JP6650237B2 - マイクロ流路デバイス - Google Patents

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本発明は、マイクロ流路デバイスに関し、特に、マイクロ流路デバイスに供給される試験液の逆流防止に適用して有効な技術に関するものである。
マイクロメートル(μm)レベルの微細な流路を用いて、細菌に対する薬剤の感受性評価や試薬の分析、反応度評価等を短時間に実行することができるマイクロ流路デバイスの開発が進んでいる。
特許文献1は、一端が外部に開放された開放孔に接続され、他端が吸液体に接続された流路を備える送液構造体において、流路の溝幅を局所的に変えることによって、送液用の駆動源を必要とせずに、毛細管力のみを利用して送液を行う技術を開示している。
特許文献2は、液体試料中の測定物質を分析するための分析チップにおいて、流路の反応部と排出部との間に堰き止め部を設けることによって、反応部から排出部に液体試料が流れるのを抑制する技術を開示している。ここで、上記堰き止め部は、その上流側および下流側に比べて流路幅が狭い狭窄構造、または流路内壁に撥水性を付与した構造とされている。
特許文献3は、それぞれの流路を送液される少なくとも2つの液体を所望の混合比で速やかに混合する液体混合方法において、混合時間を短くするために、流路幅を狭くする技術を開示している。
特許第5429774号明細書 特開2012−202925号公報 特開2005−131556号公報
マイクロ流路デバイスの一形態として、シリコーンゴムからなる第1基板と、ガラス材からなる第2基板との貼り合わせ構造を有し、ガラス材よりも加工が容易なシリコーンゴムからなる第1基板において、第2基板と対向する接合面に凹溝からなる流路を形成し、この流路の一端に貫通孔からなる導入口を設けると共に、流路の他端に貫通孔からなる排出口を設けた構造がある。
このような構造を有するマイクロ流路デバイスの流路に導入口を通じて試験液を供給し、供給した試験液の全量が流路内に導入されるようにし、排出口側に配置した薬剤や反応物と試験液が接触することで、流路内で反応が生じるように設けた領域、すなわち反応部に試験液を貯留した場合、第2基板を構成するガラス材の親水性が高いことに起因して、反応部に貯留された試験が毛細管現象によって経時的に導入口側に逆流するという不具合が発生することがある。
マイクロ流路デバイスにおいては、微細な流路内で反応を評価する関係上、流路に導入された試験液の逆流などにより、反応部に存在する試験液の分量にズレが生じると、試験結果の信憑性が疑われる場合が生じるのである。
本発明の目的は、マイクロ流路デバイスの流路の一部に設けられた反応部に貯留される試験液が導入口側に逆流することを防止することができる技術を提供することにある。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
本発明のマイクロ流路デバイスは、外部に連通する導入口と、外部に連通する排出口と、一端が前記導入口に接続されると共に、他端が前記排出口に接続され、前記導入口から供給された試験液を前記排出口側に流す流路と、を備え、前記流路は、前記導入口から供給された前記試験液が貯留される反応部と、前記反応部よりも前記導入口側に設けられ、前記導入口側に隣接する前記流路の内寸よりも狭く形成されたネック部と、を備え、前記ネック部は、前記導入口側から前記反応部に向けて徐々に狭くなるテーパ形状であるネック導入部と、前記ネック導入部よりも前記反応部側に位置し、前記ネック導入部に連接して配置されるネック最狭部と、前記ネック最狭部よりも前記反応部側に位置し、前記ネック最狭部に連接して配置されるネック拡形部とからなり、前記ネック拡形部は、前記反応部に臨む対向面を有し、前記対向面は、前記流路の延在方向に直交して内方へ延びる面、又は前記反応部に向けて前記流路の内方へ延びる面であり、前記ネック最狭部に生じる試験液の表面張力により、前記反応部内に貯留された前記試験液が前記ネック最狭部より導入口側に逆流することを防止する。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下の通りである。
マイクロ流路デバイスの流路の一部に設けられた反応部に貯留された試験液が導入口側に逆流することを防止することができる。
