JP6596661B2 - 液体吐出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、貯留室の液体を加圧することにより液体を吐出する液体吐出装置に関するものである。
電子機器製造分野など各種の技術分野では、接着剤やクリームはんだなどの液体を液滴状態で吐出する液体吐出装置が広く用いられている。吐出対象の液体には高粘度のものが多いため、この種の液体を吐出対象とする液体吐出装置として、貯留室内に収容された液体を加圧することにより吐出孔より吐出する構成が知られている(例えば特許文献1参照)。この特許文献例に示す先行技術では、ヘッド本体部に形成された開口部に一部が移動自在に挿入されこの移動により液体を押圧する第1部材(加圧部材)と、液体を吐出する吐出孔が設けられた第2部材(吐出ノズル)とによって液体が貯留される貯留室を形成し、第1部材と開口部との間をシール部材によって密封する構成を採用している。そしてこの構成により、液体の吐出時に貯留室に外部から空気が吸い込まれるのを防止することができ、安定した液体の吐出が維持できるようになっている。
特開2014−51080号公報
液体吐出装置の用途は様々であり、用途に応じて物性の異なる種々の液体が吐出対象とされることから、液体吐出装置にもこのような物性を考慮した構成が求められる。例えば吐出対象の液体の圧縮性を示す指標である体積弾性率の異なる液体を対象とする場合には、液体が加圧される貯留室の定格容積を対象とする液体の体積弾性率に応じた最適値に設定することが望ましい。具体例で云えば、圧縮性が大きい液体の場合には、加圧時の圧縮による吐出応答への影響を少なくするため、貯留室の定格容積を小さくすることが望ましい。
しかしながら上述の先行技術においては、貯留室の定格容積を調整することが可能な構成とはなっていなかった。このため、貯留室の定格容積は必ずしも吐出対象の液体の体積弾性率などの物性に応じた最適値とはなっておらず、所望の液体吐出性能を実現することが困難であった。このように、従来の液体吐出装置には、貯留室の定格容積を調整することができないことに起因して、物性の異なる複数種類の液体を吐出対象として所望の液体吐出性能を実現することが困難であるという課題があった。
そこで本発明は、物性の異なる複数種類の液体を吐出対象として所望の液体吐出性能を実現することができる液体吐出装置を提供することを目的とする。
本発明の液体吐出装置は、貯留室の液体を加圧することにより液体を吐出する液体吐出装置であって、ヘッド本体部と、前記ヘッド本体部に往復移動可能に装着された加圧部材と、前記ヘッド本体部に着脱自在な所定の厚みを有する板状部材であって前記貯留室となる開口部を備えたスペーサと、前記開口部を塞ぐ状態で前記スペーサを介して前記ヘッド本体部に装着され、前記貯留室に液体を導入する導入流路と、前記貯留室の液体を外部へ吐出する吐出流路を備えたノズル部材と、前記加圧部材を往復移動させて前記貯留室の容積を変化させることにより前記吐出流路から液体を吐出させる駆動部と、を備え、前記スペーサが、第1のスペーサと少なくとも1つの第2のスペーサによって構成されており、前記第1のスペーサと前記第2のスペーサの組み合わせによって、設計情報によって規定される前記貯留室の定格容積の調整を行うように構成した。
本発明の液体吐出装置は、貯留室の液体を加圧することにより液体を吐出する液体吐出装置であって、ヘッド本体部と、前記ヘッド本体部に往復移動可能に装着され、その一端部が前記ヘッド本体部から前記往復移動方向に突出した加圧部材と、前記ヘッド本体部に着脱自在な所定の厚みを有する板状部材であって前記貯留室となる開口部を備えたスペーサと、前記開口部を塞ぐ状態で前記スペーサを介して前記ヘッド本体部に装着され、前記貯留室に液体を導入する導入流路と、前記貯留室の液体を外部へ吐出する吐出流路を備えたノズル部材と、前記加圧部材を往復移動させて前記貯留室の容積を変化させることにより前記吐出流路から液体を吐出させる駆動部と、を備え、前記スペーサが、第1のスペーサと少なくとも1つの第2のスペーサによって構成されており、吐出対象の液体の物性に基づいて前記第1のスペーサと前記第2のスペーサの組み合わせが決定されている。
