JP2020201158A - 立体物の外観検査装置および立体物の外観検査方法 - Google Patents

立体物の外観検査装置および立体物の外観検査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】立体物の画像に基づく検査結果に対応する不良のある検査対象部の位置を、検査作業者により容易に特定することが可能な立体物の外観検査装置および立体物の外観検査方法を提供する。【解決手段】この外観検査装置100は、回転軸線C周りに所定の角度間隔で外周に設けられた複数の歯部10を有する歯車1を、回転軸線C周りに回動させる回動駆動部21と、複数の歯部10の各々を撮像する撮像部3と、を備え、複数の歯部10のうちから基準となる検査対象部である基準歯部11を決定するとともに、撮像部3により撮像された歯車1の画像に基づいて不良のある検査対象部である不良歯部12を判別し、かつ、判別された不良歯部12の基準歯部11に対する位置を特定するように構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、立体物の外観検査装置および立体物の外観検査方法に関する。
従来、立体物を回転させて、立体物の外観を検査する外観検査装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、外周に等角度間隔に設けられた複数の凸部を有する歯車または丸鋸からなる立体物を回転させて、立体物の外観を検査する外観検査装置が開示されている。この外観検査装置は、回転機構と、画像取得部と、検査部とを備える。回転機構は、立体物の回転軸を中心に立体物を360度回転させるように構成されている。画像取得部は、回転機構による立体物の回転の位相に同期して画像を取得するように構成されている。これにより、この外観検査装置は、立体物の全周の画像を取得するように構成されている。そして、検査部は、画像取得部により取得された画像を検査するように構成されている。
特開2018−36094号公報
ここで、一般的に、上記特許文献1に記載のような外観検査装置による検査を終えた立体物は、検査作業者によりさらに検査される。たとえば、外観検査装置による検査結果において不良と判断された立体物に対して、検査作業者により、目視検査または触診検査が行われ、最終的な立体物の良否が判断される。
しかしながら、立体物に複数の凸部が等角度間隔に設けられているため、凸部同士の区別が容易ではない。また、一般的に不良(キズ等)の寸法(大きさ)は、比較的小さい。これらに起因して、上記の従来の検査作業者による目視検査または触診検査が行われる際に、検査結果が不良であるとされた検査対象の部位(以下、「不良のある検査対象部」という)の位置を、目視により特定するのが容易ではないという不都合がある。すなわち、従来の外観検査装置では、立体物の画像に基づく検査結果に対応する不良のある検査対象部の位置を、検査作業者により特定することが容易ではないという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、立体物の画像に基づく検査結果に対応する不良のある検査対象部の位置を、検査作業者により容易に特定することが可能な立体物の外観検査装置および立体物の外観検査方法を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面における立体物の外観検査装置は、回転軸線周りに所定の角度間隔で外周に設けられた複数の検査対象部を有する立体物を、回転軸線周りに回動させる回動駆動部と、複数の検査対象部の各々を撮像する撮像部と、を備え、複数の検査対象部のうちから基準となる検査対象部である基準検査対象部を決定するとともに、撮像部により撮像された立体物の画像に基づいて不良のある検査対象部である不良検査対象部を判別し、かつ、判別された不良検査対象部の基準検査対象部に対する位置を特定するように構成されている。
この発明の第2の局面における立体物の外観検査方法は、回転軸線周りに所定の角度間隔で外周に設けられた複数の検査対象部を有する立体物の外観検査方法であって、複数の検査対象部のうちから基準となる検査対象部である基準検査対象部を決定し、その後、複数の検査対象部の各々を撮像することにより、不良のある検査対象部である不良検査対象部を判別し、その後、判別された不良検査対象部の基準検査対象部に対する位置を特定する。
第1の局面における立体物の外観検査装置および第2の局面による立体物の外観検査方法では、複数の検査対象部のうちから基準となる検査対象部である基準検査対象部を決定する。これにより、検査対象となる立体物が、回転軸線周りに所定の角度間隔で外周に設けられた複数の検査対象部を有する場合にも、複数の検査対象部のうちから、他の検査対象部から区別された基準検査対象部を決定することができる。そして、本発明では、撮像部により撮像された立体物の画像に基づいて不良のある検査対象部である不良検査対象部を判別し、かつ、判別された不良検査対象部の基準検査対象部に対する位置を特定する。これにより、判別された不良検査対象部の基準検査対象部に対する位置が特定されるので、立体物の画像に基づく検査結果に対応する不良検査対象部の位置を、検査作業者により容易に特定することができる。このため、検査作業者の不良検査対象部の位置を特定する際の作業負担を軽減することができるとともに、作業時間を短縮することができる。この結果、立体物の外観検査に要する時間を短縮化することができる。
外観検査装置の構成を説明するための斜視図である。 歯車の構成を示す平面図である。 第1実施形態による外観検査装置の全体構成を示すブロック図である。 基準決定用画像の撮像を説明するための平面図である。 基準歯部の決定を説明するための基準決定用画像および参照用画像の例を示す図である。 判別用画像の撮像を説明するための平面図である。 複数のアングルからの撮像を説明するための平面図(1)である。 複数のアングルからの撮像を説明するための平面図(2)である。 不良のある歯部である不良歯部の判別を説明するための図である。 表示部において検査対象部情報を表示する際の一例を示した図である。 検査終了後にパレットに歯車を載置することについて説明するための平面図である。 検査終了後に歯車に咬合させる型について説明するための平面図である。 第1実施形態による立体物の外観検査装置の制御処理を説明するためのフローチャート図である。 第2実施形態による外観検査装置の構成を示すブロック図である。 検査終了後に歯車に印を付与することについて説明するための平面図である。 第2実施形態による立体物の外観検査装置の制御処理を説明するためのフローチャート図である。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
(外観検査装置の構成)
図1〜図12を参照して、本発明の第1実施形態による外観検査装置100の全体構成について説明する。
図1に示すように、外観検査装置100は、歯車1の外観について、不良(キズ等)を検査する装置である。図2に示すように、歯車1は、回転軸線C周りに所定の角度α間隔で設けられた外周に複数の歯部10を有する。なお、歯車1は特許請求の範囲の「立体物」の一例である。また、歯部10は特許請求の範囲の「検査対象部」の一例である。
たとえば、複数の歯部10は、歯車1の回転軸線C周りに等角度間隔で歯車1の外周に並んで設けられている。また、歯車1には、歯車1の径方向の中心に回転軸線Cに沿った孔部1aが設けられている。また、歯車1は、パレットPに載置された状態で、後述する移動機構61によって外観検査装置100の所定の位置に配置される。
図3に示すように、外観検査装置100は、ロボット2と、撮像部3と、第1制御部4と、第2制御部51と、表示部52と、記憶部53と、搬送部6と、照明部7と、エアブロー8(図1参照)とを含む。
図1に示すように、ロボット2は、歯車1を把持した状態で、撮像部3により歯車1が撮像される位置において、歯車1を回転軸線C回りに回動させる駆動を行うよう構成されている。たとえば、ロボット2は、多関節ロボットとして構成されており、後述する移動機構61に対して矢印Y方向に隣接した位置から上方(Z2方向)に向かって延びるように配置されている。
図3に示すように、ロボット2は、回動駆動部21と、ロボットアーム22と、エンコーダ23とを含む。回動駆動部21は、把持部21aと、モータ21bとを含む。把持部21aは、歯車1を把持(保持)するように構成されている。
