JP6642391B2 - 駆動制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車載電動機の駆動を制御する駆動制御装置に関する。
従来より、ハイブリッド自動車や電気自動車等の電動車両において、車輪を駆動させるための電動機が搭載されている。このような電動機は使用時に高温になるため、電動機を収容したケース内に冷却油を供給することで、冷却が行われている。また、電動機のステータコイル等の温度を温度センサで検出し、検出された温度が高温の場合には電動機の出力を制限するように駆動を制御することで、電動機の温度上昇を抑制し構成部品を保護している。
特許文献1には、ステータコイルの温度と冷却油の温度のそれぞれを温度センサにより検出し、それらの温度に基づいて電動機の駆動を制御して出力制限を行うことで、電動機のロータに設けられた永久磁石の温度上昇を抑制し、減磁を抑制することが開示されている。
特開2014−42400号公報
ところで、ケース内に供給された冷却油は電動機を冷却した後、ケースの下部に溜まり、その溜まった冷却油は、ケース外に吸引されて、ポンプにより再びケース内に供給されることになる。このように、冷却油はケースの下部に一旦溜まるため、ステータコイルに温度センサ(例えば、サーミスタ)が取り付けられている場合には、車両の傾斜状態等によって、その温度センサが冷却油の中に油没したり、しなかったりする。温度センサが油没している場合には、油没していない場合に比べて、温度センサにより低めの温度が検出されることになる。
従来、ステータコイルの温度センサの検出温度に基づいて、電動機の駆動を制御して出力制限を行う場合、温度センサが油没して低めの温度が検出されている(コイル実温度よりも低めの温度が検出されている)可能性を考慮して、制限を厳しめにして、すなわち、検出温度が低い温度であっても出力制限を行っている。よって、電動機の出力範囲が狭くなっており、改善の余地がある。
そこで、本発明は、電動機の出力範囲を拡大して、動力性能を向上することを目的とする。
本発明の駆動制御装置は、ケース内に収容される電動機であって、前記ケース内に冷却油が供給されることで冷却されるステータコイルを有する電動機の駆動を制御する駆動制御装置であって、前記ステータコイルのコイル温度を検出する温度センサと、前記温度センサによって検出された前記コイル温度に基づいて前記電動機の出力範囲を制限する出力制限を行う出力制限部と、前記温度センサが前記冷却油の中に油没しているか否かを判定する油没有無判定部と、を備え、前記出力制限部は、前記油没有無判定部により前記温度センサが油没していないと判定された場合には、油没していると判定された場合に比べて、前記電動機の出力範囲を拡大して前記出力制限を行う、ことを特徴とする。
本発明によれば、ステータコイルの温度センサが油没していないと判定された場合には、電動機の出力範囲を拡大して出力制限が行われるので、油没有無に関係なく一律の出力制限が行われる場合に比べて、電動機の動力性能を向上することができる。
本発明の実施形態における駆動制御装置の構成の一例を示す図である。 ステータコイルの温度センサが油没した様子を示す図である。 ステータコイルの温度センサが油没した様子を示す別の図である。 本発明の実施形態における電動機の負荷率の設定処理の流れの一例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態における油没有無判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態におけるコイル温度と冷却油温度との乖離変動量を説明するための図である。 本発明の実施形態における平均トルクを説明するための図である。 本発明の実施形態における油没有無判定に用いる平均トルクに応じた乖離変動量の閾値の一例を示す図である。 本発明の実施形態における検出されたコイル温度に応じた電動機の負荷率(出力制限)の一例を示す図である。 本発明の別の実施形態における電動機の負荷率の設定処理の流れの一例を示すフローチャートである。 本発明の別の実施形態における検出された冷却油温度に応じた電動機の負荷率(出力制限)の一例を示す図である。
以下、図面を参照しながら本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態の駆動制御装置10の構成の一例を示す図である。図1には、駆動制御装置10の他、バッテリ20、インバータ22、電動機30、冷却部50も合わせて示されており、電動機30はその構成が分かるように断面図で示されている。
