JP6644555B2 - 液体消臭剤組成物 - Google Patents

液体消臭剤組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP6644555B2
JP6644555B2 JP2016005823A JP2016005823A JP6644555B2 JP 6644555 B2 JP6644555 B2 JP 6644555B2 JP 2016005823 A JP2016005823 A JP 2016005823A JP 2016005823 A JP2016005823 A JP 2016005823A JP 6644555 B2 JP6644555 B2 JP 6644555B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
acid
mass
less
liquid deodorant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016005823A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017124076A (ja
Inventor
博卓 大谷
博卓 大谷
志子 藤井
志子 藤井
陽一 鍬農
陽一 鍬農
笹田 浩司
浩司 笹田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2016005823A priority Critical patent/JP6644555B2/ja
Publication of JP2017124076A publication Critical patent/JP2017124076A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6644555B2 publication Critical patent/JP6644555B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)

Description

本発明は、液体消臭剤組成物、スプレー式液体消臭剤製品、及び皮脂酸化臭の抑制方法に関する。
洗濯習慣の変化により、着用した衣料はその都度洗濯することが一般的になっているが、スーツや制服、セーター等の衣料は一般家庭では洗濯が難しく、洗濯回数も一般の衣料に比べて格段に少ない。また、絨毯、玄関マット、カーテン、ソファー等の衣類以外の繊維製品も同様に洗濯することが難しい。このため、繊維製品に付着した身体由来の皮脂は、空気中の酸素により酸化が進行し、不快な臭いの原因となる。
従来技術として、特許文献1には有機酸及び非イオン性界面活性剤を含有する繊維製品における堆積物、変色および悪臭の形成を除去または低減する繊維製品処理組成物が記載されている。
特許文献2には、ポリヒドロキシアミン化合物とクエン酸等の多価有機酸を含有する汗臭及びアルデヒド類に由来する複合臭に効果的な水性消臭剤組成物が記載されている。
特許文献3には、pKaが4〜8の弱酸のアルカリ金属塩及びポリオキシエチレンアルキルエーテルを含有する長期間の使用や温度変化による方向成分の変質を抑制し、長期にわたって初期の芳香を保持する水性芳香剤組成物が記載されている。
特表2013−538944号公報 特開2009−28071号公報 特開2007−99838号公報
本発明は、繊維製品等の対象物に付着した皮脂の酸化抑制効果を付与でき、前記対象物からの皮脂由来の不快な臭いの発生を抑制することができる液体消臭剤組成物を提供する。
本発明は、 カルボン酸基を2つ以上4つ以下有し、窒素原子を含有する、酸型の分子量が500以下であるポリカルボン酸又はその塩(a1)〔以下、(a1)成分という〕、カルボン酸基を2つ以上4つ以下有し、窒素原子を含有しない、酸型の分子量が500以下であるポリカルボン酸又はその塩(a2)〔以下、(a2)成分という〕、オキシエチレン基の平均付加モル数が5以上25以下のポリオキシエチレンラウリルエーテル(b)〔以下、(b)成分という〕、炭素数2以上4以下のアルコール(c)〔以下、(c)成分という〕、及び水を含有する液体消臭剤組成物であって、
(a2)成分の酸型に換算した含有量と(a1)成分の酸型に換算した含有量の質量比(a2)/(a1)が1以上であり、
(a1)成分の含有量が酸型に換算して0.01質量%以上1質量%以下であり、
(a2)成分の含有量が酸型に換算して0.1質量%以上5質量%以下であり、
(a1)成分の酸型に換算した含有量と(a2)成分の酸型に換算した含有量の合計と(b)成分の含有量の質量比[(a1)+(a2)]/(b)が1以上20以下である、
液体消臭剤組成物に関する。
また、本発明は、前記液体消臭剤組成物を、スプレイヤー付き容器に充填してなる、スプレー式液体消臭剤製品に関する。
また、本発明は、液体消臭剤組成物を用いて繊維製品の皮脂酸化臭を抑制する、皮脂酸化臭の抑制方法であって、
前記液体消臭剤組成物が、カルボン酸基を2つ以上4つ以下有し、窒素原子を含有する、酸型の分子量が500以下であるポリカルボン酸又はその塩(a1)〔以下、(a1)成分という〕、カルボン酸基を2つ以上4つ以下有し、窒素原子を含有しない、酸型の分子量が500以下であるポリカルボン酸又はその塩(a2)〔以下、(a2)成分という〕、オキシエチレン基の平均付加モル数が5以上25以下のポリオキシエチレンラウリルエーテル(b)〔以下、(b)成分という〕、炭素数2以上4以下のアルコール(c)〔以下、(c)成分という〕、及び水を含有する液体消臭剤組成物であり、
前記液体消臭剤組成物において、(a2)成分の酸型に換算した含有量と(a1)成分の酸型に換算した含有量の質量比(a2)/(a1)が1以上であり、
前記液体消臭剤組成物において、(a1)成分の含有量が酸型に換算して0.01質量%以上1質量%以下であり、
前記液体消臭剤組成物において、(a2)成分の含有量が酸型に換算して0.1質量%以上5質量%以下であり、
前記液体消臭剤組成物において、(a1)成分の酸型に換算した含有量と(a2)成分の酸型に換算した含有量の合計と(b)成分の含有量の質量比[(a1)+(a2)]/(b)が1以上20以下であり、
前記液体消臭剤組成物を、繊維製品と接触後、乾燥させる工程を含む、
皮脂酸化臭の抑制方法に関する。
本発明によれば、衣類等の繊維製品に付着させて用いる、例えば塗布ないし噴霧して用いることにより、前記繊維製品等の対象物に付着した皮脂酸化臭の発生を抑制することができて十分な消臭効果が発現する液体消臭剤組成物、及びこれを用いたスプレー式液体消臭剤製品が提供される。
また、本発明により、(a1)成分と(a2)成分を含有する液体消臭剤組成物による繊維製品の皮脂酸化臭の抑制方法が提供される。
本発明の液体消臭剤組成物は、処理対象物に優れた消臭効果を付与でき、処理後の前記対象物を衛生的に保たせることができる。
