ばねの内側に質量体とアクチュエータが配置され、これにより、振動体ユニットの全体の大きさがカップ型ばねの大きさとなり、小形に一体化された振動体ユニットとできる。
また、振動体ユニットにおいて、カップ型ばねの外形を形成するシェルは、電磁波遮蔽材料で構成されるので、アクチュエータからのノイズを外部に漏らすことがない。
また、振動体ユニットにおいて、カップ型ばねは、外側カップ体と、外側カップ体から所定の平行隙間を空けて配置される内側カップ体との二重ばね構造を有する。これにより、振動方向が重力方向から傾いて設定されるときでも、ばね質量系に懸るモーメントを抑制し、振動状態を安定して維持できる。
また、振動体ユニットにおいて、カップ型ばねの外周縁を保持する剛体枠体が設けられ、電磁アクチュエータは、剛体枠体に取り付けられる。これにより、振動方向が重力方向から傾いて設定されるときでも、ばね質量系に懸るモーメントを抑制し、振動状態を安定して維持できる。
また、本発明に係る振動体ユニットにおいて、カップ型ばねは、半カップ型の他方側ばね体と、他方側ばね体に向かい合う内周側円板とを含む。そして、剛体枠体が、他方側ばね体と内周側円板とを保持し、電磁アクチュエータは、剛体枠体に取り付けられる。これにより、振動方向が重力方向から傾いて設定されるときでも、ばね質量系に懸るモーメントを抑制し、振動状態を安定して維持できる。
上記構成の振動体ユニットは、ループばねと質量体で構成されるばね質量系を所定の周波数で振動させる電磁アクチュエータがループばねの環状形状の内側空間に配置される。また、質量体は、ループばねの環状形状の内側空間に配置されてループばねと接続される内側質量体である。そして、ループばねは、外周側表面と内周側表面との間の間隔が一様な外形厚さで、互いに向かい合う2つの長辺板部と、2つの長辺板部のそれぞれの端部を接続する2つの半円環状部とを有する長円環状ばね体である。これにより、両側面が開放された構造を一体化した振動体ユニットとでき、部品構成が簡単になる。ここで、長円環状ばね体は、外周側薄肉部と、内周側薄肉部と、外周側薄肉部と内周側薄肉部との間の平行溝孔とを含む。これにより、平行二重ばねを一体化した両側面開放型の振動体ユニットとでき、振動方向が重力方向から傾いて設定されるときでも、ばね質量系に懸るモーメントを抑制し、振動状態を安定して維持できる。
また、本発明に係る振動体ユニットにおいて、内側質量体とは別に、ループばねの環状形状の外側にループばねと接続されて配置される外側質量体を有するので、外側質量体の質量を変更することで、振動体ユニットの共振周波数を変更することが可能になる。
参考実施の形態の振動体ユニットの構成を示す図である。ここでは、電磁アクチュエータは、コイルの外周側に磁石が配置される外磁型である。図1(a)は断面図、(b)は上面図である。 参考実施の形態の振動体ユニットにおいて、電磁アクチュエータがコイルの内周側に磁石が配置される内磁型の例の断面図である。ここでは、質量体は内側質量体とは別に外側質量体を備える例が示される。 参考実施の形態の振動体ユニットを加振試験装置に組み込む例を示す図である。 参考実施の形態の振動体ユニットを除振装置に組み込む例を示す図である。 本発明に係る実施の形態の振動体ユニットにおいて、カップ型ばねを平行二重構造とする例を示す図である。図5(a)は上面図であり、(b)と(c)は互いに直交する方向からの側面図である。 本発明に係る実施の形態の振動体ユニットにおいて、剛体枠体でカップ型ばねを保持する例を示す図である。図6(a)は上面図であり、(b)と(c)は互いに直交する方向からの側面図である。 図6の変形例として、カップ型ばねを他方側ばね体と内周側円板とで構成する例を示す図である。図7(a)は上面図であり、(b)と(c)は互いに直交する方向からの側面図である。 本発明に係る実施の形態の振動体ユニットにおいて、ループばねを両側面が開放された一体化構造として、さらに平行二重ばね形式とする例を示す図である。図8(a)は上面図であり、(b)と(c)は互いに直交する方向からの側面図である。(d)は、側面から見た外形図である。 図8の変形例として、平行二重ばねの部分を変更する2つの例を示す図である。
以下に図面を用いて本発明に係る実施の形態につき、詳細に説明する。以下で述べる寸法、形状、材質等は説明のための例示であって、振動体ユニットの仕様に応じ適宜変更が可能である。以下では、全ての図面において同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、振動体ユニット10の構成図である。図1(a)は、断面図であり、(b)は上面図である。振動体ユニット10は、ループばね12と内側質量体30で構成されるばね質量系と、ばね質量系を振動させる電磁アクチュエータ40を備える。振動体ユニット10は、電磁アクチュエータ内蔵型のばね質量系振動体である。電磁アクチュエータ40を駆動する駆動制御部は図示されないが、振動体ユニット10と別個に設けられる。
