JP2013154303A - 液体吐出ヘッド、液体吐出装置及び液体吐出方法 - Google Patents

液体吐出ヘッド、液体吐出装置及び液体吐出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高粘度の液体の吐出能力を高めることができる液体吐出ヘッドを提供する。
【解決手段】第1部材207と、第1部材207に対向して配置され、第1部材207とともに液体が貯留される貯留室223を形成する第2部材208と、第1部材207と第2部材208との間に配置される弾性部材209と、第1部材207を第2部材208に対して近接及び離隔する押圧方向に相対的に変位させる作動部材210と、第1部材207及び作動部材210を内部に収容するヘッド本体201と、ヘッド本体201に固定され、且つ、外部からの液体が供給される供給部材212と、供給部材212と第1部材207との間に接続された接続部材213と、を備える。接続部材213は、可撓性又は伸縮性を有し、且つ、供給孔220と連通される接続流路218を有している。
【選択図】図5A

Description

本発明は、液体を押圧して液滴状に吐出する液体吐出ヘッド、液体吐出装置及び液体吐出方法に関する。
記録紙等に対してインクを液滴状に吐出するインクジェット技術が知られている。このインクジェット技術は、例えば、各種のデバイス製造過程におけるパターンの形成及び薄膜の形成等に応用されている。
このようなインクジェット技術には液体吐出装置が用いられる。この液体吐出装置では、シリンジ内の液体がプランジャによって液体吐出ヘッドに供給されることにより、液体吐出ヘッドから液体が液滴状に吐出される(例えば、特許文献1参照)。
従来の液体吐出ヘッドでは、第1部材と第2部材とが相互に対向して配置され、第1部材と第2部材との間には、液体が貯留される貯留室が形成されている。第1部材と第2部材との間にはリング状の弾性部材が配置され、この弾性部材によって貯留室の外周部が規定されている。第1部材の内部には、液体を貯留室に供給するための供給孔が設けられ、第2部材の内部には、貯留室内の液体を外部に吐出するための吐出孔が設けられている。また、第2部材に対して第1部材を近接及び離隔する押圧方向に変位させるための作動部材が設けられている。作動部材は、例えば圧電素子で構成されている。
上述した液体吐出ヘッドによる液体の吐出は、例えば次のようにして行われる。作動部材が押圧方向に収縮(又は伸長)することによって、第1部材が第2部材に対して近接(又は離隔)する押圧方向に変位する。第1部材が第2部材に対して近接する押圧方向に変位した際には、弾性部材が弾性変形することによって、貯留室の容積が減少する。これにより、貯留室内の液体に圧力が加わり、貯留室内の液体が吐出孔より外部に吐出される。第1部材が第2部材に対して離隔する押圧方向に変位した際には、弾性部材の弾性変形が復元することによって、貯留室の容積が増大する。これにより、シリンジからの液体が供給孔を通して貯留室内に供給される。
特開2005−205752号公報
一般に、高粘度の液体を吐出させる場合には、第1部材を押圧方向に高速で変位させる必要がある。しかしながら、上述した従来の液体吐出ヘッドでは、第1部材の質量が比較的大きいため、第1部材を押圧方向に高速で変位させるのが難しい。そのため、高粘度の液体の吐出能力が低下してしまうという問題が生じる。
本発明は、上述した従来の課題を解決するものであり、その目的は、高粘度の液体の吐出能力を高めることができる液体吐出ヘッド、液体吐出装置及び液体吐出方法を提供することである。
本発明に係る液体吐出ヘッドの一態様は、液体を押圧して液滴状に吐出する液体吐出ヘッドであって、液体を押圧する第1部材と、前記第1部材に対向して配置され、前記第1部材とともに液体が貯留される貯留室を形成する第2部材と、前記第1部材と前記第2部材との間に配置されて前記貯留室の外周部を規定し、前記第1部材により前記第2部材側に押圧されて弾性変形されることによって前記貯留室の容積を増減させる弾性部材と、前記第1部材を前記第2部材に対して近接及び離隔する押圧方向に相対的に変位させることにより、前記弾性部材を弾性変形させる作動部材と、前記第1部材及び前記作動部材を内部に収容するヘッド本体と、前記ヘッド本体に固定され、且つ、外部からの液体が供給される供給部材と、前記供給部材と前記第1部材との間に接続された接続部材と、を備え、前記貯留室には、液体を前記貯留室に供給する供給孔と、前記貯留室内の液体を吐出する吐出孔とが連通され、前記供給孔は、前記第1部材の内部に設けられており、前記接続部材は、可撓性又は伸縮性を有し、且つ、前記供給孔と連通される接続流路を有する。
本態様によれば、供給部材と第1部材との間には接続部材が接続されている。供給部材は、ヘッド本体に固定され、接続部材は、可撓性又は伸縮性を有している。これにより、可動部である第1部材の質量を小さく抑えることができ、第1部材を高速で押圧方向に変位させることができる。従って、高粘度の液体の吐出能力を高めることができる。
また、本発明に係る液体吐出ヘッドの一態様において、前記接続部材は、前記第1部材よりも質量の小さいチューブであることが好ましい。
本態様によれば、接続部材は第1部材よりも質量が小さいので、接続部材の質量によって第1部材に作用する力が小さくなり、第1部材を押圧方向へ容易に変位させることができる。
また、本発明に係る液体吐出ヘッドの一態様において、前記作動部材は、前記押圧方向に複数の圧電素子が積層されることにより構成され、前記第1部材を前記押圧方向に変位させる際には、前記複数の圧電素子の少なくとも一部が駆動されることが好ましい。
本態様によれば、上述のように可動部である第1部材の質量を小さく抑えることができるので、複数の圧電素子の少なくとも一部を駆動させた場合であっても、第1部材を押圧方向に容易に変位させることができる。従って、作動部材を効率良く駆動させることができる。
