JP6649175B2 - プレス機械 - Google Patents

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Description

本発明は、モータの回転駆動力を螺子部材の直線駆動力に変換してプレス加工を行うプレス機械に関する。
螺子部材とナット部材とを有するボールねじを用い、モータの回転駆動力をナット部材を介して螺子部材の直線駆動力に変換し、螺子部材に連結した上部テーブルの昇降動によってワークに対しプレス加工を行うプレス機械が、特許文献1に記載されている。
特許文献1に記載されたプレス機械は、上部テーブルにワークからの反力がかかっていない非加圧状態で、螺子部材を、上部テーブル側の部材に対し非接触で回転自在かつ上部テーブルを吊下するものとする。そして、モータによって螺子部材を高速回転して上部テーブルを高速上下移動させる。
また、特許文献1に記載されたプレス機械は、上部テーブルの加圧状態で、螺子部材を、上部テーブル側の部材に接触させて回転不能かつ上部テーブルと一体的に上下移動させる。また、そのプレス機械は、螺子部材が螺入したナット部材をモータにより回転させて、螺子部材と共に上部テーブルを低速かつ加圧力大で下降させる。
上部テーブルの非加圧状態と加圧状態とにおける、螺子部材との非接触と接触との切り換えは、離接機構によって行われる。
離接機構において、ボールベアリングの外輪を保持するベアリングホルダが上部テーブルと一体化され、ボールベアリングの内輪が螺子部材と一体化されている。
さらに、上部テーブルの非加圧状態で、ベアリングホルダの底面と螺子部材の下面との間に微少隙間が形成されるようになっている。
微少隙間は、上部テーブル加圧時におけるベアリングのボールの弾性圧縮変形量よりも小さく設定されている。例えば、隙間は10μm台(例えば20μm)とされる。
これにより、上部テーブルの非加圧時は、微少隙間が存在して、螺子部材は上部テーブル及びナット部材に対し回転可能となる。
そのため、螺子部材を第1のモータによって回転させることで螺子部材及び螺子部材に吊下された上部テーブルの高速上下移動が可能となる。
一方、上部テーブルの加圧時は、加圧によってベアリングのボールが弾性圧縮することで微少隙間がなくなり、上部テーブル側部材と螺子部材とが接触する。そして、この接触で生じる摩擦制動力によって、螺子部材は上部テーブルに対し回転不能となり、螺子部材と上部テーブルとは一体的に上下移動するようになる。
すなわち、螺子部材のナット部材との供回りが不能となるよう規制される。
そして、螺子部材の供回りができない状態で、螺子部材と螺合するナット部材を第2のモータによって回転させることにより、螺子部材及び上部テーブルを低速かつ加圧力大で下降させるようになっている。
特開2013−141675号公報
特許文献1に記載された従来のプレス機械は、上部テーブルの非加圧時において、螺子部材に第1のモータによって所定方向の回転トルクを付与し、上部テーブルの自重で下降しないよう維持している。第1の方向は、上方からみて例えば反時計まわり方向である。
この維持状態から、プレス加工を行う際には、第2のモータによって、螺子部材を下降させる方向にナット部材を回転させる。
このナット部材の回転に伴って螺子部材が供回りしないよう、第1のモータは、螺子部材に対し、先の所定方向とは反対の、時計まわり方向の回転トルクを付与する。
この第1のモータによる螺子部材へのトルク付与は、上記の微少隙間がなくなり、螺子部材と上部テーブル側部材との接触で働く摩擦制動で供回りを禁止するまで行われる。
このトルク付与の制御は、螺子部材の上下方向の位置を検出する検出器と制御部とを含むサーボシステムによってフィードバック制御される。
しかしながら、この螺子部材に付与する回転トルクのフィードバック制御では、第1のモータが螺子部材に付与する回転トルクを方向転換する間、螺子部材にかかるトルクが不足し、僅かな時間ながらも螺子部材がナット部材と供回りする虞がある。