ループばね12は、弾性的に変形可能な環状形状を有するばね体である。ループとは、平板状でなく、U字形状を指す。図1のループばね12は、U字形の蓋状形状を有する一方側ばね体14と、一方側ばね体14と同じ形状の他方側ばね体16を、互いの開口部を向い合せて固定部材18で固定し、内側空間24を形成する3次元閉鎖型シェル構造を有する。シェルの断面形状は環状形状を有する。ループばね12は、2つのカップ型を合わせたカップ合わせ型ばねであるが、以下では単にカップ型ばねと呼ぶ。
カップ型ばねの形状とループばね12のばね定数kとの関係は、予めシミュレーションや実験等で求めておくことができる。図1(b)に示すように、一方側ばね体14は、正円形の外周形状を有し、正円形の中心部に取付部20が設けられ、中心部から放射状に肉厚の薄い薄肉部15が設けられる。薄肉部15は、一方側ばね体14の弾性を適当な値に向上させるために必要な数で複数設けられる。
取付部20に設けられる穴部21は、内側空間24から引き出される信号線48を通すための穴である。他方側ばね体16も一方側ばね体14と同様の構造を有し、取付部22を備えるが穴部21は設けなくてもよい。必要に応じ、一方側ばね体14と他方側ばね体16の合わせ面、及び穴部21を防水構造や気密構造とすることで、振動体ユニット10を減圧下や水中で使用することが可能になる。
かかる一方側ばね体14と他方側ばね体16は、金属薄板を所定の形状に成形したものが用いられる。金属薄板の材質としては、鋼材、例えばばね鋼を用いることができる。鋼材の中でも、電磁遮蔽能を有するものを用いることが好ましい。電磁遮蔽能を有する3次元閉鎖型シェル構造であれば、内側空間24に外部からの電磁ノイズが入り込むことを防止でき、また、内側空間24で発生する電磁ノイズを外部に漏らすことも防止できる。
内側質量体30は、ループばね12の環状形状の内側空間24に配置され、ループばね12と接続される質量体である。内側質量体30の外形は、ループばね12の3次元閉鎖型シェル構造の内壁との間に適当な隙間空間を有する形状に設定される。適当な隙間空間の大きさは、振動体ユニット10が使用されるときのループばね12と内側質量体30との間の振動振幅の大きさに応じて設定される。かかる内側質量体30としては、比重の大きな金属材料を用いて所定の形状に成形したものを用いることができる。金属材料としては、鉄、黄銅等を用いることができる。
内側質量体30の質量Mは、ループばね12のばね定数kとで所定の共振周波数f0となるように設定される。内側質量体30の大きさはループばね12の外形によって制限され、所定の共振周波数f0とするには内側質量体30の質量Mでは不足の場合がある。あるいは、振動体ユニット10として、互いに異なる共振周波数を有する仕様のものを複数揃えたい場合がある。そのような場合に、取付部20または取付部22を用いて、付加質量MADDを有する外側質量体32を取り付けることができる(図2参照)。このようにすれば、ループばね12と内側質量体30と電磁アクチュエータ40をそのままとして、外側質量体の質量MADDの変更のみで、ばね質量系の共振周波数を容易に変更できる。
電磁アクチュエータ40は、ループばね12の内側空間24において、内側質量体30の内周側に設けられるフォースモータである。電磁アクチュエータ40は、ヨーク体42と、永久磁石44と、ボイスコイル46を含んで構成される。
ヨーク体42は、環状形状を有する磁性体で、その外周面は、内側質量体30の内周側壁面と一体化固定され、環状形状の内周側にボイスコイル46が移動可能な溝部が設けられ、底面は他方側ばね体16に固定される。このように、内側質量体30は、ヨーク体42を介して他方側ばね体16に接続される。
永久磁石44は、ヨーク体42の環状形状の内周側に設けられる溝部の外周側壁面に取り付けられ、ボイスコイル46に鎖交磁束を与える磁石である。永久磁石44は、内側質量体30に対し固定的位置関係にあるので、ボイスコイル46から永久磁石44に駆動力を与えられると、内側質量体30がボイスコイル46に対して移動駆動される。
