JP6649143B2 - 遊星歯車装置 - Google Patents

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本発明は、遊星歯車装置に関する。
従来、入力軸の回転位相を所望の回転位相に変換し出力軸に伝達可能な遊星歯車装置が知られている。遊星歯車装置は、例えば、内燃機関の入力軸としてのクランク軸から出力軸としてのカム軸までの回転伝達経路に設けられている。例えば、特許文献1には、クランク軸と連動して回転可能な駆動側回転体、カム軸と連動して回転可能な従動側回転体、駆動側回転体が有する駆動側歯車に噛み合い可能な第一外歯車および従動側回転体が有する従動側歯車に噛み合い可能な第二外歯車を有する遊星回転体、断面が楕円状に形成され駆動側回転体の軸心に対して偏心する偏芯部を有し遊星回転体を遊星回転体の径内方向から支持する遊星キャリア、および、遊星キャリアの遊星回転体と当接する部位に設けられ駆動側歯車と第一外歯車および受動側歯車と第二外歯車とが噛み合い可能な方向に遊星回転体を付勢する複数の付勢部材を備える遊星歯車装置が記載されている。
特開2009−215954号公報
特許文献1に記載の遊星歯車装置では、複数の付勢部材は、全て駆動側歯車の軸心に交わる仮想平面上に設けられている。このため、遊星回転体が有する第一外歯車および第二外歯車のそれぞれに比較的大きな作用力が異なる方向に作用すると軸心に垂直な仮想線を回転中心として回転し、軸心と偏心軸心とが傾くおそれがある。軸心と偏心軸心とが傾くと駆動側歯車と第一外歯車との噛み合いなどによる噛み合い音が大きくなる。
本発明は、歯車の噛み合い音を低減する遊星歯車装置を提供することにある。
本発明は、入力軸の回転位相を出力軸の回転位相に変換する遊星歯車装置であって、第一回転部、第二回転部、アクチュエータ、第一内歯車、第二内歯車、遊星キャリア、遊星回転体、偏心方向付勢部、および、傾き抑制部を備える。
偏心方向付勢部は、軸心に対して偏心する偏心部を有し第一内歯車の軸心まわりに回転可能な遊星キャリアと、遊星キャリアが軸心まわりに回転すると軸心まわりに公転しつつ偏心軸心まわりに自転する遊星回転体との間に設けられる。偏心方向付勢部は、偏心部が偏心する方向に遊星回転体を付勢可能である。
傾き抑制部は、遊星キャリアと遊星回転体との間に設けられる。傾き抑制部は、偏心部が偏心する方向に交わる方向に遊星回転体を付勢し、軸心に対する偏心軸心の傾きを抑制する。
本発明の第一の態様では、軸心上の点から遊星キャリアが偏心する方向に延びる仮想線を偏心方向線(Be1)とする。傾き抑制部と偏心方向付勢部とは、遊星回転体の偏心方向線を回転中心とする回転による軸心に対する偏心軸心の傾きを抑制可能である。傾き抑制部と偏心方向付勢部とは、複数の付勢部材(51、52)から構成されている。付勢部材(51、52)は、遊星キャリアの外壁(44)において偏心方向線から遊星キャリアの周方向に90度より小さい角度の範囲内に設けられている。また、複数の付勢部材の一の付勢部材と他の付勢部材とは、軸心に沿う方向に対してずれた位置に設けられている。
そして、遊星キャリアは、径外方向の外壁に軸心に沿う方向に延びるよう形成されている溝(441、442)を有する。溝は、一の付勢部材および他の付勢部材を収容し、軸心に沿う方向の長さが一の付勢部材および他の付勢部材の軸心に沿う方向の長さに比べ長い。遊星キャリアは、溝に収容され、溝における一の付勢部材および他の付勢部材の位置を規定するスペーサ(511、521)をさらに備えている。
本発明の第二の態様では、軸心上の点から遊星キャリアが偏心する方向に延びる仮想線を偏心方向線(Be1、Be2、Be3)とする。傾き抑制部は、少なくとも二つ以上の付勢部材を有し、偏心方向線を回転中心とする回転による軸心に対する偏心軸心の傾きを抑制可能に設けられている。少なくとも二つ以上の付勢部材の一の付勢部材(61)と他の付勢部材(62)とは、軸心に沿う方向に対してずれた位置に設けられている。
そして、遊星キャリアは、径外方向の外壁(604、654)に軸心に沿う方向に延びるよう形成され、傾き抑制部を収容している溝(606、607、608、656、657、658、659)を有する。溝は、軸心に沿う方向の長さが傾き抑制部の軸心に沿う方向の長さに比べ長い。遊星キャリアは、溝に収容され、溝における傾き抑制部の位置を規定するスペーサ(611、621)をさらに備えている。
本発明の遊星歯車装置が備える偏心方向付勢部は、偏心部が偏心する方向に遊星回転体を付勢する。また、傾き抑制部は、偏心部が偏心する方向に交わる方向に遊星回転体を付勢する。これにより、本発明の遊星歯車装置では、第一内歯車と第一外歯車および第二内歯車と第二外歯車とが確実に噛み合い可能なよう遊星回転体を確実に偏心させつつ、軸心に対する偏心軸心の傾きを抑制することができる。したがって、第一外歯車および第二外歯車に比較的大きな作用力が複数作用しても第一内歯車と第一外歯車および第二内歯車と第二外歯車との噛み合いの状態が変化することを抑制できるため、歯車の噛み合いによって発生する噛み合い音を低減することができる。
本発明の第一実施形態による遊星歯車装置の断面図である。 本発明の第一実施形態による遊星歯車装置が適用される可変圧縮比エンジンの模式図である。 図1のIII−III線断面図である。 図1のIV−IV線断面図である。 本発明の第一実施形態による遊星歯車装置の効果を説明する模式図である。 本発明の第二実施形態による遊星歯車装置の断面図である。 本発明の第二実施形態による遊星歯車装置の断面図であって、図6とは異なる位置の断面図である。 本発明の第二実施形態による遊星歯車装置の効果を説明する模式図である。 本発明の第三実施形態による遊星歯車装置の断面図である。 本発明の第三実施形態による遊星歯車装置の断面図であって、図9とは異なる位置の断面図である。 本発明の第四実施形態による遊星歯車装置の断面図である。 本発明の第四実施形態による遊星歯車装置が適用されるエンジンの模式図である。 図11のXIII−XIII線断面図である。 本発明の第四実施形態による遊星歯車装置の効果を説明する模式図である。 本発明の第五実施形態による遊星歯車装置の断面図である。 本発明の第六実施形態による遊星歯車装置の断面図である。
以下、本発明の複数の実施形態について図面に基づいて説明する。
(第一実施形態)
本発明の第一実施形態による遊星歯車装置を図1〜5を参照して説明する。第一実施形態による遊星歯車装置1は、当該内燃機関を搭載する車両の運転条件によって内燃機関が有する燃焼室の体積を変更可能な可変圧縮比エンジンに適用される。