回転トルクを方向転換する間とは、すなわち、上部テーブルの自重支持のための反時計まわり方向の回転トルクから、ナット部材との供回りを不能とするための時計まわり方向の回転トルクへと反転する間である。
螺子部材に供回りが生じると、供回りした回転量に応じて上部テーブルの下降が阻害される。そのため、上部テーブルの下降動作にかかる時間が長くなる。
また、螺子部材に供回りが生じると、連続的な曲げ動作が微少時間ではあるが中断する。そのため、高精度の曲げ加工をしにくくなる。
このように、摩擦制動による供回り規制がかかる前においても、螺子部材の供回りが生じないこと(不能となること)が望まれている。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、螺子部材と上部テーブル側部材との摩擦制動が発効する前の螺子部材の供回りを不能にして、曲げ加工時間の遅延防止及び高精度の曲げ加工ができるプレス機械を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明は次の構成を有する。
1) 上下移動が規制されたナット部材と、前記ナット部材に通された螺子部材と、を有し、両部材の相対回転によって螺子部材が上下移動するよう構成された動作方向変換部と、
前記ナット部材を回転させる第1のモータと、
前記螺子部材を回転させる第2のモータと、
前記螺子部材の下端部に配置された離接ブロックと、
前記離接ブロックを介して前記螺子部材と一体的に上下移動するよう連結された上部テーブルと、
前記第2のモータに備えられて前記第2のモータの出力軸の回転を不能にするブレーキ部と、
を備え、
前記離接ブロックは、前記上部テーブルに付与される加圧反力が所定値未満の第1の状態で、前記螺子部材を前記上部テーブルに対して回転可能にすると共に、前記加圧反力が前記所定値以上の第2の状態で、前記上部テーブル側の部材と前記螺子部材側の部材とを接触させて、摩擦制動により前記螺子部材を前記上部テーブルに対し回転不能とし、
前記ブレーキ部は、少なくとも、前記加圧反力が増加して前記第1の状態から前記第2の状態へ移行するまでの所定の期間、前記第2のモータの出力軸の回転を不能にすることを特徴とするプレス機械である
本発明によれば、螺子部材と上部テーブル側部材との摩擦制動による供回り規制が発効する前の螺子部材の供回りを不能にして、曲げ加工時間の遅延防止及び高精度の曲げ加工ができる。
図1は、本発明の実施の形態に係るプレス機械の実施例であるプレス機械51の全体構成を説明するための一部断面の前面図である。 図2は、プレス機械51の構成を説明するためのブロック図である。 図3は、プレス機械51が備える離接ブロック20の第1の状態を説明するための部分断面図である。 図4は、離接ブロック20の第2の状態を説明するための部分断面図である。 図5は、プレス機械51のプレス動作を説明するためのタイミングチャートである。 図6は、プレス機械51のプレス動作における供回り禁止効果を説明するためのグラフである。
本発明の実施の形態に係るプレス機械を、実施例であるプレス機械51により説明する。
プレス機械51は、特許文献1に記載された従来のプレス機械に対し、主として、制御装置CTを備える点及び第2のモータ23がブレーキ部23aを有する点で異なる。
まず、図1〜図4を参照してプレス機械51の構成を説明する。
図1は、プレス機械51の全体構成を説明するための部分断面図である。
図2は、プレス機械51の構成を説明するためのブロック図である。
図3及び図4は、プレス機械51の離接ブロック20(後述)を説明するための断面図である。
図1及び図2に示されるように、プレス機械51は、本体部1と制御装置CTとを含んで構成されている。
