JP6645891B2 - 磁気歯車装置 - Google Patents

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Description

本発明は、磁気歯車を備える磁気歯車装置に関する。
特開2005−114162号公報(特許文献1)には、放射状の永久磁石からなる磁気歯がN極、S極交互に異極配列されており、互いに非接触な状態でトルクを伝達する磁気歯車が開示されている。
特開2005−253292号公報(特許文献2)には、透磁率の高い鋼材製歯車の側面に永久磁石を同極同士が向き合うように挟んで配置し、かみ合い歯面間に生じる磁気斥力により非接触または接触面圧が低い状態でトルクを伝達する非接触歯車が開示されている。
特開2005−114162号公報 特開2005−253292号公報
上記のような従来の磁気歯車は、伝達すべきトルクの最大値(最大伝達トルク)が入力された場合にも脱調を防止可能なように、磁気力が強い大型の磁石を備えている必要がある。
特にトルク変動の大きい用途に使用される従来の磁気歯車は、最大トルク入力時の脱調を防止するために強力な磁気力を有している必要がある。そのため、従来の磁気歯車に用いられる磁石は、平均のトルクを非接触な状態で伝達するために必要な磁石よりも大型で強力な磁石である必要がある。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものである。本発明の主たる目的は、磁気力を強めることなく脱調を防止可能な磁気歯車装置を提供することにある。
本発明に係る磁気歯車装置は、一対の第1磁気歯車と第2磁気歯車と、他の一対の第3歯車と第4歯車とを備える。第1磁気歯車と第3歯車とは一体として第1回転軸を中心に第1回転方向に回転可能である。第2磁気歯車と第4歯車とは一体として第2回転軸を中心に第2回転方向に回転可能である。第1磁気歯車と第2磁気歯車とは、互いに非接触な状態でトルクを伝達可能に設けられている。第3歯車と第4歯車とは、互いに接触した状態でトルクを伝達可能に設けられている。第1回転軸に入力される入力トルクが第1磁気歯車と第2磁気歯車との間の最大伝達トルク以下の第1状態では、第1磁気歯車と第2磁気歯車との間でトルクが伝達される。入力トルクが最大伝達トルク超えの第2状態では、第1磁気歯車と第2磁気歯車との間のトルクに加え、第3歯車と第4歯車との間のトルクが伝達される。
本発明によれば、磁気力を強めることなく脱調を防止可能な磁気歯車装置を提供することができる。
実施の形態1に係る磁気歯車装置を示す正面図である。 図1中の線分II−IIから見た断面図である。 図1中の線分III−IIIから見た断面図である。 実施の形態1に係る磁気歯車装置において、入力トルクの変動に対する第3歯車および第4歯車の挙動を示す図である。 実施の形態2に係る磁気歯車装置を示す正面図である。 図5中の線分VI−VIから見た断面図である。 実施の形態3に係る磁気歯車装置を示す断面図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
(実施の形態1)
図1〜図3を参照して、実施の形態1に係る磁気歯車装置100について説明する。磁気歯車装置100は、一対の第1磁気歯車10と第2磁気歯車20と、他の一対の第3歯車30と第4歯車40とを備える。第1磁気歯車10と第2磁気歯車20との間の最大伝達トルクは、第3歯車30と第4歯車40と間の最大伝達トルクよりも小さい。
第1磁気歯車10は、第1母材11と、複数の第1磁石12とを含む。第1母材11は、任意の形状を有していればよいが、例えば円柱状に設けられている。第1母材11には、その軸方向に沿って延びる貫通孔が形成されている。当該貫通孔の孔軸は第1母材11の中心軸と重なるように形成されている。第1母材11の当該貫通孔は、後述する第1回転軸13を挿入可能に設けられている。第1母材11は、その軸方向に沿って延びる外周面11Aを有している。第1母材11を構成する材料は、任意の磁性体であればよく、例えば鋼材である。複数の第1磁石12は、第1母材11の外周面11A上に、第1母材11の周方向に沿って並んで配置されている。複数の第1磁石12は、隣り合う第1磁石12A,12Bの極性が交互になるように配置されている。
