JP6646810B2 - 液体吐出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、貯留室の液体を加圧することにより液体を吐出する液体吐出装置に関するものである。
電子機器製造分野など各種の技術分野では、接着剤やクリームはんだなどの液体を液滴状態で吐出する液体吐出装置が広く用いられている。吐出対象の液体には高粘度のものが多いため、この種の液体を吐出対象とする液体吐出装置として、貯留室内に収容された液体を加圧することにより吐出孔より吐出する構成が知られている(例えば特許文献1参照)。この特許文献例に示す先行技術では、ヘッド本体部に形成された開口部に一部が移動自在に挿入されこの移動により液体を押圧する第1部材(加圧部材)と、液体を吐出する吐出孔が設けられた第2部材(吐出ノズル)とによって液体が貯留される貯留室を形成し、第1部材と開口部との間をシール部材によって密封する構成を採用している。そしてこの構成により、液体の吐出時に貯留室に外部から空気が吸い込まれるのを防止することができ、安定した液体の吐出が維持できるようになっている。
特開2014−51080号公報
液体吐出装置の用途は様々であり、用途に応じて物性の異なる種々の液体が吐出対象とされることから、液体吐出装置にもこのような物性を考慮した構成が求められる。例えば吐出対象の液体の圧縮性を示す指標である体積弾性率の異なる液体を対象とする場合には、液体が加圧される貯留室の定格容積を対象とする液体の体積弾性率に応じた最適値に設定することが望ましい。具体例で云えば、圧縮性が大きい液体の場合には、加圧時の圧縮による吐出応答への影響を少なくするため、貯留室の定格容積を小さくすることが望ましい。
しかしながら上述の先行技術においては、貯留室の定格容積を調整することが可能な構成とはなっていなかった。このため、貯留室の定格容積は必ずしも吐出対象の液体の体積弾性率などの物性に応じた最適値とはなっておらず、所望の液体吐出性能を実現することが困難であった。このように、従来の液体吐出装置には、貯留室の定格容積を調整することができないことに起因して、物性の異なる複数種類の液体を吐出対象として所望の液体吐出性能を実現することが困難であるという課題があった。
そこで本発明は、物性の異なる複数種類の液体を吐出対象として所望の液体吐出性能を実現することができる液体吐出装置を提供することを目的とする。
本発明の液体吐出装置は、貯留室の液体を加圧することにより液体を吐出する液体吐出装置であって、ヘッド本体部と、前記ヘッド本体部に往復移動可能に装着された加圧部材と、上面を有し、前記ヘッド本体部に前記上面を向けて装着され、前記上面には貯留室となる凹部を有するとともに前記貯留室に液体を導入する導入流路と前記貯留室の液体を外部へ吐出する吐出流路を有する吐出ノズルと、前記ヘッド本体部と前記吐出ノズルの間に挟まれ、前記ヘッド本体部に着脱自在な板状部材であって開口部を備えたスペーサと、前記加圧部材を往復移動させて前記貯留室の容積を変化させることにより前記吐出流路から液体を吐出させる駆動部と、を備え、前記スペーサは、設計情報によって規定される前記貯留室の定格容積に基づいて決定された厚みを有する。
本発明の液体吐出装置は、貯留室の液体を加圧することにより液体を吐出する液体吐出装置であって、ヘッド本体部と、前記ヘッド本体部に往復移動可能に装着された加圧部材と、上面を有し、前記ヘッド本体部に前記上面を向けて装着され、前記上面には貯留室となる凹部を有するとともに前記貯留室に液体を導入する導入流路と前記貯留室の液体を外部へ吐出する吐出流路を有する吐出ノズルと、前記ヘッド本体部と前記吐出ノズルの間に挟まれ、前記ヘッド本体部に着脱自在な板状部材であって開口部を備えたスペーサと、前記加圧部材を往復移動させて前記貯留室の容積を変化させることにより前記吐出流路から液体を吐出させる駆動部と、を備え、前記スペーサは、吐出対象の液体の物性に基づいて決定された厚みを有する。
本発明によれば、物性の異なる複数種類の液体を吐出対象として所望の液体吐出性能を実現することができる。