本発明によれば、物性の異なる複数種類の液体を吐出対象として所望の液体吐出性能を実現することができる。
本発明の一実施の形態の液体吐出装置の構成説明図 本発明の一実施の形態の液体吐出装置の吐出ヘッドの断面図 本発明の一実施の形態の液体吐出装置の吐出ヘッドにおける貯留室の構成説明図 本発明の一実施の形態の液体吐出装置における吐出ノズルの分解斜視図 本発明の一実施の形態の液体吐出装置における吐出ノズルの斜視図 本発明の一実施の形態の液体吐出装置の吐出対象となる液体の物性と貯留室の高さとの相関を示す説明図 本発明の一実施の形態の液体吐出装置における吐出ノズル(変形例1)の構成説明図 本発明の一実施の形態の液体吐出装置における吐出ノズル(変形例2)の構成説明図 本発明の一実施の形態の液体吐出装置における吐出ノズル(変形例3)の構成説明図
次に本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。まず図1を参照して、液体吐出装置1の全体構成を説明する。図1において、液体吐出装置1は貯留室の液体を加圧することにより液体を吐出する機能を有するものであり、吐出対象の液体を供給する液体供給部2および供給された液体を吐出する吐出ヘッド3を備えている。
液体供給部2は、液体5を貯留するシリンジ形状のタンク4および空圧供給源であるエアコンプレッサ6を備えている。エアコンプレッサ6は電空レギュレータによって所定の圧力に調整された空圧をタンク4に送給する。これによりタンク4内の液体5は空圧によって押し出され、液送管7を介して吐出ヘッド3に供給される。
吐出ヘッド3は、底板部9aを有し上側が開口したコ字形状の吐出ノズル装着部9を有しており、吐出ノズル装着部9の開口側には平板形状のベース部8が装着されている。ベース部8および吐出ノズル装着部9は、吐出ヘッド3の本体を構成するヘッド本体部10となっている。吐出ノズル装着部9の底板部9aの下面には、スペーサ16を介してノズル部材17が装着されている。ここでスペーサ16は、第1のスペーサ16Aおよび第2のスペーサ16Bより構成され、スペーサ16およびノズル部材17は、液体5を吐出する吐出ノズル18を構成する。
吐出ノズル装着部9には、環状バネ13を介して加圧部材11が装着されており、さらに加圧部材11とベース部8との間には圧電素子よりなるアクチュエータ12が配設されている。アクチュエータ12はアクチュエータ制御部14によって制御されて上下方向へ伸縮動作を行い、ベース部8はアクチュエータ12の伸張時の上向きの反力を支持する。これにより、アクチュエータ12の下面に配設された加圧部材11は往復移動して、液送管7およびノズル部材17を介して貯留室S(図2、図3参照)に供給された液体5を、以下に説明する構成により吐出させる。
次に図2、図3を参照して、吐出ヘッド3の詳細構成を説明する。吐出ノズル装着部9は平板形状の底板部9aの両側端部から側板部9dを上方に延出させた構成となっており、側板部9dの上端部にはベース部8が固定装着されている。ベース部8の下面に上面を当接させたアクチュエータ12の下面には、加圧部材11が配設されている。
加圧部材11は円板形状の径大部11aから円柱形状の一端部11b(図4参照)を下方に突出させた形状を有している。加圧部材11を吐出ノズル装着部9に装着した状態では、吐出ノズル装着部9の底板部9aに設けられた円形の開口部9cに、一端部11bが往復移動可能に嵌合する。この状態では、一端部11bの外周面のパッキン溝に装着された第2のパッキン19Bによって、開口部9cと一端部11bの外周面とが密封される。すなわち加圧部材11はヘッド本体部10にアクチュエータ12に駆動されて往復移動可能に装着され、一端部11bがヘッド本体部10からアクチュエータ12による往復移動方向に突出した構成となっている。また底板部9aの上面と径大部11aの下面との間には、環状バネ13が介在している。
