JP6645008B2 - 非水電解液二次電池及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、非水電解液二次電池及びその製造方法に関する。
特許文献1(特開2014−035877号公報)には、正極の最外周において正極集電体の表面のうち少なくとも外周側の表面に正極合剤層を設けなければ、60℃以上の高温でのエージング処理に伴う微小短絡の発生を防止できることが記載されている。
特開2014−035877号公報
民生用電子機器の電源として用いられる非水電解液二次電池(以下では「民生用非水電解液二次電池」と記す)では、電池容量を増大させるという目的で、また、安全性を高めるという目的で、巻回電極体の最外周において合剤層を集電体に設けない場合がある。このような電極は、例えば、間欠塗工システムを用いて合剤ペーストを集電体の表面に塗布するという方法によって作製される。ここで、民生用電子機器には、携帯電話(携帯電話にはスマートフォンが含まれる)又はPDA(Personal Digital Assistant又はPersonal Data Assistance)等の携帯機器と、PC(Personal Computer)とが含まれる。
近年、車両用電源(例えばハイブリッド自動車若しくは電気自動車等の自動車用電源)、工場用電源又は家庭用電源等として非水電解液二次電池を用いることが考えられている。このような非水電解液二次電池(以下では「大型非水電解液二次電池」と記すことがある)では、民生用非水電解液二次電池に比べ、巻回電極体における電極の巻き数が多い。例えば、電極は、民生用非水電解液二次電池の巻回電極体では13周以上17周以下に巻かれているが、大型非水電解液二次電池の巻回電極体では20周以上50周以下に巻かれている。そのため、正極と負極とで周差が大きくなる。よって、巻回前の電極(帯状の電極)において最外周となる部分を予測することは難しく、したがって、民生用非水電解液二次電池の構成(巻回電極体の最外周において合剤層を集電体に設けないという構成)を大型非水電解液二次電池に適用することは難しい。そこで、大型非水電解液二次電池では、負極の最外周に正極を対向させないことによって、その安全性を確保している。
しかしながら、今般、大型非水電解液二次電池を充電した状態で高温環境下で保存するとその非水電解液二次電池の性能が低下することが分かった。本発明では、非水電解液二次電池を充電した状態で高温環境下で保存した場合であってもその非水電解液二次電池の性能が高く維持されることを目的とする。
本発明の非水電解液二次電池は、正極合剤層が正極集電体に設けられることなく構成された正極露出部を幅方向一端に有する正極と、負極合剤層が負極集電体に設けられることなく構成された負極露出部を幅方向一端に有する負極とが、セパレータを挟んで巻回されて構成された巻回電極体を備える。巻回電極体の軸方向一端では、正極露出部がセパレータ及び負極よりも軸方向外側へ突出している。巻回電極体の軸方向他端では、負極露出部がセパレータ及び正極よりも軸方向外側へ突出している。正極露出部は、切欠き部を、少なくとも正極の最外周部に有する。
本発明の非水電解液二次電池を充電した状態で高温環境下で保存した場合であっても、正極の最外周部が有する正極合剤層のうち巻回電極体の内周側に位置する正極合剤層から、負極の最外周部が有する負極合剤層へのリチウムイオンの移動が正極露出部によって妨げられることを防止できる。これにより、正極の最外周部において正極の電位が局所的に高くなることを防止できる。
本発明の非水電解液二次電池を製造する方法としては、例えば、切欠き部が形成された正極の長手方向一端側を巻き終端とし、正極の長手方向他端側を巻き始端として、正極と負極とセパレータとを巻回するという方法が挙げられる。
ここで、「正極の幅方向」とは、正極の厚さ方向及び正極の長手方向のそれぞれに対して直交する方向を意味する。「正極の厚さ方向」とは、正極合剤層が設けられた正極集電体の表面に対して垂直な方向を意味する。「正極の長手方向」とは、巻回されていない状態の正極の長手方向を意味する。「負極の幅方向」、「負極の厚さ方向」及び「負極の長手方向」についても同様のことが言える。「巻回電極体の軸方向」とは、正極の幅方向及び負極の幅方向に対して平行な方向を意味する。
本発明では、非水電解液二次電池を充電した状態で高温環境下で保存した場合であっても、その非水電解液二次電池の性能を高く維持できる。
