JP3588806B2 - 自動車の走行制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は自動車の走行制御装置に関するものである。更に詳述すると、先行車との車間距離及び相対速度に応じて自動的にブレーキをかけて減速制御をするようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車の運転操作を軽減するために、定速走行装置が実用化され、また車間距離制御装置が開発されている。
【0003】
「定速走行装置」は、「オートマチック・スピード・コントロール」や「クルーズ・コントロール」とも呼ばれている。この装置を備えた自動車では、セットスイッチを押すと、アクセルペダルから足を離しても、設定した車速を維持して走行を行う。設定車速はコントロールスイッチの操作により変更することができる。運転者がブレーキを踏んだり、クラッチを踏んだり、ギヤシフトをするなどの操作をすると、この機能がキャンセルされるようになっている。
【0004】
上述した定速走行装置を利用したときの安全性を確保するため、次のような機能を付加したものもある。即ち先行車との距離をレーザレーダ等で検出しておき、先行車に異常接近したときには、警報を発して運転者に注意を促したり、ギヤシフト段を4速(オーバードライブ)から3速へシフトダウンしてエンジンブレーキを作動させるオーバドライブオフにより減速したりする。
【0005】
一方「車間距離制御装置」を備えた自動車では、セットスイッチを押すと、そのときの自車の車速から目標車間距離を演算し、また先行車との車間距離を検出し、先行車との車間距離が目標車間距離となるようにエンジン出力やブレーキの制御をして、先行車を追尾して走行する。この場合、先行車との車間距離の検出は、カメラでとらえた画像を画像処理して求めたり、レーザレーダ等により求める。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、自車と先行車との車間距離を検出し、車間距離が安全車間距離より小さくなったら、ブレーキの駆動を制御するという技術は特開昭60−91500号公報に開示されている。
【0007】
この特開昭60−91500号公報は、車間距離、車速等から危険度指数を求め、この指数にしたがってブレーキのアクチュエータを制御するというものにとどまり、どのようにブレーキを制御するかまでを開示するものではない。
【0008】
しかし、自動的にブレーキを制御する場合には、その制御内容はきわめて大事であり、ドライバに違和感を与えることがなく、安心感を与えるものでなければならない。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明に係る自動車の走行制御装置は、自車の車速を検出する車速検出手段と、先行車と自車との車間距離を検出する車間距離検出手段と、先行車と自車との相対速度を求める相対速度演算部と、自車の車速と相対速度から安全車間距離を求める安全車間距離演算部と、車間距離と安全車間距離との差から危険車間距離を求める危険車間距離演算部と、相対速度と危険車間距離とからブレーキ力を求めるブレーキ演算部と、ブレーキ演算部の演算結果に基づいてブレーキ手段を制御する制御手段とを有し、ブレーキ演算部で求められるブレーキ力は、前記相対速度に応じた成分の重み付けを前記危険車間距離に応じた成分の重み付けよりも大きくするようにしたブレーキ力であることを特徴とする。
【0010】
【作用】
上記構成の自動車の走行制御装置においては、自車と先行車との相対速度及び危険車間距離それぞれに応じてブレーキ力を求め、これらを加算してブレーキ力としている。
各ブレーキ力の割合を適正に設定することにより、ドライバにとって違和感のない、減速制御が達成できる。
【0011】
【実施例】
まずはじめに現在開発しつつある自動車の走行制御装置を説明する。この自動車の走行制御装置は、高速道路を走行するときに使用する。
【0012】