最初に、可変圧縮比エンジンの構成について図2に基づいて説明する。図2には、可変圧縮比エンジン10が有するピストン11が上死点の位置にあるときのコンロッド12および遊星歯車装置1の複数の状態を示している。
可変圧縮比エンジン10は、ピストン11、コンロッド12、クランクシャフト13、シリンダ14、遊星歯車装置1などを有する。
コンロッド12は、第一コンロッド121、第二コンロッド122、ジョイント部123から形成されている。第一コンロッド121は、ピストン11に連結している。第二コンロッド122は、クランクシャフト13に連結している。ジョイント部123は、ピストン11とクランクシャフト13との間で第一コンロッド121と第二コンロッド122とを連結している。第一コンロッド121と第二コンロッド122とが連結する角度は、ジョイント部123の位置によって変化する。
可変圧縮比エンジン10では、ジョイント部123は、遊星歯車装置1が有する出力軸33に設けられているカム34と連結部材124によって連結されている。出力軸33が回転すると、カム34を介してジョイント部123の位置が図2(a)〜(c)に示すように変化するため、第一コンロッド121と第二コンロッド122とがなす角度(図2(a)〜(c)に示す角度α、β、γ)は変化し、上死点の位置にあるピストン11とクランクシャフト13との位置関係が変化する。
可変圧縮比エンジン10では、このように遊星歯車装置1における出力軸33の回転位相に応じて燃焼室100の体積を変更することが可能である。
次に、遊星歯車装置1の構成について説明する。遊星歯車装置1は、「第一回転部」および「第一内歯車」としての第一回転体20、「第二回転部」および「第二内歯車」としての第二回転体30、「遊星キャリア」としての偏心シャフト40、遊星回転体45、「偏心方向付勢部」および「傾き抑制部」としてのばね51、52、「アクチュエータ」としてのモータアッセンブリ55などを備える。
第一回転体20は、略筒状に形成されている。第一回転体20は、内部に第二回転体30、偏心シャフト40、および、遊星回転体45などを回転可能に収容する。第一回転体20は、歯車部材21、および、スプロケット22を有する。歯車部材21およびスプロケット22はモータアッセンブリ55側からこの順に配置され、ボルト23により固定されている。
歯車部材21は、スプロケット22側の端部の径内方向に遊星回転体45が有する第一外歯車451と噛み合う可能な第一内歯車201を有する。歯車部材21は、モータアッセンブリ55側に開口211を有する。開口211には、モータアッセンブリ55に連結するモータシャフト56が挿通されている。歯車部材21のモータアッセンブリ55側の径内方向の端部には、偏心シャフト40を相対回転可能に支持するベアリング24が設けられる。
スプロケット22は、径外方向へ突出する複数の歯221を有している。歯221は、スプロケット22の周方向に等間隔で並ぶよう設けられている。歯221は、タイミングベルト15を介してクランクシャフト13と連結されている(図2参照)。これにより、クランクシャフト13の回転により出力される回転トルクがタイミングベルト15を経由してスプロケット22に入力され、第一回転体20は、クランクシャフト13と連動して回転する。
第二回転体30は、有底円筒状に形成されている。第二回転体30は、第一回転体20と同軸上に設けられ、ピン31によって出力軸33との周方向における位置が決められる。また、第二回転体30は、センターボルト32によって出力軸33に固定される。これにより、第二回転体30は、出力軸33と一体となって回転する。
第二回転体30は、径内方向の内壁に第二内歯車301を有する。第二内歯車301は、出力軸33に沿う方向において、第一内歯車201のモータアッセンブリ55とは反対側に設けられる。第二内歯車301は、内径が第一内歯車201の内径に比べ小さくなるよう形成されている。
偏心シャフト40は、筒状に形成され、モータアッセンブリ55側に設けられる円筒部41、および、モータアッセンブリ55とは反対側に設けられる偏心部42を有する。偏心シャフト40は、モータシャフト56と連結されている。
円筒部41は、円筒状に形成され、第一回転体20および第二回転体30と同軸に配置される。円筒部41は、ベアリング24に回転可能に支持されている。これにより、偏心シャフト40は、第一回転体20に対して相対回転可能である。
偏心部42は、円筒部41に対して偏心するように設けられる。これにより、偏心部42は、第一回転体20および第二回転体30のいずれにも偏心している。
ここで、本実施形態では、第一回転体20の回転中心であり、かつ、偏心シャフト40の回転中心でもある仮想線を軸心Ax1とする。また、偏心部42の回転中心である仮想線を偏心軸心Ae1とする。
偏心シャフト40は、径外方向の外壁44に軸心Ax1に沿う方向に延びるよう形成されている二つの溝441、442を有する。溝441と溝442は、軸心Ax1に沿う方向に同じ長さとなるよう形成されている。溝441、442には、それぞればね51、52および溝441、442におけるばね51、52の位置を規定するスペーサ511、521が収容されている(図5参照)。
遊星回転体45は、筒状に形成され、モータアッセンブリ55側に設けられる大径部46、および、モータアッセンブリ55とは反対側に設けられる小径部47を有する。
大径部46は、径方向外側に第一外歯車451を有する。第一外歯車451は、第一内歯車201の径内方向に配置され、第一内歯車201と噛み合う。
小径部47は、径方向外側に第二外歯車452が形成される。第二外歯車452は、第二内歯車301の径内方向に配置され、第二内歯車301と噛み合う。
遊星回転体45は、偏心部42の径方向外側にベアリング43を介して設けられている。これにより、遊星回転体45は、第一回転体20に対する偏心シャフト40の相対回転に応じて遊星運動可能に偏心シャフト40に支持される。ここでいう遊星運動とは、遊星回転体45が偏心部42の偏心軸心Ae1まわりに自転しつつ、偏心シャフト40の回転方向に公転する運動を指す。
ばね51、52は、偏心シャフト40が有する溝441、442に遊星回転体45に当接可能に設けられている。本実施形態では、図1、5に示すように、ばね51、52は、軸心Ax1に沿う方向においてずれるよう配置されている。ここで、ばね51、52の位置を詳細に説明するため、図3、4に示す偏心方向線Be1を定義する。偏心方向線Be1は、軸心Ax1上の点から偏心部42が偏心する方向に延びる仮想線である。図3、4では、紙面の上側に延びる線となる。