制御装置CTは、中央処理装置(CPU)を含む制御部CTaと、指令やデータを入力する操作部CTbと、動作状態やデータを画像で表示する表示部CTcと、ROM及びRAMを含みデータなどを記憶する記憶部CTmと、を有する。
また、制御装置CTは、本体部1の第1のモータ9を駆動するためのサーボアンプCTd及び本体部1の第2のモータ23を駆動するサーボアンプCTeを有する。サーボアンプCTdは記憶部CTd1を有する。
本体部1は、既述の第1のモータ9及び第2のモータ23に加え、上部テーブル17の上下方向位置を検出し位置情報J1として出力する位置検出部91と、上部テーブル17がワークWに加える加圧力に応じた反力を検出し加圧力情報J2として出力する加圧力検出部92と、を有する。
位置検出部91は、例えば、リニアスケールを含み構成される。
加圧力検出部92は、例えば、加重センサを含み構成される。
図1に示されるように、プレス機械51の本体部1は、枠状に組まれたフレーム3と、フレーム3の上部に固定された円筒形状の支持ブロック47と、を備えている。
支持ブロック47は、内部に、ナット部材5を複数の軸受49を介して回転自在に、かつ上下動を規制して支持している。
ナット部材5の上部には、一体的にプーリ7が取り付けられている。
フレーム3には、第1のモータ9が取り付けられている。また、第1のモータ9の出力軸には、駆動プーリ11が取り付けられている。
プーリ7と駆動プーリ11とには、ベルト13が掛け回されている。
従って、第1のモータ9を正逆回転することによって、ナット部材5を正逆回転できる。
図2に示されるように、第1のモータ9は、モータ本体9m及びエンコーダ9eを有するサーボモータである。
モータ本体9mの回転動作は、サーボアンプCTeを介して制御部CTaによって制御される。エンコーダ9eは、モータ本体9mの回転角、速度、方向などの回転情報を、サーボアンプCTeに供給する。
図1に戻り、支持ブロック47において、ナット部材5には、螺子部材19が長手方向、すなわち上下方向へ移動自在に螺入してある。ナット部材5と螺子部材19とでボールねじが構成されている。
従って、支持ブロック47は、ナット部材5と螺子部材19との相対回転で螺子部材19が上下移動するよう構成された動作方向変換部となっている。
螺子部材19の下部には、離接ブロック20が配置されている。
離接ブロック20は、基部20aとボールベアリング65(以下、単にベアリング65と称する)を有している。
基部20aは、その下面が上部テーブル17に対し連結部17aを用いて連結され、上部テーブル17と一体的に上下動するようになっている。
上部テーブル17は、上下方向に延びるガイドシャフト(図示せず)によって上下方向に移動可能に案内支持されている。
離接ブロック20は、螺子部材19の下端部と上部テーブル17とを相対的に回転自在、かつ一体的に上下動可能に連結するために配設されている。
離接ブロック20及びその近傍は、拡大して図3に示されている。
図1及び図3に示されるように、離接ブロック20の基部20aは、ベアリング65の外輪65aを内装し、ベアリング65の内輪65bは、螺子部材19の下端部に取り付けられたベアリングホルダ69に一体的に取り付けられている。
離接ブロック20において、上部テーブル17に取り付けられた基部20aと、螺子部材19に取り付けられたベアリングホルダ69と、が、ベアリング65を介して相対的に回転自在になっている。
また、離接ブロック20は、上部テーブル17の非加圧状態において、ベアリングホルダ69の下面69aと、下面69aに対向する基部20aの上面20a1と、の間に、微少の間隙Cが形成されるようになっている。
図3にはこの状態が示されている。
離接ブロック20は、プレス加工における上部テーブル17の加圧状態において、上部テーブル17に対し所定値以上の反力が付与されると、螺子部材19側のベアリングホルダ69と、上部テーブル17側の基部20aと、が一体的に移動するようになっている。