図1は自動車の走行制御装置を備えた自動車を示す。同図において、1はステレオ視カメラ、2はレーザレーダ、3はスロットルアクチュエータ、4はブレーキアクチュエータ、5は操作スイッチ・情報表示部、6はコントローラ、7は車速センサである。また、7aはハンドル角センサ、7bはブレーキスイッチ、7cはブレーキペダルスイッチ、7dはアクセルペダルスイッチである。
【0013】
ステレオ視カメラ1は、正面図である図2に示すように、自動車の前方の景色を撮影する2つのCCDカメラ11,12を横置き配置したものであり、ボディー13内に映像基板,絞り基板等の電子部品を搭載している。このステレオ視カメラ1は、車室内でルームミラーの近傍に取り付けられている。各カメラ11,12の水平面内での視野角はそれぞれ23度である。そしてカメラ11,12で撮影した画像を示すビデオ信号がコントローラ6に送られる。
【0014】
2つのカメラ11,12で撮像した画像を、コントローラ6の画像処理部にて画像処理をすることにより、次の認識をする。
▲1▼ 先行する自動車(先行車)の認識。
▲2▼ 高速道路の複数の車線(レーン)のうち、自車が走行している車線を示す白線の認識。
▲3▼ 先行車と自車との間の車間距離の認識。
【0015】
上述した▲1▼の先行車の認識は、例えば次のようにして行う。即ち画像の中から縦方向の直線に囲まれたエリアを抽出し、抽出したエリアのうち左右対称で、且つ、次々と取り込んでいく画像の中で位置があまり動かないものを、先行車として認識する。
【0016】
上述した▲2▼の自車の走行車線を示す白線の認識は例えば次のようにして行う。即ち、図3(a)に示すように、ステレオ視カメラ1から前方道路画面の取り込みをし、次に図3(b)に示すように、水平方向4本のラインW1〜W4に沿い画素の明度を調べ、明るい点を白線候補として選定し、図3(c)に示すように、上方の候補点と下方の候補点を補間して結んだ線分を白線として抽出する。
【0017】
上述した▲3▼の先行車と自車との間の車間距離の認識は次のようにして行う。即ち、ステレオ視カメラ1の2つのカメラ11,12からは、図4(a)(b)に示すように2つの画像が得られる。右側の画像のウインドウで囲まれた自動車画像と同じ画像は、左側の画像の中に少し横方向にズレた位置にある。そこでウインドウで囲んだ右側の自動車画像を、左側の画像のサーチ領域内で1画素づつシフトしながら、最も整合する画の位置を求める。このとき図5に示すようにカメラ11,12のレンズの焦点距離をf、左右カメラ11,12の光軸間の距離をLとし、CCDの画素ピッチをP、図4(a)(b)において左右の自動車画像が整合するまでに右画像をシフトした画素数をnとすると、先行している自動車までの距離(車間距離)Rは、三角測量の原理により、次式で計算できる。
【数1】
R=(f・L)/(n・P)
【0018】
一方、レーザレーダ2は車両の前端右側位置と前端左側位置に1本づつ配置されている。レーザレーダ2から出射するレーザビームの広がり角は2度である。そしてレーザレーダ2からレーザビームを出射してから、対象物で反射してきたレーザビームが、再びレーザレーダ2に戻ってくるまでの時間を計測することにより、対象物までの距離を計測することができる。
【0019】
レーザレーダ2は遠距離(100m〜数百m)の対象物であっても短時間でその有無を検出できるが、対象物が自動車であるかどうかの判定はできない。これに対しカメラを用いた画像処理は、対象物が自動車であるかどうかの判定は正確にできるが、判定するまでの処理時間が長くかかってしまう。そこでレーザレーダ2により対象物の有無を検出し、対象物が存在することを確認したら、その検出エリアに絞ってカメラ画像の画像処理をして自動車の有無を検出するように役割分担をしてもよい。このようにすれば先行車を迅速且つ正確に検出することができる。
【0020】
また高速道路を走行している自動車を上方から見た図6に示すように、レーザレーダ2から出射するレーザビーム2aは直線状に進むのに対し、カメラ1の視野1aは23度であるので、自車の前方に他車が急に割り込んできたときには、まずレーザビーム2aが他車に当って反射してくる(このとき割り込んできた他車はカメラ1の視野1aに入ってきていない)。そこで割り込み車の検出は、割り込み車を先に検出でき且つ応答の早いレーザレーダ2が担当している。
