JP2017136512A - 液体吐出装置 - Google Patents

液体吐出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2017136512A
JP2017136512A JP2016016826A JP2016016826A JP2017136512A JP 2017136512 A JP2017136512 A JP 2017136512A JP 2016016826 A JP2016016826 A JP 2016016826A JP 2016016826 A JP2016016826 A JP 2016016826A JP 2017136512 A JP2017136512 A JP 2017136512A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
storage chamber
spacer
discharge
main body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016016826A
Other languages
English (en)
Inventor
池田 浩二
Koji Ikeda
浩二 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Original Assignee
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd filed Critical Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority to JP2016016826A priority Critical patent/JP2017136512A/ja
Publication of JP2017136512A publication Critical patent/JP2017136512A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Coating Apparatus (AREA)

Abstract

【課題】物性の異なる複数種類の液体を吐出対象として所望の液体吐出性能を実現することができる液体吐出装置を提供することを目的とする。【解決手段】吐出ノズル装着部9に往復移動可能に装着された加圧部材11と、吐出ノズル装着部9に着脱自在な所定の厚みtを有する板状部材であって貯留室Sとなる開口部16aを備えたスペーサ16と、開口部16aを塞ぐ状態でスペーサ16を介して前記ヘッド本体部に装着され、貯留室Sに液体5を導入する導入流路23と、貯留室Sの液体5を外部へ吐出する吐出流路を備えたノズル部材17とを備え、貯留室Sの液体5を加圧部材11の一端部11bによって加圧することにより液体5を吐出する構成の液体吐出装置1において、スペーサ16の厚みtを設計情報によって規定される貯留室Sの定格容積VRに基づいて、さらに吐出対象の液体5の体積弾性率などの物性に基づいて決定する。【選択図】図3

