JP6643849B2 - 打刻検査方法 - Google Patents

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本発明は、検査対象物に打刻された文字の状態を検査する方法に関する。
自動車の車体フレームやエンジンといった各種の部品には、打刻により、製造番号、型式番号等の識別番号が記される。部品に識別番号を打刻するために、自動車の組立工場内には、床置式あるいは多関節ロボットにより操作される打刻機が配置されている。打刻機は、指定された識別番号に応じた文字を自動車部品の所定位置に打刻する。
打刻された文字は、識別番号を正しく示しているか否かについて検査される。特許文献1には、この文字の検査装置及び検査方法が開示されている。この検査装置は、検査対象物に円偏光を照射して反射させる投光手段と、検査対象物で反射した反射光のうち、文字の刻印部分で乱反射することによって円偏光の偏光状態から変化した部分偏光状態の光の大部分を透過させ、この透過光の強度を測定する測定手段と、刻印文字が検査対象物に正確に刻印されているか否かを検査する検査手段とを備える。
この検査方法では、検査対象物からの反射光のうち、文字の非刻印部分で正反射することにより偏光状態の保持された光を遮断する。さらに、文字の刻印部分で乱反射することにより部分偏光状態となった光の大部分を透過させ、その透過光の強度を測定することにより、検査対象物の文字の刻印部分と非刻印部分とを区分することができる。これにより、刻印された文字を認識でき、所定の文字が検査対象物に正確に刻印されているか否かを検査することができる。
特開2007−3221号公報
ところで、検査対象物に打刻された文字に対する検査は、上記のような文字の正確性の他、検査対象物の表面における歪みや傷の有無、文字の打刻深さ、ピッチの正確さ、傾きの有無など、多岐の項目に関して実施されている。
このうち、特に文字の打刻深さについては、目視によってその良否判定のみが行われており、定量的な検査が実施されていないのが現状である。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、検査対象物に打刻された文字の深さを測定可能な打刻検査方法を提供することを目的とする。
本発明は上記の課題を解決するためのものであり、第1の端部及び第2の端部を有する検査対象物の表面に打刻された文字を検査する方法であって、投光部を有する変位センサによって、前記文字を除く前記表面の状態を測定する第1測定工程と、前記第1測定工程において測定された前記表面の状態の測定データを反映させ、前記文字の打刻深さを前記変位センサによって測定する第2測定工程と、前記変位センサにより取得された前記打刻深さの測定値に基づいて、前記文字に係る打刻の良否を演算処理装置によって判定する判定工程と、を備え、前記第1測定工程では、前記変位センサを前記検査対象物に対して相対的に前記第1の端部側から前記第2の端部側へと移動させ、この移動の間に、前記文字に対して前記投光部による投光を行うことなく、前記文字を除く前記表面に対して前記投光部による投光を行い、前記第2測定工程では、前記変位センサを前記検査対象物に対して相対的に前記第2の端部側から前記第1の端部側へと移動させ、この移動の間に、前記文字を除く前記表面に対して前記投光部による投光を行うことなく、前記文字に対して前記投光部による投光を行うというものである
本方法では、変位センサによって検査対象物の表面の状態、及び文字の打刻深さを定量的に測定できる。変位センサは、第1測定工程において、この表面の歪みや傷の有無を検出できる。変位センサによって検出された表面の歪みが許容範囲内にある場合、次の第2測定工程における文字の打刻深さの測定に、この表面の歪みが反映される。これにより、文字の打刻深さを精度良く測定することが可能になる。
また、本発明に係る打刻検査方法によれば、前記演算処理装置は、前記打刻深さに係る基準値を記憶しており、かつ、前記打刻深さの前記測定値と前記基準値とを比較して前記打刻深さの良否を判定することが望ましい。
本方法では、上記のように変位センサによって検査対象物に形成された文字の打刻深さを定量的に測定でき、この測定値と演算処理装置に設定されている基準値とを比較することで、精度の良い検査を実現できる。