また、本発明に係る液体吐出ヘッドの一態様において、前記ヘッド本体は、開口部を有する容器形状に構成され、且つ、前記第2部材と熱的に接続された蓄熱体と、前記蓄熱体の前記開口部を覆う保持体と、を有し、前記蓄熱体には、前記蓄熱体を加熱する加熱部材が取り付けられ、前記供給部材は前記保持体に固定され、前記保持体と前記蓄熱体とは、セラミック材等の低熱膨張材料で構成された締結部材によって相互に締結されていることが好ましい。
本態様によれば、保持体と蓄熱体とは低熱膨張材料で構成された締結部材によって相互に締結されているので、加熱部材によって蓄熱体が加熱されることにより、蓄熱体が押圧方向に熱膨張するのを抑制することができる。これにより、ヘッド本体内の空間の押圧方向における距離を一定に保つことができるので、第1部材の第2部材に対する変位量を一定に保つことができ、液体を安定して吐出することができる。
本発明に係る液体吐出装置の一態様は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドと、大気圧以上の圧力を有する液体を前記液体吐出ヘッドの供給部材に供給する供給部と、前記液体吐出ヘッドの作動部材の動作を制御する作動制御部と、を備える。
本態様によれば、供給部材と第1部材との間には接続部材が接続されている。供給部材は、ヘッド本体に固定され、接続部材は、可撓性又は伸縮性を有している。これにより、可動部である第1部材の質量を小さく抑えることができ、第1部材を高速で押圧方向に変位させることができる。従って、高粘度の液体の吐出能力を高めることができる。
本発明に係る液体吐出方法の一態様は、液体を押圧する第1部材と、前記第1部材に対向して配置され、前記第1部材とともに液体が貯留される貯留室を形成する第2部材と、前記第1部材と前記第2部材との間に配置されて前記貯留室の外周部を規定し、前記第1部材により前記第2部材側に押圧されて弾性変形されることによって前記貯留室の容積を増減させる弾性部材と、前記第1部材を前記第2部材に対して近接及び離隔する押圧方向に相対的に変位させることにより、前記弾性部材を弾性変形させる作動部材と、前記第1部材及び前記作動部材を内部に収容するヘッド本体と、を備える液体吐出ヘッドを用いて、液体を押圧して液滴状に吐出する液体吐出方法であって、前記第1部材を前記第2部材に対して近接する前記押圧方向に相対的に変位させることにより、前記弾性部材を弾性変形させて前記貯留室の容積を減少させ、前記貯留室内の液体を吐出孔より吐出する液体吐出ステップと、前記第1部材を前記第2部材に対して離隔する前記押圧方向に相対的に変位させることにより、前記弾性部材の弾性変形を復元させて前記貯留室の容積を増大させ、液体を前記第1部材の内部に設けられた供給孔より前記貯留室に供給する液体供給ステップと、を含み、前記液体供給ステップでは、前記ヘッド本体に固定された供給部材と、前記供給部材と前記第1部材との間に接続された可撓性又は伸縮性を有する接続部材と、を通して、前記供給孔に液体を供給する。
本態様によれば、供給部材と第1部材との間には接続部材が接続されている。供給部材は、ヘッド本体に固定され、接続部材は、可撓性又は伸縮性を有している。これにより、可動部である第1部材の質量を小さく抑えることができ、第1部材を高速で押圧方向に変位させることができる。従って、高粘度の液体の吐出能力を高めることができる。
本発明によれば、第1部材を高速で押圧方向に変位させることができ、高粘度の液体の吐出能力を高めることができる。
図1は、本発明の実施の形態1に係る液体吐出装置の構成を示す斜視図である。 図2は、本発明の実施の形態1に係る液体吐出ヘッドの外観を示す斜視図である。 図3は、本発明の実施の形態1に係る液体吐出ヘッドを分解した状態で示す斜視図である。 図4は、本発明の実施の形態1に係る液体吐出ヘッドの構成を示す断面図である。 図5Aは、作動部材が収縮状態に保持された状態での、液体吐出ヘッドの構成を示す断面図である。 図5Bは、作動部材が伸長状態に保持された状態での、液体吐出ヘッドの構成を示す断面図である。 図6は、図5A中のB−B線により切断した、吐出される液体が充填され且つ押圧される貯留室を示す断面図である。 図7Aは、作動部材の押圧方向への変位量の理想的な時間変化を示す図である。 図7Bは、実施の形態1における作動部材の押圧方向への変位量の時間変化を示す図である。 図8は、本発明の実施の形態2に係る液体吐出ヘッドの構成を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態1及び2に係る液体吐出ヘッド、液体吐出装置及び液体吐出方法について、図面を参照しながら説明する。本発明は、特許請求の範囲の記載に基づいて特定される。よって、以下の実施の形態1及び2における構成要素のうち、特許請求の範囲に記載されていない構成要素は、本発明の課題を達成するのに必ずしも必要ではないが、より好ましい形態を構成するものとして説明される。なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示したものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る液体吐出装置の構成を示す斜視図である。図示の液体吐出装置10は、装置基台101と、装置基台101に対して主走査方向(図1におけるX軸方向)に往復移動自在に支持されたヘッド102と、装置基台101に対して副走査方向(図1におけるY軸方向)に往復移動自在に支持されたステージ103と、を備えている。
装置基台101には、ヘッド移動機構104が支持されている。このヘッド移動機構104は、主走査方向に延びるキャリッジ軸105と、キャリッジ軸105に往復移動自在にガイドされるキャリッジ106と、を含んでいる。キャリッジ106には、ヘッド102が支持されている。例えばモータ等の駆動源(図示せず)によりキャリッジ106がキャリッジ軸105上を往復移動することによって、ヘッド102は、装置基台101に対して主走査方向に往復移動される。なお、ヘッド102には、例えばシリコン樹脂(シリコンオイル)等の液体を押圧して液滴状に吐出する液体吐出ヘッド20(後述する)が1個又は複数個設けられている。
