JP6642560B2 - ワイヤーグリッド偏光素子、ワイヤーグリッド偏光素子の製造方法、および電子機器 - Google Patents

ワイヤーグリッド偏光素子、ワイヤーグリッド偏光素子の製造方法、および電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、複数の金属細線が並列して延在するワイヤーグリッドを備えたワイヤーグリッド偏光素子、ワイヤーグリッド偏光素子の製造方法、および電子機器に関するものである。
ワイヤーグリッド偏光素子では、透光性の基板の一方面に複数の金属細線が並列しており、金属細線の延在方向と直交する方向に振動する第1直線偏光(P偏光)を透過させ、金属細線の延在方向に振動する第2直線偏光(S偏光)の透過を阻止する。かかるワイヤーグリッド偏光素子は、投射型表示装置において、液晶パネル等の電気光学装置と光変調部を構成する。ここで、第2直線偏光がワイヤーグリッド偏光素子に入射した際の反射率が高いと、反射光が電気光学装置に入射し、電気光学装置の温度上昇による寿命低下、スクロールノイズの発生、迷光によるゴーストの発生等の原因となる。そこで、金属細線の基板とは反対側にゲルマニウム膜からなる光吸収層を設けた態様が提案されている(特許文献1参照)。
特開2012−98469号公報
しかしながら、第2直線偏光がワイヤーグリッド偏光素子に入射した際の反射率については、さらに低減することが求められているが、かかる要求には、純ゲルマニウムからなる光吸収層では、対応することが困難である。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、金属細線の延在方向に振動する直線偏光に対する反射率を低減することのできるワイヤーグリッド偏光素子、ワイヤーグリッド偏光素子の製造方法、および電子機器を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、基板の一方面に複数の金属細線が並列したワイヤーグリッドを備えたワイヤーグリッド偏光素子において、前記金属細線の前記基板とは反対側に、酸素および窒素のうちの少なくとも一方を含有するゲルマニウム膜からなる光吸収層が設けられていることを特徴とする。これにより、金属細線の延在方向に振動する直線偏光に対する反射率を、純ゲルマニウムからなる光吸収層の場合よりも、低減することができる。
光吸収層を構成する材料の複素屈折率Nを以下の式
N=n+i・k
n=屈折率
k=消衰係数
で表した際、代表波長550nmにおいて、純ゲルマニウムでは、屈折率nおよび消衰係数kが以下の条件
(n,k)=(4.9,2.0)
である。これに対して、屈折率nおよび消衰係数kが以下の適正条件
(n,k)=(5,1)
(n,k)=(4,1)
(n,k)=(3,1)
を満たせば、ワイヤーグリッド偏光素子の可視光の反射率が著しく低減できるという知見を得た。また、ゲルマニウムに酸素および窒素のうちの少なくとも一方を適正に含有させたとき、屈折率nおよび消衰係数kが上記の適正条件を満たすという知見を得た。かかる知見に基づいて、本発明では、酸素および窒素のうちの少なくとも一方を含有させたゲルマニウム膜を光吸収層として用いため、反射率を低減することができる。
本発明に係るワイヤーグリッド偏光素子において、前記ワイヤーグリッドは、前記金属細線の延在方向に振動する直線偏光に対する反射率が3.0%以下である態様を採用することができる。本発明では、金属細線の延在方向に振動する直線偏光に対する反射率が3.0%以下であり、光吸収層に純ゲルマニウムを用いた場合に比して、反射率を大幅に低減することができる。
本発明に係るワイヤーグリッド偏光素子において、前記光吸収層は、ゲルマニウムと酸素との化学量論的組成である二酸化ゲルマニウム、およびゲルマニウムと窒素との化学量論的組成を有する四窒化三ゲルマニウムよりゲルマニウムリッチな組成を有している態様を採用することができる。例えば、本発明に係るワイヤーグリッド偏光素子において、前記光吸収層は、ゲルマニウムと酸素とを含む酸化ゲルマニウムから構成され、前記ゲルマニウムと前記酸素との組成比が、ゲルマニウム:酸素=1:0.64〜1.68である態様を採用することができる。