衣類などの臭いを消すために消臭剤を使用することが多いが、本発明者は、臭いが消えても時間とともに再度臭いが発生する課題があり、それが衣類等に付着した皮脂の酸化によるものであることを突き止めた。
本発明では、(a1)成分と(a2)成分の特定2種のポリカルボン酸又はその塩と(b)成分の特定の非イオン界面活性剤と(c)成分の特定のアルコールとを所定条件で用いることにより、優れた消臭効果が得られ、繊維製品等の対象物に優れた皮脂の酸化抑制効果を付与でき、前記対象物からの不快な臭いの発生を抑制できることを見出したものである。
すなわち、本発明では、以下に説明する(a1)成分、(a2)成分、(b)成分及び(c)成分を所定条件で組み合わせることで、優れた消臭効果を有し、皮脂酸化臭の発生を抑制することができる液体消臭剤組成物が得られる。
<(a1)成分>
(a1)成分は、カルボン酸基を2つ以上4つ以下有し、窒素原子を含有する、酸型の分子量が500以下であるポリカルボン酸又はその塩である。
(a1)成分は、カルボン酸基を2つ以上4つ以下、好ましくは3つ以上4つ以下、より好ましくは4つ有する。また、(a1)成分の分子量は、本発明では酸型、且つ結晶水を持たない構造での分子量を指し、好ましくは400以下、より好ましくは300以下であり、好ましくは100以上、より好ましくは150以上である。
(a1)成分としては、エチレンジアミン四酢酸(分子量292.24、EDTAという場合もある)、メチルグリシン二酢酸(分子量205.7、MGDAという場合もある)、ニトリロ三酢酸(分子量191.1、NTAという場合もある)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(分子量278.3、HEDTAという場合もある)、及びヒドロキシエチルイミノ二酢酸(分子量177.1、HIDAという場合もある)から選ばれる1種以上のポリカルボン酸又はその塩が挙げられる。塩はアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属が好ましく、アルカリ金属塩が好ましい。
(a1)成分は、好ましくは、エチレンジアミン四酢酸、メチルグリシン二酢酸、及びニトリロ三酢酸から選ばれる1種以上のポリカルボン酸又はその塩であり、より好ましくはエチレンジアミン四酢酸又はその塩、メチルグリシン二酢酸又はその塩である。(a1)成分のポリカルボン酸の塩は、好ましくはナトリウム塩、カリウム塩が挙げられる。
<(a2)成分>
(a2)成分は、カルボン酸基を2つ以上4つ以下有し、窒素原子を含有しない、酸型の分子量が500以下であるポリカルボン酸又はその塩である。
(a2)成分は、カルボン酸基を2つ以上4つ以下、好ましくは3つ有する。また、(a2)成分の分子量は、本発明では酸型、且つ結晶水を持たない構造での分子量を指し、好ましくは400以下、より好ましくは300以下、そして好ましくは100以上、より好ましくは150以上である。
(a2)成分としては、シュウ酸(分子量90.03)、マロン酸(分子量104.1)、コハク酸(分子量118.09)、ジグリコール酸(分子量134.0)、リンゴ酸(分子量134.09)、クエン酸(分子量192.12)、及び酒石酸(分子量150.09)から選ばれる1種以上のポリカルボン酸又はその塩が挙げられる。塩はアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属が好ましく、アルカリ金属塩がより好ましい。
(a2)成分は、好ましくは、クエン酸、ジグリコール酸、コハク酸、リンゴ酸、及び酒石酸から選ばれる1種以上のポリカルボン酸又はその塩であり、より好ましくはクエン酸又はその塩である。(a2)成分のポリカルボン酸の塩は、好ましくはナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩が挙げられる。(a2)成分のポリカルボン酸の塩の具体例としては、好ましくはクエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、クエン酸カルシウムが挙げられる。
<(b)成分>
(b)成分は、皮脂酸化臭の消臭効果を高める観点からオキシエチレン基の平均付加モル数が5以上25以下のポリオキシエチレンラウリルエーテルである。
(b)成分の平均付加モル数は、好ましくは5.5以上、より好ましくは6以上であり、そして好ましくは20以下、より好ましくは15以下である。
(b)成分は、通常、オキシエチレン基の付加モル数が異なる化合物の混合物として、製造、入手される。
本発明では、(b)成分中、オキシエチレン基の付加モル数が0モル以上4モル以下の化合物の割合は、好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下、更に好ましくは30質量%以下である。オキシエチレン基の付加モル数の異なる化合物の測定は、液体クロマトグラフ法によって測定する。
<(c)成分>
(c)成分は、炭素数2以上4以下のアルコールである。(c)成分は、水溶性溶剤として機能し得る低級アルコールである。
(c)成分は、1価アルコールが好ましい。
(c)成分は、好ましくは炭素数2以上3以下のアルコール、より好ましくは炭素数2以上3以下の1価アルコールである。
(c)成分の具体例としては、エタノール、イソプロパノール、プロパノール、ブタノールなどが挙げられるが、好ましくはエタノール、イソプロパノール、より好ましくはエタノールである。
<組成、その他の成分等>
本発明の液体消臭剤組成物は、(a1)成分と(a2)成分を所定比率で併用することにより、高い皮脂酸化臭の発生抑制効果が発現する。本発明の液体消臭剤組成物は、皮脂酸化臭の消臭効果の増強の観点から、(a2)成分の酸型に換算した含有量と(a1)成分の酸型に換算した含有量の質量比(a2)/(a1)が1以上、好ましくは2以上、より好ましくは3以上、そして好ましくは40以下、より好ましくは30以下、さらに好ましくは20以下である。
本発明の液体消臭剤組成物は、皮脂酸化臭の消臭効果を高める観点から、(a1)成分の含有量が酸型に換算して0.01質量%以上、好ましくは0.015以上、より好ましくは0.02質量%以上、更に好ましくは0.025質量%以上、そして、1質量%以下、好ましくは0.5質量%以下、より好ましくは0.3質量%以下、更に好ましくは0.1質量%以下、更により好ましくは0.07質量%以下である。
本発明の液体消臭剤組成物は、皮脂酸化臭の消臭効果を高める観点から、(a2)成分の含有量が酸型に換算して0.1質量%以上、好ましくは0.15以上、より好ましくは0.2質量%以上、更に好ましくは0.25質量%以上、そして、5質量%以下、好ましくは3質量%以下、より好ましくは2質量%以下、更に好ましくは1質量%以下、更により好ましくは0.7質量%以下である。