ボイスコイル46は、一方側ばね体14に根元部が固定されるアーム部に巻回される環状コイルである。ボイスコイル46の2端子は2本の信号線48として穴部21を通して振動体ユニット10の外部に引き出される。引き出された信号線48は、図1には図示されていない駆動制御部に接続される。ボイスコイル46は、ヨーク体42の環状形状の内周側に設けられる溝部の外周側側面に取り付けられた永久磁石44に向かい合い、ヨーク体42の溝部の内周壁面と永久磁石44との間の磁気ギャップの中で永久磁石44に対し相対的移動可能に配置される。
磁気ギャップにおいてボイスコイル46には永久磁石44から鎖交磁束が通る。図示されない外部の駆動制御部に接続される2本の信号線48を介して駆動電気信号がボイスコイル46に供給されると、駆動電流と鎖交磁束との間の電磁的相互作用によって、永久磁石44とボイスコイル46との間に相対的な移動駆動力が生じる。移動駆動力の方向は、磁気ギャップの長手方向に沿った方向である。ボイスコイル46は一方側ばね体14に固定して接続され、永久磁石44は内側質量体30を介して他方側ばね体16に固定して接続されるので、この相対的移動駆動力によって、一方側ばね体14と他方側ばね体16との間の間隔がループばね12のばね定数kに応じて変化する。駆動電気信号が周波数f1を有する交流信号であれば、ループばね12のばね定数kと内側質量体30の質量Mで定まる共振周波数f0と周波数f1との関係に応じて、振動体ユニット10は振動する。
図1の電磁アクチュエータ40は、ボイスコイル46の外周側に永久磁石44が配置される外磁型フォースモータであるが、内磁型フォースモータを用いるものとしてもよい。図2に示す振動体ユニット50は、内磁型のフォースモータを電磁アクチュエータ52として用いる例である。なお、図2では、取付部22を用いて外側質量体32を付加する場合を示した。図1の振動体ユニット10においても外側質量体32を図2と同様にして付加することができる。
電磁アクチュエータ52は、ヨーク体54と、2つの互いに逆巻の関係で巻線が巻回されるボイスコイル56,58と、永久磁石60と、磁石側ヨーク部62を含んで構成される。
ヨーク体54は、環状形状を有する磁性体で、その外周面は、内側質量体30の内周側壁面と一体化固定され、環状形状の内周側にボイスコイル56,58が固定して接続され、底面は他方側ばね体16に固定される。このように、内側質量体30とボイスコイル56,58は、ヨーク体54を介して他方側ばね体16に接続される。
ボイスコイル56,58は、互いに逆巻の関係で巻線が巻回され、ヨーク体54の環状形状の内周面に上下方向に並べて配置される。上下方向とは、一方側ばね体14と他方側ばね体16が配置される方向である。図2の例では、ボイスコイル56が他方側ばね体16側の方に、ボイスコイル58が一方側ばね体14側の方に配置される。この配置関係は相対的なものであるので、図2と逆の配置関係としても構わない。ボイスコイル56,58の4本の端子は、そのまま4本の信号線64として穴部21(図1(b)参照)を通して振動体ユニット50の外部に引き出される。引き出された信号線64は、図2には図示されていない駆動制御部に接続される。ボイスコイル56,58のそれぞれの2本の端子のうち一方側の端子を互いに接続して1本にまとめ、合計3本の信号線64として外部に引き出してもよい。
永久磁石60は、2つのボイスコイル56,58の配置方向と同じ方向にN極とS極の磁極が配置される磁石である。磁石側ヨーク部62は、このN極側とS極側のそれぞれに固定して接続される磁性体板で、一方側ばね体14に固定して接続される。すなわち、永久磁石60は磁石側ヨーク部62を介して一方側ばね体14に接続される。
図2の例では、永久磁石60のN極側は、ボイスコイル58の側で、永久磁石60のS極側は、ボイスコイル56の側である。したがって、永久磁石60のN極からの磁束は、N極側に配置された磁石側ヨーク部62からボイスコイル58に鎖交し、ヨーク体54を介してボイスコイル56に逆側の流れ方向で鎖交し、S極側に配置された磁石側ヨーク部62を介して永久磁石60のS極に戻る。
このように、永久磁石60からの鎖交磁束の向きは、ボイスコイル56とボイスコイル58とで逆向きである。ボイスコイル56,58の巻線の巻回を互いに逆巻とすることで、同じ駆動電気信号がボイスコイル56,58のそれぞれに供給されると、駆動電流と鎖交磁束との間の電磁的相互作用によって、永久磁石60とボイスコイル56,58との間に相対的な移動駆動力が生じる。移動駆動力の方向は、ボイスコイル56,58の配置方向に沿った方向である。