本実施形態の電動機30は、ハイブリッド車両や電気自動車などの電動車両に搭載されている。電動機30は、力行時にはバッテリ20からインバータ22を介して供給された電力によりモータとして機能して電動車両の車輪を駆動し、制動時には発電機として機能して回生エネルギーを回収し、インバータ22を介してバッテリ20を充電する。バッテリ20は、リチウムイオン電池等の二次電池である。
図1に示すように、電動機30はケース48内に収容されている。冷却部50は、ケース48内に冷却油を供給することで、ステータコイル36を含む電動機30の構成部品を冷却する。
駆動制御装置10は、制御部12と、電動機30のステータコイル36の温度(コイル温度Tc)を検出する温度センサ40と、冷却油の温度(冷却油温度To)を検出する温度センサ42とを備えている。制御部12は、マイクロプロセッサを含み、プログラムを実行することによって、後述する出力制限部14及び油没有無判定部16として機能する。また、制御部12は、後述する出力制限の設定値等を記憶する記憶部18を有している。制御部12には、温度センサ40で検出されたコイル温度Tcと、温度センサ42で検出された冷却油温度Toが入力されている。
本実施形態の駆動制御装置10は、コイル温度Tcが高温になった際に、出力制限部14がインバータ22を制御して電動機30の負荷率を低減させる(出力制限を行う)ことで、電動機30の温度上昇を抑制し、構成部品を保護する。また、油没有無判定部16が、ステータコイル36の温度センサ40が冷却油の中に油没しているか否かを判定し、出力制限部14が、油没有無判定部16により温度センサ40が油没していないと判定された場合には、油没していると判定された場合に比べて、電動機30の出力範囲を拡大して出力制限を行う。この詳細については、後述する。なお、制御部12に入力されている冷却油温度Toは、本実施形態では、上記した油没しているか否かの判定(油没有無判定)に用いられる。この詳細についても、後述する。
次に、電動機30の構成について説明する。図1に示すように、電動機30は、ロータ32とステータ34とを備えている。ロータ32は、ケース48に対して回転可能に支持されている駆動軸31に接続されており、駆動軸31の外周部に設けられたロータコア33を有している。ロータコア33には、複数の永久磁石39が配設されている。ステータ34は、ステータコア35を備えている。このステータコア35は、内周側が空隙を空けてロータ32と対向配置された状態で、ケース48に保持されている。また、ステータコア35に設けられた複数のスロット37のそれぞれにステータコイル36が巻回されている。ステータコイル36には、インバータ22から駆動電流が供給され、この駆動電流によってステータコイル36に発生した電磁力により、ステータ34に対してロータ32が回転する。
ステータコイル36には、ステータコイル36の温度(コイル温度Tc)を検出する温度センサ40が取り付けられている。温度センサ40は、例えば、サーミスタである。温度センサ40によって検出されたコイル温度Tcは、制御部12に出力されている。なお、温度センサ40は、ステータコイル36が巻回されているスロット37付近のステータコア35に取り付けられていても良い。
次に、冷却部50の構成について説明する。図1に示すように、冷却部50は、ケース48の外部に設けられた冷却油流路52と、冷却油流路52に接続されケース48内部の上端に設けられた冷却油パイプ44とを有している。冷却油パイプ44は、駆動軸31の軸方向に延びて存在している。冷却油流路52は、冷却油ポンプ54を有し、ケース48の下部に溜まった冷却油Fを吸引して、冷却油パイプ44に循環供給する。冷却油パイプ44は、冷却油Fを下方に噴出させる複数の噴出口46を有しており、その複数の噴出口46から冷却油Fを噴出することで、冷却油Fが流下しながらステータコイル36に接触し、ステータコイル36が冷却される。ステータコイル36を冷却した後の冷却油Fは、再びケース48の下部に溜まることになる。冷却油としては、例えば、ATF(Automatic Transmission Fluid)が用いられる。なお、冷却部50に冷却用熱交換部を設けて、より効果的に冷却油を冷却してもよい。冷却用熱交換部は、外部を流れる空気と内部を流れる冷却油との間で熱交換を行って、冷却油を冷却する。
ケース48の底付近には、冷却油の温度(冷却油温度To)を検出する温度センサ42が取り付けられている。温度センサ42は、例えば、サーミスタである。温度センサ42によって検出された冷却油温度Toは、制御部12に出力されている。