図4に示すように、たとえば、把持部21aは、歯車1の孔部1aに挿し込まれた状態で、孔部1aの内側面を押圧することにより、歯車1を把持(保持)するように構成されている。モータ21bは、把持部21aを回転させることにより、歯車1を回転軸線C回りに回動させるように構成されている。把持部21aは、ロボットアーム22に接続されている。
ロボットアーム22は、多関節ロボットのアームとして構成されている。歯車1を把持した状態の把持部21aを、図1のX方向、Y方向、および、Z方向の各々に移動させるように構成されている。
エンコーダ23は、回動駆動部21に配置されており、回動駆動部21(モータ21b)の回転角に対応するパルス信号(角度情報)を取得するよう構成されている。そして、エンコーダ23は、取得したパルス信号を第1制御部4に送信するように構成されている。
撮像部3は、回動駆動部21によって把持されながら回動させられる歯車1のうち、複数の歯部10の各々を撮像するよう構成されている。すなわち、撮像部3は、キズ検出用のカメラとして構成されている。図1に示すように、撮像部3は、たとえば、後述する移動機構61の上方に配置されている。撮像部3は、第1制御部4からの指令(トリガ信号)に基づいて、撮像するように構成されている。撮像部3は、撮像した画像情報を、第2制御部51に送信するように構成されている。
第1制御部4は、たとえば、PLC(Programmable Logic Controller)を含む。第1制御部4は、ロボット2の駆動を制御するとともに、撮像部3の動作を制御するように構成されている。また、第1制御部4は、搬送部6と、照明部7と、エアブロー8との動作を制御するように構成されている。
第2制御部51は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、および、RAM(Random Access Memory)などを含むコンピュータである。第2制御部51は、画像取得部51aと、画像処理部51bと、情報生成部51cとを含む。画像取得部51aは、撮像部3により撮像された歯車1の画像を取得するように構成されている。また、画像処理部51bは、CPUが所定の制御プログラムを実行することにより、画像取得部51aが取得した複数の画像に基づいて、後述する照明部7の光量を決定することと、後述する基準歯部11を決定することと、歯車1の外観検査(不良歯部12を判別する処理)をすることとを行うよう構成されている。そして、情報生成部51cは、後述する検査対象部情報Rを生成する制御を行うように構成されている。
表示部52は、画像表示を行うモニタである。表示部52は、情報生成部51cによって取得された検査結果を含む情報(検査対象部情報R)を表示するように構成されている。
搬送部6は、移動機構61と、識別情報読取部62と、位置検出カメラ63とを含む。
移動機構61は、たとえば、ベルトコンベアまたは各種の直動機構によって構成されている。移動機構61は、複数の歯車1が載置されたパレットPを図1のX方向に移動させるように構成されている。
識別情報読取部62は、バーコードリーダーである。たとえば、識別情報読取部62は、移動機構61のY方向に隣接して配置されている。識別情報読取部62は、パレットPの側面に貼付されているバーコードP1(図1参照)を読み取ることによって、パレットPに載置されている歯車1の種類についての情報(識別情報)を取得する。
位置検出カメラ63は、パレットPに載置された歯車1の位置を取得するように構成されている。たとえば、位置検出カメラ63は、移動機構61の上方に配置され、移動機構61に配置されたパレットPを上方から撮像するとともに、撮像した画像に基づいてパレットPに載置されている歯車1の位置情報を取得するように構成されている。そして、位置検出カメラ63は、外観検査を始めるにあたって、位置検出カメラ63が取得した歯車1の位置情報を第1制御部4に送信するように構成されている。
照明部7は、たとえば、LED(Light Emitting Diode)を含む。照明部7は、照射する光量が調整可能に構成されている。照明部7は、撮像部3によって歯車1を撮像する際に、歯部10に光を照射するように構成されている。なお、照明部7は、特許請求の範囲の「照明部材」の一例である。
エアブロー8は、歯車1に向かって風を吹き付けるように構成されている。エアブロー8は、外観検査を行う前に歯車1に付着した汚れ(切削粉など)を除去するよう構成されている。
(基準歯部の決定に関する構成)
図5および図6に示すように、第1実施形態では、第2制御部51は、複数の歯部10のうちから基準となる検査対象部である基準歯部11を決定するように構成されている。すなわち、第2制御部51は、撮像部3によって撮像された歯車1の画像である複数の基準決定用画像Q1を画像取得部51aによって取得するとともに、複数の基準決定用画像Q1と基準歯部11に対応する参照用画像Q1aとに基づいて、画像処理部51bによって基準歯部11を決定するように構成されている。なお、基準歯部11は、特許請求に記載の「基準検査対象部」の一例である。
具体的には、図4に示すように、第1制御部4は、ロボット2によって歯車1を保持した上で、回動駆動部21によって歯車1を位置A1から位置A2まで(歯部10の1歯分の角度βだけ)回動させながら、撮像部3によって複数の基準決定用画像Q1を撮像するように構成されている。たとえば、第1制御部4は、角度βよりも小さい角度により歯車1を回動させるごとに、基準決定用画像Q1を撮像する制御を行う。
また、第1制御部4は、複数の基準決定用画像Q1のそれぞれを撮像した際における回動駆動部21の角度情報(エンコーダ値)をエンコーダ23によって取得するように構成されている。また、第1制御部4は、1つの歯部10分の角度情報(エンコーダ値)と撮像回数を対応付けて(セットにして)記憶部53に記憶する制御を行うように構成されている。
そして、第2制御部51は、画像取得部51aによって複数の基準決定用画像Q1(図5(A)、(B)、(C)を参照)を取得した後、画像処理部51bによってあらかじめ取得された(記憶部53に記憶された)基準歯部11の参照用の画像である参照用画像Q1a(図5(D)を参照)と複数の基準決定用画像Q1とを比較することによって、参照用画像Q1aと最も類似度の高い基準決定用画像Q1を決定するように構成されている。なお、図5の例では、図5(B)の基準決定用画像Q1が参照用画像Q1aと最も類似度が高い。
なお、第1実施形態において、複数の基準決定用画像Q1と参照用画像Q1aとの類似度は、撮像された画像の輝度値を取得した上でテンプレートマッチングによって算出する。テンプレートマッチングの算出方法としては、たとえば、二乗誤差が最小となるものを算出する方法を用いる。
そして、第1制御部4は、最も類似度の高い基準決定用画像Q1(図5の(B))に対応する回動駆動部21の角度情報をエンコーダ23によって取得するように構成されている。そのため、第2制御部51は、エンコーダ23によって取得された回動駆動部21の角度情報に基づいて、最も類似度が高い基準決定用画像Q1が撮像された際における回動駆動部21の角度情報を基準位置B1として取得することによって、基準歯部11を撮像する際における回動駆動部21の基準位置B1を決定するように構成されている。
(照明部の光量の決定に関する構成)
第1実施形態では、歯車1の外表面は、互いに異なる複数の色のうちのいずれかの色を有する。すなわち、外観検査を行う前に、歯車1に対して、加工時の研磨焼けの有無を目視判定するために硝酸アンモニウムなどの腐食液によって表面を腐食させる腐食処理を行う場合がある。そして、複数の歯車1について外観検査を行う際、腐食処理によって変色した歯車1と、腐食処理がなされずに変色していない歯車1とが混在されている。
外観検査装置100は、図6に示すように、歯部10の色に応じて照明部7の光量を調整しながら、撮像部3により撮像された歯車1の画像である複数の基準決定用画像Q1を取得するとともに、複数の基準決定用画像Q1と、基準歯部11に対応する参照用画像Q1aとに基づいて、基準歯部11が撮像部3により撮像される位置である基準位置B1を決定するように構成されている。
すなわち、撮像部3により撮像された歯車1の画像の色に応じた輝度値に基づいて、照明部7の光量を調整するように構成されている。