第2磁気歯車20は、第2母材21と、複数の第2磁石22とを含む。第2母材21は、任意の形状を有していればよいが、例えば円盤状に設けられている。第2母材21には、その軸方向に沿って延びる貫通孔が形成されている。当該貫通孔の孔軸は第2母材21の中心軸と重なるように形成されている。第2母材21の当該貫通孔は、後述する第2回転軸23を挿入可能に設けられている。第2母材21は、平面形状が円形状である主面21Aを有している。第2母材21を構成する材料は、任意の磁性体であればよく、例えば鋼材である。複数の第2磁石22は、第2母材21の主面21A上に、主面21Aの周方向に沿って並んで配置されている。複数の第2磁石22Aは、隣り合う第2磁石22A,22Bの極性が交互になるように配置されている。
第2磁気歯車20の第2磁石22の数(極数)は、第1磁気歯車10の第1磁石12の数(極数)よりも多い。第2回転方向R2および第2磁気歯車20の径方向における第2磁石22Aの中心と、第2回転方向R2および第2磁気歯車20の径方向における第2磁石22Bの中心とは、第2磁気歯車20の回転中心において中心角α(図1参照)を成している。第1回転方向R1における第1磁石12Aの中心と、第1回転方向R1における第1磁石12Bの中心とは、第1磁気歯車10の回転中心において成す中心角β(図示しない)を成している。第2磁気歯車20の複数の第2磁石22において隣り合う異極磁石間の距離(第2磁気歯車20の回転中心とを中心とし第2磁石22Aの上記中心と第2磁石22Bの上記中心とを通る円弧であって、中心角αとする円弧の長さ)L1は、第1磁気歯車10の複数の第1磁石12における異極磁石間の距離(第1磁気歯車10の回転中心を中心とし、第1回転方向R1における第1磁石12Aの中心と第1回転方向R1における第1磁石12Bの中心とを通る円弧であって、中心角βとする円弧の長さ)と等しい。言い換えると、第2磁石22Aの中心と第2磁石22Bの中心と第2磁気歯車20の回転中心からなる中心角αの扇型の弧の長さL1は、第1磁石12Aの中心と第1磁石12Bの中心と第1磁気歯車10の回転中心からなる中心角βの扇形の弧の長さと等しい。
第3歯車30および第4歯車40は、いわゆる機械式歯車である。第3歯車30および第4歯車40は、互いに直交する2つの回転軸間にトルクを伝達可能な限りにおいて、任意の構成を有していればよいが、例えばフェースギア(冠歯車)である。第3歯車30には、後述する第1回転軸13を挿入固定可能な貫通孔が形成されている。第3歯車30の当該貫通孔の孔軸は、第3歯車30の中心軸と重なるように形成されている。第3歯車30および第4歯車40は、それぞれ複数の歯を有している。第3歯車30および第4歯車40の各歯は、任意の形状を有していればよい。ここで、第4歯車40の中心を中心とし、第4歯車40の第3歯面41および第4歯面42の中心を通る円弧において、中心角αとする円弧の長さL1’を第1距離という。言い換えると、第4歯車40上での、第2磁気歯車20の回転中心と隣り合う第2磁石22A,22Bの中心がなす角度αの扇形の弧の長さL1´を第1距離という。
第3歯車30の各歯は、後述する第1回転方向R1に沿って互いに間隔を隔てて設けられている。第3歯車30の各歯は、第3歯車30の軸方向に沿って延びる外周面から径方向に沿って突出している。第3歯車30は、後述する第1回転方向R1において前側に位置する第1歯面31と、後側に位置する第2歯面32とを有している。
第4歯車40の各歯は、後述する第2回転方向R2に沿って互いに間隔を隔てて設けられている。第4歯車40の各歯は、第4歯車40の軸方向に交差する表面から当該軸方向に沿って突出している。第4歯車40は、後述する第2回転方向R2において前側に位置する第3歯面41と、後側に位置する第4歯面42とを有している。第4歯車40の軸方向から平面視したときの第4歯車40の平面形状は、例えば円環状である。第4歯車40は、第2磁気歯車20の外周を囲むように設けられている。第3歯車30および第4歯車40の歯溝の幅は、それぞれの歯厚よりも長い。そのため第3歯車30および第4歯車40の歯切加工の精度は低くてもよい。
