JP2014051080A - 液体吐出ヘッド、液体吐出装置及び液体吐出方法 - Google Patents

液体吐出ヘッド、液体吐出装置及び液体吐出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】空気が貯留室に吸い込まれるのを抑制することができる液体吐出ヘッドを提供する。
【解決手段】液体を押圧する第1部材208と、第1部材208に対向して配置され、液体が貯留される貯留室215を第1部材208とともに形成する第2部材209と、第1部材208の少なくとも一部が第2部材209側に向かって移動自在に挿入される開口部203bを有するヘッド本体201と、第1部材208と開口部203bとの間に配置され、弾性変形されることによって第1部材208と開口部203bとの間を密封する第1シール部材213と、ヘッド本体201と第2部材209との間に配置され、貯留室215の外周部を規定するガスケット部材210と、第1部材208を第2部材209に対して近接及び離隔する押圧方向に相対的に変位させることにより、貯留室215の容積を増減させる作動部材211と、を備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、液体を押圧して液滴状に吐出する液体吐出ヘッド、液体吐出装置及び液体吐出方法に関する。
記録紙等に対してインクを液滴状に吐出するインクジェット技術が知られている。このインクジェット技術は、例えば、各種のデバイス製造過程におけるパターンの形成及び薄膜の形成等に応用されている。
このようなインクジェット技術には液体吐出装置が用いられる。液体吐出装置では、例えばシリンジ内の液体がプランジャによって液体吐出ヘッドに供給されることにより、液体吐出ヘッドから液体が液滴状に吐出される(例えば、特許文献1参照)。
従来の液体吐出ヘッドでは、ヘッド本体に第1部材及び第2部材が設けられている。第1部材及び第2部材は相互に対向して配置され、第1部材と第2部材との間には、液体が貯留される貯留室が形成されている。第1部材と第2部材との間にはリング状の弾性部材が配置され、この弾性部材によって貯留室の外周部が規定されている。なお、この弾性部材は、貯留室内の液体が外部に漏れるのを防止するシール機能をも有している。第1部材の内部には、液体を貯留室に供給するための供給孔が設けられ、第2部材の内部には、貯留室内の液体を外部に吐出するための吐出孔が設けられている。ヘッド本体には、第1部材の一部が移動自在に挿入される開口部が設けられている。さらに、ヘッド本体には、第1部材を第2部材に対して近接及び離隔する押圧方向に変位させるための作動部材が設けられている。
上述した液体吐出ヘッドによる液体の吐出は、例えば次のようにして行われる。第1部材が第2部材に対して近接する押圧方向に変位した際には、弾性部材が弾性変形することによって、貯留室の容積が減少する。これにより、貯留室内の液体に圧力が加わり、貯留室内の液体が吐出孔より外部に吐出される。第1部材が第2部材に対して離隔する押圧方向に変位した際には、弾性部材の弾性変形が復元することによって、貯留室の容積が増大する。これにより、シリンジからの液体が供給孔を通して貯留室内に供給される。
特開2008−307466号公報
上述した従来の液体吐出ヘッドでは、次のような問題が生じる。第1部材が第2部材に対して押圧方向に高速で変位した場合には、貯留室の容積が瞬間的に増大及び減少する。貯留室の容積が瞬間的に増大した際には、貯留室に比較的大きな負圧が生じる。このとき、弾性部材の弾性変形が復元する際に弾性部材のシール性が低下し、貯留室の外部の空気が、例えばヘッド本体の開口部と第1部材との間の隙間及び第1部材と第2部材との合わせ面等を通して貯留室に吸い込まれるおそれがある。貯留室に空気が吸い込まれた場合には、貯留室内の液体が貯留室に吸い込まれた空気とともに吐出孔より外部に吐出されてしまい、液体を安定して吐出することができない。
なお、このような問題が生じる原因は、弾性部材の設計の自由度の低さにある。すなわち、弾性部材のパラメータ(例えば、硬度及びディメンション等)は、液体の吐出時に良好な弾性変形をするのに最適な条件に設計される必要があるため、貯留室に空気が吸い込まれるのを防止するのに最適な条件に設計されることが難しい。
本発明は、上述した従来の課題を解決するものであり、その目的は、空気が貯留室に吸い込まれるのを抑制することができる液体吐出ヘッド、液体吐出装置及び液体吐出方法を提供することである。
本発明の一態様に係る液体吐出ヘッドは、液体を押圧することにより液体を液滴状に吐出する液体吐出ヘッドであって、液体を押圧する第1部材と、前記第1部材に対向して配置され、液体が貯留される貯留室を前記第1部材とともに形成する第2部材と、前記第1部材の少なくとも一部が前記第2部材側に向かって移動自在に挿入される開口部を有するヘッド本体と、前記第1部材と前記開口部との間に配置され、弾性変形されることによって前記第1部材と前記開口部との間を密封する第1シール部材と、前記ヘッド本体と前記第2部材との間に配置され、前記貯留室の外周部を規定するガスケット部材と、前記第1部材を前記第2部材に対して近接及び離隔する押圧方向に相対的に変位させることにより、前記貯留室の容積を増減させる作動部材と、を備え、前記貯留室には、液体を前記貯留室に供給する供給孔と、前記貯留室内の液体を外部に吐出する吐出孔とが連通されている。
本態様によれば、ヘッド本体と第2部材との間には、ガスケット部材が配置されている。このガスケット部材のシール性は、第2部材に対する第1部材の変位によらずほぼ一定であるので、外部の空気がヘッド本体と第2部材との間を通して貯留室に吸い込まれるのを抑制することができる。さらに、第1部材とヘッド本体の開口部との間は、第1シール部材により密封されている。この第1シール部材のシール性は、第2部材に対する第1部材の変位によらずほぼ一定であるので、外部の空気が第1部材とヘッド本体の開口部との間を通して貯留室に吸い込まれるのを抑制することができる。これにより、貯留室内の液体を安定して吐出することができる。
また、本発明の一態様に係る液体吐出ヘッドにおいて、さらに、前記第1部材と前記開口部との間において前記第1シール部材よりも前記第2部材側に配置され、弾性変形されることによって前記第1部材と前記開口部との間を密封する第2シール部材を備えるように構成してもよい。
本態様によれば、第2シール部材をさらに備えることにより、貯留室に空気が吸い込まれるのをより効果的に抑制することができる。
また、本発明の一態様に係る液体吐出ヘッドにおいて、前記第2シール部材は、前記第1部材の前記第2部材側における端部と前記開口部との間に配置され、且つ、前記ヘッド本体の前記第2部材側における端部と前記ガスケット部材との間に配置され、弾性変形されることによって前記第1部材と前記開口部との間を密封し、且つ、前記ヘッド本体と前記ガスケット部材との間を密封するように構成してもよい。
本態様によれば、ヘッド本体とガスケット部材との間が第2シール部材により密封されるので、ヘッド本体と第2部材との間にガスケット部材を挟持する際の圧力を低減することができる。これにより、ヘッド本体と第2部材との間にガスケット部材を挟持する構成を簡略化することができる。
また、本発明の一態様に係る液体吐出ヘッドにおいて、さらに、前記貯留室の外周部に配置され、前記押圧方向に移動する前記第1部材と前記第2部材との間に挟持されて弾性変形されることによって、前記第1部材と前記開口部との間を密封する第3シール部材を備えるように構成してもよい。
本態様によれば、第3シール部材をさらに備えることにより、貯留室に空気が吸い込まれるのをより効果的に抑制することができる。
また、本発明の一態様に係る液体吐出ヘッドにおいて、前記第2部材は、前記貯留室へ液体が供給される前記供給孔及び前記貯留室から液体が吐出される前記吐出孔を有し、且つ、前記ヘッド本体に対して着脱自在に取り付けられているように構成してもよい。