永久磁石60は一方側ばね体14に固定して接続され、ボイスコイル56,58は内側質量体30を介して他方側ばね体16に固定して接続されるので、この相対的移動駆動力によって、一方側ばね体14と他方側ばね体16との間の間隔がループばね12のばね定数kに応じて変化する。駆動電気信号が周波数f1を有する交流信号であれば、質量体が内側質量体30のみであるとき、ループばね12のばね定数kと内側質量体30の質量Mで定まる共振周波数f0と周波数f1との関係に応じて、振動体ユニット50は振動する。質量体が内側質量体30と外側質量体32の両方であるとき、ループばね12のばね定数kと、内側質量体30の質量Mと外側質量体32の質量MADDとの和の質量(M+MADD)で定まる共振周波数f0と周波数f1との関係に応じて、振動体ユニット50は振動する。したがって、内磁型のフォースモータを電磁アクチュエータ52として用いる振動体ユニット50も、図1の外磁型のフォースモータを電磁アクチュエータ40として用いる振動体ユニット10と同様の作用効果を奏する。以下では、外側質量体32を備える振動体ユニット10を用いて説明する。
なお、振動体ユニット10の仕様によっては、ループばね12を3次元閉鎖型シェル構造とせず、例えば、両側面が開放された構造とすることができる。この場合には、平板を弓形等に成形した一方側ばね体と他方側ばね体とを合わせて閉鎖型ではない開放型の内側空間を形成し、その内側空間に内側質量体30と電磁アクチュエータ40が配置される。
振動体ユニット10の信号線48を図示されない外部の駆動制御部に接続することで、電磁アクチュエータ40への駆動電気信号を制御できる。図3、図4に、振動体ユニット10を用いた応用例を示す。
図3は、振動体ユニット10を用いた加振試験装置120の構成を示す図である。加振試験装置120は、動的な振動振幅負荷を与えたときの試験対象物の特性がどのように変化するかを試験できる。例えば、加振試験装置120を用いて、試験対象物の振動耐久特性を試験することができる。試験対象物8に振動振幅負荷を与えるものとして、共振周波数で振動する振動体ユニット10を用いることで、加振試験装置120の消費電力を大幅に低減することができる。
加振試験装置120は、装置本体部122と駆動制御部130とで構成される。図4には、加振試験装置120の構成要素ではないが、装置本体部122に配置された試験対象物8が図示されている。
共振周波数で振動体ユニット10を駆動振動させてその振動を試験対象物8にそのまま与えると、試験対象物8の振動負荷の振幅が大きくなりすぎる。そこで、試験対象物8の振動状態を検出し、検出された振動状態を所定の試験条件とするために、フィードバックを用いた共振制御が行われる。
装置本体部122は、架台74と、架台74の上面に設置されるロードセル86と、ロードセル86の上面に取付台27を介して配置される振動体ユニット10で構成される。振動体ユニット10の配置は、図2の構成を上下逆にして、付加的な外側質量体32が上方側に配置される。試験対象物8は、振動体ユニット10の外側質量体32の上面に適当な取付方法で取り付けられて配置される。上下方向、上方等は、架台74の上面に垂直な方向をX方向として、+X方向が上方側の方向である。
ロードセル86は、試験対象物8の負荷状態としての負荷力を検出し、検出した負荷力の大きさを加速度(d2X/dt2)に換算し、加速度に対応する電気信号e(d2X/dt2)を駆動制御部130に出力する。試験対象物8には振動体ユニット10からの振動振幅負荷のみが印加されるので、ロードセル86が出力する電気信号e(d2X/dt2)は、交流成分としての加速度振幅値に相当する信号である。したがって、ロードセル86は、試験対象物8の加速度振幅値を検出する。
駆動制御部130は、例えば、加振試験の試験条件を試験対象物8の目標加振状態として設定し、ロードセル86によって検出された試験対象物8の加速度振幅値をフィードバックして、設定された目標加振状態に近づけるフィードバックを行って、加振試験を行わせることができる。目標加振状態としては、目標加速度振幅値とすることができる。
このようにして、加振試験装置120では、振動検出部であるロードセル86が検出した試験対象物8の実際の振動状態を駆動制御部130にフィードバックすることによって、試験対象物8の加速度振幅値を目標の加速度振幅値に抑制する共振制御を行うことができる。
なお、加振試験装置120の構成に加えて、試験対象物8に対して静的な負荷力の印加を行う機構を設けることで、静的負荷の下の振動状態を試験する振動試験装置とすることができる。静的な負荷力の印加を行う機構としては、振動体ユニット10のループばね12を上下方向に変位させ、その変位量に応じて試験対象物8を引張または圧縮する機構を用いることができる。例えば、図3において、試験対象物8を振動体ユニット10の取付台27とロードセル86との間に配置し、振動体ユニット10の上面を昇降台に固定し、昇降台をモータ等で上下方向に変位させる構成とすることができる。
