JP6648615B2 - 車両の制御システムおよびプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、車両の制御システムおよびプログラムに関する。
従来、車両(自車)がその周辺の物体(例えば、他車、歩行者、障害物など)に衝突することを防止するための衝突回避システムが知られている。このような衝突回避システムは、例えば、車両の周辺に存在する物体を検出し、検出した物体に車両が衝突する可能性が高くなったと判断した場合に、自動的にエンジンの出力を低減するとともにブレーキを作動させる。このような制御により、車速を低減させて検出した物体との衝突を回避する。
このような衝突回避システムとして、特許文献1には、検出した物体との衝突を回避した後、ブレーキを即座に緩めるとともにエンジン出力を徐々に上昇させる制御を実行する構成が開示されている。さらに、特許文献1には、検出した物体との衝突を回避した後、ある程度の時間が経過してからエンジン出力を徐々に上昇させる構成も開示されている。
特開2005−201091号公報
しかしながら、特許文献1に記載の構成では、検出した物体との衝突を回避した後、運転者が即座に車両を加速させる意思を有していたとしても、エンジンの出力が徐々に上昇するため速度上昇に時間がかかる。このため、例えば、衝突を回避した後に、後方から接近する車両の追突を回避するために即座に車両を発進させたり速度を上昇させたりしたい場合であっても、車速上昇に時間を要し、運転者の操作のとおりに車速が上昇しない。
上記実情に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、車速を抑制して物体との衝突が回避された後に、早期に運転者の操作に応じて車速を上昇できるようにすることである。
前記課題を解決するため、本発明は、車両の周辺に存在する物体を検出する物体検出手段と、前記車両が検出された前記物体に衝突する可能性があるか否かを判断する判断手段と、前記車両の駆動力源の出力を制御する出力制御手段と、運転者による前記駆動力源の要求出力を取得する運転者要求出力取得手段と、前記車両のブレーキの制動力を制御するブレーキ制動力制御手段と、を有し、前記判断手段により検出された前記物体に前記車両が衝突する可能性があると判断された場合には、前記出力制御手段は前記駆動力源の出力を低減させるとともに、前記ブレーキ制動力制御手段は前記ブレーキを作動させ、前記出力制御手段は前記駆動力源の出力を低減させるとともに前記ブレーキ制動力制御手段は前記ブレーキを作動させた後に、前記判断手段により前記車両が検出された前記物体に衝突する可能性があると判断されなくなった場合には、前記運転者要求出力取得手段は運転者要求出力を取得し、前記出力制御手段は前記駆動力源の出力を前記運転者要求出力取得手段により取得された前記運転者要求出力に即座に戻すことを特徴とする。
前記出力制御手段は前記駆動力源の出力を低減させるとともに前記ブレーキ制動力制御手段は前記ブレーキを作動させた後に、前記判断手段により前記車両が検出された前記物体に衝突する可能性があると判断されなくなった場合には、前記ブレーキ制動力制御手段は、前記ブレーキの制動力を徐々に低減させる構成であってもよい。
前記ブレーキ制動力制御手段は、前記ブレーキの制動力を徐々に低減させている間に所定の条件が成立した場合には、前記ブレーキの制動力を即座に0にする構成であってもよい。
前記検出手段により検出された前記物体と前記車両との距離が所定の閾値以上である場合、前記運転者要求出力取得手段により取得された前記運転者要求出力が所定の閾値以上である場合、前記検出手段により検出された前記車両の後方に存在する他の物体が前記車両に衝突する可能性があると判断された場合、前記車両のステアリング操作量が所定の閾値以上である場合、の少なくともいずれか1つである場合に、前記所定の条件が成立したと判断する構成であってもよい。
本発明は、コンピュータを、前記車両の制御システムの各手段として機能させるためのプログラムである。
本発明によれば、車速を抑制して物体との衝突が回避された後において、早期に運転者の操作に応じて車速を上昇させることができる。
図1は、本発明の実施形態に係る制御システムの構成例を示す機能ブロック図である。 図2は、制御システムが車速抑制制御を実行した場合における、ブレーキの制動力とエンジンの出力と車速の時間経過に伴う変動を模式的に示すタイムチャートである。 図3は、車速抑制制御の処理の例を示すフローチャートである。