また、装置基台101には、ステージ移動機構107が支持されている。このステージ移動機構107は、副走査方向に延び、且つ、間隔を置いて配置された一対のステージ軸108a,108bを含んでいる。一対のステージ軸108a,108bには、ステージ103が往復移動自在にガイドされている。ステージ103の上面には、例えば記録紙等の被吐出物109が支持されている。例えばモータ等の駆動源(図示せず)によりステージ103が一対のステージ軸108a,108b上を往復移動することによって、ステージ103は、装置基台101に対して副走査方向に往復移動される。
本実施の形態の液体吐出装置10では、ヘッド102とステージ103上の被吐出物109とをそれぞれ装置基台101に対して相対的に移動させながら、ヘッド102から液体を被吐出物109に向けて液滴状に吐出する。これにより、被吐出物109上に液体がドット状に付着し、例えば被吐出物109上に所望のパターン又は薄膜等を形成することができる。
次に、図2〜図6を用いて、本実施の形態の液体吐出ヘッド20の構成について説明する。図2は、本発明の実施の形態1に係る液体吐出ヘッドの外観を示す斜視図である。図3は、本発明の実施の形態1に係る液体吐出ヘッドを分解した状態で示す斜視図である。図4は、図2中のA−A線により切断した液体吐出ヘッドの断面図である。図5Aは、作動部材が収縮状態に保持された状態での、液体吐出ヘッドの構成を示す断面図である。図5Bは、作動部材が伸長状態に保持された状態での、液体吐出ヘッドの構成を示す断面図である。図6は、図5A中のB−B線により切断した、吐出される液体が充填され且つ押圧される貯留室を示す断面図である。
図示の液体吐出ヘッド20は、ヘッド本体201を備えている。ヘッド本体201は、相互に締結された保持体202及び蓄熱体203を有している。
蓄熱体203は、上面に開口部203aを有する容器形状に構成されている。蓄熱体203の底部には、第1部材207(後述する)の下端部が挿入される開口部203bが設けられている。蓄熱体203は、熱伝導性の高い材質、例えば銅及びアルミニウム等で構成されている。より好ましくは、線膨張係数が相対的に小さい銅が良い。蓄熱体203の内面には、蓄熱体203を加熱するための加熱部材204が2個取り付けられている。加熱部材204は、例えば電気ヒータ及びセラミックスヒータ等で構成されている。加熱部材204からの熱が蓄熱体203に伝達されることによって、蓄熱体203が所定の温度(例えば、30〜80℃)に保たれる。
保持体202は、蓄熱体203の開口部203aを覆うようにして、蓄熱体203の上面に取り付けられている。この保持体202には、供給部材212(後述する)が挿入される開口部202aが設けられている。保持体202は、剛性を有する材質、例えばステンレス等で構成されている。
保持体202と蓄熱体203との間には、断熱部材205が配置されている。断熱部材205は、断熱性を有する材質、例えばpeek等の樹脂で構成されている。断熱部材205の断熱作用により、蓄熱体203から保持体202への熱の伝達が遮断される。
保持体202と蓄熱体203とは、例えばネジで構成された4本の締結部材206によって相互に強固に締結されている。4本の締結部材206はそれぞれ、保持体202、断熱部材205及び蓄熱体203を貫通して延びている。4本の締結部材206はそれぞれ、例えばセラミック材等の低熱膨張材料で構成されている。なお、4本の締結部材206の各々の線膨張係数は、例えば7×10−6/℃である。
上述したヘッド本体201には、第1部材207、第2部材208、弾性部材209、作動部材210、押圧部材211、供給部材212及び接続部材213が設けられている。
供給部材212は例えばパイプ状に構成され、その内部には、液体が供給される供給流路214が形成されている。第1部材207側に位置する供給部材212の下端部側は、保持体202の開口部202aに挿入されている。その下端部側に対して第1部材207側から離れる側に位置する供給部材212の上端部側は、保持体202の開口部202aからヘッド本体201の外部に延びている。供給部材212は、支持部材215によって保持体202に例えば間接的に固定されている。支持部材215はプレート状に構成され、その中央部には供給部材212が挿入される開口部215aが設けられている。支持部材215は、一対の固定用ネジ216によって保持体202の上面に固定されている。また、供給部材212は、固定用ネジ217によって支持部材215に対して固定されている。なお、「供給部材212が保持体202に間接的に固定される」とは、供給部材212が保持体202に直接的に固定されていない状態で、他の部材(例えば支持部材215)を介して供給部材212が保持体202に固定されることをいう。
接続部材213は、可撓性又は伸縮性を有するチューブであり、例えば耐溶剤性を有するフッ素樹脂等で構成されている。そのため、接続部材213の質量は、第1部材207の質量よりも小さく構成されている。接続部材213の上端部は、供給部材212の下端部の外周面に装着され、接続部材213の下端部は、ヘッド本体201の内部に収容された第1部材207の上端部の外周面に装着されている。これにより、接続部材213は、供給部材212の下端部と第1部材207の上端部との間に接続される。接続部材213の内部には、第1部材207の供給流路219及び供給孔220(後述する)と連通される接続流路218が形成されている。