具体的に説明すると、プレス加工時の上部テーブル17には、下方向へ押す加圧力に対するワークWの反力として上方向への力が加わり、この上方向への力(反力)によってベアリング65のボール71が弾性圧縮変形する。
間隙Cの間隔である上下方向の距離は、プレス加工の反力によって生じるボール71の弾性圧縮の変形量よりも小さく設定されている。具体的には、ミクロンオーダ(例えば20μm)の間隔である。
従って、プレス加工で上部テーブル17を上方向に押圧する反力が発生したときに、図4に示されるように、間隙Cは、狭まって0(ゼロ)になる(矢印DRa参照)。すなわち、上面20a1が下面69aに接触する。
このように、上部テーブル17の非加圧状態では、螺子部材19と一体化されたベアリングホルダ69の下面69aと基部20aの上面20a1とは、離れた状態にある。そのため、螺子部材19は、上部テーブル17に対して回転自在である。
一方、パンチP及びダイD(図1参照)によってワークW(図1参照)を曲げ加工するときの反力でボール71が弾性圧縮変形すると、下面69aと上面20a1とが接触する。
図1に戻り、螺子部材19の下部における離接ブロック20の上方には、プーリ21が一体的に取付けられている。
また、離接ブロック20の基部20aには、モータ支持ブラケット79が一体的に取り付けられている。
モータ支持ブラケット79には第2のモータ23が取り付けられている。第2のモータ23の出力軸には駆動プーリ25が取り付けられている。駆動プーリ25とプーリ21とには、ベルト27が掛け回されている。
図2に示されるように、第2のモータ23は、モータ本体23m,エンコーダ23e,及びブレーキ部23aを有するブレーキ付きサーボモータである。
ブレーキの種類は、メカニカルブレーキや電磁ブレーキなどであり、限定されるものではない。
ブレーキ部23aの制動動作及びモータ本体23mの回転動作は、制御部CTaによってサーボアンプCTdを介してフィードバック制御される。エンコーダ23eは、モータ本体23mの回転角、速度、方向などの回転情報を、サーボアンプCTdに供給する。
上述の構成により、第1のモータ9を停止させた状態で第2のモータ23を高速回転すると、螺子部材19がナット部材5に対し高速回転して上下動し、それに伴い上部テーブル17も高速で上下動することになる。
また、第2のモータ23を、ブレーキ部23の制動動作で回転停止させた状態で第1のモータ9を回転すると、ナット部材5が回転して螺子部材19が上下動することになる。
このように、プレス機械51は、第2のモータ23を停止した状態をブレーキ部23aの制動動作によって維持する。この停止状態を維持する制御の詳細は、後述する。
第2のモータ23を停止した状態で第1のモータ9を、螺子部材19が下降する方向に回転させると、螺子部材19の下降に伴って上部テーブル17が下降する。
そして、パンチPがダイDに接近しワークWを加圧してプレス加工が開始すると、ワークWへの加圧力に応じた反力が上部テーブル17に作用する。
これにより、ベアリング65の内輪65bに対し、外輪65aが相対的に上昇する力を受けることになる。
上述のように、上部テーブル17に加圧力の反力が作用すると、ベアリング65のボール71に弾性圧縮変形を生じ、この弾性圧縮変形に起因して、螺子部材19と一体のベアリングホルダ69の下面69aと基部20aの上面20a1とが接近して接触する。この接触で生じる摩擦力によって、螺子部材19は上部テーブル17に対し回転ができない回転不能状態となる。
螺子部材19の上部テーブル17に対する回転が不能になると、第1のモータ9の回転によるナット部材5の回転で、ナット部材5に螺合している螺子部材19が供回りすることなく下降し、それに伴い上部テーブル17の下降が行われることになる。
この第1のモータ9の回転力を上部テーブル17の下降移動に変換して伝達する機構は、上部テーブル17の下降で大きな加圧力が得られるように構成されている。
次に、プレス機械51が行うプレス加工動作を、タイミングチャートである図5を参照して説明する。