図4は、適当なダンパ要素を内部に含む振動体ユニット11を用いた除振装置150の構成を示す図である。除振装置150は、装置本体部152と駆動制御部170とで構成される。装置本体部152は、架台74の上面にX方向に沿って立設された防振台154の上に設けられるテーブル160と、テーブル160の下面に取付部20を介して取り付けられる振動体ユニット11と、テーブル160の加速度αを検出して電気信号e(α)として出力する加速度検出手段である加速度センサ162を含んで構成される。
テーブル160は、その上で精密作業が行われ、あるいは、精密機器が配置される精密テーブルである。除振装置150は、このテーブル160の除振を行う装置で、除振対象物はテーブル160である。
振動体ユニット11は、図3で説明した振動体ユニット10において、内側空間24に適当なダンパ要素156を配置したものである。適当なダンパ要素156としては、ゴム等を用いることができる。場合によっては適当な粘度を有する油等を内側空間に充填してもよい。したがって、振動体ユニット11は、図3までに説明した振動体ユニット10がばね質量系で構成されているのとは異なり、ばね質量ダンパ系で構成される。
駆動制御部170は、除振対象物であるテーブル160の加速度αの検出結果をフィードバックして、テーブル160を無振動状態に近づけるフィードバックを行って、テーブル160の除振をすることができる。
このようにして、除振対象のテーブル160の振動を除振することができる。ここでは、振動体ユニット11は、除振対象のテーブル160の除振を行うアクティブダンパとして用いられている。
上記のように、電磁アクチュエータに駆動電気信号として交流信号を与えることで、ループばねと内側質量体のばね質量系を振動させることができる。外側質量体を付加しても同様に振動させることができる。ここで、振動体ユニット10,11は、3次元構造であるので、内側質量体の重心や外側質量体の重心は、振動体ユニット10,11の全体としての重心からずれている。質量体の重心ずれがあると、振動方向が重力方向から傾いて設定されるときには、重心ずれのためにばね質量系にモーメントが懸る。質量体の重心ずれの他に、ばね質量系が重力による回転モーメントを受ける場合も同様である。このような状態を「重力による回転モーメントを受ける状態」と呼ぶと、この状態においては、例えば、振動状態が安定しないことやばね質量系の振動周波数が変動する等の影響を及ぼす。
実験の結果、「重力による回転モーメントを受ける状態」に起因するばね質量系に及ぼすモーメントの影響を抑制するには、ループばねを平行二重構造とすることが効果的である。また、ループばねの外周縁を剛体枠体で保持することも効果がある。図5から図7に、これらの構造を示す。これらの各図において、(a)は上面図であり、(b)と(c)は互いに直交する方向からの側面図である。各図において、直交する3方向として、X方向、Y方向、Z方向を示す。Z方向が振動方向である。
図5の振動体ユニット200は、ループばねとして、平行二重構造のカップ型ばね202を有する。カップ型ばね202は、外側カップ体204と、外側カップ体204から所定の平行隙間を空けて配置される内側カップ体206とを含む。外側カップ体204は、2つの半カップ型の部材の互いの開口部を向い合わせ、互いの外周縁205を揃えて内部が閉空間となるカップ体とする。内側カップ体206は、外側カップ体204よりも一回り小さい2つの半カップ型の部材の互いの開口部を向い合わせ、互いの外周縁205を揃えて内部が閉空間となるカップ体とする。4つの半カップ体は、互いの外周縁205で重ね合わされ、複数の固定部材208を用いて一体化される。図5の例では、8個の固定部材208が用いられる。
かかる外側カップ体204と、内側カップ体206は、金属薄板を所定の形状に成形したものが用いられる。所定の形状としては、外側カップ体204と内側カップ体206を固定部材208で一体化したときに、所定の間隔を保って互いに平行となるように設定する。金属薄板の材質としては、鋼材、例えば電磁遮蔽能力を有するばね鋼を用いることができる。図5の例では、一様の厚さの鋼板をカップ型に成形したものを示す。固定部材208としては、ボルトとナットを用いることができる。必要に応じワッシャを用いてもよい。
電磁アクチュエータ210は、図1と同様な外磁型で、平行二重構造のカップ型ばね202を用いることに伴う寸法等の変更を除けば、基本構造は図1の電磁アクチュエータ40と同じである。すなわち、ヨーク体212、永久磁石214、ボイスコイル216を有する。なお、コーン217は、ボイスコイル216を巻回する傘状の部品である。ボイスコイル216の端子からの信号線48は、外側カップ体204と内側カップ体206とに設けられた穴部221から外部に引き出される。