なお図6において8,8a,8bは白線である。連続した白線8は高速道路の端にあり、点線の白線8a,8bは車線を仕切る位置にある。
【0021】
コントローラ6の指令によりスロットルアクチュエータ3が作動しスロットルの開度が大きくなっていったら、エンジンの回転数が上昇して車速が大きくなる。逆にスロットルの開度を小さくしていくとエンジンブレーキが作動して減速していく。追尾走行制御や定速走行制御は、スロットル開度を調整して実行する。コントローラ6の指令によりブレーキアクチュエータ4が作動してブレーキがかかると、急減速していく。この急減速は、自車の直前に他車が割り込んできたときや、後述するブレーキ制御をするとき、即ち高速で走行していた自車が低速走行している先行車に近づいてきて、車間距離が安全車間距離よりも短くなったときなどに行なう。なお、本システムではコントローラ6の指令により、急減速することはあっても急停車することはなく、急停車は運転者がブレーキペダルを踏むことによってのみ行なわれる。
【0022】
次に図7を基に、コントローラ6を中心として行う走行制御の概要を説明する。コントローラ6の画像処理部61は、ステレオ視カメラ1で撮影した画像を画像処理し、車両認識部61aでは前方の景色の中から自動車の画像を認識し、レーン認識部61bでは自車が走行している車線を示す白線を認識し、車間距離認識部61cでは先行車と自車との間の車間距離を認識する。目標追尾車両認識部62は、自車が走行している車線に先行する自動車があった場合に、この自動車を目標追尾車両と認識する。
【0023】
目標追尾車両認識部62により目標追尾車両を認識したときには、設定指令部63は追尾走行制御をする。つまり設定指令部63は車間距離認識部61cまたはレーザレーダ2を利用して目標追尾車両までの車間距離Dを求めると共に、車速センサ7から得た自車の車速Vに設定時間(例えば2秒)を乗算して目標車間距離Dを求める。そして実際の車間距離Dが目標車間距離Dに等しくなるように、スロットルアクチュエータ3を作動させてエンジン回転数(スロットル開度)をコントロールする。このようにすれば、車速に応じた目標車間距離Dをとった状態で、目標追尾車両を追尾しつつ自車が走行していく。したがって、目標追尾車両が高速走行(例えば120km/h)しているときには、目標車間距離Dが長くなり(例えば66.7m)、自車は目標追尾車両を追尾しつつ高速走行(例えば120km/h)する。また目標追尾車両が低速走行(例えば60km/h)しているときには、目標車間距離Dが短くなり(例えば33.3m)、自車は目標追尾車両を追尾しつつ低速走行(例えば60km/h)する。
【0024】
追尾走行制御をしているときに、目標追尾車両が高速走行して自車よりも先に進みステレオ視カメラ1やレーザレーダ2により目標追尾車両を捕捉することができなくなったり、目標追尾車両が他の車線に移ったりしたときには、設定指令部63は、その時点の自車の速度をあらかじめ設定した保持時間(例えば2秒)だけ保持するように、スロットルアクチュエータ3によるスロットル開度(∽エンジン回転数)をコントロールする。つまり追尾走行制御から車速保持制御に移行する(図8参照)。
【0025】
上述した保持時間が経過する前に、他の先行車を目標追尾車両と認識したとき、つまり自車の走行車線上に先行車を捕捉することができたときには、再び前述した追尾走行制御をする。
上述した保持時間が経過したら、次に述べる定速走行制御に移る(図8参照)。
【0026】
定速走行制御に移ったら、設定指令部63は、先行車を捕捉できなくなった時点の速度V、またはあらかじめ設定した設定速度Vで自車が走行するように、スロットルアクチュエータ3によるスロットル開度(∽エンジン回転数)をコントロールする。
定速走行制御中に目標追尾車両を捕捉したら追尾走行制御に移る(図8参照)。
