JP6642050B2 - 搬送装置及び画像記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、シートを搬送する搬送装置、及び当該搬送装置を備える画像記録装置に関する。
搬送装置や画像記録装置において、装置内にシートが詰まったとき、当該シートはユーザにより取り除かれる。このシートの取り除き過程において、シートを搬送するためのローラ対に当該シートが挟持されていると、当該シートが破れるおそれがある。
このような問題を解決するために、特許文献1には、ユーザがトレイを脱抜した後に、移動部材を移動させることによって、ローラ対を構成するローラを互いに離間させることができ、トレイの装着過程においてトレイを移動部材と当接させて移動部材を移動させることによって、ローラ対を構成するローラを互いに当接させることができる画像記録装置が開示されている。
特開2012−91489号公報
特許文献1に開示された画像記録装置において、トレイの脱抜時においても、トレイの装着時と同様に、トレイを移動部材と当接させて移動部材を移動させることによって、ローラ対を構成するローラを互いに離間させることが考えられる。つまり、トレイの画像記録装置に対する挿入及び脱抜と、移動部材の移動とを連動させるように画像記録装置を構成とすることが考えられる。
しかしながら、画像記録装置を上記のように構成した場合、以下のような問題が生じるおそれがある。トレイの脱抜過程において、トレイが画像記録装置から中途まで引き出されると、移動部材の移動によってローラ対を構成するローラが互いに離間する。通常、トレイは、そのまま画像記録装置から引き出されて脱抜される。しかしながら、トレイが、画像記録装置から中途まで引き出された状態から再び画像記録装置へ装着するように移動される可能性もある。この場合、ローラ対を構成するローラが互いに離間した状態のまま、トレイが画像記録装置へ装着されるおそれがある。すると、ローラ対は、トレイから給送されたシートを搬送することができない。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、トレイの移動とローラ対を構成するローラの接離とが移動部材を介して連動する構造において、トレイが装置に装着された位置でローラ対を構成するローラ同士を確実に当接させることができる構造を提供することにある。
(1) 本発明に係る搬送装置は、シートを搬送する装置であって、第1ローラと、上記第1ローラに対向して配置され、上記第1ローラとの間でシートを挟持可能な第2ローラと、上記第2ローラを回転可能に支持しており、上記第2ローラが上記第1ローラと当接した当接位置、及び上記第2ローラが上記第1ローラから離間した離間位置へ移動可能なローラホルダと、上記ローラホルダの移動方向と交差する方向に沿って第1位置及び第2位置へ移動可能であり、当該第1位置において上記ローラホルダを上記当接位置とし、当該第2位置において上記ローラホルダを上記離間位置とする移動部材と、シートを支持可能であり、上記ローラホルダの移動方向と交差する方向に沿って上記搬送装置に装着された装着位置及び当該装着位置とは異なる非装着位置へ移動可能なトレイと、第1状態及び第2状態に状態変化可能であり、上記トレイが上記非装着位置から上記装着位置へ移動する過程において、上記トレイと当接して当該第1状態となり、上記トレイが上記装着位置から上記非装着位置へ移動する過程において、上記トレイと当接して当該第2状態となる当接部材を有し、当該当接部材の当該第1状態への変化に連動して上記移動部材を上記第1位置へ移動させ、当該当接部材の上記第2状態への変化に連動して上記移動部材を上記第2位置へ移動させる連動機構と、を備える。上記移動部材は、上記トレイと当接可能な当接部を備える。上記トレイが上記非装着位置から上記装着位置へ移動する過程において、上記当接部と当接するときの上記トレイの位置は、上記当接部材と当接するときの上記トレイの位置よりも上記装着位置に近い。上記装着位置へ移動する上記トレイが上記当接部と当接することによって、上記移動部材は上記第1位置へ移動可能である。
第1ローラ及び第2ローラの当接は、当接部材が装着位置へ向けて移動するトレイと当接して第1状態へ変化し、移動部材が当接部材の第1状態への変化に連動して第1位置へ移動することによって実行される。この場合、当接部材の動作によっては、移動部材が第1位置へ移動することができないおそれがある。しかし、本構成では、装着位置へ移動するトレイが当接部と当接することによって、当接部材に関係なく、移動部材を第1位置へ移動させることができる。これにより、第1ローラと第2ローラとを、当接部材の動作に関係なく当接させることができる。
(2) 上記当接部材の上記第1状態への変化に連動して上記第1位置へ移動した上記移動部材の上記当接部は、上記装着位置の上記トレイと当接していない。
通常、トレイは、搬送装置に設けられた壁などの部材に当接することによって装着位置に位置決めされる。トレイが当該部材に当接するときに、トレイを把持するユーザに対してクリック感が付与される。
本構成によれば、移動部材が当接部材の第1状態への変化に連動して第1位置へ移動した場合、装着位置へ移動したトレイは、移動部材の当接部と当接しない。これにより、トレイが当接部と当接することによるクリック感がユーザに付与されることが防止可能である。つまり、上記部材によってのみ、クリック感を付与することができる。また、これにより、トレイが上記部材に当接することによる負荷に加えて、トレイが当接部と当接することによる負荷がトレイにかかることが防止可能である。以上より、トレイを装着位置へ移動させる際において、トレイに余計な負荷をかけず、トレイの操作感を良好に維持することができる。
また、本構成によれば、トレイの装着位置への位置決めを、確実に上記部材によって行うことができる。
(3) 例えば、上記当接部材は、上記ローラホルダの移動方向及び上記トレイの移動方向と交差する方向に延びる回動軸周りに回動可能に設けられ、且つ上記第1状態及び上記第2状態に加えて第3状態に状態変化可能である。この場合、上記第1状態は、上記第3状態から上記回動軸周りの第1回動向きへ180°未満の角度だけ回動した状態である。また、上記第2状態は、上記第3状態から上記回動軸周りの上記第1回動向きと反対の第2回動向きへ180°未満の角度だけ回動した状態である。また、上記当接部材は、既定状態において上記第3状態であり、上記トレイが上記非装着位置から上記装着位置へ移動する過程において、上記トレイと当接して上記第3状態から上記第1状態へ回動し、上記トレイが上記装着位置から上記非装着位置へ移動する過程において、上記トレイと当接して上記第3状態から上記第2状態へ回動する。