吐出ノズル装着部9の装着面9bには、第1ガスケット20Aを介して第1のスペーサ16Aが装着され、さらに第1のスペーサ16Aの下面には第2ガスケット20Bを介して第2のスペーサ16Bが装着されている。スペーサ16を構成する第1のスペーサ16A、第2のスペーサ16Bはいずれもヘッド本体部10に着脱自在で、それぞれ所定の厚みtA、tB(図3参照)を有する板状部材である。第1のスペーサ16A、第2のスペーサ16Bには開口部9cと同径もしくはやや小径サイズの開口部16aが、それぞれの厚みを貫通して設けられている(図4も参照)。加圧部材11がヘッド本体部10の吐出ノズル装着部9に装着された状態では、吐出ノズル装着部9から下方へ突出する加圧部材11の一端部11bは、第1のスペーサ16A、第2のスペーサ16Bより成るスペーサ16の開口部16aによって包囲される。
図3に示すように、第1のスペーサ16Aの開口部16aの上部には第1のパッキン19Aを保持するための保持部16bが形成されている。保持部16bに第1のパッキン19Aを保持させることにより、第1のパッキン19Aは第1のスペーサ16Aと加圧部材11の一端部11bの側面の間に位置する。これにより、貯留室Sの液体5が開口部9cの側面と一端部11bの側面との間の隙間に進入するのが防止される。このように、第1のパッキン19Aを保持するための保持部16bを第1のスペーサ16Aの開口部16aの上部に設けることにより、保持部16bを形成するための加工を容易にするとともに、保持部16bに侵入した液体5やその他の異物の清掃を容易に行うことができる。
第2のスペーサ16Bの下面側には第3ガスケット20Cを介してノズル部材17が装着されている。ノズル部材17は第2のスペーサ16Bの開口部16aを塞ぐ状態で第2のスペーサ16Bに装着され、この状態では、ノズル部材17の装着面17aと一端部11bの下端面11cとの間に貯留室Sが形成される。すなわち板状部材である第1のスペーサ16A、第2のスペーサ16Bより成るスペーサ16は、吐出ノズル装着部9から下方へ突出する加圧部材11の一端部11bを包囲するとともに、貯留室Sとなる開口部16aを備えている。本実施の形態においては、貯留室Sの定格容積VR(アクチュエータ12が収縮状態にあって加圧部材11が上死点に位置している状態における貯留室Sの容積)を、第1のスペーサ16A、第2のスペーサ16Bより成るスペーサ16の全体厚みtを変えることによって調整するようにしている。
貯留室Sの定格容積VRは、吐出ヘッド3の各部の寸法諸元を示す設計情報によって規定される。この設計情報において、加圧部材11の径サイズは通常は固定されていることから、貯留室Sの定格容積VRを調整する方法として、スペーサ16の全体厚みtを定格容積VRに応じて決定する。本実施の形態においては、スペーサ16はヘッド本体部10の吐出ノズル装着部9に装着される第1のスペーサ16Aと、第1のスペーサ16Aに装着される少なくとも1つの第2のスペーサ16Bによって構成されていることから、スペーサ16の全体厚みtを調整する方法として、以下のような2通りの方法を用いることができる。
まず第1の方法では、第1のスペーサ16Aと第2のスペーサ16Bの組み合わせによって、設計情報によって規定される定格容積VRに対応した所望の全体厚みtを実現する。すなわち図3に示す厚みtA,tBに第2ガスケット20Bの厚みを加えた厚みが、所望の全体厚みtとなるような第1のスペーサ16A、第2のスペーサ16Bの組み合わせを選択する。この場合には、所望の全体厚みtが実現される組み合わせであれば、開口部16aに保持部16bが形成された第1のスペーサ16A、第2のスペーサ16Bのいずれについても、任意の厚みを有するものの中から選定することができる。すなわち第1の方法では、第1のスペーサ16Aと第2のスペーサ16Bの組み合わせによって、設計情報によって規定される貯留室Sの定格容積VRの調整を行う。