第1部材207は例えばパイプ状に構成され、その内部には、液体が供給される供給流路219が形成されている。第1部材207の外周部には、フランジ状の支持部207aが設けられている。支持部207aは、ヘッド本体201の内部において、押圧方向に対して直交する方向の外向きに延びている。第1部材207の内部には、供給流路219の下流側端部と連通されたオリフィス状の供給孔220が形成されている。供給孔220の直径は、供給流路219の直径よりも小さく構成されている。供給流路219の中心軸線C0は、供給孔220の中心軸線C1と吐出孔224(後述する)の中心軸線C2との間に配置されている。供給流路219の中心軸線C0及び供給孔220の中心軸線C1は、押圧方向(図4において上下方向)に対して直交する方向(図5AにおいてX軸方向)に互いにずれて、且つ、第1部材207の押圧方向に対して略平行に延びている。第2部材208側の第1部材207の下端部には、供給孔220と貯留室223(後述する)とを相互に接続する供給側凹部221が形成されている。供給側凹部221は、その断面積が貯留室223に向けて漸増するテーパ状に構成されている。第1部材207における供給孔220の中心軸線C1に対する供給側凹部221の傾斜角度は、例えば約45度である。
第1部材207より軽量で、可撓性又は伸縮性を有する接続部材213に上端が接続される第1部材207は、ヘッド本体201の内部に配設されている。これにより、可動部である第1部材207の質量を小さく抑え、小型に構成することができる。第1部材207の下端部は、蓄熱体203の開口部203bに挿入され、第1部材207の上端部は、蓄熱体203の底部よりもやや上側に位置されている。
なお、第1部材207は、後述する弾性部材209に対して剛性の高い材質、例えばステンレス鋼等で構成されている。第1部材207に関する寸法として、例えば、第1部材207の外形の直径は約5mm、オリフィス状の供給孔220の直径は約0.15mm、供給孔220の長さは約1mm、供給孔220に液体を供給する供給流路219の直径は約1.5mm、供給孔220と貯留室223とを相互に接続する供給側凹部221の直径の最大値は約0.5mmに構成されている。
第2部材208は、第1部材207の下端面と対向するようにして、蓄熱体203の底部側に取り付けられている。第2部材208の上面には、例えば円形状の貯留室形成用凹部222が形成されている。第1部材207の下端面と第2部材208の貯留室形成用凹部222とによって、液体が貯留される貯留室223が形成される。第1部材207の下端面(供給側凹部221を含む)は、貯留室223の上面を規定する。第2部材208の貯留室形成用凹部222(後述する吐出側凹部225を含む)は、貯留室223の下面を規定する。また、貯留室223の直径は、第1部材207の供給側凹部221の直径の最大値及び第2部材208の吐出側凹部225の直径の最大値よりも大きく構成されている。
第2部材208の内部には、貯留室223と連通された吐出孔224が形成されている。第2部材208の上端部には、吐出孔224と貯留室223とを相互に接続する吐出側凹部225が形成されている。吐出側凹部225は、その断面積が貯留室223に向けて漸増するテーパ状に構成されている。第2部材208における吐出孔224の中心軸線C2に対する吐出側凹部225の傾斜角度は、例えば約45度である。
なお、第2部材208は、熱伝導性の高い材質、例えばステンレス鋼及びセラミック材等で構成されている。第2部材208は、蓄熱体203と熱的に接続されている。これにより、加熱部材204により加熱された蓄熱体203の熱が、第2部材208を介して吐出孔224に充填される液体に伝達される。ここで、「熱的に接続される」とは、蓄熱体203と第2部材208とが直接又は間接的に接触し、蓄熱体203の熱を第2部材208に十分に伝達できる程度に接続されている状態をいう。また、「間接的に接触」とは、蓄熱体203と第2部材208との間に、例えば熱伝導性の高い部材が配置されている状態等も含む。
第2部材208に関する寸法として、例えば、吐出孔224の直径は約0.15mm、吐出孔224の長さは0.03〜0.5mm、吐出孔224と貯留室223とを相互に接続するテーパ状の吐出側凹部225の直径の最大値は約1mmに構成されている。
弾性部材209は、薄い板状、且つ、XY平面視でリング状に構成されている。この弾性部材209は、第1部材207と第2部材208との間に配置されている。弾性部材209は、弾性及び耐薬品性を有する材料、例えばフッ素ゴム及びシリコンゴム等で構成されている。この弾性部材209は、貯留室形成用凹部222の外周部に配置されることによって、押圧方向に対して直交する方向である貯留室223の外周部を規定する。図6に示すように、押圧方向における貯留室223の断面形状は、円形状で構成されている。後述するように、弾性部材209が第1部材207により第2部材208側に押圧されて弾性変形された際には、弾性部材209の径方向外側への弾性変形が貯留室形成用凹部222の外周部によって規制される。なお、この弾性部材209は、貯留室223内の液体が外部に漏れるのを防止するシール機能をも有している。弾性部材209の寸法として、例えば、厚みtは0.05mm〜0.5mm、外径は5.2〜7mm、内径は0.2〜4.8mmに構成されている。
供給孔220は、押圧方向に対して直交する方向の弾性部材209の内側の面における貯留室223の一端側に連通され、吐出孔224は、押圧方向に対して直交する方向の弾性部材209の内側の面における貯留室223の他端側に連通されている。吐出孔224の中心軸線C2は、供給孔220の中心軸線C1からずれた位置に配置されている。また、供給孔220の中心軸線C1及び吐出孔224の中心軸線C2はそれぞれ、第1部材207の押圧方向に対して略平行に延びている。供給孔220の中心軸線C1と吐出孔224の中心軸線C2との配置間隔は、例えば1.0〜3.6mmに構成されている。
