JP6263519B2 - 内面検査装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被検査体の内面を検査する内面検査装置に関するものである。
従来、被検査体の円筒状内面に存在するキズや打痕、バリ等の欠陥部位を検出する装置として、被検査体の内面に当てたレーザ光の反射光量を測定しながら内面全体を走査して測定した反射光量によって画像を形成し、得られた画像から欠陥部位の有無を判定する内面検査装置が知られている。
このような内面検査装置においては、欠陥部位の判定精度を高めることが求められている。そのため、例えば特許文献1には、走査プローブの下降時と上昇時でレーザ光の反射角度を変更することにより、1回の検査で異なる2つの操作画像を取得して、検査効率を落とすことなく欠陥部位の判定精度を高めるようにした発明が記載されている。
特開2012−184963号公報
ところで、被検査体の円筒状内面に当てたレーザ光の反射光量によって画像を形成し、得られた画像から欠陥部位の有無を判定する方法として、得られた画像と予め用意した良品の画像(マスター画像)とを比較して判定する方法があるが、被検査体ごとにマスター画像を用意する必要があるため煩雑である。
これに対して、マスター画像と比較するのではなく、得られた画像だけで欠陥部位を判定する方法として、得られた画像内において周りに比べて反射光量が少ない部分(暗い部分)を欠陥部位として判定する方法がある。周りに比べて反射光量が少ないかどうかは、一般的には円周上の平均値から外れているかどうかにより判定する。しかしながら、平均値と比較して判定する方法では、被検査体自体の寸法公差の問題や、検査装置への被検査体の位置決め精度の安定性の問題によって走査プローブが被検査体の円筒状内面の中心軸からずれてしまうと、極端な反射光量データが出現して平均値に影響を与えてしまい、欠陥部位を浮かび上がらせることができない。
また、欠陥部位と考えられるものの中には、ホーニング加工のように意図的に細かい線状の模様がついたものや、小さい欠陥部位が集まったものなど、形状、大きさ、位置関係によって欠陥部位として判定すべきものと判定すべきでないものとがあり、判定精度を高めるための絞り込みが必要である。
一方、内面検査は被検査体の欠陥を検出して製品の良否を判断することが主目的であるが、測定したデータを分析して不良要因を特定し、製品の品質向上や製造コストの低減等に活用することが好ましい。そのため従来は、検出した欠陥部位の画像を目視により確認し、欠陥部位の位置等を手作業でカウントし集計作業を行っていた。これは、従来の欠陥部位の判定精度がそれほど高いとはいえず、人間の目による確認を経なければ要因分析の信頼性が低いと考えられたためである。従って、判定精度を高めることができるとすれば、集計作業を自動化し品質向上や工程改善等に向けた様々な分析を行うことが有効である。
また、被検査体に求められる品質基準は様々な観点から検討する必要があり、欠陥部位の判定基準を変更した場合に欠陥部位の増減にどのような影響があるかを把握することができれば、適切な品質基準を定めることができる。
本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、欠陥部位の判定精度を高めるとともに、測定したデータを品質向上等に活用し、また判定基準を変更した場合の影響を把握することの可能な内面検査装置を提供するものである。
上記課題を解決するため、本発明の内面検査装置は、被検査体の円筒状内面に当てたレーザ光の反射光量を円周方向に沿って測定し、前記反射光量の違いによって欠陥部位を検出する内面検査装置であって、判定対象部位の円周方向の前後幅における反射光量の中央値を算出し、算出した中央値と判定対象部位の反射光量との差分に基づいて、前記欠陥部位の候補を検出する欠陥部位候補検出手段と、前記検出した欠陥部位候補の中から、欠陥部位の形状、欠陥部位の大きさ、複数の欠陥部位の位置関係のうち少なくとも1つの絞り込み条件に基づいて、欠陥部位を絞り込む絞り込み手段とを有することを特徴とする。
また好ましくは、前記検出した欠陥部位の種類、位置及び検出時点のうち少なくとも1つについての集計結果を表示する統計処理手段を有することを特徴とする。