本発明の実施形態であるマイクロ流路デバイスの全体斜視図である。 図1に示すマイクロ流路デバイスに形成された流路の延在方向に沿った断面図である。 図1に示すマイクロ流路デバイスの第1基板の斜視図である。 図1に示すマイクロ流路デバイスの第1基板の平面図である。 図4の一部を拡大して示す平面図である。 (a)〜(d)は、図1に示すマイクロ流路デバイスを薬剤の感受性評価試験に適用した例を説明する図である。 流路のネック部を構成する凹溝パターンの別例を示す平面図である。 (a)、(b)は、流路のネック部を構成する凹溝パターンの別例を示す拡大平面図である。 マイクロ流路デバイスに形成される流路の別例を示す平面図である。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態であるマイクロ流路デバイスの全体斜視図、図2は、図1に示すマイクロ流路デバイスに形成された流路の延在方向(第1および第2基板の長辺方向)に沿った断面図、図3は、図1に示すマイクロ流路デバイスの第1基板の斜視図、図4は、図1に示すマイクロ流路デバイスの第1基板の平面図、図5は、図4の一部を拡大して示す平面図である。
本実施形態のマイクロ流路デバイスMDは、矩形の平面形状を有する透明な材料からなる第1基板SUB1と、同じく矩形の平面形状を有する透明な材料からなる第2基板SUB2とを貼り合わせたものである。ここで、第1基板SUB1は、シロキサン結合を主骨格とするシリコーンゴムからなり、第2基板SUB2は、ガラス材からなる。
第1基板SUB1は、第2基板SUB2と対向する接合面(以下、主面という)の一部に、第1基板SUB1の長辺方向に沿って延在する2本の流路10を備えている。図3および図4に示すように、これらの流路10は、第1基板SUB1の主面に形成された凹溝パターンによって構成され、第1基板SUB1の長辺方向から見て矩形断面の凹溝で構成されている。凹溝パターンの断面形状は、矩形に限定されず、円形や半円形等であってもよい。
また、図3および図4に示すように、上記2本の流路10のそれぞれの一端は、2本の流路10に共通する1つの導入口10aに接続されている。一方、2本の流路10のそれぞれの他端は、排出口10bに接続されている。図1および図2に示すように、第1基板SUB1に形成された1つの導入口10aおよび2つの排出口10bのそれぞれは、第1基板SUB1の厚さ方向に沿って延在し、第1基板SUB1の表面に開口する円柱状の貫通孔からなる。
上記2本の流路10のそれぞれにおいて、ネック部10dから排出口10bまでの領域は、流路10の反応部10cを構成している。また、2本の流路10のそれぞれにおいて、導入口10aと反応部10cとの間には、導入口10aを通じて反応部10cに供給された試験液が経時的に導入口10a側に逆流するのを防ぐためのネック部10dが設けられている。
なお、ここでは、ネック部10dから排出口10bまでの領域を反応部10cと定義しているが、実際の反応は、排出口10bに配置された薬剤などと試験液が接触して生じるものであり、反応の状況は、試験液と薬剤等の性質、濃度等によって変化するため、必ずしも反応部10cの全域で反応が生じることを意味するものではない。
さらに、図5に示すように、上記2本の流路10のそれぞれにおいて、上記導入口10aと上記ネック部10dとの間には、導入口10aから供給された試験液を排出口10bに向けてスムーズに導入し、ネック部10dの逆流防止機能を補強するための狭窄部10eが設けられている。
図4および図5に示すように、2本の流路10のそれぞれに設けられたネック部10dは、ネック部10dに隣接する上流側(導入口10a側)の流路10およびネック部10dに隣接する下流側(反応部10c側)の流路10よりも内寸が狭い、すなわち、矩形断面を有する本実施形態の流路10においては、上面から見て幅の狭い、凹溝パターンによって構成されている。
特に、図4および図5に示すネック部は、上流側(導入口10a側)から下流側(反応部10c側)に向かって連続的に幅が狭くなるテーパ状としたネック導入部10d1と、このネック導入部10d1に連接し、最も幅が狭い部位であるネック最狭部10d2と、さらにこのネック最狭部10d2に連接し、流路10の内壁に向って流路10の内寸、すなわち幅を広げるように構成したネック拡形部10d3とからなる。
