JP6642069B2 - コイル部品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明はコイル部品に関し、特に、ドラムコアを用いたコイル部品に関する。
ドラムコアを用いたコイル部品は、トロイダルコアを用いたコイル部品とは異なり、プリント基板上に表面実装が可能であることから、スマートフォンなどの携帯型電子機器に広く使用されている。また、ドラムコアを用いたコイル部品は低背であることから、携帯型電子機器の薄型化にも寄与する。
しかしながら、近年においては、携帯型電子機器にさらなる薄型化が求められており、これを実現するためドラムコアを用いたコイル部品にもさらなる低背化が求められている。コイル部品を低背化する方法の一つとして、通常はドラムコアに接着される磁性天板を削除するという方法が考えられるが、この場合、磁束の漏れが多くなることから、アンテナなど他の回路に悪影響を与えるおそれがあった。一方、フェライトからなる磁性天板は脆いことから、その厚みを薄くすると強度が不足し、実装時や実使用時に破損するおそれがある。
このような問題を解決するためには、磁性天板の材料としてフェライトではなく可撓性を有する磁性粉含有樹脂を用いればよい。磁性粉含有樹脂は薄くしてもある程度の強度が保たれることから、磁性天板の材料として磁性粉含有樹脂を用いれば、低背化を実現しつつ、磁束の漏れを抑制することが可能となる。磁性天板の材料として磁性粉含有樹脂を用いた例としては、特許文献1及び2に記載されたコイル部品が挙げられる。
特開平9−219318号公報 特開2004−363178号公報
磁性粉含有樹脂は、バインダ樹脂に磁性粉を混合した混合溶液をベースフィルムなどの基材に塗布することによって作製することができる。しかしながら、ベースフィルムに塗布した混合溶液内においては、バインダ樹脂や磁性粉の分布が完全には均一ではなく、条件によってバインダ樹脂の密度が高い領域や磁性粉の密度が高い領域などが発生することがある。特に、ベースフィルム側の表層部とその反対側の表層部は、バインダ樹脂や磁性粉の密度が互いに異なることがあった。
このように、磁性粉含有樹脂からなる磁性天板の表裏は互いに異なる特性を有していることがあるため、ドラムコアに接着する際、磁性天板のいずれの表面をドラムコアに接着するかによって、得られる特性や機能が変化することが考えられる。
したがって、本発明は、磁性粉含有樹脂からなる磁性天板の表裏が互いに異なる特性を有している場合において、求められる機能を得ることが可能なコイル部品を提供することを目的とする。
本発明によるコイル部品は、巻芯部及び前記巻芯部の両端に設けられた第1及び第2の鍔部を有するドラムコアと、前記巻芯部に巻回されたワイヤと、前記第1及び第2の鍔部にそれぞれ設けられ、前記ワイヤの端部が継線される端子電極と、前記第1及び第2の鍔部に固定され、バインダ樹脂に磁性粉を混合してなる磁性粉含有樹脂からなる磁性天板とを備え、前記磁性天板は、前記第1及び第2の鍔部側を向く下面と、前記下面とは反対側に位置する上面とを有し、前記上面側の表層部よりも前記下面側の表層部の方が前記バインダ樹脂の密度が高いことを特徴とする。
本発明によれば、磁性天板の下面側の表層部においてバインダ樹脂の密度が高いことから、磁性天板によってドラムコアの耐衝撃性が高められる。これにより、信頼性の高いコイル部品を得ることが可能となる。
本発明によるコイル部品は、前記第1及び第2の鍔部と前記磁性天板の前記下面を接着する接着剤をさらに備えることが好ましい。接着剤とバインダ樹脂は、線膨張係数が比較的近いことから、温度変化による磁性天板の剥離が生じにくくなる。
本発明において、前記第1及び第2の鍔部は、前記磁性天板に覆われる上面と、前記上面とは反対側に位置する実装面と、前記上面及び前記実装面に対して垂直な外側面とを有し、前記端子電極は、前記上面、前記実装面及び外側面に連続的に形成され、前記ワイヤの端部は、前記上面に形成された端子電極に継線されていることが好ましい。これによれば、平坦な実装面が得られることから、実装安定性が向上する。しかも、前記端子電極が前記第1及び第2の鍔部にそれぞれ複数個設けられている場合であっても、磁性天板の下面側の表層部においてバインダ樹脂の密度が高いことから、隣接する端子電極間における絶縁耐圧を十分に確保することも可能となる。