本発明によれば、検査対象物に打刻された文字の深さを測定することが可能になる。
本発明に係る検査方法を実行する検査装置の側面図である。 制御装置の機能ブロック図である。 検査対象物の平面図である。 検査対象物に対するマスキング処理を説明するための概念図である。 制御装置のモニタに表示される検査対象物の画像を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。図1乃至図5は、本発明に係る打刻検査方法の一実施形態を示す。
本方法によって検査される検査対象物には、自動車の製造に用いられる各種部品の他、電子機器その他の工業製品が含まれる。自動車部品に対しては、打刻の条件(基準)が各自動車メーカによって定められている。例えば、自動車部品に打刻される文字は、正しく打刻されていること、欠けが生じていないこと、所定のピッチで打刻されていること、傾きが生じていないこと等の各種項目について検査される。また、文字が打刻される表面についても、傾き、ねじれ、あるいは傷が生じていないこと等が検査される。本実施形態では、検査対象物として金属製で板状のワークWを例示する。このワークWの表面Wsには、複数の文字Lが所定のピッチで打刻されている。
ワークWの表面Wsに対する文字Lの打刻には、図示しない打刻機が使用される。打刻機は、多関節ロボットにより操作され得るが、これに限定されず、床置式その他の各種のものが使用され得る。打刻機としては、ドット式、ローリング式(ポンチ式)、チャック式、プレス式といった各種のものが使用され得る。なお、本明細書における「文字」には、数字、図形、記号など、何等かの情報を表示可能なものが全て含まれる。
図1は、本方法を実行するための検査装置を示す。図1(a)に示すように、検査装置1は、変位センサ2と、ワークWが載置される検査台3と、変位センサ2を所定の方向に駆動する移動装置4と、変位センサ2及び移動装置4の制御を実行する制御装置5とを主に備える。
本実施形態では、変位センサ2として光学式のものを例示するが、これに限定されない。また、本実施形態では、拡散反射方式の変位センサ2を例示するが、これに限らず、正反射方式の変位センサ2を採用してもよい。
光学式の変位センサ2は、ワークWに所定の光を投射する投光部6と、投光部6から水平方向に所定間隔をおいて配置されるとともに、ワークWからの反射光を受ける受光部7とを備える。投光部6は、図示しない光源及び投光レンズを有し、これらを介して光(レーザ光)を鉛直下方に投射する。投光部6から投射された光のうち、ワークWの表面Wsで拡散反射した光が受光部7に入射する。受光部7は、図示しない受光レンズ及び受光素子(例えば、CCD、CMOS、PSD等)を有している。受光部7は、受光レンズを介して受光素子にてこの反射光を受けるように構成される。
変位センサ2は、三角測距を検出原理とするものであり、受光部7の受光素子が受けた光の位置、及び投光部6及び受光部7の水平方向における離間距離に基づいて、投光部6からワークWまでの距離を検出する。すなわち、変位センサ2は、投光部6からワークWの表面Wsまでの距離、そして、投光部6から、ワークWに打刻された文字Lの底部までの距離を検出する。これにより、検査装置1は、ワークWの表面Wsに打刻された文字Lの深さ(以下「打刻深さ」という)を検出できる。
図1(a)に示すように、変位センサ2は制御装置5に接続されている。また、変位センサ2と制御装置5との間には、変位センサ2への信号の送受信等を実行するコントロールユニット8が設けられている。このコントロールユニット8は、変位センサ2により取得されたデータを制御装置5に送信する。また、このコントロールユニット8は、制御装置5からの駆動信号を受信して、変位センサ2における測定のオン・オフその他の各種制御を行うものである。
検査台3は、移動装置4の下方に位置しており、その上面にワークWが載置されるように構成される。検査台3は、図示しない固定手段により、載置されたワークWを支持する。検査台3は、打刻機による作業後に、ワークWを受け取ることができ、あるいは、検査後にワークWを次工程へと搬送できるように、所定の方向に移動可能に構成されてもよい。
図1(a)に示すように、移動装置4は、変位センサ2に係合する雄ねじ部9と、この雄ねじ部9を回転させる駆動部10と、雄ねじ部9及び駆動部10を支持するフレーム11とを備える。