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。本発明の実施形態に係る車両の制御システムは、走行中に車両(自車)が物体(他車、歩行者、障害物など)に衝突する可能性があると判断した場合には、車速を抑制する車速抑制制御を実行する。なお、説明の便宜上、「車両の制御システム」を「制御システム」と略して記すことがある。また、特に断らない限り、「車両」とは自車をいうものとし、「物体」とは後述する物体検出手段により検出された物体をいうものとする。
<制御システムの構成>
まず、本発明の実施形態に係る制御システム2の構成例について、図1を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態に係る制御システム2の構成例を示す機能ブロック図である。図1に示すように、本発明の実施形態に係る制御システム2が適用される車両1は、車両1の駆動力源であるエンジン11と、車両1を制動させるブレーキ12とを有している。そして、本発明の実施形態に係る制御システム2は、物体検出手段21と、運転者要求出力取得手段22と、ステアリング操作量取得手段23と、判断手段24と、エンジン出力制御手段25と、ブレーキ制動力制御手段26と、情報格納手段27とを含む。
物体検出手段21は、車両1の周辺に存在する物体を検出し、検出した物体と車両1との距離および相対速度を出力する。例えば、物体検出手段21には、画像センサーやレーザー距離計などが適用できる。物体検出手段21は、制御システム2が作動している間は、車両1の周辺に存在する物体の検出と、検出した物体と車両1との距離および相対速度の出力とを継続して実行する。
運転者要求出力取得手段22は、運転者が意図するエンジン11の出力(運転者要求出力)を取得する。本発明の実施形態では、運転者要求出力は、運転者によるアクセル操作量(例えば、アクセルペダルの踏み込み量)に応じたエンジン11の出力である。また、本発明の実施形態では、運転者要求出力が「0」とは、走行中であれば惰行する出力をいうものとし、例えば、アクセル操作量が「0」である場合の出力をいうものとする。また、運転者要求出力が「0」ではないとは、車両1を走行(力行)させることができる出力(ただし、いわゆるクリープ現象による走行を除く)をいうものとし、アクセル操作量が「0」より大きい値である場合の出力をいうものとする。
ステアリング操作量取得手段23は、ハンドルの操作量(回転角度)を取得する。ステアリング操作量が大きいほど、車両1の旋回半径が小さいものとする。
判断手段24は、所定の判断処理を実行する。判断手段24が実行する所定の判断処理には、車速抑制制御を実行する条件(以下、「実行条件」と称する)が成立しているか否かの判断処理が含まれる。本発明の実施形態では、車両1が物体に衝突する可能性を、実行条件として用いる。そして、車両1が物体に衝突する可能性がある場合に、実行条件が成立しているものとする。例えば、車両1と物体との距離が小さいほど、また、車両1と物体とが接近する相対速度が大きいほど、車両1が物体に衝突する可能性が高くなると見做す。そして、判断手段24は、車両1と物体との距離が所定の閾値以下であり、かつ、車両1と物体とが所定の閾値以上の速度で接近している場合に、実行条件が成立していると判断し、そうでない場合には実行条件が成立していないと判断する。ただし、実行条件が成立しているか否か(車両1が物体に衝突する可能性があるか否か)の判断方法および判断基準は、前述の判断基準および判断方法に限定されない。
エンジン出力制御手段25は、車速抑制制御を実行していない間は、運転者要求出力取得手段22により取得された運転者要求出力となるように、エンジン11の出力を制御する。すなわち、エンジン出力制御手段25は、車速抑制制御を実行していない間は、エンジン11の出力目標値を運転者要求出力に設定してエンジン11の出力を制御する。また、エンジン出力制御手段25は、車速抑制制御を実行している間の所定のタイミングで、エンジン11の出力を低減させる。詳細は後述する。
ブレーキ制動力制御手段26は、車速抑制制御を実行していない間は、ブレーキ操作量(例えば、ブレーキペダルの踏み込み量)に応じてブレーキ12の制動力を制御する。また、ブレーキ制動力制御手段26は、車速抑制制御を実行している間は、所定のタイミングで所定の制動力を発生させるようにブレーキ12の制動力を制御する。詳細は後述する。