【0027】
また追尾走行制御や車速保持制御や定速走行制御をしているときに、レーザレーダ2により割り込み車の存在が検出されたときは割り込み制御に移行し、設定指令部63は、一定時間スロットルを全閉とするようスロットルアクチュエータ3をコントロールする。
全閉とする一定時が経過した後は、目標追尾車両を捕捉できるときは追尾走行制御に移行し、目標追尾車両を捕捉できないときは定速走行制御に移行する(図8参照)。
【0028】
追尾走行制御、車速保持制御、定速走行制御、割り込み制御をしている際に、安全車間距離(後述するように自車と走行車との相対速度と、自車車速により決定する)よりも近い位置に先行車が存在することを検出したときには、減速走行制御に移行する。つまり設定指令部63は、スロットルアクチュエータ3を作動させてスロットルを全閉とすると共に、ブレーキアクチュエータ4を作動させてブレーキを作動させて減速する。この減速走行制御は、低速走行している先行車に高速走行している自車が追いついていったときや、先行車が急に減速したときなどに行なわれる。そして減速制御は、先行車との車間距離が安全車間距離に戻るまで行なわれる。
減速走行制御が終了したときに、目標追尾車両を捕捉できるときは追尾走行制御に移行し、目標追尾車両を捕捉できないときは車速保持制御に移行する(図8参照)。
【0029】
追尾走行制御、車速保持制御、定速走行制御、割り込み制御、減速走行制御をしているときに、運転者がアクセルペダル、ブレーキペダル、ウインカを操作したときにはマニュアル操作に移行する。このときには、設定指令部63からスロットルアクチュエータ3及びブレーキアクチュエータ4への制御指令を解除し、運転者の操作を優先させる。
マニュアル操作時にセットスイッチ(後述)を投入すると、追尾走行制御や定速走行制御に移行する。
【0030】
次に図9を基に操作・情報表示部5の構成を説明する。51はメイン電源スイッチであり、ONすると走行制御装置及びスロットルアクチュエータ駆動部,ブレーキアクチュエータ駆動部に電源が入り、OFFすると制御出力をクリアしさらに前記アクチュエータ駆動部の電源を切り、プログラムを終了する。52は制御スイッチであり、セット側に投入するとそのときに走行条件に応じて追尾走行制御か定速走行制御が行なわれると共に、セット側に投入したときの車速が定速走行制御モードでの設定速度Vとなる。制御スイッチ52をキャンセル側に投入すると運転者による通常の手動運転を行うモードになる。53は増減スイッチであり、定速走行制御モードの場合において+側に投入すると設定速度Vが大きくなり−側に投入すると設定速度Vが小さくなり、追尾走行制御モードの場合において+側に投入すると車速が一旦増加することにより目標車間距離Dが小さくなり−側に投入すると目標車間距離Dが大きくなる。
【0031】
54は車速表示部であり、通常は自車の車速(km/h)を表示する。55は車間距離表示部であり、目標追尾車両との車間距離を表示する。また追尾走行制御モード時に増減スイッチ53を+側や−側に投入すると、補正した目標車間距離Dが車間距離表示部55に表示されると共に、定速走行制御モード時に増減スイッチ53を+側や−側に投入すると、補正した設定速度Vが車速表示部54に表示される。
56は追尾ランプ、57は定速ランプであり、追尾走行制御モードでは追尾ランプ56のみが点灯し、定速走行制御モードでは定速ランプのみが点灯し、手動運転モードではランプ56,57が共に点灯する。
58はシステム異常ランプであり、システム異常時に点灯する。
59はモニタであり、ステレオ視カメラ1で得た画像及びこの画像を画像処理した画像を表示する。
【0032】
次に図10を基に、コントローラ6の設定指令部63により、追尾走行制御や減速走行制御をするときの制御状態を説明する。
【0033】