上記したように、ケース48の下部には冷却油が溜まっているため、車両の速度や傾斜状態等によって、ステータコイル36の温度センサ40が冷却油の中に油没したり、しなかったりする。図1には、温度センサ40が冷却油の中に油没していない様子が示されている。図2及び図3は、ステータコイル36の温度センサ40が冷却油の中に油没している様子を示す図であり、図1に示した部材と同じ部材には同じ符号を付してある。図2には、車両の速度(車速)が変化して、ケース48下部の冷却油の量が増え、温度センサ40が油没している様子が示されている。図3には、車両が傾斜したことによって、温度センサ40が油没している様子が示されている。
温度センサ40が油没している場合には、温度センサ40により実際のステータコイル36の温度よりも低めの温度が検出される。一方、温度センサ40が油没していない場合には温度センサ40により高めの温度が検出される。通常、検出温度に基づいて、電動機30の出力制限を行う場合には、電動機30を保護するために、温度センサ40が油没して実際のステータコイル36の温度よりも低めの温度が検出されていることを考慮して、マージンをとって制限を厳しめにする(低温であっても出力制限を行う)。しかし、それは、温度センサ40が油没してない(温度センサ40により高めの温度が検出されている)場合には、過剰な制限である。そこで、本実施形態の駆動制御装置10は、ステータコイル36の温度センサ40の油没有無を判定して、温度センサ40が油没していないと判定された場合には、油没していると判定された場合に比べて、制限を緩和する(電動機30の出力範囲を拡大して出力制限を行う)。
次に、本実施形態の駆動制御装置10の制御部12が行う電動機30の負荷率の設定処理(出力制限の処理)について説明する。図4は、制御部12が行う電動機30の負荷率の設定処理の流れの一例を示すフローチャートである。制御部12は、予め定められた周期tc1で、図4のフローを実行する。
図4に示すよう、まず、S100で、制御部12は、温度センサ40で検出されたステータコイルのコイル温度Tcを入力する。次に、S102に進み、制御部12の油没有無判定部16が、温度センサ40が冷却油の中に油没しているか否かの判定の処理(油没有無判定処理)を行う。
ここで、S102の油没有無判定処理について説明する。図5は、油没有無判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。図5に示すように、まず、S200で、油没有無判定部16は、過去一定期間Δtにおけるコイル温度Tcと冷却油温度Toとの乖離変動量dを算出する。
図6は、S200の乖離変動量dの算出について説明するための図である。図6において、t2の時点が現時点(図5のフローの実行時点)であり、t1の時点がt2の時点(現時点)からΔtだけ遡った時点である。油没有無判定部16は、予めt1の時点においてコイル温度Tcと冷却油温度Toとを取得して、制御部12の記憶部18に記憶しておく。そして、油没有無判定部16は、t1の時点におけるコイル温度Tc(Tc1)と冷却油温度To(To1)との乖離量ΔT1(=Tc1−To1)と、t2の時点(現時点)におけるコイル温度Tc(Tc2)と冷却油温度To(To2)との乖離量ΔT2(=Tc2−To2)を求めて、以下の(数1)式により乖離変動量dを算出する。
乖離変動量d=ΔT2−ΔT1 (数1)
上記の(数1)式に示すように、乖離変動量dは、t2の時点の乖離量ΔT2からt1の時点の乖離量ΔT1を差し引いた値であり、コイル温度Tcと冷却油温度Toとの乖離量の変化を表している。ステータコイル36の温度センサ40が冷却油の中に油没している場合には、コイル温度Tcは冷却油温度Toに追従することになり、乖離量の変化が少なくなる。すなわち、乖離変動量dが0に近い値になり易い。
図5に戻り、S200で乖離変動量dを算出した後は、S202に進む。S202で、油没有無判定部16は、過去一定期間Δt内の平均トルクATrqを算出する。図7は、S202の平均トルクATrqの算出について説明するための図である。図7では、図6と同様に、t2の時点が現時点(図5のフローの実行時点)であり、t1の時点がt2の時点(現時点)からΔtだけ遡った時点である。油没有無判定部16は、Δtの期間(=t1〜t2)において予め定められた間隔tctrqで電動機30のトルク指令値を取得し、制御部12の記憶部18に記憶しておく。トルク指令値は、例えば、不図示のアクセルペダルセンサや車速センサの検出信号から算出された電動機30のトルク値である。油没有無判定部16はt2の時点(現時点)で、Δtの期間に取得された複数のトルク指令値の平均を求めて平均トルクATrqを算出する。