情報格納手段27には、車速抑制制御に用いられる所定の情報や設定などがあらかじめ格納されている。そして、判断手段24とエンジン出力制御手段25とブレーキ制動力制御手段26とは、情報格納手段27に格納されている情報や設定を読み出すことができる。
ここで、制御システム2のハードウェア構成例について説明する。車両1には、車速抑制制御を実行する車速抑制制御ECUが搭載されている。車速抑制制御ECUは、CPUとROMとRAMを有するコンピュータである。ROMには、車速抑制制御を実行するためのコンピュータプログラムや所定の情報および設定があらかじめ格納されている。そして、CPUは、ROMに格納されているコンピュータプログラムを読み出し、RAMをワークエリアとして用いて実行する。この際、ROMに格納されている所定の情報や設定を適宜読み出して参照する。これにより、車速抑制制御ECUが、図1に示す各手段として機能し、車速抑制制御が実現する。
<車速抑制制御>
次に、車速抑制制御について、図2を参照して説明する。図2は、制御システム2が車速抑制制御を実行した場合における、ブレーキ12の制動力とエンジン11の出力と車速の時間経過に伴う変動を模式的に示すタイムチャートである。なお、図2に示すブレーキ12の制動力とエンジン11の出力はいずれも目標値であり、エンジン出力制御手段25とブレーキ制動力制御手段26は、それぞれエンジン11の出力とブレーキ12の制動力が目標値のとおりに推移するように制御を実行する。また、図2においては、運転者要求出力取得手段22により取得された運転者要求出力が「0」より大きい所定の値を維持している例を示す。
物体検出手段21は、制御システム2の作動中において、物体の検出と、車両1と物体との距離および相対速度の出力を継続して実行する。また、運転者要求出力取得手段22は、制御システム2の作動中において、運転者要求出力の取得を継続して実行する。判断手段24は、物体検出手段21の出力に基づいて、実行条件が成立しているか否かの判断(車両1が物体に衝突する可能性があるか否かの判断)を継続して実行する。
図2に示すように、本発明の実施形態に係る車速抑制制御は、第1段階〜第3段階の3つの段階を有する。タイミングT1は第1段階の開始のタイミングである。第1段階は、判断手段24により実行条件が成立したと判断された場合に開始される。第1段階では、ブレーキ制動力制御手段26は、ブレーキ12を作動させて車速を低減させる。タイミングT2は、第2段階の開始のタイミングである。第2段階は、ブレーキ12の作動によっては物体との衝突を回避できないと判断した場合に開始される。第2段階では、ブレーキ制動力制御手段26はブレーキ12の制動力を0より大きい所定の値(一定値)に維持し、エンジン出力制御手段25はエンジン11の出力を低減させる。タイミングT3は、第3段階の開始のタイミングである。第3段階は、第2段階の制御によって衝突が回避されたと判断した場合に車速を上昇(回復)させる。第3段階では、エンジン出力制御手段25はエンジン11の出力を即座に運転者要求出力に復帰させ、ブレーキ制動力制御手段26はブレーキ12の制動力を徐々に低減させる。タイミングT4は、車速抑制制御の終了のタイミングである。
・第1段階
判断手段24により実行条件が成立したと判断されると、ブレーキ制動力制御手段26は、ブレーキ12の制動力を時間の経過に伴って徐々に大きくしていく。これに対して、エンジン出力制御手段25は、エンジン11の出力を運転者要求出力に維持する。すなわち、エンジン出力制御手段25は、第1段階においては、エンジン11の出力目標値として運転者要求出力を用いる。このように、第1段階においては、ブレーキ12の制動力を時間の経過とともに徐々に大きくすることによって、車速を低減させる。
第1段階の開始後、第2段階に移行する条件(以下、「移行条件」と称する)が成立した場合には、第2段階に移行する。本発明の実施形態では、第1段階が開始してから実行条件が成立したままで所定時間が経過した場合、または、実行条件が成立したままでブレーキ12の制動力が所定の閾値に到達した場合に、移行条件が成立したものとする。なお、移行条件が成立したか否かの判断は、判断手段24が行えばよい。一方、移行条件が成立するよりも前に実行条件が成立しなくなった場合には、第2段階に移行することなく車速抑制制御を終了する。この場合には、ブレーキ制動力制御手段26は、ブレーキ12の制動力を「0」に戻す(運転者のブレーキ操作に応じた制動力となるようにブレーキ12の制動力を制御する)。
・第2段階