本態様によれば、第2部材をヘッド本体から取り外すことにより、第2シール部材の洗浄及び交換等のメンテナンスや、第2部材の液体の経路である供給孔や吐出孔及び第1部材と第2部材との間にて構成される貯留室の洗浄等のメンテナンスを容易に行うことができる。
また、本発明の一態様に係る液体吐出ヘッドにおいて、さらに、前記ヘッド本体の前記第2部材側における端部に着脱自在に取り付けられ、前記第2部材側より前記押圧方向に前記第2シール部材を支持する支持部材を備え、前記第2部材側における前記ヘッド本体の開口部の端部には、前記第2シール部材が収容される第2シール部材用凹部が設けられ、前記支持部材は、前記押圧方向における、前記第2シール部材用凹部に収容された前記第2シール部材と前記ガスケット部材との間に挟持されており、前記第2部材は、前記ヘッド本体に対して着脱自在に取り付けられているように構成してもよい。
本態様によれば、第2シール部材を第2部材側から支持部材によって支持することにより、第2シール部材を第2シール部材用凹部に安定して収容することができる。
また、本発明の一態様に係る液体吐出ヘッドにおいて、前記第1部材は、前記第2部材に対向して配置され、前記押圧方向に対して直交する方向の外向きにフランジ状に延びる第1突出部を有する第1分割体と、前記押圧方向に前記第1分割体を前記第2部材に対して挟んで前記第2部材とは反対側に配置され、前記押圧方向に対して直交する方向の外向きに延びる第2突出部を有する第2分割体と、を有し、前記第1分割体は、前記第2分割体に対して前記押圧方向に着脱自在に取り付けられ、前記第1突出部と前記第2突出部との間には、前記第1シール部材が収容される第1シール部材用凹部が形成されており、前記第2部材は、前記ヘッド本体に対して着脱自在に取り付けられているように構成してもよい。
本態様によれば、第1分割体を第2分割体から取り外すことにより、第1シール部材のメンテナンス(例えば、洗浄及び交換等)をより容易に行うことができる。
また、本発明の一態様に係る液体吐出ヘッドにおいて、前記ガスケット部材は、前記第2部材の前記供給孔と連通される第1開口部と、前記貯留室の外周部を規定し、且つ、前記第2部材の前記吐出孔と連通される第2開口部と、前記第1開口部と前記第2開口部とを相互に連通する連通部と、を有するように構成してもよい。
本態様によれば、第2部材の製造工程における供給孔の切削加工を容易に行うことができる。
本発明の一態様に係る液体吐出装置は、上述したいずれか一態様の液体吐出ヘッドと、大気圧以上の圧力を有する液体を前記液体吐出ヘッドの供給孔に供給する供給部と、前記液体吐出ヘッドの作動部材の動作を制御する作動制御部と、を備える。
本態様によれば、ヘッド本体と第2部材との間には、ガスケット部材が配置されている。このガスケット部材のシール性は、第2部材に対する第1部材の変位によらずほぼ一定であるので、外部の空気がヘッド本体と第2部材との間を通して貯留室に吸い込まれるのを抑制することができる。さらに、第1部材とヘッド本体の開口部との間は、第1シール部材により密封されている。この第1シール部材のシール性は、第2部材に対する第1部材の変位によらずほぼ一定であるので、外部の空気が第1部材とヘッド本体の開口部との間を通して貯留室に吸い込まれるのを抑制することができる。これにより、貯留室内の液体を安定して吐出することができる。
本発明の一態様に係る液体吐出方法は、液体を押圧する第1部材と、前記第1部材に対向して配置され、液体が貯留される貯留室を前記第1部材とともに形成する第2部材と、前記第1部材の少なくとも一部が前記第2部材側に向かって移動自在に挿入される開口部を有するヘッド本体と、前記第1部材と前記開口部との間に配置され、弾性変形されることによって前記第1部材と前記開口部との間を密封する第1シール部材と、前記ヘッド本体と前記第2部材との間に配置され、前記貯留室の外周部を規定するガスケット部材と、前記第1部材を前記第2部材に対して近接及び離隔する押圧方向に相対的に変位させることにより、前記貯留室の容積を増減させる作動部材と、を備える液体吐出ヘッドを用いて、液体を押圧することにより液体を液滴状に吐出する液体吐出方法であって、前記作動部材によって前記第1部材を前記第2部材に対して近接する前記押圧方向に相対的に変位させ、前記貯留室の容積を減少させることにより前記貯留室内の液体を吐出孔より外部に吐出する液体吐出ステップと、前記作動部材によって前記第1部材を前記第2部材に対して離隔する前記押圧方向に相対的に変位させ、前記貯留室の容積を増大させることにより液体を供給孔より前記貯留室に供給する液体供給ステップと、を含む。
本態様によれば、ヘッド本体と第2部材との間には、ガスケット部材が配置されている。このガスケット部材のシール性は、第2部材に対する第1部材の変位によらずほぼ一定であるので、外部の空気がヘッド本体と第2部材との間を通して貯留室に吸い込まれるのを抑制することができる。さらに、第1部材とヘッド本体の開口部との間は、第1シール部材により密封されている。この第1シール部材のシール性は、第2部材に対する第1部材の変位によらずほぼ一定であるので、外部の空気が第1部材とヘッド本体の開口部との間を通して貯留室に吸い込まれるのを抑制することができる。これにより、貯留室内の液体を安定して吐出することができる。
本発明によれば、空気が貯留室に吸い込まれるのを抑制することができ、貯留室内の液体を安定して吐出することができる。
本発明の実施の形態に係る液体吐出装置の構成を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る液体吐出ヘッドの外観を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る液体吐出ヘッドを分解した状態で示す斜視図である。 貯留室に液体が供給される状態での、図2中のA−A線により切断した液体吐出ヘッドの断面図である。 貯留室内の液体が外部に吐出される状態での、図2中のA−A線により切断した液体吐出ヘッドの断面図である。 図4中のB−B線により切断した、吐出される液体が充填され且つ押圧される貯留室を示す断面図である。 本発明の実施の形態2に係る液体吐出ヘッドを示す断面図である。 本発明の実施の形態3に係る液体吐出ヘッドを示す断面図である。 図8の液体吐出ヘッドの一部を分解した状態を示す断面図である。 本発明の実施の形態3の変形例に係る液体吐出ヘッドを分解した状態を示す断面図である。 図9Bの液体吐出ヘッドの一部を拡大して示す断面図である。 本発明の実施の形態3の他の変形例に係る液体吐出ヘッドの一部を拡大して示す断面図である。 本発明の実施の形態4に係る液体吐出ヘッドを示す断面図である。 本発明の実施の形態5に係る液体吐出ヘッドを示す断面図である。 本発明の実施の形態6に係る液体吐出ヘッドを示す断面図である。 図12の液体吐出ヘッドの一部を分解した状態を示す断面図である。 本発明の実施の形態7に係る液体吐出ヘッドを示す断面図である。 図14のガスケット部材を示す平面図である。
以下、本発明の一態様に係る液体吐出ヘッド、液体吐出装置及び液体吐出方法について、図面を参照しながら説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序等は、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示したものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る液体吐出装置の構成を示す斜視図である。図示の液体吐出装置10は、装置基台101と、装置基台101に対して主走査方向(図1においてX軸方向)に往復移動自在に支持されたヘッド102と、装置基台101に対して副走査方向(図1においてY軸方向)に往復移動自在に支持されたステージ103と、を備えている。