ばね51は、図3に示すように、第一外歯車451の径内方向に設けられている。より具体的には、図1に示すように、第一外歯車451のモータアッセンブリ55側の端面453を通り軸心Ax1に垂直な仮想平面Vp453と、第一外歯車451のモータアッセンブリ55とは反対側の端面454を通り軸心Ax1に垂直な仮想平面Vp454との間に位置する。
また、ばね51は、偏心方向線Be1から偏心シャフト40の周方向に沿って図3における反時計まわりの方向の90度より小さい角度の範囲内に設けられている。ばね51は、図3に示す白抜き矢印F51の方向に遊星回転体45を付勢する付勢力F51を有する。これにより、ばね51は、遊星回転体45を偏心方向線Be1に沿う方向に付勢しつつ偏心方向線Be1に対して垂直な方向にも付勢している。
ばね52は、図4に示すように、第二外歯車452の径内方向に設けられている。より具体的には、図1に示すように、第二外歯車452のモータアッセンブリ55側の端面455を通り軸心Ax1に垂直な仮想平面Vp455と、第二外歯車452のモータアッセンブリ55とは反対側の端面456を通り軸心Ax1に垂直な仮想平面Vp456との間に位置する。
また、ばね52は、偏心方向線Be1から偏心シャフト40の周方向に沿って図4における時計まわりの方向の90度より小さい角度の範囲内に設けられている。すなわち、ばね52は、偏心方向線Be1を挟んでばね51とは反対側に設けられている。ばね52は、図4に示す白抜き矢印F52の方向に遊星回転体45を付勢する付勢力F52を有する。これにより、ばね52は、遊星回転体45を偏心方向線Be1に沿う方向に付勢しつつ、偏心方向線Be1に対して垂直な方向であってばね51が遊星回転体45を付勢する偏心方向線Be1に対して垂直な方向とは反対の方向に付勢している。
モータアッセンブリ55は、EDU551、モータ552などから構成される。
EDU551は、外部のECU57が出力する指令信号に基づいてモータ552が駆動可能な駆動電流を出力する。
モータ552は、例えば、ブラシレスモータの電動モータであって、モータシャフト56と連結している。モータ552がEDU551からの駆動電流によって出力する回転トルクは、モータシャフト56を介して偏心シャフト40に伝わる。
遊星歯車装置1では、上述した構成により第一回転体20の回転を第二回転体30に伝えつつ、第一回転体20の回転速度に対する遊星回転体45の旋回速度をモータ552によって変化させることによって第一回転体20の回転位相を第二回転体30の回転位相を変換する。これにより、第二回転体30と一体となって回転する出力軸33のクランクシャフト13に対する回転位相を調整し、燃焼室100における圧縮比が所望の圧縮比となるようジョイント部123の位置を調整する。
次に、遊星歯車装置1の効果について、図2、5に基づいて説明する。
(a)可変圧縮比エンジン10に適用されている遊星歯車装置1には、図2に示すように、シリンダ14内のピストン11の往復移動によってジョイント部123に力が作用する。特に、上死点の位置にあるピストン11が燃料の爆発による燃焼室100の急激な圧力変化を受けると、ジョイント部123にはクランクシャフト13の方向に押し下げられる力(図2の白抜き矢印F01で示す力)が作用する。このため、遊星歯車装置1にはジョイント部123に引っ張られる力(図2の白抜き矢印F02で示す力)が作用する。このジョイント部123に引っ張られる力は、第二回転体30を介して遊星回転体45の小径部47に伝わる。図5(a)には、このジョイント部123に引っ張られる力に起因して小径部47に作用する力を力F47として実線矢印で示す。
一方、遊星歯車装置1には、クランクシャフト13の回転トルクがタイミングベルト15を介して伝えられる。遊星歯車装置1に伝えられるクランクシャフト13の回転トルクは、第一回転体20を介して遊星回転体45の大径部46に伝わる。図5(a)には、図2の実線矢印R13のようにクランクシャフト13が回転するときにクランクシャフト13の回転トルクに起因して大径部46に伝わる力を力F46として実線矢印で示す。
図5(a)に示すように、大径部46に伝わる力F46が作用する方向と小径部47に伝わる力F47が作用する方向とは、反対方向となっている。このため、遊星回転体45は、これら二つの力によって大径部46と小径部47とが接合している部位近傍における偏心方向線Be1を回転中心として回転するおそれがある。遊星回転体45が偏心方向線Be1を回転中心として回転すると、軸心Ax1に対して偏心軸心Ae1が傾くため、遊星回転体45が第一回転体20および第二回転体30に対して傾く。このため、バックラッシが形成されている第一外歯車451と第一内歯車201や第二外歯車452と第二内歯車301とが斜めに噛み合うため、比較的大きな噛み合い音が発生するおそれがある。
本実施形態では、図5(a)に示すように、ばね51とばね52とは、軸心Ax1に沿う方向にずれるよう配置されている。ばね51は、偏心シャフト40が偏心する方向に遊星回転体45を付勢するとともに、軸心Ax1および偏心方向線Be1に対して垂直な方向にも遊星回転体45を付勢している(図5(b)に示す実線矢印F51および実線矢印F51を二方向に分解した実線矢印F511、F512)。また、ばね52は、偏心シャフト40が偏心する方向に遊星回転体45を付勢するとともに、軸心Ax1および偏心方向線Be1に対して垂直な方向であって力F512の方向とは反対の方向にも遊星回転体45を付勢している(図5(b)に示す実線矢印F52および実線矢印F52を二方向に分解した実線矢印F521、F522)。これにより、力F512と力F522とによる回転モーメントによって偏心方向線Be1を回転中心とした力F46と力F47とによる回転モーメントを打ち消すことができるため、偏心方向線Be1を回転中心とした遊星回転体45の回転を抑制することができる。したがって、軸心Ax1に対して偏心軸心Ae1が傾くことを抑制することができるため、第一外歯車451と第一内歯車201および第二外歯車452と第二内歯車301との噛み合いによって発生する噛み合い音を低減することができる。