(4) 本発明に係る搬送装置は、上記当接部材を上記第3状態へ付勢する付勢部材を備える。
本構成によれば、当接部材がトレイなどの他の部材と当接していない状態において、当接部材を、確実に第3状態に維持することができる。
(5) 上記連動機構は、上記第3状態の上記当接部材に対して、上記第1回動向きに配置され、上記当接部材の回動領域に突出する第1突出部と、上記第3状態の上記当接部材に対して、上記第2回動向きに配置され、上記当接部材の回動領域に突出する第2突出部と、を備える。上記第1突出部は、上記第3状態から上記第1状態へ回動する上記当接部材と当接することによって上記移動部材を上記第1位置へ移動させる。上記第2突出部は、上記第3状態から上記第2状態へ回動する上記当接部材と当接することによって上記移動部材を上記第2位置へ移動させる。
本構成によれば、連動機構を単純な構造とすることができ、搬送装置の製造を容易にすることができる。
(6) 例えば、上記第1突出部及び上記第2突出部は、上記移動部材に設けられている。
(7) 上記第1突出部は、上記移動部材が上記第2位置にある状態において上記第3状態の上記当接部材と当接する。上記第2突出部は、上記移動部材が上記第1位置にある状態において上記第3状態の上記当接部材と当接する。
本構成によれば、移動部材が第1位置に位置する状態と第2位置に位置する状態の両方で、当接部材を、第1突出部及び第2突出部により第3状態に位置決めすることができる。
(8) 上記当接部材は、上記装着位置の上記トレイと当接しない。
本構成によれば、当接部材が装着位置のトレイと当接していない。そのため、第2ローラが、ローラホルダ、移動部材、及び当接部材を介して、トレイを基準に位置決めされることがない。その結果、第1ローラ及び第2ローラによるシートの搬送精度の低下を防止することができる。
(9) 例えば、上記当接部の位置は、上記当接部材の位置よりも上記装着位置に近い。この場合、上記トレイは、上記装着位置において、上記当接部と上記当接部材との間に位置しており、上記トレイの移動過程において、上記当接部及び上記当接部材と当接可能な凸部を備える。
(10) 本発明は、上記搬送装置と、シートに画像を記録する記録部と、を備える画像記録装置として捉えることもできる。
本発明によれば、トレイが装着位置に位置する状態で第1ローラ及び第2ローラを確実に当接させることができる。
図1は、複合機10の外観斜視図である。 図2は、プリンタ部11の内部構造を模式的に示す縦断面図である。 図3は、給送トレイ20の斜視図である。 図4は、移動部材53と支持フレーム51とサイドフレーム55と搬送ローラ対59と排出ローラ62とローラホルダ85とを上から見た斜視図である。 図5は、図4のV−V断面図であり、(A)は移動部材53が第1位置の状態を示し、(B)は移動部材53が第2位置の状態を示す。 図6は、移動部材53とサイドフレーム55と搬送ローラ60とローラホルダ85とを下から見た斜視図である。 図7は、プリンタ部11の内部構造を示す縦断面図であり、給送トレイ20が装着位置の状態を示す。 図8は、プリンタ部11の内部構造を示す縦断面図であり、当接部94が後方からレバー部材54に当接した状態を示す。 図9は、プリンタ部11の内部構造を示す縦断面図であり、第2状態のレバー部材54が当接部94に乗り上げた状態を示す。 図10は、プリンタ部11の内部構造を示す縦断面図であり、当接部94が前方からレバー部材54に当接した状態を示す。 図11は、プリンタ部11の内部構造を示す縦断面図であり、第1状態のレバー部材54が当接部94に乗り上げた状態を示す。 図12は、変形例における給送トレイ20と移動部材53と摺動部材67とコイルバネ68とを模式的に示した縦断面図である。
以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。また、以下の説明においては、複合機10が使用可能に設置された状態(図1の状態)を基準として、上下方向7が定義され、開口13が設けられている面を正面(前面)として前後方向8が定義され、複合機10を正面から視て左右方向9が定義される。上下方向7、前後方向8、及び左右方向9は、互いに直交している。
[複合機10の全体構造]
図1に示されるように、複合機10は、薄型の直方体に概ね形成されており、下部にプリンタ部11(画像記録装置の一例)が設けられている。複合機10は、ファクシミリ機能及びプリント機能などの各種の機能を有している。複合機10は、プリント機能として、インクジェット方式で用紙12(シートの一例、図2参照)の片面に画像を記録する機能を有している。なお、複合機10は、インクジェット方式以外、例えば電子写真方式で画像を記録するものであってもよい。また、複合機10は、用紙12の片面及び両面に画像を記録する機能を有していてもよい。
プリンタ部11は、用紙12を搬送する搬送装置と、用紙12に画像を記録する記録部24とを有している。搬送装置は、搬送ローラ対59(図2参照)、ローラホルダ85(図4及び図5参照)、移動部材53(図5及び図6参照)、給送トレイ20(図1及び図3参照)、レバー部材54(図4及び図5参照)、コイルバネ86(図5参照)等を備えている。なお、本実施形態において、本発明の連動機構は、レバー部材54と、移動部材53に設けられた後述する突起76、77とで構成されている。
[給送トレイ20]
図1に示されるように、プリンタ部11は、前面75に開口13が形成された筐体14を備えている。給送トレイ20(トレイの一例)が、後方へ移動することによって、開口13を通じて筐体14へ挿入されて装着される。給送トレイ20が筐体14へ装着されているときの位置が装着位置であり、図7に示された給送トレイ20の位置である。また、筐体14内の給送トレイ20は、前方へ移動することによって、開口13を通じて筐体14から脱抜される。給送トレイ20が筐体14から脱抜されているときの位置は、装着位置とは異なり位置であり、非装着位置である。
図3に示されるように、給送トレイ20は、上部が開放された箱形状の部材である。給送トレイ20は、用紙12(図2参照)が積層した状態で支持される底板22と、底板22の左右両端部から上方へ立設された一対の側板91とを備えている。
一対の側板91の上面91Aには、当接部94(凸部の一例)が設けられている。当接部94は、上面91Aから上方へ突出しており、後述するレバー部材54と当接する。当接部94は、側面視において概ね矩形である。
