JP6649143B2 - 遊星歯車装置 - Google Patents
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Description
偏心方向付勢部は、軸心に対して偏心する偏心部を有し第一内歯車の軸心まわりに回転可能な遊星キャリアと、遊星キャリアが軸心まわりに回転すると軸心まわりに公転しつつ偏心軸心まわりに自転する遊星回転体との間に設けられる。偏心方向付勢部は、偏心部が偏心する方向に遊星回転体を付勢可能である。
傾き抑制部は、遊星キャリアと遊星回転体との間に設けられる。傾き抑制部は、偏心部が偏心する方向に交わる方向に遊星回転体を付勢し、軸心に対する偏心軸心の傾きを抑制する。
本発明の第一の態様では、軸心上の点から遊星キャリアが偏心する方向に延びる仮想線を偏心方向線(Be1)とする。傾き抑制部と偏心方向付勢部とは、遊星回転体の偏心方向線を回転中心とする回転による軸心に対する偏心軸心の傾きを抑制可能である。傾き抑制部と偏心方向付勢部とは、複数の付勢部材(51、52)から構成されている。付勢部材(51、52)は、遊星キャリアの外壁(44)において偏心方向線から遊星キャリアの周方向に90度より小さい角度の範囲内に設けられている。また、複数の付勢部材の一の付勢部材と他の付勢部材とは、軸心に沿う方向に対してずれた位置に設けられている。
そして、遊星キャリアは、径外方向の外壁に軸心に沿う方向に延びるよう形成されている溝(441、442)を有する。溝は、一の付勢部材および他の付勢部材を収容し、軸心に沿う方向の長さが一の付勢部材および他の付勢部材の軸心に沿う方向の長さに比べ長い。遊星キャリアは、溝に収容され、溝における一の付勢部材および他の付勢部材の位置を規定するスペーサ(511、521)をさらに備えている。
本発明の第二の態様では、軸心上の点から遊星キャリアが偏心する方向に延びる仮想線を偏心方向線(Be1、Be2、Be3)とする。傾き抑制部は、少なくとも二つ以上の付勢部材を有し、偏心方向線を回転中心とする回転による軸心に対する偏心軸心の傾きを抑制可能に設けられている。少なくとも二つ以上の付勢部材の一の付勢部材(61)と他の付勢部材(62)とは、軸心に沿う方向に対してずれた位置に設けられている。
そして、遊星キャリアは、径外方向の外壁(604、654)に軸心に沿う方向に延びるよう形成され、傾き抑制部を収容している溝(606、607、608、656、657、658、659)を有する。溝は、軸心に沿う方向の長さが傾き抑制部の軸心に沿う方向の長さに比べ長い。遊星キャリアは、溝に収容され、溝における傾き抑制部の位置を規定するスペーサ(611、621)をさらに備えている。
本発明の第一実施形態による遊星歯車装置を図1〜5を参照して説明する。第一実施形態による遊星歯車装置1は、当該内燃機関を搭載する車両の運転条件によって内燃機関が有する燃焼室の体積を変更可能な可変圧縮比エンジンに適用される。
コンロッド12は、第一コンロッド121、第二コンロッド122、ジョイント部123から形成されている。第一コンロッド121は、ピストン11に連結している。第二コンロッド122は、クランクシャフト13に連結している。ジョイント部123は、ピストン11とクランクシャフト13との間で第一コンロッド121と第二コンロッド122とを連結している。第一コンロッド121と第二コンロッド122とが連結する角度は、ジョイント部123の位置によって変化する。
可変圧縮比エンジン10では、このように遊星歯車装置1における出力軸33の回転位相に応じて燃焼室100の体積を変更することが可能である。
円筒部41は、円筒状に形成され、第一回転体20および第二回転体30と同軸に配置される。円筒部41は、ベアリング24に回転可能に支持されている。これにより、偏心シャフト40は、第一回転体20に対して相対回転可能である。
偏心部42は、円筒部41に対して偏心するように設けられる。これにより、偏心部42は、第一回転体20および第二回転体30のいずれにも偏心している。
ここで、本実施形態では、第一回転体20の回転中心であり、かつ、偏心シャフト40の回転中心でもある仮想線を軸心Ax1とする。また、偏心部42の回転中心である仮想線を偏心軸心Ae1とする。