また好ましくは、前記統計処理手段が、前記絞り込み条件の変更によるシミュレーション機能を備えていることを特徴とする。
本発明の内面検査装置は、被検査体の円筒状内面に当てたレーザ光の反射光量を円周方向に沿って測定し、反射光量の違いによって欠陥部位を検出するものであり、判定対象部位の円周方向の前後幅における反射光量の中央値を算出し、算出した中央値と判定対象部位の反射光量との差分に基づいて、欠陥部位の候補を検出する欠陥部位候補検出手段を有している。従って、反射光量の測定によって得られた画像内の欠陥部位を判定するに際し、平均値ではなく中央値を用いることで、極端な反射光量データによる影響を受けにくく、欠陥部位の候補を的確に浮かび上がらせることができる。
また、検出した欠陥部位候補の中から、欠陥部位の形状、欠陥部位の大きさ、複数の欠陥部位の位置関係のうち少なくとも1つの絞り込み条件に基づいて、欠陥部位を絞り込む絞り込み手段を有している。従って、欠陥部位候補の中から、判定すべきものと判定すべきでないものを、形状、大きさ、位置関係によって欠陥部位として絞り込んで、判定精度を高めることができる。
また、検出した欠陥部位の種類、位置及び検出時点のうち少なくとも1つについての集計結果を表示する統計処理手段を有する場合には、測定したデータを分析して不良要因を特定し、製品の品質向上や製造コストの低減等に活用することができる。
また、前記統計処理手段が、絞り込み条件の変更によるシミュレーション機能を備えている場合には、絞り込み条件を変更しながら欠陥部位の出現度合をシミュレーションすることにより、欠陥部位の判定基準を変更した場合の影響を把握し、適切な品質基準を定めることができる。
以上、本発明の内面検査装置によれば、欠陥部位の判定精度を高めるとともに、測定したデータを品質向上等に活用し、また判定基準を変更した場合の影響を把握することができる。
本発明の実施形態に係る内面検査装置を示す構成図である。 プローブを示す構成図である。 内面検査装置のデータ画面を示す図である。 メインウインドを示す図である。 1回転データウインドを示す図である。 平面表示ウインドを示す図である。 差分データを示すグラフである。 針状比の説明図である。 ザク巣を示す図である。 メクレ(ハガレ)を示す図である。 統計処理手段の条件設定画面を示す図である。 統計処理手段の処理結果を示す図である。 統計処理手段の処理結果を示す図である。 統計処理手段の処理結果を示す図である。 統計処理手段の処理結果を示す図である。
次に、図1乃至図15を参照して、本発明の実施形態に係る内面検査装置について説明する。
(内面検査装置の構成)
図1は、本実施形態に係る内面検査装置100を示す構成図である。内面検査装置100は、プローブ1、プローブ送り機構2、モータ・ドライバ3、コントロール・ユニット4、パソコン5及び端子台6から構成されている。プローブ1は、被検査体の円筒状内面に挿入されてレーザ光を照射し、反射光量データを取得するためのセンサであり、プローブ送り機構2により搬送されるとともに、モータ・ドライバ3により回転制御されるようになっている。コントロール・ユニット4は、装置全体の制御を行うものであり、プローブ1から送信されてきたデータと軸位置を整合させてパソコン5に送信するようになっている。パソコン5は、欠陥部位の判定や絞り込み条件の入力、データの保存を行う。端子台6は、外部機器との通信用である。
図2は、プローブ1を示す構成図である。プローブ1の先端部には、レーザ受発光部11が設けられており、ミラーを介してレーザケーブル15によって出力制御されたレーザを発光するとともに、被検査体の円筒状内面からの反射光を受光するようになっている。スピンドルシャフト12は、高速回転してレーザ受発光部11を被検査体の円筒状内面の円周上に沿って回転させる。そして、回転エンコーダ・センサ13が1回転データを、データケーブル14を介してコントロール・ユニット4に送信する。これにより円周方向に沿った1回転分に反射光量データが得られ、被検査体の円筒状内面の入口から底に向けて測定を繰り返すことにより、内面全体の反射光量データを取得することができる。
(反射光量データ)
図3は、内面検査装置100のデータ画面を示す図である。データ画面30は、メインウインド31、1回転データウインド32及び平面表示ウインド33から構成されている。