本発明の一実施形態の非水電解液二次電池の要部を示す斜視図である。 図1に示すII−II線における断面の要部を示す断面図である。 図2に示すIII−III線における断面の要部を示す断面図である。 (a)は正極の平面図であり、(b)及び(c)は図4(a)に示すIV−IV線における断面図の一例である。 従来の大型非水電解液二次電池が有する巻回電極体の要部断面図である。 (a)〜(b)は、本発明の一実施形態の正極の製造方法の一部を示す平面図である。 本発明の一実施形態の非水電解液二次電池の製造方法の一工程を示す平面図である。
以下、本発明について図面を用いて説明する。なお、本発明の図面において、同一の参照符号は、同一部分又は相当部分を表すものである。また、長さ、幅、厚さ、深さ等の寸法関係は図面の明瞭化と簡略化のために適宜変更されており、実際の寸法関係を表すものではない。
[非水電解液二次電池の構成]
図1は、本発明の一実施形態の非水電解液二次電池の要部を示す斜視図である。図2は、図1に示すII−II線における断面の要部を示す断面図である。図3は、図2に示すIII−III線における断面の要部を示す断面図である。図4(a)は正極(巻回されていない状態の正極)の平面図であり、図4(b)及び図4(c)は図4(a)に示すIV−IV線における断面図の一例である。
図4(a)〜(c)において、「13A」とは正極13の最外周部13Aとなる部分を意味し、「13F」とは正極13の外周端13Fとなる部分を意味し、「13G」とは正極13の外周端13Fよりも正極13の1周分内側に位置する部分13Gとなる部分を意味する。正極13の外周端13Fとは、巻回電極体11の周方向における正極13の端部のうち、巻回電極体11の外周側に位置する端部を意味する。後述の正極13の内周端とは、巻回電極体11の周方向における正極13の端部のうち、巻回電極体11の内周側に位置する端部を意味する。巻回電極体11の周方向とは、巻回されていない状態の正極13の長手方向に相当し、巻回されていない状態の負極17の長手方向に相当する。これらのことは後述の図6(b)及び図7においても言える。
本実施形態の非水電解液二次電池では、巻回電極体11と非水電解液(不図示)とが電池ケース1に設けられている。巻回電極体11では、正極13と負極17とがセパレータ15を挟んで巻回されている。
正極13は、正極集電体30と、正極合剤層40とを有する。正極合剤層40は、正極13の幅方向一端を除く領域において、正極集電体30の両面に設けられている。また、正極13は、その幅方向一端に、正極合剤層40が正極集電体30に設けられることなく構成された正極露出部35を有する。正極露出部35は、巻回電極体11の軸方向一端(図3の左側)においてセパレータ15及び負極17よりも巻回電極体11の軸方向外側へ突出しており、巻回電極体11の内周側へ曲げられており、電池ケース1に設けられた正極端子3に接続されている。
負極17は、負極集電体70と、負極合剤層80とを有する。負極合剤層80は、負極17の幅方向一端を除く領域において、負極集電体70の両面に設けられている。また、負極17は、その幅方向一端に、負極合剤層80が負極集電体70に設けられることなく構成された負極露出部75を有する。負極露出部75は、巻回電極体11の軸方向他端(図3の右側)において正極13及びセパレータ15よりも巻回電極体11の軸方向外側へ突出しており、巻回電極体11の内周側へ曲げられており、電池ケース1に設けられた負極端子7に接続されている。
本実施形態の非水電解液二次電池では、正極露出部35は、切欠き部37を、少なくとも正極13の最外周部13Aに有する。これにより、本実施形態の非水電解液二次電池を充電した状態で高温環境下で保存した場合であっても、その非水電解液二次電池の性能を高く維持できる。よって、本実施形態の非水電解液二次電池を充電した状態で市場に流通させることができる。例えば本実施形態の非水電解液二次電池を用いて車両用電源を製造した場合には、充電状態の非水電解液二次電池を備えた車両を市場に流通させることができる。したがって、車両の購入者は、車両の購入後、その車両に組み込まれた非水電解液二次電池を充電することなくその車両を使用できる。以上より、本実施形態では、非水電解液二次電池が組み込まれる商品の利便性を高めることができる。以下、従来の大型非水電解液二次電池と対比しながら、本実施形態の非水電解液二次電池をさらに説明する。