本発明の一実施の形態の液体吐出装置の構成説明図 本発明の一実施の形態の液体吐出装置の吐出ヘッドの断面図 本発明の一実施の形態の液体吐出装置における吐出ノズルの部分断面図 本発明の一実施の形態の液体吐出装置における吐出ノズルの分解斜視図 本発明の一実施の形態の液体吐出装置における吐出ノズルの斜視図 本発明の一実施の形態の液体吐出装置の吐出対象となる液体の物性と貯留室の高さとの相関を示す説明図 本発明の一実施の形態の液体吐出装置における吐出ノズル(変形例1)の構成説明図
次に本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。まず図1を参照して、液体吐出装置1の全体構成を説明する。図1において、液体吐出装置1は貯留室の液体を加圧することにより液体を吐出する機能を有するものであり、吐出対象の液体を供給する液体供給部2および供給された液体を吐出する吐出ヘッド3を備えている。
液体供給部2は、液体5を貯留するシリンジ形状のタンク4および空圧供給源であるエアコンプレッサ6を備えている。エアコンプレッサ6は電空レギュレータによって所定の圧力に調整された空圧をタンク4に送給する。これによりタンク4内の液体5は空圧によって押し出され、液送管7を介して吐出ヘッド3に供給される。
吐出ヘッド3は、底板部9aを有し上側が開口したコ字形状の吐出ノズル装着部9を有しており、吐出ノズル装着部9の開口側には平板形状のベース部8が装着されている。ベース部8および吐出ノズル装着部9は、吐出ヘッド3の本体を構成するヘッド本体部10となっている。吐出ノズル装着部9の底板部9aの下面には、吐出ノズル17が装着されている。
吐出ノズル装着部9には、環状バネ13を介して加圧部材11が装着されており、さらに加圧部材11とベース部8との間には圧電素子よりなるアクチュエータ12が配設されている。アクチュエータ12はアクチュエータ制御部14によって制御されて上下方向へ伸縮動作を行い、ベース部8はアクチュエータ12の伸張時の上向きの反力を支持する。これにより、アクチュエータ12の下面に配設された加圧部材11は往復移動して、液送管7および吐出ノズル17を介して貯留室S(図2、図3参照)に供給された液体5を、以下に説明する構成により吐出させる。
次に図2、図3を参照して、吐出ヘッド3の詳細構成を説明する。吐出ノズル装着部9は平板形状の底板部9aの両側端部から側板部9dを上方に延出させた構成となっており、側板部9dの上端部にはベース部8が固定装着されている。ベース部8の下面に上面を当接させたアクチュエータ12の下面には、加圧部材11が配設されている。
加圧部材11は円板形状の径大部11aから円柱形状の一端部11b(図4参照)を下方に突出させた形状を有している。加圧部材11を吐出ノズル装着部9に装着した状態では、吐出ノズル装着部9の底板部9aに設けられた円形の開口部9cに、一端部11bが往復動可能に嵌合する。この状態では、一端部11bの外周面のパッキン溝に装着された第2のパッキン19Bによって、開口部9cと一端部11bの側面とが密封される。すなわち加圧部材11はヘッド本体部10にアクチュエータ12に駆動されて往復動可能に装着され、一端部11bがヘッド本体部10からアクチュエータ12による往復動方向に突出した構成となっている。また底板部9aの上面と径大部11aの下面との間には、環状バネ13が介在している。
吐出ノズル装着部9の装着面9bには、吐出ノズル17が着脱自在に装着されている(図4も参照)。吐出ノズル17は、装着面9bに装着される上面17a、吐出口24が開口する下面17bおよびジョイント22が植設される側面17cを有する矩形状部材である。吐出ノズル17は、ヘッド本体部10に上面17aを向けて、所定の厚みtを有するガスケット20を介して装着されている。ガスケット20を備えることにより、洗浄液や飛び散って付着した液体5がヘッド本体部10と吐出ノズル17の間から侵入して、加圧部材11の一端部11bと底板部9aの隙間に入り込むのを防止することができる。