或いは、前記第1及び第2の鍔部は、前記磁性天板に覆われる上面と、前記上面とは反対側に位置する実装面と、前記上面及び前記実装面に対して垂直な外側面とを有し、前記端子電極は、前記実装面及び外側面に連続的に形成され、前記ワイヤの端部は、前記実装面に形成された端子電極に継線されていることもまた好ましい。これによれば、鍔部の上面が平坦となることから、鍔部と磁性天板との隙間を狭くすることが可能となる。
本発明において、前記磁性粉は金属軟磁性粉であることが好ましい。これによれば、高い磁気特性を得ることが可能となる。特に、金属軟磁性粉は扁平形状を有していることが好ましい。これによれば、より高い磁気特性を得ることが可能となる。
本発明によれば、磁性粉含有樹脂からなる磁性天板の表裏が互いに異なる特性を有している場合において、耐衝撃性の高められたコイル部品を提供することが可能となる。
図1は、本発明の好ましい実施形態によるコイル部品10の上面を斜め方向から見た斜視図である。 図2は、コイル部品10を実装面から見た平面図である。 図3は、磁性天板30の構造を説明するための模式的な断面図である。 図4は、磁性天板30に含まれる磁性粉35の形状を説明するための模式図である。 図5は磁性天板30の電子顕微鏡写真であり、(a)は下面31を撮影した写真、(b)は上面32を撮影した写真である。 図6は、ベースフィルムF1の表面に磁性粉含有樹脂Rが塗布されたシートS1を作製する方法を説明するための模式図である。 図7は、コイル部品10の製造方法を説明するための工程図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。
図1及び図2は、本発明の好ましい実施形態によるコイル部品10の外観を示す図であり、図1は上面を斜め方向から見た斜視図、図2は実装面から見た平面図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態によるコイル部品10は、ドラムコア20及び磁性天板30を備えている。ドラムコア20は、x方向を軸方向とする巻芯部21と、巻芯部21のx方向における両端に設けられた第1及び第2の鍔部22,23とを有する。ドラムコア20はフェライトなど透磁率の高いセラミック材料からなり、巻芯部21と鍔部22,23が一体化された構成を有している。
巻芯部21には2本のワイヤWが巻回されており、これらワイヤWの両端は鍔部22,23に設けられた端子電極E1〜E4に継線されている。本実施形態においては、一方の鍔部22に端子電極E1,E2が形成され、他方の鍔部23に端子電極E3,E4が形成されている。端子電極E1〜E4は、実装面を構成する鍔部22,23のxy面と、実装面とは反対側に位置し上面を構成する鍔部22,23のxy面と、外側面を構成する鍔部22,23のyz面に連続的に形成されている。本実施形態においては、鍔部22,23の上面に設けられた端子電極E1〜E4にワイヤWが継線されているが、鍔部22,23の実装面に設けられた端子電極E1〜E4にワイヤWを継線しても構わない。この場合、鍔部22,23の上面に端子電極E1〜E4を設ける必要はない。
本実施形態によるコイル部品10の用途については特に限定されず、インダクタンス用の汎用コイル部品であっても構わないし、特定の用途、例えば、コモンモードフィルタ用、パルストランス用、バルントランス用などのコイル部品であっても構わない。したがって、巻芯部21に巻回されるワイヤWの本数、巻回数、巻回方向、巻回方法などについては特に限定されるものではない。コイル部品10のサイズについても特に限定されないが、x方向における長さは1.6mm程度、y方向における幅は1.0mm程度、z方向における高さは0.55mm〜0.65mm程度である。
図1に示すように、鍔部22,23の上面を構成するxy面には、接着剤40を介して磁性天板30が固定されている。磁性天板30は、バインダ樹脂に磁性粉を混合してなる磁性粉含有樹脂からなり、通常の樹脂よりも高い透磁率を有している。そして、磁性天板30は、巻芯部21を跨ぐようにして鍔部22,23の上面に固定されていることから、ドラムコア20及び磁性天板30によって閉磁路が構成される。このため、樹脂のみからなる天板を用いた場合と比べて磁束の漏れが少なくなり、他の回路、例えばアンテナ回路などへの磁気的な影響を低減することが可能となる。また、磁性天板30は、プリント基板への実装時において、ハンドリング用の吸着面としても利用される。