第2段階においては、ブレーキ制動力制御手段26は、ブレーキ12の制動力を所定の一定値に維持する。例えば、図3に示すように、ブレーキ制動力制御手段26は、第2段階におけるブレーキ12の制動力を、第1段階の終了のタイミングにおける制動力に維持する。エンジン出力制御手段25は、エンジン11の出力を、運転者要求出力にかかわらず所定の値に低減させる。本発明の実施形態では、エンジン出力制御手段25は、エンジン11の出力をアイドリング時の出力と同じ出力に低減させる。なお、図3に示すように、エンジン出力制御手段25は、第2段階の開始後、即座にエンジン11の出力を低減させる。換言すると、エンジン出力制御手段25は、第2段階の開始のタイミングT2において、エンジン11の出力目標値を運転者要求出力から所定の値(例えばアイドリング時と同じ出力)に即座に切替える。このような制御により、第2段階においても車速を低減させる。なお、第1段階ではエンジン11の出力が運転者要求出力に維持されていたのに対し、第2段階では所定の値に低減させられているから、時間の経過に対する車速の低減の割合が、第1段階に比較して大きくなる。
第2段階への移行後、物体への衝突が回避されたと判断された場合には、第3段階へ移行する。本発明の実施形態では、実行条件が成立しなくなり、かつ、運転者が車速を上昇させる意思を有している場合には、物体への衝突が回避されたと判断する。具体的には、実行条件が成立しなくなり、かつ、運転者要求出力が「0」ではない場合に、物体への衝突が回避されたと判断して第3段階へ移行する。これらの判断は、物体検出手段21による検出結果と運転者要求出力取得手段22による取得結果に基づいて、判断手段24が実行すればよい。なお、第2段階において、実行条件が成立している間は、運転者要求出力が「0」でない場合であっても、物体への衝突が回避されていないと見做せる。そこでこの場合には、制御システム2は、車速抑制制御の第2段階を継続する。また、実行条件が成立しなくなった場合であっても、運転者要求出力が「0」である場合には、運転者は車速を上昇させる意思を有していないと見做せる。この場合には、制御システム2は、車速抑制制御を終了する。すなわち、ブレーキ制動力制御手段26は、ブレーキ12の制動力を0に戻す(運転者のブレーキ操作に応じた制動力となるようにブレーキ12の制動力を制御する)。
・第3段階
第3段階では、エンジン出力制御手段25は、エンジン11の出力を即座に運転者要求出力となるように制御する。換言すると、エンジン出力制御手段25は、第2段階から第3段階に移行するタイミングにおいて、エンジン11の出力目標値を即座に運転者要求出力に切替える。第3段階に移行したタイミング(T3)では、運転者要求出力は「0」ではないから、第2段階から第3段階に移行すると、エンジン11の出力は運転者要求出力に即座に上昇することになる。ただし、エンジン11の出力が即座に上昇すると、車両1が急発進または急加速するおそれがある。そこで、本発明の実施形態では、第2段階から第3段階に移行すると、ブレーキ制動力制御手段26は、ブレーキ12の制動力を時間の経過に伴って徐々に低減させる。すなわち、第3段階では、エンジン11の出力が運転者要求出力に復帰した状態で、ブレーキ12の制動力が徐々に低減していく。このため、第3段階では、車速が徐々に上昇していく。
・車速抑制処理の終了
第3段階への移行後、終了条件が成立した場合には、制御システム2は車速抑制制御を終了する。本発明の実施形態では、次の(a)〜(d)のいずれかの態様で、車速抑制制御を終了する。
(a)判断手段24は、車両1と物体との距離が所定の閾値以上である場合には、終了条件が成立したと判断する。車両1と物体との距離が所定の閾値以上である場合には、車両1の加速度が大きくても物体に衝突する可能性は低いものと見做せる。そこで、車両1と物体との距離が所定の閾値以上である場合には、制御システム2は車速抑制制御を終了する。
(b)判断手段24は、運転者要求出力取得手段22により取得された運転者要求出力が、所定の閾値以上である場合には、終了条件が成立したものと判断する。運転者要求出力がある程度大きい場合には、運転者は車両1を大きく加速させたいという意思を有しているもの見做せる。そこで、制御システム2は、運転者要求出力が所定の閾値以上である場合には、車両1が運転者の意思に沿って加速するように、車速抑制制御を終了する。