Description

本発明は、貯留室の液体を加圧することにより液体を吐出する液体吐出装置に関するものである。
電子機器製造分野など各種の技術分野では、接着剤やクリームはんだなどの液体を液滴状態で吐出する液体吐出装置が広く用いられている。吐出対象の液体には高粘度のものが多いため、この種の液体を吐出対象とする液体吐出装置として、貯留室内に収容された液体を加圧することにより吐出孔より吐出する構成が知られている(例えば特許文献1参照)。この特許文献例に示す先行技術では、ヘッド本体部に形成された開口部に一部が移動自在に挿入されこの移動により液体を押圧する第1部材(加圧部材)と、液体を吐出する吐出孔が設けられた第2部材(吐出ノズル)とによって液体が貯留される貯留室を形成し、第1部材と開口部との間をシール部材によって密封する構成を採用している。そしてこの構成により、液体の吐出時に貯留室に外部から空気が吸い込まれるのを防止することができ、安定した液体の吐出が維持できるようになっている。
特開2014−51080号公報
液体吐出装置の用途は様々であり、用途に応じて物性の異なる種々の液体が吐出対象とされることから、液体吐出装置にもこのような物性を考慮した構成が求められる。例えば吐出対象の液体の圧縮性を示す指標である体積弾性率の異なる液体を対象とする場合には、液体が加圧される貯留室の定格容積を対象とする液体の体積弾性率に応じた最適値に設定することが望ましい。具体例で云えば、圧縮性が大きい液体の場合には、加圧時の圧縮による吐出応答への影響を少なくするため、貯留室の定格容積を小さくすることが望ましい。
しかしながら上述の先行技術においては、貯留室の定格容積を調整することが可能な構成とはなっていなかった。このため、貯留室の定格容積は必ずしも吐出対象の液体の体積弾性率などの物性に応じた最適値とはなっておらず、所望の液体吐出性能を実現することが困難であった。このように、従来の液体吐出装置には、貯留室の定格容積を調整することができないことに起因して、物性の異なる複数種類の液体を吐出対象として所望の液体吐出性能を実現することが困難であるという課題があった。
そこで本発明は、物性の異なる複数種類の液体を吐出対象として所望の液体吐出性能を実現することができる液体吐出装置を提供することを目的とする。
本発明の液体吐出装置は、貯留室の液体を加圧することにより液体を吐出する液体吐出装置であって、ヘッド本体部と、前記ヘッド本体部に往復移動可能に装着された加圧部材と、前記ヘッド本体部に着脱自在な所定の厚みを有する板状部材であって前記貯留室となる開口部を備えたスペーサと、前記開口部を塞ぐ状態で前記スペーサを介して前記ヘッド本体部に装着され、前記貯留室に液体を導入する導入流路と、前記貯留室の液体を外部へ吐出する吐出流路を備えたノズル部材と、前記加圧部材を往復移動させて前記貯留室の容積を変化させることにより前記吐出流路から液体を吐出させる駆動部と、を備え、前記スペーサは、設計情報によって規定される前記貯留室の定格容積に基づいて決定された厚みを有する。
本発明の液体吐出装置は、貯留室の液体を加圧することにより液体を吐出する液体吐出装置であって、ヘッド本体部と、前記ヘッド本体部に往復移動可能に装着された加圧部材と、前記ヘッド本体部に着脱自在な所定の厚みを有する板状部材であって前記貯留室となる開口部を備えたスペーサと、前記開口部を塞ぐ状態で前記スペーサを介して前記ヘッド本体部に装着され、前記貯留室に液体を導入する導入流路と、前記貯留室の液体を外部へ吐出する吐出流路とを備えたノズル部材と、前記加圧部材を往復移動させて前記貯留室の容積を変化させることにより前記吐出流路から液体を吐出させる駆動部と、を備え、前記スペーサは、吐出対象の液体の物性に基づいて決定された厚みを有する。
本発明によれば、物性の異なる複数種類の液体を吐出対象として所望の液体吐出性能を実現することができる。
本発明の一実施の形態の液体吐出装置の構成説明図 本発明の一実施の形態の液体吐出装置の吐出ヘッドの断面図 本発明の一実施の形態の液体吐出装置の吐出ヘッドにおける貯留室の構成説明図 本発明の一実施の形態の液体吐出装置における吐出ノズルの分解斜視図 本発明の一実施の形態の液体吐出装置における吐出ノズルの斜視図 本発明の一実施の形態の液体吐出装置の吐出対象となる液体の物性と貯留室の高さとの相関を示す説明図 本発明の一実施の形態の液体吐出装置における吐出ノズル(変形例1)の構成説明図 本発明の一実施の形態の液体吐出装置における吐出ノズル(変形例2)の構成説明図 本発明の一実施の形態の液体吐出装置における吐出ノズル(変形例3)の構成説明図 本発明の一実施の形態の液体吐出装置における吐出ノズル(変形例4)の構成説明図 本発明の一実施の形態の液体吐出装置における吐出ノズル(変形例5)の構成説明図