まず、プレス加工前の加圧力が生じていない定常状態(時刻t0)において、上部テーブル17は上死点に位置し、間隙Cは有状態で、螺子部材19は上部テーブル17に対し回転自在となっている。
また、第2のモータ23は、ブレーキ部23aは開放(ブレーキ非動作)状態でゲインは動作用に設定され、動作停止状態にある。
第1のモータ9は、動作停止状態にある。
制御部CTaは、位置検出部91からの位置情報J1を常時監視し、上部テーブル17の位置をリアルタイムで把握する。
(時刻t1)
外部からプレス指示が入来すると、制御部CTaは、第2のモータ23を、螺子部材19を下降させる方向に回転させる。これにより、上部テーブル17は高速で下降する。
(時刻t2)
制御部CTaは、位置検出部91からの位置情報J1に基づき、上部テーブル17の位置が予め設定された速度切り換え点に達したと判定したら、第2のモータ23を停止する。
(時刻t3)
その後、時刻t3において、制御部CTaは、第2のモータ23のブレーキ部23aを動作させモータ本体23mの回転をロックし、ゲインを動作用の値からロック用の値に切り換える。
第2のモータ23の動作用及びロック用のゲインは、予め設定してサーボアンプCTdの記憶部CTd1(図2参照)に記憶させておく。
制御部CTaは、第1のモータ9を、螺子部材19を下降させる方向に回転させる。
これに伴い、上部テーブル17は、時刻t3以降、時刻t1〜t2間の下降速度よりも遅い速度で下降する。
(時刻t4)
上部テーブル17が所定距離だけ下降すると、パンチP(図1参照)がワークWに当接する(時刻t4)。
制御部CTaは、パンチPがワークWに当接した時刻t4以降も第1のモータ9の回転を継続させる。
そのため、上部テーブル17によってワークWに付与する加圧力が発生する。加圧力は、ワークWの変形抵抗の増加に伴って時間と共に増加する。
制御部CTaは、加圧力の反力の値及びその変化を加圧力検出部92からの加圧力情報J2を常時監視してリアルタイムで把握する。
(時刻t5)
加圧力に伴い増加する反力で、ベアリング65のボール71の圧縮変形量も増加するに伴い、時刻t5において間隙Cが0(ゼロ)となる。
第1のモータ9の下降方向の回転開始(時刻t3)から、間隙Cがゼロになる時刻t5までの間、第2のモータ23の出力軸の回転が、ブレーキ部23aの制動動作によって不能とされている。
これにより、螺子部材19の回転も不能とされ、ナット部材5の回転に対する螺子部材19の供回りが確実に防止される。
(時刻t6)
制御部CTaは、位置検出部91からの位置情報J1に基づき、上部テーブル17の位置が下死点に達したと判定したら、第1のモータ9を停止する。
(時刻t7)
制御部CTaは、第1のモータ9の停止状態で上部テーブル17を下死点位置で所定時間維持したら、第1のモータ9を、螺子部材19が上昇する方向に回転させる。
加圧力は上部テーブル17の上昇に伴い減少する。加圧力が減少して間隙Cが再び生じる加圧力は、所定の値である閾値αとして予め求めておき、記憶部CTmに記憶しておく。
(時刻t8)
制御部CTaは、加圧力検出部92からの加圧力情報J2に基づき、加圧力の反力が減少して閾値α未満になったと判定したら(時刻t8)、上部テーブル17が上昇して除圧完了点に達したとして、第2のモータ23におけるブレーキ部23aのロックを解除して開放状態にし、ゲインをロック用の値から動作用の値に切り換える。
(時刻t9)
制御部CTaは、上部テーブル17が除圧完了点を通過してから所定時間が経過した後、第1のモータ9の回転を停止し、第2のモータ23を、螺子部材19が上昇する方向へ回転させる。
これにより、上部テーブル17は、時刻t7〜時刻t9間の上昇速度よりも高速で上昇する。
(時刻t10)
制御部CTaは、位置検出部91からの位置情報J1に基づき、上部テーブル17が上死点に達したと判定したら、第2のモータ23を停止する。これによりプレス機械51は、定常状態に戻る。