なお、本実施形態では、正極13の最外周部13Aが有する正極合剤層40のうち、巻回電極体11の内周側に位置する正極合剤層40を内周側正極合剤層40aと記し、巻回電極体11の外周側に位置する正極合剤層40を外周側正極合剤層40bと記す。また、負極17の最外周部17Aが有する負極合剤層80のうち、巻回電極体の内周側に位置する負極合剤層80を内周側負極合剤層80aと記し、巻回電極体の外周側に位置する負極合剤層80を外周側負極合剤層80bと記す。
また、「正極13の最外周部13A」とは、正極13の外周端13Fから、正極13の外周端13Fよりも正極13の1周分内側に位置する部分13Gまでを意味する(図2)。好ましくは、「正極13の最外周部13A」とは、正極13の外周端13Fから正極13の内周端へ向かって巻回電極体11の周方向に正極13の長さLtの5%の距離だけ進んだ地点から正極13の外周端13F側に位置する部分を意味する。つまり、正極13の最外周部13Aの長さL1は正極13の長さLtの5%以下であることが好ましい。また、「負極17の最外周部17A」についても同様のことが言える。
また、「正極13の長さLt」は、巻回電極体11の周方向における正極13の内周端と正極13の外周端13Fとの間の距離を意味し、「正極13の最外周部13Aの長さL1」は、巻回電極体11の周方向における正極13の最外周部13Aの長さを意味する。
図5は、従来の大型非水電解液二次電池が有する巻回電極体の要部断面図である。図5に示す巻回電極体では、外周側正極合剤層40bよりも巻回電極体の外周側には、セパレータ15と負極17の最外周部17Aとセパレータ15とが順に設けられている。今般、図5に示す巻回電極体を含む非水電解液二次電池を充電した状態で高温環境下で保存したところ、その非水電解液二次電池の性能が低下する場合があった。本発明者らは、このような結果が得られた理由を鋭意検討し、次に示す知見を得た。
図5に示す巻回電極体を含む非水電解液二次電池を充電すると、外周側正極合剤層40bに含まれるリチウムイオン(Li+)は、セパレータ15を通って、内周側負極合剤層80aへ移動する。充電された非水電解液二次電池を高温環境下で保存すると、内周側負極合剤層80aへ移動したリチウムイオンが、負極露出部75とは反対側に位置する負極17の幅方向端部(図5の左側)に存在する非水電解液(不図示)によって、外周側負極合剤層80bへ拡散し易くなる。このように、外周側正極合剤層40bのうち負極露出部75が設けられた側とは反対側に位置する正極13の幅方向端部(図5の左側)では、リチウムイオンは内周側負極合剤層80aだけでなく外周側負極合剤層80bへも引き抜かれることとなるので、リチウムイオンの引き抜きが顕著となり、その結果、正極13の電位が高くなる(例えば正極13の電位が4.25V以上(対Li/Li+)となる)。
正極13の電位が高い箇所では、正極活物質を構成する金属がその正極活物質から非水電解液へ溶出し易くなる。ここで、負極17の方が正極13よりも電位が低い。そのため、非水電解液へ溶出した金属イオンは負極17で還元され易くなる。この還元により自己放電が起こり易くなるので、非水電解液二次電池の性能が低下する。
上記知見から、本発明者らは、まず、外周側負極合剤層80bへのリチウムイオンの拡散を防止できれば自己放電を防止できるのではないかと考えた。例えば、外周側負極合剤層80bを設けなければ、外周側負極合剤層80bへのリチウムイオンの拡散を防止できる。しかし、大型非水電解液二次電池に含まれる巻回電極体では電極の巻き数が多いので、巻回前の負極(帯状の負極)17において最外周部17Aとなる部分を予測することは難しい。そのため、外周側負極合剤層80bが設けられるおそれがあり、その結果、リチウムイオンが外周側負極合剤層80bへ拡散するおそれがある。
巻回電極体11の作製後に外周側負極合剤層80bを負極集電体70から剥離すれば、外周側負極合剤層80bが設けられるおそれがあるという不具合を解決できる。しかし、外周側負極合剤層80bの剥離時に負極集電体70にダメージが発生すると、非水電解液二次電池の性能低下を引き起こす。
また、巻回電極体11の作製後に外周側負極合剤層80bにテープを貼れば、外周側負極合剤層80bへのリチウムイオンの拡散を防止できる。しかし、テープの厚さ分だけ正極13又は負極17の厚さを小さくする必要がある。そのため、非水電解液二次電池の単位体積当たりのエネルギー密度の低下を引き起こすことがある。以上より、本発明者らは、外周側負極合剤層80bへのリチウムイオンの拡散を防止することは難しいと考えた。
次に、本発明者らは、正極13の最外周部13Aにおいて正極13の電位が局所的に高くなることを防止できれば自己放電を防止できると考え、その手法を鋭意検討した。その結果、少なくとも正極の最外周部において正極露出部に切欠き部を形成するという構成に至った。