次に本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。まず図1を参照して、液体吐出装置1の全体構成を説明する。図1において、液体吐出装置1は貯留室の液体を加圧することにより液体を吐出する機能を有するものであり、吐出対象の液体を供給する液体供給部2および供給された液体を吐出する吐出ヘッド3を備えている。
液体供給部2は、液体5を貯留するシリンジ形状のタンク4および空圧供給源であるエアコンプレッサ6を備えている。エアコンプレッサ6は電空レギュレータによって所定の圧力に調整された空圧をタンク4に送給する。これによりタンク4内の液体5は空圧によって押し出され、液送管7を介して吐出ヘッド3に供給される。
吐出ヘッド3は、底板部9aを有し上側が開口したコ字形状の吐出ノズル装着部9を有しており、吐出ノズル装着部9の開口側には平板形状のベース部8が装着されている。ベース部8および吐出ノズル装着部9は、吐出ヘッド3の本体を構成するヘッド本体部10となっている。吐出ノズル装着部9の底板部9aの下面には、スペーサ16を介してノズル部材17が装着されている。スペーサ16およびノズル部材17は、液体5を吐出する吐出ノズル18を構成する。
吐出ノズル装着部9には、環状バネ13を介して加圧部材11が装着されており、さらに加圧部材11とベース部8との間には圧電素子よりなるアクチュエータ12が配設されている。アクチュエータ12はアクチュエータ制御部14によって制御されて上下方向へ伸縮動作を行い、ベース部8はアクチュエータ12の伸張時の上向きの反力を支持する。これにより、アクチュエータ12の下面に配設された加圧部材11は往復移動して、液送管7およびノズル部材17を介して貯留室S(図2、図3参照)に供給された液体5を、以下に説明する構成により吐出させる。
次に図2、図3を参照して、吐出ヘッド3の詳細構成を説明する。吐出ノズル装着部9は平板形状の底板部9aの両側端部から側板部9dを上方に延出させた構成となっており、側板部9dの上端部にはベース部8が固定装着されている。ベース部8の下面に上面を当接させたアクチュエータ12の下面には、加圧部材11が配設されている。
加圧部材11は円板形状の径大部11aから円柱形状の一端部11b(図4参照)を下方に突出させた形状を有している。加圧部材11を吐出ノズル装着部9に装着した状態では、吐出ノズル装着部9の底板部9aに設けられた円形の開口部9cに、一端部11bが往復動可能に嵌合する。この状態では、一端部11bの外周面のパッキン溝に装着された第2のパッキン19Bによって、開口部9cと一端部11bの外周面とが密封される。すなわち加圧部材11はヘッド本体部10にアクチュエータ12に駆動されて往復動可能に装着され、一端部11bがヘッド本体部10からアクチュエータ12による往復動方向に突出した構成となっている。また底板部9aの上面と径大部11aの下面との間には、環状バネ13が介在している。
吐出ノズル装着部9の装着面9bには、第1ガスケット20Aを介してスペーサ16が装着されている。スペーサ16は、ヘッド本体部10に着脱自在な所定の厚みt(図3参照)を有する板状部材であり、スペーサ16には開口部9cと同径もしくはやや小径サイズの開口部16aが、スペーサ16の厚みを貫通して設けられている。加圧部材11がヘッド本体部10の吐出ノズル装着部9に装着された状態では、吐出ノズル装着部9から下方へ突出する一端部11bは、開口部16aによって包囲される。
図3に示すように、開口部16aの上部には第1のパッキン19Aを保持するための保持部16bが形成されている。保持部16bに第1のパッキン19Aを保持させることにより、第1のパッキン19Aはスペーサ16と加圧部材11の一端部11bの側面の間に位置する。これにより、貯留室Sの液体5が開口部9cの側面と一端部11bの側面との間の隙間に進入するのが防止される。このように、第1のパッキン19Aを保持するための保持部16bを開口部16aの上部に設けることにより、保持部16bを形成するための加工を容易にするとともに、保持部16bに侵入した液体5やその他の異物の清掃を容易に行うことができる。
スペーサ16の下面側には第2ガスケット20Bを介してノズル部材17が装着されている。ノズル部材17は開口部16aを塞ぐ状態でスペーサ16に装着され、この状態では、ノズル部材17の装着面17aと一端部11bの下端面11cとの間に貯留室Sが形成される。すなわちスペーサ16は貯留室Sとなる開口部16aを備えている。本実施の形態においては、貯留室Sの定格容積VR(アクチュエータ12が収縮状態にあって加圧部材11が上死点に位置している状態における貯留室Sの容積)を、スペーサ16の厚みtを変えることによって調整するようにしている。