図5に戻り、S202で平均トルクATrqを算出した後は、S204に進む。S204で、油没有無判定部16は、平均トルクATrqと乖離変動量dとに基づいて、油没有無判定を行う。
図8は、S204の油没有無判定に用いる平均トルクATrqに応じた乖離変動量dの閾値(マップ)の一例である。このマップは、平均トルクATrqの各々の値に対して乖離変動量dの閾値(第1閾値及び第2閾値)が定められたものであり、予め制御部12の記憶部18に記憶しておく。油没有無判定部16は、S202で算出された平均トルクATrqに対する第1閾値と第2閾値とをマップから読み出し、S200で算出された乖離変動量dと第1閾値又は第2閾値とを比較することで油没有無判定を行う。具体的には、乖離変動量dが0以上の値の場合には、乖離変動量dと第1閾値とを比較し、乖離変動量dが第1閾値より大きい場合には油没無しと判定し、乖離変動量dが第1閾値以下の場合には油没有りと判定する。また、乖離変動量dが0未満の値の場合、すなわち、負値の場合には、乖離変動量dと第2閾値とを比較し、乖離変動量dが第2閾値より大きい場合(0に近い場合)には油没無しと判定し、乖離変動量dが第2閾値以下の場合には油没有りと判定する。なお、実際には、マップは、離散的な平均トルクATrqの各々の値に対すして閾値(第1閾値及び第2閾値)が定められる為、図5のS202で算出された平均トルクATrqがマップに無い場合がある。その場合には、マップにおいて、S202で算出された平均トルクATrqの前後の平均トルクATrqのそれぞれの閾値を加重平均することで、対応する閾値を求める。
平均トルクATrqが高い場合には、ステータコイル36の温度が高くなり易く、すなわち、ステータコイル36の温度センサ40の検出温度(コイル温度Tc)が高くなり易く、コイル温度Tcと冷却油温度Toとの乖離が大きくなり、乖離変動量dの振れ幅が大きくなる傾向にある。前述したように、温度センサ40が油没している場合には乖離変動量dが0に近い値になり易いが、平均トルクATrqが高い場合には、油没していても乖離変動量dが大きな値(0から離れた値)となる可能性がある。そこで、図8に示すように、平均トルクATrqが高くなる程、第1閾値を大きくして、乖離変動量dが0以上の場合には、平均トルクATrqが高い際に、油没している(油没有り)と判定され易くしている。
また、図8に示すように平均トルクATrqが高くなる程、乖離変動量dが負値の場合に用いられる第2閾値を小さく(絶対値としては大きく)している。乖離変動量dが負値であることは、コイル温度Tcが冷却油温度Toに近づいたことを意味し、それは、ステータコイル36の温度センサ40が冷却油に中に油没したことにより起こった可能性がある。しかし、上記したように、平均トルクATrqが高い場合には、乖離変動量dの振れ幅が大きくなる傾向にあり、油没していなくても、乖離変動量dが負値となる可能性が高い。そこで、図8に示すように、平均トルクATrqが高くなる程、第2閾値を小さく(絶対値としては大きく)して、乖離変動量dが負値の場合には、平均トルクATrqが高い際に、油没していない(油没無し)と判定され易くしている。なお、図8に示した油没有無判定に用いる閾値は一例であり、温度センサ40の油没有無を判定できるのであれば、図8に示した閾値と異なるように閾値が設定されていても良い。
図5のS204を行って油没有無判定処理を終了した後は、図4のフローに戻り、S104に進む。S104で、制御部12は、S102の油没有無判定処理で油没有りと判定されたか否かを確認する。そして、油没有りと判定された場合(S104:Yes)には、S106に進み、制御部12の出力制限部14は、油没有り用負荷率(油没有り用出力制限)のグラフf1を用いて、S100で入力されたコイル温度Tcに対応するコイル温度起因負荷率Rcoilを取得する。一方、油没無しと判定された場合(S104:No)には、S108に進み、制御部12の出力制限部14は、油没無し用負荷率(油没無し用出力制限)のグラフf2を用いて、S100で入力されたコイル温度Tcに対応するコイル温度起因負荷率Rcoilを取得する。後述するように、本実施形態では、コイル温度起因負荷率Rcoilが、電動機30の負荷率Routとなる。