具体的には、外観検査を始めるにあたって、第2制御部51は、画像取得部51aによって基準決定用画像Q1を取得する際に光量決定用画像Q3を取得するように構成されている。たとえば、画像処理部51bによって取得された光量決定用画像Q3の輝度値が所定の値よりも高い場合には、照明部7の光量を小さくするか、または、輝度値が所定の値よりも低い場合には、照明部7の光量を大きくすることにより、取得された輝度値が所定の範囲内に含まれるように、照明部7の光量を決定するように構成されている。なお、本願明細書では、「照明部7の光量を調整する」とは、照明部7が発生させる光の量を調整することに限られず、撮像部3の露光時間を変更すること、および、照明部7にスリットを設けて、このスリットの幅を調整することをも含む、広い概念を意味するものとする。
(判別用画像の取得に関する構成)
第1実施形態では、撮像部3により撮像された歯車1の画像に基づいて不良のある歯部10である不良歯部12を判別するように構成されている。つまり、撮像部3により撮像された画像は、歯部10が不良であるか否かを判別するための判別用画像Q2を含むとともに、画像取得部51aは、判別用画像Q2(図10の右方側参照)を取得するように構成されている。なお、不良歯部12は特許請求の範囲の「不良検査対象部」の一例である。
すなわち、図6に示すように、基準歯部11から撮像部3により撮像を開始し、1つの歯部10の角度(図6の角度α)分歯車を回動させる毎に、撮像部3により順次歯部10を撮像することにより、複数の判別用画像Q2を取得するよう構成されている。また、図7に示すように、基準歯部11から順次歯部10を撮像する際に、回転軸線Cの位置を変更させることにより、歯部10の各々を、複数のアングルずつ撮像部3により撮像することによって、歯部10ごとに複数の判別用画像Q2を取得するように構成されている。
具体的には、第1制御部4は、撮像部3によって、基準位置B1において基準歯部11の撮像をした後、回動駆動部21によって1つの歯部10に対応する角度(図6の角度α)分だけ歯車1を回動させる。すなわち、第1制御部4は、エンコーダ23からのパルス信号をカウントし、カウントした回数が1つの歯部10分のパルス値に到達するごとに、撮像部3にトリガを与える。その後、第1制御部4は、撮像部3によって順次歯部10をそれぞれ撮像することにより、複数の歯部10における判別用画像Q2を撮像するように構成されている。これにより、各歯部10の同様の面の判別用画像Q2が撮像部3に撮像される。
また、第2制御部51は、撮像部3によって順次撮像された複数の判別用画像Q2を画像取得部51aによって取得することによって、複数の判別用画像Q2を記憶部53に記憶する。つまり、基準歯部11の判別用画像Q2が1枚目の判別用画像Q2として記憶された上で、歯車1の複数の歯部10の判別用画像Q2のそれぞれが、記憶部53によって記憶される順番と歯部10の並びとが対応した状態で記憶されるように構成されている。
また、図7に示すように、第1制御部4は、基準歯部11より1周分の歯車1の歯部10を撮像した後に、回転軸線Cの位置をロボットアーム22によって、位置C1から位置C2に変更させた上で、再度基準歯部11から順次歯部10を撮像するように構成されている。さらに、図8に示すように、位置C2において基準歯部11より1周分の歯車1の歯部10を撮像した後に、回転軸線Cの位置をロボットアーム22によって、位置C2から位置C3に変更させた上で、再度基準歯部11から順次歯部10を撮像するように構成されている。つまり、1つの歯車1における複数の歯部10の各々について、複数のアングルから撮像するように構成されている。そのため、第2制御部51は、画像取得部51aによって1つの歯部10に対して複数のアングルから複数の判別用画像Q2を取得するように構成されている。そして、第2制御部51は、第1のアングル(回転軸線Cが位置C1に位置するアングル)と第2のアングル(回転軸線Cが位置C2に位置するアングル)と第3のアングル(回転軸線Cが位置C3に位置するアングル)とのそれぞれにおいて歯部10の並びに対応させながら基準歯部11より順次歯部10の判別用画像Q2を記憶部53にそれぞれ順次記憶するように構成されている。なお、図7および図8では、3方向から歯部10が撮像される例を示しているが、4方向以上から撮像されてもよい。好ましくは、3方向以上9方向以下の方向から、歯部10は、撮像される。
(不良のある歯部である不良歯部の判別に関する構成)
第1実施形態では、第2制御部51は、画像取得部51aによって取得した判別用画像Q2における画素同士の輝度値の差分値に基づいて、画像処理部51bによって歯部10の外表面に不良としてのキズを有するか否かの判別を行うように構成されている。
具体的には、図9に示すように、画像処理部51bは、画像取得部51aによって取得された判別用画像Q2(図9の(A))の各々について、各々の画素の輝度値を取得する(図9の(B))ように構成されている。さらに、取得した輝度値のそれぞれと周囲の輝度値との差分を取得することによって、所定のしきい値を超える差分を取得した領域をキズであると判別するように構成されている。なお図9の(B)は図9の(A)の部分Dについて拡大したものである。
(検査対象部情報の生成に関する構成)
第2制御部51は、情報生成部51cによって、キズであると判別された領域を含む判別用画像Q2に対応する歯部10について、不良としてのキズを有する不良歯部12であるという情報を生成するように構成されている。また、第2制御部51は、不良歯部12の基準歯部11に対する位置を特定するように構成されている。すなわち、情報生成部51cは、不良歯部12が基準歯部11から何番目の歯部10であるかを示す情報と、不良を示す検査結果とが関連付けられた検査対象部情報Rを生成するように構成されている。
たとえば、情報生成部51cは、取得した判別用画像Q2から順番に通し番号を、画像ファイル名、または、データ(判別用画像Q2)に付加することにより、判別用画像Q2と何番目に撮像された画像かを示す情報とが関連付けられた(紐づけされた)情報である検査対象部情報Rを生成するように構成されている。
(検査対象部情報の表示に関する構成)
図10に示すように、第1実施形態では、表示部52は、検査対象部情報Rに基づく画像を表示するように構成されている。また、表示部52には、検査対象部情報Rに基づいて、不良歯部12が基準歯部11から何番目の歯部10であるかを示す情報である不良番号情報R1が、視認可能な状態で表示されるように構成されている。
さらに、検査対象部情報Rは、不良歯部12のうちの外表面の不良箇所を示す情報である不良箇所情報R2を含み、表示部52には、検査対象部情報Rに基づいて、不良歯部12のうちの不良箇所が強調表示された画像である強調画像Q4が表示されるように構成されている。また、表示部52には、不良歯部12のうちの不良箇所が強調表示された画像と撮像部3により撮像された不良歯部12の判別用画像Q2とが合成された合成画像である強調画像Q4と、不良歯部12の判別用画像Q2とが並べて表示されるように構成されている。
具体的には、図10に示すように、表示部52は、検査対象部情報Rに基づいて、不良番号情報R1と不良箇所情報R2とを表示するように構成されている。詳細には、不良歯部12であると判別された歯部10に対応する判別用画像Q2において、不良番号情報R1として対応する数字を表示させるとともに、不良箇所情報R2として不良としてのキズであると判別された箇所の周囲を囲むように強調表示したものを、強調画像Q4(図10の左方側)として表示するように構成されている。また、強調画像Q4(図10の左方側)と対応する不良歯部12においての判別用画像Q2(図10の右方側)とを並べて表示するように構成されている。
(基準検査対象部を視覚的に認識可能な状態にするための構成)
また、第1実施形態では、外観検査装置100は、判別された不良歯部12の基準歯部11に対する位置を特定するように構成されている。つまり、外観検査装置100は、外観検査終了後において歯車1が載置された状態で、基準歯部11を視覚的に認識可能な状態にするように構成されている。すなわち、外観検査装置100は、外観検査終了後において、パレットPの所定の基準配置位置に基準歯部11が位置するように、ロボット2により歯車1を載置することにより、基準歯部11を視覚的に認識可能な状態にするように構成されている。