(c)判断手段24は、ステアリング操作量取得手段23により取得されたステアリング操作量が所定の閾値以上である場合には、終了条件が成立したと判断する。ステアリング操作量がある程度大きい場合には、運転者はその方向に車両1を進行させたいという意思を有しているものと見做せる。そこで、制御システム2は、ステアリング操作量が所定の閾値以上である場合には、車両1が運転者の意図する方向に即座に進行するように、車速抑制制御を終了する。
(d)判断手段24は、後方から接近する他車が車両1(自車)に衝突する可能性がある場合には、終了条件が成立したと判断する。後方から接近している他車が車両1に衝突する可能性がある場合には、即座に車両1を移動などさせて回避できるようにすることが好ましい。そこで、制御システム2は、後方から接近している他車が車両1に衝突する可能性がある場合には、車両1が運転者の意図する速度で走行できるようにするため、車速抑制制御を終了する。本発明の実施形態では、判断手段24は、物体検知出手段により検出された車両1の後方に存在する他車(車速抑制制御の開始のきっかけとなった物体とは別の物体)と車両1との距離が所定の閾値以下であり、かつ、他車が車両1(自車)に所定の閾値以上の相対速度で接近している場合には、他車が車両1に衝突する可能性があると判断する。
なお、前述の各所定の閾値の具体的な値は特に限定されず、適宜設定される。また、これらの所定の閾値は、あらかじめ情報格納手段27に格納されている。
第3段階へ移行すると、エンジン出力制御手段25は、エンジン11の出力を即座に運転者要求出力に復帰させる。このため、車速抑制制御の終了のタイミングにおいては、既にエンジン11の出力は運転者要求出力に復帰しているから、運転者はただちに車速を上昇させることができる。このような制御によれば、車両1の運転者は、物体への衝突を回避した後に、早期に車速を上昇させることができる。したがって、例えば、車両1の運転者は、物体への衝突を回避した後に、後方からの他車の衝突を回避するための運転を即座に行うことができる。また、第3段階において、ブレーキ12の制動力を徐々に低減させることにより、車両1の急発進や急加速を防止できる。
<車速抑制制御の処理の例>
次に、制御システム2が実行する車速抑制制御の処理の例について、図2と図3を参照して説明する。図3は、車速抑制制御の処理の例を示すフローチャートである。制御システム2は、車両1の走行中において、図3に示す処理を実行する。また、制御システム2が動作している間は、物体検出手段21は車両1の周辺に存在する物体の検出(車両1と物体との距離および相対速度の算出)を継続して実行し、運転者要求出力取得手段22は運転者要求出力の取得を継続して実行する。また、制御システム2がステアリング操作量取得手段23を有している場合には、制御システム2が動作している間は、ステアリング操作量取得手段23は、ステアリング操作量の取得を継続して実行する。
ステップS101の「実行条件成立?」において、判断手段24は、車速抑制制御を実行する実行条件が成立したか否かを判断する。前述のとおり、本発明の実施形態では、車両1が物体に衝突する可能性を実行条件として用いる。そして、判断手段24は、車両1と物体との距離が所定の閾値以下であり、かつ、車両1と物体とが所定の閾値以上の相対速度で接近している場合に、実行条件が成立したと判断する。そして、実行条件が成立していないと判断されている間は、このステップS101で待機する(ステップS101を繰り返す)。この処理により、判断手段24は、制御システム2が作動中(車両1の走行中)においては、実行条件が成立したか否かの判断を継続して実行することになる。実行条件が成立した場合と判断された場合には、ステップS102に進む。
ステップS102の「車速抑制制御・第1段階」において、制御システム2は、車速抑制制御を開始する。このステップS102においては、ブレーキ制動力制御手段26は、ブレーキ12を作動させて車速を低減させる。図2に示すように、ブレーキ制動力制御手段26は、ブレーキ12の制動力を時間の経過とともに徐々に大きくしていく。ただし、エンジン出力制御手段25は、エンジン11の出力を運転者要求出力に維持する。このような処理により、車速を低減させる。
ステップS103の「実行条件成立?」において、判断手段24は、ステップS10において成立した実行条件が、依然として成立しているか否かを判断する。実行条件が成立していないと判断された場合には、物体への衝突が回避されたものと見做せる。この場合には、ステップS104〜S109を経ずに、直接ステップS110に進み、車速抑制制御を終了する。実行条件が成立していると判断された場合には、物体への衝突がまだ回避されていないものと見做せる。この場合には、ブレーキ制動力制御手段26は、ブレーキ12の制動力を上昇させる制御を継続する。そして、ステップS104に進む。