これに対し、第2の方法では開口部16aに保持部16bが形成された第1のスペーサ16Aについては、予め厚みtAが固定的に設定された1種類のものを用いるようにする。そして定格容積VRを調整するために全体厚みtを変更する必要がある場合には、所望の全体厚みtに対応した厚みtBの第2のスペーサ16Bを選定する。すなわち第2の方法では、第1のスペーサ16Aの厚みtAを固定的に設定しておき、第2のスペーサ16Bの厚みtBによって、設計情報によって規定される貯留室Sの定格容積VRの調整を行う。
なお上述の第1の方法、第2の方法のいずれについても、第2のスペーサ16Bは厚みtBの異なるものが複数個準備されている。そして貯留室Sの定格容積VRに基づいて選択された1つの第2のスペーサ16Bが、第1のスペーサ16Aとともにヘッド本体部10の吐出ノズル装着部9に装着されるようになっている。
なお、ここでは第1のスペーサ16Aの上面に第1ガスケット20A、第1のスペーサ16Aと第2のスペーサ16Bの間に第2ガスケット20B、第2のスペーサ16Bの下面に第3ガスケット20Cを装着する例を示したが、第2ガスケット20B、第3ガスケット20Cは必須ではなく、少なくともヘッド本体部10の吐出ノズル装着部9と第1のスペーサ16Aの間に第1ガスケット20Aを備えていればよい。特に、第1のスペーサ16Aがガスケット機能を有さない材料で形成されている場合は、第1ガスケット20Aを装着する必要がある。
このように第1ガスケット20Aを備えることにより、洗浄液や飛び散って付着した液体5がヘッド本体部10と第1のスペーサ16Aの間から侵入して、加圧部材11の一端部11bと底板部9aの隙間に入り込むのを防止することができる。一方、第1のスペーサ16Aがゴム等のガスケット機能を備えた材料で形成されている場合は、第1ガスケット20Aと第2ガスケット20Bを特別に備える必要はない。
図2において、ノズル部材17の一方側の側面には、図1に示す液送管7と接続されるジョイント22が植設されている。ジョイント22には内部に液送管7を介して送給された液体5(矢印a)を受け入れる入口部22aが設けられている。入口部22aは、ノズル部材17の内部に設けられ貯留室Sに液体5を導入する導入流路23と連通している。すなわち導入流路23はノズル部材17の側面に形成された入口部22aと、ノズル部材17の装着面17a(図3参照)に開口した出口部23aを介して貯留室Sと連通している。出口部23aは貯留室Sに吐出対象の液体5を供給する供給孔として機能する。
ここで導入流路23はノズル部材17の側面に開口した入口部22aから出口部23aに向かって傾斜した形状となっている。これにより導入流路23はノズル部材17内部において屈曲部のない直線状に形成される。このため導入流路23内部において残留した液体5や異物などによる目詰まりが発生しにくい構造とすることができる。さらに液体の交換時などに必要とされるメンテナンス作業において、クリーニングピンなどのツールを導入流路23に挿通させて、容易に導入流路23の内部を清掃することが可能となっている。
ノズル部材17には、貯留室Sからノズル部材17の下面に設けられた吐出口24に連通して貯留室Sの液体5を外部へ吐出する吐出流路24aが設けられている。吐出流路24aは下方の径寸法が絞られたテーパ孔形状となっており、貯留室S側にいくに従って径が大きくなっている。ここで、吐出口24の位置は貯留室S内における中心位置から出口部23aと反対側に隔てた配置となっている。このような配置とすることにより、一端部11bを貯留室S内で往復移動させる液吐出において出口部23aから貯留室S内に供給された液体5は、貯留室S内にエアだまりを形成することなく全体を充填し、貯留室S内にエアだまりが残留することによる吐出不良を防止することができる。