[給送部16]
図2に示されるように、給送部16は、プリンタ部11に装着された状態の給送トレイ20の底板22よりも上方に設けられている。給送部16は、給送ローラ25、給送アーム26、及び駆動伝達機構27を備えている。給送ローラ25は、給送アーム26の先端部において回転可能に支持されている。給送アーム26は、基端部に設けられた支軸28を中心として、矢印29の方向に回動する。これにより、給送ローラ25は、給送トレイ20または給送トレイ20に支持された用紙12に対して接離可能である。
給送ローラ25は、複数のギヤを含む駆動伝達機構27によって、搬送用モータ(不図示)の駆動力が伝達されて回転する。これにより、底板22により支持された用紙12のうち、給送ローラ25と当接している最も上の用紙12が、搬送路65へ給送される。なお、給送ローラ25は、搬送用モータとは別に設けられたモータから駆動力を付与されて回転してもよい。また、駆動伝達機構27は、複数のギヤを含む形態に限らず、例えば支軸28と給送ローラ25の軸とに架け渡されたベルトを含むものであってもよい。
[搬送路65]
図2に示されるように、プリンタ部11に装着された状態の給送トレイ20の後端部から搬送路65が延出されている。搬送路65は、湾曲部33と直線部34とを備える。湾曲部33は、湾曲しつつ延びている。直線部34は、前後方向8に延びている。
湾曲部33は、所定間隔を隔てて互いに対向する第1ガイド部材18と第2ガイド部材19とによって構成されている。直線部34は、搬送ローラ対59、所定間隔を隔てて互いに対向する記録部24とプラテン42、及び排出ローラ対44によって区画されている。
給送トレイ20により支持された用紙12は、給送ローラ25によって湾曲部33を下から上へUターンするように搬送されて搬送ローラ対59に到達する。搬送ローラ対59により挟持された用紙12は、画像記録面を記録部24に向けて直線部34を前方に搬送される。記録部24の直下に到達した用紙12は、記録部24により画像記録面に画像を記録される。画像が記録された用紙12は、直線部34を前方に搬送されて排出トレイ21に排出される。以上のように、用紙12は、図2に一点鎖線の矢印により示される搬送向き15に沿って搬送される。
[記録部24]
図2に示されるように、記録部24は、直線部34の上方に設けられており、キャリッジ40と記録ヘッド38とを備えている。記録部24の下方且つ記録部24と対向する位置には、プラテン42が設けられている。プラテン42は、直線部34を搬送される用紙12を支持する部材である。
キャリッジ40は、前後方向8に間隔を空けて配置された2つのガイドレール56、57によって、左右方向9へ往復移動可能に支持されている。記録ヘッド38は、キャリッジ40に搭載されている。記録ヘッド38には、インクカートリッジ(不図示)からインクが供給される。記録ヘッド38の下面には、複数のノズル39が形成されている。キャリッジ40が移動している状態において、記録ヘッド38は、ノズル39からインク滴をプラテン42に向けて吐出する。これにより、搬送ローラ対59によって搬送され、プラテン42に支持された用紙12に画像が記録される。
[支持フレーム51及びサイドフレーム55]
プラテン42の下方に、図4に示される支持フレーム51が配置されている。支持フレーム51は、金属製であり、且つ前後方向8及び左右方向9に拡がった板状の部材である。なお、図4では、プラテン42の図示が省略されている。
支持フレーム51には、左右方向9に間隔を空けて形成された複数の開口52が形成されている。開口52は、後述するローラホルダ85に対応する位置に形成されている。支持フレーム51における左右方向9の中央部には、前後方向8に延びた長孔70が形成されている。
支持フレーム51の右端部及び左端部には、上方に突出され且つ前後方向8に延設された一対のサイドフレーム55が設けられている。一対のサイドフレーム55は、それぞれ直線部34よりも右方及び左方の位置に設けられている。一対のサイドフレーム55は、金属製である。本実施形態において、一対のサイドフレーム55は、支持フレーム51と一体に成形されている。
[搬送ローラ対59及び排出ローラ対44]
図2に示されるように、直線部34における記録ヘッド38よりも搬送向き15の上流に、搬送ローラ対59が配置されている。直線部34における記録ヘッド38よりも搬送向き15の下流には、排出ローラ対44が配置されている。
搬送ローラ対59は、直線部34の上方に配置された搬送ローラ60(第1ローラの一例)と、直線部34の下方に搬送ローラ60と対向して配置されたピンチローラ61(第2ローラの一例)とを備えている。
図4に示されるように、搬送ローラ60は、左右方向9を軸線方向として回転する円柱状の部材である。搬送ローラ60は、その左右両端部を、一対のサイドフレーム55によって軸受80を介して回転可能に支持されている。
ピンチローラ61は、左右方向9を軸線方向として回転する円柱状の部材である。ピンチローラ61は、左右方向9に間隔を空けて複数(本実施形態では6個)設けられている。各ピンチローラ61は、後述するローラホルダ85によって回転可能に支持されている。
図2に示されるように、排出ローラ対44は、直線部34の下方に配置された排出ローラ62と、直線部34の上方に排出ローラ62と対向して配置された拍車ローラ63とを備えている。拍車ローラ63は、左右方向9に間隔を空けて複数設けられている。排出ローラ62は、左右方向9に延びる軸64と、軸64に取り付けられたローラ部58とを備えている。図4に示されるように、ローラ部58は、左右方向9に間隔を空けて複数設けられており、拍車ローラ63と対向する位置に設けられている。拍車ローラ63は、図示しない弾性部材によってローラ部58に押圧されている。
搬送ローラ60及び排出ローラ62は、上記搬送用モータから駆動力が伝達されて回転する。搬送ローラ対59に用紙12が挟持されている状態で搬送ローラ60が回転すると、用紙12は、搬送ローラ対59によって搬送向き15に搬送される。また、排出ローラ対44に用紙12が挟持されている状態で排出ローラ62が回転すると、用紙12は、排出ローラ対44によって搬送向き15に搬送される。
[ローラホルダ85及びコイルバネ86]
各ピンチローラ61は、図4及び図5に示されるローラホルダ85によって回転可能に支持されている。ローラホルダ85は、後述するように支持フレーム51によって支持されている。