装置基台101には、ヘッド移動機構104が支持されている。このヘッド移動機構104は、主走査方向に延びるキャリッジ軸105と、キャリッジ軸105に往復移動自在にガイドされるキャリッジ106と、を含んでいる。キャリッジ106には、ヘッド102が支持されている。例えばモータ等の駆動源(図示せず)によりキャリッジ106がキャリッジ軸105上を往復移動することによって、ヘッド102は、装置基台101に対して主走査方向に往復移動される。なお、ヘッド102には、例えばシリコン樹脂(シリコンオイル)等の液体を押圧して液滴状に吐出する液体吐出ヘッド20(後述する)が1個又は複数個設けられている。
また、装置基台101には、ステージ移動機構107が支持されている。このステージ移動機構107は、副走査方向に延び、且つ、間隔を置いて配置された一対のステージ軸108a,108bを含んでいる。一対のステージ軸108a,108bには、ステージ103が往復移動自在にガイドされている。ステージ103の上面には、例えば記録紙や基板、トレイ等の配置された部品等の対象物109が支持されている。例えばモータ等の駆動源(図示せず)によりステージ103が一対のステージ軸108a,108b上を往復移動することによって、ステージ103は、装置基台101に対して副走査方向に往復移動される。
本実施の形態の液体吐出装置10では、ヘッド102とステージ103上の例えば基板やトレイに配置された部品等の対象物109とをそれぞれ装置基台101に対して相対的に移動させながら、ヘッド102から液体を対象物109に向けて液滴状に吐出する。これにより、対象物109上に液体がドット状に付着し、例えば対象物109上に所望のパターン又は薄膜等を形成することができる。
次に、図2〜図6を用いて、本実施の形態1の液体吐出ヘッド20の構成について説明する。図2は、本発明の実施の形態1に係る液体吐出ヘッドの外観を示す斜視図である。図3は、本発明の実施の形態1に係る液体吐出ヘッドを分解した状態で示す斜視図である。図4は、貯留室に液体が供給される状態での、図2中のA−A線により切断した液体吐出ヘッドの断面図である。図5は、貯留室内の液体が外部に吐出される状態での、図2中のA−A線により切断した液体吐出ヘッドの断面図である。図6は、図4中のB−B線により切断した、吐出される液体が充填され且つ押圧される貯留室を示す断面図である。
図2〜図5に示すように、図示の液体吐出ヘッド20は、ヘッド本体201を備えている。ヘッド本体201は、相互に締結された第1の保持体としての保持体202及び第2の保持体としての蓄熱体203を有している。
蓄熱体203は、上面に開口部203aを有する容器形状に構成されている。蓄熱体203の底部には、第1部材208(後述する)の下端部が移動自在に挿入される開口部203bが設けられている。蓄熱体203は、熱伝導性の高い材質、例えば銅及びアルミニウム等で構成されている。なお、蓄熱体203は、線膨張係数が相対的に小さい銅で構成されるのが好ましい。図4及び図5に示すように、蓄熱体203の底面近傍における外面には、供給部110(後述する)を保持するためのホルダ204が設けられている。なお、図2及び図3においては、ホルダ204の図示を省略している。
蓄熱体203の内面には、蓄熱体203を加熱するための加熱部材205が2個取り付けられている。加熱部材205は、例えば電気ヒータ、セラミックスヒータやチップ抵抗によるヒータ等で構成されている。加熱部材205からの熱が蓄熱体203に伝達されることによって、蓄熱体203が所定の温度(例えば、30〜80℃)に保たれる。
保持体202は、蓄熱体203の開口部203aを覆うようにして、蓄熱体203の上面に取り付けられている。保持体202は、剛性を有する材質、例えばステンレス等で構成されている。
保持体202と蓄熱体203との間には、断熱部材206が配置されている。断熱部材206は、断熱性を有する材質、例えばpeek等の樹脂で構成されている。断熱部材206の断熱作用により、蓄熱体203から保持体202への熱の伝達が遮断される。
保持体202と蓄熱体203とは、例えば4本のネジ207によって相互に且つ強固に締結されている。4本のネジ207はそれぞれ、保持体202、断熱部材206及び蓄熱体203を貫通して延びている。4本のネジ207はそれぞれ、例えばセラミック材等の低熱膨張材料で構成されている。
上述したヘッド本体201には、第1部材208、第2部材209、ガスケット部材210、作動部材211、付勢部材212及び第1シール部材213が設けられている。
第1部材208は、例えば円柱状の押圧部208aと、押圧部208aの上端部における外面に設けられたフランジ状の支持部208bとで構成されている。支持部208bは、ヘッド本体201の内部において、押圧方向に対して直交する方向における外向きに延びている。ここで、「押圧方向」とは、第1部材208が第2部材209に対して近接及び離隔する方向であり、図2〜図5におけるZ軸方向である。第1部材208の押圧部208aの少なくとも一部は、第2部材209側に向かって蓄熱体203の開口部203bに移動自在に挿入され、第1部材208の支持部208bは、蓄熱体203の底部よりもやや上側に配置されている。第1部材208の押圧部208aの外周面には、リング状に延びる第1シール部材用凹部208cが設けられている。なお、第1部材208は、例えばステンレス鋼等で構成されている。
第1シール部材213は、例えば、XY平面視でリング状に構成されたOリングである。この第1シール部材213は、第1部材208の押圧部208aの外周側に設けられた第1シール部材用凹部208cに収容されている。これにより、第1シール部材213は、第1部材208の押圧部208aとヘッド本体201の蓄熱体203の開口部203bとの間に配置されている。第1シール部材213は、弾性及び耐薬品性を有する材料、例えばフッ素ゴム及びシリコンゴム等で構成されている。第1シール部材213が第1部材208の押圧部208aと蓄熱体203の開口部203bとの間に挟持されて弾性変形されることにより、第1部材208の押圧部208aと蓄熱体203の開口部203bとの間が第1シール部材213により密封される。すなわち、この第1シール部材213は、貯留室215の外部の空気が第1部材208の押圧部208aと蓄熱体203の開口部203bとの間を通して貯留室215に吸い込まれるのを防止するとともに、貯留室215内の液体が第1部材208の押圧部208aと蓄熱体203の開口部203bとの間を通して貯留室215の外部に漏れるのを防止するシール機能を有している。
第2部材209は、第1部材208の押圧部208aの下端面と対向するようにして、ガスケット部材210を介して蓄熱体203の底部側に例えば4本のネジ214によって着脱自在に取り付けられている。第2部材209は、熱伝導性の高い材質、例えばステンレス鋼やセラミック材等で構成されている。第2部材209は、蓄熱体203と熱的に接続されている。これにより、加熱部材205により加熱された蓄熱体203の熱が、ガスケット部材210及び第2部材209を介して吐出孔218(後述する)に充填された液体に伝達される。ここで、「熱的に接続される」とは、蓄熱体203の熱を第2部材209に十分に伝達できる程度に、蓄熱体203と第2部材209とが直接的又は間接的に接触されている状態をいう。また、「間接的に接触」とは、蓄熱体203と第2部材209との間に、例えば熱伝導性の高い材料で構成されたガスケット部材210等が配置されている状態をいう。