本発明の液体消臭剤組成物は、(a1)成分及び(a2)成分と(b)成分を所定条件で併用することにより、(a1)成分及び(a2)成分の皮脂酸化臭の発生抑制効果を高めることができる。本発明の液体消臭剤組成物は、皮脂酸化臭の消臭効果を高める観点から、(a1)成分の酸型に換算した含有量と(a2)成分の酸型に換算した含有量の合計と(b)成分の含有量の質量比[(a1)+(a2)]/(b)が1以上、好ましくは1.1以上、より好ましくは1.2以上、そして、20以下、好ましくは18以下、より好ましくは15以下である。
なお、[(a1)+(a2)]は、(a1)成分の酸型に換算した含有量と(a2)成分の酸型に換算した含有量との合計である(以下同様)。
本発明の液体消臭剤組成物は、皮脂酸化臭の消臭効果を高める観点から、前記質量比[(a1)+(a2)]/(b)の範囲内で、(b)成分の含有量が好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.02質量%以上、さらに好ましくは0.03質量%以上、より更に好ましくは0.05質量%以上、そして、好ましくは3質量%以下、より好ましくは2質量%以下、さらに好ましくは1質量%以下、より更に好ましくは0.5質量%以下である。
本発明の液体消臭剤組成物は、皮脂酸化臭の消臭効果を高める観点から、(c)成分を含有する。
本発明の液体消臭剤組成物は、皮脂酸化臭の消臭効果を高める観点から、(c)成分の含有量が好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上、さらに好ましくは0.3質量%以上、より更に好ましくは0.5質量%以上、そして、好ましくは10質量%以下、より好ましくは9量%以下、さらに好ましくは8質量%以下である。
本発明の液体消臭剤組成物は、皮脂酸化臭の消臭効果を高める観点から、(c)成分の含有量と(b)成分の含有量の質量比(c)/(b)が好ましくは1以上、より好ましくは2以上、さらに好ましくは3以上、より更に好ましくは5以上、そして、好ましくは150以下、より好ましくは140以下、さらに好ましくは130以下である。
本発明の液体消臭剤組成物は、皮脂酸化臭の消臭効果を高める観点から、(c)成分の含有量と(a1)成分の酸型に換算した含有量と(a2)成分の酸型に換算した含有量の合計との質量比(c)/[(a1)+(a2)]が好ましくは1以上、より好ましくは2以上、さらに好ましくは3以上、より更に好ましくは5以上、そして、好ましくは100以下、より好ましくは90以下、さらに好ましくは80以下、より更に好ましくは70以下である。
本発明の液体消臭剤組成物には、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、更に、(c)成分以外の溶剤、消臭剤、(b)成分以外の界面活性剤、油剤、ゲル化剤、pH調整剤、酸化防止剤、防腐剤、香料、色素、紫外線吸収剤等の他の成分を添加することができる。
これら成分のうち、その他界面活性剤である第4級アンモニウム化合物(例えば後述する(d)成分)は除菌効果を有する点で菌由来の臭いを抑制することができることから本発明の消臭剤組成物に含有することが好ましく、またアミンオキシド化合物(例えば後述する(e)成分)及び消臭剤としてのポリヒドロキシアミン化合物(例えば後述する(f)成分)は緩衝能により酸臭やアミン臭等を消臭する機能を有することから、繊維製品に付着した汗臭、タバコ臭及び焼き肉臭等に対する消臭効果に優れた効果を発揮することから本発明の消臭剤組成物に含有することが好ましい。その他成分について以下に説明する。
<(d)成分>
本発明の液体消臭剤組成物は、(d)成分として、下記一般式(1)又は下記一般式(2)で表される第4級アンモニウム化合物を含有することができる。
Figure 0006644555
(式中、R1は炭素数8以上16以下の炭化水素基であり、R2、R3は、それぞれ、炭素数1以上3以下のアルキル基又はヒドロキシアルキル基であり、R4は炭素数1以上3以下のアルキレン基又はヒドロキシアルキレン基である。)
Figure 0006644555
(式中、R5、R6は、それぞれ、炭素数8以上12以下の炭化水素基であり、R7、R8は、それぞれ、炭素数1以上3以下のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である。)
式(1)中、R1は、炭素数8以上16以下の炭化水素基である。R1の炭化水素基は、アルキル基又はアルケニル基が好ましく、アルキル基がより好ましい。R1の炭素数は、12以上14以下が好ましい。R1は、好ましくは炭素数8以上16以下のアルキル基であり、より好ましくは炭素数12以上14以下のアルキル基であり、更に好ましくは炭素数12のアルキル基及び炭素数14のアルキル基から選ばれる1種以上のアルキル基であり、更により好ましくは炭素数12のアルキル基及び炭素数14のアルキル基から選ばれる1種以上の直鎖のアルキル基である。
また、式(1)中、R2、R3は、それぞれ、炭素数1以上3以下のアルキル基又は炭素数1以上3以下のヒドロキシアルキル基であり、好ましくはメチル基である。R4は、炭素数1以上3以下のアルキレン基又は炭素数1以上3以下のヒドロキシアルキレン基であり、好ましくはメチレン基である。
式(2)中、R5、R6は、それぞれ、炭素数8以上12以下の炭化水素基であり、好ましくは炭素数10のアルキル基又は炭素数10のアルケニル基であり、より好ましくは直鎖の炭素数10のアルキル基である。また、R7、R8は、それぞれ、炭素数1以上3以下のアルキル基又はヒドロキシアルキル基であり、好ましくはメチル基である。
(d)成分の含有量は、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、そして、好ましくは2質量%以下、より好ましくは1質量%以下である。
<(e)成分>
本発明の液体消臭剤組成物は、(e)成分として、下記一般式(3)で表されるアミンオキサイド化合物及び下記一般式(4)で表されるアミンオキシド化合物から選ばれる1種以上の化合物を含有することができる。
Figure 0006644555
(式中、R9は炭素数7以上22以下のアルキル基又はアルケニル基であり、R10は炭素数1以上22以下のアルキル基又は炭素数3以上22以下のアルケニル基、炭素数1以上3以下のヒドロキシアルキル基又はベンジル基であり、R11は炭素数1以上3以下のアルキル基、炭素数1以上3以下のヒドロキシアルキル基又はベンジル基であり、R12は炭素数1以上5以下のアルキレン基である。Yは−CONR13−、−NR13CO−、−COO−又は−OCO−である。ここで、R13は水素原子又は炭素数1以上3以下のアルキル基である。)
式(3)又は(4)中、R9は炭素数7以上22以下のアルキル基又はアルケニル基、好ましくは炭素数7以上22以下の直鎖のアルキル基であり、好ましくは炭素数9以上、より好ましくは11以上、そして好ましくは18以下、より好ましくは16以下の直鎖のアルキル基である。