図4に示すように、メインウインド31は、計測開始、計測中止、データの読み出しや保存、判定結果の表示等を行うものである。図5に示すように、1回転データウインド32は、被検査体からの反射光量データを波形表示するものである。グラフの横軸は円周方向(X)の取得データ点数を示したものであり、縦軸は受光した輝度値を−128〜128の256階調で示したものである。図6に示すように、平面表示ウインド33は、検査画像を表示したものである。
以上のように、内面検査装置100は、被検査体の円筒状内面に当てたレーザ光の反射光量を円周方向に沿って測定し、画面表示するようになっている。
(欠陥部位候補検出手段)
内面検査装置100は、取得した反射光量データに基づいて、欠陥部位候補を検出する欠陥部位候補検出手段を有している。欠陥部位候補検出手段は、内面検査装置100のパソコン5に記録されたプログラムによって実現される。
欠陥部位候補検出手段は、図5に示す1回転データの波形表示において、メディアン処理を行う。メディアン処理とは、1回転データ(生データ)について、設定したメディアン幅でフィルターをかけるものである。具体的には、各座標の反射光量データについて、円周方向の前後幅(グラフにおけるX軸方向)における反射光量の中央値(メディアン)を算出する。円周方向の前後幅(メディアン幅)は適宜変更することができるようになっている。メディアン処理したグラフは、生データのグラフよりもなだらかな曲線を描く。
次に、欠陥部位候補検出手段は、各座標について、算出した中央値と生データの差分を算出する。図7は、算出した差分データを示すグラフである。図中の破線で示した部分のように、差分が大きい座標部分が欠陥部位候補として検出される。どの程度の差分がある部分を欠陥部位候補とするかは、適宜変更することができるようになっている。
以上により、欠陥部位候補検出手段によって欠陥部位候補が検出される。なお、欠陥部位候補であるか否かは、座標ごとに判定される。そして、隣り合った欠陥部位候補の座標を連結して、1つの欠陥部位候補として以後の処理を行う。座標の連結範囲については、ある1画素を中心に上下左右の4画素をひとかたまりとする方法、上下左右に対角方向を加えた8画素をひとかたまりとする方法等がある。
(絞り込み手段)
内面検査装置100は、検出した欠陥部位候補の中から、欠陥部位を絞り込む絞り込み手段を有している。絞り込み手段は、内面検査装置100のパソコン5に記録されたプログラムによって実現される。
絞り込み手段による絞り込み条件として、(1)欠陥部位の形状、(2)欠陥部位の大きさ、(3)複数の欠陥部位の位置関係がある。
(1)欠陥部位の形状
被検査体によっては、ホーニング加工のように意図的に細かい線状の模様がついたものがある。このように細い線状の欠陥部位候補を除外したり、反対に細いものだけに絞り込みたい、あるいは丸いものだけに絞り込みたいといった場合に、針状比を用いた絞り込みを行う。
図8は、針状比の説明図である。針状比は、欠陥部位候補8の重心81を通りトルクが最小になる線を長径82とし、長径82に90度で交差する線を短径83として、短径83/長径82で算出する。針状比が100%に近いほど、欠陥部位候補の形状は真円に近いということになる。欠陥部位の形状の絞り込みに用いる針状比の値は、適宜変更することができるようになっている。
(2)欠陥部位の大きさ
検出された欠陥部位候補を構成する各座標データにより、横軸(X軸)方向の長さ、縦軸(Y軸)方向の長さ、面積、長径、短径といった、欠陥部位の大きさに関するデータが算出される。欠陥部位の大きさの絞り込みに用いるデータの種類と値は、適宜変更することができるようになっている。
(3)複数の欠陥部位の位置関係
複数の欠陥部位の位置関係は、ザク巣及びメクレ(ハガレ)に関する絞り込みである。ザク巣とは、図9に示すような、小さな巣の集まりを指し、1個ずつの巣の大きさでは欠陥部位として判定されない。そこで、「ある範囲内」に、「ある大きさ以上の巣」が、「ある個数以上存在した場合」に、ザク巣として欠陥部位と判定するものである。また、メクレ(ハガレ)とは、図10に示すような、巣ができたときに金属片が巣の近くで盛り上がっている状態を示し、同様に小さい場合は欠陥部位として判定されない。そこで、「ある大きさ以上である輝度以上の部位(白)」と「ある大きさ以上である輝度以下の部位(黒)」とが、「ある距離以下で隣接している場合」に、メクレとして欠陥部位と判定するものである。