雄ねじ部9は、水平方向に沿って配置されている。変位センサ2には、この雄ねじ部9に螺合する雌ねじ部(図示せず)が形成されている。雄ねじ部9は、駆動部10によって回転駆動されることで、変位センサ2をその長手方向に案内する。なお、雄ねじ部9は、ボールねじ機構により構成されてもよい。
駆動部10は、フレーム11の一部に固定されている。駆動部10は、例えばサーボモータにより構成され得る。駆動部10としてのサーボモータは、雄ねじ部9に連結されており、雄ねじ部9を回転させることで変位センサ2を水平方向に移動させる。駆動部10は、一定の回転速度で雄ねじ部9を回転させることにより、変位センサ2を等速で移動させる。
また、この駆動部10は、フィードバック制御(位置制御)により、雄ねじ部9に対する変位センサ2の位置、すなわち、変位センサ2の移動方向(水平方向)における位置を検出できる。図1に示すように、駆動部10は、制御装置5に接続されている。駆動部10と制御装置5との間には、駆動部10であるサーボモータへの信号の送受信を実行するコントロールユニット12(ポジショナ)が設けられている。駆動部10によって検出される変位センサ2の位置情報は、このコントロールユニット12を介して制御装置5に送信される。
フレーム11は、雄ねじ部9及び駆動部10が固定される一対の支持部13を有する。雄ねじ部9の各端部は、各支持部13に回転可能に支持されている。駆動部10は、一対の支持部13のうちの一方に支持されている。
制御装置5は、PC、制御盤、PLC等の各種コンピュータを含む。制御装置5は、CPU、ROM、RAM、HDDの他、モニタ14、入力インタフェース15等の各種ハードウェアを実装し得る。この制御装置5は、検査に必要な各種の演算を実行する演算処理装置として機能する。
図2に示すように、制御装置5は、CPUにより構成されるとともに検査に必要な各種の演算を実行する演算処理部16と、変位センサ2の制御を実行するセンサ制御部17と、移動装置4の制御を実行する移動制御部18と、打刻機との通信を行う通信制御部19と、ROM、RAM、HDD等により構成されるとともに、検査に必要な各種プログラム及びデータを保存する記憶部20とを備える。これらの構成要素は、バスを介して相互に接続されている。
演算処理部16は、記憶部20に記憶される各種のプログラム又はソフトウェアに係る演算処理を実行する。例えば、演算処理部16は、変位センサ2によるワークWの測定範囲の設定に係る演算、変位センサ2の位置、移動速度に係る演算等を実行する。また、演算処理部16は、変位センサ2により取得されたワークWの測定値(データ)に基づいてワークWの表面Wsの状態や打刻された文字Lの良否を判定するプログラム、移動装置4によって変位センサ2の移動させるためのプログラム、変位センサ2により取得されたワークWの像に画像処理を施すプログラム等に係る演算を実行する。
演算処理部16は、変位センサ2によって測定されたデータに所定の処理を施す画像処理部としても機能する。演算処理部16は、所定の情報をモニタ14に表示させ、あるいはモニタ14に表示させたデータに所定の画像処理を施すことができる。また、演算処理部16は、記憶部20に蓄積されたワークWの測定データに基づいて、打刻機による打刻の傾向分析やワークWに関する品質管理(トレーサビリティ)に係る処理を行う。
センサ制御部17は、演算処理部16と協働して、変位センサ2の動作のオン・オフ等に係る制御を実行する。センサ制御部17は、変位センサ2に係るコントロールユニット8に、変位センサ2に関する制御信号を送信し得る。
移動制御部18は、演算処理部16と協働して、駆動部10のオン・オフ及び駆動部10による雄ねじ部9の回転速度の調整等の制御を実行する。移動制御部18は、移動装置4に係るコントロールユニット12に移動装置4の動作に係る制御信号を送信し得る。
通信制御部19は、主として打刻機対して信号の送受信を行う。例えば、通信制御部19が打刻機から受信するデータには、ワークWの種別及び数量、ワークWに打刻された文字Lの数、種類、大きさ、ピッチ等の各種情報、及び打刻機による作業の状況(開始、停止)に係る情報が含まれる。