液体吐出装置1による液体5の吐出に際しては、まず液体供給部2から液送管7および導入流路23を介して貯留室S内に液体5を供給する。次いでアクチュエータ制御部14によってアクチュエータ12を充電し、環状バネ13による付勢力に抗して加圧部材11を所定のストロークだけ伸張させる。これにより貯留室Sの容積が変化して、吐出流路24aを介して吐出口24から液体5が吐出される。
そして吐出後にはアクチュエータ12を放電することによりアクチュエータ12の伸張を元に戻し、環状バネ13の付勢力により加圧部材11が押し上げられて次回の液吐出が可能な状態となる。すなわちアクチュエータ12、環状バネ13、アクチュエータ制御部14は、加圧部材11を往復移動させて貯留室Sの容積を変化させることにより、吐出流路24aから液体5を吐出させる駆動部15となっている。
図4は、吐出ノズル装着部9の装着面9bに組み付けられる部品を分解した斜視図を示している。すなわち、これらの部品を組み付ける際には、吐出ノズル装着部9の装着面9bから突出した加圧部材11の一端部11bに、第1のパッキン19Aを装着する。次いで、第1ガスケット20A、第1のスペーサ16A、第2ガスケット20B、第2のスペーサ16B、第3ガスケット20Cおよびノズル部材17を順次重ねる。そしてノズル部材17の吐出面17bに設けられた締結孔17cに締結ボルト25を挿通させて、装着面9bに形成されたねじ孔9eに螺合させてねじ締結する。これにより図5に示すように、吐出ノズル装着部9の装着面9bには、第1のスペーサ16A、第2のスペーサ16Bおよびノズル部材17を重ねた吐出ノズル18が、締結ボルト25によりねじ締結された状態となる。
次に図6を参照して、液体5の吐出における貯留室Sの貯留室高さhおよび液体5の物性との関連について説明する。図6(a)に示す貯留室Sの定格容積VRは、一端部11bの径サイズが一定という条件では、ノズル部材17の装着面17aと一端部11bの下端面11cとの間のクリアランスである貯留室高さhに比例する。換言すれば、このような条件下では定格容積VRと貯留室高さhとは技術的に等価である。このような構成の貯留室Sを有する液体吐出装置1においては、液滴吐出特性(ここでは吐出口24から吐出される液滴の飛翔速度v)と貯留室高さhとは相関があり、飛翔速度vが極大となるような最適の貯留室高さhが存在する。
そして飛翔速度vが極大となる最適の貯留室高さhは液体5の種類によって一定ではなく、物性が異なる液体5については最適の貯留室高さhも異なった値を示す。ここで液体5の物性値としては、液体5を加圧部材11によって加圧する際の液体5の圧縮挙動を示す体積弾性率を挙げることができる。さらに考慮対象とする物性値として、体積弾性率に加えて液体5の粘度の時間依存性を示すチクソ比を併用してもよい。
図6(b)は、このように物性値(ここでは体積弾性率)の異なる2種類の液体5(液体5A,5B)について、貯留室高さhを変化させた場合の飛翔速度vの変化を、それぞれグラフA、グラフBで示したものである。すなわち液体5Aについては、貯留室高さhが高さh1の状態で最大の飛翔速度vが得られる。これに対し、物性値が異なる液体5Bについては、貯留室高さhが高さh2よりも大きい高さh2の状態で最大の飛翔速度vが得られることを示している。