作動部材210は、例えば積層型の圧電素子で構成されたアクチュエータである。本実施の形態では、作動部材210は、厚みが同じ7個の圧電素子210a〜210gを積層することにより構成されている。作動部材210の中央部には貫通孔が設けられ、この貫通孔には第1部材207の上端部及び接続部材213が挿入されている。これにより、作動部材210は、第1部材207の上端部及び接続部材213の周囲を取り囲むようにして、ヘッド本体201の内部に配設されている。
作動部材210の上端部は、保持体202の下面に接触されている。作動部材210の下端部は、第1部材207の支持部207aの上面に接触されている。後述する押圧部材211の付勢力によって、作動部材210は、第1部材207のフランジ状の支持部207aと保持体202との間に挟持されている。
なお、作動部材210は、接着レスの構造で構成されている。即ち、作動部材210の上端部と保持体202の下面とは、接着剤を用いることなく相互に接触されている。作動部材210の下端部と第1部材207の支持部207aの上面とは、接着剤を用いることなく相互に接触されている。また、7個の圧電素子210a〜210gの各々は、接着剤を用いることなく、或いは、接着剤で強固に締結されることなく相互に接触されている。このように接着レスの構造で構成することにより、押圧方向に対して垂直な方向への作動部材210の伸縮が拘束されるのを抑制することができ、作動部材210の押圧方向への伸縮量を増大させることができる。従って、第1部材207の第2部材208に対する変位量を増大させることができ、液体の吐出能力を高めることができる。なお、本願発明者の検証によると、作動部材210の押圧方向への伸縮量が従来に比べて15%程度向上されることが確認された。また、接着レスにすることにより、特に、ヒータ204によって液体を加熱する構成の場合であっても、その熱により作動部材210の圧電素子の固定に悪影響を及ぼすことが抑制できる。なお、「接着レス」とは、押圧方向に対して垂直な方向への作動部材210の複数の圧電素子210a〜210gの互いの拘束力、或いは、作動部材210とヘッド本体201との互いの拘束力が十分小さければ、多少の接着剤にて作動部材210を固定することを排除するものではない。また、個々の圧電素子210a〜210gは、積層圧電素子で構成されていても良い。
作動部材210の外周部には、7個の圧電素子210a〜210gの各々に対応して、電極(図示せず)が配設されている。電極に電圧が印加されたときには、図5Bに示すように、7個の圧電素子210a〜210gの全部又は一部が伸長され、作動部材210は全体として、Z軸方向に伸長される伸長状態に保持される。このとき、第1部材207は、作動部材210の伸長力によって、第2部材208に近接する押圧方向に変位される。電極への電圧の印加が解除されたときには、図5Aに示すように、7個の圧電素子210a〜210gの全部又は一部が収縮され(戻され)、作動部材210は全体として、Z軸方向に収縮される収縮状態に保持される。このとき、第1部材207は、後述する押圧部材211の付勢力によって、第2部材208から離隔する押圧方向に変位される。なお、作動部材210が伸長又は収縮した際における、第1部材207の押圧方向における変位量は、例えば約10μmである。
押圧部材211は、第1部材207のフランジ状の支持部207aと蓄熱体203の底部との間に設けられている。本実施の形態では、押圧部材211は、皿ばねで構成されている。この押圧部材211の付勢力によって、第1部材207の支持部207aは、作動部材210側に向けて弾性的に押圧される。押圧部材211が支持部207aを押圧する力は、例えば約20kgfである。
図4に示すように、本実施の形態の液体吐出装置10は、さらに、液体吐出ヘッド20に液体を供給する供給部110と、作動部材210の動作を制御する作動制御部111と、を備えている。
供給部110は、シリンジ112及びプランジャ113を備えている。シリンジ112は筒状の容器であり、その内部には、プランジャ113が摺動自在に設けられている。このプランジャ113によって、シリンジ112の内部は、液体が充填された液体室114と、空気が密閉された圧力調整室115とに区画されている。液体室114には、液体供給源116より供給された液体が充填される。圧力調整室115には、エアーコンプレッサ117より供給された圧縮空気が充填される。シリンジ112の先端部は、接続チューブ(図示せず)を介して供給部材212の上端部に接続されている。これにより、シリンジ112の液体室114は、接続チューブを介して供給部材212の供給流路214と連通されている。
なお、図4では、シリンジ112は、液体吐出ヘッド20より高い位置に配置されているが、液体吐出ヘッド20より低い位置に配置されていてもよい。これにより、供給部110からの液体吐出ヘッド20への液体の大気圧以上での加圧供給が容易なことや、液体吐出ヘッド20より液体が吐出される吐出孔224の液だれを防止するために、負圧源(図示せず)からの圧力調整室115への負圧の印加を不要とすることが可能である。
圧力調整室115に供給された圧縮空気の圧力によって、プランジャ113がシリンジ112内を液体室114側に摺動される。これにより、液体室114内の液体がプランジャ113によって加圧され、その圧力は大気圧よりも大きい一定の圧力となる。このように大気圧以上の圧力を有する液体は、接続チューブ、供給部材212の供給流路214、接続部材213の接続流路218及び第1部材207の供給流路219を通して貯留室223に供給される。
なお、液体吐出ヘッド20の貯留室223及び吐出孔224等に対して供給部110が液体を加圧して供給するタイミングの制御は、図示しない供給制御部により行われる。また、液体吐出ヘッド20の吐出サイクルが比較的遅い場合には、上述の液体供給により貯留室223及び吐出孔224等に液体が充填されれば、吐出毎に、液体吐出ヘッド20への供給部110からの加圧した液体の供給は必ずしも行わなくてもよい。