本発明の別の態様は、基板の一方面に複数の金属細線が並列したワイヤーグリッドを備えたワイヤーグリッド偏光素子の製造方法において、酸素および窒素のうちの少なくとも一方を含有する雰囲気中での反応性スパッタ法により、前記金属細線の前記基板とは反対側に、酸素および窒素のうちの少なくとも一方を含有するゲルマニウム膜からなる光吸収層を設けることを特徴とする。
本発明では、酸素および窒素のうちの少なくとも一方を含有させたゲルマニウム膜を形成するにあたって、反応性スパッタ法を用いているため、酸素ガスや窒素ガスの流量を制御することによって、光吸収層を構成するゲルマニウムが含有する酸素や窒素の含有量を容易に制御することができ、屈折率nおよび消衰係数kを容易に制御することができる。従って、屈折率nおよび消衰係数kが上記の適正条件を満たす光吸収層を構成することができる。
本発明のさらに別の態様は、基板の一方面に複数の金属細線が並列したワイヤーグリッドを備えた第1ワイヤーグリッド偏光素子、および電気光学装置を備え、第1波長域の第1光が入射する第1光変調部と、基板の一方面に複数の金属細線が並列したワイヤーグリッドを備えた第2ワイヤーグリッド偏光素子、および電気光学装置を備え、前記第1波長域より長波長の第2光が入射する第2光変調部と、を有する電子機器において、前記第1ワイヤーグリッド偏光素子および前記第2ワイヤーグリッド偏光素子の各々では、前記金属細線の前記基板とは反対側に、酸素および窒素のうちの少なくとも一方を含有するゲルマニウム膜からなる光吸収層が設けられていることを特徴とする。
本発明では、第1ワイヤーグリッド偏光素子および第2ワイヤーグリッド偏光素子では、酸素および窒素のうちの少なくとも一方を含有するゲルマニウム膜からなる光吸収層が設けられているため、第1ワイヤーグリッド偏光素子および第2ワイヤーグリッド偏光素子の反射率を低減することができる。従って、第1光変調部および第2変調部の各々において、ワイヤーグリッド偏光素子で反射した光が電気光学装置に入射することを抑制することができる。それ故、電気光学装置の温度上昇による寿命低下の発生や、スクロールノイズや迷光によるゴースト等の発生を抑制することができる。
本発明に係る電子機器において、前記第1ワイヤーグリッド偏光素子は、前記第2ワイヤーグリッド偏光素子より、前記光吸収層における酸素および窒素の含有量が多い態様を採用することができる。第1ワイヤーグリッド偏光素子および第2ワイヤーグリッド偏光素子は、波長分散性を有していることから、入射する光の波長に対応させ、光吸収層に用いたゲルマニウムの酸素や窒素の含有量を適正化してある。従って、異なる波長域の光が入射する第1ワイヤーグリッド偏光素子および第2ワイヤーグリッド偏光素子の各々において、反射率を低減することができる。それ故、第1ワイヤーグリッド偏光素子および第2ワイヤーグリッド偏光素子で反射した光が電気光学装置に入射することを抑制することができる。
本発明に係る電子機器において、前記第1ワイヤーグリッド偏光素子は、前記第1光の前記金属細線の延在方向に振動する直線偏光に対する反射率が3.0%以下であり、前記第2ワイヤーグリッド偏光素子は、前記第2光の前記金属細線の延在方向に振動する直線偏光に対する反射率が3.0%以下である態様を採用することができる。かかる態様によれば、第1ワイヤーグリッド偏光素子および第2ワイヤーグリッド偏光素子で反射した光が電気光学装置に入射することをより抑制することができる。
本発明に係る電子機器において、前記第1光は、緑色光であり、前記第2光は、赤色光である態様を採用することができる。緑色光や赤色光のワイヤーグリッド偏光素子での反射率の低減は、青色光のワイヤーグリッド偏光素子での反射率の低減より困難であるが、本発明によれば、緑色光および赤色光の反射率を低減することができる。
本発明を適用したワイヤーグリッド偏光素子の説明図。 図1に示すワイヤーグリッド偏光素子の断面図。 図2に示す光吸収層を構成する材料の複素屈折率を変化させた場合における波長と偏光特性との関係を示すグラフ。 反応性スパッタ法により、ゲルマニウム膜を成膜する条件(酸素ガス流量)を変えた場合における波長と複素屈折率との関係を示すグラフ。 ゲルマニウム膜を成膜する際の酸素ガスの流量と、波長550nmの光に対するゲルマニウム膜の複素屈折率との関係を示すグラフ。 反応性スパッタ法により、ゲルマニウム膜を成膜する際の酸素ガス流量を変えた場合における反射率等の変化を示すグラフ。 酸素ガスの流量を変えて設定して製造したワイヤーグリッド偏光素子の偏光特性を比較して示すグラフ。 反応性スパッタ法により、ゲルマニウム膜を成膜する条件(窒素ガス流量)を変えた場合における波長と複素屈折率との関係を示すグラフ。 ゲルマニウム膜を成膜する際の窒素ガスの流量と、波長550nmの光に対するゲルマニウム膜の複素屈折率との関係を示すグラフ。 透過型の液晶ライトバルブ(電気光学装置)を用いた投射型表示装置の説明図。