以上により、絞り込み手段によって、欠陥部位候補の中から欠陥部位が絞り込まれる。なお、絞り込み条件(1)〜(3)の中から、どの条件をどのように用いるかは適宜変更することができる。
なお、欠陥部位候補の中から欠陥部位を絞り込むに際し、設定する絞り込み条件は1つとは限らない。すなわち、複数の「条件」を組み合わせてなる「絞り込み条件」を複数用いて、どれかの「絞り込み条件」に該当すれば欠陥部位と判定される。
また、各絞り込み条件における設定値(針状比、横軸(X軸)方向の長さ、縦軸(Y軸)方向の長さ、面積、長径、短径、ザク巣及びメクレ(ハガレ)判定時の範囲・大きさ・個数等)については、本番検査の開始前に予め用意したOK品(合格)とNG品(不合格)のサンプルを用いて試行錯誤を繰り返しながら決定する。その際には、NG品を100%見逃すことなく、かつ、OK品をNG判定する確率(過剰判定率)をできるだけ低くすること(正答率を高めること)を目標として行う。
このように、絞り込み手段によって欠陥部位候補の中から欠陥部位を絞り込むことによって、正答率を高めながら欠陥判定を行うことができる。この点、従来の自動検査装置においては、判定精度が必ずしも高いものとはいえなかったため、データを分析に活用するまでには至らなかった。これに対して、本実施形態のように正答率の高い判定結果が得られる場合には、判定結果を分析して意味のある統計処理を行うことが可能になる。以下に説明する統計処理は、上記のような正答率を高めた判定結果に基づいて行うことにより、品質向上等に向けた様々な分析が可能となるものである。
(統計処理手段)
内面検査装置100は、欠陥部位の検出に関する統計処理手段有している。統計処理手段は、内面検査装置100のパソコン5に記録されたプログラムによって実現される。
内面検査装置100は、測定した各座標の輝度、欠陥部位(候補)の大きさ、欠陥部位(候補)の針状比、タイムスタンプ、被検査品の部品コード、判定条件、判定結果等をデータとして保存している。すなわち、内面検査装置100は少なくとも、検出した欠陥部位の種類、位置及び検出時点に関する情報を保有している。これらの保存データにより、様々な統計処理が可能である。
図11は、統計処理手段による条件設定画面を示している。この条件設定画面は、過去の検査データについての判定条件を表形式に示したものである。図11において、「パラメータ読出」ボタンにより対象パラメータ(穴)を選択するようになっているが、これは検査した被検査体の円筒状内面のうち統計処理を行う対象の円筒状内面を選択するものである。そして、統計処理対象の穴を選択すると、その穴の検査結果における判定条件(絞り込み条件を含む。)が表の各列に表示されるようになっている。また、1つのパラメータ(穴)について判定条件は複数設定することができるため、各行にはそれぞれの判定条件が表示されるようになっている。
各行に示された判定条件は、絞り込む欠陥部位の種類を限定するためのものと言い換えることができる。すなわち、上記の絞り込み条件に示した(1)欠陥部位の形状、(2)欠陥部位の大きさ、(3)複数の欠陥部位の位置関係のうち、少なくとも1つを組み合わせることにより、どのような部位を欠陥として限定するのかを特定したものといえる。
次に、「データ・サマリー」ボタンを選択すると、図12に示すような、被検査体の検査結果の要約が表示される。図12は、パラメータ(穴)ごとの検査数、OK数(合格)、NG数(不合格)を表示したものである。
さらに、図12において「推移グラフ」ボタンを選択すると、図13に示すような、パラメタ(穴)ごとの検出時点(日別、時間帯別)の推移グラフが表示される。図13のグラフでは、パラメタ(穴)ごとの検出時点(日別、時間帯別)のNG数(不合格)の推移を確認することができる。
また、図11において「処理開始」ボタンを選択すると、図14に示すような、選択したパラメタ(穴)についての詳細な分析結果が表示される。図14は、被検査体の対象部位を分割して、分割したエリア別のNG数を色別表示されたものである。また、エリア別、判定条件別のNG数の実数が表形式で示されている。
さらに、図14において「パレート図表示」ボタンを選択すると、図15に示すような、エリア別NG数についてのパレート図が表示される。