貯留室Sの定格容積VRは、吐出ヘッド3の各部の寸法諸元を示す設計情報によって規定される。この設計情報において、加圧部材11の径サイズは通常は固定されていることから、貯留室Sの定格容積VRを調整する方法として、スペーサ16の厚みtを定格容積VRに応じて決定するようにしている。すなわちスペーサ16は、設計情報によって規定される貯留室Sの定格容積VRに基づいて決定された厚みtを有する。本実施の形態においては、スペーサ16は、厚さtの異なるもの(t1,t2,t3・・)が、予め複数個準備されており、貯留室Sの定格容積VRに基づいてこれらの中から選択された1つが、ヘッド本体部10の吐出ノズル装着部9に装着される。
なお、ここではスペーサ16の上面に第1ガスケット20A、下面に第2ガスケット20Bを装着する例を示したが、スペーサ16の下面の第2ガスケット20Bは必須ではなく、少なくともヘッド本体部10の吐出ノズル装着部9とスペーサ16の間に第1ガスケット20Aを備えていればよい。特に、スペーサ16がガスケット機能を有さない材料で形成されている場合は、第1ガスケット20Aを装着する必要がある。このように第1ガスケット20Aを備えることにより、洗浄液や飛び散って付着した液体5がヘッド本体部10とスペーサ16の間から侵入して、加圧部材11の一端部11bと底板部9aの隙間に入り込むのを防止することができる。一方、スペーサ16がゴム等のガスケット機能を備えた材料で形成されている場合は、第1ガスケット20Aと第2ガスケット20Bを特別に備える必要はない。
図2において、ノズル部材17の一方側の側面には、図1に示す液送管7と接続されるジョイント22が植設されている。ジョイント22には内部に液送管7を介して送給された液体5(矢印a)を受け入れる入口部22aが設けられている。入口部22aは、ノズル部材17の内部に設けられ貯留室Sに液体5を導入する導入流路23と連通している。すなわち導入流路23はノズル部材17の側面に形成された入口部22aと、ノズル部材17の装着面17a(図3参照)に開口した出口部23aを介して貯留室Sと連通している。出口部23aは貯留室Sに吐出対象の液体5を供給する供給孔として機能する。
ここで導入流路23はノズル部材17の側面に開口した入口部22aから出口部23aに向かって傾斜した形状となっている。これにより導入流路23はノズル部材17内部において屈曲部のない直線状に形成される。このため導入流路23内部において残留した液体5や異物などによる目詰まりが発生しにくい構造とすることができる。さらに液体の交換時などに必要とされるメンテナンス作業において、クリーニングピンなどのツールを導入流路23に挿通させて、容易に導入流路23の内部を清掃することが可能となっている。
ノズル部材17には、貯留室Sからノズル部材17の下面に設けられた吐出口24に連通して貯留室Sの液体5を外部へ吐出する吐出流路24aが設けられている。吐出流路24aは下方の径寸法が絞られたテーパ孔形状となっており、貯留室S側にいくに従って径が大きくなっている。ここで、吐出口24の位置は貯留室S内における中心位置から出口部23aと反対側に隔てた配置となっている。このような配置とすることにより、一端部11bを貯留室S内で往復移動させる液吐出において出口部23aから貯留室S内に供給された液体5は、貯留室S内にエアだまりを形成することなく全体を充填し、貯留室S内にエアだまりが残留することによる吐出不良を防止することができる。
液体吐出装置1による液体5の吐出に際しては、まず液体供給部2から液送管7および導入流路23を介して貯留室S内に液体5を供給する。次いでアクチュエータ制御部14によってアクチュエータ12を充電し、環状バネ13による付勢力に抗して加圧部材11を所定のストロークだけ伸張させる。これにより貯留室Sの容積が変化して、吐出流路24aを介して吐出口24から液体5が吐出される。そして吐出後にはアクチュエータ12を放電することによりアクチュエータ12の伸張を元に戻し、環状バネ13の付勢力により加圧部材11が押し上げられて次回の液吐出が可能な状態となる。すなわちアクチュエータ12、環状バネ13、アクチュエータ制御部14は、加圧部材11を往復移動させて貯留室Sの容積を変化させることにより、吐出流路24aから液体5を吐出させる駆動部15となっている。
図4は、吐出ノズル装着部9の装着面9bに組み付けられる部品を分解した斜視図を示している。すなわち、これらの部品を組み付ける際には、吐出ノズル装着部9の装着面9bから突出した加圧部材11の一端部11bに、第1のパッキン19Aを装着する。次いで、第1ガスケット20A、スペーサ16、第2ガスケット20Bおよびノズル部材17を順次重ねる。そしてノズル部材17の吐出面17bに設けられた締結孔17cに締結ボルト25を挿通させて、装着面9bに形成されたねじ孔9eに螺合させてねじ締結する。これにより図5に示すように、吐出ノズル装着部9の装着面9bには、スペーサ16、ノズル部材17を重ねた吐出ノズル18が、締結ボルト25によりねじ締結された状態となる。