つまり、本実施形態では、正極露出部35は、切欠き部37を、少なくとも正極13の最外周部13Aに有する。これにより、内周側正極合剤層40aから内周側負極合剤層80a又は外周側負極合剤層80bへのリチウムイオンの移動が正極露出部35によって妨げられることを防止できる(図3)。よって、外周側正極合剤層40bのうち負極露出部75が設けられた側とは反対側に位置する正極13の幅方向端部(図3の左側)において、正極13の電位が高くなることを防止できる。したがって、正極活物質を構成する金属がその正極活物質から非水電解液へ溶出することを防止できるので、負極17において還元反応が起こることを防止できる。その結果、本実施形態の非水電解液二次電池を充電した状態で高温環境下で保存した場合であっても、その非水電解液二次電池の性能を高く維持できる。
それだけでなく、正極露出部35は切欠き部37を少なくとも正極13の最外周部13Aに有するので、正極露出部35と正極端子3との接続面積を確保できる。これにより、正極露出部35と正極端子3との接続抵抗を低く抑えることができるので、非水電解液二次電池のI−V抵抗を低く抑えることができる。この効果を効果的に得るためには、正極露出部35は切欠き部37を正極13の最外周部13Aにのみ有することが好ましい。以下では、非水電解液二次電池の各構成を示す。
<正極>
(切欠き部)
「切欠き部37」とは、好ましくは正極露出部35が完全に除去されることによって形成された部分を意味する。しかし、切欠き部37において正極露出部35の一部が除去されることなく残存していても良い。この場合には、正極活物質、導電剤または結着剤などの正極合剤層に含まれる固形分が正極合剤層から脱落することを防止できる。
例えば、切欠き部37では、正極集電体30の端面31は正極合剤層40の端面41と面一であることが好ましい(図4(b))。これにより、内周側正極合剤層40aから内周側負極合剤層80a又は外周側負極合剤層80bへのリチウムイオンの移動が正極露出部35によって妨げられることを効果的に防止できる。しかし、正極集電体30の端面31の方が正極合剤層40の端面41よりも正極13の幅方向外側へ向かって若干(例えば1mm程度)突出している場合であっても(図4(c))、内周側正極合剤層40aから内周側負極合剤層80a又は外周側負極合剤層80bへのリチウムイオンの移動が正極露出部35によって妨げられることを防止できる。
また、切欠き部37では、正極露出部35に1個以上の貫通孔が形成されていても良い。この場合には、リチウムイオンは、内周側正極合剤層40aから上記貫通孔を通って内周側負極合剤層80a又は外周側負極合剤層80bへ移動する。よって、内周側正極合剤層40aから内周側負極合剤層80a又は外周側負極合剤層80bへのリチウムイオンの移動が正極露出部35によって妨げられることを防止できる。
巻回電極体11の巻回状態によっては、正極13の最外周部13Aの長さL1が設計時のその長さとは異なる場合がある。このような場合であっても上述の効果(非水電解液二次電池を充電した状態で高温環境下で保存した場合であっても、その非水電解液二次電池の性能を高く維持できるという効果)を得るためには、正極露出部35は、正極13の外周端13Fから正極13の内周端へ向かって巻回電極体11の周方向に正極13の長さLtの10%の距離だけ進んだ地点から正極13の外周端13F側に位置する部分において、切欠き部37を有することが好ましい。よって、「正極露出部35が切欠き部37を少なくとも正極13の最外周部13Aに有する」とは、正極露出部35が、正極13の外周端13Fから正極13の内周端へ向かって巻回電極体11の周方向に正極13の長さLtの10%の距離だけ進んだ地点から正極13の外周端13F側に位置する部分において、切欠き部37を有することを意味する。つまり、巻回電極体11の周方向における切欠き部37の長さは正極13の長さLtの10%以下であることが好ましい。
(正極集電体)
正極集電体30は、非水電解液二次電池の正極集電体として従来公知の構成を有することが好ましく、例えば厚さが5μm以上50μm以下であるアルミニウム箔である。
(正極合剤層)