第1部材208に対向する第2部材209の上面側の面である第2部材209の上端面と第1部材208の押圧部208aの下端面とによって、液体が貯留される貯留室215が形成される。第1部材208の押圧部208aの下端面は、貯留室215の上面を規定する。第2部材209の上端面は、貯留室215の下面を規定する。また、第2部材209の下端面には、第1部材208とは反対側の押圧方向に突出する凸部216が設けられている。第2部材209の外面には、押圧方向に対して直交する方向に延びる継手部材217が設けられている。この継手部材217は、例えばステンレス等で構成されている。
第2部材209の内部には、貯留室215と連通された吐出孔218が形成されている。この吐出孔218は、押圧方向に対して略平行に延びている。吐出孔218の流入部218aは、その断面積が貯留室215に向けて漸増するテーパ状に構成され、貯留室215と連通されている。吐出孔218の吐出部218bは、その断面積が貯留室215と反対側に向けて漸減するテーパ状に構成されることにより径が縮小され、液体吐出ヘッド20の外部と連通されている。吐出孔218の吐出部218bは、第2部材209の下方側の凸部216の下端面に開口されている。
さらに、第2部材209の内部には、貯留室215と継手部材217とに連通された供給孔219が形成されている。この供給孔219は、液体吐出ヘッド20の外部から継手部材217を介して液体が流入する流入部219aと、貯留室215に液体が流出する流出部219bと、を有している。流入部219aと流出部219bとは相互に連通されている。流入部219aは、押圧方向に対して直交する方向に延び、継手部材217と連通されている。流出部219bは、押圧方向に対して略平行な方向に延び、貯留室215と連通されている。
なお、図6に示すように、吐出孔218と供給孔219の流出部219bとは、押圧方向に対して平行な方向でずれた位置に配置されている。供給孔219の流出部219bは、押圧方向に対して直交する方向における貯留室215の一端側に連通されている。吐出孔218は、押圧方向に対して直交する方向における貯留室215の他端側に連通されている。
ガスケット部材210は、薄い板状に構成されている。このガスケット部材210は、ヘッド本体201の蓄熱体203と第2部材209との間に配置されている。ガスケット部材210は、例えばステンレス等の比較的硬度が高い金属や硬質樹脂の基材の上下面を、基材に比べて硬度が低い薄層ゴム等の樹脂層で被覆した、表面に弾性を有する多層構造のガスケットである。ガスケット部材210の中央部には、円形状の開口部210aが設けられている。このガスケット部材210の開口部210aは、蓄熱体203の開口部203bと連通されるように配置され、押圧方向に対して直交する方向における貯留室215の外周部を規定する。なお、図6に示すように、押圧方向における貯留室215の断面形状は、円形状である。ガスケット部材210は、蓄熱体203と第2部材209との間を密封することにより、貯留室215内の液体が外部に漏れるのを防止するシール機能を有している。
作動部材211は、例えば押圧方向に積層された複数の圧電素子を有するアクチュエータである。作動部材211は、ヘッド本体201の内部に収容されている。作動部材211の上端面は、保持体202の下端面に接触されている。作動部材211の下端面は、第1部材208の支持部208bの上端面に接触されている。後述する付勢部材212の付勢力によって、作動部材211は、第1部材208の支持部208bと保持体202との押圧方向における間に挟持されている。
作動部材211は、本実施の形態では、押圧方向に積層された3個の圧電素子、すなわち、第1圧電素子211a、第2圧電素子211b及び第3圧電素子211cを有している。第1圧電素子211a、第2圧電素子211b及び第3圧電素子211cにはそれぞれ、第1電極220a、第2電極220b及び第3電極220cが取り付けられている。第1電極220aに電圧を印加することにより、第1電極220aに対応する第1圧電素子211aが押圧方向に伸長される。同様に、第2電極220bに電圧を印加することにより、第2電極220bに対応する第2圧電素子211bが押圧方向に伸長される。第3電極220cに電圧を印加することにより、第3電極220cに対応する第3圧電素子211cが押圧方向に伸長される。
第1電極220aへの電圧の印加を解除することにより、第1電極220aに対応する第1圧電素子211aが押圧方向に収縮される。同様に、第2電極220bへの電圧の印加を解除することにより、第2電極220bに対応する第2圧電素子211bが押圧方向に収縮される。第3電極220cへの電圧の印加を解除することにより、第3電極220cに対応する第3圧電素子211cが押圧方向に収縮される。
第1圧電素子211a、第2圧電素子211b及び第3圧電素子211cの全部又は一部が電圧の解除により収縮された際には、作動部材211は全体として押圧方向に収縮される。第1圧電素子211a、第2圧電素子211b及び第3圧電素子211cの全部又は一部が電圧の印加により伸長された際には、作動部材211は全体として押圧方向に伸長される。
なお、本実施の形態では、第1圧電素子211aが押圧方向に伸縮する量である第1ストローク量は最も小さく、第3圧電素子211cが押圧方向に伸縮する量である第3ストローク量は最も大きい。第2圧電素子211bが押圧方向に伸縮する量である第2ストローク量は、第1ストローク量よりも大きく、且つ、第3ストローク量よりも小さい。具体的には、第2ストローク量は第1ストローク量の2倍の大きさであり、第3ストローク量は第1ストローク量の4倍の大きさである。
付勢部材212は、第1部材208の支持部208bと蓄熱体203の底部との間に設けられている。付勢部材212は、皿ばねで構成されている。この付勢部材212の付勢力によって、第1部材208の支持部208bは、作動部材211側に向けて弾性的に押圧される。
図4及び図5に示すように、本実施の形態の液体吐出装置10は、さらに、液体吐出ヘッド20に液体を供給する供給部110と、作動部材211の動作を制御する作動制御部111と、を備えている。
供給部110は、シリンジ112及びプランジャ113を備えている。シリンジ112は筒状の容器であり、ヘッド本体201に設けられたホルダ204に保持されている。シリンジ112の内部には、プランジャ113が摺動自在に設けられている。このプランジャ113によって、シリンジ112の内部は、液体が充填された液体室114と、空気が密閉された圧力調整室115とに区画されている。液体室114には、液体供給源116より供給された液体が充填される。圧力調整室115には、エアーコンプレッサ117より供給された圧縮空気が充填される。シリンジ112の先端部は、チューブ部材118を介して継手部材217に接続されている。これにより、シリンジ112の液体室114は、チューブ部材118及び継手部材217を介して第2部材209の供給孔219の流入部219aと連通される。なお、チューブ部材118は、継手部材217に対して着脱自在に接続されている。
圧力調整室115に供給された圧縮空気の圧力によって、プランジャ113がシリンジ112内を液体室114側に摺動される。これにより、シリンジ112の液体室114内の液体がプランジャ113によって加圧され、その圧力は大気圧よりも大きい一定の圧力となる。このように大気圧以上の圧力を有する液体は、チューブ部材118、継手部材217、供給孔219の流入部219a及び流出部219bを通して貯留室215に供給される。
なお、液体吐出ヘッド20の貯留室215に対して供給部110が液体を供給するタイミングの制御は、図示しない供給制御部により行われる。また、液体吐出ヘッド20から液体が吐出されるサイクルが比較的遅い場合には、供給部110から液体吐出ヘッド20の貯留室215への液体の供給は、液体の吐出毎に必ずしも行わなくてもよい。