(b)また、本実施形態では、ばね51は、第一外歯車451の径内方向に設けられている。また、ばね52は、第二外歯車452の径内方向に設けられている。これにより、ばね51の付勢力F51は、力F46が作用する第一外歯車451と第一内歯車201とが噛み合う位置に作用する。また、ばね52の付勢力F52は、力F47が作用する第二外歯車452と第二内歯車301とが噛み合う位置に作用する。したがって、力F46と力F47とによる回転モーメントを確実に打ち消すことができるため、第一外歯車451と第一内歯車201および第二外歯車452と第二内歯車301との噛み合いによって発生する噛み合い音をさらに低減することができる。
(c)本実施形態では、ばね51は、スペーサ511とともに溝441に収容されている。ばね51は、溝441においてスペーサ511によって第一外歯車451の径内方向に設けられるよう位置決めされている。また、ばね52は、スペーサ521とともに溝442に収容されている。ばね52は、溝442においてスペーサ521によって第二外歯車452の径内方向に設けられるよう位置決めされている。これにより、ばね51、52の位置ずれを防止し、ばね51、52の付勢力F51、F52を確実に第一外歯車451と第一内歯車201とが噛み合う位置および第二外歯車452と第二内歯車301とが噛み合う位置に作用させることができる。したがって、力F46と力F47とによる回転モーメントを確実に打ち消すことができるため、第一外歯車451と第一内歯車201および第二外歯車452と第二内歯車301との噛み合いによって発生する噛み合い音をさらに低減することができる。
(d)また、本実施形態では、溝441、442は、軸心Ax1に沿う方向に同じ長さとなるよう形成されている。これにより、ばね51、52を設ける位置にあわせてそれぞれの溝を作る場合に比べ、偏心シャフト40の加工時間を短くすることができる。また、スペーサ511、521によってばね51、52の位置を容易に調整することができる。
(第二実施形態)
次に、本発明の第二実施形態による遊星歯車装置を図6〜8に基づいて説明する。第二実施形態は、付勢部材の数および付勢部材が設けられる位置が第一実施形態と異なる。なお、第一実施形態と実質的に同一の部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
第二実施形態による遊星歯車装置2の断面図を図6、7に示す。遊星歯車装置2は、第一回転体20、第二回転体30、「遊星キャリア」としての偏心シャフト60、遊星回転体45、「傾き抑制部」としてのばね61、62、「偏心方向付勢部材」としてのばね63、モータアッセンブリ55などを備える。
偏心シャフト60は、筒状に形成され、モータアッセンブリ55側に設けられる円筒部601、および、モータアッセンブリ55とは反対側に設けられる偏心部602を有する。偏心シャフト60は、モータシャフト56と連結されている。
円筒部601は、円筒状に形成され、第一回転体20および第二回転体30と同軸に配置される。円筒部601は、ベアリング24に回転可能に支持されている。これにより、偏心シャフト60は、第一回転体20に対して相対回転可能である。
偏心部602は、円筒部601に対して偏心するように設けられる。これにより、偏心部602は、第一回転体20および第二回転体30のいずれにも偏心している。
ここで、本実施形態では、第一回転体20の回転中心であり、かつ、偏心シャフト60の回転中心でもある仮想線を軸心Ax2とする。また、偏心部602の回転中心である仮想線を偏心軸心Ae2とする。
偏心シャフト60は、径外方向の外壁604に軸心Ax2に沿う方向に延びるよう形成されている三つの溝606、607、608を有する。溝606、607、608には、それぞればね61、62、63が収容されている。また、溝606、607には、溝606、607におけるばね61、62の位置を規定するスペーサ611、621が収容されている(図8参照)。
ばね61、62は、偏心シャフト60が有する溝606、607に遊星回転体45に当接可能に設けられている。本実施形態では、図8に示すように、軸心Ax2に沿う方向においてずれるよう配置されている。ここで、ばね61、62の位置を詳細に説明するため、図6、7に示す偏心方向線Be2を定義する。偏心方向線Be2は、軸心Ax2上の点から偏心シャフト60が偏心する方向に延びる仮想線である。図6、7では、紙面の上側に延びる線となる。
ばね61は、図6に示すように、第一外歯車451の径内方向に設けられている。また、ばね61は、偏心方向線Be2から偏心シャフト60の周方向に沿って図6における時計まわりの方向の90度の位置に設けられている。ばね61は、図6に示す白抜き矢印F61の方向に遊星回転体45を付勢する付勢力F61を有する。これにより、ばね61は、遊星回転体45を偏心方向線Be2に対して垂直な方向に付勢している。
ばね62は、図7に示すように、第二外歯車452の径内方向に設けられている。また、ばね62は、偏心方向線Be2から偏心シャフト60の周方向に沿って図7における反時計まわりの方向の90度の位置であって、ばね61とは反対側に設けられている。ばね62の付勢力F62は、図7に示す白抜き矢印F62の方向に遊星回転体45を付勢する。すなわち、ばね62は、遊星回転体45を偏心方向線Be2に対して垂直な方向であって、ばね61が遊星回転体45を付勢する偏心方向線Be2に対して垂直な方向とは反対の方向に付勢している。
ばね63は、図6、7に示すように、第一外歯車451および第二外歯車452の径内方向に設けられている。ばね63は、軸心Ax2に沿う方向の長さは、溝608と同じ長さとなるよう形成されている。ばね63は、偏心方向線Be2上に設けられている。ばね63は、軸心Ax2上の点から偏心方向線Be2が延びる方向(図6、7の白抜き矢印F63)に遊星回転体45を付勢する付勢力F63を有する。
次に、遊星歯車装置2の効果について図8に基づいて説明する。
遊星歯車装置2では、図8(a)に示すように、大径部46に伝わる力F46が作用する方向と小径部47に伝わる力F47が作用する方向とは、反対方向となっているため、遊星回転体45は、図8(a)に示す偏心方向線Be2を回転中心として回転するおそれがある。
本実施形態では、図8(a)に示すように、ばね61は、力F46が作用する方向と同じ方向に大径部46を付勢する。また、ばね62は、力F47が作用する方向と同じ方向に小径部47を付勢する。これにより、ばね61とばね62とは、偏心方向線Be2を回転中心とした力F46と力F47とによる回転モーメントと同じ回転モーメントを遊星回転体45に与え続けることができるため、偏心方向線Be2を回転中心とした遊星回転体45の回転を抑制し、軸心Ax2に対する偏心軸心Ae2の傾きが変化することを抑制する。したがって、本実施形態は、第一実施形態の効果を奏する。