正極合剤層40は、正極活物質と導電剤と結着剤とを含むことが好ましい。正極活物質は、好ましくは非水電解液二次電池の正極活物質として従来公知の材料からなる。例えば、正極活物質としては、一般式LiNiaCobMnc2(0<a<1、0<b<1、0<c<1、a+b+c=1)で表される化合物、一般式LiNiaCobMnc2で表される化合物においてNi組成aが大きな化合物、一般式Li(NidCoeAlf)O2(0<d<1、0<e<1、0<f<1、d+e+f=1)で表される化合物、オリビン型結晶構造を有するリチウム複合酸化物(例えば一般式LixFePO4(0≦x<1)で表される化合物)、又は、スピネル型結晶構造を有するリチウム複合酸化物(例えば一般式LiyMn24(0≦y<1)で表される化合物)等を用いることができる。これらを単独で用いても良いし、これらの2種以上を混合して用いても良い。なお、リチウム複合酸化物とは、リチウム元素と1種以上の遷移金属元素とを含む酸化物を意味する。
導電剤は、非水電解液二次電池の正極合剤層に含まれる導電剤として従来公知の材料からなることが好ましく、例えばアセチレンブラック等の炭素材料であることが好ましい。
結着剤は、非水電解液二次電池の正極合剤層に含まれる結着剤として従来公知の材料からなることが好ましく、例えばPVdF(PolyVinylidene DiFluoride)であることが好ましい。
正極合剤層40における正極活物質の含有量、導電剤の含有量及び結着剤の含有量は、それぞれ、非水電解液二次電池の正極合剤層における正極活物質の含有量、導電剤の含有量及び結着剤の含有量として従来公知の含有量であることが好ましい。例えば、正極合剤層40は、80質量%以上95質量%以下の正極活物質と、3質量%以上15質量%以下の導電剤と、2質量%以上5質量%以下の結着剤と含む。
<負極>
負極集電体70は、非水電解液二次電池の負極集電体として従来公知の構成からなることが好ましく、例えば厚さが5μm以上50μm以下である銅箔である。
負極合剤層80は、負極活物質と結着剤とを含むことが好ましい。負極活物質は、好ましくは非水電解液二次電池の負極活物質として従来公知の材料からなる。例えば、負極活物質としては、天然黒鉛を核材とする材料、ソフトカーボン、ハードカーボン又はチタン酸リチウム等を用いることができる。天然黒鉛を核材とする材料としては、例えば、炭素が天然黒鉛の表面に被覆されて形成された炭素材料に対して球形化処理が施されたものを用いることができる。
結着剤は、非水電解液二次電池の負極合剤層に含まれる結着剤として従来公知の材料からなることが好ましく、例えばSBR(styrene-butadiene rubber)であることが好ましい。
負極合剤層80における負極活物質の含有量及び結着剤の含有量は、それぞれ、非水電解液二次電池の負極合剤層における負極活物質の含有量及び結着剤の含有量として従来公知の含有量であることが好ましい。例えば、負極合剤層80は、80質量%以上95質量%以下の負極活物質と、5質量%以上20質量%以下の導電剤とを含むことが好ましい。
<セパレータ>
セパレータ15は、非水電解液二次電池のセパレータとして従来公知の構成からなることが好ましい。例えば、セパレータ15は、多孔質ポリオレフィン系樹脂(例えばポリプロピレン)からなる樹脂層であっても良いし、耐熱層をさらに有しても良い。
<非水電解液>
非水電解液は、非水電解液二次電池の非水電解液として従来公知の構成からなることが好ましい。例えば、非水電解液は、1種以上の有機溶媒と1種以上のリチウム塩とを含むことが好ましく、過充電抑制剤をさらに含むことがより好ましい。
[非水電解液二次電池の製造]
図6(a)〜(b)は、本実施形態の正極の製造方法の一部を示す平面図である。図7は、本実施形態の非水電解液二次電池の製造方法の一工程を示す平面図である。本実施形態の非水電解液二次電池の製造方法は、正極13を準備する工程と、負極17を準備する工程と、巻回電極体11を作製する工程とを備える。
<正極の準備>
例えば、次に示す方法にしたがって正極13を作製できる。まず、平面視矩形の正極集電体30を準備し、正極集電体30の幅方向一端を除く領域に正極合剤層40を形成する。ここで、正極集電体30の幅方向は、正極13の幅方向に対して平行である。
正極合剤層40の形成方法は特に限定されない。正極活物質、導電剤及び結着剤を含む正極合剤ペーストを、正極集電体30の幅方向一端を除く領域に塗布した後、乾燥させても良い。又は、正極活物質、導電剤及び結着剤を含む湿潤造粒粒子を、正極集電体30の幅方向一端を除く領域に圧着させた後、乾燥させても良い。平面視矩形の正極集電体30には切欠き部37が形成されていない。そのため、形成された電極では、正極露出部35が正極13の長手方向一端からその他端まで連続して形成されている(図6(a))。