大径部46は、径方向外側に第一外歯車451を有する。第一外歯車451は、第一内歯車201の径内方向に配置され、第一内歯車201と噛み合う。
小径部47は、径方向外側に第二外歯車452が形成される。第二外歯車452は、第二内歯車301の径内方向に配置され、第二内歯車301と噛み合う。
遊星回転体45は、偏心部42の径方向外側にベアリング43を介して設けられている。これにより、遊星回転体45は、第一回転体20に対する偏心シャフト40の相対回転に応じて遊星運動可能に偏心シャフト40に支持される。ここでいう遊星運動とは、遊星回転体45が偏心部42の偏心軸心Ae1まわりに自転しつつ、偏心シャフト40の回転方向に公転する運動を指す。
また、ばね51は、偏心方向線Be1から偏心シャフト40の周方向に沿って図3における反時計まわりの方向の90度より小さい角度の範囲内に設けられている。ばね51は、図3に示す白抜き矢印F51の方向に遊星回転体45を付勢する付勢力F51を有する。これにより、ばね51は、遊星回転体45を偏心方向線Be1に沿う方向に付勢しつつ偏心方向線Be1に対して垂直な方向にも付勢している。
また、ばね52は、偏心方向線Be1から偏心シャフト40の周方向に沿って図4における時計まわりの方向の90度より小さい角度の範囲内に設けられている。すなわち、ばね52は、偏心方向線Be1を挟んでばね51とは反対側に設けられている。ばね52は、図4に示す白抜き矢印F52の方向に遊星回転体45を付勢する付勢力F52を有する。これにより、ばね52は、遊星回転体45を偏心方向線Be1に沿う方向に付勢しつつ、偏心方向線Be1に対して垂直な方向であってばね51が遊星回転体45を付勢する偏心方向線Be1に対して垂直な方向とは反対の方向に付勢している。
EDU551は、外部のECU57が出力する指令信号に基づいてモータ552が駆動可能な駆動電流を出力する。
モータ552は、例えば、ブラシレスモータの電動モータであって、モータシャフト56と連結している。モータ552がEDU551からの駆動電流によって出力する回転トルクは、モータシャフト56を介して偏心シャフト40に伝わる。
(a)可変圧縮比エンジン10に適用されている遊星歯車装置1には、図2に示すように、シリンダ14内のピストン11の往復移動によってジョイント部123に力が作用する。特に、上死点の位置にあるピストン11が燃料の爆発による燃焼室100の急激な圧力変化を受けると、ジョイント部123にはクランクシャフト13の方向に押し下げられる力(図2の白抜き矢印F01で示す力)が作用する。このため、遊星歯車装置1にはジョイント部123に引っ張られる力(図2の白抜き矢印F02で示す力)が作用する。このジョイント部123に引っ張られる力は、第二回転体30を介して遊星回転体45の小径部47に伝わる。図5(a)には、このジョイント部123に引っ張られる力に起因して小径部47に作用する力を力F47として実線矢印で示す。
次に、本発明の第二実施形態による遊星歯車装置を図6〜8に基づいて説明する。第二実施形態は、付勢部材の数および付勢部材が設けられる位置が第一実施形態と異なる。なお、第一実施形態と実質的に同一の部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
円筒部601は、円筒状に形成され、第一回転体20および第二回転体30と同軸に配置される。円筒部601は、ベアリング24に回転可能に支持されている。これにより、偏心シャフト60は、第一回転体20に対して相対回転可能である。
偏心部602は、円筒部601に対して偏心するように設けられる。これにより、偏心部602は、第一回転体20および第二回転体30のいずれにも偏心している。
ここで、本実施形態では、第一回転体20の回転中心であり、かつ、偏心シャフト60の回転中心でもある仮想線を軸心Ax2とする。また、偏心部602の回転中心である仮想線を偏心軸心Ae2とする。
遊星歯車装置2では、図8(a)に示すように、大径部46に伝わる力F46が作用する方向と小径部47に伝わる力F47が作用する方向とは、反対方向となっているため、遊星回転体45は、図8(a)に示す偏心方向線Be2を回転中心として回転するおそれがある。