なお、本実施の形態では、シリンジ112は、液体吐出ヘッド20と同じ高さの位置に配置されているが、液体吐出ヘッド20より高い位置に配置されていてもよく、あるいは、液体吐出ヘッド20より低い位置に配置されていてもよい。シリンジ112を液体吐出ヘッド20より高い位置に配置することにより、供給部110から液体吐出ヘッド20へ大気圧以上に加圧された液体を供給することが容易となる。また、シリンジ112を液体吐出ヘッド20より低い位置に配置することにより、吐出孔218から液体が吐出される際の液だれを防止するために、負圧源(図示せず)から圧力調整室115へ負圧を印加する構成を不要とすることができる。
作動制御部111は、第1電極220a、第2電極220b及び第3電極220cの各々に印加される電圧をそれぞれ独立して制御する。これにより、第1圧電素子211a、第2圧電素子211b及び第3圧電素子211cの各々は独立して、押圧方向に伸縮可能である。
液体吐出ヘッド20から液体を吐出するときには、作動制御部111は、第1電極220a、第2電極220b及び第3電極220cの全部又は一部に電圧を印加する。これにより、図5に示すように、第1圧電素子211a、第2圧電素子211b及び第3圧電素子211cの全部又は一部が伸長され、作動部材211は全体として押圧方向に伸長される。このとき、第1部材208は、作動部材211の伸長力によって、第2部材209に近接する押圧方向に変位される。
液体吐出ヘッド20から液体を吐出しないときには、作動制御部111は、第1電極220a、第2電極220b及び第3電極220cの全部又は一部への電圧の印加を解除する。これにより、図4に示すように、第1圧電素子211a、第2圧電素子211b及び第3圧電素子211cの全部又は一部が収縮され(戻され)、作動部材211は全体として押圧方向に収縮される。このとき、第1部材208は、付勢部材212の付勢力によって、第2部材209から離隔する押圧方向に変位される。
従って、作動制御部111が所定のサイクルで作動部材211の各電極220a,220b,220cに対する電圧の印加と解除とを繰り返すことにより、液体吐出ヘッド20からの液体の吐出が上記所定のサイクルで行われる。
なお、ストローク量がそれぞれ異なる第1圧電素子211a、第2圧電素子211b及び第3圧電素子211cを駆動(伸縮)させる組み合わせを選択して制御することにより、第1部材208を7通りの変位量で変位させることができ、液体の吐出量を7通りに変更することができる。即ち、第1圧電素子211aのみを駆動させたときの第1部材208の変位量を「1」としたとき、第2圧電素子211bのみを駆動させたときの第1部材208の変位量は「2」となり、第1圧電素子211a及び第2圧電素子211bを駆動させたときの第1部材208の変位量は「3」となる。また、第3圧電素子211cのみを駆動させたときの第1部材208の変位量は「4」となり、第1圧電素子211a及び第3圧電素子211cを駆動させたときの第1部材208の変位量は「5」となる。さらに、第2圧電素子211b及び第3圧電素子211cを駆動させたときの第1部材208の変位量は「6」となり、第1圧電素子211a、第2圧電素子211b及び第3圧電素子211cを全て駆動させたときの第1部材208の変位量は「7」となる。
次に、本実施の形態の液体吐出ヘッド20による液体吐出方法について説明する。図4に示すように、液体の吐出直前の状態では、貯留室215には液体が充填されている。また、作動部材211の各電極220a,220b,220cには電圧が印加されておらず、作動部材211は全体として収縮されている。この状態では、第1部材208の支持部208bは、付勢部材212の付勢力によって作動部材211側に向けて弾性的に押圧されている。これにより、第1部材208は、第2部材209に対して離隔する押圧方向に変位されている。
液体の吐出直前の状態では、さらに、加熱部材205によって蓄熱体203が所定の温度(例えば、30〜80℃)まで加熱される。蓄熱体203の熱は、ガスケット部材210及び第2部材209を介して吐出孔218に充填された液体に伝達される。これにより、吐出孔218に充填された液体の温度が上昇して所定の温度に保たれるので、液体の粘度が相対的に低下して安定する。このように液体の粘度が一定に保たれることにより、メニスカスの形状(すなわち、吐出孔218の吐出部218b内の液体の表面によって形成される凸状又は凹状の曲面形状)をよりスムーズに安定させることができる。なお、後述する液体吐出ステップ及び液体供給ステップにおいても、加熱部材205によって蓄熱体203の温度が上記所定の温度に保たれる。
液体吐出ヘッド20から液体を吐出する際には、作動制御部111が作動部材211の各電極220a,220b,220cの全部又は一部に電圧を印加することにより、図5に示すように、作動部材211は、付勢部材212の付勢力に抗して伸長される。これにより、第1部材208の支持部208bは、作動部材211の伸長力によって押圧方向の第2部材209側に向けて押圧されるので、第1部材208は、第2部材209に対して近接する押圧方向に所定の変位量だけ変位される。この状態では、第1部材208の押圧部208aが貯留室215内の液体を押圧することにより、貯留室215の容積が減少するので、貯留室215内の液体に圧力が加わり、貯留室215内の液体が吐出孔218の吐出部218bより液滴状に吐出される(液体吐出ステップ)。
液体の吐出が完了した際には、作動制御部111による作動部材211の各電極220a,220b,220cの全部又は一部への電圧の印加が解除されることにより、図4に示すように、作動部材211は全体として収縮される。これにより、第1部材208は、付勢部材212の付勢力によって第2部材209に対して離隔する押圧方向に変位される。第1部材208の押圧部208aによる貯留室215内の液体の押圧が解除されることにより、貯留室215の容積が増大する。これにより、貯留室215内の液体に作用する圧力が低下し、また、このタイミングに対応して供給部110のシリンジ112内の液体室114内の液体を加圧することにより、液体室114内の液体が、第1部材208に対して押圧方向に対向して配置されている第2部材209の供給孔219を通して貯留室215に外部より供給される(液体供給ステップ)。
上述した液体吐出ステップ及び液体供給ステップが交互に繰り返し行われることによって、液体吐出ヘッド20の吐出孔218の吐出部218bから液体が対象物109に向けて液滴状に吐出される。これにより、液体が対象物109上にドット状に付着し、例えば対象物109上に所望のパターン又は薄膜等を形成することができる。
本実施の形態の液体吐出ヘッド20では、次のような効果が得られる。上述したように、蓄熱体203と第2部材209との間は、ガスケット部材210により密封されている。このガスケット部材210のシール性は、第2部材209に対する第1部材208の変位によらずほぼ一定であるので、外部の空気が蓄熱体203と第2部材209との間を通して貯留室215に吸い込まれるのを抑制することができる。さらに、上述したように、第1部材208の押圧部208aとヘッド本体201の蓄熱体203の開口部203bとの間は、第1シール部材213により密封されている。この第1シール部材213のシール性は、第2部材209に対する第1部材208の変位によらずほぼ一定であるので、外部の空気が第1部材208の押圧部208aと蓄熱体203の開口部203bとの間を通して貯留室215に吸い込まれるのを抑制することができる。これにより、貯留室215内の液体を安定して吐出することができる。
(実施の形態2)
図7は、本発明の実施の形態2に係る液体吐出ヘッドを示す断面図である。以下に示す各実施の形態において、上記実施の形態1と実質上同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