次に、正極13の長手方向一端側における正極露出部35に切欠き部37を形成する(図6(b))。好ましくは、正極13の長手方向一端から正極13の長手方向他端へ向かって正極13の長手方向に正極13の長さLtの10%の距離だけ進んだ地点から正極13の長手方向一端側に位置する部分において、正極露出部35に切欠き部37を形成する。より好ましくは、正極13の長手方向一端から正極13の長手方向他端へ向かって正極13の長手方向に正極13の長さLtの5%の距離だけ進んだ地点から正極13の長手方向一端側に位置する部分において、正極露出部35に切欠き部37を形成する。
切欠き部37の形成方法は特に限定されない。例えば、正極集電体30を切断可能な切断器を用いて正極13の長手方向一端側における正極露出部35を切り取ることにより、切欠き部37を形成できる。このようにして、正極13が得られる。
なお、巻回電極体11の作製後に切欠き部37を形成しても良いが(後述の実施例)、巻回電極体11の作製前に切欠き部37を形成した方が切欠き部37の形成に要する時間を短縮できる。よって、切欠き部37が形成された正極13を用いて巻回電極体11を作製することが好ましい。
<負極の準備>
例えば、次に示す方法にしたがって負極17を作製できる。まず、平面視矩形の負極集電体70を準備し、負極集電体70の幅方向一端を除く領域に負極合剤層80を形成する。負極合剤層80の形成方法は特に限定されない。負極活物質及び結着剤を含む負極合剤ペーストを、負極集電体70の幅方向一端を除く領域に塗布した後、乾燥させても良い。又は、負極活物質及び結着剤を含む湿潤造粒粒子を、負極集電体70の幅方向一端を除く領域に圧着させた後、乾燥させても良い。このようにして、負極17が得られる。なお、負極集電体70の幅方向は、負極17の幅方向に対して平行である。
<巻回電極体の作製>
セパレータ15を挟んで正極13と負極17とを巻回する。これにより、巻回電極体11が得られる。具体的には、まず、正極13と負極17との間にセパレータ15を配置する。このとき、正極露出部35と負極露出部75とが正極13の幅方向(又は負極17の幅方向)においてセパレータ15から互いに逆向きに突出するように、正極13と負極17とセパレータ15とを配置する(図7)。
次に、正極13の幅方向に対して平行となるように巻回用軸を配置し、その巻回用軸を用いて正極13、セパレータ15及び負極17を巻回させる。このとき、正極13の長手方向端部のうち、切欠き部37が形成された端部を巻き終端とし、切欠き部37が形成された端部側とは反対側に位置する端部を巻き始端として、正極13とセパレータ15と負極17とを巻回する(図7)。これにより、正極13の長手方向端部のうち、切欠き部37が形成された端部が正極13の外周端13Fとなり、切欠き部37が形成された端部側とは反対側に位置する端部が正極13の内周端となる。また、切欠き部37が正極13の最外周部13Aに位置する。このようにして得られた電極体に対して互いに逆向きの圧力を与えても良い。
<封止>
電池ケース1の蓋体に設けられた正極端子3を正極露出部35に接続し、その蓋体に設けられた負極端子7を負極露出部75に接続する。これにより、蓋体が巻回電極体11に接続される。その後、巻回電極体11を電池ケース1のケース本体の凹部に供給し、蓋体でケース本体の開口を封じる。
ケース本体又は蓋体に形成された注液用孔からケース本体の凹部へ非水電解液を供給する。必要に応じて電池ケース1内を減圧した後、注液用孔を封止する。このようにして、本実施形態の非水電解液二次電池が作製される。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明は以下に限定されない。
<実施例1>
(正極の作製)
正極活物質として、LiNi1/3Co1/3Mn1/32粉末を準備した。質量比で90:8:2となるように正極活物質とアセチレンブラックとPVdFとを混ぜ、NMP(N-methylpyrrolidone)で希釈した。このようにして正極合剤ペーストを得た。
正極合剤ペーストを、Al箔(正極集電体)の幅方向一端が露出するようにAl箔の両面に塗布した後、乾燥させた。得られた極板を圧延して正極を得た。つまり、正極では、Al箔の幅方向一端を除く領域において、Al箔の両面に正極合剤層が形成された。
(負極の作製)
負極活物質として天然黒鉛を核材とする材料(炭素が天然黒鉛の表面に被覆されて形成された炭素材料に対して球形化処理が施されたもの)を準備した。質量比で98:1:1となるように負極活物質とCMC(carboxymethylcellulose)のナトリウム塩(増粘剤)とSBR(結着剤)とを混ぜ、水で希釈した。このようにして負極合剤ペーストを得た。