また、本実施形態では、図8(b)に示すように、ばね61の付勢力F61とばね62の付勢力F62とは、偏心軸心Ae2を挟んで反対の方向に作用している。これにより、付勢力F61と付勢力F62とによる回転モーメントを第一実施形態に比べ大きくすることができる。したがって、偏心方向線Be2を回転中心とした遊星回転体45の回転をさらに抑制し、軸心Ax2に対する偏心軸心Ae2の傾きが変化することをさらに抑制することができる。
(第三実施形態)
次に、本発明の第三実施形態による遊星歯車装置を図9、10に基づいて説明する。第三実施形態は、付勢部材の数が第二実施形態と異なる。なお、第二実施形態と実質的に同一の部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
第三実施形態による遊星歯車装置3を図9、10に示す。遊星歯車装置3は、第一回転体20、第二回転体30、「遊星キャリア」としての偏心シャフト65、遊星回転体45、「傾き抑制部」としてのばね61、62、「偏心方向付勢部材」としてのばね68、69、モータアッセンブリ55などを備える。
偏心シャフト65は、筒状に形成され、モータアッセンブリ55側に設けられる円筒部651、および、モータアッセンブリ55とは反対側に設けられる偏心部652を有する。偏心シャフト60は、モータシャフト56と連結されている。
円筒部651は、円筒状に形成され、第一回転体20および第二回転体30と同軸に配置される。円筒部651は、ベアリング24に回転可能に支持されている。これにより、偏心シャフト65は、第一回転体20に対して相対回転可能である。
偏心部652は、円筒部651に対して偏心するように設けられる。これにより、偏心部652は、第一回転体20および第二回転体30のいずれにも偏心している。
ここで、本実施形態では、第一回転体20の回転中心であり、かつ、偏心シャフト65の回転中心でもある仮想線を軸心Ax3とする。また、偏心部652の回転中心である仮想線を偏心軸心Ae3とする。
偏心シャフト65は、径外方向の外壁654に軸心Ax3に沿う方向に延びるよう形成されている四つの溝656、657、658、659を有する。溝656、657、658、659には、それぞればね61、62、68、69が収容されている。また、溝656、657には、溝656、657におけるばね61、62の位置を規定するスペーサ611、621が収容されている。
ばね68は、図9、10に示すように、第一外歯車451および第二外歯車452の径内方向に設けられている。ばね68は、軸心Ax3に沿う方向の長さが溝658と同じ長さとなるよう形成されている。ここで、軸心Ax3上の点から偏心シャフト65が偏心する方向に延びる仮想線を偏心方向線Be3とすると、ばね68は、偏心方向線Be3から偏心シャフト65の周方向に沿って図9、10における時計まわりの方向の90度より小さい角度の範囲内であって、偏心方向線Be3とばね61との間に設けられている。ばね68は、図9、10に示す白抜き矢印F68の方向に遊星回転体45を付勢する付勢力F68を有する。これにより、ばね68は、遊星回転体45を偏心方向線Be3に沿う方向に付勢しつつ偏心方向線Be3に対して垂直な方向にも付勢している。
ばね69は、図9、10に示すように、第一外歯車451および第二外歯車452の径内方向に設けられている。ばね69は、軸心Ax3に沿う方向の長さが溝659と同じ長さとなるよう形成されている。ばね69は、偏心方向線Be3から偏心シャフト65の周方向に沿って図9、10における反時計まわりの方向の90度より小さい角度の範囲内であって、偏心方向線Be3とばね62との間に設けられている。ばね69は、図9、10に示す白抜き矢印F69の方向に遊星回転体45を付勢する付勢力F69を有する。これにより、ばね69は、遊星回転体45を偏心方向線Be3に沿う方向に付勢しつつ偏心方向線Be3に対して垂直な方向にも付勢している。
本実施形態では、二つのばね68、69によって遊星回転体45を偏心方向線Be3に沿う方向に付勢している。これにより、本実施形態では、第二実施形態の効果を奏するとともに、遊星回転体45の偏心方向への付勢力をさらに大きくすることができる。
(第四実施形態)
次に、本発明の第四実施形態による遊星歯車装置を図11〜14に基づいて説明する。第四実施形態は、付勢部材が設けられる位置が第一実施形態と異なる。なお、第一実施形態と実質的に同一の部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
第四実施形態による遊星歯車装置4を図11、13に示す。遊星歯車装置4は、第一回転体20、第二回転体30、「遊星キャリア」としての偏心シャフト70、遊星回転体45、「傾き抑制部」としてのばね71、72、「偏心方向付勢部材」としてのばね73、モータアッセンブリ55などを備える。遊星歯車装置4は、エンジンが有する吸気弁または排気弁の少なくとも一つの弁の開閉タイミングを調整する。
遊星歯車装置4が適用されるエンジン16の模式図を図12に示す。エンジン16には、二つの遊星歯車装置4が設けられている。
エンジン16の「入力軸」としてのクランクシャフト161の回転は、クランクシャフト161が有するクランクシャフト歯車162とスプロケット22とに巻き掛けられているタイミングベルト17を介し遊星歯車装置4に伝えられる。遊星歯車装置4に伝えられたクランクシャフト161の回転は、偏心シャフト40および遊星回転体45を介して出力軸33の回転に変換される。このとき、第一回転体20の回転速度に対する遊星回転体45の旋回速度をモータ552によって変化させることによって第一回転体20の回転位相を第二回転体30の回転位相を変換する。位相が変換された出力軸33の回転は、出力軸33に設けられているカム34に当接する吸気弁18または排気弁19を駆動する。
図11に戻り、偏心シャフト70は、筒状に形成され、モータアッセンブリ55側に設けられる円筒部701、および、モータアッセンブリ55とは反対側に設けられる偏心部702を有する。偏心シャフト70は、モータシャフト56と連結されている。
円筒部701は、円筒状に形成され、第一回転体20および第二回転体30と同軸に配置される。円筒部701は、ベアリング24に回転可能に支持されている。これにより、偏心シャフト70は、第一回転体20に対して相対回転可能である。