ガスケット20はヘッド本体部10の吐出ノズル装着部9と吐出ノズル17との間に挟まれた板状部材であって、中央部に加圧部材11が挿通する開口部20aを備えている(図4も参照)。吐出ノズル17の上面17aには、ヘッド本体部10の吐出ノズル装着部9から突出する加圧部材11の一端部11bが入り込む貯留室Sとなる凹部17dが設けられている。本実施の形態においては、貯留室Sの定格容積VR(アクチュエータ12が収縮状態にあって加圧部材11が上死点に位置している状態における貯留室Sの容積)を、ガスケット20の厚みtを変えることによって調整するようにしている。すなわちガスケット20は吐出ノズル装着部9と吐出ノズル17との間に介在して、貯留室Sの定格容積VRを調整するするスペーサとして機能している。さらに換言すれば、吐出ノズル装着部9と吐出ノズル17との間に挟まれたスペーサとしての板状部材には、ガスケットとして機能する素材が使用されている。
貯留室Sの定格容積VRは、吐出ヘッド3の各部の寸法諸元を示す設計情報によって規定される。この設計情報において、加圧部材11の径サイズは通常は固定されていることから、貯留室Sの定格容積VRを調整する方法として、スペーサとして機能するガスケット20の厚みtを定格容積VRに応じて決定するようにしている。すなわちガスケット20は、設計情報によって規定される貯留室Sの定格容積VRに基づいて決定された厚みtを有する。本実施の形態においては、スペーサとしてのガスケット20は、厚さtの異なるもの(t1,t2,t3・・)が、予め複数個準備されており、貯留室Sの定格容積VRに基づいてこれらの中から選択された1つが、ヘッド本体部10の吐出ノズル装着部9と吐出ノズル17との間に装着される。
図3に示すように、凹部17dは、吐出ノズル装着部9に設けられた開口部9cと同径もしくはやや小径サイズの内周面である側壁17eと、加圧部材11の一端部11bの下端面11cと対向して貯留室Sを形成する底面17fとで構成される。凹部17dの上部には第1のパッキン19Aを保持するための保持部17gが形成されている。保持部17gに第1のパッキン19Aを保持させることにより、第1のパッキン19Aは凹部17dの側壁17eと加圧部材11の一端部11bの側面の間に位置する。これにより、貯留室Sの液体5が開口部9cの側面と一端部11bの側面との間の隙間に進入するのが防止される。このように、第1のパッキン19Aを保持するための保持部17gを凹部17dの上部に設けることにより、保持部17gを形成するための加工を容易にするとともに、保持部17gに侵入した液体5やその他の異物の清掃を容易に行うことができる。
図2において、吐出ノズル17の一方側の側面17cには、図1に示す液送管7と接続されるジョイント22が植設されている。ジョイント22には内部に液送管7を介して送給された液体5(矢印a)を受け入れる入口部22aが設けられている。入口部22aは、吐出ノズル17の内部に設けられ貯留室Sに液体5を導入する導入流路23と連通している。すなわち導入流路23は吐出ノズル17の側面17cに形成された入口部22aと、凹部17dの底(図3に示す底面17f参照)に開口した出口部23aを介して貯留室Sと連通している。出口部23aは貯留室Sに吐出対象の液体5を供給する供給孔として機能する。
ここで導入流路23の中間部、すなわちは入口部22aから出口部23aに至る流路は、入口部22aから出口部23aに向かって傾斜した形状となっている。これにより導入流路23は吐出ノズル17内部において屈曲部のない直線状に形成される。このため導入流路23内部において残留した液体5や異物などによる目詰まりが発生しにくい構造とすることができる。さらに液体の交換時などに必要とされるメンテナンス作業において、クリーニングピンなどのツールを導入流路23に挿通させて、容易に導入流路23の内部を清掃することが可能となっている。
凹部17dの底(図3に示す底面17f参照)には、吐出流路24aが設けられている。吐出流路24aは吐出ノズル17の下面17bに開口した吐出口24に連通して、貯留室Sの液体5を外部へ吐出する。吐出流路24aは下方の径寸法が絞られたテーパ孔形状となっており、貯留室S側にいくに従って径が大きくなっている。ここで、吐出流路24aの位置は貯留室S内における中心位置から出口部23aと反対側に隔てた配置となっている。このような配置とすることにより、一端部11bを貯留室S内で往復移動させる液吐出において出口部23aから貯留室S内に供給された液体5は、貯留室S内にエアだまりを形成することなく全体を充填し、貯留室S内にエアだまりが残留することによる吐出不良を防止することができる。