この場合、ネック導入部10d1は、導入口10aから排出口10bへスムーズに液残りすることなく試験液を流動させ、ネック最挟部10d2を経てネック拡形部10d3にて、流路10の幅を一気に広げることで、排出口10bから導入口10a側への流動、すなわち逆流を起こりにくくしている。つまり、ネック拡形部10d3を排出口10b側に臨む壁面とすることで、逆流を阻害すると共に、これに連接する最挟部10d2で流路10の幅を数μの幅に絞ることで、この最挟部10d2に接触した試験液には、表面張力が生じることになり、試験液の逆流が防止される。
図5に示すように、2本の流路10のそれぞれに設けられた狭窄部10eは、狭窄部10eに隣接する上流側(導入口10a側)の流路10および狭窄部10eに隣接する下流側(ネック部10d側)の流路10よりも内寸が狭い、すなわち、矩形断面を有する本実施形態の流路10においては、上面から見て幅の狭い、凹溝パターンによって構成されている。
特に、図5に示す狭窄部10eは、上流側(導入口10a側)から下流側(ネック部10d側)に向かって連続的に幅が狭くなるテーパ状とした狭窄導入部10e1と、この狭窄導入部10e1に連接し、最も幅が狭い部位である狭窄最狭部10e2と、さらにこの狭窄最狭部10e2に連接し、流路10の内面に向って流路10の内寸、すなわち幅を徐々に広げるように構成した狭窄拡形部10e3とからなる。
この場合、狭窄導入部10e1は、導入口10aから排出口10bへスムーズに液残りすることなく試験液を流動させ、狭窄最挟部10e2を経て狭窄拡形部10e3にて、流路10の幅を徐々に広げることで、狭窄最挟部10e2の排出口側に液残りすることなく、且つ、試験液が接触するネック部10dのネック狭窄部10d2に表面張力が生じ易いように幅広空間を形成する。このことにより、ネック部10dの逆流機能を補強している。なお、図4および図5に示す例では、前記狭窄導入部10e1のテーパに比べて、狭窄拡形部10e3のテーパ(逆テーパ)をきつく構成することで、万一にも液戻り(逆流)が生じないようにしている。
上記のような第1基板SUB1を作製するには、まず、ネック部10dを含む流路10を構成する凹溝パターンおよび貫通孔(導入口10aおよび排出口10b)に対応した凸パターンを備えた鋳型を用意し、第1基板SUB1の原材料となる液状の未架橋シリコーンゴムをこの鋳型に流し込んで硬化させる。その後、硬化したシリコーンゴムを鋳型から脱型することにより、一面にネック部10dおよび狭窄部10eを含む流路10と、導入口10aおよび排出口10bとが形成された矩形の平面形状を有するシリコーンゴムからなる第1基板SUB1が得られる。
一例として、第1基板SUB1の平面寸法は長辺=40mm、短辺=15mmであり、厚さは2mmである。また、流路10を構成する凹溝パターンの深さは50μm、幅の最大値は100μmであり、導入口10aおよび排出口10bの直径は0.75mmである。なお、図においては、説明のために、第1基板SUB1,第2基板SUB2の大きさに対して、流路等の外形を大きく表現している。
その後、このようにして作製された第1基板SUB1の主面(流路10が形成された面)と、ガラス材からなる第2基板SUB2の一面とを重ね合わせて両者を接合することにより、本実施形態のマイクロ流路デバイスMDが得られる。
なお、図1および図2に示す例では、第2基板SUB2の平面寸法(長辺の長さ×短辺の長さ)を第1基板SUB2の平面寸法と同じにしているが、第2基板SUB2の平面寸法を第1基板SUB2の平面寸法より大きくしてもよい。特に、第2基板SUB2をガラス等の硬質材で構成した場合には、第2基板SUB2を第1基板SUB1よりも大きくすることによって、顕微鏡のステージにマイクロ流路デバイスMDを容易に固定できる等の利点が得られる。
次に、図6を参照して、本実施形態のマイクロ流路デバイスMDを薬剤の感受性評価試験に適用した例を説明する。
まず、図6(a)に示すように、2本の流路10のうち、一方の流路10の下流側に接続された排出口10bの底部に第1の薬剤11aを固定し、もう一方の流路10の下流側に接続された排出口10bの底部に第2の薬剤11bを固定する。薬剤11aと薬剤11bは、抗菌成分の濃度が異なる同一種類の薬剤、あるいは抗菌成分が異なる異種の薬剤等、感受性評価試験の目的に応じて適宜選択する。
次に、図6(b)に示すように、導入口10aから2本の流路10の内部に試験液12を供給する。試験液12は、所定の細菌を含んだ培養液からなり、導入口10aに挿入したマイクロシリンジ等を通じて流路10の内部に注入する。