図4に示されるように、ローラホルダ85は、各ピンチローラ61に対応して設けられている。各ローラホルダ85は、左右方向9に間隔を空けて配置されている。なお、ローラホルダ85は、各ピンチローラ61に対応して設けられていなくてもよい。例えば、6個のピンチローラ61に対して3個のローラホルダ85が設けられており、各ローラホルダ85が2個のピンチローラ61を支持していてもよい。
図5に示されるように、ローラホルダ85は、その前後方向8における概ね中央部においてピンチローラ61を回転可能に支持する。各ローラホルダ85は、当該中央部から後方に延設された後延設部87と、当該中央部から前方に延設された前延設部88と、前延設部88の前端部から下方に延設された下延設部89と、下延設部89の下端部から左右方向9に突出し、後述する移動部材53と当接可能な当接部90とを備える。
ローラホルダ85の中央部の下方を向く面85Aには、コイルバネ86の一端が接続されている。コイルバネ86の他端は、支持フレーム51の上面と接続されている。これにより、ローラホルダ85は、コイルバネ86を介して支持フレーム51によって支持されている。
下延設部89は、支持フレーム51に形成された開口52(図4参照)、及び後述する移動部材53に形成された開口73(図6参照)に挿通されている。
ローラホルダ85は、コイルバネ86が伸縮することによって、図5(A)に示される当接位置と、図5(B)に示される離間位置との間を、概ね上下方向7に沿って移動可能である。
ローラホルダ85が当接位置に位置するとき、ピンチローラ61は搬送ローラ60と当接した状態であり、コイルバネ86により、ピンチローラ61は、搬送ローラ60に押圧された状態である。つまり、コイルバネ86は、ローラホルダ85を当接位置に向けて付勢している。
離間位置のローラホルダ85は、当接位置に位置するときよりも下方に位置する。ローラホルダ85が離間位置に位置するとき、ピンチローラ61は搬送ローラ60から離間した状態である。このとき、コイルバネ86は、ローラホルダ85が当接位置に位置するときよりも収縮した状態である。
[移動部材53]
図5に示されるように、移動部材53は、支持フレーム51の下方に設けられている。移動部材53は、不図示のフレームによって、前後方向8に沿って移動可能に支持されている。移動部材53は、下方から支持フレーム51の下面と当接した状態で不図示のフレームによって支持されている。移動部材53は、移動時において支持フレーム51の下面と当接した状態を維持する。
図4に示されるように、移動部材53の上面における左右方向9の中央部には、上方に突出した突起69が形成されている。突起69は、支持フレーム51に形成された長孔70に挿入されている。突起69の左右方向9の長さは、長孔70の短手方向(左右方向9)の長さと略同一である。また、長孔70の長手方向(前後方向8)の長さは、突起69の前後方向8の長さよりも長い。これにより、突起69、つまり移動部材53は、左右方向9に位置決めされた状態で、長孔70に沿って前後方向8に移動可能である。
図5及び図6に示されるように、移動部材53は、左右方向9の長さ及び前後方向8の長さが上下方向7の長さよりも長い本体部71と、本体部71の右端部及び左端部から下方に突出した一対の側壁72とを備えている。
本体部71には、左右方向9に間隔を空けて複数の開口73が形成されている。開口73は、左右方向9において、支持フレーム51に形成された開口52(図4参照)に対応する位置に形成されている。開口52及び開口73は、開口52を上とし且つ開口73を下として平面視において重複している。開口73には、開口52を通じて、ローラホルダ85の下延設部89が挿通される。ここで、開口73の前後方向8の長さは、開口52よりも長い。これにより、移動可能な移動部材53がいずれの位置に位置していても、開口52と開口73とは平面視において重複している。その結果、移動部材53の位置にかかわらず、ローラホルダ85の下延設部89は、開口52及び開口73を挿通した状態となる。
移動部材53の下面には、カム部74が形成されている。カム部74は、開口73の右方及び左方において開口73に隣接して形成されている。換言すると、開口73は、左右方向9において2つのカム部74によって挟まれている。つまり、カム部74は、各ローラホルダ85に対応して2つずつ設けられている。なお、カム部74の数は、各ローラホルダ85に対応して2つに限らない。例えば、カム部74は、各ローラホルダ85に対応して1つずつ設けられていてもよい。
カム部74は、下方を向き且つ前後方向8に延びた面である。開口73よりも右方に形成されたカム部74には、当該開口73を挿通されたローラホルダ85の下延設部89から右方に突出した当接部90が、下方から当接する。一方、開口73よりも左方に形成されたカム部74には、当該開口73を挿通されたローラホルダ85の下延設部89から左方に突出した当接部90が、下方から当接する。
カム部74は、傾斜面81及び水平面83を備えている。傾斜面81は、前方へ向かうにしたがって上方へ傾斜した面である。換言すると、第1傾斜面81は、前方へ向かうにしたがってピンチローラ61に近づくように傾斜した面である。水平面83は、傾斜面81の後端と連続した面である。水平面83は、概ね前後方向8に延びている。
一対の側壁72のそれぞれには、2つの突起76、77が形成されている。突起76は第2突出部の一例である。突起77は第1突出部の一例である。突起76、77は、一対の側壁72のうちの右の側壁72から右方に突出しており、一対の側壁72のうちの左の側壁72から左方に突出している。突起76、77は、前後方向8に間隔を空けて形成されている。突起76は、突起77よりも前方に形成されている。
移動部材53は、突起76、77が後述するレバー部材54に当接されることによって、前後方向8(ローラホルダ85の移動方向である上下方向7と直交する方向)に沿って、図5(A)に示される第1位置と、図5(B)に示される第2位置に移動可能である。第1位置は、第2位置よりも後方の位置である。なお、移動部材53の移動方向は、前後方向8に限らず。ローラホルダ85の移動方向と交差する方向であればよい。
図5(A)に示されるように、移動部材53が第1位置に位置するとき、カム部74は、ローラホルダ85の当接部90よりも後方に位置しており、ローラホルダ85から離間している。これにより、ローラホルダ85は、コイルバネ86の付勢力によって上方に移動する。その結果、ローラホルダ85は当接位置に位置し、ピンチローラ61は搬送ローラ60と当接する。なお、移動部材53が第1位置のときにローラホルダ85が当接位置に位置することを条件として、第1位置の移動部材53はローラホルダ85と当接していてもよい。