図9は、油没有り用負荷率のグラフf1と油没無し用負荷率のグラフf2との一例を示す図である。図9に示すように、油没有り用負荷率のグラフf1(図9の実線)は、コイル温度TcがT11以下では負荷率が100%であるが、コイル温度TcがT11より高くなると出力制限を行い、コイル温度Tcが高くなるに従って負荷率を徐々に低下させ、コイル温度TcがT21以上では負荷率を0%としている。同様に、油没無し用負荷率のグラフf2(図9の一点鎖線)は、コイル温度TcがT12以下では負荷率が100%であるが、コイル温度TcがT12より高くなると出力制限を行い、コイル温度Tcが高くなるに従って負荷率を徐々に低下させ、コイル温度TcがT22以上では負荷率を0%としている。このように、コイル温度Tcが高くなった際に、電動機30の負荷率を低減させて出力制限を行う(電動機30の出力範囲を制限する出力制限を行う)ことで、電動機30を保護する。図9に示すように、油没無し用負荷率のグラフf2は、油没有り用負荷率のグラフf1よりも制限が緩和されており、出力範囲が拡大されている(T12>T11,T22>T21となっている)。なお、グラフf1,f2の出力制限の設定値(T11,T21,T12,T22)は、予め制御部12の記憶部18に記憶しておく。
図4のS106又はS108で、コイル温度Tcに対応するコイル温度起因負荷率Rcoilを取得した後は、S110に進む。S110で、出力制限部14は、電動機30の負荷率Routとして、コイル温度起因負荷率Rcoilを設定する。
以上説明した電動機30の負荷率の設定処理を、制御部12は、予め定められた周期tc1で行う。
以上説明した本実施形態の駆動制御装置10は、ステータコイル36の温度センサ40が油没していないと判定された場合には、油没していると判定された場合に比べて、電動機30の出力範囲を拡大して出力制限を行う。したがって、油没有無に関係なく一律の出力制限が行われる場合、すなわち、温度センサ40が油没して実際のステータコイル36の温度よりも低めの温度が検出されていることを考慮して検出温度が低温であっても一律に出力制限が行われる場合に比べて、電動機30の動力性能を向上することができる。
次に、別の実施形態における駆動制御装置10について説明する。別の実施形態における駆動制御装置10の構成は図1に示された構成と同じであるが、出力制限部14が冷却油温度Toも考慮して電動機30の出力制限を行い、特に電動機30のロータ32に設けられた永久磁石39の減磁を抑制するために出力制限を行う点が異なる。
図10は、別の実施形態における駆動制御装置10の制御部12が行う電動機30の負荷率の設定処理の流れの一例を示すフローチャートである。制御部12は、予め定められた周期tc2で、図10のフローを実行する。図10のS300〜S308は、図4のS100〜S108と同じであるため、説明を省略し、図10のS310から説明を行う。
図10に示すように、S310で、制御部12は、コイル温度推定値Tcestを算出する。コイル温度推定値Tcestは、例えば、過去一定期間Δtsにおいて等間隔の時間間隔で温度センサ40から取得したn個のコイル温度Tcの平均値である。コイル温度推定値Tcestは、電動機30のロータ32に設けられた永久磁石39の磁石温度の推定に用いることができ、コイル温度推定値Tcestが高い場合には、永久磁石39の磁石温度も高いことが推定される。なお、永久磁石39は、磁石温度が高温になると減磁する可能性がある。
なお、S310で、コイル温度Tcの平均値を算出してコイル温度推定値Tcestとしているのは、次の理由による。コイル温度Tcは車両の運転状態によって短時間に大きく変化する可能性があるが、それに比べて永久磁石39の磁石温度は緩やかに変化する。よって、永久磁石39の磁石温度の推定に用いるコイル温度推定値Tcestとしては、コイル温度Tcの平均値がより適切である。
次に、S312で、制御部12は、コイル温度推定値Tcestが予め定められた温度T3以上か否かを確認する。温度T3は、コイル温度推定値Tcestを用いて推定される永久磁石39の磁石温度が、永久磁石39に減磁が生じる温度の下限値よりマージン分低い温度である場合に対応したステータコイル36の温度である。したがって、S312の処理は、永久磁石39の温度をこれ以上上昇させると減磁してしまうため、永久磁石39の温度を上昇させることが適正でないか否かを判定する処理である。