具体的には、図11に示すように、パレットPには、歯車1の基準歯部11が配置される位置を視覚的に認識可能な状態にするためにあらかじめマークMが付与されている。また、ロボット2は、第1制御部4による指令により、外観検査終了後において、歯車1をパレットPに載置する際に、マークMの位置と基準歯部11の位置とが一致するように、歯車1を載置するように構成されている。そして、図12に示すように、各歯部10に対応する通し番号が付された型Tを、パレットPに載置された歯車1に咬合させることにより、表示部52に表示されている不良番号情報R1と不良歯部12とを照合するように構成されている。なお、型Tには基準歯部11を1番として歯部10の撮像された順番に対応する歯部番号Taが印字されている。
(第1実施形態による制御処理)
次に、図13を参照して、第1実施形態による外観検査装置100による外観検査方法に関する制御処理フローについて説明する。また、ステップ101〜108は、第1制御部4による制御処理を示し、ステップ111〜118は、第2制御部51による制御処理を示す。
まず、ステップ101において、第1制御部4により、歯車1が撮像位置に配置される際の駆動が制御される。すなわち、第1制御部4は、識別情報読取部62から取得した識別情報と、位置検出カメラ63が取得した位置情報とに基づいて、歯車1の孔部1aの三次元的な座標を取得した上で、把持部21aを制御することで歯車1を把持する。そして、第1制御部4は、ロボットアーム22を制御することによって、撮像部3が撮像する位置に歯車1を配置する。また、エアブロー8によって、歯車1に向かって風を吹き付けることにより、外観検査を行う前に歯車1に付着した汚れ(切削粉など)を除去する。
次に、ステップ102において、撮像部3によって、光量決定用画像Q3が撮像される。
一方、ステップ111において、画像取得部51aにより、撮像部3から光量決定用画像Q3が取得される。
次に、ステップ112において、画像処理部51bにより、照明部7の光量が決定される。
次に、ステップ103において、第1制御部4により、照明部7の光量が調整される。
次に、ステップ104において、撮像部3により、複数の基準決定用画像Q1が撮像部3によって撮像される。
次に、ステップ113において、画像取得部51aにより、複数の基準決定用画像Q1を取得する。
次に、ステップ114において、画像処理部51bにより、基準歯部11が決定される。
次に、ステップ105において、撮像部3により、基準歯部11が撮像される。
次に、ステップ106において、回動駆動部21を駆動させながら、撮像部3により、複数の判別用画像Q2が撮像される。
次に、ステップ107において、歯車1を撮像するアングルが変更される。そして、新たなアングルにおいて、回動駆動部21を駆動させながら、撮像部3によって、複数の判別用画像Q2が撮像される。
次に、ステップ108において、基準歯部11の位置とパレットPのマークMが一致するように、歯車1が載置される。
次に、ステップ115において、画像取得部51aにより、複数の判別用画像Q2が取得される。
次に、ステップ116において、画像処理部51bにより、歯部10の外表面に不良としてのキズを有するか否かの判別が行われる。
次に、ステップ117において、情報生成部51cにより、検査対象部情報Rが生成される。
次に、ステップ118において、表示部52に、検査対象部情報Rが表示される。
なお、ステップ108における歯車1を載置する処理と、ステップ115〜ステップ117における、判別用画像Q2の取得から検査対象部情報Rの取得までの処理は、どちらの処理を先に行ってもよい。すなわち、歯車1を載置する処理は、判別用画像Q2の撮像が終了した後ならば、どのタイミングで行ってもよい。
(第1実施形態の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態の外観検査装置100は、上記のように、回転軸線C周りに所定の角度間隔で外周に設けられた複数の歯部10を有する歯車1を、回転軸線C周りに回動させる回動駆動部21と、複数の歯部10の各々を撮像する撮像部3と、を備え、複数の歯部10のうちから基準となる検査対象部である基準歯部11を決定するとともに、撮像部3により撮像された歯車1の画像に基づいて不良のある検査対象部である不良歯部12を判別し、かつ、判別された不良歯部12の基準歯部11に対する位置を特定するように構成されている。また、第1実施形態の外観検査方法は、上記のように、回転軸線C周りに所定の角度間隔で外周に設けられた複数の歯部10を有する歯車1の外観検査方法であって、複数の歯部10のうちから基準となる検査対象部である基準歯部11を決定し、その後、複数の歯部10の各々を撮像することにより、不良のある検査対象部である不良歯部12を判別し、その後、判別された不良歯部12の基準歯部11に対する位置を特定する。これにより、第1実施形態の外観検査装置100および外観検査方法では、上記の構成によって、複数の歯部10のうちから基準となる検査対象部である基準歯部11を決定する。これにより、検査対象となる歯車1が、回転軸線C周りに所定の角度α間隔で外周に設けられた複数の歯部10を有する場合にも、複数の歯部10のうちから、他の歯部10から区別された基準歯部11を決定することができる。そして、第1実施形態の外観検査装置100および外観検査方法では、撮像部3により撮像された歯車1の画像に基づいて不良のある歯部10である不良歯部12を判別し、かつ、判別された不良歯部12の基準歯部11に対する位置を特定する。これにより、判別された不良歯部12の基準歯部11に対する位置が特定されるので、歯車1の画像に基づく検査結果に対応する不良歯部12の位置を、検査作業者により容易に特定することができる。このため、検査作業者の不良歯部12の位置を特定する際の作業負担を軽減することができるとともに、作業時間を短縮することができる。この結果、歯車1の外観検査に要する時間を短縮化することができる。
また、第1実施形態では、以下のように構成したことによって、更なる効果が得られる。
すなわち、第1実施形態では、外観検査終了後において歯車1が載置された状態で、基準歯部11および不良歯部12のうちの少なくとも一方を、視覚的に認識可能な状態にするように構成されている。このように構成すれば、外観検査終了後において、検査作業者は、載置された歯車1を視認することにより、歯車1のうちの不良とされた歯部10を容易に特定することができる。
また、第1実施形態では、撮像部3により撮像された画像は、歯部10が不良であるか否かを判別するための判別用画像Q2を含み、判別用画像Q2を取得する以前に、撮像部3により撮像された歯車1の画像である複数の基準決定用画像Q1を取得するとともに、複数の基準決定用画像Q1と、基準歯部11に対応する参照用画像Q1aとに基づいて、基準歯部11を決定するように構成されている。このように構成すれば、複数の歯車1の外観検査を行う場合に、各々の歯車1において、撮像部3により撮像された基準決定用画像Q1に基づいて、参照用画像Q1aに対応する基準歯部11を決定することができる。これにより、歯車1ごとに、基準歯部11の位置(基準となる撮像位置)がばらつくのを抑制することができるので、基準歯部11の位置に対する判別用画像Q2の撮像位置がばらつくのを抑制することができる。この結果、複数の歯車1の外観検査結果の精度を向上させることができる。
また、第1実施形態では、歯部10は、歯車1の歯部であり、基準検査対象部としての基準歯部11から撮像部3により撮像を開始し、1つの歯部10の角度分歯車1を回動させる毎に、撮像部3により順次歯部10を撮像することにより、複数の判別用画像Q2を取得するように構成されている。このように構成すれば、撮像の順番と、不良歯部12が基準歯部11から何番目の歯部10であるかを示す情報である不良番号情報R1とを関連付けて撮像することができる。
また、第1実施形態では、基準歯部11から順次歯部10を撮像する際に、回転軸線Cの位置および角度の少なくとも一方を変更させることにより、歯部10の各々を、複数のアングルずつ撮像部3により撮像することによって、歯部10毎に複数の判別用画像Q2を取得するように構成されている。このように構成すれば、単一の角度から撮像した場合では判別することができないおそれのある不良(キズ等)についても、複数の角度から判別用画像Q2を取得することによって判別することができる。そして、複数のアングルずつ撮像部3により撮像する場合でも、基準歯部11を繰り返し決定しなおすことなく判別用画像Q2を取得することができるので、基準歯部11を決定するのに要する時間の増大を抑制することができる。