記憶部20は、変位センサ2の動作に係るプログラム、駆動部10による変位センサ2の移動に係るプログラム、変位センサ2によって取得された測定値(データ)から、ワークWに施された文字Lの打刻の良否を判定するためのプログラムその他の各種プログラムを記憶している。また、記憶部20は、例えば変位センサ2により取得された測定値及びその判定結果、打刻機から送信されたデータ、ワークWの種別、形状、寸法、および打刻の良否判定に使用される基準データ(基準値又は閾値)等の各種データを保存する。記憶部20に蓄積される測定データは、各種自動車部品の品質管理(トレーサビリティ)に利用され得る。
以下、上記構成の検査装置1を使用して、ワークWを検査する方法について説明する。
まず、打刻機によって、ワークWに所定数及び所定の大きさの文字LがワークWの表面Wsに打刻される(打刻工程)。図3は、文字Lが打刻されたワークWの一例を示す。ワークWの表面Wsには、5個の文字L、すなわち「1」〜「5」が打刻されている。
打刻機による作業が終了すると、ワークWは検査装置1に移載される(移載工程)。ワークWが検査台3に固定された後、制御装置5による自動制御又はオペレータによる入力インタフェース15の操作により、検査装置1によるワークWの検査が開始される。制御装置5は、移動制御部18を通じてコントロールユニット12に移動装置4を始動させるためのトリガ信号を送信する。この信号を受信すると、コントロールユニット12は、移動装置4に係る駆動部10を始動させる。駆動部10によって雄ねじ部9が所定の速度で回転すると、これに応じて変位センサ2が初期位置(待機位置)から所定の方向に向かって移動し始める。
制御装置5は、変位センサ2にワークWの一端部(以下「第1の端部」という)Wa側から他端部(以下「第2の端部」という)Wb側まで移動させて所定の測定(以下「第1測定工程」という)を行う(図1(b)参照)。その後、制御装置5は、この変位センサ2をワークWの第2の端部Wb側から第1の端部Wa側まで戻すとともに、再び所定の測定(以下「第2測定工程」という)を行う(図1(c)参照)。
図1(b)に示すように、第1測定工程において変位センサ2は、第1の端部Wa側から第2の端部Wb側へと移動しながら、ワークWの表面Wsの状態を測定する。具体的には、第1測定工程では、文字Lの打刻部位を除くワークWの表面Wsが変位センサ2により測定される。ワークWの表面Wsは、打刻機によって文字Lを打刻する際、及び打刻の前工程の成形工程、加工工程等の影響により歪み又は傷を生じ得る。第1測定工程では、表面Wsに生じた歪みの程度、及び傷の有無についての測定を行う。
この第1測定工程では、ワークWの表面Wsのみが測定されるように、すなわち、打刻された文字Lの部分が測定されないように、演算処理部16によるマスキング処理が行われる。このマスキング処理は、図4において二点鎖線で示すように、ワークWに打刻された文字Lを完全に囲むような表面Wsの領域(以下「マスキング領域」という)21を演算処理部16により設定する。演算処理部16は、記憶部20に記憶されている、文字Lの種別及びその位置等の情報に基づいて、各文字Lを全体的に囲繞するマスキング領域21をワークWの表面Wsに設定する。マスキング領域21が設定されると、センサ制御部17及びコントロールユニット8の制御により、変位センサ2はマスキング領域21に対する投光を行わない。
このように第1測定工程では、マスキング領域21を除いて、ワークWに係る表面Wsに対し、変位センサ2による測定が行われる。変位センサ2は、その測定データを、コントロールユニット8を通じて制御装置5のセンサ制御部17に送信する。制御装置5の演算処理部16は、センサ制御部17が受信した測定データに基づいて、ワークWの表面Wsに係る歪みや傷の有無を判定する。記憶部20は、表面Wsの良否の判定に使用される基準値を記憶している。演算処理部16は、ワークWの表面Wsの測定値を基準値と比較して、その良否を判定する。ワークWの表面Wsの歪みが許容範囲内(基準値以下)にある場合、この歪みのデータは、次の第2測定工程において文字Lの打刻深さの測定値に反映される(ゼロイング工程)。
検査装置1は、変位センサ2がワークWの第1の端部Waの上方位置から、第2の端部Wbの上方位置を越えるまで移動したときに(図1(b)において二点鎖線で示す)、第1測定工程を終了する。この場合、制御装置5は、コントロールユニット12を通じて移動装置4の駆動部10を停止させる。