作動制御部111は、7個の圧電素子210a〜210gの各々に対応する作動部材210の電極に印加される電圧を制御する。液体吐出ヘッド20から液体を吐出するときには、作動制御部111は、7個の圧電素子210a〜210gの各々に対応する電極の全部又は一部に電圧を印加する。液体吐出ヘッド20から液体を吐出しないときには、作動制御部111は、7個の圧電素子210a〜210gの各々に対応する電極の全部又は一部への電圧の印加を解除する。従って、作動制御部111が所定のサイクルで作動部材210の電極に対する電圧の印加と解除とを繰り返すことにより、液体吐出ヘッド20からの液体の吐出が上記所定のサイクルで行われる。
次に、本実施の形態の液体吐出ヘッド20による液体吐出方法について説明する。図5Aに示すように、液体の吐出直前の状態では、貯留室223には液体が充填されている。また、作動部材210の電極には電圧が印加されておらず、作動部材210は、収縮状態に保持されている。この状態では、第1部材207の支持部207aは、押圧部材211の付勢力によって作動部材210側に向けて弾性的に押圧されている。これにより、第1部材207は、第2部材208に対して離隔する押圧方向に変位されるので、第1部材207による弾性部材209の押圧が解除されている。
液体の吐出直前の状態では、さらに、加熱部材204によって蓄熱体203が所定の温度(例えば、30〜80℃)まで加熱される。蓄熱体203の熱は、第2部材208を介して吐出孔224の近傍に充填された液体に伝達される。これにより、吐出孔224の近傍に充填された液体の温度が上昇して所定の温度に保たれるので、相対的に液体の粘度が低下して液体の粘度が安定する。このように液体の粘度が一定に保たれることにより、メニスカスの形状(即ち、吐出孔224内の液体の表面によって形成される凸状又は凹状の曲面形状)をよりスムーズに安定させることができる。なお、後述する液体吐出ステップ及び液体供給ステップにおいても、加熱部材204によって蓄熱体203の温度が上記所定の温度に保たれる。
上述したように、保持体202と蓄熱体203とは、低熱膨張材料で構成された4本の締結部材206によって相互に締結されているので、加熱部材204によって蓄熱体203が加熱されることにより、蓄熱体203が押圧方向に熱膨張するのを抑制することができる。これにより、ヘッド本体201内の空間の押圧方向における距離Dを一定に保つことができるので、第1部材207の第2部材208に対する変位量を一定に保つことができ、液体を安定して吐出することができる。
液体吐出ヘッド20から液体を吐出する際には、作動制御部111が作動部材210の電極に電圧を印加することにより、図5Bに示すように、作動部材210は、押圧部材211の付勢力に抗して収縮状態から伸長状態に変位される。これにより、第1部材207の支持部207aは、作動部材210の伸長力によって作動部材210側に向けて押圧されるので、第1部材207は、第2部材208に対して近接する押圧方向に所定の変位量(例えば、約10μm)だけ変位される。なお、接続部材213が伸縮、変形又はすべり等することによって、第1部材207の押圧方向への変位が吸収される。この状態では、弾性部材209は、第1部材207により第2部材208側に押圧されて弾性変形され、第1部材207は、貯留室223内の液体を押圧する。これにより、貯留室223の容積が減少するので、貯留室223内の液体に圧力が加わり、貯留室223内の液体が吐出孔224より液滴状に吐出される(液体吐出ステップ)。
液体の吐出が完了した際には、作動制御部111による作動部材210の電極への電圧の印加が解除されることにより、図5Aに示すように、作動部材210は、収縮状態から伸長状態に変位される。これにより、第1部材207は、押圧部材211の付勢力によって第2部材208に対して離隔する押圧方向に変位され、第1部材207による弾性部材209の押圧が解除される。弾性部材209の弾性変形が復元されることにより、貯留室223の容積が増大する。これにより、貯留室223内の液体に作用する圧力が低下し、また、このタイミングに対応して液体を加圧することにより、供給流路219内の液体が供給孔220を通して貯留室223に供給される(液体供給ステップ)。
上述した液体吐出ステップ及び液体供給ステップが交互に繰り返し行われることによって、液体吐出ヘッド20の吐出孔224から液体が被吐出物109に向けて液滴状に吐出される。これにより、液体が被吐出物109上にドット状に付着し、例えば被吐出物109上に所望のパターン又は薄膜等を形成することができる。
本実施の形態の液体吐出ヘッド20では、次のような効果が得られる。上述したように、供給部材212とヘッド本体201の内部に配設される第1部材207とが接続部材213によって相互に接続されている。供給部材212は保持体202に固定され、接続部材213は、可撓性又は伸縮性を有している。これにより、可動部である第1部材207の質量を小さく抑えることができ、第1部材207を高速で押圧方向に変位させることができる。従って、高粘度の液体(例えば、粘度1.4Pa・sのグリセリンや粘度5〜6Pa・sのシリコンオイル等)の吐出能力を高めることができる。
なお、作動制御部111は、7個の圧電素子210a〜210gの各々に対応する電極に印加する電圧を独立して制御することができる。このことに関連して、本実施の形態の液体吐出ヘッド20では、次のような効果を得ることができる。図7Aは、作動部材の押圧方向への変位量(伸長又は収縮)の理想的な時間変化を示す図である。図7Bは、実施の形態1における作動部材の押圧方向への変位量の時間変化を示す図である。図7A及び図7Bにおいて、縦軸は作動部材210の押圧方向への変位量を示し、横軸は時間を示している。なお、図7A及び図7Bの縦軸における変位量「0」は、例えば作動部材210が最も収縮した状態での変位量である。