移動部材53が第1位置から第2位置へ移動する過程において、当接部90は傾斜面81に当接して案内される。これにより、ローラホルダ85は、コイルバネ86の付勢力に抗して下方へ移動する。そして、図5(B)に示されるように、移動部材53が第2位置に位置するとき、カム部74の水平面83が上方から当接部90と当接している。このとき、ローラホルダ85は、コイルバネ86の付勢力に抗して当接位置よりも下方へ移動して離間位置に位置し、ピンチローラ61は搬送ローラ60から離間する。
図4及び図6に示されるように、一対の側壁72のそれぞれから、当接部96が下方へ突出されている。当接部96は、前後方向8において、突起77よりも後方に設けられている。当接部96の下端部は、給送トレイ20の当接部94と当接可能である。当接部96は、後述するように当接部94に前方から当接され後方へ押される。これにより、移動部材53は後方へ移動する。
[レバー部材54]
図4〜図6に示されるように、移動部材53の一対の側壁72よりも右方及び左方に、レバー部材54(当接部材の一例)が設けられている。レバー部材54は、前後方向8において突起76、77の間に配置されている。レバー部材54は、左右方向9において当接部96と同位置に配置されている。レバー部材54は、上下方向7に延設されている。レバー部材54の上端部は、突起76、77よりも上方に位置している。レバー部材54の下端部は、突起76、77よりも下方に位置している。レバー部材54の下端部は、当接部96の下端部と略同じ高さである。
図5に示されるように、レバー部材54の上端部は、不図示のフレームによって、左右方向9に延びる回動軸54A周りに回動可能なように支持されている。これにより、レバー部材54は、その上端部を中心として矢印103の向き及び矢印104の向きに回動可能である。
具体的には、レバー部材54は、回動することによって、図11に示される第1状態、図9に示される第2状態、及び図4〜8及び図10に示される第3状態に状態変化可能である。第3状態は、レバー部材54が概ね上下方向7に沿って延びた状態である。第1状態は、第3状態から回動軸54A周りに矢印104(図5参照)の向き(第1回動向きの一例)へ180°未満の角度だけ回動した状態である。第2状態は、第3状態から回動軸54A周りに矢印103(図5参照)の向き(第2回動向きの一例)へ180°未満の角度だけ回動した状態である。
レバー部材54は、第3状態から第2状態に状態変化する過程において、後方から突起76に当接して突起76を押す。これにより、移動部材53は、前方に移動する。つまり、突起76は、第3状態のレバー部材54に対して矢印103の向きに配置されており、レバー部材54の回動領域に突出している。また、レバー部材54は、第3状態から第1状態に状態変化する過程において、前方から突起77に当接して突起77を押す。これにより、移動部材53は、後方に移動する。つまり、突起77は、第3状態のレバー部材54に対して矢印104の向きに配置されており、レバー部材54の回動領域に突出している。
レバー部材54の上端部には、不図示のトーションバネ(付勢部材の一例)が取り付けられている。これにより、レバー部材54は、第3状態に向けて付勢されている。つまり、レバー部材54に外部から力が付与されていない既定状態において、レバー部材54は、トーションバネの付勢力によって第3状態に維持されている。一方、レバー部材54が第1状態及び第2状態に状態変化するためには、トーションバネの付勢力に抗して回動する必要がある。
レバー部材54の下端部は、給送トレイ20の当接部94と当接可能である。レバー部材54は、後述するように、当接部94と当接して押されることによって状態変化する。
[移動部材53、レバー部材54、及びローラホルダ85の移動]
以下、移動部材53、レバー部材54、及びローラホルダ85の移動について説明する。給送トレイ20が筐体14に装着されている状態、つまり給送トレイ20が装着位置に位置する状態において、移動部材53は、図5(A)に示されるように第1位置に位置している。
また、レバー部材54は、第3状態である。第3状態のレバー部材54は、第1位置の移動部材53の突起76に後方から当接している。
また、給送トレイ20の当接部94(図7参照)は、レバー部材54よりも後方に位置している。つまり、レバー部材54は、装着位置の給送トレイ20と当接していない。また、当接部94は、移動部材53の当接部96よりも前方に位置している。つまり、当接部94は、前後方向8において、当接部96とレバー部材54との間に位置している。
また、第1位置の移動部材53のカム部74は、ローラホルダ85の当接部90よりも後方に位置しており、当接部90から離間している。
また、ローラホルダ85は、コイルバネ86の付勢力によって当接位置に位置している。このとき、ピンチローラ61は、搬送ローラ60と当接している。
なお、レバー部材54は、突起76に当接していなくてもよい。また、当接部94は、装着位置の給送トレイ20と当接していてもよい。また、カム部74は、当接部90と当接していてもよい。
図5(A)に示される状態において、給送トレイ20が筐体14からの脱抜のために前方へ移動されると、つまり給送トレイ20が装着位置から非装着位置へ向けて移動されると、図8に示されるように、給送トレイ20の当接部94が後方からレバー部材54と当接する。図8に示される状態から、給送トレイ20が更に前方へ移動されると、レバー部材54は、当接部94に押されつつ当接部94に乗り上げる。これにより、レバー部材54は、図9に示されるように、トーションバネの付勢力に抗して回動して第3状態から第2状態に状態変化する。
レバー部材54は、第3状態から第2状態への状態変化過程において、突起76と当接して押す。これにより、移動部材53は、第1位置から第2位置へ向けて前方へ移動する。すると、カム部74の傾斜面81が後方且つ上方から当接部90と当接する。これにより、当接部90は、傾斜面81に沿って水平面83へ向けて下方へ案内される。その結果、ローラホルダ85は、コイルバネ86の付勢力に抗して下方に移動する。つまりローラホルダ85は、当接位置から離間位置へ向けて移動する。
図9に示される状態において、給送トレイ20が更に前方に移動すると、つまり当接部94がレバー部材54の下端部よりも前方に位置すると、レバー部材54は、図5(B)に示されるように、トーションバネの付勢力によって回動して第2状態から第3状態に回動する。このとき、レバー部材54は、第2位置の移動部材53の突起77に前方から当接している。なお、レバー部材54は、突起77に当接していなくてもよい。