次に図6を参照して、液体5の吐出における貯留室Sの貯留室高さhおよび液体5の物性との関連について説明する。図6(a)に示す貯留室Sの定格容積VRは、一端部11bの径サイズが一定という条件では、ノズル部材17の装着面17aと一端部11bの下端面11cとの間のクリアランスである貯留室高さhに比例する。換言すれば、このような条件下では定格容積VRと貯留室高さhとは技術的に等価である。このような構成の貯留室Sを有する液体吐出装置1においては、液滴吐出特性(ここでは吐出口24から吐出される液滴の飛翔速度v)と貯留室高さhとは相関があり、飛翔速度vが極大となるような最適の貯留室高さhが存在する。
そして飛翔速度vが極大となる最適の貯留室高さhは液体5の種類によって一定ではなく、物性が異なる液体5については最適の貯留室高さhも異なった値を示す。ここで液体5の物性値としては、液体5を加圧部材11によって加圧する際の液体5の圧縮挙動を示す体積弾性率を挙げることができる。さらに考慮対象とする物性値として、体積弾性率に加えて液体5の粘度の時間依存性を示すチクソ比を併用してもよい。
図6(b)は、このように物性値(ここでは体積弾性率)の異なる2種類の液体5(液体5A,5B)について、貯留室高さhを変化させた場合の飛翔速度vの変化を、それぞれグラフA、グラフBで示したものである。すなわち液体5Aについては、貯留室高さhが高さh1の状態で最大の飛翔速度vが得られる。これに対し、物性値が異なる液体5Bについては、貯留室高さhが高さh2よりも大きい高さh2の状態で最大の飛翔速度vが得られることを示している。
液体吐出装置1を稼働させて吐出ヘッド3から液体5を吐出させるに際しては、まず吐出対象の液体5の物性に対応して、最大の飛翔速度vを得ることができる最適な貯留室高さhを、予め準備された図6(b)に示すグラフなどのデータから選定する。次いでこのような最適な貯留室高さhを実現することができるような厚みtのスペーサ16を選定する。換言すれば選定されて使用されるスペーサ16は、吐出対象の液体5の物性に基づいて決定された厚みtを有するものとなっている。このように、貯留室Sにおいて吐出対象の液体5の物性に応じて最適な貯留室高さhが実現されるようにスペーサ16を選定することにより、物性の異なる複数種類の液体5を吐出対象として、所望の液体吐出性能を実現することが可能となっている。
なお、本実施の形態に示す液体吐出装置1では、吐出ノズル18における貯留室Sの貯留室高さhの調整方法として、図7〜図11に示すような複数の変形例が可能である。図7〜図10に示すノズル部材17は、図2、図3に示す基本例におけるものと同様の構成・機能を有するものである。
図7に示す変形例1では、吐出ノズル装着部9の装着面9bとノズル部材17の装着面17aとの間に、いずれも板状部材であって厚みtAの第1のスペーサ16Aと、厚みtBの第2のスペーサ16Bとを介在させるようにしている。第1のスペーサ16Aと第2のスペーサ16Bには、いずれも装着面17aに挟み込まれた状態で貯留室Sを構成する開口部16aが形成されている。第1のスペーサ16Aには、第1のパッキン19Aを保持するための保持部16bが形成されている。
また装着面9bと第1のスペーサ16Aとの間には第1ガスケット20Aが、第1のスペーサ16Aと第2のスペーサ16Bとの間には第2ガスケット20Bが、さらに第2のスペーサ16Bと装着面17aとの間には第3ガスケット20Cが挟み込まれる。この変形例1では、第1のスペーサ16Aの厚みtAと第2のスペーサ16Bの厚みtBに第2ガスケット20Bの厚みを加えた合計厚みが、図3、図6に示す基本例における厚みtに相当する。すなわち、吐出対象の液体5の物性に基づいて決定された厚みtが実現されるような、第1のスペーサ16A、第2のスペーサ16Bを選定して使用する。
さらに図8に示す変形例2は、図7と同様の第1のスペーサ16Aを用いる構成において、第2のスペーサ16Bの替わりに、複数枚の第2のスペーサ(ここではいずれも板状部材である第2のスペーサ16B1、16B2の2枚)を用いるようにしている。この例では、第1のスペーサ16Aの厚みtAに、第2のスペーサ16B1、16B2の厚みtB1、tB2および第2ガスケット20B、第3ガスケット20Cの厚みを加えた合計厚みが、図3、図6に示す基本例における厚みtに相当する。
すなわち、吐出対象の液体5の物性に基づいて決定された厚みtが実現されるような第1のスペーサ16A、第2のスペーサ16B1、16B2を選定して使用する。なお、第2のスペーサ16B1、16B2は同一厚みであっても、異なった厚みであってもよい。すなわち図7、図8に示す例では、図3、図6に示す基本例におけるスペーサ16の替わりに、複数の板状部材より構成される積層タイプのスペーサを用いるようにしている。
次に図9に示す変形例3は、図3、図6に示す基本例におけるスペーサ16の替わりに、ガスケットとして機能する樹脂などの素材が使用されたガスケットタイプのスペーサ16*を採用している。すなわち吐出ノズル装着部9の装着面9bとノズル部材17の装着面17aとの間には、厚みt*のスペーサ16*が介在している。スペーサ16*には装着面17aに挟み込まれた状態で貯留室Sを構成する開口部16aおよび第1のパッキン19Aを保持するための保持部16bが形成されている。