また、式(3)又は(4)中、R10は炭素数1以上22以下のアルキル基又は炭素数3以上22以下のアルケニル基、炭素数1以上3以下のヒドロキシアルキル基又はベンジル基であり、好ましくは炭素数1以上3以下のアルキル基、より好ましくはメチル基である。
また、式(3)又は(4)中、R11は炭素数1以上3以下のアルキル基、炭素数1以上3以下のヒドロキシアルキル基又はベンジル基であり、好ましくは炭素数1以上3以下のアルキル基、より好ましくはメチル基である。
式(3)の更により好ましい構造は、以下構造1又は2である。
・構造1:R9が炭素数12以上16以下の直鎖のアルキル基であって、R10及びR11は独立してメチル基又はヒドロキシエチル基、好ましくはR10及びR11両方がメチル基である化合物。
・構造2:R9及びR10が炭素数10以上16以下の直鎖のアルキル基であって、R11はメチル基又はヒドロキシエチル基、好ましくはR11がメチル基である化合物。
また、式(4)中、R12は炭素数1以上5以下のアルキレン基であり、好ましくは炭素数1以上4以下のアルキレン基、より好ましくはエチレン基又はプロピレン基である。
また、式(4)中、Yは−CONR13−、−NR13CO−、−COO−又は−OCO−であり、好ましくは−CONR13−である。ここで、R13は水素原子又は炭素数1以上3以下のアルキル基である。
式(4)の最も好ましい構造は、以下の構造3である。
・構造3:R9が炭素数9以上16以下の直鎖のアルキル基、好ましくは炭素数11の直鎖アルキル基であって、Yが−CONR13−であり、R13は水素原子であって、R12はプロピレン基であり、R10及びR11はメチル基である化合物。
(e)成分の含有量は、消臭性能の観点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、そして、泡立ち抑制などの噴霧特性の観点から、好ましくは2質量%以下、より好ましくは1質量%以下である。
<(f)成分>
本発明の液体消臭剤組成物は、(f)成分として、下記一般式(5)で表されるポリヒドロキシアミン化合物及び/又はその塩を含有することができる。
Figure 0006644555
(式中、R13は、水素原子、炭素数1以上5以下のアルキル基、又は炭素数1以上5以下のヒドロキシアルキル基を表し、R14は、水素原子、炭素数1以上6以下のアルキル基、又は炭素数1以上5以下のヒドロキシアルキル基を表し、R15及びR16は、炭素数1以上5以下のアルキレン基を表す。R15及びR16は、同一でも異なっていてもよい。)
式(5)において、R13は、消臭性能及び入手性の観点から、水素原子、メチル基、エチル基、ヒドロキシメチル基、又は2−ヒドロキシエチル基が好ましく、水素原子、ヒドロキシメチル基、又は2−ヒドロキシエチル基がより好ましい。
式(5)において、R14は、消臭性能及び入手性の観点から、水素原子、炭素数1以上3以下のアルキル基、又は炭素数1以上3以下のヒドロキシエチル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
式(5)中、R15、R16は、それぞれ、炭素数1以上5以下のアルキレン基を示す。炭素数1以上5以下のアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロパン−1,2−ジイル基、テトラメチレン基等が好ましく、メチレン基がより好ましい。
(f)成分の具体例としては、例えば、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−ヒドロキシエチル−1,3−プロパンジオール、4−アミノ−4−ヒドロキシプロピル−1,7−ヘプタンジオール、2−(N−エチル)アミノ−1,3−プロパンジオール、2−(N−エチル)アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、2−(N−デシル)アミノ−1,3−プロパンジオール、2−(N−デシル)アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール等、及びこれらを無機酸又は有機酸で中和した酸塩が挙げられる。酸としては、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、炭酸、炭素数1以上12以下の脂肪酸、炭素数1以上3以下のアルキル硫酸から選ばれる1種以上が好ましい。2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオールは、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンとも称される。
(f)成分は、消臭性能等の観点から、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−ヒドロキシエチル−1,3−プロパンジオール、及びこれらと塩酸等の無機酸との塩から選ばれる1種以上がより好ましい。
(f)成分の含有量は、好ましくは0.02質量%以上、より好ましくは0.03質量%以上、更に好ましくは0.05質量%以上、より更に好ましくは、0.1質量%以上、そして、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下、更に好ましくは2質量%以下、特に好ましくは1質量%以下である。
<(g)成分>
本発明の液体消臭剤組成物は、(g)成分として、香料を含有してもよい。
本発明の液体消臭剤組成物は、前記した(d)成分、(e)成分及び(f)成分の1種以上を併用することで菌由来の臭いだけでなく、繊維製品に付着する不快臭に対して消臭効果をより発揮することができるが、香料成分によるマスキング効果を利用してもよく、香料成分によっては、そのものが消臭性能を有する基材もしられている。また本発明の液体消臭剤組成物は、賦香のために香料を含有してもよい。
(g)成分である香料成分としては、例えば「香料と調香の基礎知識、中島基貴編著、産業図書株式会社発行、2005年4月20日 第4刷」に記載の香料及び特表平10−507793号公報記載の香料を使用することができる。また特開2014−213072に記載の賦香剤の技術を用いることができケイ酸エステル香料やマイクロカプセル香料もまた利用することができる。
本発明の液体消臭剤組成物は、(g)成分を、好ましくは0.005質量%以上、より好ましくは0.01質量%以上、更に好ましくは0.02質量%以上であり、そして前記組成物中に香料成分を安定に溶解させる目的から、好ましくは1質量%以下、より好ましくは0.5質量%以下、更に好ましくは0.2質量%以下、含有する。
<その他成分>
前記したように、油剤、ゲル化剤、pH調整剤、酸化防止剤、防腐剤、色素、紫外線吸収剤、その他消臭基材を含有することができる。
油剤としては炭化水素や脂肪族アルコール、アルコールの脂肪酸エステルを挙げることができる。ゲル化剤としては、ポリアクリル酸又はその架橋物等の高分子化合物等を挙げることができる。