偏心部702は、円筒部701に対して偏心するように設けられる。これにより、偏心部702は、第一回転体20および第二回転体30のいずれにも偏心している。
ここで、本実施形態では、第一回転体20の回転中心であり、かつ、偏心シャフト70の回転中心でもある仮想線を軸心Ax4とする。また、偏心部702の回転中心である仮想線を偏心軸心Ae4とする。
偏心シャフト70は、径外方向の外壁704に軸心Ax4に沿う方向に延びるよう形成されている三つの溝706、707、708を有する。溝706、707、708には、それぞればね71、72、73が収容されている。なお、図11では、ばね71、72の位置を分かりやすくするため、ばね71とばね72とを意図的にずらして示してあるが、実際には重なって配置されている。
ばね71は、軸心Ax4に沿う方向の長さが溝706と同じ長さになるよう形成されている。ばね71は、軸心Ax4上の点から偏心シャフト70が偏心する方向に延びる仮想線である偏心方向線Be4から偏心シャフト70の周方向に沿って進角側の90度の位置に設けられている。ばね71は、図13に示す白抜き矢印F71の方向に遊星回転体45を付勢する付勢力F71を有する。これにより、ばね71は、遊星回転体45を偏心方向線Be4に対して垂直な方向に付勢している。
ばね72は、軸心Ax4に沿う方向の長さが溝707と同じ長さになるよう形成されている。ばね72は、偏心方向線Be2から偏心シャフト60の周方向に沿って遅角側の90度の位置であって、ばね71とは反対側に設けられている。ばね72は、図13に示す白抜き矢印F72の方向に遊星回転体45を付勢する付勢力F72を有する。すなわち、ばね72は、遊星回転体45を偏心方向線Be4に対して垂直な方向であって、ばね71が遊星回転体45を付勢する偏心方向線Be4に対して垂直な方向とは反対の方向に付勢している。
ばね73は、偏心方向線Be4上に設けられている。ばね73は、軸心Ax4上の点から偏心方向線Be4が延びる方向(図12の白抜き矢印F73)に遊星回転体45を付勢する付勢力F73を有する。
次に、遊星歯車装置4の効果について図13、14に基づいて説明する。
遊星歯車装置4には、クランクシャフト161の回転トルクがタイミングベルト17を介して伝えられる。遊星歯車装置4に伝えられるクランクシャフト161の回転トルクは、第一回転体20を介して遊星回転体45の大径部46に伝わる。図14(a)には、大径部46に伝わる力F76として実線矢印で示す。
また、出力軸33およびカム34を介して吸気弁18または排気弁19のいずれか一方を駆動するとき、吸気弁18または排気弁19のいずれか一方を閉弁するために設けられている弁ばねの反力によって小径部47には進角方向に付勢するトルクと遅角方向に付勢するトルクとが交互に作用する。図14(a)には、小径部47に作用する力F771、F772を実線矢印で示す。
このように、遊星歯車装置4には、大径部46に一方の方向のみの力F46が作用する一方、小径部47には進角方向に付勢するトルクと遅角方向に付勢するトルクとが交互に作用する。このため、遊星回転体45を支持する偏心シャフト40は、図13に示すように、第一内歯車201と第一外歯車451とが噛み合う点Pb4を回転中心として揺動を起こすおそれがある。
本実施形態では、図14(b)に示すように、ばね71の付勢力F71とばね72の付勢力F72とは、偏心軸心Ae4を挟んで反対の方向に作用している。これにより、噛み合い点Pb4における回転モーメントが最大となるため、噛み合い点Pb4を回転中心とした遊星回転体45の揺動を抑制することができる。したがって、第四実施形態は、第一外歯車451と第一内歯車201および第二外歯車452と第二内歯車301との噛み合いによって発生する噛み合い音を低減することができる。
(第五実施形態)
次に、本発明の第五実施形態による遊星歯車装置を図15に基づいて説明する。第五実施形態は、付勢部材が設けられる数が第四実施形態と異なる。なお、第四実施形態と実質的に同一の部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
第五実施形態による遊星歯車装置5を図15に示す。遊星歯車装置5は、第一回転体20、第二回転体30、「遊星キャリア」としての偏心シャフト75、遊星回転体45、ばね71、72、「偏心方向付勢部材」としてのばね78、79、モータアッセンブリ55などを備える。
偏心シャフト75は、筒状に形成され、モータアッセンブリ55側に設けられる円筒部751、および、モータアッセンブリ55とは反対側に設けられる偏心部752を有する。偏心シャフト75は、モータシャフト56と連結されている。
円筒部751は、円筒状に形成され、第一回転体20および第二回転体30と同軸に配置される。円筒部751は、ベアリング24に回転可能に支持されている。これにより、偏心シャフト75は、第一回転体20に対して相対回転可能である。
偏心部752は、円筒部751に対して偏心するように設けられる。これにより、偏心部752は、第一回転体20および第二回転体30のいずれにも偏心している。
ここで、本実施形態では、第一回転体20の回転中心であり、かつ、偏心シャフト70の回転中心でもある仮想線を軸心Ax5とする。また、偏心部752の回転中心である仮想線を偏心軸心Ae5とする。また、軸心Ax5上の点から偏心シャフト75が偏心する方向に延びる仮想線を偏心方向線Be5とする。第一内歯車201と第一外歯車451とが噛み合う点Pb4は、偏心方向線Be5上にある。
偏心シャフト75は、径外方向の外壁754に軸心Ax5に沿う方向に延びるよう形成されている四つの溝756、757、758、759を有する。溝756、757、758、759には、それぞればね71、72、78、79が収容されている。
ばね78は、軸心Ax5に沿う方向の長さが溝758と同じ長さになるよう形成されている。ばね78は、偏心方向線Be5から偏心シャフト75の周方向に沿って進角側の方向の90度より小さい角度の範囲内であって、偏心方向線Be5とばね71との間に設けられている。ばね78は、図15に示す白抜き矢印F78の方向に遊星回転体45を付勢する付勢力F78を有する。これにより、ばね78は、遊星回転体45を偏心方向線Be5に沿う方向に付勢しつつ偏心方向線Be5に対して垂直な方向にも付勢している。