この例においては、スペーサ16*自体がガスケットの機能を有するため第1ガスケット20A、第2ガスケット20Bなどのガスケットは必要とされない。したがって厚みt*は、図3、図6に示す基本例における厚みtに、これら第1ガスケット20A、第2ガスケット20Bの厚みを加算したものが用いられる。
また図10に示す変形例4は、図9に示す例では単一のスペーサ16*を用いているのに対し、複数枚のガスケットタイプのスペーサ(ここではスペーサ16A*(厚みtA*)、スペーサ16B*(厚みtB*)、スペーサ16C*(厚みtC*)の3枚 )を用いている。これらのスペーサ16A*、16B*、16C*には、装着面17aに挟み込まれた状態で貯留室Sを構成する開口部16aが形成されており、最上層のスペーサ16A*には第1のパッキン19Aを保持するための保持部16bが形成されている。
この例においても同様に、スペーサ16A*、16B*、16C*自体がガスケットの機能を有するため、第1ガスケット20A、第2ガスケット20Bなどのガスケットは必要とされない。したがって厚みtA*、tB*、tC*の合計厚みが、図3、図6に示す基本例における厚みtに第1ガスケット20A、第2ガスケット20Bの厚みを加算した厚みと一致するように、厚みtA*、tB*、tC*を設定する。すなわち図10に示す例では、図3、図6に示す基本例におけるスペーサ16の替わりに、ガスケットとして機能する素材を使用した複数の板状部材より構成される積層タイプのスペーサを用いるようにしている。
さらに図11に示す変形例5では、ガスケットとして機能する素材で板状部材であるスペーサ16D*を形成するとともに、ノズル部材17Aとして一端部11bが嵌入する凹部17dが形成された形状のものを用いる例を示している。
すなわち図11(a)において、スペーサ16D*はガスケットとして機能する素材で形成され、厚みtD*を有する板状部材である。スペーサ16D*には、ノズル部材17Aの装着面17aに深さdで形成された凹部17dと連通する開口部16aおよび第1のパッキン19Aを保持するための保持部16bが形成されている。
ノズル部材17Aには、図3における導入流路23、吐出流路24aと同様の機能を有する導入流路23A、吐出流路24aが形成されている。スペーサ16D*およびノズル部材17Aの寸法設定において、厚みtD*および深さdは、以下に述べる貯留室Sの形成において、一端部11bの下端面11cと凹部17dの底面との間の隙間が、所望の貯留室高さhとなるように設定されている。
図11(b)は、上述構成のノズル部材17Aをスペーサ16D*を介して吐出ノズル装着部9の装着面9bに装着した状態を示している。この状態では、一端部11bはスペーサ16D*の開口部16aを挿通してノズル部材17Aの凹部17dに嵌入する。このとき厚みtD*および深さdは、上述のような寸法設定となっていることから、凹部17dには所望の貯留室高さhを有する貯留室Sが形成される。
上記説明したように、本実施の形態では、ヘッド本体部10の吐出ノズル装着部9に往復移動可能に装着された加圧部材11と、吐出ノズル装着部9に着脱自在な所定の厚みtを有する板状部材であって貯留室Sとなる開口部16aを備えたスペーサ16と、開口部16aを塞ぐ状態でスペーサ16に装着され、貯留室Sに液体5を導入する導入流路23と、貯留室Sの液体5を外部へ吐出する吐出流路24aを備えたノズル部材17とを備え、貯留室Sの液体5を加圧部材11によって加圧することにより液体5を吐出する構成の液体吐出装置1において、スペーサ16の厚みtを設計情報によって規定される貯留室Sの定格容積VRに基づいて、さらに吐出対象の液体5の体積弾性率などの物性に基づいて決定するようにしている。
これにより、貯留室Sの定格容積VRと技術的に等価の貯留室高さhを、吐出対象の液体5の物性に基づいて適正に設定することができる。したがって物性の異なる複数種類の液体5を吐出対象とする場合にあっても、所望の液体吐出性能を実現することが可能となっている。
本発明の液体吐出装置は、物性の異なる複数種類の液体を吐出対象として所望の液体吐出性能を実現することができるという効果を有し、液体を加圧することにより液体を吐出する技術分野において有用である。
1 液体吐出装置
2 液体供給部
3 吐出ヘッド
4 タンク
5 液体
8 ベース部
9 吐出ノズル装着部
9c 開口部
10 ヘッド本体部
11 加圧部材
11b 一端部
12 アクチュエータ
13 環状バネ
14 アクチュエータ制御部
15 駆動部
16,16* スペーサ
16a 開口部
17 ノズル部材
18 吐出ノズル
23 導入流路
24a 吐出流路
S 貯留室
h 貯留室高さ
VR 定格容積