液体吐出装置1を稼働させて吐出ヘッド3から液体5を吐出させるに際しては、まず吐出対象の液体5の物性に対応して、最大の飛翔速度vを得ることができる最適な貯留室高さhを、予め準備された図6(b)に示すグラフなどのデータから選定する。次いでこのような最適な貯留室高さhを実現することができるような全体厚みtの第1のスペーサ16A、第2のスペーサ16Bを選定する。このように、貯留室Sにおいて吐出対象の液体5の物性に基づいて最適な貯留室高さhが実現されるように第1のスペーサ16A、第2のスペーサ16Bを選定することにより、物性の異なる複数種類の液体5を吐出対象として、所望の液体吐出性能を実現することが可能となっている。
吐出対象の液体5の物性に基づいて第1のスペーサ16A、第2のスペーサ16Bより成るスペーサ16の全体厚みtを調整する方法として、前述の設計情報によって規定される定格容積VRの調整と同様に、以下のような2通りの方法を用いることができる。まず第1の方法では、第1のスペーサ16Aと第2のスペーサ16Bの組み合わせによって、吐出対象の液体5の物性に基づいて所望の全体厚みtを実現する。すなわち図3に示す厚みtA,tBに第2ガスケット20Bの厚みを加えた厚みが、所望の全体厚みtとなるような第1のスペーサ16A、第2のスペーサ16Bの組み合わせを選択する。
この場合には、所望の全体厚みtが実現される組み合わせであれば、開口部16aに保持部16bが形成された第1のスペーサ16A、第2のスペーサ16Bのいずれについても、任意の厚みを有するものの中から選定することができる。すなわち第1の方法では、吐出対象の液体5の物性に基づいて第1のスペーサ16Aと第2のスペーサ16Bの組み合わせが決定される。
これに対し、第2の方法では開口部16aに保持部16bが形成された第1のスペーサ16Aについては、予め厚みtAが固定的に設定された1種類のものを用いるようにする。そして吐出対象の液体5の物性に基づいて全体厚みtを変更する必要がある場合には、所望の全体厚みtに対応した厚みtBの第2のスペーサ16Bを選定する。すなわち第2の方法では、第1のスペーサ16Aの厚みtAを固定的に設定しておき、吐出対象の液体5の物性に基づいて第2のスペーサ16Bを選択する。
なお上述の第1の方法、第2の方法のいずれについても、第2のスペーサ16Bは厚みtBの異なるものが複数個準備されている。そして吐出対象の液体5の物性に基づいて選択された1つまたは複数の第2のスペーサ16Bが、第1のスペーサ16Aとともにヘッド本体部10の吐出ノズル装着部9に装着されるようになっている。
なお、本実施の形態に示す液体吐出装置1では、吐出ノズル18における貯留室Sの貯留室高さhの調整方法として、図7〜図9に示すような複数の変形例が可能である。図7〜図9に示すノズル部材17は、図2、図3に示す基本例におけるものと同様の構成・機能を有するものである。
図7に示す変形例1では、吐出ノズル装着部9の装着面9bとノズル部材17の装着面17aとの間に、いずれも板状部材であって厚みtAの第1のスペーサ16Aと、複数枚の第2のスペーサ(ここでは第2のスペーサ16B1、16B2の2枚)を挟むようにしている。第1のスペーサ16Aと第2のスペーサ16B1,16B2には、いずれも装着面17aに挟み込まれた状態で貯留室Sを形成する開口部16aが形成されている。第1のスペーサ16Aには、第1のパッキン19Aを保持するための保持部16bが形成されている。
また装着面9bと第1のスペーサ16Aとの間には第1ガスケット20Aが、第1のスペーサ16Aと第2のスペーサ16B1との間には第2ガスケット20Bが、第2のスペーサ16B1と第2のスペーサ16B2の間には第3ガスケット20Cが、さらに第2のスペーサ16B2と装着面17aとの間には第4ガスケット20Dが挟み込まれる。変形例1では、第1のスペーサ16Aの厚みtAに、第2のスペーサ16B1、16B2の厚みtB1、tB2および第2ガスケット20B、第3ガスケット20Cの厚みを加えた合計厚みが、図3に示す基本例における全体厚みtに相当する。