ばね79は、軸心Ax5に沿う方向の長さが溝759と同じ長さになるよう形成されている。ばね79は、偏心方向線Be5から偏心シャフト75の周方向に沿って遅角側の方向の90度より小さい角度の範囲内であって、偏心方向線Be5とばね72との間に設けられている。ばね79は、図15に示す白抜き矢印F79の方向に遊星回転体45を付勢する付勢力F79を有する。これにより、ばね79は、遊星回転体45を偏心方向線Be5に沿う方向に付勢しつつ偏心方向線Be5に対して垂直な方向にも付勢している。
本実施形態では、ばね71、72によって偏心軸心Ae5を挟んだ二つの方向に遊星回転体45を付勢しつつ、ばね78、79によって遊星回転体45を偏心方向線Be5に沿う方向に付勢するとともに偏心方向線Be5に対して垂直な方向にも付勢している。これにより、本実施形態では、第四実施形態の効果を奏するとともに、遊星回転体45の偏心方向への付勢力をさらに大きくすることができる。
(第六実施形態)
次に、本発明の第六実施形態による遊星歯車装置を図16に基づいて説明する。第六実施形態は、付勢部材が設けられる数が第四実施形態と異なる。なお、第四実施形態と実質的に同一の部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
第六実施形態による遊星歯車装置6を図16に示す。遊星歯車装置6は、第一回転体20、第二回転体30、「遊星キャリア」としての偏心シャフト80、遊星回転体45、「傾き抑制部」としてのばね81、「偏心方向付勢部材」としてのばね83、モータアッセンブリ55などを備える。
偏心シャフト80は、筒状に形成され、モータアッセンブリ55側に設けられる円筒部801、および、モータアッセンブリ55とは反対側に設けられる偏心部802を有する。偏心シャフト80は、モータシャフト56と連結されている。
円筒部801は、円筒状に形成され、第一回転体20および第二回転体30と同軸に配置される。円筒部801は、ベアリング24に回転可能に支持されている。これにより、偏心シャフト70は、第一回転体20に対して相対回転可能である。
偏心部802は、円筒部701に対して偏心するように設けられる。これにより、偏心部702は、第一回転体20および第二回転体30のいずれにも偏心している。
ここで、本実施形態では、第一回転体20の回転中心であり、かつ、偏心シャフト80の回転中心でもある仮想線を軸心Ax6とする。また、偏心部802の回転中心である仮想線を偏心軸心Ae6とする。
偏心シャフト780は、径外方向の外壁804に軸心Ax6に沿う方向に延びるよう形成されている二つの溝806、808を有する。溝806、808には、それぞればね81、83が収容されている。
ばね81は、軸心Ax6に沿う方向の長さが溝806と同じ長さになるよう形成されている。ばね81は、軸心Ax6上の点から偏心シャフト80が偏心する方向に延びる仮想線である偏心方向線Be6から偏心シャフト80の周方向に沿って進角側の90度の位置に設けられている。ばね81は、図16に示す白抜き矢印F81の方向に遊星回転体45を付勢する付勢力F81を有する。これにより、ばね81は、遊星回転体45を偏心方向線Be6に対して垂直な方向に付勢している。
ばね83は、偏心方向線Be6上に設けられている。ばね83は、軸心Ax6上の点から偏心方向線Be6が延びる方向(図16の白抜き矢印F83)に遊星回転体45を付勢する付勢力F83を有する。
本実施形態では、図15に示すように、ばね81の付勢力F81が噛み合い点Pb4を回転中心とした時計まわりの方向に遊星回転体45を付勢している。これにより、噛み合い点Pb4を回転中心とした遊星回転体45の揺動を抑制することができる。したがって、第六実施形態は、第四実施形態の効果を奏する。
(他の実施形態)
第一〜三実施形態では、遊星歯車装置は、可変圧縮比エンジンに適用されるとした。また、第四〜六実施形態では、遊星歯車装置は、弁の開閉タイミングを調整可能なエンジンに適用されるとした。しかしながら、第一〜三実施形態の遊星歯車装置を弁の開閉タイミングを調整可能なエンジンに適用してもよいし、第四〜六実施形態の遊星歯車装置を可変圧縮比エンジンに適用してもよい。また、遊星歯車装置が適用される技術分野はこれらに限定されない。入力軸の回転位相を任意の回転位相に変換し、出力軸の回転位相とする技術分野に適用されることが望ましい。
第一実施形態では、ばねは、外部から入力される力による回転モーメントを打ち消すための逆の回転方向の回転モーメントが遊星回転体に作用するよう遊星回転体を付勢するとした。また、第二、三実施形態では、ばねは、外部から入力される力による回転モーメントと同じ回転方向の回転モーメントが遊星回転体に作用するよう遊星回転体を付勢するとした。しかしながら、第一実施形態の構成で、外部から入力される力による回転モーメントと同じ回転方向の回転モーメントが遊星回転体に作用するよう遊星回転体を付勢してもよい。また、第二、三実施形態の構成で、外部から入力される力による回転モーメントを打ち消すための逆の回転方向の回転モーメントが遊星回転体に作用するよう遊星回転体を付勢してもよい。
第二、三実施形態では、ばねは、偏心方向線から偏心シャフトの周方向に沿って時計まわりまたは反時計まわりの方向の90度の位置に設けられるとした。しかしながら、偏心方向線から90度の位置でなくてもよい。遊星回転体を偏心方向線と交わる方向に付勢可能なよう設けられればよい。
第一〜三実施形態では、ばねは、第一内歯車または第二内歯車の径内方向に設けられるとした。しかしながら、ばねが設けられる位置はこれに限定されない。第一実施形態で説明した仮想平面Vp202と仮想平面Vp203との間、または、仮想平面Vp302と仮想平面Vp303との間から外れた位置であってもよい。
第一〜三実施形態では、溝に収容されているばねは、スペーサによって位置決めされるとした。しかしながら、スペーサはなくてもよい。溝をそれぞれの映えが設けられる位置に対応するよう形成されていてもよい。
上述の実施形態では、第二内歯車は、内径が第一内歯車の内径に比べ小さくなるよう形成されるとした。しかしながら、第一内歯車の内径と第二内歯車の内径との関係はこれに限定されない。
以上、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
1、2、3、4、5、6・・・遊星歯車装置
20・・・第一回転体(第一回転部)
30・・・第二回転体(第二回転部)
55・・・モータアッセンブリ(アクチュエータ)
201・・・第一内歯車
301・・・第二内歯車
40、60、65、70、75、80・・・偏心シャフト(遊星キャリア)
45・・・遊星回転体
51、52、63、68、69、73、78、79、83・・・ばね(偏心方向付勢部)