図5(B)に示される状態において、レバー部材54は第3状態である。また、移動部材53は第2位置に位置している。また、ローラホルダ85は、離間位置に位置しており、ピンチローラ61は搬送ローラ60から離間している。その後、給送トレイ20は、更に前方に移動されることによって、筐体14から脱抜される。
図5(B)に示される状態において、給送トレイ20が筐体14に装着されるために後方へ移動されると、つまり給送トレイ20が非装着位置から装着位置へ向けて移動されると、図10に示されるように、当接部94が前方からレバー部材54と当接する。図10に示される状態から、給送トレイ20が更に後方へ移動されると、レバー部材54は、当接部94に押されつつ当接部94に乗り上げる。これにより、レバー部材54は、図11に示されるように、トーションバネの付勢力に抗して回動して第3状態から第1状態に状態変化する。
レバー部材54は、第3状態から第1状態への状態変化過程において、突起77と当接して押す。これにより、移動部材53は、第2位置から第1位置へ向けて後方へ移動する。すると、当接部90は、カム部74の水平面83に沿って案内された後、水平面83から離間して傾斜面81と当接し、傾斜面81に沿って案内される。ローラホルダ85は、当接部90が傾斜面81に沿って案内される過程において、コイルバネ86の付勢力によって上方に移動する。つまり、ローラホルダ85は、離間位置から当接位置へ向けて移動する。
図11に示される状態において、給送トレイ20が更に後方に移動して、当接部94がレバー部材54の下端部よりも後方に位置すると、レバー部材54は、図5(A)に示されるように、トーションバネの付勢力によって回動して第1状態から第3状態に状態変化する。このとき、レバー部材54は、第1位置の移動部材53の突起76に後方から当接している。なお、レバー部材54は、突起76に当接していなくてもよい。
図5(A)に示される状態において、レバー部材54は第1状態である。また、移動部材53は第1位置に位置している。また、ローラホルダ85は当接位置に位置しており、ピンチローラ61は搬送ローラ60と当接している。その後、給送トレイ20は、更に後方へ移動されることによって、筐体14へ装着される。つまり、給送トレイ20は、装着位置に位置する。
[当接部96の作用による移動部材53の移動]
図9に示される状態において、給送トレイ20が前方へ移動すると、上述したように、給送トレイ20は脱抜され、レバー部材54は第3状態となる。そして、給送トレイ20が装着される際に、給送トレイ20の当接部94が前方からレバー部材54と当接することにより、レバー部材54は第3状態から第1状態へ状態変化する。これにより、移動部材53は第2位置から第1位置へ移動し、ローラホルダ85は離間位置から当接位置へ移動する。
一方、図9に示される状態において、給送トレイ20が後方へ移動すると、当接部94はレバー部材54から離間する。これにより、レバー部材54は、トーションバネの付勢力によって回動して第2状態から第3状態へ状態変化する。つまり、当接部94は、第3状態のレバー部材54よりも後方に位置する。よって、当接部94が前方からレバー部材54と当接できない。すると、レバー部材54を第3状態から第1状態へ状態変化させることによって、移動部材53を移動させることができない。
この場合(図9に示される状態で給送トレイ20が後方へ移動した場合)、図7に示されるように、当接部94が前方から移動部材53の当接部96と当接して当接部96を後方へ押す。これにより、移動部材53が後方へ移動し、第2位置から第1位置へ移動する。その結果、ローラホルダ85は、離間位置から当接位置へ移動する。
当接部96は、レバー部材54よりも後方に位置する。そのため、当接部94が前方から当接部96と当接したときの給送トレイ20は、当接部94が前方からレバー部材54と当接したときの給送トレイ20よりも装着位置の近く、つまり後方に位置する。すなわち、筐体14から脱抜された給送トレイ20が筐体14へ挿入される際、当接部94は、当接部96ではなくレバー部材54と当接する(図10参照)。一方、給送トレイ20が筐体14から脱抜される中途の図9に示される状態から後方へ移動する際、当接部94は、レバー部材54と当接せずに当接部96と当接して当接部96を後方へ押す(図7参照)。
また、給送トレイ20の装着位置への移動過程において、当接部94が当接部96に前方から当接することによって移動部材53が第1位置へ移動された場合、給送トレイ20が装着位置に位置する状態において、当接部94と当接部96とは当接している(図7参照)。つまり、当接部96は、装着位置の給送トレイ20と当接している。一方、給送トレイ20の装着位置への移動過程において、当接部94がレバー部材54に前方から当接し、レバー部材54の第1状態への状態変化に連動して移動部材53が第1位置へ移動された場合、給送トレイ20が装着位置に位置する状態において、当接部94は、当接部96よりも前方に位置しており当接部96と当接していない。つまり、当接部96は、装着位置の給送トレイ20と当接していない。
[実施形態の効果]
本実施形態によれば、搬送ローラ60及びピンチローラ61の当接は、レバー部材54が装着位置へ向けて移動する給送トレイ20と当接して第1状態へ変化し、移動部材53がレバー部材54の第1状態への変化に連動して第1位置へ移動することによって実行される。この場合、レバー部材54の動作によっては、移動部材53が第1位置へ移動することができないおそれがある。しかし、本実施形態では、装着位置へ移動する給送トレイ20が当接部96と当接することによって、レバー部材54に関係なく、移動部材53を第1位置へ移動させることができる。これにより、搬送ローラ60とピンチローラ61とを、レバー部材54の動作に関係なく当接させることができる。
また、通常、給送トレイ20は、搬送装置に設けられた壁などの部材に当接することによって装着位置に位置決めされる。給送トレイ20が当該部材に当接するときに、給送トレイ20を把持するユーザに対してクリック感が付与される。