第1磁気歯車10と第3歯車30とは、一体として第1回転軸13を中心に第1回転方向R1に回転可能に設けられている。第1磁気歯車10と第3歯車30とは、例えば第1磁気歯車10の上記貫通孔および第3歯車30の上記貫通孔に第1回転軸13が挿入固定されることにより、第1回転軸13を介して接続されている。第1磁気歯車10の第1母材11と、第3歯車30と、第1回転軸13とは、それぞれの中心軸が重なるように接続されている。第1回転軸13は、任意の構造を有していればよいが、例えば円柱状に設けられている。第1回転軸13は、例えばトルクが入力される入力軸として設けられている。第1回転軸13は、例えば2つのベアリング14,15により回転可能に支持されている。ベアリング14,15は、第1回転軸13の延在方向において第1磁気歯車10および第3歯車30を挟むように配置されている。
第2磁気歯車20と第4歯車40とは一体として第2回転軸23を中心に第2回転方向R2に回転可能に設けられている。第2磁気歯車20と第4歯車40とは、例えば直接接続されている。なお、第2磁気歯車20と第4歯車40とは、例えば第2回転軸23を介して接続されていてもよい。第4歯車40は、例えば第2磁気歯車20の外周側において第2磁気歯車20と接続されている。第2磁気歯車20の第2母材21と、第4歯車40と、第2回転軸23とは、それぞれの中心軸が重なるように接続されている。第2回転軸23は、任意の構造を有していればよいが、例えば円柱状に設けられている。第2回転軸23は、例えばトルクが出力される出力軸として設けられている。第2回転軸23は、例えば2つのベアリング24,25により回転可能に支持されている。ベアリング24,25は、第2回転軸23の延在方向において第2磁気歯車20を挟むように配置されている。
第1回転軸13と第2回転軸23とは互いに直交している。第1回転軸13は第2回転軸23の径方向(第2磁気歯車20および第4歯車40の径方向)に沿って配置されている。第1回転軸13および第2回転軸23は、第1磁気歯車10の第1磁石12と第2磁気歯車20の第2磁石22とが第2回転軸23の延在方向において微小隙間を介して隣接し、かつ第3歯車30の歯と第4歯車40の歯とがかみあえるように配置されている。
次に、図1〜図4を参照して、入力されるトルクが変動する場合の磁気歯車装置100の挙動について説明する。
第1回転軸13に入力されるトルクが第1磁気歯車10と第2磁気歯車20の最大伝達トルク以下の状態を第1状態という。第1状態は、第1回転軸13にトルクが入力されていない無負荷状態と、低トルクが入力された状態とを含む。第1回転軸13に入力されるトルクが第1磁気歯車10と第2磁気歯車20の最大伝達トルク超えの状態を第2状態という。図4(a)、図4(b)および図4(d)は、上記第1状態を示す図である。図4(a)は、無負荷または低トルクが入力された第1状態を示す。図4(b)は、図4(a)に示される第1状態よりも高トルクが入力された第1状態を示す。図4(d)は、第2状態に置かれた後に入力トルクが減じられて、再び図4(a)に示される第1状態と同等のトルクが入力された第1状態を示す。図4(c)は、上記第2状態を示す図である。
第1状態では、第1磁石12と第2磁石22との間に作用する磁気力により、第1磁気歯車10に従動して第2磁気歯車20が回転動作する。これにより、第1回転軸13に入力された第1回転方向R1のトルクは、第2回転方向R2のトルクとして第2回転軸23から出力される。
一方で、第1状態では、第3歯車30と第4歯車40との間でトルクが伝達されない。図4(a)、図4(b)および図4(d)に示されるように、第3歯車30と第4歯車40とは、第1状態において第3歯車30の第1歯面31と第4歯車40の第4歯面42とが接触しないように設けられている。
図4(a)および図4(b)に示されるように、第1磁気歯車10と第2磁気歯車20との最大伝達トルクよりも小さいトルクが入力されている第1状態では、第1歯面31と第4歯面42とは離間している。このとき、第3歯車30の1つの歯と、当該1つの歯の歯先が配置された第4歯車40の歯溝を挟む第4歯車40の隣り合う2つの歯において、第3歯車30の当該1つの歯の第1歯面31のピッチ点と、第4歯車40の上記2つの歯のうち当該第1歯面31よりも第2回転方向R2の前側に位置する歯の第4歯面42のピッチ点とは、第2距離L2を隔てて離間している。