図10において、目標車間距離演算部101は、車速センサ7から得られる自車車速Vに時間T1(例えば2秒)を乗算することにより、目標車間距離Dを求める。車間距離誤差演算部102は、車間距離認識部61cまたはレーザレーダ2から得られる車間距離Dと、目標車間距離Dの差である車間距離誤差ΔDを求める。補正速度演算部103は、あらかじめ設定しているデータ変換特性(図中に特性を示している)を基に、車間距離誤差ΔDに応じた補正速度Vを求める。ΔDの値が正のとき(D>Dのとき)にはVの値は負になり、ΔDの値が負のとき(D<Dのとき)にはVの値は正になる。
【0034】
相対速度演算部104は、車間距離認識部61cまたはレーザレーダ2から一定時間毎に車間距離Dを示すデータを受けており、今回の車間距離Dと遅延回路104aで遅延させた1回前の車間距離Dn−1 との差D−Dn−1 を、減算器104bで求め、更に演算器104cにて差D−Dn−1 を時間T4で割り算し、割り算したデータ値の移動平均をとることにより、自車と先行車との相対速度Vbaを求める。ここで言う先行車とは、目標追尾車両認識部62(図7参照)により目標追尾車両と認識された車両、つまり自車と同じ車線で自車に先行して走行している車両である。
【0035】
先行車車速演算部105は、自車車速Vと相対速度Vbaとを加えることにより先行車車速Vを求める。つまり、相対速度VbaはVba=V−Vとして表すことができる。目標速度演算部106は、先行車車速Vに補正速度Vを加えることにより目標速度Vを求める。
【0036】
スロットル制御部107は、自車車速Vが目標車速Vとなるようにスロットルアクチュエータ3にスロットル指令を出し、この指令に応じてスロットルアクチュエータ3がスロットルの開度を制御する。このため自車は目標車間距離Dをとりつつ先行車に追尾して走行することができる。
【0037】
一方、安全車間距離演算部108は、乗算器108aにより自車車速Vに時間T2を乗算して値V・T2を得、乗算器108bにより相対速度Vbaに時間T3を乗算して値Vba・T3を得、減算器108cにて値V・T2から値Vba・T3を減算して安全車間距離Dを求める。危険車間距離演算部109は、安全車間距離Dから車間距離Dを減算して危険車間距離Dを求める。つまり、危険車間距離はD=D−Dとして求められる。
【0038】
危険車間距離ブレーキ力演算部110は、あらかじめ設定してある図12に示すデータ変換特性に基づき危険車間距離Dに応じた危険車間距離ブレーキ力Fbを求める。ブレーキ力Fbは、Dが正のとき、つまり車間距離Dが安全車間距離Dよりも短くなったときに生じ、その値はDの大きさに比例する。
【0039】
相対速度ブレーキ力演算部111は、あらかじめ設定してある図11に示すデータ変換特性に基づき相対速度Vbaに応じた相対車速ブレーキ力Fbを求める。ブレーキ力Fbは、相対速度Vbaが負のとき、つまり自車車速Vが先行車車速Vよりも大きいときに生じ、その値はVbaの絶対値に比例する。
【0040】
ブレーキ力演算部112は、ブレーキ力FbとFbとを加えてブレーキ力Fb を求める。ブレーキ力Fb を求める式は下記の数2の如くなる。
【数2】
Figure 0003588806
【0041】
この式からわかるように、相対速度Vbaに応じたブレーキ力Fbは定数Kにより傾向が決まり、危険車間距離Dに応じたブレーキ力Fbは定数Kにより傾向が決まる。
ここで、このK,Kは、時間の経過とブレーキ力(減速度)の変化を表す図13中実線で示すように、ブレーキ力が初期の段階で強めにかかり、徐々に弱くなって消滅するように定められる。つまり、Kの重み付けを大きくするのである。
このようにブレーキ力を設定すると、車速は二次関数的に減少する一方、車間距離の減少割合がゆるやかになり、ドライバに不安感を与えることのない減速が達成できる。この減速パターンは、通常の走行の際にドライバが行う好ましい減速パターンと一致する。
また、危険車間距離も加味してブレーキ力Fb を決めているので、先行車に近づきすぎることもない。
【0042】
逆に、図13中破線で示す如く、後半で強くブレーキがかかるようにすると、車速は一次関数的に減少する一方、車間距離がブレーキの初期段階において急減するため、ドライバに不安感を与えることになってしまう。
【0043】