取付部220は、複数の部材で構成され、一体化ねじ222,223がねじ込まれる複数のめねじ穴を有する。めねじ穴と一体化ねじ222,223を用いて、取付部220の複数の部材と、外側カップ体204と内側カップ体206とコーン217とが一体化固定される。めねじ穴を複数とするのは、コーン217等の回り止めのためである。図5の例では、2つのめねじ穴と2つの一体化ねじ222,223が用いられる。また、取付部220は、加振や除振等の目的となる対象物に振動体ユニット200を取り付ける部材であり、その取付のための取付ねじ穴224,225が設けられる。
取付部230も、複数の部材で構成され、一体化ねじ232,233がねじ込まれる複数のめねじ穴を有する。めねじ穴と一体化ねじ232,233を用いて、取付部230の複数の部材と、外側カップ体204と内側カップ体206とヨーク体212と内側質量体30とが一体化固定される。なお、図5では図示を省略したが、ヨーク体212と内側質量体30とは、適当な固定手段によって一体化固定される。適当な固定手段としては、ねじ止めや接着等が用いられる。めねじ穴を複数とするのは、内側質量体30等の回り止めのためである。図5の例では、2つのめねじ穴と2つの一体化ねじ232,233が用いられる。また、取付部230は、外側質量体32を振動体ユニット200に取り付ける部材であり、その取付のための取付ねじ穴234,235が設けられる。
図5に示すように、ループばねとして平行二重構造のカップ型ばね202を用いることで、外側カップ体204と内側カップ体206は、互いに平行方向に変形するので、ループばねの全体としての変形は振動方向であるZ方向を向く。これによって、「重力による回転モーメントを受ける状態」に起因するばね質量系に及ぼすモーメントの影響を抑制することができる。図6、図7は、ループばねとして平行二重構造のカップ型ばね202を用いず、ループばねの剛性よりも高い剛性を有する剛体枠体でループばねの外周縁を保持する例を示す図である。
図6に示す振動体ユニット250は、平行二重構造のカップ型ばねに代えて、1つのカップ型ばね252を用い、カップ型ばね252の剛性よりも高い剛性を有する剛体枠体260で、カップ型ばね252の外周縁258を保持する。カップ型ばね252は、図5で述べた内側カップ体206に相当するが、半カップ型の他方側ばね体254と、凸部の中央に電磁アクチュエータ270のコーン等を通す円形穴を有する一方側ばね体256とで構成される。カップ型ばね252は、他方側ばね体254と一方側ばね体256の互いの開口部を向い合わせ、互いの外周縁258を揃えて内部空間を形成するカップ体としたものである。かかるカップ型ばね252は、図5で述べた内側カップ体206と同様の材料を用い、同様の形状に成形したものを用いることができる。
剛体枠体260は、剛体円板部262と、その外周縁に設けられるリング状壁部264とを含んで構成される。リング状壁部264の環状形状は、カップ型ばね252における外周縁258と同じ形状とされる。かかる剛体枠体260は、適当な強度を有する材料を所定の形状に成形したものが用いられる。剛体枠体260の剛性は、カップ型ばね252の剛性よりも高いことが必要である。カップ型ばね252の外周縁258は、複数の固定部材266を用いて一体化される。図6の例では、8個の固定部材266が用いられる。適当な固定部材266としては、剛体枠体260のリング状壁部264に設けられるめねじ部とボルトの組合せを用いることができる。これによって、カップ型ばね252の他方側ばね体254と一方側ばね体256の互いの外周縁258が外周縁258によって保持される。一方側ばね体256は、凸部の中央の円形穴の周縁部において、複数の取付ねじ276によって内側質量体31に取付けられる。
電磁アクチュエータ270、取付部274は、カップ型ばね252と剛体枠体260を用いることに伴う形状と寸法等の変更を除けば、基本構造は図5で述べた内容と同じであるので、詳細な説明を省略する。取付部272は、剛体枠体260とカップ型ばね252と電磁アクチュエータ270のコーンとを一体化固定することが図5の取付部220と相違するが、その他の構成は同じである。