プレス機械51は、第1のモータ9によりナット部材5が回転し、螺子部材19及び上部テーブル17が下降を開始した時点から、下面69aと上面20a1との摩擦制動による供回り不能が発効する時点まで、第2のモータ23及び螺子部材19の回転不能状態の維持をブレーキ部23aの制動動作によって行う。
これにより、プレス加工の全工程において、螺子部材19のナット部材5との供回りが不能とされるので、上部テーブル17の下降は、連続して行われて供回りによって中断することはない。
また、上部テーブル17の下降動作が螺子部材19のナット部材5との供回りに起因して遅延することはないので、曲げ加工を短時間で行える。
また、ワークWに対する曲げ加工が、螺子部材19のナット部材5との供回りによって中断することなく連続的になされるので、高精度の曲げ加工ができる。
図6(a),(b)は、ブレーキ部23aの制動動作で第2のモータ23の回転を止め、螺子部材19のナット部材5との供回りが不能になっていることを示す測定結果を、従来の供回りが不能になっていない場合の測定結果と共に示すグラフである。
図6(a)は、上部テーブル17の上下方向位置の時間変化を示すグラフである。
図6(a)における実線は、実施例のプレス機械51における、ブレーキ部23aの制動動作によって螺子部材19の供回りを防止した場合の実測値である。図6(a)は、図5の上部テーブル17の位置における時刻t2〜時刻t9を含む範囲の拡大図に相当する。
また、図6(a)における一点鎖線は、従来のプレス機械におけるトルク付与によって螺子部材19の供回り防止する方法での実測値である。
一方、図6(b)は、第2のモータ23の出力軸の回動位置の時間変化を示すグラフである。
図6(b)における実線は、実施例のプレス機械51での実測値である。時刻t4,tm,t5は、図6(a)に対応している。
図6(b)における一点鎖線は、従来のプレス機械におけるトルク付与によって螺子部材19の供回り防止する方法での実測値である。
実施例のプレス機械51での実測値では、図6(b)に示されるように、加圧が開始した時刻t4から螺子部材19の供回りを不能とする摩擦制動が発効した時刻t5までの間で、第2のモータ23の出力軸の回転方向の位置の変化はない。
すなわち、第2のモータ23の出力軸は回転していないので、螺子部材19の供回りは発生していない。
従って、図6(a)に実線で示されるように、上部テーブル17の下降も、時刻t4〜時刻t5において連続的に行われ、遅延は生じていない。
一方、従来のプレス機械では、一点鎖線で示されるように、加圧が開始した時刻t4と、摩擦制動が発効した時刻t5との間の時刻tmにおいて、螺子部材19に付与するトルクの方向転換に伴い、螺子部材19とナット部材5との供回りが発生している。
また、この供回りは、時刻tmから摩擦制動が発効する時刻t5までの時間tm1の間、継続している。
具体的には、図6(b)において、時刻tmから摩擦制動が発効した時刻t5まで、第2のモータ23の出力軸が回転している、すなわち、螺子部材19の供回りが生じていることがわかる。
これに対応して、時刻tmから時刻t5までの間、上部テーブル17の上下方向位置が変化せず、摩擦制動が発効した時刻t5から下降が再開している。
すなわち、上部テーブル17の下降動作が時間tm1の間停滞し、下降時間が時間tm1の分だけ遅延している。
この結果からも明らかなように、実施例のプレス機械51によれば、摩擦制動が発効する以前の供回りが不能とされるので、曲げ加工時間の遅延が防止でき、上部テーブルが連続的に下降して高精度の曲げ加工が行える。
本発明の実施例は、上述した構成及び手順に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において変形例としてもよい。