図7に示すように、本実施の形態の液体吐出ヘッド20Aでは、第1シール部材213に加えて、第2シール部材231が設けられている。ヘッド本体201Aの蓄熱体203Aの開口部203Abの下端部(すなわち、第2部材209側の端部)には、リング状に延びる第2シール部材用凹部203cが設けられている。第2シール部材231は、この第2シール部材用凹部203cに着脱自在に収容されている。第2シール部材231は、例えば、XY平面視でリング状に構成されたOリングである。この第2シール部材231は、弾性及び耐薬品性を有する材料、例えばフッ素ゴム及びシリコンゴム等で構成されている。
第2シール部材231は、第2シール部材用凹部203cに収容されることにより、第1部材208の押圧部208aとヘッド本体201Aの蓄熱体203Aの開口部203Abとの間において、押圧方向における第1シール部材213よりも第2部材209側に配置されている。すなわち、第2シール部材231は、第1部材208の第2部材209側における端部と蓄熱体203Aの開口部203Abとの間に配置され、且つ、第2部材209側における蓄熱体203Aの開口部203Abの端部とガスケット部材210との間に配置されている。
第2シール部材231が第1部材208の押圧部208aとヘッド本体201Aの蓄熱体203Aの開口部203Abとの間に挟持されて弾性変形されることにより、第1部材208の押圧部208aと蓄熱体203Aの開口部203Abとの間が第2シール部材231により密封される。すなわち、この第2シール部材231は、第1シール部材213と同様のシール機能を有する。したがって、本実施の形態の液体吐出ヘッド20Aでは、貯留室215内に空気が吸い込まれるのをより効果的に抑制することができる。
さらに、第2シール部材231が蓄熱体203Aとガスケット部材210との間に挟持されて弾性変形されることにより、蓄熱体203Aとガスケット部材210との間が第2シール部材231によりさらに密封される。これにより、ヘッド本体201Aの蓄熱体203Aの開口部203Abと第2部材209との間にガスケット部材210を挟持する際の圧力を低減することができるので、蓄熱体203Aと第2部材209との間にガスケット部材210を挟持する構成を簡略化することができる。
なお、貯留室215へ液体が供給される供給孔219及び貯留室215から液体が吐出される吐出孔218を有する第2部材209をヘッド本体201Aから取り外すことにより、第2部材209のメンテナンス(例えば、洗浄)や、さらには第2シール部材231のメンテナンス(例えば、洗浄及び交換等)及び貯留室215のメンテナンス(例えば、洗浄等)を容易に行うことができる。第2部材209をヘッド本体201Aから取り外す際には、4本のネジ214を取り外すとともに、チューブ部材118を継手部材217から取り外せばよい。
(実施の形態3)
図8は、本発明の実施の形態3に係る液体吐出ヘッドを示す断面図である。図9Aは、図8の液体吐出ヘッドの一部を分解した状態を示す断面図である。
図8に示すように、本実施の形態の液体吐出ヘッド20Bでは、ヘッド本体201Bの蓄熱体203Bの開口部203Bbの下端部(すなわち、押圧方向における第2シール部材用凹部203cよりも第2部材209側における開口部203Bbの端部)には、リング状に延びる支持部材用凹部241が設けられている。支持部材用凹部241には、支持部材242が着脱自在に取り付けられている。この支持部材242は、リング状且つ薄い板状に構成され、第2部材209側より第2シール部材231を支持している。また、支持部材242は、押圧方向における、第2シール部材用凹部203cに収容された第2シール部材231とガスケット部材210との間に挟持されている。このような構成により、第2シール部材231を第2シール部材用凹部203cに安定して収容することができる。
なお、図9Aに示すように、第2部材209をヘッド本体201Bから取り外すことにより、第2シール部材231のメンテナンス(例えば、洗浄及び交換等)及び貯留室215のメンテナンス(例えば、洗浄等)を容易に行うことができる。例えば、貯留室215を超音波洗浄する際には、第2部材209、ガスケット部材210、支持部材242及び第2シール部材231をそれぞれヘッド本体201Bの蓄熱体203Bから取り外した状態で、ヘッド本体201Bの下端部側を超音波洗浄バス(図示せず)中の洗浄液に浸漬すればよい。このとき、第1シール部材213によって第1部材208の押圧部208aと蓄熱体203Bの開口部203Bbとの間が密封されるので、洗浄液がヘッド本体201Bの内部に浸入するのを防止することができる。
なお、第2部材209側より第2シール部材231を支持する支持部材242Bについては、図9B及び図9Cに示すように構成することもできる。図9Bは、本発明の実施の形態3の変形例に係る液体吐出ヘッドを分解した状態を示す断面図である。図9Cは、図9Bの液体吐出ヘッドの一部を拡大して示す断面図である。図9Bに示すように、本変形例の液体吐出ヘッド20B’では、支持部材242Bは、図9Aに示すガスケット部材210と同等の形状、大きさ及び材料で構成されており、ガスケット部材210としての機能をも兼ね備えている。ヘッド本体201Bの蓄熱体203Bの下端部(すなわち、押圧方向における第2シール部材用凹部203cよりも第2部材209側における開口部203Bbの端部)には、リング状に延びる支持部材用凹部241Bが設けられている。この支持部材用凹部241Bには、支持部材242Bが着脱自在に取り付けられている。
本変形例において、第2部材209の外形に対してわずかに大きい構成(図9C参照)の支持部材242Bは、第2部材209側より第2シール部材231を支持部材242(図9A参照)を介さずに支持するので、シンプルな構成で第2シール部材231を第2シール部材用凹部203cに対して安定して収容することができる。
なお、図9Dは、本発明の実施の形態3の他の変形例に係る液体吐出ヘッドの一部を拡大して示す断面図である。図9Dに示すように、本変形例では、蓄熱体203Bに設けられた支持部材用凹部241B’の深さL1(例えば、約1mm)は、支持部材242Bの厚みよりも僅かに小さく構成されている。これにより、蓄熱体203Bの下端面と第2部材209の上端面における外周部との間には、僅かな隙間が形成されている。この隙間の大きさL2は、例えば約200μmである。このような第2部材209と支持部材242Bとの外形のサイズが同じ構成(図9D参照)であっても、上述と同様の効果を得ることができる。
(実施の形態4)
図10は、本発明の実施の形態4に係る液体吐出ヘッドを示す断面図である。図10に示すように、本実施の形態の液体吐出ヘッド20Cでは、第1部材208Cの押圧部208Caの端部(すなわち、押圧方向における第2部材209側の第1部材208Cの端部)には、リング状に延びる第2シール部材用凹部208dが設けられている。第2シール部材231は、この第2シール部材用凹部208dに着脱自在に収容されている。
第2シール部材231は、第2シール部材用凹部208dに収容されることにより、第1部材208Cの押圧部208Caとヘッド本体201Bの蓄熱体203の開口部203bとの間において、押圧方向における第1シール部材213よりも第2部材209側に配置されている。すなわち、第2シール部材231は、第1部材208Cの押圧部208Caの第2部材209側における端部と蓄熱体203の開口部203bとの間に配置され、且つ、押圧方向における、蓄熱体203の第2部材209側における端部とガスケット部材210との間に配置されている。なお、貯留室215の外周部を規定するガスケット部材210の内周部は、蓄熱体203の開口部203bから幾分内側に延びている。
したがって、本実施の形態の液体吐出ヘッド20Aでは、上記実施の形態2と同様に、貯留室215内に空気が吸い込まれるのをより効果的に抑制することができる。
(実施の形態5)