ステップS104の「移行条件成立?」において、判断手段24は、移行条件が成立したか否かを判断する。判断手段24により移行条件が成立していないと判断された場合には、ステップS103に戻る。判断手段24により移行条件が成立したと判断された場合には、ステップS104に進む。
このように、実行条件が成立していると判断されている間は、移行条件が成立したと判断されるまで、制御システム2は、車速抑制制御の第1段階の実行を継続する。また、移行条件が成立するよりも前に実行条件が成立しなくなった場合には、すなわち、第1段階の実行中に車両1が物体に衝突する可能性があると判断されなくなった場合には、車速抑制制御を終了する。
ステップS105の「車速抑制制御・第2段階」においては、ブレーキ制動力制御手段26はブレーキ12の制動力を一定に維持し、エンジン出力制御手段25はエンジン11の出力を即座に低減させる。このように、車速抑制制御が第1段階から第2段階に移行する。そしてステップS106に進む。
ステップS106の「実行条件成立?」において、判断手段24は、依然として実行条件が成立しているか否かを判断する。実行条件が成立していると判断された場合には、物体への衝突が未だに回避されていないものと見做せる。この場合には、このステップS106で待機する(ステップS106を繰り返す)。したがって、ブレーキ制動力制御手段26はブレーキ12の制動力を所定の一定値に維持し、エンジン出力制御手段25はエンジン11の出力が低減した状態に維持する。このように、実行条件が成立していると判断された場合には、車速抑制制御の第2段階の制御を継続する。実行条件が成立していないと判断された場合には、物体への衝突が回避されたものと見做せる。この場合には、ステップS107に進む。
ステップS107の「運転者要求出力>0?」においては、判断手段24は、運転者要求出力取得手段22により取得された運転者要求出力が「0」より大きいか否かを判断する。運転者要求出力が「0」であると判断された場合には(「NO」である場合には)、物体への衝突が回避された後であっても、運転者は車両1を発進や加速させる意思を有していないと見做せる。そこでこの場合には、ステップS108とS109を経ずにステップS110へ進み、車速抑制制御を終了する。一方、運転者要求出力が「0」よりも大きいと判断された場合には(「YES」の場合には)、運転者は車両1を発進や加速させる意思を有しているものと見做せる。そこでこの場合には、ステップS108に進む。
ステップS108の「車速抑制制御・第3段階」において、ブレーキ制動力制御手段26は、ブレーキ12の制動力を時間の経過に伴って徐々に低減させていく(ブレーキ12の制動力の目標値を徐々に低減させていく)。また、エンジン出力制御手段25は、エンジン11の出力を即座に運転者要求出力に復帰させる。このように、車速抑制制御は第3段階に移行する。このような制御によれば、エンジン11の出力は運転者要求出力に復帰し、その状態で、ブレーキ12の制動力が徐々に低減していく。したがって、車速が上昇してく。そして、ステップS109に進む。
ステップS109の「終了条件成立?」では、判断手段24は、終了条件が成立したか否かを判断する。終了条件が成立していないと判断された場合には(「NO」の場合には)、ステップS109で待機する。したがってこの場合には、車速抑制制御の第3段階が継続する。終了条件が成立したと判断された場合には、ステップS110に進む。
ステップS110の「車速抑制制御終了」において、制御システム2は車速抑制制御を終了する。なお、ステップS103から直接にこのステップS110に進んだ場合には、ブレーキ制動力制御手段26は、ステップS102において開始したブレーキ12の作動を終了し、ブレーキ12の制動力を0に戻す。ステップS107から直接このステップS110に進んだ場合には、ブレーキ制動力制御手段26はブレーキ12の制動力を0に戻すとともに、エンジン出力制御手段25はエンジン11の出力を運転者要求出力に復帰させる。そして、ステップS101に戻る。このため、車速抑制制御が終了した場合には、再び実行条件が成立するまでは、エンジン出力制御手段25は、運転者要求出力に基づいてエンジン11の出力を制御し、ブレーキ制動力制御手段26は、運転者によるブレーキ操作に基づいてブレーキ12の制動力を制御する。このように、制御システム2は、作動中は図3に示す処理を継続して実行する。