次に、図6(c)に示すように、導入口10aから2本の流路10の内部にエアーを圧入して先に導入した試験液12を2本の微細な流路10に押し込み、それぞれの流路10の下流側に接続された排出口10b内を試験液12で満たすようにする。導入口10aのサイズに対して流路10は、相当に微細であるため、マイクロ流路デバイスMD全体を傾斜させて、試験液12に重力を印加しても試験液12は流路10に流動し難いので、エアーによって、試験液12を流路10に押し込むことは有用である。また、複数本の流路をもつマイクロ流路デバイスMDの場合、流路ごとに試験液12の接触が無くなるので、この点においても有用な手段である。
このようにすると、排出口10bの底部に固定された薬剤11a、11bが試験液12に溶解し、薬剤11a、11bに含まれる薬効成分と試験液12に含まれる細菌との反応が開始される。そして、この状態を所定時間(例えば数時間)維持することによって、薬剤11a、11bに対する細菌の感受性を評価する。
この際、第1基板SUB1と第2基板SUB2との接合面に形成された流路10の内部に長時間に亘って試験液12を貯留すると、一般に第2基板SUB2を構成するガラス材の親水性が高いことから、ネック部10dおよび狭窄部10eを備えていない従来製品では、流路10の反応部10cに貯留された試験液12が毛細管現象によって経時的に上流側(導入口10a側)に逆流する。
その結果、導入口10aを介して連通された2本の流路10の内部の試験液12が混じり合ってしまうため、細菌の感受性を正しく評価することができなくなる。
しかしながら、本実施形態のマイクロ流路デバイスMDのように、2本の流路10のそれぞれにおいて、導入口10aと反応部10cとの間にネック部10dが設けられている場合は、ネック部10dの最狭部10d2の開口面積が反応部10cに比べて小さいため、反応部10c内の試験液12が最狭部を超えて導入口10a側に濡れ広がろうとする力よりも、ネック部10dを構成する高撥水性(低濡れ性)の素材(シリコーンゴム)と試験液12との間に働く表面張力が上回るようになる。
さらに、狭窄部10eの狭窄導入部10e1によって、一旦狭められた流路10の内寸は、狭窄拡形部10e3により再度拡大されることで、ネック導入部10d1のテーパを形成することが可能になり、これにより、ネック最挟部10d2の導入口側(ネック導入部10d1)が徐々に広がっていく配置となり、試験液12の気液境界面に生じる表面張力が、ネック最挟部に集中することを助けている。
その結果、流路10の内部の試験液12がネック部10dを超えて上流側(導入口10a側)に逆流することを抑制できるので、上記したような試験液12の混じり合いを防ぐことができ、細菌の感受性を正しく評価することが可能となる。
特に、本実施形態のネック部10dのように、ネック拡形部10d3が反応部10cに臨む平面状であり、流路10の延在方向に直交して内方へ延びるものである場合(図4および図5参照)は、ネック拡形部10d3が壁となって試験液12の流動を妨げるので、試験液12の導入口10a側への逆流をより有効に抑制することが可能となる。
流路10の中途部に設けるネック部10dを構成する凹溝パターンは、図3乃至図5に示したような上流側(導入口10a側)から下流側(反応部10c側)に向かって連続的に幅が狭くなるパターンに限定されず、種々の変更が可能である。
具体的には、例えば図7に示すように、上流側端部から下流側端部までの幅が一定の凹溝パターンとしてもよく、あるいは、図8に示すように、テーパ状のパターン(上流側)と逆テーパ状のパターン(下流側)とを組み合わせ、ネック拡形部10d3(図5参照)が反応部10cに向けて流路の内方へ延びるようにしてもよい。図8に示す例では、ネック部10dの下流側の鋭角部(ネック拡形部10d3)にエア溜まりが生じ易い構造としているため、試験液12が逆流しようとするとき、ネック部10dの最狭部10d2に気液境界面が形成され易くなるので、反応部10c内の試験液12がネック部10dよりも上流側に流動することを効果的に抑制することができる。
また、本実施形態では、第1基板SUB1に2本の流路10を設けた例を説明したが、図9に示すように、流路10の数は3本以上(図の例では4本)であってもよい。