図11は、本発明の実施の形態5に係る液体吐出ヘッドを示す断面図である。図11に示すように、本実施の形態の液体吐出ヘッド20Dでは、第1シール部材213に加えて、第3シール部材251が設けられている。この第3シール部材251は、弾性変形された状態で貯留室215の外周部に配置されている。第3シール部材251は、例えば、XY平面視でリング状に構成されたOリングである。第3シール部材251は、弾性及び耐薬品性を有する材料、例えばフッ素ゴム及びシリコンゴム等で構成されている。
第3シール部材251が押圧方向における第1部材208と第2部材209との間に挟持されて弾性変形されることにより、第1部材208の押圧部208aと蓄熱体203の開口部203bとの間が第3シール部材251により密封される。したがって、本実施の形態の液体吐出ヘッド20Dでは、上記実施の形態2と同様に、貯留室215内に空気が吸い込まれるのをより効果的に抑制することができる。
(実施の形態6)
図12は、本発明の実施の形態6に係る液体吐出ヘッドを示す断面図である。図13は、図12の液体吐出ヘッドの一部を分解した状態を示す断面図である。
図12に示すように、本実施の形態の液体吐出ヘッド20Eでは、貯留室215内の液体を押圧方向に押圧して吐出させる第1部材208Eは、第1分割体261及び第2分割体262を有している。
第1分割体261は、第2部材209に対向して配置されている。第1分割体261は円柱状に構成され、第2分割体262に挿入される外周面にはネジ山(図示せず)が設けられている。押圧方向における第1分割体261の第2部材209側の端部には、押圧方向に対して直交する方向に外向きにフランジ状に延びる第1突出部261aが設けられている。
第2分割体262は、押圧方向に第1分割体261を第2部材209に対して挟んで第2部材209とは反対側に配置されている。第2分割体262はフランジ状に構成され、その中央部には押圧方向に延びる断面円形状の貫通孔262aが設けられている。貫通孔262aの直径は、第1分割体261の直径と略同一である。この貫通孔262aには、挿入される第1分割体261のネジ山に対応するネジ溝(図示せず)が設けられている。第2分割体262の第2部材209側の端部には、押圧方向に対して直交する方向に外向きに延びる第2突出部262bが設けられている。
第1分割体261は、第2分割体262の貫通孔262aに挿入されており、ネジ止めによって第2分割体262に対して着脱自在に取り付けられている。第1分割体261の第1突出部261aと第2分割体262の第2突出部262bとの間には、リング状に延びる第1シール部材用凹部263が形成されている。この第1シール部材用凹部263には、第1シール部材213が着脱自在に収容されている。
図13に示すように、第2部材209をヘッド本体201から取り外すことにより、第1シール部材213のメンテナンス(例えば、洗浄及び交換等)及び貯留室215のメンテナンス(例えば、洗浄等)を容易に行うことができる。例えば、第1シール部材213を交換する際には、第2部材209及びガスケット部材210をそれぞれヘッド本体201の蓄熱体203から取り外した後に、第1分割体261を第2分割体262に対して押圧方向を軸芯とするその軸回りの所定方向に回転させることにより、第1分割体261を第2分割体262から取り外す。これにより、第1シール部材213を第1シール部材用凹部263から取り外すことができる。
なお、上記実施の形態2〜5においても、本実施の形態と同様に、第1部材208Eを第1分割体261及び第2分割体262で構成することもできる。
(実施の形態7)
図14は、本発明の実施の形態7に係る液体吐出ヘッドを示す断面図である。図15は、図14のガスケット部材を示す平面図である。
図15に示すように、本実施の形態の液体吐出ヘッド20Fでは、ガスケット部材210Fには、第1開口部210Faと、第2開口部210Fbと、第1開口部210Faと第2開口部210Fbとを相互に連通する連通部210Fcとが設けられている。第1開口部210Faは、円形状に構成され、第2部材209の供給孔219の流出部219bと連通されている。第1開口部210Faの直径D1は、供給孔219の流出部219bの直径d1よりも幾分小さい。第2開口部210Fbは、円形状に構成され、第2部材209の吐出孔218の流入部218aと連通されている。第2開口部210Fbは、貯留室215の外周部を規定し、その直径D2は、ヘッド本体201の蓄熱体203の開口部203bの直径d2と略同一である。連通部210Fcは、幅の比較的狭い経路であり、連通部210Fcの第2開口部210Fb側における端部は、テーパ状に拡がっている。なお、ガスケット部材210Fの四隅にはそれぞれ、ネジ214を相通させるための開口部210Fdが設けられている。
液体供給ステップにおいては、供給部110の液体室114(図4参照)内の液体が第2部材209の供給孔219、第1開口部210Fa及び連通部210Fcを通して液体を押圧する第1部材208と第2部材209との間の空間に構成される貯留室215に供給される。
本実施の形態の液体吐出ヘッド20Fでは、供給孔219を有する第2部材209とは別体で構成される連通部210Fc及び第1開口部210Faを有するガスケット部材210Fにおいて、液体の貯留室215に連通する連通部210Fcの大きさ(幅、長さ及び厚み)や連通部210Fcと第2部材209の供給孔219の流出部219bに連通する第1開口部210Faの直径を、オリフィスとしての機能を構成するように第2部材209の供給孔219から貯留室215への液体の供給に適した大きさに設定することにより、第2部材209の供給孔219の流出部219bの直径d1の大きさは、直接貯留室215に連通するのに比べて、大きく構成することが可能である。これにより、第2部材209の製造工程における供給孔219の流出部219bの切削加工を容易に行うことができる。
以上、本発明の一つ又は複数の態様に係る液体吐出ヘッド、液体吐出装置及び液体吐出方法について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の一つ又は複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
上記各実施の形態では、作動部材をストローク量の異なる複数の圧電素子を押圧方向に積層して構成したが、ストローク量の同じ複数の圧電素子を押圧方向に積層して構成することもできる。
上記各実施の形態では、4本のネジにより第2部材をヘッド本体に着脱自在に取り付けたが、第2部材の取付方法はこれに限定されない。例えば、第2部材の上面及びヘッド本体の下面にそれぞれネジ山及びネジ溝を設け、両者のネジ山及びネジ溝を相互に合わせた状態で第2部材をヘッド本体に対して所定方向に回転させることにより、第2部材をヘッド本体に対して着脱自在に取り付けることができる。
上記各実施の形態では、第2部材に吐出孔の吐出部がその下面に開口する凸部を設けたが、例えば第2部材と対象物との距離が近い場合には、この凸部を省略し、単に第2部材の下面側に液滴を吐出する吐出部を開口させた形態としてもよい。
上記各実施の形態では、ガスケット部材を多層構造のガスケットで構成したが、押圧方向の位置精度に余裕があれば、ガスケット部材を例えば単層構造の比較的低硬度のCuやAl等のメタルガスケットやゴムシート等の軟質ガスケットで構成することもできる。
また、第2部材に設けられる吐出部の開口の位置は、第2部材の下面に限らず、第2部材の側面等に設け、例えば第1部材が変位する押圧方向に交差する方向であってもよい。これにより、液体の液滴の吐出方向の自由度が拡大する。
本発明は、各種のデバイスの製造過程において、種々のパターン及び薄膜を形成するための液体吐出ヘッド、液体吐出装置及び液体吐出方法として適用することができる。また、本発明は、例えば発光ダイオードの製造過程において、固形の蛍光体が分散された液体を発光ダイオードの発光部に吐出することにより、青色発光ダイオードから白色光を発光させる膜を形成するための液体吐出ヘッド、液体吐出装置及び液体吐出方法としても適用することができる。