このような統計処理手段を備えることにより、以下のような分析を行い不良要因の特定を図ることができる。例えば、判定条件ごとの分析を行うことにより、どのような種類(例えば細長いキズ)の欠陥部位が多く発生しているかを特定することができる。そうすると、そのような種類の欠陥部位を発生させる要因が存在するのではないかと推察することができる。また同様に、欠陥部位が多いエリアを特定することにより、そのエリアに特有の要因が存在するのではないかと推察することができる。また、検出時点の分析により、欠陥部位が多く発生している日や時間帯を特定することにより、その日や時間帯に特有の要因が存在するのではないかと推察することができる。
例えばアルミ鋳造時に発生する欠陥(巣/異物)の位置が把握できれば、鋳込みスピードや鋳造圧を変更することにより不良率の改善が可能である。また、加工時に発生する欠陥(ツールマーク)がどの時点(週/昼夜)で発生するか把握できれば、ツールの交換時期を早める事により不良率の改善が可能となる。
これらの分析結果は、主として加工上の要因(加工因)と材料上の要因(材料因)とに整理していくことにより、改善策を検討して製品の品質向上や製造コストの低減等に活用することができる。
なお、上記実施形態における集計内容や画面表示は一例であって、これに限定されるものではない。また、欠陥部位の種類、欠陥部位の位置、検出時点を集計対象としたが、これらは1つであってもよいし複数を組み合わせてもよい。
一方、図11の条件設定画面において、過去の判定条件と異なる条件を設定してシュミレーションすることができる。すなわち絞り込み条件を変更することで、例えば、絞り込む大きさを小さくすると欠陥部位がどの程度増加するかといったシミュレーションをすることができる。これにより、絞り込み条件を変更しながら欠陥部位の出現度合をシミュレーションして、欠陥部位の判定基準を変更した場合の影響を把握し、適切な品質基準を定めることができる。
ここで、品質基準に関して述べると、例えば同じ製品であっても求められる品質基準が時間の経過とともに変化することがある。また、あまりにも品質基準を高くすると、過剰品質によるロスの問題が生じるが、過剰品質を防ぐために品質基準を緩めたとしても、これまでNG品(不合格)と判定していたものは確実に抽出しなければならない。このように、品質基準に関しては様々なシミュレーションが要求される。従って、過去の判定条件と異なる条件を設定して絞り込み条件を変更しながらシミュレーションをすることにより、過去データを今後の品質基準の変更に有効活用することができる。
本実施形態に係る内面検査装置100は、被検査体の円筒状内面に当てたレーザ光の反射光量を円周方向に沿って測定し、反射光量の違いによって欠陥部位を検出するものであり、判定対象部位の円周方向の前後幅における反射光量の中央値を算出し、算出した中央値と判定対象部位の反射光量との差分に基づいて、欠陥部位の候補を検出する欠陥部位候補検出手段を有している。従って、反射光量の測定によって得られた画像内の欠陥部位を判定するに際し、平均値ではなく中央値を用いることで、極端な反射光量データによる影響を受けにくく、欠陥部位の候補を的確に浮かび上がらせることができる。
また、検出した欠陥部位候補の中から、欠陥部位の形状、欠陥部位の大きさ、複数の欠陥部位の位置関係のうち少なくとも1つの絞り込み条件に基づいて、欠陥部位を絞り込む絞り込み手段を有している。従って、欠陥部位候補の中から、判定すべきものと判定すべきでないものを、形状、大きさ、位置関係によって欠陥部位として絞り込んで、判定精度を高めることができる。
また、検出した欠陥部位の種類、位置及び検出時点のうち少なくとも1つについての集計結果を表示する統計処理手段を有しており、測定したデータを分析して不良要因を特定し、製品の品質向上や製造コストの低減等に活用することができる。
また、統計処理手段が、絞り込み条件の変更によるシミュレーション機能を備えており、絞り込み条件を変更しながら欠陥部位の出現度合をシミュレーションすることにより、欠陥部位の判定基準を変更した場合の影響を把握し、適切な品質基準を定めることができる。
以上、本実施形態に係る内面検査装置100によれば、欠陥部位の判定精度を高めるとともに、測定したデータを品質向上等に活用し、また判定基準を変更した場合の影響を把握することができる。