図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の説明で参照する図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならしめてある。また、以下の説明では、ワイヤーグリッド4(金属細線41)が延在している方向をY方向とし、金属細線41が並列している方向をX方向としてある。
[ワイヤーグリッド偏光素子1の構成]
図1は、本発明を適用したワイヤーグリッド偏光素子1の説明図である。図2は、図1に示すワイヤーグリッド偏光素子1の断面図である。図1および図2に示すワイヤーグリッド偏光素子1は、透光性の基板2と、基板2の一方面2aに形成された金属製のワイヤーグリッド4とを有している。ワイヤーグリッド4は、等ピッチで平行に並列した複数の金属細線41からなる。
基板2としては、ガラス基板、石英基板、水晶基板、プラスチック基板等の透光性基板が用いられている。但し、ワイヤーグリッド偏光素子1の用途によっては、ワイヤーグリッド偏光素子1が蓄熱して高温になる場合があるため、基板2の材料としては、耐熱性の高いガラスや石英を用いることが好ましい。基板2は、例えば1辺が約20mmから30mmの四角形状を有しており、厚さは0.5mmから0.8mmである。金属細線41の太さおよびスペース(金属細線41の間隔)は、例えば400nm以下である。本実施形態において、金属細線41の太さおよびスペースは各々、例えば20nmから300nmであり、金属細線41の厚さは、150nmから400nmである。ワイヤーグリッド4(金属細線41)は、アルミニウム、銀、銅、白金、金、またはそれらを主成分とする合金である。本実施形態では、可視光波長領域においてワイヤーグリッド4での吸収損失を小さく抑えるという観点から、アルミニウム、アルミニウムを主成分とする合金、銀、または銀を主成分とする合金からなる。
このように構成したワイヤーグリッド4において、金属細線41のピッチが入射光の波長よりも十分短ければ、入射光のうち、金属細線41の延在方向に直交する方向に振動する第1直線偏光(P波、TM波)を透過させ、金属細線41の延在方向に振動する第2直線偏光(S波、TE波)については透過を阻止する。
図2に示すように、本形態のワイヤーグリッド偏光素子1では、ワイヤーグリッド4の基板2と反対側の端部(金属細線41の先端部)に光吸収層51(図1では図示を省略)が形成されている。従って、ワイヤーグリッド偏光素子1に対して、基板2とは反対側から入射した光が金属細線41によって反射することを光吸収層51によって抑制することができる。
なお、基板2の一方面2a、光吸収層51の基板2と反対側の端面、金属細線41の側面、および光吸収層51の側面は、シリコン酸化物やハフニウム酸化物等の保護層61で覆われている。
[ワイヤーグリッド偏光素子1の反射率]
ワイヤーグリッド偏光素子1において、本形態では、詳細な説明については後述するように、光吸収層51を構成する材料の複素屈折率Nを以下の式で表したとき、屈折率n、および消衰係数kを適正化することによって、第2直線偏光に対する反射率Rsを3.0%以下とする。
N=n+ik
n=屈折率
k=消衰係数
また、本形態では、ゲルマニウムにおける酸素および窒素の含有量が増大するに伴って、屈折率nおよび消衰係数kが変化するとの知見に基づいて、酸素および窒素のうちの少なくとも一方を適正に含有させたゲルマニウムを光吸収層51として用いることにより、屈折率n、および消衰係数kを適正化する。