好ましくは、無負荷状態での第2距離L2は上記第1距離L1’の1/2以下である(第1距離L1’は第2距離L2の2倍以上である)。より好ましくは、第3歯車30および第4歯車40は、第1状態において第2距離L2が第2歯面32のピッチ点と第3歯面41のピッチ点との最短距離(第3距離)よりも長くなるように設けられている。
図4(b)に示されるように、第1磁気歯車10と第2磁気歯車20との最大伝達トルク以下が入力されている第1状態において、第1歯面31と第4歯面42とは離間している。このとき、第4歯車40の隣り合う2つの歯とその間にかみあわされた第3歯車30の1つの歯において、第3歯車30の当該1つの歯の第1歯面31のピッチ点と、第4歯車40の上記2つの歯のうち当該第1歯面31よりも第2回転方向R2の前側に位置する歯の第4歯面42のピッチ点とは、第2距離L2よりも短い距離を隔てて離間している。第1状態では、第3歯車30および第1磁気歯車10は上記第2距離L2未満の距離を空転し得る。
第2状態では、第1磁気歯車10と第2磁気歯車20との間は最大伝達トルクであり、さらに第3歯車30と第4歯車40との間のトルクが付与され伝達される。つまり、図4(c)に示されるように、第3歯車30と第4歯車40とは、第2状態において初めて第3歯車30の第1歯面31と第4歯車40の第4歯面42とが接触し、かみ合う。そのため、第2状態では、第3歯車30に従動して第4歯車40が回転動作する。これにより、第1回転軸13に入力された第1回転方向R1のトルクは、第2回転方向R2のトルクとして第2回転軸23から出力される。
上述のように、第1状態と第2状態とで、第1磁気歯車10と第2磁気歯車20との相対的な位置関係および第3歯車30と第4歯車40との相対的な位置関係は、同程度に変化している。
磁気歯車装置100は、第2状態に置かれた後に入力トルクが減じられて再び第1状態に置かれた場合、上述のように第1距離L1’が第2距離L2の2倍以上に設けられていれば、図4(d)に示す状態に復帰することができる。これは、第1状態での第1磁石12と第2磁石22との相対的な位置関係を基準としたときに、第2状態における第1磁石12と第2磁石22との相対的な位置関係のズレ量は、最大で上記第2距離L2となる。上述のように、第2距離L2は、第1磁気歯車10および第2磁気歯車20の上記第1距離L1’の1/2以下である。そのため、第1状態において第2回転軸23の延在方向において重なる位置にある第1磁石12と第2磁石22とは、第2状態においても第2回転軸23の延在方向において部分的に重なり得る。例えば、第2距離L2が第1距離L1’の1/2であって、図4(a)に示される第1状態において第1回転方向R1における第1磁石12の第1中心と第2回転方向R2における第2磁石22の第2中心とが第2回転軸23の延在方向において重なる場合、第2状態において当該第1中心は当該第2中心を有する第2磁石22の第2回転方向R2における端部と第2回転軸23の延在方向において重なることになる。そのため、第1状態において第2回転軸23の延在方向において重なる位置にある第1磁石12と第2磁石22との間には、第1状態と同様の磁気力が第2状態においても働く。そのため、磁気歯車装置100の入力トルクが上記最大伝達トルク以下に弱められたときに、磁気歯車装置100は、例えば図4(a)に示される第1状態に復帰可能である。
このように、磁気歯車装置100は、第1状態においては、第1磁気歯車10と第2磁気歯車20とが互いに非接触な状態でトルクを伝達可能に設けられている。また、第2状態においては、第3歯車30と第4歯車40とが互いに接触した状態でトルクを伝達可能に設けられている。
上述のように、磁気歯車装置100は、一対の第1磁気歯車10と第2磁気歯車20と、他の一対の第3歯車30と第4歯車40とを備える。第1磁気歯車10と第3歯車30とは一体として第1回転軸13を中心に第1回転方向R1に回転可能である。第2磁気歯車20と第4歯車40とは一体として第2回転軸23を中心に第2回転方向R2に回転可能である。第1磁気歯車10と第2磁気歯車20とは、互いに非接触な状態でトルクを伝達可能に設けられている。第3歯車30と第4歯車40とは、互いに接触した状態でトルクを伝達可能に設けられている。第1回転軸13に入力される入力トルクが第1磁気歯車10および第2磁気歯車20の最大伝達トルク以下の第1状態では、第1磁気歯車10と第2磁気歯車20との間でトルクが伝達される。入力トルクが最大伝達トルク超えの第2状態では、第1磁気歯車10と第2磁気歯車20との間の最大トルクに第3歯車30と第4歯車40との間のトルクが付与される。