本発明は、まず内面検査装置の判定精度を高め、次に得られた判定精度の高いデータを統計処理することにより、今後の品質向上や工程改善等に有効に活用できるようにしたものである。これは、現場の作業者が経験と勘により行っていた品質向上や工程改善等の暗黙知を、判定精度の高いデータを活用した統計処理を用いて形式知にしたものと言い換えることができる。
1 プローブ
2 プローブ送り機構
3 モータ・ドライバ
4 コントロール・ユニット
5 パソコン
6 端子台
7 差分
8 欠陥部位候補
9 ザク巣
10 メクレ(ハガレ)
11 レーザ受発光部
12 スピンドルシャフト
13 回転エンコーダ・センサ
14 データケーブル
15 レーザケーブル
30 データ画面
31 メインウインド
32 1回転データウインド
33 平面表示ウインド
81 重心
82 長径
83 短径
100 内面検査装置

Claims (3)

  1. 被検査体の円筒状内面に当てたレーザ光の反射光量を円周方向に沿って測定し、前記反射光量の違いによって欠陥部位を検出する内面検査装置であって、
    判定対象部位の円周方向の前後幅における反射光量の中央値を算出し、算出した中央値と判定対象部位の反射光量との差分に基づいて、前記欠陥部位の候補を検出する欠陥部位候補検出手段と、
    前記検出した欠陥部位候補の中から、欠陥部位の形状、欠陥部位の大きさ、複数の欠陥部位の位置関係のうち、少なくとも欠陥部位の形状の絞り込み条件に基づいて、欠陥部位を絞り込む絞り込み手段と、
    前記検出した欠陥部位の種類、位置及び検出時点のうち少なくとも1つについての集計結果を表示する統計処理手段とを有し、
    前記絞り込み手段は、前記検出した欠陥部位候補において、長径及び短径に基づく針状比を算出し、算出した針状比の値に基づいて、ホーニング加工のように意図的に細かい線状の模様がついたものを欠陥部位から除外することを欠陥部位の形状の絞り込み条件とすることを特徴とする内面検査装置。
  2. 被検査体の円筒状内面に当てたレーザ光の反射光量を円周方向に沿って測定し、前記反射光量の違いによって欠陥部位を検出する内面検査装置であって、
    判定対象部位の円周方向の前後幅における反射光量の中央値を算出し、算出した中央値と判定対象部位の反射光量との差分に基づいて、前記欠陥部位の候補を検出する欠陥部位候補検出手段と、
    前記検出した欠陥部位候補の中から、欠陥部位の形状、欠陥部位の大きさ、複数の欠陥部位の位置関係のうち、少なくとも複数の欠陥部位の位置関係の絞り込み条件に基づいて、欠陥部位を絞り込む絞り込み手段と、
    前記検出した欠陥部位の種類、位置及び検出時点のうち少なくとも1つについての集計結果を表示する統計処理手段とを有し、
    前記絞り込み手段は、前記検出した欠陥部位候補において、所定の範囲内に所定の大きさ以上の欠陥部位が所定の個数以上存在する場合にザク巣として欠陥部位と判定することを、複数の欠陥部位の位置関係の絞り込み条件とすることを特徴とする内面検査装置。
  3. 被検査体の円筒状内面に当てたレーザ光の反射光量を円周方向に沿って測定し、前記反射光量の違いによって欠陥部位を検出する内面検査装置であって、
    判定対象部位の円周方向の前後幅における反射光量の中央値を算出し、算出した中央値と判定対象部位の反射光量との差分に基づいて、前記欠陥部位の候補を検出する欠陥部位候補検出手段と、
    前記検出した欠陥部位候補の中から、欠陥部位の形状、欠陥部位の大きさ、複数の欠陥部位の位置関係のうち、少なくとも複数の欠陥部位の位置関係の絞り込み条件に基づいて、欠陥部位を絞り込む絞り込み手段と、
    前記検出した欠陥部位の種類、位置及び検出時点のうち少なくとも1つについての集計結果を表示する統計処理手段とを有し、
    前記絞り込み手段は、前記検出した欠陥部位候補において、所定の大きさ以上かつ所定の反射光量以上の欠陥部位と、所定の大きさ以上かつ所定の反射光量以下の欠陥部位とが、所定の距離以下で隣接している場合にメクレとして欠陥部位と判定することを、複数の欠陥部位の位置関係の絞り込み条件とすることを特徴とする内面検査装置。
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