図7に示す振動体ユニット280は、図6のカップ型ばね252に代えて、カップ型ばね282を用いることが相違する。カップ型ばね282は、図6の一方側ばね体256に代えて、他方側ばね体254に向かい合う内周側円板284を用いる。内周側円板284は、弓形形状でなく、平板形状である。内周側円板284は、内側質量体31が取り付けられる円板本体部286と、その外周縁288を含む。円板本体部286は、薄板円板であるが、軸方向であるZ方向の剛性が、径方向の剛性よりも低い特性を有する。かかる円板本体部286は、径方向に延びる部分の形状と円周状に延びる部分の形状とを適当に組み合わせたパターンの可撓性アームと窓部とを有する板ばねを用いることができる。かかる板ばねの例としては、雲形ばねが知られており、例えば、国際公開第2007/077878号明細書等に開示されているものを用いることができる。
内側質量体31は、図6の内側質量体31と同じ構成である。剛体枠体290は、他方側ばね体254の外周縁258と、内周側円板284の外周縁288を保持するために、リング状壁部292の他に挟み込みリング294が用いられることが図6の剛体枠体260と相違する。内周側円板284の外周縁288は、リング状壁部292と挟み込みリング294によって挟み込まれ、他方側ばね体254の外周縁258は、挟み込みリング294の端部に宛がわれる。そして、固定部材296,296を用いて、内周側円板284の外周縁258、他方側ばね体254の外周縁258は、剛体枠体290に保持される。
電磁アクチュエータ302、取付部304,306は、カップ型ばね282と剛体枠体290を用いることに伴う形状と寸法等の変更を除けば、基本構造は図6で述べた内容と同じであるので、詳細な説明を省略する。
図5から図8は、いずれも、ループばねを3次元閉鎖型シェル構造とした。両側面が開放された構造とする方法として、平板を弓形等に成形した一方側ばね体と他方側ばね体とを合わせてループばねとすることができる。さらに進めて、2つの長辺板部と、この2つの長辺板部のそれぞれの端部を接続する2つの半円環状部とが互いに接続された形状に成形することで、一体化した構造の両側面開放型の振動体ユニットとできる。
図8は、「重力による回転モーメントを受ける状態」に起因するばね質量系に及ぼすモーメントの影響を抑制するために、一体化した構造の両側面開放型のループばねを、平行二重ばね形式とする例を示す図である。図8の振動体ユニット310は、両側面が開放された一体化構造のループばね312を有する。図8(a)は上面図であり、(b)と(c)は互いに直交する方向からの側面図である。(d)は、側面から見た外形図である。
ループばね312は、外周側表面と内周側表面との間の間隔が一様な外形厚さで、互いに向かい合う2つの長辺板部と、2つの長辺板部のそれぞれの端部を接続する2つの半円環状部と、を有する長円環状ばね体である。ループばね312には、取付部332,334も一体化して成形される。かかる長円環状ばね体の一体化成形は、金属材料を切削加工や放電加工等を用いて所定の形状に成形することで行われる。
取付部332には、電磁アクチュエータ330が取り付けられ、取付部334には内側質量体30と電磁アクチュエータ330のヨーク体とが取り付けられる。電磁アクチュエータ330、取付部332,334の構造は、図5から図8で述べた内容と同じであるので、詳細な説明を省略する。
ループばね312である長円環状ばね体は、さらに、外周側薄肉部322と、内周側薄肉部324と、外周側薄肉部322と内周側薄肉部324との間の平行溝孔326,327とを含む。平行溝孔326,327は、長円環状ばね体の幅方向であるY方向に貫通する溝孔である。平行溝孔326,327は、取付部332,334の部分には設けられないので、外周側薄肉部322と内周側薄肉部324とは、取付部332,334の部分で互いに接続される。これにより、ループばね312は、内側薄肉部の内側弓形ばねと、外側薄肉部の外側弓形ばねからなる平行二重ばね形式となる。
図9は、図8の変形例として、平行二重ばねの部分を変更する2つの例を示す図である。図9(a)は、平行溝孔328,329を設け、平行二重ばね部分を4つに分散した例である。(b)は、平行溝孔326,327を取付部334側の部分に止めた例である。
図8、図9に示すように、一体型の長円環状ばね体に、平行溝孔を設けることで、平行二重ばね形式のループばね312とできる。これによって、両側面開放型の振動体ユニットにおいても、振動方向が重力方向から傾いて設定されるときでも、ばね質量系に懸るモーメントを抑制し、振動状態を安定して維持できる。なお、図5から図8で説明したカップ型ばねを、帯状平板を弓形に成形して両側面開放型の振動体ユニットとしてもよい。これらの構造を用いても、振動方向が重力方向から傾いて設定されるときでも、ばね質量系に懸るモーメントを抑制し、振動状態を安定して維持できる。