pH調整剤としては、塩酸などの無機酸や水酸化ナトリウム等のアルカリ剤や、を使用することができる。また、(a1)成分や(a2)成分のポリカルボン酸又はその塩がpHの調整に寄与してもよい。
酸化防止剤としてはBHT等の公知の芳香族化合物を挙げることができる。
防腐剤としては製品名プロキセルとして市販されているものを用いることができる。
色素としては組成物の着色剤を用いることができるが、本発明の液体消臭剤組成物は、繊維製品に直接付着して使用する、例えば塗布ないし噴霧して使用することから、処理対象品を着色させない基材が用いられる。
紫外線吸収剤としては公知の化合物を用いることができる。
その他消臭基材としてはリン酸塩、シクロデキストリン等が挙げられるその他公知の消臭基材を用いることができる。アルカリ金属リン酸塩がより好ましい。アルカリ金属リン酸塩としては、リン酸2カリウムが挙げられる。
本発明の液体消臭剤組成物において、(a1)成分、(a2)成分、(b)成分、(c)成分及び任意成分以外の残部は水とすることができる。本発明の液体消臭剤組成物は、水を好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上、そして、好ましくは99質量%以下、より好ましくは95質量%以下含有する。組成物の調製に使用する水は重金属や硬度成分を除去した精製水が挙げられ、イオン交換水を使用することが好ましい。
本発明の液体消臭剤組成物のpHは、20℃で、5.0以上9.5以下であることが好ましく、皮膚刺激低減の観点から、pHは、より好ましくは6.0以上、更に好ましくは6.5以上であり、より好ましくは9.0以下、更に好ましくは8.5以下である。pHは、塩酸等の酸、又は水酸化ナトリウム等のアルカリを添加することにより調整することができる。
本発明の液体消臭剤組成物は、処理対象物、好ましくは衣類等の繊維製品に付着させて用いる、例えば噴霧ないし塗布、好ましくは噴霧して用いることができる。
<スプレー式液体消臭剤製品>
本発明により、本発明の液体消臭剤組成物を、スプレー容器に充填してなる、スプレー式液体消臭剤製品が提供される。
本発明のスプレー式液体消臭剤製品に用いる本発明の液体消臭剤組成物は、水を含有する。
本発明のスプレー式液体消臭剤製品は、水を含有する本発明の液体消臭剤組成物を、スプレイヤー付き容器、好ましくはミスト式或いはトリガー式のスプレイヤー付き容器に充填してなり、一回の噴霧量が0.1ml以上1ml以下であるものが好ましい。
スプレー容器としては、トリガー式のスプレイヤーを備えた容器が好ましく、スプレイヤーの噴霧方式は、直圧型あるいは蓄圧型を用いることができるが、液滴を均一に発生させ、噴霧後の液だれの少なさから蓄圧式を用いることが好ましい。
本発明で使用するスプレー容器は、液体を微粒子に噴霧することが出来るスプレイヤー部と、液体を充填する容器部から構成されるものが挙げられ、一般的に知れているものを使用することができる。該容器のスプレイヤー部としては、トリガー式のものが好ましく、1回のストロークで0.2g以上、好ましくは0.25g以上、そして、1.2g以下、好ましくは1.0g以下噴出するものが良好である。また、対象物から15cm離れた場所から噴霧したとき、1回のストロークで布に該液体消臭剤が付着する面積が、50cm2以上、好ましくは100cm2以上、そして、800cm2以下、好ましくは600cm2以下になる容器が好ましい。実開平4−37554号公報に開示されているような蓄圧式トリガーを用いると良好である。容器部の容量は、使用用途や形態目的等によって好ましい容量が決められるが、通常は片手で保持可能な容量が好ましい。
本発明のスプレー式液体消臭剤製品では、噴霧液滴の平均粒径を所望の範囲に調整する観点から、液体消臭剤組成物の20℃における粘度を、好ましくは15mPa・s以下、より好ましくは1mPa・s以上10mPa・s以下に調整することがより好ましい。
粘度は、東京計器株式会社製、B型粘度計(モデル形式BM)に、ローター番号No.1のローターを備え付けたものを準備し、試料をトールビーカーに充填し、20℃の恒温槽内にて20℃に調製し、恒温に調製された試料を粘度計にセットし、ローターの回転数を60r/minに設定し、回転を始めてから60秒後に測定した粘度である。
スプレー容器は、本発明の液体消臭剤組成物の噴霧に用いる噴霧器を備えたものが好ましい。該噴霧器としては、噴射口から噴射方向に10cm離れた地点における噴霧液滴の平均粒径が10〜200μmとなり、噴射口から噴射方向に15cm離れた地点における粒径200μmを超える液滴の数が噴霧液滴の総数の1%以下となり、噴射口から噴射方向に10cm離れた地点における粒径10μm未満の液滴の数が噴霧液滴の総数の1%以下となる噴霧手段を備えたものが好ましい。噴霧液滴の粒子径分布は、例えば、レーザー回折式粒度分布計(日本電子株式会社製)により測定することができる。
好適なスプレー式液体消臭剤製品としては、水を含有する本発明の液体消臭剤組成物を手動トリガー型の噴霧器に充填したものが挙げられる。噴霧口径は、好ましくは0.1mm以上、より好ましくは0.3mm以上、好ましくは0.7mm以下である。噴霧口の形状、材質等は特に限定されない。
本発明の液体消臭組成物は、繊維製品用として好適である。本発明の組成物の対象物としては、スーツ、セーター、スカート、コート等の衣類以外にも、カーテン等の布地、カーペット、ソファー、車の座席シート等の洗浄しにくい繊維製品が挙げられ、これらの繊維製品に本発明の液体消臭剤組成物を付着させることで、皮脂酸化臭の発生を抑制でき、優れた消臭効果を発現させることができる。また(d)、(e)成分及び(f)成分から選ばれる1種以上の剤を併用することで消臭機能を強化した液体消臭剤組成物として使用することもできる。本発明の液体消臭剤組成物は、洗浄しにくい対象物に適用して衛生的な状態を保たせることができる。また、洗浄できる対象物では、適用により衛生的な状態を保たせることができるため、洗浄頻度を低減することができる。
上記の通り、本発明は、(a1)成分、(a2)成分、(b)成分、及び(c)成分とその配合条件に皮脂の酸化に由来する臭いを抑制することを見出したものである。
すなわち、本発明により、液体消臭剤組成物を用いて繊維製品の皮脂酸化臭を抑制する、皮脂酸化臭の抑制方法であって、
前記液体消臭剤組成物が、カルボン酸基を2つ以上4つ以下有し、窒素原子を含有する、酸型の分子量が500以下であるポリカルボン酸又はその塩(a1)〔以下、(a1)成分という〕、カルボン酸基を2つ以上4つ以下有し、窒素原子を含有しない、酸型の分子量が500以下であるポリカルボン酸又はその塩(a2)〔以下、(a2)成分という〕、オキシエチレン基の平均付加モル数が5以上25以下のポリオキシエチレンラウリルエーテル(b)〔以下、(b)成分という〕、炭素数2以上4以下のアルコール(c)〔以下、(c)成分という〕、及び水を含有する液体消臭剤組成物であり、