本実施形態では、図8(a)に示すように、ばね61は、力F46が作用する方向と同じ方向に大径部46を付勢する。また、ばね62は、力F47が作用する方向と同じ方向に小径部47を付勢する。これにより、ばね61とばね62とは、偏心方向線Be2を回転中心とした力F46と力F47とによる回転モーメントと同じ回転モーメントを遊星回転体45に与え続けることができるため、偏心方向線Be2を回転中心とした遊星回転体45の回転を抑制し、軸心Ax2に対する偏心軸心Ae2の傾きが変化することを抑制する。したがって、本実施形態は、第一実施形態の効果を奏する。
次に、本発明の第三実施形態による遊星歯車装置を図9、10に基づいて説明する。第三実施形態は、付勢部材の数が第二実施形態と異なる。なお、第二実施形態と実質的に同一の部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
円筒部651は、円筒状に形成され、第一回転体20および第二回転体30と同軸に配置される。円筒部651は、ベアリング24に回転可能に支持されている。これにより、偏心シャフト65は、第一回転体20に対して相対回転可能である。
偏心部652は、円筒部651に対して偏心するように設けられる。これにより、偏心部652は、第一回転体20および第二回転体30のいずれにも偏心している。
ここで、本実施形態では、第一回転体20の回転中心であり、かつ、偏心シャフト65の回転中心でもある仮想線を軸心Ax3とする。また、偏心部652の回転中心である仮想線を偏心軸心Ae3とする。
次に、本発明の第四実施形態による遊星歯車装置を図11〜14に基づいて説明する。第四実施形態は、付勢部材が設けられる位置が第一実施形態と異なる。なお、第一実施形態と実質的に同一の部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
エンジン16の「入力軸」としてのクランクシャフト161の回転は、クランクシャフト161が有するクランクシャフト歯車162とスプロケット22とに巻き掛けられているタイミングベルト17を介し遊星歯車装置4に伝えられる。遊星歯車装置4に伝えられたクランクシャフト161の回転は、偏心シャフト40および遊星回転体45を介して出力軸33の回転に変換される。このとき、第一回転体20の回転速度に対する遊星回転体45の旋回速度をモータ552によって変化させることによって第一回転体20の回転位相を第二回転体30の回転位相を変換する。位相が変換された出力軸33の回転は、出力軸33に設けられているカム34に当接する吸気弁18または排気弁19を駆動する。
円筒部701は、円筒状に形成され、第一回転体20および第二回転体30と同軸に配置される。円筒部701は、ベアリング24に回転可能に支持されている。これにより、偏心シャフト70は、第一回転体20に対して相対回転可能である。
偏心部702は、円筒部701に対して偏心するように設けられる。これにより、偏心部702は、第一回転体20および第二回転体30のいずれにも偏心している。
ここで、本実施形態では、第一回転体20の回転中心であり、かつ、偏心シャフト70の回転中心でもある仮想線を軸心Ax4とする。また、偏心部702の回転中心である仮想線を偏心軸心Ae4とする。
遊星歯車装置4には、クランクシャフト161の回転トルクがタイミングベルト17を介して伝えられる。遊星歯車装置4に伝えられるクランクシャフト161の回転トルクは、第一回転体20を介して遊星回転体45の大径部46に伝わる。図14(a)には、大径部46に伝わる力F76として実線矢印で示す。
次に、本発明の第五実施形態による遊星歯車装置を図15に基づいて説明する。第五実施形態は、付勢部材が設けられる数が第四実施形態と異なる。なお、第四実施形態と実質的に同一の部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
円筒部751は、円筒状に形成され、第一回転体20および第二回転体30と同軸に配置される。円筒部751は、ベアリング24に回転可能に支持されている。これにより、偏心シャフト75は、第一回転体20に対して相対回転可能である。
偏心部752は、円筒部751に対して偏心するように設けられる。これにより、偏心部752は、第一回転体20および第二回転体30のいずれにも偏心している。