本実施形態によれば、移動部材53がレバー部材54の第1状態への変化に連動して第1位置へ移動した場合、装着位置へ移動した給送トレイ20は、移動部材53の当接部96と当接しない。これにより、給送トレイ20が当接部96と当接することによるクリック感がユーザに付与されることが防止可能である。つまり、上記部材によってのみ、クリック感を付与することができる。また、これにより、給送トレイ20が上記部材に当接することによる負荷に加えて、給送トレイ20が当接部96と当接することによる負荷が給送トレイ20にかかることが防止可能である。以上より、給送トレイ20を装着位置へ移動させる際において、給送トレイ20に余計な負荷をかけず、給送トレイ20の操作感を良好に維持することができる。
また、本実施形態によれば、給送トレイ20の装着位置への位置決めを、確実に上記部材によって行うことができる。
また、本実施形態によれば、トーションバネによって、レバー部材54が給送トレイ20などの他の部材と当接していない状態において、レバー部材54を、確実に第3状態に維持することができる。
また、本実施形態によれば、連動機構を突起76、77で構成された単純な構造とすることができ、搬送装置の製造を容易にすることができる。
また、本実施形態によれば、突起77は、移動部材53が第2位置にある状態において第3状態のレバー部材54と当接し、突起76は、移動部材53が第1位置にある状態において第3状態のレバー部材54と当接する。そのため、移動部材53が第1位置に位置する状態と第2位置に位置する状態の両方で、レバー部材54を、突起76、77により第3状態に位置決めすることができる。
また、本実施形態によれば、レバー部材54が装着位置の給送トレイ20と当接していない。そのため、ピンチローラ61が、ローラホルダ85、移動部材53、及びレバー部材54を介して、給送トレイ20を基準に位置決めされることがない。その結果、搬送ローラ60及びピンチローラ61による用紙12の搬送精度の低下を防止することができる。
[変形例]
上記実施形態では、レバー部材54の回動による状態変化に連動して、移動部材53を第1位置と第2位置とに移動させた。しかし、移動部材53を移動させる手段は、レバー部材54によるものに限らない。例えば、図12に示されるように、摺動部材67(当接部材の一例)の前後方向8への移動に連動して、移動部材53を第1位置と第2位置とに移動させてもよい。なお、本変形例において、連動機構は、摺動部材67と給送トレイ20の面20A、20Bとで構成されている。
摺動部材67は、不図示のフレームによって、前後方向8に沿って移動可能に支持されている。具体的には、摺動部材67は、図12(A)に示される後方位置(第1状態の一例)と、図12(B)に示される前方位置(第2状態の一例)とに移動可能である。
摺動部材67は移動部材53に連結されている。これにより、移動部材53は、摺動部材67の後方位置から前方位置への移動に連動して、第1位置から第2位置へ移動し、摺動部材67の前方位置から後方位置への移動に連動して、第2位置から第1位置へ移動する。
また、摺動部材67は、不図示のフレームによって、上下方向7に移動可能に支持されている。摺動部材67は、既定状態において、コイルバネ68によって下方へ付勢されている(図12(A)参照)。
以下、給送トレイ20が図12(A)に示される装着位置から図12(D)に示される非装着位置へ移動する場合における摺動部材67及び移動部材53の動作が説明される。図12(A)に示される状態において、移動部材53は第1位置に位置している。
給送トレイ20が装着位置から前方へ移動すると、給送トレイ20の面20Aが後方から摺動部材67の面67Aに当接して押す。これにより、図12(B)に示されるように、摺動部材67は後方位置から前方位置へ移動し、移動部材53は摺動部材67の移動に連動して第1位置から第2位置へ移動する。その結果、ローラホルダ85(図12では図示が省略されている。)は、当接位置から離間位置へ移動する。
第2位置の移動部材53の第2位置よりも前方への移動は、不図示の規制機構によって規制されている。よって、移動部材53と連結された摺動部材67の前方への移動も規制されている。したがって、給送トレイ20が図12(B)に示される状態から更に前方へ移動すると、摺動部材67は、面20Aに沿って案内され、コイルバネ68の付勢力に抗して上方へ移動する。その結果、図12(C)に示されるように、摺動部材67は、給送トレイ20に支持された状態となる。
給送トレイ20が図12(C)に示される状態から更に前方へ移動して筐体14から脱抜されると、つまり給送トレイ20が非装着位置に到達すると、図12(D)に示されるように、摺動部材67は、コイルバネ68の付勢力によって下方へ移動する。
次に、給送トレイ20が図12(D)に示される非装着位置から図12(A)に示される装着位置へ移動する場合における摺動部材67及び移動部材53の動作が説明される。
給送トレイ20が非装着位置から後方へ移動すると、給送トレイ20の面20Bが前方から摺動部材67の面67Bに当接して押す。これにより、図12(E)に示されるように、摺動部材67は前方位置から後方位置へ移動し、移動部材53は摺動部材67の移動に連動して第2位置から第1位置へ移動する。その結果、ローラホルダ85(図12では図示が省略されている。)は、離間位置から当接位置へ移動する。
第1位置の移動部材53の第1位置よりも後方への移動は、不図示の規制機構によって規制されている。よって、移動部材53と連結された摺動部材67の後方への移動も規制されている。したがって、給送トレイ20が図12(E)に示される状態から更に後方へ移動すると、摺動部材67は、面20Bに沿って案内され、コイルバネ68の付勢力に抗して上方へ移動する。その結果、図12(F)に示されるように、摺動部材67は、給送トレイ20に支持された状態となる。
給送トレイ20が図12(F)に示される状態から更に後方へ移動して筐体14に装着されると、つまり給送トレイ20が装着位置に到達すると、図12(A)に示されるように、摺動部材67は、コイルバネ68の付勢力によって下方へ移動する。
図12(B)に示される状態において、給送トレイ20が前方へ移動すると、上述したように図12(D)に示された状態となる。そして、給送トレイ20が装着される際に、給送トレイ20の面20Bが前方から摺動部材67の面67Bと当接することにより、移動部材53は第2位置から第1位置へ移動し、ローラホルダ85は離間位置から当接位置へ移動する。
一方、図12(B)に示される状態において、給送トレイ20が後方へ移動した場合、給送トレイ20の面20Bが前方から摺動部材67に当接することはない。その代わり、この場合、給送トレイ20の面20Bが前方から移動部材53の当接部96に当接して押す。これにより、移動部材53は第2位置から第1位置へ移動し、ローラホルダ85は離間位置から当接位置へ移動する(図12(A)参照)。