前記液体消臭剤組成物において、(a2)成分の酸型に換算した含有量と(a1)成分の酸型に換算した含有量の質量比(a2)/(a1)が1以上であり、
前記液体消臭剤組成物において、(a1)成分の含有量が酸型に換算して0.01質量%以上1質量%以下であり、
前記液体消臭剤組成物において、(a2)成分の含有量が酸型に換算して0.1質量%以上5質量%以下であり、
前記液体消臭剤組成物において、(a1)成分の酸型に換算した含有量と(a2)成分の酸型に換算した含有量の合計と(b)成分の含有量の質量比[(a1)+(a2)]/(b)が1以上20以下であり、
前記液体消臭剤組成物を、繊維製品と接触後、乾燥させる工程を含む、
皮脂酸化臭の抑制方法が提供される。
この皮脂酸化臭の抑制方法における各成分の種類や質量比などの好ましい態様は本発明の液体消臭剤組成物と同じである。また、本発明の液体消臭剤組成物における各成分の含有量は、添加量に置き換えてこの皮脂酸化臭の抑制方法に適用することができる。
前記皮脂酸化臭の抑制方法では、スプレイヤー付き容器に前記液体消臭剤組成物を充填してなる製品を用いて、前記液体消臭剤組成物を繊維製品にスプレーすることにより、前記液体消臭剤組成物を繊維製品と接触させることが好ましい。また、前記皮脂酸化臭の抑制方法では、乾燥させる工程は、50℃以下での自然乾燥が好ましい。
実施例1
<液体消臭剤組成物の調製>
表1に示す配合処方の液体消臭剤組成物である本発明品1〜12及び比較品1〜9を調製し、それらの消臭効果を下記の方法で評価した。評価結果を表1に示す。
表1中の配合成分は下記のとおりである。また、表1中の各成分の質量%は、有効分に基づく質量%である。なお、表1では、便宜的に(a2’)成分を(a2)成分、(b’)成分を(b)成分とみなして、質量比(a1)/(a2)、質量比[(a1)+(a2)]/(b)及び質量比(c)/(b)の値を示した。
<配合成分>
〔(a1)成分〕
・a1−1;エチレンジアミン四酢酸
・a1−2;メチルグリシン二酢酸
〔(a2)成分〕
・a2−1;クエン酸
・a2−2;リンゴ酸
〔(a2’)成分〕
・a2’−1;グリコール酸
〔(b)成分〕
・b−1;オキシエチレンの平均付加モル数が9である、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(エチレンオキシド付加モル数が0〜4の化合物の割合が9.8質量%である。)
・b−2;オキシエチレンの平均付加モル数が12である、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(エチレンオキシド付加モル数が0〜4の化合物の割合が3.4質量%である。)
・b−3;オキシエチレンの平均付加モル数が21である、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(エチレンオキシド付加モル数が0〜4の化合物の割合が1.7質量%である。)
〔(b’)成分〕
・b’−1;オキシエチレンの平均付加モル数が3である、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(エチレンオキシド付加モル数が0〜4の化合物の割合が76.0質量%である。)
・b’−2;オキシエチレンの平均付加モル数が40である、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(エチレンオキシド付加モル数が0〜4の化合物の割合が0.1質量%である。)
〔(c)成分〕
・c−1;エタノール
〔(d)成分〕
・d−1;塩化ジデシルジメチルアンモニウム(一般式(2)中、R5、R6がそれぞれ炭素数10の直鎖アルキル基、R7、R8がそれぞれ炭素数1のアルキル基である化合物)
〔(e)成分〕
・e−1;ラウリルアミドプロピルアミン−N,N−ジメチル−N−オキサイド(ラウリン酸とN,N−ジメチル−1,3−ジアミノプロパンとのアミド化合物を過酸化水素と反応させて得られるもの。一般式(4)中、Rが炭素数11の直鎖のアルキル基、R10、R11がそれぞれ炭素数1のアルキル基、R12が炭素数3のアルキレン基、Yが−CONR13−、R13が水素原子である化合物。)
〔(f)成分〕
・f−1;トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(20℃で固体状、20℃の水100gに25g溶解)
〔(g)成分〕
・g−1;表2に記載の香料組成物
<皮脂酸化試験>
(1)試験布の調製
4cm×4cm角に裁断したT/Cブロード布((株)谷頭商店製)に対して、モデル皮脂(オレイン酸/スクアレン:1/1(w/w)、20μl)を塗布し25℃にて5分間放置した後、表1の組成物200μlを塗布し25℃にて3時間乾燥させることにより試験布を調製した。この試験布をガラス管(No.7スクリュー管、50mL、マルエム製)に入れ、50℃にて36時間保管することでモデル皮脂の酸化を促進させた。
(2)官能評価
上記(1)で保管後の試験布について、皮脂酸化臭の強度を、0点〜5点の1点刻みで5名の評価者(匂いの評価に関し熟練した者)が採点した。評価は0点が“無臭”、1点が“やっと感知できる臭い”、2点が“脂の臭いがわかる弱い臭い”、3点が“楽に感知できる臭い”、4点が“強い臭い”、5点が“強烈な臭い”として判定した。各評価者が付けた点数より5人の平均値を算出し、以下の基準で評価した。皮脂酸化の抑制効果としては、3以下(○又は△)が好ましい。
平均値が0以上2以下‥○
平均値が2超3以下‥△
平均値が3超‥×
(3)酸化進行度の評価
上記(1)で保管後の試験布について、モデル皮脂の酸化の進行程度を、消費したスクアレンの量をGCで測定することにより評価した。
上記(1)で保管後の試験布に対して、メタノール/クロロホルム:1/1(V/V)を80ml加え、超音波(60℃/30分)で処理することにより、モデル皮脂の抽出を行った。この抽出液を用いてGC(Agilent 7890A Series)によりスクアレンの消費量を定量することにより酸化の進行度を定量した。測定条件は、カラム:ウルトラDB-HT1、検出器:FID(355℃)、注入:スプリット法(15:1)、オーブン温度:60℃スタート→昇温速度(10℃/min)→350℃、で測定した。酸化進行度は、下記の計算式にて数値化した。酸化進行度の値が小さいほど、モデル皮脂の酸化の進行が抑制されていることを意味する。
酸化進行度(%)=(A−B)/A×100
A:初期スクアレン量
B:保存後スクアレン量
Figure 0006644555
Figure 0006644555
実施例2
表1の本発明品1〜12の液体消臭剤組成物を、一回のストロークで0.9g噴霧できる蓄圧タイプのスプレイヤー部と、300mlの液体を充填することができる容器部から構成されるスプレー容器に充填することで、液体消臭剤物品を得ることができる。これら液体消臭剤物品を用いて、液体消臭剤組成物を、着用後の衣類等の繊維製品に噴霧することで、皮脂酸化臭の発生を抑制することができる。