液体供給ステップにおいて、液体の吐出後の液切れを良くするためには、液体の吐出後に作動部材210を急激に収縮させることが好ましい。しかしながら、作動部材210を急激に収縮させた場合には、吐出孔224から貯留室223内に空気が吸い込まれ易くなる。そこで、液体の吐出後の液切れを良くし、且つ、吐出孔224からの空気の吸い込みを防止するためには、図7Aに示すように作動部材210を押圧方向に一旦急激に収縮させた後に、徐々に収縮させて変位させればよい。
しかしながら、圧電素子210a〜210gの各々の静電容量が大きい場合には、作動部材210の電極に大電流を流す必要があるので、図7Aに示すように作動部材210を変位させることは難しい。そこで、図7Bに実線で示すように、作動部材210の複数の圧電素子210a〜210gを個別に電圧の印加や解除をして伸縮させて分割駆動することによって、図7Aに示すのと同様の効果を得ることができる。即ち、作動部材210が収縮状態から伸長状態に変位し始めた状態から期間t1が経過するまでの間では、作動部材210の7個の圧電素子210a〜210gの全てが伸長される。期間t1の経過後、期間t2が経過するまでの間では、例えば2個の圧電素子210a,210bのみが収縮される。期間t2の経過後、期間t3が経過するまでの間では、2個の圧電素子210c,210dが収縮される。期間t3が経過後、期間t4が経過するまでの間では、残りの3個の圧電素子210e,210f,210gが収縮される。
なお、本実施の形態では、第1部材207を押圧方向に変位させる際には、7個の圧電素子210a〜210gの全部を駆動させるように構成したが、次のように構成することもできる。上述したように、可動部(第1部材207及び接続部材213)の質量を小さく抑えることができるので、7個の圧電素子210a〜210gのうち一部の圧電素子、例えば、第1部材207側の2個の圧電素子210f,210gのみを駆動させるように構成してもよい。1個又は2個の圧電素子のみを駆動する場合、可動する重量(第1部材207と第1部材207側の圧電素子210f,210g等)がより少なくなるので、第1部材207をよりすばやく押圧方向に変位させることができる。
(実施の形態2)
図8は、本発明の実施の形態2に係る液体吐出ヘッドの構成を示す断面図である。図8に示すように、本実施の形態の液体吐出ヘッド20Aでは、供給部材212Aは、支持部材215Aを介して保持体202に例えば間接的に固定されている。支持部材215Aは、固定用ネジ216Aによって保持体202の上面に固定されている。支持部材215Aは、保持体202の上面から上方に向けて延びており、支持部材215Aには、供給部材212Aが挿入される開口部215Aaが設けられている。供給部材212Aは、固定用ネジ217Aによって支持部材215Aに対して固定されている。接続部材213Aの上端部は、保持体202の開口部202aを通して外部に延びており、供給部材212Aの一端部に接続されている。なお、図示しないが、供給部材212Aの他端部は、接続チューブを介して供給部のシリンジに接続されている。従って、本実施の形態では、上述した構成を具備することにより、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
さらに、本実施の形態では、作動部材210Aは、厚みの異なる3個の圧電素子210Aa,210Ab,210Acを積層することにより構成されている。圧電素子210Aaの厚み4Tは最も大きく、圧電素子210Acの厚みTは最も小さい。圧電素子210Abの厚み2Tは、圧電素子210Aaの厚み4Tよりも小さく、且つ、圧電素子210Acの厚みTよりも大きい。
本実施の形態では、これら作動部材210Aの3個の圧電素子210Aa,210Ab,210Acを個別に電圧の印加や解除をして伸縮させて分割駆動することにより、作動部材210Aを7通りの変位量で変位させることができる。即ち、圧電素子210Acのみを駆動させたときの作動部材210Aの変位量を「1」としたとき、圧電素子210Abのみを駆動させたときの作動部材210Aの変位量は「2」となり、圧電素子210Ab及び圧電素子210Acを駆動させたときの作動部材210Aの変位量は「3」となる。また、圧電素子210Aaのみを駆動させたときの作動部材210Aの変位量は「4」となり、圧電素子210Aa及び圧電素子210Acを変位させたときの作動部材210Aの変位量は「5」となる。さらに、圧電素子210Aa及び圧電素子210Abを変位させたときの作動部材210Aの変位量は「6」となり、圧電素子210Aa、圧電素子210Ab及び圧電素子210Acを全て駆動させたときの作動部材210Aの変位量は「7」となる。
従って、作動部材210Aの変位量による吐出のバリエーションに対して作動部材210Aを構成する圧電素子の個数が少なくて済み、作動部材210Aの分割駆動を容易に行うことができる。
以上、本発明の液体吐出ヘッド、液体吐出装置及び液体吐出方法について、実施の形態1及び2に基づいて説明したが、本発明は、これら実施の形態1及び2に限定されるものではない。実施の形態1及び2に対して当業者が思い付く変形を施して得られる形態も本発明に含まれる。
上記実施の形態1及び2では、供給部材が保持体に間接的に固定されるように構成したが、供給部材が保持体に直接固定されるように構成することもできる。「供給部材が保持体に直接固定される」とは、供給部材が保持体に接触された状態で、他の部材又は固定用ネジ等によって供給部材が保持体に固定されることをいう。
上記実施の形態1及び2では、締結部材をネジで構成したが、締結部材を例えばボルト及びナットで構成することもできる。
また、上記実施の形態1及び2では、作動部材を積層型の圧電素子で構成したが、1層の圧電素子のみで構成することもできる。
また、上記実施の形態1及び2では、押圧部材を皿ばねで構成したが、押圧部材を例えば弾性を有するゴム材等で構成することもできる。
また、作動部材の外周面を覆うようにして、接着コーティング又は樹脂コーティングを施すこともできる。これにより、作動部材を構成する複数の圧電素子が押圧方向に対して直交する方向にずれるのを防止することができる。