これにより、磁気歯車装置100は、第1磁気歯車10および第2磁気歯車20の磁気力を強めることなく脱調を防止することができる。そのため、磁気歯車装置100によれば、従来の磁気歯車装置と比べて第1磁石12および第2磁石22を小型化することができ、その結果、第1磁気歯車10および第2磁気歯車20を小型化することができる。
磁気歯車装置100において、第3歯車30は、第1回転方向R1の前側に位置する第1歯面31と第1回転方向R1の後側に位置する第2歯面32とを有している。第4歯車40は、第2回転方向R2の前側に位置する第3歯面41と第2回転方向R2の後側に位置する第4歯面42とを有している。第1歯面31と第4歯面42とは、第1状態においては接触せずに、第2状態において接触するように設けられているのが好ましい。このようにすれば、第1状態では、第1磁気歯車10と第2磁気歯車20との間でのみトルクが伝達される。そのため、第3歯車30と第4歯車40とのかみ合いが生じる歯面の摩耗や損傷を抑制することができる。
磁気歯車装置100において、第4歯車40の中心を中心とし、第4歯車40の第3歯面41と第4歯面42の中心を通る円弧であって、第2回転方向R2に沿って並べられた複数の第2磁石22において隣り合う2つの第2磁石の各中心が第2磁気歯車20の回転中心に対して成す角度αを中心角とする円弧の長さL1’は無負荷状態における第1歯面31と第4歯面42との間の第2距離L2の2倍以上であるのが好ましい。このようにすれば、上述のように、磁気歯車装置100の入力トルクが上記最大伝達トルクを超えた後に当該最大伝達トルク以下に弱められた場合に、磁気歯車装置100は図4(a)および図4(b)に示される第1状態に復帰可能である。つまり、このような磁気歯車装置100は脱調が効果的に防止されている。また、このような磁気歯車装置100は、第3歯車30および第4歯車40について高い寸法精度を必要としないため、比較的低コストで製造され得る。
磁気歯車装置100において、上記第2距離L2は、第1状態における第2歯面32と第3歯面41との間の第3距離よりも長いのが好ましい。このようにすれば、第3距離が第2距離L2と同等程度に設けられた場合と比べて、第3歯車30および第4歯車40の歯厚を厚くすることができる。
磁気歯車装置100において、第1回転軸13と第2回転軸23とは、互いに直交している。このようにすれば、入力されるトルクと出力されるトルクの向きを変化させることができる。
なお、第3歯車30と第4歯車40とは、第1状態においてトルクが伝達されない限りにおいて、互いに接触していてもよい。例えば、第3歯車30と第4歯車40とは、第1状態において第3歯車30の第2歯面32と第4歯車40の第3歯面41とが接触していてもよい。
(実施の形態2)
次に、図5および図6を参照して、実施の形態2に係る磁気歯車装置101について説明する。磁気歯車装置101は、基本的には実施の形態1に係る磁気歯車装置100と同様の構成を備えるが、第4歯車40が第2磁気歯車20の径方向において第2磁気歯車20よりも内側に配置されている点で異なる。
第3歯車30は、第2磁気歯車20の径方向において第1磁気歯車10よりも内側に配置されている。第3歯車30および第4歯車40は、互いに直交する2つの回転軸間にトルクを伝達可能な限りにおいて、任意の構成を有していればよいが、例えばかさ歯車である。この場合、第1回転軸13は、かさ歯車として構成された第4歯車40と1つのベアリング25とにより回転可能に支持され得る。
このような磁気歯車装置101は、磁気歯車装置100と基本的に同様の構成を備えるため、磁気歯車装置100と同様の効果を奏することができる。
(実施の形態3)
次に、図7を参照して、実施の形態3に係る磁気歯車装置102について説明する。磁気歯車装置102は、基本的には実施の形態1に係る磁気歯車装置100と同様の構成を備えるが、第1回転軸13と第2回転軸23とが互いに平行に設けられている点で異なる。つまり磁気歯車装置102は、互いに平行な2つの回転軸間にトルクを伝達可能に設けられている。
この場合、第2磁気歯車20および第4歯車40は、基本的に実施の形態1に係る第1磁気歯車10および第3歯車30と同様の構成を備えていればよい。