次に、制御装置5は、移動装置4を再度動作させて変位センサ2による第2測定工程を開始する。この第2測定工程において移動装置4の駆動部10は、第1測定工程の場合とは逆の方向に雄ねじ部9を回転させる。これにより、図1(c)に示すように、変位センサ2は第1測定工程とは逆の方向、すなわち、ワークWにおける第2の端部Wb側から第1の端部Wa側へと移動する。この第2測定工程において、変位センサ2は、制御装置5の制御により、第1測定工程においてマスキング領域21とされた部分のみに対して測定を行う。すなわち、演算処理部16は、文字Lの部分を除くワークWの表面Wsの領域にマスキング処理を施す。これにより、ワークWの表面Wsに形成された文字Lの打刻深さが測定される。変位センサ2は、その測定データを、コントロールユニット8を通じて制御装置5のセンサ制御部17に送信する。
制御装置5は、変位センサ2をワークWの第1の端部Wa側の初期位置(図1(c)において二点鎖線で示す位置)へと移動させ、第2測定工程を終了する。このとき、制御装置5の移動制御部18は、停止に係るトリガ信号をコントロールユニット12に送信し、コントロールユニット12は、これを受けて駆動部10を停止させる。また、制御装置5のセンサ制御部17は、コントロールユニット8を介して変位センサ2の投光を停止させる。
制御装置5の演算処理部16は、変位センサ2の投光部6からワークWの表面Wsまでの距離と、投光部6から文字Lの底部までの距離との差、すなわち打刻深さを演算により求める。この際、演算処理部16は、第1測定工程で測定された、表面Wsの歪みを加味して打刻深さを求める。なお、この演算はコントロールユニット8によって実行されてもよい。
次に、制御装置5は、変位センサ2から送信された文字Lに係る打刻深さの測定値に基づいて、その良否を判定する(判定工程)。この判定工程において、演算処理部16は、記憶部20に記憶されている基準値と、測定された打刻深さの値とを比較してその良否を判定する。この基準値は、例えば0.2mmに設定されるが、これに限定されるものではない。演算処理部16は、打刻深さの測定値がこの基準値(0.2mm)以上である場合、その打刻を「良」(正常)であると判定する。また、演算処理部16は、打刻深さの測定値が基準値未満である場合、打刻が「不良」(異常)であると判定する。
判定が終了すると、演算処理部16は、制御装置5のモニタ14に判定結果を表示させる(判定結果報知工程)。文字に打刻不良が生じている場合、判定結果の表示は、例えばモニタ14に、文字Lの画像を表示するとともに、文字Lにおける不良部分については、その表示を省略することにより為される。すなわち、図5に示すように、例えば、文字「4」の一部(二点鎖線で示す部分)及び文字「5」の一部(二点鎖線で示す部分)が打刻不良であった場合、これらの不良部分を非表示とする。
これにより、オペレータは、これらの文字Lが打刻不良であることを直観的(視覚的)に理解できる。この表示方法に限らず、モニタ14に「良」、「不良」の文字を表示させて、判定結果をオペレータに報知してもよい。これらの表示とともに、あるいはこれらの表示に替えて、制御装置5から警告音を発することで、打刻不良を報知してもよい。なお、全ての文字Lが正常に打刻されていると判定した場合、演算処理部16は、測定データをそのままモニタ14に表示させる。
なお、演算処理部16は、上記の判定の他、変位センサ2によって測定されたデータに基づいて、ワークWの表面Wsの画像をモニタ14に表示させることができる。さらに、演算処理部16は、得られた画像にさらなる処理を施すことで、刻印された文字Lの欠けや傾きの有無及びその程度、文字Lのピッチ等の値を求め、その良否を判定する。判定結果は、文字Lの打刻深さとともに、モニタ14に表示され得る。
検査により求められた各種のデータは、記憶部20に一定期間保存される。記憶部20に蓄積された各種のデータは、打刻に係る傾向分析及び品質管理(トレーサビリティ)等に利用され得る。具体的には、これらのデータは、打刻時における組立工場内の環境、気象条件、打刻機による打刻回数、ワークWの材質等の他の情報と関連付けられ、自動車部品に対する多様かつ有意義な品質管理の実現や打刻機の管理に利用され得る。