上記ブレーキ力Fb が発揮されるようにブレーキアクチュエータ4が制御される。ブレーキアクチュエータ4は、ブレーキブースタにブレーキ力Fb に応じた制御圧をかけるようにした機構などにより実現される。つまり、マスタシリンダからホイールシリンダへの油圧が制御され、ブレーキがかけられるのである。
尚、本発明を実施するためのブレーキ手段としては、これに限らず種々のものが採用できる。
【0044】
【発明の効果】
本発明に係る自動車の走行制御装置によれば、自車と先行車との車間距離が小さくなった場合には自動的にブレーキがかかるようにしたので、前車への追突が確実に防止できる。しかも、ブレーキ力を相対速度及び危険車間距離に基づいて定めるようにしたので、ドライバに違和感、不安感を与えることのない安全な減速が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動車の走行制御装置を備えた自動車を示す構成図である。
【図2】ステレオ視カメラを示す正面図である。
【図3】画像処理により白線を検出する手法を示す説明図である。
【図4】画像処理により車間距離を検出する手法を示す説明図である。
【図5】ステレオ視カメラによる三角測量の原理を示す説明図。
【図6】高速道路を走行している自動車を示す平面図である。
【図7】コントローラを示すブロック図である。
【図8】走行制御の遷移状態を示す状態図である。
【図9】操作スイッチ・情報表示部を示す構成図である。
【図10】設定指令部のうち追尾走行制御や減速走行制御をする機能部を示すブロック図である。
【図11】相対速度に応じたブレーキ力を求める線図である。
【図12】危険車間距離に応じたブレーキ力を求める線図である。
【図13】ブレーキ力の変化パターンを示す線図である。
【符号の説明】
1 ステレオ視カメラ
1a 視野
11,12 CCDカメラ
13 ボディー
2 レーザレーダ
2a レーザビーム
3 スロットルアクチュエータ
4 ブレーキアクチュエータ
5 操作スイッチ・情報表示部
51 メイン電源スイッチ
52 制御スイッチ
53 増減スイッチ
54 車速表示部
55 車間距離表示部
56 追尾ランプ
57 定速ランプ
58 システム異常ランプ
59 モニタ
6 コントローラ
61 画像処理部
61a 車両認識部
61b レーン認識部
61c 車間距離認識部
62 目標追尾車両認識部
63 設定指令部
7 車速センサ
7a ハンド角センサ
7b ブレーキスイッチ
7c ブレーキペダルスイッチ
7d アクセルペダルスイッチ
8,8a,8b 白線
101 目標車間距離演算部
102 車間距離誤差演算部
103 補正速度演算部
104 相対速度演算部
105 先行車車速演算部
106 目標速度演算部
107 スロットル制御部
108 安全車間距離演算部
109 危険車間距離演算部
110 危険車間距離ブレーキ力演算部
111 相対速度ブレーキ力演算部
112 ブレーキ力演算部
自車車速
先行車車速
ba 相対速度
補正速度
設定速度
目標車速
ΔV 偏差速度
D 車間距離
目標車間距離
安全車間距離
危険車間距離
ΔD 車間距離誤差

Claims (1)

  1. 自車の車速を検出する車速検出手段と、
    先行車と自車との車間距離を検出する車間距離検出手段と、
    先行車と自車との相対速度を求める相対速度演算部と、
    自車の車速と相対速度から安全車間距離を求める安全車間距離演算部と、
    車間距離と安全車間距離との差から危険車間距離を求める危険車間距離演算部と、
    相対速度と危険車間距離とからブレーキ力を求めるブレーキ演算部と、
    ブレーキ演算部の演算結果に基づいてブレーキ手段を制御する制御手段とを有し、ブレーキ演算部で求められるブレーキ力は、前記相対速度に応じた成分の重み付けを前記危険車間距離に応じた成分の重み付けよりも大きくするようにしたブレーキ力である
    ことを特徴とする自動車の走行制御装置。
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