また、第1実施形態では、不良歯部12が基準歯部11から何番目の歯部10であるかを示す情報と、不良を示す検査結果とが関連付けられた検査対象部情報Rを生成するように構成されており、検査対象部情報Rに基づく画像を表示する表示部52をさらに備える。このように構成すれば、検査作業者は、表示部52を視認することにより、不良歯部12を容易に特定することができる。
また、第1実施形態では、表示部52には、検査対象部情報Rに基づいて不良歯部12が基準歯部11から何番目の歯部10であるかを示す情報が、視認可能な状態で表示されるように構成されている。このように構成すれば、検査作業者は、表示部52に示される情報を視認することにより、不良歯部12が基準歯部11から何番目の歯部10であるかを容易に特定することができる。その結果、不良歯部12を特定するために検査作業者にかかる作業負担を、より一層軽減することができるとともに、不良歯部12を特定するための作業時間を、より一層短縮化することができる。
また、第1実施形態では、検査対象部情報Rは、不良歯部12のうちの外表面の不良箇所を示す情報を含み、表示部52には、検査対象部情報Rに基づいて、不良歯部12のうちの不良箇所が強調表示された画像が表示されるように構成されている。このように構成すれば、検査作業者は、表示部52に表示されている情報を視認することにより、不良歯部12のみならず、不良歯部12のうちの不良箇所をも容易に特定することができる。
また、第1実施形態では、表示部52には、不良歯部12のうちの不良箇所が強調表示された画像と撮像部3により撮像された不良歯部12の画像とが合成された合成画像と、不良歯部12の画像とが並べて表示されるように構成されている。このように構成すれば、検査作業者は、不良歯部12のうちの不良箇所が強調表示された画像と、強調表示されていない画像を見比べることによって、より正確かつより容易に不良箇所を特定することができる。
また、第1実施形態では、撮像部3により撮像された画像は、歯部10が不良であるか否かを判別するための判別用画像Q2を含み、判別用画像Q2における画素同士の輝度値の差分値に基づいて、歯部10の外表面に不良としてのキズを有するか否かの判別が行われるように構成されている。ここで、歯部10に汚れまたは色ムラがある場合の輝度値の差分値よりも、歯部10に不良(キズ等)とされるものがある場合の輝度値の差分値の方がより顕著になる(大きくなる)と考えられる。この点を考慮して、上記実施形態のように、画素同士の輝度値の差分値に基づいて、歯部10の不良としてのキズを有するか否かの判別を行うように構成すれば、汚れまたは色ムラとは異なる不良としてのキズをより精度よく判別することができる。
また、第1実施形態では、歯車1の外表面は、互いに異なる複数の色のうちのいずれかの色を有し、歯部10に光を照射する照明部7をさらに備え、歯車1の色に応じて照明部7の光量を調整しながら、撮像部3により撮像された歯車1の画像である複数の基準決定用画像Q1を取得するとともに、複数の基準決定用画像Q1と、基準歯部11に対応する参照用画像Q1aとに基づいて、基準歯部11が撮像部3により撮像される位置である基準位置B1を決定するように構成されている。ここで、外観検査を行う前に、歯車1に対して、加工時の研磨焼けの有無を目視判定するために硝酸アンモニウムなどの腐食液によって表面を腐食させる腐食処理を行う場合がある。そして、複数の歯車1について外観検査を行う際、腐食処理によって変色した歯車1と、腐食処理がなされずに変色していない歯車1とが混在されて検査されるような場合がある。この場合、検査作業者が歯車1の色に応じて照射する光の光量を調整する必要がある。これに対して、上記実施形態のように、歯車1の色に応じて照明部7の光量を調整しながら、複数の基準決定用画像Q1を取得する。このように構成すれば、腐食処理によって変色した歯車1と、腐食処理がなされずに変色していない歯車1とが混在されて検査されるような場合であっても、それぞれの歯車1の外表面の色に応じて光量を調整しながら基準歯部11を決定することができる。その結果、検査作業者が光量を調整する作業が不要になる分、検査作業者の作業負担を軽減することができる。
また、第1実施形態では、撮像部3により撮像された歯車1の画像の色に応じた輝度値に基づいて、照明部7の光量を調整するように構成されている。ここで、画像全体で極端に輝度値が低い場合または極端に高い場合には、不良(キズ等)の判別が困難になると考えられる。これに対して、上記実施形態のように、撮像部3により撮像された歯車1の画像の色に応じた輝度値に基づいて、照明部7の光量を調整すれば、不良(キズ等)の判別が困難になるのを抑制することができる。
また、第1実施形態では、回動駆動部21を有するロボット2をさらに備え、外観検査終了後において、所定の基準配置位置に基準歯部11が位置するように、ロボット2により歯車1を載置することにより、基準歯部11を視覚的に認識可能な状態にするように構成されている。このように構成すれば、外観検査を行う際に用いられる回動駆動部21を有するロボット2によって、基準歯部11を視覚的に認識可能な状態になるように歯車1を載置することができる。この結果、回動駆動部21を有する構成(ロボット2)と、基準歯部11を視覚的に認識可能な状態になるように歯車1を載置するための構成(ロボット2)とを共通化することができる。
また、第1実施形態では、撮像部3により撮像された画像は、歯部10が不良であるか否かを判別するための複数の判別用画像Q2を含み、ロボット2の動作および撮像部3の動作を制御するとともに、複数の歯部10のうちから基準歯部11を決定する制御を行う第1制御部4と、第1制御部4とは別個に設けられ、複数の判別用画像Q2に基づいて、不良歯部12を判別するとともに、判別された不良歯部12の基準歯部11に対する位置を特定する制御を行う第2制御部51と、をさらに備える。このように構成すれば、第1制御部4によって、ロボット2の動作および撮像部3の動作を制御するとともに、複数の歯部10のうちから基準歯部11を決定する制御を行うことができる。また、第2制御部51によって、判別された不良歯部12の基準歯部11に対する位置を特定する制御を行うことができる。たとえば、第1制御部4が複数存在する場合でも、共通の第2制御部51で画像処理できるように構成することができる。
また、第1実施形態では、外観検査方法は、回転軸線C周りに所定の角度間隔で外周に設けられた複数の歯部10を有する歯車1の外観検査方法であって、複数の歯部10のうちから基準となる検査対象部である基準歯部11を決定し、その後、複数の歯部10の各々を撮像することにより、不良のある検査対象部である不良歯部12を判別し、その後、判別された不良歯部12の基準歯部11に対する位置を特定する。これにより、外観検査装置100と同様に、判別された不良歯部12の基準歯部11に対する位置が特定されるので、歯車1の画像に基づく検査結果に対応する不良のある歯部10の位置を、検査作業者により容易に特定することができる。このため、検査作業者の不良のある歯部10の位置を特定する際の作業負担を軽減することができるとともに、作業時間を短縮することができる。この結果、歯車1の外観検査に要する時間を短縮化することができる。
また、第1実施形態では、不良歯部12を判別することよりも後に、歯車1が載置された状態で、基準歯部11および不良歯部12のうち少なくとも一方を、視覚的に認識可能な状態にする。このように構成すれば、外観検査終了後(不良歯部12の判別後)において、検査作業者は、載置された歯車1を視認することにより、歯車1のうちの不良とされた歯部10を容易に特定することができる。
[第2実施形態]
図14および図15を参照して、第2実施形態による外観検査装置200の構成について説明する。この第2実施形態は、外観検査終了後において、歯車1が載置された状態で、基準歯部11を視覚的に認識可能な状態にするように構成した第1実施形態と異なり、外観検査終了後において、歯車1が載置された状態で、マーカー部241により歯車1に印Sを付与することにより不良歯部12を視覚的に認識可能な状態にするように構成されている。なお、図中において、上記第1実施形態と同様の構成の部分には、同一の符号を付して図示するとともに説明を省略する。
(第2実施形態による外観検査装置の構成)