51、52、61、62、71、72、81・・・ばね(傾き抑制部)

Claims (6)

  1. 入力軸(13)の回転位相を出力軸(33)の回転位相に変換する遊星歯車装置(1)であって、
    前記入力軸および前記出力軸の一方と連動して回転する第一回転部(20)と、
    前記第一回転部内で前記入力軸および前記出力軸の他方の端部に固定される第二回転部(30)と、
    前記第二回転部の軸方向の延長上に設けられ、前記第二回転部の前記第一回転部に対する回転位相を変更可能なアクチュエータ(55)と、
    前記第一回転部と一体に回転可能な第一内歯車(201)と、
    前記第一内歯車の軸心(Ax1)に沿う方向において前記第一内歯車の一方の側に設けられ、前記第二回転部と一体に回転可能な第二内歯車(301)と、
    前記第一内歯車および前記第二内歯車の径内方向に設けられ、前記軸心に対して偏心する偏心部(42)を有し、前記軸心まわりに回転可能な遊星キャリア(40)と、
    前記第一内歯車および前記第二内歯車と前記遊星キャリアとの間に設けられ、前記第一内歯車と噛み合い可能な第一外歯車(451)および前記第二内歯車と噛み合い可能な第二外歯車(452)を有し、前記偏心部の偏心軸心(Ae1)まわりに回転可能に支持され、前記遊星キャリアが前記軸心まわりに回転すると前記軸心まわりに公転しつつ前記偏心軸心まわりに自転する遊星回転体(45)と、
    前記遊星キャリアと前記遊星回転体との間に設けられ、前記偏心部が偏心する方向に前記遊星回転体を付勢可能な偏心方向付勢部(51、52)と、
    前記遊星キャリアと前記遊星回転体との間に設けられ、前記偏心部が偏心する方向に交わる方向に前記遊星回転体を付勢し、前記軸心に対する前記偏心軸心の傾きを抑制する傾き抑制部(51、52)と、
    を備え
    前記軸心上の点から前記遊星キャリアが偏心する方向に延びる仮想線を偏心方向線(Be1)とすると、前記遊星回転体の前記偏心方向線を回転中心とする回転による前記軸心に対する前記偏心軸心の傾きを抑制可能な前記傾き抑制部と前記偏心方向付勢部とは、前記遊星キャリアの外壁(44)において前記偏心方向線から前記遊星キャリアの周方向に90度より小さい角度の範囲内に設けられる複数の付勢部材(51、52)から構成され、
    前記複数の付勢部材の一の付勢部材と他の付勢部材とは、前記軸心に沿う方向に対してずれた位置に設けられており、
    前記遊星キャリアは、径外方向の外壁に前記軸心に沿う方向に延びるよう形成され、前記一の付勢部材および前記他の付勢部材を収容し、前記軸心に沿う方向の長さが前記一の付勢部材および前記他の付勢部材の前記軸心に沿う方向の長さに比べ長い溝(441、442)を有し、
    前記溝に収容され、前記溝における前記一の付勢部材および前記他の付勢部材の位置を規定するスペーサ(511、521)をさらに備える遊星歯車装置。
  2. 前記一の付勢部材は、前記第一外歯車の径内方向に設けられ、前記他の付勢部材は、前記第二外歯車の径内方向に設けられる請求項に記載の遊星歯車装置。
  3. 入力軸(13)の回転位相を出力軸(33)の回転位相に変換する遊星歯車装置(1、2、3)であって、
    前記入力軸および前記出力軸の一方と連動して回転する第一回転部(20)と、
    前記第一回転部内で前記入力軸および前記出力軸の他方の端部に固定される第二回転部(30)と、
    前記第二回転部の軸方向の延長上に設けられ、前記第二回転部の前記第一回転部に対する回転位相を変更可能なアクチュエータ(55)と、
    前記第一回転部と一体に回転可能な第一内歯車(201)と、
    前記第一内歯車の軸心(Ax1、Ax2、Ax3)に沿う方向において前記第一内歯車の一方の側に設けられ、前記第二回転部と一体に回転可能な第二内歯車(301)と、
    前記第一内歯車および前記第二内歯車の径内方向に設けられ、前記軸心に対して偏心する偏心部(42、602、652)を有し、前記軸心まわりに回転可能な遊星キャリア(40、60、65)と、
    前記第一内歯車および前記第二内歯車と前記遊星キャリアとの間に設けられ、前記第一内歯車と噛み合い可能な第一外歯車(451)および前記第二内歯車と噛み合い可能な第二外歯車(452)を有し、前記偏心部の偏心軸心(Ae1、Ae2、Ae3)まわりに回転可能に支持され、前記遊星キャリアが前記軸心まわりに回転すると前記軸心まわりに公転しつつ前記偏心軸心まわりに自転する遊星回転体(45)と、
    前記遊星キャリアと前記遊星回転体との間に設けられ、前記偏心部が偏心する方向に前記遊星回転体を付勢可能な偏心方向付勢部(51、52、63、68、69)と、
    前記遊星キャリアと前記遊星回転体との間に設けられ、前記偏心部が偏心する方向に交わる方向に前記遊星回転体を付勢し、前記軸心に対する前記偏心軸心の傾きを抑制する傾き抑制部(51、52、61、62)と、
    を備え、
    前記軸心上の点から前記遊星キャリアが偏心する方向に延びる仮想線を偏心方向線(Be1、Be2、Be3)とすると、前記傾き抑制部は、少なくとも二つ以上の付勢部材を有し、前記偏心方向線を回転中心とする回転による前記軸心に対する前記偏心軸心の傾きを抑制可能に設けられ、
    前記少なくとも二つ以上の付勢部材の一の付勢部材(61)と他の付勢部材(62)とは、前記軸心に沿う方向に対してずれた位置に設けられており、
    前記遊星キャリアは、径外方向の外壁(604、654)に前記軸心に沿う方向に延びるよう形成され、前記傾き抑制部を収容し、前記軸心に沿う方向の長さが前記傾き抑制部の前記軸心に沿う方向の長さに比べ長い溝(606、607、608、656、657、658、659)を有し、
    前記溝に収容され、前記溝における前記傾き抑制部の位置を規定するスペーサ(611、621)をさらに備える遊星歯車装置。
  4. 前記一の付勢部材および前記他の付勢部材は、前記偏心方向線から前記遊星キャリアの周方向に90度の角度をなす位置に設けられる請求項に記載の遊星歯車装置。
  5. 前記一の付勢部材は、前記第一外歯車の径内方向に設けられ、前記他の付勢部材は、前記第二外歯車の径内方向に設けられる請求項またはに記載の遊星歯車装置。
  6. 前記偏心方向付勢部は、複数設けられる請求項のいずれか一項に記載の遊星歯車装置。
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