液体吐出装置1による液体5の吐出に際しては、まず液体供給部2から液送管7および導入流路23を介して貯留室S内に液体5を供給する。次いでアクチュエータ制御部14によってアクチュエータ12を充電し、環状バネ13による付勢力に抗して加圧部材11を所定のストロークだけ伸張させる。これにより貯留室Sの容積が変化して、吐出流路24aの一端の吐出口24から液体5が吐出される。
そして吐出後にはアクチュエータ12を放電することによりアクチュエータ12の伸張を元に戻し、環状バネ13の付勢力により加圧部材11が押し上げられて次回の液吐出が可能な状態となる。すなわちアクチュエータ12、環状バネ13、アクチュエータ制御部14は、加圧部材11を往復移動させて貯留室Sの容積を変化させることにより、吐出流路24aの一端から液体5を吐出させる駆動部15となっている。
図4は、吐出ノズル装着部9の装着面9bに組み付けられる部品を分解した斜視図を示している。すなわち、これら部品を組み付ける際には、吐出ノズル装着部9の装着面9bから突出した加圧部材11の一端部11bに、第1のパッキン19Aを装着する。次いで、ガスケット20および吐出ノズル17を重ねて、吐出ノズル17の下面17bに設けられた締結孔17iに締結ボルト25を挿通させて、装着面9bに形成されたねじ孔9eに螺合させてねじ締結する。
なお下面17bにおいてハッチングを施した部分は、吐出ノズル17において締結ボルト25によって装着面9bに押し付けられる周辺部17b*を示している。すなわち、図4に示す例では、締結ボルト25は吐出ノズル17の周辺部17b*をヘッド本体部10の装着面9bに押さえつけることにより、吐出ノズル17の上面17aをヘッド本体部10に密着した状態で装着する装着部材として機能している。これにより図5に示すように、吐出ノズル装着部9の装着面9bには、吐出ノズル17が締結ボルト25によりねじ締結により装着された状態となる。
ここで、図3、図4を参照して、吐出ノズル17の凹部17dにおける肉厚について説明する。本実施の形態に示す液体吐出装置1においては、高粘度の液体5を対象として良好な吐出性能を確保することを目的として、貯留室Sの容積を小さくしつつ吐出ノズル17の撓みを許容できる範囲内に低減できるように、吐出ノズル17の各部寸法を設定している。すなわち、図3に示す吐出ノズル17の凹部17dにおける肉厚T2(底面17fと下面17bとの間の厚み)を、図4に示す周辺部17b*の肉厚T1(上面17aと下面17bとの間の肉厚T1と同じ)の1/2以下となるように寸法設定している。
このような寸法設定を採用することにより、周辺部17b*の肉厚を厚くして吐出ノズル17全体の剛性を確保しつつ、凹部17dの肉厚を薄くすることができる。これにより凹部17dに設けられる吐出流路24aの容積を小さくすることができ、塗布する液滴を微小化することが可能となっている。
なお望ましくは、吐出ノズル17の凹部17dにおける肉厚T2を、図4に示す周辺部17b*の肉厚T1の1/3以下となるよう設定する。この場合には、加圧部材11の一端部11bの下端面11cが周辺部17b*の肉厚T1の1/2以上の位置まで凹部17d内に入り込むようにする。すなわち図3に示す一端部11bの入り込み深さDが、周辺部17b*の肉厚T1の1/2以上となるように寸法設定を行う。
このような寸法設定を採用することにより、高粘度の液体5を良好に吐出するために必要とされる加圧部材11による加圧力に対して吐出ノズル17に求められる剛性を確保しつつ、且つ貯留室Sの径サイズを過度に縮小することによる液体5の吐出時の粘性抵抗の増大を回避しながら、貯留室Sを高粘度の液体5の吐出に適合した適正な容積に設定することができる。