図14に示すように、本発明の第2実施形態による外観検査装置200は、ロボット202と、第1制御部204と、マーカー部241とを備える。マーカー部241は、たとえば、ロボット202に配置されている。そして、マーカー部241は、検査対象である歯車1に印Sをつけるように構成されている。また、外観検査終了後において、マーカー部241により、複数の歯部10のうち不良歯部12がどの歯部10であるかを判別できるように印Sを付与(または貼付)することにより、不良歯部12を視覚的に認識可能な状態にするように構成されている。
具体的には、図15に示すように、第1制御部204は、外観検査が終了した後、パレットPに歯車1を載置する際、不良であると判別された不良歯部12または不良歯部12に隣接する歯車1の部分に印Sをマーカー部241により付与(または貼付)する制御を行うように構成されている。なお、図15は、不良歯部12そのものに印Sを付与(または貼付)する場合の一例である。
そして、印Sは、除去可能に構成されている。印Sはインクまたはシールとして構成されている。印Sがインクの場合は、検査作業者による検査の後インクを歯車1から取り除かれる。また、シールの場合は、検査作業者による検査の後シールを歯車1から剥がされる。
なお、第2実施形態による外観検査装置200のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(第2実施形態による制御処理)
次に、図16を参照して、第2実施形態による外観検査装置200による外観検査方法に関する制御処理フローについて説明する。また、ステップ301および302は、第1制御部4による制御処理を示す。
まず、ステップ101〜ステップ107およびステップ111〜ステップ118において、第1実施形態と同様の処理が行われる。
次に、ステップ301において、マーカー部241により、不良歯部12がどの歯部10であるか視覚的に認識可能な状態にするように、歯車1に印Sが付与(または貼付)される。
次に、ステップ302において、ロボット2により、歯車1がパレットPに載置される。
なお、ステップ301における歯車1に印Sを付与(または貼付)する処理と、ステップ302における歯車1を載置する処理とは、どちらの処理を先に行ってもよい。
また、ステップ301における歯車1に印Sを付与(または貼付)する処理およびステップ302における歯車1を載置する処理と、ステップ115〜ステップ117における、判別用画像Q2の取得から検査対象部情報Rの取得までの処理とは、どちらの処理を先に行ってもよい。すなわち、歯車1を載置する処理は、判別用画像Q2の撮像が終了した後ならば、どのタイミングで行ってもよい。
(第2実施形態の効果)
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第2実施形態では、上記のように、外観検査装置200は、歯車1に印Sを付与するマーカー部241をさらに備え、外観検査終了後において、マーカー部241により歯車1に印Sを付与することにより、不良歯部12を視覚的に認識可能な状態にするように構成されている。このように構成すれば、検査作業者は、歯車1自体を視認することにより、歯車1における複数の歯部10のうち、不良歯部12がどの歯部10なのかを容易に判別することができる。
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記第1および第2実施形態では、歯車1について外観検査を行う例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、丸鋸などの歯車1以外の立体物について外観検査を行ってもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、外観検査終了後において、歯車1が載置された状態で、基準歯部11および不良歯部12の少なくとも一方を視覚的に認識可能な状態にするよう構成する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、ロボット2に把持された状態のまま、基準歯部11および不良歯部12の少なくとも一方を視覚的に認識可能な状態にするよう構成してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、複数の基準決定用画像Q1と基準歯部11に対応する参照用画像Q1aとに基づいて、基準歯部11を決定した後で、判別用画像Q2を順次取得するように構成される例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、外観検査を始めるにあたって、歯車1を把持した位置を基準歯部11として決定した後で、判別用画像Q2を順次取得するように構成されていてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、1つの歯部10の角度分歯車1を回動させる毎に、撮像部3により順次歯部10を撮像する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、2つの歯部10の角度分歯車1を回動させる毎に撮像部3により順次歯部10を撮像してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、判別用画像Q2を取得する際に、複数のアングルから撮像する例として、回転軸線Cの位置を位置C1と位置C2と位置C3との3つの位置に移動させることで、3つのアングルから歯車1を撮像する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、位置C1〜位置C3のいずれとも別個の位置C4を設けて、4つのアングルから画像を撮像するようにしてもよい。また、複数アングルではなく、たとえば、位置C1からのみにおいて1つのアングルから撮像するようにしてもよい。また、回転軸線Cの位置を変更するのみならず、回転軸線Cの角度を変更することによって複数のアングルから撮像するようにしてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、検査対象部情報Rに基づく画像を表示する表示部52を備える例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、検査対象部情報Rを印刷するなどして出力するようにしてもよい。また、検査対象部情報Rが音声出力されるように構成してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、不良歯部12が基準歯部11から何番目の歯部10であるかを示す情報が、視認可能な状態で表示される例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、不良歯部12が基準歯部11から何番目の歯部10であるかを示す不良番号情報R1が、表示されていなくてもよい。また、不良番号情報R1が印刷するなどして出力されてもよい。また、不良番号情報R1が音声出力されるように構成してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、表示部52において、不良箇所が強調された画像が表示される例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、画像処理によって、不良箇所のみを強調しなくとも、不良箇所が鮮明に認識できるように表示してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、不良歯部12のうちの不良箇所が強調表示された画像と不良歯部12の画像を並べて表示する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、不良歯部12のうちの不良箇所が強調表示された画像と不良歯部12の画像とを一定間隔ごとに交互に表示するようにしてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、歯部10が不良歯部12であるか否かを判別する際に、画像取得部51aによって取得した判別用画像Q2における画素同士の輝度値の差分値に基づいて、歯部10の外表面に不良としてのキズを有するか否かの判別を行うように構成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。複数の基準となる画像に対して輝度値の平均値を取得した上で、平均値から所定のしきい値を超える量だけ離れた値をもつ領域を不良であるキズとして検出するようにしてもよい。