上記の通り、磁性天板30を構成する磁性粉含有樹脂は、バインダ樹脂に磁性粉を混合してなるものである。このうち、バインダ樹脂は、アクリル酸エステル共重合体を主鎖とし、且つ、ウレタン結合による架橋構造を含むことが好ましい。一方、磁性粉は、扁平形状を有する金属軟磁性粉を用いることが好ましい。扁平形状を有する金属軟磁性粉を用いる場合、金属軟磁性粉の主平面がxy面となるようバインダ樹脂に混合することが好ましい。これによれば、磁性天板30を通る磁束の方向であるx方向における透磁率が高められるとともに、扁平形状を有する金属軟磁性粉が電磁シールドとしても機能する。
図3は、磁性天板30の構造を説明するための模式的な断面図である。
図3に示すように、磁性天板30は、鍔部22,23に接着される下面31と、下面31とは反対側に位置する上面32とを有する。磁性天板30は厚み方向(z方向)におけるバインダ樹脂及び磁性粉の分布が完全には均一ではなく、特に、下面側の表層部30Aと上面側の表層部30Bが異なる特性を有している。
具体的には、磁性天板30の内層部30Cにおいては、バインダ樹脂34内に磁性粉35がほぼ均一に分布している一方、下面側の表層部30Aにおいては磁性粉35の密度が内層部30Cよりも低く、バインダ樹脂34の密度が内層部30Cよりも高い。その結果、下面31に露出する磁性粉35は少なくなり、典型的にはほとんど磁性粉35が露出しない。この場合、下面31のほぼ全面がバインダ樹脂34によって覆われることになる。これに対し、上面32側の表層部30Bについては内層部30Cとほぼ同様である。つまり、上面側の表層部30Bにおいてはバインダ樹脂34内における磁性粉35の密度が内層部30Cとほぼ同じである。このため、上面32からは磁性粉がある程度露出することがある。
図4は、磁性天板30に含まれる磁性粉35の形状を説明するための模式図である。
図4に示す磁性粉35は、扁平形状を有する金属軟磁性粉でありxy方向に扁平した形状を有している。図4に示す磁性粉35は、x方向を長手方向とする形状を有しているが、磁性粉35の形状がこれに限定されるものではない。このように、磁性粉35としてxy方向に扁平した金属軟磁性粉を用いれば、磁性天板30を通る磁束の方向であるx方向に高い透磁率を得ることができる。
図5は実際に作製した磁性天板30の電子顕微鏡写真であり、(a)は下面31を撮影した写真、(b)は上面32を撮影した写真である。これらの写真において、黒く写っている部分はバインダ樹脂34であり、白く写っている部分は磁性粉35である。
図5(a)に示すように、下面31側の表層部30Aは磁性粉35の密度が低く、バインダ樹脂34の密度が高いことから、電子顕微鏡で撮影すると全体的に黒く写ることが分かる。特に、下面31に露出する磁性粉35がほとんど存在しない。これに対し、図5(b)に示すように、上面32側の表層部30Bは磁性粉35の密度が高く、バインダ樹脂34の密度が低いことから、電子顕微鏡で撮影すると多くの磁性粉35が白く写ることが分かる。また、上面32には多くの磁性粉35が露出していることも分かる。
このように、磁性天板30は、上面側の表層部30Bよりも下面側の表層部30Aの方がバインダ樹脂34の密度が高いという特徴を有している。表層部30A,30Bにこのような差が生じるのは、後述する磁性天板30の製造工程に起因するものである。
特に限定されるものではないが、磁性天板30のz方向における厚さは100μm以下であることが好ましく、75μm以下であることがより好ましく、60μm程度であることが特に好ましい。磁性天板30の厚さを100μm以下とすれば、コイル部品10全体のz方向における高さを低背化することが可能となる。磁性天板の厚みを100μm以下まで薄くした場合、フェライトを用いると強度不足によって破損が生じるおそれがあるが、バインダ樹脂34に磁性粉35を混合させた磁性天板30を用いれば、厚みを100μm以下まで薄くしても破損などが生じることがない。磁性天板30の厚さの下限については特に限定されないが、30μm以上であることが好ましい。これは、磁性天板30の厚みを30μm未満まで薄くすると、強度が不足するとともに、十分な磁気特性を確保することが困難となるからである。磁束の漏れを十分に抑制するためには、磁性天板30の透磁率は30以上であることが好ましい。