次に図8に示す変形例2は、図3に示す基本例における第1のスペーサ16A、第2のスペーサ16Bの替わりに、ガスケットとして機能するゴムや樹脂などの素材が使用されたガスケットタイプの第1のスペーサ16A*、第2のスペーサ16B*を採用している。すなわち吐出ノズル装着部9の装着面9bとノズル部材17の装着面17aとの間には、厚みtA*の第1のスペーサ16A*、および厚みtB*の第2のスペーサ16B*が挟み込まれる。第1のスペーサ16A*、第2のスペーサ16B*には装着面17aに挟み込まれた状態で貯留室Sを形成する開口部16aが形成されている。さらに上層の第1のスペーサ16A*には、第1のパッキン19Aを保持するための保持部16bが形成されている。
この例においては、第1のスペーサ16A*、第2のスペーサ16B*自体がガスケットの機能を有するため第1ガスケット20A、第2ガスケット20B,第3ガスケット20Cなどのガスケットは必要とされない。したがってこの場合の全体厚み(tA*+tB*)は、図3に示す基本例における全体厚みtに、これら第1ガスケット20A、第3ガスケット20Cの厚みを加算したものが用いられる。
また図9に示す変形例3は、図8に示す例では第1のスペーサ16A*とともに単一の第2のスペーサ16B*を用いているのに対し、複数枚(ここでは2枚)のガスケットタイプの第2のスペーサ16B1*(厚みtB1*)、第2のスペーサ16B2*(厚みtB2*)を用いた例を示している。これらの第1のスペーサ16A*、第2のスペーサ16B1*、16B2*には、装着面17aに挟み込まれた状態で貯留室Sを形成する開口部16aが形成されており、最上層の第1のスペーサ16A*には第1のパッキン19Aを保持するための保持部16bが形成されている。
この例においても同様に、第1のスペーサ16A*、第2のスペーサ16B1*、16B2*自体がガスケットの機能を有するため、第1ガスケット20A〜第4ガスケット20Dなどのガスケットは必要とされない。したがって全体厚み(tA*+tB1*+tB2*)が、図3に示す基本例における全体厚みtに第1ガスケット20A、第3ガスケット20Cの厚みを加算した厚みと一致するように、厚みtA*、tB1*、tB2*を設定する。
なお図8、図9に示す例では、第1のスペーサ16A*、第2のスペーサ16B*のいずれについてもガスケットとして機能する素材を使用しているが、第1のスペーサ16A、第2のスペーサ16Bのいずれか一方のみにガスケットとして機能する素材を使用するようにしてもよい。すなわち本実施の形態においては、第1のスペーサ16A*、または第2のスペーサ16B*にはガスケットとして機能する素材が使用されている。
上記説明したように、本実施の形態では、ヘッド本体部10の吐出ノズル装着部9に往復移動可能に装着された加圧部材11と、吐出ノズル装着部9に着脱自在な所定の厚みを有する板状部材であって貯留室Sとなる開口部16aを備えたスペーサ16と、開口部16aを塞ぐ状態でスペーサ16に装着され、貯留室Sに液体5を導入する導入流路23と、貯留室Sの液体5を外部へ吐出する吐出流路24aを備えたノズル部材17とを備え、貯留室Sの液体5を加圧部材11によって加圧することにより液体5を吐出する構成の液体吐出装置1において、スペーサ16を、吐出ノズル装着部9に装着される第1のスペーサ16Aと第1のスペーサ16Aに装着される第2のスペーサ16Bによって構成している。
そして第1のスペーサ16Aと第2のスペーサ16Bの組み合わせによって、設計情報によって規定される貯留室Sの定格容積VRの調整を行い、吐出対象の液体5の物性に基づいて、第1のスペーサ16Aと第2のスペーサ16Bの組み合わせを決定するようにしている。また第1のパッキン19Aを保持する保持部16bが形成された第1のスペーサ16Aの厚みtAを固定的に設定する場合には、第2のスペーサ16Bの厚みtBによって設計情報によって規定される貯留室Sの定格容積VRの調整を行い、さらに吐出対象の液体5の物性に基づいて、第2のスペーサ16Bを選択するようにしている。