ここで、本実施形態では、第一回転体20の回転中心であり、かつ、偏心シャフト70の回転中心でもある仮想線を軸心Ax5とする。また、偏心部752の回転中心である仮想線を偏心軸心Ae5とする。また、軸心Ax5上の点から偏心シャフト75が偏心する方向に延びる仮想線を偏心方向線Be5とする。第一内歯車201と第一外歯車451とが噛み合う点Pb4は、偏心方向線Be5上にある。
次に、本発明の第六実施形態による遊星歯車装置を図16に基づいて説明する。第六実施形態は、付勢部材が設けられる数が第四実施形態と異なる。なお、第四実施形態と実質的に同一の部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
円筒部801は、円筒状に形成され、第一回転体20および第二回転体30と同軸に配置される。円筒部801は、ベアリング24に回転可能に支持されている。これにより、偏心シャフト70は、第一回転体20に対して相対回転可能である。
偏心部802は、円筒部701に対して偏心するように設けられる。これにより、偏心部702は、第一回転体20および第二回転体30のいずれにも偏心している。
ここで、本実施形態では、第一回転体20の回転中心であり、かつ、偏心シャフト80の回転中心でもある仮想線を軸心Ax6とする。また、偏心部802の回転中心である仮想線を偏心軸心Ae6とする。
第一〜三実施形態では、遊星歯車装置は、可変圧縮比エンジンに適用されるとした。また、第四〜六実施形態では、遊星歯車装置は、弁の開閉タイミングを調整可能なエンジンに適用されるとした。しかしながら、第一〜三実施形態の遊星歯車装置を弁の開閉タイミングを調整可能なエンジンに適用してもよいし、第四〜六実施形態の遊星歯車装置を可変圧縮比エンジンに適用してもよい。また、遊星歯車装置が適用される技術分野はこれらに限定されない。入力軸の回転位相を任意の回転位相に変換し、出力軸の回転位相とする技術分野に適用されることが望ましい。
20・・・第一回転体(第一回転部)
30・・・第二回転体(第二回転部)
55・・・モータアッセンブリ(アクチュエータ)
201・・・第一内歯車
301・・・第二内歯車
40、60、65、70、75、80・・・偏心シャフト(遊星キャリア)
45・・・遊星回転体
51、52、63、68、69、73、78、79、83・・・ばね(偏心方向付勢部)
51、52、61、62、71、72、81・・・ばね(傾き抑制部)
Claims (6)
- 入力軸(13)の回転位相を出力軸(33)の回転位相に変換する遊星歯車装置(1)であって、
前記入力軸および前記出力軸の一方と連動して回転する第一回転部(20)と、
前記第一回転部内で前記入力軸および前記出力軸の他方の端部に固定される第二回転部(30)と、
前記第二回転部の軸方向の延長上に設けられ、前記第二回転部の前記第一回転部に対する回転位相を変更可能なアクチュエータ(55)と、
前記第一回転部と一体に回転可能な第一内歯車(201)と、
前記第一内歯車の軸心(Ax1)に沿う方向において前記第一内歯車の一方の側に設けられ、前記第二回転部と一体に回転可能な第二内歯車(301)と、
前記第一内歯車および前記第二内歯車の径内方向に設けられ、前記軸心に対して偏心する偏心部(42)を有し、前記軸心まわりに回転可能な遊星キャリア(40)と、
前記第一内歯車および前記第二内歯車と前記遊星キャリアとの間に設けられ、前記第一内歯車と噛み合い可能な第一外歯車(451)および前記第二内歯車と噛み合い可能な第二外歯車(452)を有し、前記偏心部の偏心軸心(Ae1)まわりに回転可能に支持され、前記遊星キャリアが前記軸心まわりに回転すると前記軸心まわりに公転しつつ前記偏心軸心まわりに自転する遊星回転体(45)と、
前記遊星キャリアと前記遊星回転体との間に設けられ、前記偏心部が偏心する方向に前記遊星回転体を付勢可能な偏心方向付勢部(51、52)と、
前記遊星キャリアと前記遊星回転体との間に設けられ、前記偏心部が偏心する方向に交わる方向に前記遊星回転体を付勢し、前記軸心に対する前記偏心軸心の傾きを抑制する傾き抑制部(51、52)と、
を備え、