以上説明した本実施形態に係る検査方法によれば、変位センサ2によってワークW(検査対象物)における表面Wsの状態及び文字Lの打刻深さを定量的に測定できる。すなわち、変位センサ2は、第1測定工程において、この表面Wsの歪みや傷の有無を検出できる。変位センサ2によって検出された表面Wsの歪みが許容範囲内にある場合、次の第2測定工程における文字Lの打刻深さの測定及び演算に、この歪みが反映される。これにより、文字Lの打刻深さを精度良く測定することが可能になる。
また、本実施形態に係る検査方法では、第1測定工程によるワークWに係る表面Wsの測定と、第2測定工程による文字Lの打刻深さの測定との二段階の測定を行うことにより、これらの測定を一度に行う場合と比較して、各測定工程におけるデータの通信量及び演算処理量を低減できる。これにより、コントロールユニット8及び制御装置5に通信能力やデータ処理能力の高いものを使用しなくとも本方法を実施できる。したがって、コントロールユニット8及び制御装置5に係るコストを可及的に低減できる。これによって、ワークWの検査(検査装置)に係る費用を削減でき、ひいては製品の製造コストをも低減できることになる。
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、上記した作用効果に限定されるものでもない。本発明は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
上記の実施形態では、移動装置4の駆動部10として、雄ねじ部9を回転駆動するサーボモータを例示したが、これに限定されない。駆動部10としては、例えばリニアサーボモータを用いて変位センサ2を直線的にスライドさせてもよい。
上記の実施形態では、変位センサ2を移動装置4によって移動させることにより、ワークWの検査を行う例を示したが、これに限定されない。例えば、変位センサ2を固定するともに、検査台3を移動装置4によって往復移動させることにより、ワークWの検査を行ってもよい。
上記の実施形態では、打刻機と検査装置とが別々に設けられた例を示したが、これらを一体に構成してもよい。例えば、ワークWを支持台(定盤)に固定した後、多関節ロボットに支持された打刻機によって作業を行った後、この打刻機を支持台から退避させ、変位センサ2を支持台の上方位置に配置させ、ワークWの検査を行うようにしてもよい。支持台を移動可能に構成し、変位センサ2の下方位置に移動させて、その測定を行ってもよい。
上記の実施形態では、検査台3の上方に位置する変位センサ2から下方に投光してワークWの検査を行う例を示したが、これに限定されない。変位センサ2の光を上方又は側方に投射することにより、ワークWの検査を行うことも可能である。
2 変位センサ
5 制御装置(演算処理装置)
W ワーク(検査対象物)
Ws 表面

Claims (2)

  1. 第1の端部及び第2の端部を有する検査対象物の表面に打刻された文字を検査する方法であって、
    投光部を有する変位センサによって、前記文字を除く前記表面の状態を測定する第1測定工程と、
    前記第1測定工程において測定された前記表面の状態の測定データを反映させ、前記文字の打刻深さを前記変位センサによって測定する第2測定工程と、
    前記変位センサにより取得された前記打刻深さの測定値に基づいて、前記文字に係る打刻の良否を演算処理装置によって判定する判定工程と、を備え
    前記第1測定工程では、前記変位センサを前記検査対象物に対して相対的に前記第1の端部側から前記第2の端部側へと移動させ、この移動の間に、前記文字に対して前記投光部による投光を行うことなく、前記文字を除く前記表面に対して前記投光部による投光を行い、
    前記第2測定工程では、前記変位センサを前記検査対象物に対して相対的に前記第2の端部側から前記第1の端部側へと移動させ、この移動の間に、前記文字を除く前記表面に対して前記投光部による投光を行うことなく、前記文字に対して前記投光部による投光を行う打刻検査方法。
  2. 前記演算処理装置は、前記打刻深さに係る基準値を記憶しており、かつ、前記打刻深さの前記測定値と前記基準値とを比較して前記打刻深さの良否を判定する請求項1に記載の打刻検査方法。
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