本形態では、ゲルマニウムにおける酸素および窒素の含有量を変化させるにあたっては、ワイヤーグリッド偏光素子の製造工程において、酸素および窒素のうちの少なくとも一方を含有する雰囲気中での反応性スパッタ法により、金属細線41の基板2とは反対側に、酸素および窒素のうちの少なくとも一方を含有するゲルマニウム膜からなる光吸収層51を設ける。より具体的には、反応性スパッタ法を行う際、スパッタ室に対してアルゴンガスを導入するとともに、酸素ガスや窒素ガスも導入する。かかる成膜方法によれば、ゲルマニウムにおける酸素および窒素の含有量を容易に制御することができる。
このような条件で成膜したゲルマニウム膜(光吸収層51)は、スパッタ室に酸素ガスを導入した場合、酸素を含有するゲルマニウム膜(GeO)であり、スパッタ室に窒素ガスを導入した場合、窒素を含有するゲルマニウム膜(GeN)である。この場合のゲルマニウム膜は、ゲルマニウムと酸素との化学量論的組成である二酸化ゲルマニウム(GeO)、およびゲルマニウムと窒素との化学量論的組成を有する四窒化三ゲルマニウム(Ge)よりゲルマニウムリッチな組成を有している。従って、上記のゲルマニウム膜(GeO)、(GeN)において、xは0以上(0を含まず)、2未満であり、好ましくは、xは0.64から1.68である。また、yは0以上(0を含まず)、4/3未満である。また、スパッタ室への酸素ガスおよび窒素ガスを導入する際の流量を増大させる程、xおよびyは大きな値となる。
以下の説明では、金属細線41は、厚さ(高さ)が240nm、幅が40nmのアルミニウム層であり、金属細線41のピッチが140nmであり、保護層61の厚さが3nmであるワイヤーグリッド偏光素子1をモデルケースとして説明する。
なお、図2に示すワイヤーグリッド偏光素子1では、ワイヤーグリッド偏光素子1の製造工程において、アルミニウム層および光吸収層を順に成膜した後、異方性ドライエッチングによって、アルミニウム層および光吸収層をパターニングして金属細線41および光吸収層51を形成する際、基板2の一方面2aは、金属細線41の間で70nmの深さにエッチングされている。本形態では、光吸収層51にゲルマニウムを主成分とする金属材料を用いているため、通常の半導体プロセスで用いるエッチングガスによってパターニングすることができる。
(複素屈折率と偏光特性との関係)
図3は、図2に示す光吸収層51を構成する材料の複素屈折率を変化させた場合における波長と偏光特性との関係を示すグラフであり、図3には、第1直線偏光の透過率(Tp)、第2直線偏光の透過率(Ts)、第1直線偏光の反射率(Rp)、および第2直線偏光の反射率(Rs)を示す実線にTs、Tp、Rp、Rsを付してある。なお、図3(a)、(b)、(c)、(d)には、光吸収層51を構成する材料の屈折率nおよび消衰係数kを各々、(n,k)=(4.9,2.0)、(n,k)=(5,1)、(n,k)=(4,1)、および(n,k)=(3,1)に設定した場合の偏光特性を、シミュレーション解析した結果を示してある。シミュレーション解析には、Grating Solver Development社製の解析ソフトであるG−Solverを用いた。また、光吸収層51を構成する材料の屈折率nおよび消衰係数kを変えるにあたって、光吸収層51の膜厚は、反射率Rsが最も低くなる膜厚とした。
まず、図3(a)に示すように、光吸収層51を純ゲルマニウムで構成した場合、代表波長550nmにおいて、複素屈折率を規定する物性値((n,k)=(4.9,2.0))である。このため、400nmから700nmの可視域のいずれの波長においても、第2直線偏光の反射率Rsは、5.5%以上であり、反射率Rsを3%以下にすることが困難である。なお、本条件では、光吸収層51の膜厚を23nmとした。
これに対して、図3(b)、(c)、(d)に示すように、複素屈折率が以下の条件を満たす材料によって光吸収層51を構成すると、波長が550nm付近で第2直線偏光の反射率Rsが最小値を示し、反射率Rsを目標値である3%以下にすることができることが確認できた。また、第1直線偏光の透過率(Tp)を93%以上とし、第2直線偏光の透過率(Ts)を0.05%以下とすることができた。
物性値(n,k)=(5,1)
物性値(n,k)=(4,1)
物性値(n,k)=(3,1)
例えば、物性値(n,k)=(5,1)の場合、500nmから590nmまでの波長域(緑色光)の平均反射率Rsは1.6%であり、その際の光吸収層51の膜厚は22nmである。同様に、物性値(n,k)=(4,1)の場合、平均反射率Rsは1.3%であり、その際の光吸収層51の膜厚は33nmである。物性値(n,k)=(3,1)の場合、平均反射率Rsは1.3%であり、その際の光吸収層51の膜厚は53nmである。