10 液体吐出装置
20,20A,20B,20B’,20C,20D,20E,20F 液体吐出ヘッド
101 装置基台
102 ヘッド
103 ステージ
104 ヘッド移動機構
105 キャリッジ軸
106 キャリッジ
107 ステージ移動機構
108a,108b ステージ軸
109 対象物
110 供給部
111 作動制御部
112 シリンジ
113 プランジャ
114 液体室
115 圧力調整室
116 液体供給源
117 エアーコンプレッサ
201,201A,201B ヘッド本体
202 保持体
203,203A,203B 蓄熱体
203a,203b,203Ab,203Bb 開口部
203c,208d 第2シール部材用凹部
204 ホルダ
205 加熱部材
206 断熱部材
207,214 ネジ
208,208C,208E 第1部材
208a,208Ca 押圧部
208b 支持部
208c,263 第1シール部材用凹部
209 第2部材
210,210F ガスケット部材
210Fa 第1開口部
210Fb 第2開口部
210Fc 連通部
211 作動部材
211a 第1圧電素子
211b 第2圧電素子
211c 第3圧電素子
212 付勢部材
213 第1シール部材
215 貯留室
216 凸部
217 継手部材
218 吐出孔
219 供給孔
220a 第1電極
220b 第2電極
220c 第3電極
231 第2シール部材
241,241B,241B’ 支持部材用凹部
242,242B 支持部材
251 第3シール部材
261 第1分割体
261a 第1突出部
262 第2分割体
262b 第2突出部

Claims (10)

  1. 液体を押圧することにより液体を液滴状に吐出する液体吐出ヘッドであって、
    液体を押圧する第1部材と、
    前記第1部材に対向して配置され、液体が貯留される貯留室を前記第1部材とともに形成する第2部材と、
    前記第1部材の少なくとも一部が前記第2部材側に向かって移動自在に挿入される開口部を有するヘッド本体と、
    前記第1部材と前記開口部との間に配置され、弾性変形されることによって前記第1部材と前記開口部との間を密封する第1シール部材と、
    前記ヘッド本体と前記第2部材との間に配置され、前記貯留室の外周部を規定するガスケット部材と、
    前記第1部材を前記第2部材に対して近接及び離隔する押圧方向に相対的に変位させることにより、前記貯留室の容積を増減させる作動部材と、を備え、
    前記貯留室には、液体を前記貯留室に供給する供給孔と、前記貯留室内の液体を外部に吐出する吐出孔とが連通されている
    液体吐出ヘッド。
  2. さらに、前記第1部材と前記開口部との間において前記第1シール部材よりも前記第2部材側に配置され、弾性変形されることによって前記第1部材と前記開口部との間を密封する第2シール部材を備える
    請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  3. 前記第2シール部材は、前記第1部材の前記第2部材側における端部と前記開口部との間に配置され、且つ、前記ヘッド本体の前記第2部材側における端部と前記ガスケット部材との間に配置され、弾性変形されることによって前記第1部材と前記開口部との間を密封し、且つ、前記ヘッド本体と前記ガスケット部材との間を密封する
    請求項2に記載の液体吐出ヘッド。
  4. さらに、前記貯留室の外周部に配置され、前記押圧方向に移動する前記第1部材と前記第2部材との間に挟持されて弾性変形されることによって、前記第1部材と前記開口部との間を密封する第3シール部材を備える
    請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  5. 前記第2部材は、前記貯留室へ液体が供給される前記供給孔及び前記貯留室から液体が吐出される前記吐出孔を有し、且つ、前記ヘッド本体に対して着脱自在に取り付けられている
    請求項2〜4のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  6. さらに、前記ヘッド本体の前記第2部材側における端部に着脱自在に取り付けられ、前記第2部材側より前記押圧方向に前記第2シール部材を支持する支持部材を備え、
    前記第2部材側における前記ヘッド本体の開口部の端部には、前記第2シール部材が収容される第2シール部材用凹部が設けられ、
    前記支持部材は、前記押圧方向における、前記第2シール部材用凹部に収容された前記第2シール部材と前記ガスケット部材との間に挟持されており、
    前記第2部材は、前記ヘッド本体に対して着脱自在に取り付けられている
    請求項2に記載の液体吐出ヘッド。
  7. 前記第1部材は、
    前記第2部材に対向して配置され、前記押圧方向に対して直交する方向の外向きにフランジ状に延びる第1突出部を有する第1分割体と、
    前記押圧方向に前記第1分割体を前記第2部材に対して挟んで前記第2部材とは反対側に配置され、前記押圧方向に対して直交する方向の外向きに延びる第2突出部を有する第2分割体と、を有し、
    前記第1分割体は、前記第2分割体に対して前記押圧方向に着脱自在に取り付けられ、
    前記第1突出部と前記第2突出部との間には、前記第1シール部材が収容される第1シール部材用凹部が形成されており、
    前記第2部材は、前記ヘッド本体に対して着脱自在に取り付けられている
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  8. 前記ガスケット部材は、
    前記第2部材の前記供給孔と連通される第1開口部と、
    前記貯留室の外周部を規定し、且つ、前記第2部材の前記吐出孔と連通される第2開口部と、
    前記第1開口部と前記第2開口部とを相互に連通する連通部と、を有する
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドと、
    大気圧以上の圧力を有する液体を前記液体吐出ヘッドの供給孔に供給する供給部と、
    前記液体吐出ヘッドの作動部材の動作を制御する作動制御部と、を備える
    液体吐出装置。
  10. 液体を押圧する第1部材と、
    前記第1部材に対向して配置され、液体が貯留される貯留室を前記第1部材とともに形成する第2部材と、
    前記第1部材の少なくとも一部が前記第2部材側に向かって移動自在に挿入される開口部を有するヘッド本体と、
    前記第1部材と前記開口部との間に配置され、弾性変形されることによって前記第1部材と前記開口部との間を密封する第1シール部材と、
    前記ヘッド本体と前記第2部材との間に配置され、前記貯留室の外周部を規定するガスケット部材と、
    前記第1部材を前記第2部材に対して近接及び離隔する押圧方向に相対的に変位させることにより、前記貯留室の容積を増減させる作動部材と、を備える液体吐出ヘッドを用いて、液体を押圧することにより液体を液滴状に吐出する液体吐出方法であって、
    前記作動部材によって前記第1部材を前記第2部材に対して近接する前記押圧方向に相対的に変位させ、前記貯留室の容積を減少させることにより前記貯留室内の液体を吐出孔より外部に吐出する液体吐出ステップと、
    前記作動部材によって前記第1部材を前記第2部材に対して離隔する前記押圧方向に相対的に変位させ、前記貯留室の容積を増大させることにより液体を供給孔より前記貯留室に供給する液体供給ステップと、を含む
    液体吐出方法。
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