これにより、貯留室Sの定格容積VRと技術的に等価の貯留室高さhを、吐出対象の液体5の物性に基づいて適正に設定することができる。したがって物性の異なる複数種類の液体5を吐出対象とする場合にあっても、所望の液体吐出性能を実現することが可能となっている。
本発明の液体吐出装置は、物性の異なる複数種類の液体を吐出対象として所望の液体吐出性能を実現することができるという効果を有し、液体を加圧することにより液体を吐出する技術分野において有用である。
1 液体吐出装置
2 液体供給部
3 吐出ヘッド
4 タンク
5 液体
8 ベース部
9 吐出ノズル装着部
9c 開口部
10 ヘッド本体部
11 加圧部材
11b 一端部
12 アクチュエータ
13 環状バネ
14 アクチュエータ制御部
15 駆動部
16 スペーサ
16A 第1のスペーサ
16B 第2のスペーサ
16a 開口部
17 ノズル部材
18 吐出ノズル
23 導入流路
24a 吐出流路
S 貯留室
h 貯留室高さ

Claims (6)

  1. 貯留室の液体を加圧することにより液体を吐出する液体吐出装置であって、
    ヘッド本体部と、
    前記ヘッド本体部に往復移動可能に装着された加圧部材と、
    前記ヘッド本体部に着脱自在な所定の厚みを有する板状部材であって前記貯留室となる開口部を備えたスペーサと、
    前記開口部を塞ぐ状態で前記スペーサを介して前記ヘッド本体部に装着され、前記貯留室に液体を導入する導入流路と、前記貯留室の液体を外部へ吐出する吐出流路を備えたノズル部材と、
    前記加圧部材を往復移動させて前記貯留室の容積を変化させることにより前記吐出流路から液体を吐出させる駆動部と、を備え、
    前記スペーサが、第1のスペーサと少なくとも1つの第2のスペーサによって構成されており、前記第1のスペーサと前記第2のスペーサの組み合わせによって、設計情報によって規定される前記貯留室の定格容積の調整を行うように構成した、液体吐出装置。
  2. 前記第2のスペーサは、厚みの異なるものが複数個準備され、前記貯留室の定格容積に基づいて選択された少なくとも1つのスペーサが前記第1のスペーサとともに前記ヘッド本体部に装着される、請求項1記載の液体吐出装置。
  3. 前記第1のスペーサまたは前記第2のスペーサには、ガスケットとして機能する素材が使用されている請求項1または2に記載の液体吐出装置。
  4. 貯留室の液体を加圧することにより液体を吐出する液体吐出装置であって、
    ヘッド本体部と、
    前記ヘッド本体部に往復移動可能に装着され、その一端部が前記ヘッド本体部から前記往復移動方向に突出した加圧部材と、
    前記ヘッド本体部に着脱自在な所定の厚みを有する板状部材であって前記貯留室となる開口部を備えたスペーサと、
    前記開口部を塞ぐ状態で前記スペーサを介して前記ヘッド本体部に装着され、前記貯留室に液体を導入する導入流路と、前記貯留室の液体を外部へ吐出する吐出流路を備えたノズル部材と、
    前記加圧部材を往復移動させて前記貯留室の容積を変化させることにより前記吐出流路から液体を吐出させる駆動部と、を備え、
    前記スペーサが、第1のスペーサと少なくとも1つの第2のスペーサによって構成されており、吐出対象の液体の物性に基づいて前記第1のスペーサと前記第2のスペーサの組み合わせが決定されている、液体吐出装置。
  5. 前記第2のスペーサは厚みの異なるものが複数個準備され、前記吐出対象の液体の物性に基づいて選択された少なくとも1つまたは複数が前記第1のスペーサとともに前記ヘッド本体部に装着される、請求項4記載の液体吐出装置。
  6. 前記第1のスペーサまたは前記第2のスペーサには、ガスケットとして機能する素材が使用されている、請求項4または5に記載の液体吐出装置。
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