(酸素ガス流量と複素屈折率との関係)
図4は、反応性スパッタ法により、ゲルマニウム膜を成膜する条件(酸素ガス流量)を変えた場合における波長と複素屈折率との関係を示すグラフであり、図4(a)、(b)には、各酸素ガス流量における波長と屈折率nとの関係、および波長と消衰係数kとの関係を示してある。図4には、光吸収層51を構成するためのゲルマニウム膜を成膜する際、成膜条件として、40sccm(standard cubic centimeter perminute)のアルゴンガス中に加える酸素ガスの流量を0sccm、2sccm、5sccm、10sccmに変えた場合におけるゲルマニウム膜の物性値(n,k)をエリプソメーターで測定した結果を示してある。また、図4では、流量が0sccmの場合の結果を実線L0で示し、流量が2sccmの場合の結果を実線L2で示し、流量が5sccmの場合の結果を実線L5で示し、流量が10sccmの場合の結果を実線L10で示してある。なお、反応性スパッタを行う際、アルゴンガスの流量(40sccm)、スパッタ圧力(0.2Pa)、ターゲットサイズ(120mm)の条件は、酸素ガスの流量にかかわらず、一定である。
また、図5は、ゲルマニウム膜を成膜する際の酸素ガスの流量と、波長550nmの光に対するゲルマニウム膜の複素屈折率との関係を示すグラフであり、図4に示す結果に基づいて得られた結果である。なお、図5には、屈折率nを黒丸で示し、消衰係数kを白丸で示してある。図4および図5に示すように、酸素ガスの流量が0sccmの場合、純ゲルマニウムの膜が形成され、その物性値(n,k)は(4.9,2.0)である。
これに対して、酸素ガスの流量を2sccmから10sccmまで増やしていくに伴い、屈折率nおよび消衰係数kが低下している。酸素ガスの流量を10sccmに設定した場合、物性値(n,k)の適正条件(5,1)、(4,1)、(3,1)に近い値(3.4,0.8)が得られた。また、酸素ガスの流量を5sccmに設定した場合、物性値(n,k)の適正条件(5,1)、(4,1)、(3,1)に近い値(4.1,1.6)が得られた。ここで、酸素ガスの流量を10sccmに設定した場合、ゲルマニウム膜(GeO)のゲルマニウムと酸素との組成比は、Ge:Ox=1:1.26〜1.68であった。また、酸素ガスの流量を5sccmに設定した場合、ゲルマニウム膜(GeO)のゲルマニウムと酸素との組成比は、Ge:Ox=1:0.64〜0.96であった。
(酸素ガス流量と各波長域での反射率Rs等との関係)
そこで、成膜条件と各波長における反射率等の関係を検討した結果を図6に示す。図6は、反応性スパッタ法により、ゲルマニウム膜を成膜する際の酸素ガス流量を変えた場合における反射率Rs等の変化を示すグラフであり、図6には、アルゴンガスと混合される酸素ガスの流量を0sccmから10sccmまで変化させた場合の第1直線偏光の透過率(Tp)、第2直線偏光の透過率(Ts)、第2直線偏光の反射率(Rs)を各々、実線Tp、Ts、Rsで示してある。なお、図6(a)には、500nmから590nmまでの波長域における平均値を示し、図6(b)には、610nmから680nmまでの波長域における平均値を示してある。また、図6には、透過率Tpおよび反射率Rsについては、酸素ガスの流量が0sccm、2sccm、5sccm、10sccmの場合の値も示してある。
図7は、酸素ガスの流量を変えて設定して製造したワイヤーグリッド偏光素子1の偏光特性を比較して示すグラフであり、図7(a)、(b)、(c)は各々、酸素ガスの流量を0sccm、10sccm、5sccmに設定して製造したワイヤーグリッド偏光素子1の偏光特性を示すグラフである。
図6(a)に示すように、500nmから590nmまでの波長域(緑色光)では、酸素ガスの流量が10sccmの場合、反射率Rsの平均値が0.9%まで低下することができ、目標値である3.0%以下を実現できた。かかる条件で製造したワイヤーグリッド偏光素子1の偏光特性は、図7(b)に示す通りであり、図7(a)に示す偏光特性より、反射率Rsが低下している。また、反射率Rsが最小値を示す条件での透過率Tpは93%であり、反射率Rpは0.2%であり、コントラスト比は11900であった。それ故、本形態のワイヤーグリッド偏光素子1の高いコントラスト対応の偏光板に対する要求に十分対応することができる。