また、機械学習によってオートエンコーダーと呼ばれる手法を用いて判別を行うようにしてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、歯車1を撮像することによって取得した光量決定用画像Q3に基づいて光量を調整する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、予め歯車1の色に関する情報を取得しておいて光量を決定するようにしてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、歯車1の色に応じた輝度値に基づいて、照明部7の光量を調整する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、輝度値ではなくコントラスト値を用いて光量を決定するように構成してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、ロボット2により歯車1を載置する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、直動駆動のみを行う駆動部によって構成された移動部によって、所定の位置に配置されるようにしてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、ロボット2の動作および撮像部3の動作を制御する第1制御部4と、第1制御部4とは別個に設けられ、複数の歯部10のうちから基準歯部11を決定することと、複数の判別用画像Q2に基づいて、不良歯部12を判別することと、判別された不良歯部12の基準歯部11に対する位置を特定することと、の制御を行う第2制御部51をさらに備える例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、1つの制御部によって外観検査装置100の動作を制御するように構成してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、基準歯部11を決定する際に、テンプレートマッチングの算出方法として、二乗誤差が最小となるものを算出する方法の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、絶対値の和が最小となるものを算出する方法を用いてもよいまた、正規化相互相関の算出結果が1に最も近くなる画像を探索する方法を用いてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、基準歯部11を決定する際に、撮像された画像の輝度値を算出した上でテンプレートマッチングを行う例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、輝度値ではなくコントラスト値を用いてもよい。また、撮像された画像の特徴点を抽出した上で比較する方法を用いてもよい。
また、上記第1実施形態では、基準歯部11を1番として歯部10の撮像された順番に対応する歯部番号Taが印字されている型Tを用いることによって、基準歯部11の位置および不良歯部12の位置を特定する例を示し、上記第2実施形態では、歯車1に印Sを付与(または貼付)することによって不良歯部12を視覚的に認識可能な状態にする例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、第1実施形態の構成と第2実施形態の構成とを組み合わせて、型Tにおける歯部番号Taのうち、不良歯部12であると判別された歯部10に対応する歯部番号Taに印Sを付与(または貼付)するようにしてもよい。
[態様]
上記した例示的な実施形態は、以下の態様の具体例であることが当業者により理解される。
(項目1)
回転軸線周りに所定の角度間隔で外周に設けられた複数の検査対象部を有する立体物を、前記回転軸線周りに回動させる回動駆動部と、前記複数の検査対象部の各々を撮像する撮像部と、を備え、前記複数の検査対象部のうちから基準となる検査対象部である基準検査対象部を決定するとともに、前記撮像部により撮像された前記立体物の画像に基づいて不良のある検査対象部である不良検査対象部を判別し、かつ、判別された前記不良検査対象部の前記基準検査対象部に対する位置を特定するように構成されている、外観検査装置。
(項目2)
外観検査終了後において前記立体物が載置された状態で、前記基準検査対象部および前記不良検査対象部のうちの少なくとも一方を、視覚的に認識可能な状態にするように構成されている、項目1に記載の外観検査装置。
(項目3)
前記撮像部により撮像された画像は、前記検査対象部が不良であるか否かを判別するための判別用画像を含み、前記判別用画像を取得する以前に、前記撮像部により撮像された前記立体物の画像である複数の基準決定用画像を取得するとともに、前記複数の基準決定用画像と、前記基準検査対象部に対応する参照用画像とに基づいて、前記基準検査対象部を決定するように構成されている、項目1または2に記載の外観検査装置。
(項目4)
前記検査対象部は、歯車の歯部であり、前記基準検査対象部としての基準歯部から前記撮像部により撮像を開始し、1つの前記歯部の角度分前記歯車を回動させる毎に、前記撮像部により順次前記歯部を撮像することにより、複数の前記判別用画像を取得するように構成されている、項目3に記載の外観検査装置。
(項目5)
前記基準歯部から順次前記歯部を撮像する際に、前記回転軸線の位置および角度の少なくとも一方を変更させることにより、前記歯部の各々を、複数のアングルずつ前記撮像部により撮像することによって、前記歯部毎に複数の前記判別用画像を取得するように構成されている、項目4に記載の外観検査装置。
(項目6)
前記不良検査対象部が前記基準検査対象部から何番目の前記検査対象部であるかを示す情報と、不良を示す検査結果とが関連付けられた検査対象部情報を生成するように構成されており、前記検査対象部情報に基づく画像を表示する表示部をさらに備える、項目1〜5のいずれか1項に記載の外観検査装置。
(項目7)
前記表示部には、前記検査対象部情報に基づいて、前記不良のある検査対象部が前記基準となる検査対象部から何番目の前記検査対象部であるかを示す情報が、視認可能な状態で表示されるように構成されている、項目6に記載の外観検査装置。
(項目8)
前記検査対象部情報は、前記不良検査対象部のうちの外表面の不良箇所を示す情報を含み、前記表示部には、前記検査対象部情報に基づいて、前記不良検査対象部のうちの前記不良箇所が強調表示された画像が表示されるように構成されている、項目6または7に記載の外観検査装置。
(項目9)
前記表示部には、前記不良検査対象部のうちの前記不良箇所が強調表示された画像と前記撮像部により撮像された前記不良検査対象部の画像とが合成された合成画像と、前記不良検査対象部の画像とが並べて表示されるように構成されている、項目8に記載の外観検査装置。
(項目10)
前記撮像部により撮像された画像は、前記検査対象部が不良であるか否かを判別するための判別用画像を含み、前記判別用画像における画素同士の輝度値の差分値に基づいて、前記検査対象部の外表面に前記不良としてのキズを有するか否かの判別が行われるように構成されている、項目1〜9のいずれか1項に記載の外観検査装置。
(項目11)
前記立体物の外表面は、互いに異なる複数の色のうちのいずれかの前記色を有し、前記検査対象部に光を照射する照明部材をさらに備え、前記立体物の前記色に応じて前記照明部材の光量を調整しながら、前記撮像部により撮像された前記立体物の画像である複数の基準決定用画像を取得するとともに、前記複数の基準決定用画像と、前記基準検査対象部に対応する参照用画像とに基づいて、前記基準検査対象部が前記撮像部により撮像される位置である基準位置を決定するように構成されている、項目1〜10のいずれか1項に記載の外観検査装置。
(項目12)
前記撮像部により撮像された前記立体物の画像の前記色に応じた輝度値に基づいて、前記照明部材の光量を調整するように構成されている、項目11に記載の外観検査装置。
(項目13)
前記回動駆動部を有するロボットをさらに備え、外観検査終了後において、所定の基準配置位置に前記基準検査対象部が位置するように、前記ロボットにより前記立体物を載置することにより、前記基準検査対象部を視覚的に認識可能な状態にするように構成されている、項目1〜12のいずれか1項に記載の外観検査装置。
(項目14)