Claims (8)

  1. 貯留室の液体を加圧することにより液体を吐出する液体吐出装置であって、
    ヘッド本体部と、
    前記ヘッド本体部に往復移動可能に装着された加圧部材と、
    前記ヘッド本体部に着脱自在な所定の厚みを有する板状部材であって前記貯留室となる開口部を備えたスペーサと、
    前記開口部を塞ぐ状態で前記スペーサを介して前記ヘッド本体部に装着され、前記貯留室に液体を導入する導入流路と、前記貯留室の液体を外部へ吐出する吐出流路を備えたノズル部材と、
    前記加圧部材を往復移動させて前記貯留室の容積を変化させることにより前記吐出流路から液体を吐出させる駆動部と、を備え、
    前記スペーサは、設計情報によって規定される前記貯留室の定格容積に基づいて決定された厚みを有する、液体吐出装置。
  2. 前記スペーサは、厚さの異なるものが複数個準備されており、前記貯留室の定格容積に基づいて選択された1つが前記ヘッド本体部に装着される、請求項1記載の液体吐出装置。
  3. 前記スペーサは複数の板状部材より構成されている、請求項1または2記載の液体吐出装置。
  4. 前記板状部材にはガスケットとして機能する素材が使用されている、請求項1から3のいずれかに記載の液体吐出装置。
  5. 貯留室の液体を加圧することにより液体を吐出する液体吐出装置であって、
    ヘッド本体部と、
    前記ヘッド本体部に往復移動可能に装着された加圧部材と、
    前記ヘッド本体部に着脱自在な所定の厚みを有する板状部材であって前記貯留室となる開口部を備えたスペーサと、
    前記開口部を塞ぐ状態で前記スペーサを介して前記ヘッド本体部に装着され、前記貯留室に液体を導入する導入流路と、前記貯留室の液体を外部へ吐出する吐出流路とを備えたノズル部材と、
    前記加圧部材を往復移動させて前記貯留室の容積を変化させることにより前記吐出流路から液体を吐出させる駆動部と、を備え、
    前記スペーサは、吐出対象の液体の物性に基づいて決定された厚みを有する、液体吐出装置。
  6. 前記スペーサは厚さの異なるものが複数個準備されており、前記吐出対象の液体の物性に基づいて選択された1つが前記ヘッド本体部装着されている、請求項5記載の液体吐出装置。
  7. 前記スペーサは複数の板状部材より構成されている、請求項5または6記載の液体吐出装置。
  8. 前記板状部材にはガスケットとして機能する素材が使用されている、請求項5から7のいずれかに記載の液体吐出装置。
JP2016016826A 2016-02-01 2016-02-01 液体吐出装置 Pending JP2017136512A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016016826A JP2017136512A (ja) 2016-02-01 2016-02-01 液体吐出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016016826A JP2017136512A (ja) 2016-02-01 2016-02-01 液体吐出装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017136512A true JP2017136512A (ja) 2017-08-10