ブレーキ部23aは、第2のモータ23に内蔵されるものに限らず、駆動プーリ25,ベルト27,或いは螺子部材19に作用して、第2のモータ23の出力軸の回転又は螺子部材19の回転を、できなくするものであればよい
詳しくは、摩擦制動によって螺子部材19の供回りが不能とされるまで、ナット部材5と螺子部材19との摩擦力で生じる回転トルクに抗するブレーキ力を発揮できるものであればよい。
第2のモータ23のゲインの切り換えは、第2のモータ23の通電状態でブレーキ部23aを動作させてブレーキロックした際に、発振状態となって発熱や振動が生じたり、サーボアンプの主回路接点の負担が増すことを防止するために行う。
主回路接点が、ON/OFF繰り返しに対し耐久性が高い場合には、ゲインの切り換えを行わずに、主回路を遮断しサーボアンプを非通電状態にしてブレーキロックを行ってもよい。
制御部CTaは、図5の時刻t8における除圧完了点に達したという判定を、加圧力検出部92からの加圧力情報J2を用いる以外に、第2のモータ23のトルクから加減速トルクを除いて算出した負荷トルクを用いて行ってもよい。
離接ブロック20における対向部材(基部20aとベアリングホルダ69)の離接動作を、ボール71の弾性圧縮変形に基づき行う例を説明したが、他の構造で離接動作を実行させるものであってもよい。
具体的には、ばねなどの弾性圧縮可能な部材を用い、その圧縮量に応じて対向部材を離接するよう構成してもよい。また、加圧力情報J2に基づき、加圧反力が予め設定した閾値以上となったら、ソレノイドなどのアクチュエータで対向部材を接触させるよう構成してもよい。
上述の実施例及び変形例は、可能な範囲で組み合わせてよい。
1 本体部
3 フレーム
5 ナット部材
7,21 プーリ
9 第1のモータ、 9e エンコーダ、 9m モータ本体
11,25 駆動プーリ
13,27 ベルト
17 上部テーブル、 17a 連結部
19 螺子部材
20 離接ブロック、 20a 基部、 20a1 上面
23 第2のモータ
23a ブレーキ部、 23e エンコーダ、 23m モータ本体
47 支持ブロック(動作方向変換部)
49 軸受
51 プレス機械
65 ボールベアリング(ベアリング)、 65a 外輪、 65b 内輪
69 ベアリングホルダ、 69a 下面
71 ボール
79 モータ支持ブラケット
91 位置検出部、 92 加圧力検出部
C 間隙
CT 制御装置
CTa 中央処理装置(CPU)、 CTb 操作部、 CTc 表示部
CTd,CTe サーボアンプ、 CTd1 記憶部、 CTm 記憶部
D ダイ
J1 位置情報、 J2 加圧力情報
P パンチ
W ワーク
α 閾値

Claims (1)

  1. 上下移動が規制されたナット部材と、前記ナット部材に通された螺子部材と、を有し、両部材の相対回転によって螺子部材が上下移動するよう構成された動作方向変換部と、
    前記ナット部材を回転させる第1のモータと、
    前記螺子部材を回転させる第2のモータと、
    前記螺子部材の下端部に配置された離接ブロックと、
    前記離接ブロックを介して前記螺子部材と一体的に上下移動するよう連結された上部テーブルと、
    前記第2のモータに備えられて前記第2のモータの出力軸の回転を不能にするブレーキ部と、
    を備え、
    前記離接ブロックは、前記上部テーブルに付与される加圧反力が所定値未満の第1の状態で、前記螺子部材を前記上部テーブルに対して回転可能にすると共に、前記加圧反力が前記所定値以上の第2の状態で、前記上部テーブル側の部材と前記螺子部材側の部材とを接触させて、摩擦制動により前記螺子部材を前記上部テーブルに対し回転不能とし、
    前記ブレーキ部は、少なくとも、前記加圧反力が増加して前記第1の状態から前記第2の状態へ移行するまでの所定の期間、前記第2のモータの出力軸の回転を不能にすることを特徴とするプレス機械
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