前記立体物に印を付与するマーカー部をさらに備え、外観検査終了後において、前記マーカー部により前記立体物1に印を付与することにより、前記不良検査対象部を視覚的に認識可能な状態にするように構成されている、項目1〜13のいずれか1項に記載の外観検査装置。
(項目15)
前記撮像部により撮像された画像は、前記検査対象部が不良であるか否かを判別するための複数の判別用画像を含み、前記回動駆動部の動作および前記撮像部の動作を制御する第1制御部と、前記第1制御部とは別個に設けられ、前記複数の検査対象部のうちから前記基準検査対象部を決定することと、前記複数の判別用画像に基づいて、前記不良検査対象部を判別することと、判別された前記不良検査対象部の前記基準検査対象部に対する位置を特定することと、の制御を行う第2制御部と、をさらに備えた、項目1〜14のいずれか1項に記載の外観検査装置。
(項目16)
回転軸線周りに所定の角度間隔で外周に設けられた複数の検査対象部を有する立体物の外観検査方法であって、前記複数の検査対象部のうちから基準となる検査対象部である基準検査対象部を決定し、その後、前記複数の検査対象部の各々を撮像することにより、不良のある前記検査対象部である不良検査対象部を判別し、その後、判別された前記不良検査対象部の前記基準検査対象部に対する位置を特定する、外観検査方法。
(項目17)
前記不良検査対象部を判別することよりも後に、前記立体物が載置された状態で、前記基準検査対象部および前記不良検査対象部のうち少なくとも一方を、視覚的に認識可能な状態にする、項目16に記載の外観検査方法。
100、200 外観検査装置
1 歯車(立体物)
2、202 ロボット
3 撮像部
4、204 第1制御部
7 照明部(照明部材)
10 歯部(検査対象部)
11 基準歯部(基準検査対象部)
12 不良歯部(不良検査対象部)
21 回動駆動部
241 マーカー部
51 第2制御部
52 表示部
B1 基準位置
C 回転軸線
Q1 基準決定用画像
Q1a 参照用画像
Q2 判別用画像
R 検査対象部情報

Claims (17)

  1. 回転軸線周りに所定の角度間隔で外周に設けられた複数の検査対象部を有する立体物を、前記回転軸線周りに回動させる回動駆動部と、
    前記複数の検査対象部の各々を撮像する撮像部と、を備え、
    前記複数の検査対象部のうちから基準となる検査対象部である基準検査対象部を決定するとともに、前記撮像部により撮像された前記立体物の画像に基づいて不良のある検査対象部である不良検査対象部を判別し、かつ、判別された前記不良検査対象部の前記基準検査対象部に対する位置を特定するように構成されている、外観検査装置。
  2. 外観検査終了後において前記立体物が載置された状態で、前記基準検査対象部および前記不良検査対象部のうちの少なくとも一方を、視覚的に認識可能な状態にするように構成されている、請求項1に記載の外観検査装置。
  3. 前記撮像部により撮像された画像は、前記検査対象部が不良であるか否かを判別するための判別用画像を含み、
    前記判別用画像を取得する以前に、前記撮像部により撮像された前記立体物の画像である複数の基準決定用画像を取得するとともに、前記複数の基準決定用画像と、前記基準検査対象部に対応する参照用画像とに基づいて、前記基準検査対象部を決定するように構成されている、請求項1または2に記載の外観検査装置。
  4. 前記検査対象部は、歯車の歯部であり、
    前記基準検査対象部としての基準歯部から前記撮像部により撮像を開始し、1つの前記歯部の角度分前記歯車を回動させる毎に、前記撮像部により順次前記歯部を撮像することにより、複数の前記判別用画像を取得するように構成されている、請求項3に記載の外観検査装置。
  5. 前記基準歯部から順次前記歯部を撮像する際に、前記回転軸線の位置および角度の少なくとも一方を変更させることにより、前記歯部の各々を、複数のアングルずつ前記撮像部により撮像することによって、前記歯部毎に複数の前記判別用画像を取得するように構成されている、請求項4に記載の外観検査装置。
  6. 前記不良検査対象部が前記基準検査対象部から何番目の前記検査対象部であるかを示す情報と、不良を示す検査結果とが関連付けられた検査対象部情報を生成するように構成されており、
    前記検査対象部情報に基づく画像を表示する表示部をさらに備える、請求項1〜5のいずれか1項に記載の外観検査装置。
  7. 前記表示部には、前記検査対象部情報に基づいて、前記不良のある検査対象部が前記基準となる検査対象部から何番目の前記検査対象部であるかを示す情報が、視認可能な状態で表示されるように構成されている、請求項6に記載の外観検査装置。
  8. 前記検査対象部情報は、前記不良検査対象部のうちの外表面の不良箇所を示す情報を含み、
    前記表示部には、前記検査対象部情報に基づいて、前記不良検査対象部のうちの前記不良箇所が強調表示された画像が表示されるように構成されている、請求項6または7に記載の外観検査装置。
  9. 前記表示部には、前記不良検査対象部のうちの前記不良箇所が強調表示された画像と前記撮像部により撮像された前記不良検査対象部の画像とが合成された合成画像と、前記不良検査対象部の画像とが並べて表示されるように構成されている、請求項8に記載の外観検査装置。
  10. 前記撮像部により撮像された画像は、前記検査対象部が不良であるか否かを判別するための判別用画像を含み、
    前記判別用画像における画素同士の輝度値の差分値に基づいて、前記検査対象部の外表面に前記不良としてのキズを有するか否かの判別が行われるように構成されている、請求項1〜9のいずれか1項に記載の外観検査装置。
  11. 前記立体物の外表面は、互いに異なる複数の色のうちのいずれかの前記色を有し、
    前記検査対象部に光を照射する照明部材をさらに備え、
    前記立体物の前記色に応じて前記照明部材の光量を調整しながら、前記撮像部により撮像された前記立体物の画像である複数の基準決定用画像を取得するとともに、前記複数の基準決定用画像と、前記基準検査対象部に対応する参照用画像とに基づいて、前記基準検査対象部が前記撮像部により撮像される位置である基準位置を決定するように構成されている、請求項1〜10のいずれか1項に記載の外観検査装置。
  12. 前記撮像部により撮像された前記立体物の画像の前記色に応じた輝度値に基づいて、
    前記照明部材の光量を調整するように構成されている、請求項11に記載の外観検査装置。
  13. 前記回動駆動部を有するロボットをさらに備え、
    外観検査終了後において、所定の基準配置位置に前記基準検査対象部が位置するように、前記ロボットにより前記立体物を載置することにより、前記基準検査対象部を視覚的に認識可能な状態にするように構成されている、請求項1〜12のいずれか1項に記載の外観検査装置。
  14. 前記立体物に印を付与するマーカー部をさらに備え、
    外観検査終了後において、前記マーカー部により前記立体物に印を付与することにより、前記不良検査対象部を視覚的に認識可能な状態にするように構成されている、請求項1〜13のいずれか1項に記載の外観検査装置。
  15. 前記撮像部により撮像された画像は、前記検査対象部が不良であるか否かを判別するための複数の判別用画像を含み、
    前記回動駆動部の動作および前記撮像部の動作を制御する第1制御部と、
    前記第1制御部とは別個に設けられ、前記複数の検査対象部のうちから前記基準検査対象部を決定することと、前記複数の判別用画像に基づいて、前記不良検査対象部を判別することと、判別された前記不良検査対象部の前記基準検査対象部に対する位置を特定することと、の制御を行う第2制御部と、をさらに備えた、請求項1〜14のいずれか1項に記載の外観検査装置。
  16. 回転軸線周りに所定の角度間隔で外周に設けられた複数の検査対象部を有する立体物の外観検査方法であって、
    前記複数の検査対象部のうちから基準となる検査対象部である基準検査対象部を決定し、
    その後、前記複数の検査対象部の各々を撮像することにより、不良のある前記検査対象部である不良検査対象部を判別し、
    その後、判別された前記不良検査対象部の前記基準検査対象部に対する位置を特定する、外観検査方法。
  17. 前記不良検査対象部を判別することよりも後に、前記立体物が載置された状態で、前記基準検査対象部および前記不良検査対象部のうち少なくとも一方を、視覚的に認識可能な状態にする、請求項16に記載の外観検査方法。
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