8 試験対象物、10,11,50,200,250,280,310 振動体ユニット、12,312 ループばね、14,256 一方側ばね体、15 薄肉部、16,254 他方側ばね体、18,208,266,296,298 固定部材、20,22,220,230,272,274,304,306,310,332,334 取付部、21,221 穴部、24 内側空間、27 取付台、30,31 内側質量体、32 外側質量体、40,52,210,270,302,330 電磁アクチュエータ、42,54,212 ヨーク体、44,60,214 永久磁石、46,56,58,216 ボイスコイル、48,64 信号線、62 磁石側ヨーク部、74 架台、86 ロードセル、120 加振試験装置、122 (加振試験装置の)装置本体部、130 (加振試験装置の)駆動制御部、150 除振装置、152 (除振装置の)装置本体部、154 防振台、156 ダンパ要素、160 テーブル、162 加速度センサ、170 (除振装置の)駆動制御部、202,252,282 カップ型ばね、204 外側カップ体、205,258,288 外周縁、206 内側カップ体、217 コーン、222,223,232,233 一体化ねじ、224,225,234,235 取付ねじ穴、260,290 剛体枠体、262 剛体円板部、264,292 リング状壁部、284 内周側円板、286 円板本体部、294 リング、322 外周側薄肉部、324 内周側薄肉部、326,327,328,329 平行溝孔。

Claims (7)

  1. 弾性的に変形可能な環状形状を有するループばねと、
    ループばねに接続される質量体と、
    ループばねと質量体で構成されるばね質量系を所定の周波数で振動させる電磁アクチュエータと、
    を備え、
    ループばねは、
    内側空間を形成する3次元閉鎖型シェル構造を有し、シェルの断面形状が環状形状であるカップ型ばねであり、
    質量体は、
    ループばねの環状形状の内側空間に配置されてループばねと接続される内側質量体であり
    電磁アクチュエータは、ループばねの環状形状の内側空間に配置されることを特徴とする振動体ユニット。
  2. 請求項に記載の振動体ユニットにおいて、
    カップ型ばねの外形を形成するシェルは、電磁波遮蔽材料で構成されることを特徴とする振動体ユニット。
  3. 請求項に記載の振動体ユニットにおいて、
    カップ型ばねは、
    外側カップ体と、
    外側カップ体から所定の平行隙間を空けて配置される内側カップ体と、
    を含むことを特徴とする振動体ユニット。
  4. 請求項に記載の振動体ユニットにおいて、
    カップ型ばねの外周縁を保持する剛体枠体を備え、
    電磁アクチュエータは、剛体枠体に取り付けられることを特徴とする振動体ユニット。
  5. 請求項に記載の振動体ユニットにおいて、
    カップ型ばねは、
    半カップ型の他方側ばね体と、
    他方側ばね体に向かい合う内周側円板と、
    を含み、
    他方側ばね体と内周側円板とを保持する剛体枠体を備え、
    電磁アクチュエータは、剛体枠体に取り付けられていることを特徴とする振動体ユニット。
  6. 弾性的に変形可能な環状形状を有するループばねと、
    ループばねに接続される質量体と、
    ループばねと質量体で構成されるばね質量系を所定の周波数で振動させる電磁アクチュエータと、
    を備え、
    ループばねは、
    外周側表面と内周側表面との間の間隔が一様な外形厚さで、互いに向かい合う2つの長辺板部と、2つの長辺板部のそれぞれの端部を接続する2つの半円環状部と、を有する長円環状ばね体であって、
    外周側薄肉部と、
    内周側薄肉部と、
    外周側薄肉部と内周側薄肉部との間の平行溝孔と、
    を含み、
    質量体は、
    ループばねの環状形状の内側空間に配置され、ループばねの長円環状ばね体における2つの長辺板部の他方側の長辺板部に取り付けられている内側質量体であり、
    電磁アクチュエータは、ループばねの環状形状の内側空間に配置され、ループばねの長円環状ばね体における2つの長辺板部の一方側の長辺板部に取り付けられていることを特徴とする振動体ユニット。
  7. 請求項1または6に記載の振動体ユニットにおいて、
    質量体は、
    内側質量体とは別に、
    ループばねの環状形状の外側に配置されてループばねと接続される外側質量体を有することを特徴とする振動体ユニット。
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