これに対して、図6(b)に示すように、610nmから680nmまでの波長域(赤色光)では、酸素ガスの流量が10sccmの場合、反射率Rsの平均値が2.3%である。但し、酸素ガスの流量が5sccmの場合に、反射率Rsの平均値が0.9%まで低下しており、目標値である3.0%以下を実現できた。かかる条件で製造したワイヤーグリッド偏光素子1の偏光特性は、図7(c)に示す通りであり、図7(a)に示す偏光特性より、反射率Rsが低下している。また、反射率Rsが最小値を示す条件での透過率Tpは92%であり、反射率Rpは1.3%であり、コントラスト比は24500であった。それ故、本形態のワイヤーグリッド偏光素子1の高いコントラスト対応の偏光板に対する要求に十分対応することができる。
以上説明したように、ワイヤーグリッド偏光素子1に入射する波長域によって、酸素ガスの最適な流量が異なるため、ワイヤーグリッド偏光素子1に入射する波長域に応じて、酸素ガスを最適な流量に設定し、光吸収層51を構成するゲルマニウムの酸素含有量を最適な量に設定することが好ましい。より具体的には、第1波長域の第1光(例えば、波長域が500nmから590nmの緑色光)が入射するワイヤーグリッド偏光素子1では、第1波長域より長波長の第2光(例えば、波長域が610nmから680nmの赤色光)が入射するワイヤーグリッド偏光素子1より、光吸収層51を構成するゲルマニウムの酸素含有量を多くすることが好ましい。
(窒素ガス流量と各波長域での反射率Rs等との関係)
上記実施形態では、反応性スパッタ法により、ゲルマニウム膜を成膜する際、酸素ガスを導入したが、図8および図9を参照して以下に説明するように、窒素ガスを導入した場合も同様な結果を得ることができる。図8は、反応性スパッタ法により、ゲルマニウム膜を成膜する条件(窒素ガス流量)を変えた場合における波長と複素屈折率との関係を示すグラフであり、図8(a)、(b)には、各窒素ガス流量における波長と屈折率nとの関係、および波長と消衰係数kとの関係を示してある。図8には、光吸収層51を構成するためのゲルマニウム膜を成膜する際、成膜条件として、40sccmのアルゴンガス中に加える窒素ガスの流量を0sccm、2sccm、5sccm、10sccmに変えた場合におけるゲルマニウム膜の物性値(n,k)をエリプソメーターで測定した結果を示してある。また、図8では、流量が0sccmの場合の結果を実線L0で示し、流量が2sccmの場合の結果を実線L2で示し、流量が5sccmの場合の結果を実線L5で示し、流量が10sccmの場合の結果を実線L10で示してある。
図9は、ゲルマニウム膜を成膜する際の窒素ガスの流量と、波長550nmの光に対するゲルマニウム膜の複素屈折率との関係を示すグラフであり、図8に示す結果に基づいて得られた結果である。なお、図9には、屈折率nを黒丸で示し、消衰係数kを白丸で示してある。
図8および図9に示すように、窒素ガスの流量を2sccmから10sccmまで増やしていくに伴い、屈折率nおよび消衰係数kが低下している。また、窒素ガスの流量と物性値(屈折率nおよび消衰係数k)との関係は、酸素ガスの流量と物性値(屈折率nおよび消衰係数k)との関係は、酸素ガスの流量を変えた場合と略同様であり、酸素ガスを導入した場合の前述の効果と同様な効果を得ることができる。
[投射型表示装置の構成例1]
上述した実施形態に係るワイヤーグリッド偏光素子1を用いた電子機器の一例として、投射型表示装置を説明する。図10は、透過型の液晶ライトバルブ(電気光学装置)を用いた投射型表示装置の説明図である。図10に示す投射型表示装置800は、光源部810、ダイクロイックミラー813、814、反射ミラー815、816、817、入射レンズ818、リレーレンズ819、出射レンズ820、光変調部(第1光変調部821、第2光変調部822、および第3光変調部823)、クロスダイクロイックプリズム825、および投射レンズ826(投射光学系)を有している。