さらに、本発明は、流路10の数が1本のマイクロ流路デバイスに適用することもできる。すなわち、排出口内に固定された薬剤は、試験液に溶解した後、導入口側に向って拡散して行くので、試験液の薬剤濃度は、排出口から離れるに従って次第に低くなる。そのため、導入口側に向って拡散した試験液の末端部(排出口から見た最遠部)の位置が一定しないと、試験条件にばらつきが発生することになる。
これに対し、本発明のように、流路の一部にネック部を設けた場合は、導入口側に逆流する試験液が所定位置(ネック部)で止まるので、試験液の末端部の位置が一定になり、試験条件にばらつきを抑制できるという効果が得られる。
さらに、前記ネック部に加え、狭窄部を設けた場合には、導入口より供給された試験液の全量をネック部側にスムーズに送り出すことができると共に、ネック導入部にテーパを設けることができるので、試験液の気液境界面がネック最挟部に確実に生じるようにできる。
本発明は、マイクロメートル(μm)レベルの微細な流路を用いて細菌に対する薬剤の感受性評価や試薬の分析、反応度評価等を行うマイクロ流路デバイスに適用することができる。
10 流路
10a 導入口
10b 排出口
10c 反応部
10d ネック部
10d1 ネック導入部
10d2 ネック最狭部
10d3 ネック拡形部
10e 狭窄部
10e1 狭窄導入部
10e2 狭窄最狭部
10e3 狭窄拡形部
11a、11b 薬剤
12 試験液
MD マイクロ流路デバイス
SUB1 第1基板
SUB2 第2基板

Claims (6)

  1. 外部に連通する導入口と、
    外部に連通する排出口と、
    一端が前記導入口に接続されると共に、他端が前記排出口に接続され、前記導入口から供給された試験液を前記排出口側に流す流路と、を備え、
    前記流路は、前記導入口から供給された前記試験液が貯留される反応部と、
    前記反応部よりも前記導入口側に設けられ、前記導入口側に隣接する前記流路の内寸よりも狭く形成されたネック部と、を備え
    前記ネック部は、前記導入口側から前記反応部に向けて徐々に狭くなるテーパ形状であるネック導入部と、前記ネック導入部よりも前記反応部側に位置し、前記ネック導入部に連接して配置されるネック最狭部と、前記ネック最狭部よりも前記反応部側に位置し、前記ネック最狭部に連接して配置されるネック拡形部とからなり、
    前記ネック拡形部は、前記反応部に臨む対向面を有し、前記対向面は、前記流路の延在方向に直交して内方へ延びる面、又は前記反応部に向けて前記流路の内方へ延びる面であり、
    前記ネック最狭部に生じる試験液の表面張力により、前記反応部内に貯留された前記試験液が前記ネック最狭部より導入口側に逆流することを防止する、マイクロ流路デバイス。
  2. 請求項1記載のマイクロ流路デバイスにおいて、
    第1基板と第2基板との貼り合わせ構造を有し、
    前記導入口および前記排出口は、前記第1基板を貫通する貫通孔からなり、
    前記流路は、前記第1基板の前記第2基板と対向する接合面に形成された凹溝からなる、マイクロ流路デバイス。
  3. 請求項1又は2記載のマイクロ流路デバイスにおいて、
    前記流路は、前記ネック部と前記導入口との間に配置された狭窄部をさらに備え、
    前記狭窄部は、狭窄導入部と、前記狭窄導入部よりも前記ネック部側に位置し、前記狭窄導入部に連接して配置される狭窄最挟部と、前記狭窄最挟部よりも前記ネック部側に位置し、前記狭窄最挟部に連接して配置される狭窄拡形部とからなり、
    前記狭窄導入部は、前記導入口側から前記ネック部に向けて徐々に狭くなるテーパ状をなし、前記狭窄拡形部は、狭窄最挟部からネック部に向けて徐々に広くなる逆テーパ状である、マイクロ流路デバイス。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のマイクロ流路デバイスにおいて、
    前記流路が複数設けられ、それぞれの前記流路が前記導入口を通じて互いに連通されている、マイクロ流路デバイス。
  5. 請求項記載のマイクロ流路デバイスにおいて、
    前記第1基板は、シリコーンゴムからなり、前記第2基板は、ガラスからなる、マイクロ流路デバイス。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載のマイクロ流路デバイスにおいて、
    前記導入口から前記反応部に向けて、エアー圧により試験液を供給する、マイクロ流路デバイス。
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