S312で、コイル温度推定値TcestがT3未満の場合(S312:No)には、S320に進み、出力制限部14は、電動機30の負荷率Routとしてコイル温度起因負荷率Rcoilを設定して、この周期の処理を終了する。一方、S312で、コイル温度推定値TcestがT3以上である場合(S312:Yes)には、S314に進み、制御部12は、温度センサ42で検出された冷却油の温度(冷却油温度To)を入力する。なお、冷却油温度Toが高い場合には、永久磁石39の磁石温度が高い傾向にある。
S314の後は、S316に進み、出力制限部14は、冷却油温度Toに応じた負荷率(出力制限)のグラフf3を用いて、S314で入力された冷却油温度Toに対応する冷却油温度起因負荷率Roilを取得する。
図11は、冷却油温度Toに応じた負荷率のグラフf3の一例を示す図である。図11に示すように、冷却油温度Toに応じた負荷率のグラフf3は、冷却油温度ToがT4以下では負荷率が100%であるが、冷却油温度ToがT4より高くなると出力制限を行い、冷却油温度Toが高くなるに従って負荷率を徐々に低下させ、冷却油温度ToがT5以上では負荷率を0%としている。このように、冷却油温度Toが高くなった際には、電動機30の負荷率を低減させるように設定されている。なお、グラフf3の出力制限の設定値(T4,T5)は、予め制御部12の記憶部18に記憶しておく。
S316で冷却油温度Toに対応する冷却油温度起因負荷率Roilを取得した後は、S318に進み、出力制限部14は、コイル温度起因負荷率Rcoilと冷却油温度起因負荷率Roilとのうち小さい方の値を電動機30の負荷率Routとして設定し、この周期の処理を終了する。
以上説明したように、コイル温度推定値TcestがT3未満であるときは、コイル温度Tcのみに基づいて負荷率Routを設定する。これは、S318の処理のように、コイル温度起因負荷率Rcoilと冷却油温度起因負荷率Roilとのうち小さい方の値を電動機30の負荷率Routとして設定すると、永久磁石39の温度の多少の上昇が許容されるにも拘わらず冷却油温度起因負荷率Roilにより負荷率Routが小さく設定され(冷却油温度Toに基づいて負荷率Routが小さく設定され)、電動機30からの出力が過剰に制限される場合があるからである。
一方、コイル温度推定値TcestがT3以上であるときは、コイル温度起因負荷率Rcoilと冷却油温度起因負荷率Roilとのうち小さい方の値を電動機30の負荷率Routとして設定する。これは、コイル温度起因負荷率Rcoilのみにより負荷率Routを設定する(コイル温度Tcのみに基づいて負荷率Routを設定する)と、時には永久磁石39の磁石温度を実際より低めに推定してしまい、負荷率Routを高めに設定し、電動機30の出力制限が不足して永久磁石39が温度上昇し、減磁する場合があるからである。コイル温度推定値TcestがT3以上であるときは、コイル温度Tcと冷却油温度Toとに基づいて負荷率Routを設定することで、電動機30の出力をより適正に調整して、永久磁石39の減磁を抑制している。
以上説明した別の実施形態における駆動制御装置10によれば、ステータコイル36の温度センサ40の油没有無を判定して出力制限が行うことで電動機30の動力性能を向上することができると共に、ロータ32に設けられた永久磁石39の減磁を的確に抑制することができる。
10 駆動制御装置、12 制御部、14 出力制限部、16 油没有無判定部、18 記憶部、20 バッテリ、22 インバータ、30 電動機、31 駆動軸、32 ロータ、33 ロータコア、34 ステータ、35 ステータコア、36 ステータコイル、37 スロット、39 永久磁石、40 温度センサ(ステータコイル用)、42 温度センサ(冷却油用)、44 冷却油パイプ、46 噴出口、48 ケース、50 冷却部、52 冷却油流路、54 冷却油ポンプ。

Claims (1)

  1. ケース内に収容される電動機であって、前記ケース内に冷却油が供給されることで冷却されるステータコイルを有する電動機の駆動を制御する駆動制御装置であって、
    前記ステータコイルのコイル温度を検出する温度センサと、
    前記温度センサによって検出された前記コイル温度に基づいて前記電動機の出力範囲を制限する出力制限を行う出力制限部と、
    前記温度センサが前記冷却油の中に油没しているか否かを判定する油没有無判定部と、を備え、
    前記出力制限部は、前記油没有無判定部により前記温度センサが油没していないと判定された場合には、油没していると判定された場合に比べて、前記電動機の出力範囲を拡大して前記出力制限を行う、
    ことを特徴とする駆動制御装置。
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