Claims (8)

  1. カルボン酸基を2つ以上4つ以下有し、窒素原子を含有する、酸型の分子量が500以下であるポリカルボン酸又はその塩(a1)〔以下、(a1)成分という〕、カルボン酸基を2つ以上4つ以下有し、窒素原子を含有しない、酸型の分子量が500以下であるポリカルボン酸又はその塩(a2)〔以下、(a2)成分という〕、オキシエチレン基の平均付加モル数が5以上25以下のポリオキシエチレンラウリルエーテル(b)〔以下、(b)成分という〕、炭素数2以上4以下のアルコール(c)〔以下、(c)成分という〕、及び水を含有する液体消臭剤組成物であって、
    (a2)成分の酸型に換算した含有量と(a1)成分の酸型に換算した含有量の質量比(a2)/(a1)が1以上であり、
    (a1)成分の含有量が酸型に換算して0.01質量%以上1質量%以下であり、
    (a2)成分の含有量が酸型に換算して0.1質量%以上5質量%以下であり、
    (a1)成分の酸型に換算した含有量と(a2)成分の酸型に換算した含有量の合計と(b)成分の含有量の質量比[(a1)+(a2)]/(b)が1以上20以下である、液体消臭剤組成物。
  2. (a2)成分が、クエン酸、ジグリコール酸、コハク酸、リンゴ酸、及び酒石酸から選ばれる1種以上のポリカルボン酸又はその塩である、請求項1記載の液体消臭剤組成物。
  3. (a1)成分が、エチレンジアミン四酢酸、メチルグリシン二酢酸、ニトリロ三酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、及びヒドロキシエチルイミノ二酢酸から選ばれる1種以上のポリカルボン酸又はその塩である、請求項1又は2記載の液体消臭剤組成物。
  4. (c)成分の含有量と(b)成分の含有量の質量比(c)/(b)が1以上150以下である、請求項1〜3の何れか1項記載の液体消臭剤組成物。
  5. (c)成分の含有量が0.1質量%以上10質量%以下である、請求項1〜4の何れか1項記載の液体消臭剤組成物。
  6. 繊維製品の皮脂酸化臭の抑制に用いられる、請求項1〜5の何れか1項記載の液体消臭剤組成物。
  7. 請求項1〜の何れか1項記載の液体消臭剤組成物を、スプレイヤー付き容器に充填してなる、スプレー式液体消臭剤製品。
  8. 液体消臭剤組成物を用いて繊維製品の皮脂酸化臭を抑制する、皮脂酸化臭の抑制方法であって、
    前記液体消臭剤組成物が、カルボン酸基を2つ以上4つ以下有し、窒素原子を含有する、酸型の分子量が500以下であるポリカルボン酸又はその塩(a1)〔以下、(a1)成分という〕、カルボン酸基を2つ以上4つ以下有し、窒素原子を含有しない、酸型の分子量が500以下であるポリカルボン酸又はその塩(a2)〔以下、(a2)成分という〕、オキシエチレン基の平均付加モル数が5以上25以下のポリオキシエチレンラウリルエーテル(b)〔以下、(b)成分という〕、炭素数2以上4以下のアルコール(c)〔以下、(c)成分という〕、及び水を含有する液体消臭剤組成物であり、
    前記液体消臭剤組成物において、(a2)成分の酸型に換算した含有量と(a1)成分の酸型に換算した含有量の質量比(a2)/(a1)が1以上であり、
    前記液体消臭剤組成物において、(a1)成分の含有量が酸型に換算して0.01質量%以上1質量%以下であり、
    前記液体消臭剤組成物において、(a2)成分の含有量が酸型に換算して0.1質量%以上5質量%以下であり、
    前記液体消臭剤組成物において、(a1)成分の酸型に換算した含有量と(a2)成分の酸型に換算した含有量の合計と(b)成分の含有量の質量比[(a1)+(a2)]/(b)が1以上20以下であり、
    前記液体消臭剤組成物を、繊維製品と接触後、乾燥させる工程を含む、
    皮脂酸化臭の抑制方法。
JP2016005823A 2016-01-15 2016-01-15 液体消臭剤組成物 Active JP6644555B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016005823A JP6644555B2 (ja) 2016-01-15 2016-01-15 液体消臭剤組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016005823A JP6644555B2 (ja) 2016-01-15 2016-01-15 液体消臭剤組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017124076A JP2017124076A (ja) 2017-07-20
JP6644555B2 true JP6644555B2 (ja) 2020-02-12