このような処理により、図2に示す制御が実現する。
以上、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明したが、前記実施形態は、本発明の実施にあたっての具体例を示したに過ぎない。本発明の技術的範囲は、前述した実施形態に限定されるものではない。本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更が可能であり、それらも本発明の技術的範囲に含まれる。
例えば、本発明の実施形態では、コンピュータである車速抑制制御ECUが車両に搭載されており、この車速抑制制御ECUが制御システムの各手段として機能する構成を示したが、このような構成に限定されない。例えば、エンジンを制御するエンジンECUがエンジン出力制御手段として機能し、ブレーキを制御するブレーキECUがブレーキ制動力制御手段として機能する構成であってもよい。この場合、車速抑制制御ECUとエンジンECUとブレーキECUとは、車載ネットワークなどによって信号を送受信可能に接続されている。そして、これらのECUが協働することによって制御システムの各手段として機能し、車速抑制制御が実現する。このように、制御システムは、単数のハードウェアによって実現される構成であってもよく、複数のハードウェアによって実現される構成であってもよい。
本発明は、車両の制御システムに有効な技術である。そして、本発明によれば、車速を抑制して物体との衝突が回避された後において、早期に運転者の操作に応じて車速を上昇させることができる。
1:車両
11:エンジン
12:ブレーキ
2:車両の制御システム
21:物体検出手段
22:運転者要求出力取得手段
23:ステアリング操作量取得手段
24:判断手段
25:エンジン出力制御手段
26:ブレーキ制動力制御手段
27:情報格納手段

Claims (5)

  1. 車両の周辺に存在する物体を検出する物体検出手段と、
    前記車両が検出された前記物体に衝突する可能性があるか否かを判断する判断手段と、
    前記車両の駆動力源の出力を制御する出力制御手段と、
    運転者による前記駆動力源の要求出力を取得する運転者要求出力取得手段と、
    前記車両のブレーキの制動力を制御するブレーキ制動力制御手段と、
    を有し、
    前記判断手段により検出された前記物体に前記車両が衝突する可能性があると判断された場合には、前記出力制御手段は前記駆動力源の出力を低減させるとともに、前記ブレーキ制動力制御手段は前記ブレーキを作動させ、
    前記出力制御手段は前記駆動力源の出力を低減させるとともに前記ブレーキ制動力制御手段は前記ブレーキを作動させた後に、前記判断手段により前記車両が検出された前記物体に衝突する可能性があると判断されなくなった場合には、前記運転者要求出力取得手段は運転者要求出力を取得し、前記出力制御手段は前記駆動力源の出力を前記運転者要求出力取得手段により取得された前記運転者要求出力に即座に戻すことを特徴とする車両の制御システム。
  2. 前記出力制御手段は前記駆動力源の出力を低減させるとともに前記ブレーキ制動力制御手段は前記ブレーキを作動させた後に、前記判断手段により前記車両が検出された前記物体に衝突する可能性があると判断されなくなった場合には、前記ブレーキ制動力制御手段は、前記ブレーキの制動力を徐々に低減させることを特徴とする請求項1に記載の車両の制御システム。
  3. 前記ブレーキ制動力制御手段は、前記ブレーキの制動力を徐々に低減させている間に所定の条件が成立した場合には、前記ブレーキの制動力を即座に0にすることを特徴とする請求項1または2に記載の車両の制御システム。
  4. 前記検出手段により検出された前記物体と前記車両との距離が所定の閾値以上である場合、
    前記運転者要求出力取得手段により取得された前記運転者要求出力が所定の閾値以上である場合、
    前記検出手段により検出された前記車両の後方に存在する他の物体が前記車両に衝突する可能性があると判断された場合、
    前記車両のステアリング操作量が所定の閾値以上である場合、
    の少なくともいずれか1つである場合に、前記所定の条件が成立したと判断することを特徴とする請求項3に記載の車両の制御システム。
  5. コンピュータを、請求項1から4のいずれか1項に記載の車両の制御システムの各手段として機能させるためのプログラム。
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