負極合剤ペーストを、Cu箔(負極集電体)の幅方向一端が露出するようにCu箔の両面に塗布した後、乾燥させた。得られた極板を圧延して負極を得た。つまり、負極では、Cu箔の幅方向一端を除く領域において、Cu箔の両面に負極合剤層が形成された。
(巻回電極体の作製、挿入)
PE(polyethylene)層とPP(polypropylene)層とPE層とがこの順に積層されて構成されたセパレータを準備した。Al箔が正極合剤層から露出する部分(正極露出部)とCu箔が負極合剤層から露出する部分(負極露出部)とがAl箔の幅方向においてセパレータから互いに逆向きに突出するように、正極と負極とセパレータとを配置した。その後、Al箔の幅方向に対して平行となるように巻回用軸を配置し、その巻回用軸を用いて正極、セパレータ及び負極を巻回させた。正極の最外周部となる部分が明確になった時点で、正極の最外周部となる部分において正極露出部を完全に切り取った(切欠き部の形成)。得られた巻回電極体(円筒型電極体)に対して互いに逆向きの圧力を与え、扁平な巻回電極体を得た。
電池ケースの蓋体に設けられた正極端子と正極露出部とを接続し、蓋体に設けられた負極端子と負極露出部とを接続した。これにより、蓋体が扁平な巻回電極体に接続された。その後、PEからなる包装材を扁平な巻回電極体に被せた後、扁平な巻回電極体を電池ケースのケース本体の凹部に入れ、蓋体でケース本体の開口を塞いだ。
(非水電解液の調製、注入)
体積比で3:4:3となるように、EC(ethylene carbonate)とDMC(dimethyl carbonate)とEMC(ethyl methyl carbonate)とを混合した。このようにして得られた混合溶媒にLiPF6を添加して、非水電解液を得た。得られた非水電解液では、LiPF6の濃度が1.0mol/Lであった。
得られた非水電解液を、蓋体に形成された注液用孔からケース本体の凹部へ注入した。電池ケース内を減圧した後、注液用孔を封止した。このようにして本実施例のリチウムイオン二次電池(定格容量が30Ah)が作製された。
(初期の放電容量の測定)
25℃において、本実施例のリチウムイオン二次電池に対して、電池電圧が4.1Vとなるまで21Aの電流(0.7C)でCC−CV(Constant Current-Constant Voltage)充電(2時間でカット)を行った後、電池電圧が3.0Vとなるまで15Aの電流(0.5C)でCC−CV放電(4時間でカット)を行った。このCC−CV放電を行ったときの放電容量を初期の放電容量とした。
(SOCの低下速度の算出)
初期の放電容量を測定した後、リチウムイオン二次電池を充電した。この充電では、電池電圧が4.3Vとなるまで21Aの電流(0.7C)でCC−CV充電(3時間でカット)を行った。そのリチウムイオン二次電池を80℃で3日間、保存した後、初期の放電容量の測定方法にしたがって放電容量(保存後の放電容量)を測定した。
その後、リチウムイオン二次電池を充電した。この充電では、電池電圧が4.1Vとなるまで21Aの電流(0.7C)でCC−CV充電(2時間でカット)を行った。このようにして満充電状態となったリチウムイオン二次電池を25℃で100日間、放置した。そのリチウムイオン二次電池に対して、初期の放電容量の測定方法にしたがって放電容量(残存容量)を測定した。測定された初期の放電容量、保存後の放電容量及び残存容量を下記式1に代入してSOCの低下速度を算出した。結果を表1に示す。
(SOCの低下速度)={(保存後の放電容量)−(残存容量)}÷(初期の放電容量) ・・・式1。
Figure 0006645008
(I−V抵抗の測定)
充電によって、リチウムイオン二次電池のSOC(state of charge)を60%の状態に調整した。その後、25℃において、200Aの電流で10秒間、放電を行った。この放電前後での電圧変化量(ΔV)を測定し、測定されたΔVを上記電流値で除して「I−V抵抗」を求めた。結果を表1に示す。
<比較例1>
正極の最外周部となる部分において正極露出部を切り取らなかった(切欠き部を形成しなかった)ことを除いては実施例1に記載の方法にしたがって、リチウムイオン二次電池を製造した。得られたリチウムイオン二次電池に対して、実施例1に記載の方法にしたがってSOCの低下速度の算出とI−V抵抗の測定とを行った。結果を表1に示す。