Family

ID=59363491

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016005823A Active JP6644555B2 (ja) 2016-01-15 2016-01-15 液体消臭剤組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6644555B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112203699B (zh) * 2018-07-13 2022-11-29 花王株式会社 抑制臭味生成的方法
JP7178258B2 (ja) * 2018-12-26 2022-11-25 花王株式会社 防臭剤組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017124076A (ja) 2017-07-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4659557B2 (ja) 消臭剤組成物
US20160121011A1 (en) Compressed gas aerosols with enhanced intensity and longevity of actives
JP5139645B2 (ja) 消臭剤組成物
JP6644555B2 (ja) 液体消臭剤組成物
JP4815261B2 (ja) しわ取り消臭剤組成物
JP6178609B2 (ja) 液体賦香剤組成物
JP4590370B2 (ja) 消臭剤組成物
JP5139644B2 (ja) 液体消臭剤組成物
JP4754267B2 (ja) 液体消臭剤組成物
JP2009028071A (ja) 水性消臭剤組成物
JP5139643B2 (ja) 液体消臭剤組成物
JP7178258B2 (ja) 防臭剤組成物
JP5612818B2 (ja) エアゾール消臭剤物品
JP4777122B2 (ja) しみ発生抑制剤
JP6249404B2 (ja) 液体消臭除菌剤組成物
JP5139639B2 (ja) 消臭剤組成物
JP2007282797A (ja) 消臭剤組成物
JP7145741B2 (ja) 繊維製品の処理方法
JP7145787B2 (ja) 繊維製品の処理方法
JP2001070431A (ja) 液体消臭剤
JP2017122061A (ja) 液体除菌剤組成物
JPH02202997A (ja) 芳香性洗浄剤組成物
JP2006296469A (ja) 液体消臭剤組成物
JP5705685B2 (ja) 噴霧用液体芳香剤組成物
JP4832111B2 (ja) 消臭剤

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181218

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190917

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190924

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191118

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191210

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200108

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6644555

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250