次に図6を参照して、液体5の吐出における貯留室Sの貯留室高さhおよび液体5の物性との関連について説明する。図6(a)に示す貯留室Sの定格容積VRは、一端部11bの径サイズが一定という条件では、吐出ノズル17の凹部17dの底面17fと一端部11bの下端面11cとの間のクリアランスである貯留室高さhに比例する。換言すれば、このような条件下では定格容積VRと貯留室高さhとは技術的に等価である。このような構成の貯留室Sを有する液体吐出装置1においては、液滴吐出特性(ここでは吐出口から吐出される液滴の飛翔速度v)と貯留室高さhとは相関があり、飛翔速度vが極大となるような最適の貯留室高さhが存在する。
そして飛翔速度vが極大となる最適の貯留室高さhは液体5の種類によって一定ではなく、物性が異なる液体5については最適の貯留室高さhも異なった値を示す。ここで液体5の物性値としては、液体5を加圧部材11によって加圧する際の液体5の圧縮挙動を示す体積弾性率を挙げることができる。さらに考慮対象とする物性値として、体積弾性率に加えて液体5の粘度の時間依存性を示すチクソ比を併用してもよい。
図6(b)は、このように物性値(ここでは体積弾性率)の異なる2種類の液体5(液体5A,5B)について、貯留室高さhを変化させた場合の飛翔速度vの変化を、それぞれグラフA、グラフBで示したものである。すなわち液体5Aについては、貯留室高さhが高さh1の状態で最大の飛翔速度vが得られる。これに対し、物性値が異なる液体5Bについては、貯留室高さhが高さh2よりも大きい高さh2の状態で最大の飛翔速度vが得られることを示している。
液体吐出装置1を稼働させて吐出ヘッド3から液体5を吐出させるに際しては、まず吐出対象の液体5の物性に対応して、最大の飛翔速度vを得ることができる最適な貯留室高さhを予め準備された図6(b)に示すグラフなどのデータから選定する。次いでこのような最適な貯留室高さhを実現することができるような厚みtのガスケット20を選定する。換言すれば選定されて使用されるスペーサとしてのガスケット20は、吐出対象の液体5の物性に基づいて決定された厚みtを有するものとなっている。このように、貯留室Sにおいて吐出対象の液体5の物性に応じて最適な貯留室高さhが実現されるようにガスケット20を選定することにより、物性の異なる複数種類の液体5を吐出対象として所望の液体吐出性能を実現することが可能となっている。
なお、本実施の形態に示す液体吐出装置1では、吐出ノズル17における貯留室Sの貯留室高さhの調整方法として、図7に示すような変形例が可能である。すなわち、図3に示す基本例においては、スペーサとしての機能を有するガスケット20の厚みtを変更することにより、吐出対象の液体5に応じた最適な貯留室高さhを実現すようにしている。これに対し、図7に示す例では、所定の厚みを有するガスケット20の枚数を変更することによって、吐出対象の液体5に応じた最適な貯留室高さhを実現すようにしている。
すなわち図7において、吐出ノズル17には、図3における導入流路23、吐出流路24aと同様の機能を有する導入流路23A、吐出流路24aが形成されている。吐出ノズル17の上面17aには、図3におけるものと同様の凹部17d、保持部17gが形成されている。吐出ノズル17を吐出ノズル装着部9の装着面9bに装着する際には、装着面9bと上面17aの間に所望の貯留室高さhに応じて厚み調整用のスペーサとして機能する複数枚(ここでは2枚)のガスケット20を挟むようにする。このように複数枚のガスケット20をスペーサとして用いることにより、所望の貯留室高さh、すなわち貯留室Sの定格容積VRをきめ細かく精細に調整することが可能となっている。
上記説明したように、本実施の形態では、ヘッド本体部10の吐出ノズル装着部9に往復移動可能に装着された加圧部材11と、側面17cと下面17bと上面17aを有し、吐出ノズル装着部9に上面17aを向けて装着され、上面17aには貯留室Sとなる凹部17dを有するとともに、貯留室Sに液体5を導入する導入流路23と貯留室Sの液体5を外部へ吐出する吐出流路24aを有する吐出ノズル17と、吐出ノズル装着部9と吐出ノズル17の間に挟まれた板状部材であって中央部に開口部20aを備えたスペーサとしてのガスケット20とを備え、貯留室Sの液体5を加圧部材11によって加圧することにより液体5を吐出する構成の液体吐出装置1において、スペーサとして機能するガスケット20の厚みを設計情報によって規定される貯留室Sの定格容積VRに基づいて、さらに吐出対象の液体5の体積弾性率などの物性に基づいて決定するようにしている。