本発明は、各種のデバイスの製造過程において、種々のパターン及び薄膜を形成するための液体吐出ヘッド、液体吐出装置及び液体吐出方法として適用することができる。また、本発明は、例えば発光ダイオードの製造過程において、固形の蛍光体が分散された液体を発光ダイオードの発光部に吐出することにより、青色発光ダイオードから白色光を発光させる膜を形成するための液体吐出ヘッド、液体吐出装置及び液体吐出方法としても適用することができる。
10 液体吐出装置
20,20A 液体吐出ヘッド
101 装置基台
102 ヘッド
103 ステージ
104 ヘッド移動機構
105 キャリッジ軸
106 キャリッジ
107 ステージ移動機構
108a,108b ステージ軸
109 被吐出物
110 供給部
111 作動制御部
112 シリンジ
113 プランジャ
114 液体室
115 圧力調整室
116 液体供給源
117 エアーコンプレッサ
201 ヘッド本体
202 保持体
203 蓄熱体
204 加熱部材
205 断熱部材
206 締結部材
207 第1部材
208 第2部材
209 弾性部材
210,210A 作動部材
210a,210b,210c、210d,210e,210f,210g,210Aa,210Ab,210Ac 圧電素子
211 押圧部材
212,212A 供給部材
213,213A 接続部材
214,214A 供給流路
215,215A 支持部材
216,216A,217,217A 固定用ネジ
218,218A 接続流路
219 供給流路
220 供給孔
221 供給側凹部
222 貯留室形成用凹部
223 貯留室
224 吐出孔
225 吐出側凹部
C0,C1,C2 中心軸線

Claims (6)

  1. 液体を押圧して液滴状に吐出する液体吐出ヘッドであって、
    液体を押圧する第1部材と、
    前記第1部材に対向して配置され、前記第1部材とともに液体が貯留される貯留室を形成する第2部材と、
    前記第1部材と前記第2部材との間に配置されて前記貯留室の外周部を規定し、前記第1部材により前記第2部材側に押圧されて弾性変形されることによって前記貯留室の容積を増減させる弾性部材と、
    前記第1部材を前記第2部材に対して近接及び離隔する押圧方向に相対的に変位させることにより、前記弾性部材を弾性変形させる作動部材と、
    前記第1部材及び前記作動部材を内部に収容するヘッド本体と、
    前記ヘッド本体に固定され、且つ、外部からの液体が供給される供給部材と、
    前記供給部材と前記第1部材との間に接続された接続部材と、を備え、
    前記貯留室には、液体を前記貯留室に供給する供給孔と、前記貯留室内の液体を吐出する吐出孔とが連通され、
    前記供給孔は、前記第1部材の内部に設けられており、
    前記接続部材は、可撓性又は伸縮性を有し、且つ、前記供給孔と連通される接続流路を有する
    液体吐出ヘッド。
  2. 前記接続部材は、前記第1部材よりも質量の小さいチューブである
    請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  3. 前記作動部材は、前記押圧方向に複数の圧電素子が積層されることにより構成され、
    前記第1部材を前記押圧方向に変位させる際には、前記複数の圧電素子の少なくとも一部が駆動される
    請求項1又は2に記載の液体吐出ヘッド。
  4. 前記ヘッド本体は、
    開口部を有する容器形状に構成され、且つ、前記第2部材と熱的に接続された蓄熱体と、
    前記蓄熱体の前記開口部を覆う保持体と、を有し、
    前記蓄熱体には、前記蓄熱体を加熱する加熱部材が取り付けられ、
    前記供給部材は前記保持体に固定され、
    前記保持体と前記蓄熱体とは、セラミック材等の低熱膨張材料で構成された締結部材によって相互に締結されている
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドと、
    大気圧以上の圧力を有する液体を前記液体吐出ヘッドの供給部材に供給する供給部と、
    前記液体吐出ヘッドの作動部材の動作を制御する作動制御部と、を備える
    液体吐出装置。
  6. 液体を押圧する第1部材と、
    前記第1部材に対向して配置され、前記第1部材とともに液体が貯留される貯留室を形成する第2部材と、
    前記第1部材と前記第2部材との間に配置されて前記貯留室の外周部を規定し、前記第1部材により前記第2部材側に押圧されて弾性変形されることによって前記貯留室の容積を増減させる弾性部材と、
    前記第1部材を前記第2部材に対して近接及び離隔する押圧方向に相対的に変位させることにより、前記弾性部材を弾性変形させる作動部材と、
    前記第1部材及び前記作動部材を内部に収容するヘッド本体と、を備える液体吐出ヘッドを用いて、液体を押圧して液滴状に吐出する液体吐出方法であって、
    前記第1部材を前記第2部材に対して近接する前記押圧方向に相対的に変位させることにより、前記弾性部材を弾性変形させて前記貯留室の容積を減少させ、前記貯留室内の液体を吐出孔より吐出する液体吐出ステップと、
    前記第1部材を前記第2部材に対して離隔する前記押圧方向に相対的に変位させることにより、前記弾性部材の弾性変形を復元させて前記貯留室の容積を増大させ、液体を前記第1部材の内部に設けられた供給孔より前記貯留室に供給する液体供給ステップと、を含み、
    前記液体供給ステップでは、前記ヘッド本体に固定された供給部材と、前記供給部材と前記第1部材との間に接続された可撓性又は伸縮性を有する接続部材と、を通して、前記供給孔に液体を供給する
    液体吐出方法。
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