磁性天板30に用いるバインダ樹脂には、所定の可撓性、耐熱性及び強度が求められる。可撓性及び強度が必要である理由は、磁性天板30の厚さを例えば100μm以下まで薄くした場合であっても破損を生じさせないためであり、耐熱性が必要である理由は、リフロー時に変形などを生じさせないためである。したがって、強度が高くても可撓性の低い材料や、可撓性が高くても耐熱性の低い材料は適切ではない。リフロー温度は260℃程度であることから、少なくとも、当該温度において変形が生じないバインダ樹脂を用いる必要がある。
これらの点を考慮し、本実施形態においては、アクリル酸エステル共重合体を主鎖とし、且つ、ウレタン結合による架橋構造を含むバインダ樹脂を用いている。組成については特に限定されないが、アクリル酸エステル共重合体は、少なくともアクリル酸エチルの共重合構造及びアクリル酸ブチルの共重合構造を含むことが好ましい。これは、アクリル酸エチルの共重合構造によって高い強度を確保しつつ、アクリル酸ブチルの共重合構造によって可撓性を付加するためである。また、アクリル酸エステル共重合体は、アクリロニトリルの共重合構造をさらに含むことが好ましい。これは、アクリロニトリルの共重合構造を含むことによって耐熱性及び強度が高められるからである。
磁性天板30は、次の方法によって作製することが可能である。まず、官能基として水酸基またはカルボキシル基を有するアクリル酸エチル、アクリル酸ブチル及びアクリロニトリルを主モノマーとする溶質をメチルエチルケトンなどの有機溶媒に溶かしたバインダ溶液を用意し、このバインダ溶液に磁性粉及び硬化剤を混合して混合溶液を調製する。硬化剤としては、イソシアネートを使用することが好ましい。イソシアネートとしては、例えば芳香族イソシアネートやトリアジン環を構造中に含むイソシアネート等を用いることが好ましく、1分子中に複数のイソシアネート基を有していることがより好ましい。これにより、アクリル酸エステル共重合体が官能基として有する水酸基またはカルボキシル基とイソシアネートが反応して架橋構造が形成される。また、磁性粉以外のフィラー、例えばタルク、マイカ等をさらに混合させても構わない。
次に、図6に示すように、上記の混合溶液をベースフィルムF1に塗布し、加熱して混合溶液中の溶剤の乾燥及びバインダ樹脂の硬化を行いながらロールで巻き取る。混合溶液をベースフィルムF1に塗布する際に磁場を印加することによって磁性粉を所定方向に配向させてもよい。これにより、ベースフィルムF1の表面に磁性粉含有樹脂Rが塗布されたシートS1が得られる。ベースフィルムF1としては、PETフィルムを用いることができる。ここで、硬化後の磁性粉含有樹脂における磁性粉の含有比率は50〜90重量%であることが好ましい。磁性粉の含有比率が50重量%未満であると十分な透磁率が得られず、90重量%を超えると、磁性天板30の切断面から磁性粉が脱落するおそれが高まるからである。
ベースフィルムF1の表面に磁性粉含有樹脂Rを塗布すると、磁性粉含有樹脂RはベースフィルムF1側の表層部と、その反対側である露出側の表層部の特性が僅かに相違する。これは、未硬化であるバインダ樹脂の表面張力によるものであると考えられ、ベースフィルムF1側の表層部においては磁性粉35の密度が低くなる一方、露出側の表層部においては磁性粉35の密度が高くなる。
次に、シートS1からベースフィルムF1を剥離し、磁性粉含有樹脂Rの表裏を反転させて別のベースフィルムに貼り付けることにより、シートS2を作製する。これにより、ベースフィルムF1に塗布されていた際には下側(ベースフィルムF1側)であった磁性粉含有樹脂Rの表面が露出側となる。
次に、図7(a)に示すように金型によってシートS2を磁性天板30の平面形状に型抜きする。次に、図7(b)に示すように型抜きされた部分にエポキシ系の接着剤40を塗布した後、図7(c)に示すようにワイヤWが巻回されたドラムコア20を接着する。そして、磁性天板30が接着されたドラムコア20をシート本体から分離し、ベースフィルムを剥離すれば、本実施形態によるコイル部品10が完成する。



このような方法によってコイル部品10を作製すれば、塗布時においてベースフィルムF1側を向いていた磁性粉含有樹脂Rの表面、つまり、磁性天板30においてバインダ樹脂34の密度が高い側の表面を下面31として、ドラムコア20に接着することができる。