前記軸心上の点から前記遊星キャリアが偏心する方向に延びる仮想線を偏心方向線(Be1)とすると、前記遊星回転体の前記偏心方向線を回転中心とする回転による前記軸心に対する前記偏心軸心の傾きを抑制可能な前記傾き抑制部と前記偏心方向付勢部とは、前記遊星キャリアの外壁(44)において前記偏心方向線から前記遊星キャリアの周方向に90度より小さい角度の範囲内に設けられる複数の付勢部材(51、52)から構成され、
前記複数の付勢部材の一の付勢部材と他の付勢部材とは、前記軸心に沿う方向に対してずれた位置に設けられており、
前記遊星キャリアは、径外方向の外壁に前記軸心に沿う方向に延びるよう形成され、前記一の付勢部材および前記他の付勢部材を収容し、前記軸心に沿う方向の長さが前記一の付勢部材および前記他の付勢部材の前記軸心に沿う方向の長さに比べ長い溝(441、442)を有し、
前記溝に収容され、前記溝における前記一の付勢部材および前記他の付勢部材の位置を規定するスペーサ(511、521)をさらに備える遊星歯車装置。 - 前記一の付勢部材は、前記第一外歯車の径内方向に設けられ、前記他の付勢部材は、前記第二外歯車の径内方向に設けられる請求項1に記載の遊星歯車装置。
- 入力軸(13)の回転位相を出力軸(33)の回転位相に変換する遊星歯車装置(1、2、3)であって、
前記入力軸および前記出力軸の一方と連動して回転する第一回転部(20)と、
前記第一回転部内で前記入力軸および前記出力軸の他方の端部に固定される第二回転部(30)と、
前記第二回転部の軸方向の延長上に設けられ、前記第二回転部の前記第一回転部に対する回転位相を変更可能なアクチュエータ(55)と、
前記第一回転部と一体に回転可能な第一内歯車(201)と、
前記第一内歯車の軸心(Ax1、Ax2、Ax3)に沿う方向において前記第一内歯車の一方の側に設けられ、前記第二回転部と一体に回転可能な第二内歯車(301)と、
前記第一内歯車および前記第二内歯車の径内方向に設けられ、前記軸心に対して偏心する偏心部(42、602、652)を有し、前記軸心まわりに回転可能な遊星キャリア(40、60、65)と、
前記第一内歯車および前記第二内歯車と前記遊星キャリアとの間に設けられ、前記第一内歯車と噛み合い可能な第一外歯車(451)および前記第二内歯車と噛み合い可能な第二外歯車(452)を有し、前記偏心部の偏心軸心(Ae1、Ae2、Ae3)まわりに回転可能に支持され、前記遊星キャリアが前記軸心まわりに回転すると前記軸心まわりに公転しつつ前記偏心軸心まわりに自転する遊星回転体(45)と、
前記遊星キャリアと前記遊星回転体との間に設けられ、前記偏心部が偏心する方向に前記遊星回転体を付勢可能な偏心方向付勢部(51、52、63、68、69)と、
前記遊星キャリアと前記遊星回転体との間に設けられ、前記偏心部が偏心する方向に交わる方向に前記遊星回転体を付勢し、前記軸心に対する前記偏心軸心の傾きを抑制する傾き抑制部(51、52、61、62)と、
を備え、
前記軸心上の点から前記遊星キャリアが偏心する方向に延びる仮想線を偏心方向線(Be1、Be2、Be3)とすると、前記傾き抑制部は、少なくとも二つ以上の付勢部材を有し、前記偏心方向線を回転中心とする回転による前記軸心に対する前記偏心軸心の傾きを抑制可能に設けられ、
前記少なくとも二つ以上の付勢部材の一の付勢部材(61)と他の付勢部材(62)とは、前記軸心に沿う方向に対してずれた位置に設けられており、
前記遊星キャリアは、径外方向の外壁(604、654)に前記軸心に沿う方向に延びるよう形成され、前記傾き抑制部を収容し、前記軸心に沿う方向の長さが前記傾き抑制部の前記軸心に沿う方向の長さに比べ長い溝(606、607、608、656、657、658、659)を有し、
前記溝に収容され、前記溝における前記傾き抑制部の位置を規定するスペーサ(611、621)をさらに備える遊星歯車装置。 - 前記一の付勢部材および前記他の付勢部材は、前記偏心方向線から前記遊星キャリアの周方向に90度の角度をなす位置に設けられる請求項3に記載の遊星歯車装置。
- 前記一の付勢部材は、前記第一外歯車の径内方向に設けられ、前記他の付勢部材は、前記第二外歯車の径内方向に設けられる請求項3または4に記載の遊星歯車装置。
- 前記偏心方向付勢部は、複数設けられる請求項3〜5のいずれか一項に記載の遊星歯車装置。
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