これにより、貯留室Sの定格容積VRと技術的に等価の貯留室高さhを、吐出対象の液体5の物性に基づいて適正に設定することができる。したがって物性の異なる複数種類の液体5を吐出対象とする場合にあっても、所望の液体吐出性能を実現することが可能となっている。
本発明の液体吐出装置は、物性の異なる複数種類の液体を吐出対象として所望の液体吐出性能を実現することができるという効果を有し、液体を加圧することにより液体を吐出する技術分野において有用である。
1 液体吐出装置
2 液体供給部
3 吐出ヘッド
4 タンク
5 液体
8 ベース部
9 吐出ノズル装着部
9c 開口部
10 ヘッド本体部
11 加圧部材
11b 一端部
12 アクチュエータ
13 環状バネ
14 アクチュエータ制御部
15 駆動部
17 吐出ノズル
17a 上面
17b 下面
17c 側面
20 ガスケット
20a 開口部
23 導入流路
24a 吐出流路
S 貯留室
h 貯留室高さ
VR 定格容積

Claims (8)

  1. 貯留室の液体を加圧することにより液体を吐出する液体吐出装置であって、
    ヘッド本体部と、
    前記ヘッド本体部に往復移動可能に装着された加圧部材と
    面を有し、前記ヘッド本体部に前記上面を向けて装着され、前記上面には貯留室となる凹部を有するとともに前記貯留室に液体を導入する導入流路と前記貯留室の液体を外部へ吐出する吐出流路を有する吐出ノズルと、
    前記ヘッド本体部と前記吐出ノズルの間に挟まれ、前記ヘッド本体部に着脱自在な板状部材であって開口部を備えたスペーサと、
    前記加圧部材を往復移動させて前記貯留室の容積を変化させることにより前記吐出流路から液体を吐出させる駆動部と、を備え、
    前記スペーサは、設計情報によって規定される前記貯留室の定格容積に基づいて決定された厚みを有する、液体吐出装置。
  2. 前記スペーサは、厚さの異なるものが複数個準備されており、前記貯留室の定格容積に基づいて選択された1つが前記ヘッド本体部装着される、請求項1記載の液体吐出装置。
  3. 前記スペーサは複数の板状部材より構成されている、請求項1または2記載の液体吐出装置。
  4. 前記板状部材にはガスケットとして機能する素材が使用されている、請求項1から3のいずれかに記載の液体吐出装置。
  5. 貯留室の液体を加圧することにより液体を吐出する液体吐出装置であって、
    ヘッド本体部と、
    前記ヘッド本体部に往復移動可能に装着された加圧部材と
    面を有し、前記ヘッド本体部に前記上面を向けて装着され、前記上面には貯留室となる凹部を有するとともに前記貯留室に液体を導入する導入流路と前記貯留室の液体を外部へ吐出する吐出流路を有する吐出ノズルと、
    前記ヘッド本体部と前記吐出ノズルの間に挟まれ、前記ヘッド本体部に着脱自在な板状部材であって開口部を備えたスペーサと、
    前記加圧部材を往復移動させて前記貯留室の容積を変化させることにより前記吐出流路から液体を吐出させる駆動部と、
    を備え、
    前記スペーサは、吐出対象の液体の物性に基づいて決定された厚みを有する、液体吐出装置。
  6. 前記スペーサは厚さの異なるものが複数個準備されており、前記吐出対象の液体の物性に基づいて選択された1つが前記ヘッド本体部装着されている、請求項5記載の液体吐出装置。
  7. 前記スペーサは複数の板状部材より構成されている、請求項5または6記載の液体吐出装置。
  8. 前記板状部材にはガスケットとして機能する素材が使用されている、請求項5から7のいずれかに記載の液体吐出装置。
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