Family

ID=59565313

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016016826A Pending JP2017136512A (ja) 2016-02-01 2016-02-01 液体吐出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017136512A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017136530A (ja) * 2016-02-02 2017-08-10 パナソニックIpマネジメント株式会社 液体吐出装置
JP2017136529A (ja) * 2016-02-02 2017-08-10 パナソニックIpマネジメント株式会社 液体吐出装置
JP7208667B1 (ja) 2021-10-12 2023-01-19 株式会社ナカリキッドコントロール 液体吐出装置

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013000857A (ja) * 2011-06-20 2013-01-07 Toyota Motor Corp ロボットハンド
JP2014026090A (ja) * 2012-07-26 2014-02-06 Xacti Corp レンズユニット及びこれを具えた撮像装置
JP2014051080A (ja) * 2012-09-10 2014-03-20 Panasonic Corp 液体吐出ヘッド、液体吐出装置及び液体吐出方法
JP2015157270A (ja) * 2014-02-25 2015-09-03 東京応化工業株式会社 ノズルおよび塗布装置
JP2015192992A (ja) * 2014-03-20 2015-11-05 東レ株式会社 ノズル及び塗液の排出方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013000857A (ja) * 2011-06-20 2013-01-07 Toyota Motor Corp ロボットハンド
JP2014026090A (ja) * 2012-07-26 2014-02-06 Xacti Corp レンズユニット及びこれを具えた撮像装置
JP2014051080A (ja) * 2012-09-10 2014-03-20 Panasonic Corp 液体吐出ヘッド、液体吐出装置及び液体吐出方法
JP2015157270A (ja) * 2014-02-25 2015-09-03 東京応化工業株式会社 ノズルおよび塗布装置
JP2015192992A (ja) * 2014-03-20 2015-11-05 東レ株式会社 ノズル及び塗液の排出方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017136530A (ja) * 2016-02-02 2017-08-10 パナソニックIpマネジメント株式会社 液体吐出装置
JP2017136529A (ja) * 2016-02-02 2017-08-10 パナソニックIpマネジメント株式会社 液体吐出装置
JP7208667B1 (ja) 2021-10-12 2023-01-19 株式会社ナカリキッドコントロール 液体吐出装置
JP2023057869A (ja) * 2021-10-12 2023-04-24 株式会社ナカリキッドコントロール 液体吐出装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9457372B2 (en) Viscous non-contact jetting method and apparatus
US9904298B2 (en) Metering valve and metering method
JP6582238B2 (ja) 液体吐出装置
JP2017136512A (ja) 液体吐出装置
JP2007260947A (ja) 液体供給装置及び液体噴射装置
JPWO2017122683A1 (ja) 液体材料吐出装置
WO2018155580A1 (ja) シール構造および該シール構造を備える装置
JP2007260948A (ja) 液体供給装置、液体供給装置の製造方法、及び液体噴射装置
JP6596661B2 (ja) 液体吐出装置
EP2130611A1 (en) Volatile liquid droplet dispenser device
JP6655777B2 (ja) 液体吐出装置
JP2007260949A (ja) 液体供給装置及び液体噴射装置
JP6596662B2 (ja) 液体吐出装置
JP6646809B2 (ja) 液体吐出用の吐出ノズル
JP6650576B2 (ja) 液体吐出装置
JP6650577B2 (ja) 液体吐出用の吐出ノズル
JP6655778B2 (ja) 液体吐出装置
US20220034698A1 (en) Metering system and method for controlling a metering system
JP6646810B2 (ja) 液体吐出装置
JP6846589B2 (ja) 液体吐出装置および液体吐出方法
JP6745262B2 (ja) ノンインパクト噴射吐出モジュール及び方法
CN109968811A (zh) 用于向介质施加流体的系统
JP5524637B2 (ja) 微小液滴吐出装置
JP2013139745A (ja) 粘性非接触噴射方法および装置
US20090153628A1 (en) Liquid supplying device and liquid ejecting apparatus

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20160525

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181107

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20190116

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190826

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190903

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191030

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20191126