光源部810は、メタルハライド等のランプ811とランプの光を反射するリフレクター812とからなる。なお、光源部810には、メタルハライド以外にも超高圧水銀ランプ、フラッシュ水銀ランプ、高圧水銀ランプ、Deep UVランプ、キセノンランプ、キセノンフラッシュランプ等を用いることも可能である。また、光源部810には、レーザー素子や発光ダイオード等の固体光源を用いることもある。
ダイクロイックミラー813は、光源部810からの白色光に含まれる赤色光を透過させるとともに、青色光と緑色光とを反射する。透過した赤色光は反射ミラー817で反射されて、赤色光用の第2光変調部822に入射される。また、ダイクロイックミラー813で反射された青色光と緑色光のうち、緑色光は、ダイクロイックミラー814によって反射され、緑色光用の第1光変調部821に入射される。青色光は、ダイクロイックミラー814を透過し、長い光路による光損失を防ぐために設けられた入射レンズ818、リレーレンズ819及び出射レンズ820を含むリレー光学系828を介して、青色光用の第3光変調部823に入射される。
第1光変調部821、第2光変調部822および第3光変調部823の各々では、電気光学装置としての液晶ライトバルブ830を挟んで両側に、入射側偏光素子840と出射側偏光素子850とが配置されている。入射側偏光素子840は、光源部810から出射された光の光路上の、光源部810と液晶ライトバルブ830との間に設けられている。出射側偏光素子850は、液晶ライトバルブ830を通過した光の光路上の、液晶ライトバルブ830と投射レンズ826との間に設けられている。入射側偏光素子840と出射側偏光素子850とは、互いの透過軸が直交して配置されている。
入射側偏光素子840は反射型の偏光素子であり、透過軸と直交する振動方向の光を反射させる。出射側偏光素子850は、本発明を適用したワイヤーグリッド偏光素子1を用いた吸収型の偏光素子である。
第1光変調部821、第2光変調部822および第3光変調部823の各々により変調された3つの色光は、クロスダイクロイックプリズム825に入射する。このクロスダイクロイックプリズム825は4つの直角プリズムを貼り合わせたものであり、その界面には赤光を反射する誘電体多層膜と青光を反射する誘電体多層膜とがX字状に形成されている。これらの誘電体多層膜により3つの色光が合成されて、カラー画像を表す光が形成される。合成された光は、投射光学系である投射レンズ826によってスクリーン827上に投写され、画像が拡大されて表示される。
本形態では、第1光変調部821、第2光変調部822および第3光変調部823の各々において、出射側偏光素子850に、本発明を適用したワイヤーグリッド偏光素子1を用いたため、出射側偏光素子850で反射した光が液晶ライトバルブ830に入射するという事態が発生にくい。
(投射型表示装置の他の構成例1)
上記実施形態では、第1光変調部821、第2光変調部822および第3光変調部823の各々において、出射側偏光素子850に、本発明を適用したワイヤーグリッド偏光素子1を用いたが、緑色光(第1波長域の第1光)に対応する第1光変調部821、および赤色光(第2波長域の第2光)に対応する第2光変調部822の出射側偏光素子850に本発明を適用したワイヤーグリッド偏光素子1を用い、青色光(第3波長域の第3光)に対応する第3光変調部823の出射側偏光素子850には、本発明を適用したワイヤーグリッド偏光素子1以外のワイヤーグリッド偏光素子を用いてもよい。青色光に対応する第3光変調部823の出射側偏光素子850については、本発明を適用しなくても、光反射層51の材質を適正に選択することによって、反射率Rsが低いワイヤーグリッド偏光素子を構成できる可能があるためである。
(投射型表示装置の他の構成例2)
本形態では、少なくとも、第1光変調部821および第2光変調部822に、本発明を適用したワイヤーグリッド偏光素子1を用いる際、図6および図7を参照して説明した理由から、第1光変調部821に用いるワイヤーグリッド偏光素子1(第1ワイヤーグリッド偏光素子)では、第2光変調部822に用いるワイヤーグリッド偏光素子1(第2ワイヤーグリッド偏光素子)より、酸素ガスの流量を多くして、光吸収層51を構成するゲルマニウムの酸素含有量や窒素含有量を多くすることが好ましい。かかる構成によれば、第1光変調部821に用いるワイヤーグリッド偏光素子1(第1ワイヤーグリッド偏光素子)、および第2光変調部822に用いるワイヤーグリッド偏光素子1(第2ワイヤーグリッド偏光素子)のいずれにおいても、反射率Rsを3.0%以下とすることができる。