これにより、下面31側の表層部30Aにおける弾力性が高くなることから、磁性天板30に物理的な衝撃が加わった場合であっても、ドラムコア20に加わる衝撃がある程度和らげられるため、コイル部品10に対する耐衝撃性が高められる。しかも、接着剤40は、バインダ樹脂34の密度が高い表層部30Aと接することになり、両者は線膨張係数が比較的近いことから、温度変化による磁性天板30の剥離が生じにくくなる。さらに、磁性天板30の下面31には磁性粉35がほとんど露出していないことから、隣接する端子電極間、例えば端子電極E1と端子電極E2との間における絶縁耐圧を十分に確保することも可能となる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
10 コイル部品
20 ドラムコア
21 巻芯部
22,23 鍔部
30 磁性天板
30A,30B 表層部
30C 内層部
31 磁性天板の下面
32 磁性天板の上面
34 バインダ樹脂
35 磁性粉
40 接着剤
E1〜E4 端子電極
F1 ベースフィルム
R 磁性粉含有樹脂
S1,S2 シート
W ワイヤ

Claims (7)

  1. 巻芯部及び前記巻芯部の両端に設けられた第1及び第2の鍔部を有するドラムコアと、
    前記巻芯部に巻回されたワイヤと、
    前記第1及び第2の鍔部にそれぞれ設けられ、前記ワイヤの端部が継線される端子電極と、
    前記第1及び第2の鍔部に固定され、バインダ樹脂に磁性粉を混合してなる磁性粉含有樹脂からなる磁性天板と、を備え、
    前記磁性天板は、前記第1及び第2の鍔部側を向く下面と、前記下面とは反対側に位置する上面とを有するコイル部品の製造方法であって、
    バインダ溶液に磁性粉及び硬化剤を混合して混合溶液を調製し、
    前記混合溶液をベースフィルムに塗布することによって、前記ベースフィルムの表面に前記磁性粉含有樹脂が塗布されたシートを作製し、
    前記シートから前記ベースフィルムを剥離することによって前記磁性粉含有樹脂を取り出し、
    前記塗布時において前記ベースフィルム側を向いていた前記磁性粉含有樹脂の表面を前記下面として、前記磁性粉含有樹脂をドラムコアに接着し、これにより、前記磁性天板の前記上面側の表層部よりも前記下面側の表層部の前記バインダ樹脂の密度を高めることを特徴とするコイル部品の製造方法
  2. 前記磁性粉含有樹脂を取り出す工程及び前記磁性粉含有樹脂をドラムコアに接着する工程は、
    前記シートから前記ベースフィルムを剥離した後、前記磁性粉含有樹脂の表裏を反転させて別のベースフィルムに貼り付けることにより、別のシートを作製し、
    前記別のシートを前記磁性天板の平面形状に型抜きした後、前記ワイヤが巻回された前記ドラムコアを、型抜きされた前記磁性天板に接着し、
    前記磁性天板が接着された前記ドラムコアを前記別のシート本体から分離し、さらに、前記別のベースフィルムを剥離することにより行う、ことを特徴とする請求項1に記載のコイル部品の製造方法。
  3. 前記第1及び第2の鍔部は、前記磁性天板に覆われる上面と、前記上面とは反対側に位置する実装面と、前記上面及び前記実装面に対して垂直な外側面とを有し、
    前記端子電極は、前記上面、前記実装面及び外側面に連続的に形成され、
    前記ワイヤの端部は、前記上面に形成された端子電極に継線されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のコイル部品の製造方法
  4. 前記端子電極は、前記第1及び第2の鍔部にそれぞれ複数個設けられていることを特徴とする請求項3に記載のコイル部品の製造方法
  5. 前記第1及び第2の鍔部は、前記磁性天板に覆われる上面と、前記上面とは反対側に位置する実装面と、前記上面及び前記実装面に対して垂直な外側面とを有し、
    前記端子電極は、前記実装面及び外側面に連続的に形成され、
    前記ワイヤの端部は、前記実装面に形成された端子電極に継線されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のコイル部品の製造方法
  6. 前記磁性粉は、金属軟磁性粉であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のコイル部品の製造方法
  7. 前記金属軟磁性粉は、扁平形状を有していることを特徴とする請求項6に記載のコイル部品の製造方法
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