<考察>
実施例1では、比較例1よりも、SOCの低下速度が小さかった。このことから、実施例1では、比較例1に比べて自己放電が防止されていると考えられる。その理由として、正極の最外周部において正極の電位が局所的に高くなることが防止されたからであると考えられる。そして、このことは、本発明者らによって確認されている。
つまり、本発明者らは、正極、負極及びセパレータのそれぞれの長さが短いことを除いては実施例1に記載の方法にしたがって実施例1の模擬的なリチウムイオン二次電池を製造し、そのリチウムイオン二次電池を充電した。充電後のリチウムイオン二次電池から正極を取り出し、正極の最外周部のうち切欠き部近傍に位置する部分の電位を測定した。同様に、正極、負極及びセパレータのそれぞれの長さが短いことを除いては比較例1に記載の方法にしたがって比較例1の模擬的なリチウムイオン二次電池を製造し、そのリチウムイオン二次電池を充電した。充電後のリチウムイオン二次電池から正極を取り出し、正極の最外周部のうち正極露出部近傍に位置する部分の電位を測定した。その結果、実施例1の模擬的なリチウムイオン二次電池では、比較例1の模擬的なリチウムイオン二次電池に比べて、電位が50mV程度、低下していた。
I−V抵抗は、実施例1と比較例1とで同じであった。つまり、実施例1では、正極露出部に切欠き部を形成しているにも関わらず、正極露出部と正極端子との間の抵抗を低く抑えることができた。その理由としては、正極露出部のうち正極の最外周部に位置する部分にのみ切欠き部を形成しているからである、と考えている。
今回開示された実施の形態及び実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 電池ケース、3 正極端子、7 負極端子、11 巻回電極体、13 正極、13A,17A 最外周部、13F 外周端、15 セパレータ、17 負極、30 正極集電体、31,41 端面、35 正極露出部、37 切欠き部、40 正極合剤層、40a 内周側正極合剤層、40b 外周側正極合剤層、70 負極集電体、75 負極露出部、80 負極合剤層、80a 内周側負極合剤層、80b 外周側負極合剤層。

Claims (2)

  1. 正極合剤層が正極集電体に設けられることなく構成された正極露出部を幅方向一端に有する正極と、負極合剤層が負極集電体に設けられることなく構成された負極露出部を幅方向一端に有する負極とが、セパレータを挟んで巻回されて構成された巻回電極体を備え、
    前記巻回電極体の軸方向一端では、前記正極露出部が前記セパレータ及び前記負極よりも軸方向外側へ突出しており、前記巻回電極体の軸方向他端では、前記負極露出部が前記セパレータ及び前記正極よりも軸方向外側へ突出しており、
    前記正極露出部は、切欠き部を、少なくとも前記正極の最外周部に有し、
    前記切欠き部は、前記正極の外周端から前記正極の内周端へ向かって前記巻回電極体の周方向に前記正極の長さの10%の距離だけ進んだ地点または前記正極の長さの10%以下の距離だけ進んだ地点から前記正極の外周端側に位置する部分において設けられる、非水電解液二次電池。
  2. 正極合剤層が正極集電体に設けられることなく構成された正極露出部を幅方向一端に有する正極を準備する工程と、
    負極合剤層が負極集電体に設けられることなく構成された負極露出部を幅方向一端に有する負極を準備する工程と、
    セパレータを挟んで前記正極と前記負極とを巻回することにより巻回電極体を作製する工程とを備え、
    前記正極を準備する工程は、切欠き部を、前記正極の長手方向一端側における前記正極露出部に形成する工程を有し、
    前記巻回電極体を作製する工程は、
    前記正極露出部と前記負極露出部とが前記正極の幅方向において前記セパレータから互いに逆向きに突出するように、前記正極と前記負極と前記セパレータとを配置する工程と、
    前記切欠き部が形成された前記正極の長手方向一端側を巻き終端とし、前記正極の長手方向他端側を巻き始端として、前記正極と前記負極と前記セパレータとを巻回する工程とを有し、
    前記切欠き部は、前記正極の外周端から前記正極の内周端へ向かって前記巻回電極体の周方向に前記正極の長さの10%の距離だけ進んだ地点または前記正極の長さの10%以下の距離だけ進んだ地点から前記正極の外周端側に位置する部分において設けられる、非水電解液二次電池の製造方法
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