(他の投射型表示装置)
なお、投射型表示装置については、光源部として、各色の光を出射するLED光源等を用い、かかるLED光源から出射された色光を各々、別の液晶装置に供給するように構成してもよい。また、本発明を適用したワイヤーグリッド偏光素子1は、上記の投射型表示装置800の他にも、ヘッドマウントディスプレイ、パーソナルコンピューター、液晶テレビ、カーナビゲーション装置等の電子機器において光変調部を構成する場合に用いてもよい。
1…ワイヤーグリッド偏光素子、2…基板、2a…面、4…ワイヤーグリッド、41…金属細線、51…光吸収層、61…保護層、800…投射型表示装置、810…光源部、821…第1光変調部、822…第2光変調部、823…第3光変調部、825…クロスダイクロイックプリズム、826…投射レンズ、830…液晶ライトバルブ(電気光学装置)、840…入射側偏光素子、850…出射側偏光素子。

Claims (9)

  1. 基板の一方面に複数の金属細線が並列したワイヤーグリッドを備えたワイヤーグリッド偏光素子において、
    前記金属細線の前記基板とは反対側に、酸素を含有しつつ二酸化ゲルマニウムよりゲルマニウムリッチな組成または窒素を含有しつつ四窒化三ゲルマニウムよりゲルマニウムリッチな組成からなる単層の光吸収層と、
    前記光吸収層と接する保護層とが設けられていることを特徴とするワイヤーグリッド偏光素子。
  2. 請求項1に記載のワイヤーグリッド偏光素子において、
    前記保護層は、前記光吸収層とは異なる材料からなることを特徴とするワイヤーグリッド偏光素子。
  3. 請求項1に記載のワイヤーグリッド偏光素子において、
    前記ワイヤーグリッドは、前記金属細線の延在方向に振動する直線偏光に対する反射率が3.0%以下であることを特徴とするワイヤーグリッド偏光素子。
  4. 請求項1または2に記載のワイヤーグリッド偏光素子において、
    前記光吸収層は、ゲルマニウムと酸素とを含む酸化ゲルマニウムから構成され、前記ゲルマニウムと前記酸素との組成比が、ゲルマニウム:酸素=1:0.64〜1.68であることを特徴とするワイヤーグリッド偏光素子。
  5. 基板の一方面に複数の金属細線が並列したワイヤーグリッドを備えた第1ワイヤーグリッド偏光素子、および電気光学装置を備え、第1波長域の第1光が入射する第1光変調部と、
    基板の一方面に複数の金属細線が並列したワイヤーグリッドを備えた第2ワイヤーグリッド偏光素子、および電気光学装置を備え、前記第1波長域より長波長の第2光が入射する第2光変調部と、
    を有し、
    前記第1ワイヤーグリッド偏光素子および前記第2ワイヤーグリッド偏光素子の各々では、前記金属細線の前記基板とは反対側に、酸素を含有しつつ二酸化ゲルマニウムよりゲルマニウムリッチな組成または窒素を含有しつつ四窒化三ゲルマニウムよりゲルマニウムリッチな組成からなる単層の光吸収層と、
    前記光吸収層と接する保護層とが設けられていることを特徴とする電子機器。
  6. 請求項5に記載の電子機器において、
    前記保護層は、前記光吸収層とは異なる材料からなることを特徴とする電子機器。
  7. 請求項5または6に記載の電子機器において、
    前記第1ワイヤーグリッド偏光素子は、前記第2ワイヤーグリッド偏光素子より、前記光吸収層における酸素または窒素の含有量が多いことを特徴とする電子機器。
  8. 請求項5に記載の電子機器において、
    前記第1ワイヤーグリッド偏光素子は、前記第1光の前記金属細線の延在方向に振動する直線偏光に対する反射率が3.0%以下であり、
    前記第1ワイヤーグリッド偏光素子は、前記第2光の前記金属細線の延在方向に振動する直線偏光に対する反射率が3.0%以下であることを特徴とする電子機器。
  9. 請求項5から8までの何れか一項に記載の電子機器において、
    前記第1光は、緑色光であり、
    前記第2光は、赤色光であることを特徴とする電子機器。
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