第2磁気歯車20の第2母材21は、例えば円柱状に設けられている。第2母材21は、その軸方向に沿って延びる外周面21Aを有している。複数の第2磁石22は、第2母材21の外周面21A上に、第2母材21の周方向に沿って並んで配置されている。
第4歯車40の各歯は、第4歯車40の軸方向に沿って延びる外周面から径方向に沿って突出している。磁気歯車装置102において、第3歯車30および第4歯車40は、例えば平歯車、または、はすば歯車である。
このような磁気歯車装置102は、磁気歯車装置100と基本的に同様の構成を備えるため、磁気歯車装置100と同様の効果を奏することができる。
以上のように本発明の実施の形態について説明を行ったが、上述の実施の形態を様々に変形することも可能である。また、本発明の範囲は上述の実施の形態に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むことが意図される。
本発明は、トルクの変動が大きい用途に用いられる磁気歯車装置に特に有利に適用される。
10 第1磁気歯車、11 第1母材、12(12A,12B) 第1磁石、13 第1回転軸、14,15,24,25 ベアリング、20 第2磁気歯車、21 第2母材、22(22A,22B) 第2磁石、23 第2回転軸、30 第3歯車、31 第1歯面、32 第2歯面、40 第4歯車、41 第3歯面、42 第4歯面、100,101,102 磁気歯車装置。

Claims (7)

  1. 一対の第1磁気歯車と第2磁気歯車と、他の一対の第3歯車と第4歯車とを備え、
    前記第1磁気歯車と前記第3歯車とは一体として第1回転軸を中心に第1回転方向に回転可能であり、
    前記第2磁気歯車と前記第4歯車とは一体として第2回転軸を中心に第2回転方向に回転可能であり、
    前記第1磁気歯車と前記第2磁気歯車とは、互いに非接触な状態でトルクを伝達可能に設けられており、
    前記第3歯車と前記第4歯車とは、互いに接触した状態でトルクを伝達可能に設けられており、
    前記第1回転軸に入力される入力トルクが前記第1磁気歯車と前記第2磁気歯車との間の最大伝達トルク以下の第1状態では、前記第1磁気歯車と前記第2磁気歯車との間でトルクが伝達され、
    前記入力トルクが前記最大伝達トルク超えの第2状態では、前記第1磁気歯車と前記第2磁気歯車との間のトルクに加え、前記第3歯車と前記第4歯車との間でトルクが伝達される、磁気歯車装置。
  2. 前記第3歯車は、前記第1回転方向の前側に位置する第1歯面と前記第1回転方向の後側に位置する第2歯面とを有し、
    前記第4歯車は、前記第2回転方向の前側に位置する第3歯面と前記第2回転方向の後側に位置する第4歯面とを有し、
    前記第1歯面と前記第4歯面とは、前記第1状態においては接触せずに、前記第2状態において接触する、請求項1に記載の磁気歯車装置。
  3. 前記第4歯車の回転中心を中心とし、前記第4歯車40の前記第3歯面と前記第4歯面の中心を通る円弧であって、前記第2磁気歯車において前記第2回転方向に沿って並べられた複数の磁石のうち隣り合う2つの磁石の各中心が前記第2磁気歯車の回転中心に対して成す角度を中心角とする前記円弧の長さは、無負荷状態における前記第1歯面と前記第4歯面との間の第2距離の2倍以上である、請求項2に記載の磁気歯車装置。
  4. 前記第2距離は、前記第1状態における前記第2歯面と前記第3歯面との間の第3距離よりも長い、請求項3に記載の磁気歯車装置。
  5. 前記第1回転軸と前記第2回転軸とは、互いに直交している、請求項1〜4のいずれか1項に記載の磁気歯車装置。
  6. 前記第1回転軸と前記第2回転軸とは、互いに平行である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の磁気歯車装置。
  7. 前記第3歯車および前記第4歯車は、平歯車、かさ歯車、冠歯車、および、はすば歯車のうちのいずれか1種である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の磁気歯車装置。
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