[その他の変形例]
また、上記実施形態では、当接部96及びレバー部材54は、いずれも給送トレイ20から突出した当接部94と当接していた。しかし、給送トレイ20は、1つの当接部94の代わりに、2つの当接部(第1当接部及び第2当接部)を備えており、当接部96が第1当接部と当接し、レバー部材54が第2当接部と当接してもよい。この場合、当接部96と第1当接部とが左右方向9に少なくとも一部が重複する位置に設けられ、且つレバー部材54と第2当接部とが左右方向9に少なくとも一部が重複する位置に設けられていればよく、当接部96及び第1当接部と、レバー部材54及び第2当接部とは、左右方向9に異なる位置に設けられていてもよい。
また、上記実施形態では、当接部96は、レバー部材54よりも後方に位置していたが、レバー部材54よりも前方に位置していてもよいし、レバー部材54と前後方向8に同位置であってもよい。この場合、上記と同様に、給送トレイ20は、第1当接部及び第2当接部を備えている。そして、当接部96が第1当接部と当接したときの給送トレイ20の位置が、レバー部材54が第2当接部と当接したときの給送トレイ20の位置よりも後方となるように、当接部96、レバー部材54、第1当接部、及び第2当接部の各位置が調整される。
また、上記実施形態では、搬送ローラ対59において、搬送ローラ60がピンチローラ61よりも上方に配置されていたが、ピンチローラ61が搬送ローラ60よりも上方に配置されていてもよい。この場合、ローラホルダ85や移動部材53などの配置が、ピンチローラ61に合わせて変更されることは言うまでもない。
また、上記実施形態においては、レバー部材54はトーションバネにより第3状態に付勢されているが、自重により第3状態に位置されてもよい。
上記実施形態においては、搬送装置は、画像記録装置としてのプリンタ部11に備えられていた。しかし、搬送装置は、画像記録装置への使用に限定されるものではなく、シートを搬送する機能を有する他の機器(例えばスキャナ)に使用可能である。
10・・・複合機
11・・・プリンタ部(画像記録装置)
12・・・用紙(シート)
20・・・給送トレイ(トレイ)
24・・・記録部
53・・・移動部材
54・・・レバー部材(当接部材)
60・・・搬送ローラ(第1ローラ)
61・・・ピンチローラ(第2ローラ)
76・・・突起(連動機構)
77・・・突起(連動機構)
85・・・ローラホルダ
96・・・当接部

Claims (10)

  1. シートを搬送する搬送装置であって、
    第1ローラと、
    上記第1ローラに対向して配置され、上記第1ローラとの間でシートを挟持可能な第2ローラと、
    上記第2ローラを回転可能に支持しており、上記第2ローラが上記第1ローラと当接した当接位置、及び上記第2ローラが上記第1ローラから離間した離間位置へ移動可能なローラホルダと、
    上記ローラホルダの移動方向と交差する方向に沿って第1位置及び第2位置へ移動可能であり、当該第1位置において上記ローラホルダを上記当接位置とし、当該第2位置において上記ローラホルダを上記離間位置とする移動部材と、
    シートを支持可能であり、上記ローラホルダの移動方向と交差する方向に沿って上記搬送装置に装着された装着位置及び当該装着位置とは異なる非装着位置へ移動可能なトレイと、
    第1状態及び第2状態に状態変化可能であり、上記トレイが上記非装着位置から上記装着位置へ移動する過程において、上記トレイと当接して当該第1状態となり、上記トレイが上記装着位置から上記非装着位置へ移動する過程において、上記トレイと当接して当該第2状態となる当接部材を有し、当該当接部材の当該第1状態への変化に連動して上記移動部材を上記第1位置へ移動させ、上記当接部材の当該第2状態への変化に連動して上記移動部材を上記第2位置へ移動させる連動機構と、を備え、
    上記移動部材は、上記トレイと当接可能な当接部を備え、
    上記トレイが上記非装着位置から上記装着位置へ移動する過程において、上記当接部と当接するときの上記トレイの位置は、上記当接部材と当接するときの上記トレイの位置よりも上記装着位置に近く、
    上記装着位置へ移動する上記トレイが上記当接部と当接することによって、上記移動部材は上記第1位置へ移動可能である搬送装置。
  2. 上記当接部材の上記第1状態への変化に連動して上記第1位置へ移動した上記移動部材の上記当接部は、上記装着位置の上記トレイと当接していない請求項1に記載の搬送装置。
  3. 上記当接部材は、上記ローラホルダの移動方向及び上記トレイの移動方向と交差する方向に延びる回動軸周りに回動可能に設けられ、且つ上記第1状態及び上記第2状態に加えて第3状態に状態変化可能であり、
    上記第1状態は、上記第3状態から上記回動軸周りの第1回動向きへ180°未満の角度だけ回動した状態であり、
    上記第2状態は、上記第3状態から上記回動軸周りの上記第1回動向きと反対の第2回動向きへ180°未満の角度だけ回動した状態であり、
    上記当接部材は、既定状態において上記第3状態であり、上記トレイが上記非装着位置から上記装着位置へ移動する過程において、上記トレイと当接して上記第3状態から上記第1状態へ回動し、上記トレイが上記装着位置から上記非装着位置へ移動する過程において、上記トレイと当接して上記第3状態から上記第2状態へ回動する請求項1または2に記載の搬送装置。
  4. 上記当接部材を上記第3状態へ付勢する付勢部材を備える請求項3に記載の搬送装置。
  5. 上記連動機構は、
    上記第3状態の上記当接部材に対して、上記第1回動向きに配置され、上記当接部材の回動領域に突出する第1突出部と、
    上記第3状態の上記当接部材に対して、上記第2回動向きに配置され、上記当接部材の回動領域に突出する第2突出部と、を備え、
    上記第1突出部は、上記第3状態から上記第1状態へ回動する上記当接部材と当接することによって上記移動部材を上記第1位置へ移動させ、
    上記第2突出部は、上記第3状態から上記第2状態へ回動する上記当接部材と当接することによって上記移動部材を上記第2位置へ移動させる請求項3または4に記載の搬送装置。
  6. 上記第1突出部及び上記第2突出部は、上記移動部材に設けられている請求項5に記載の搬送装置。
  7. 上記第1突出部は、上記移動部材が上記第2位置にある状態において上記第3状態の上記当接部材と当接し、
    上記第2突出部は、上記移動部材が上記第1位置にある状態において上記第3状態の上記当接部材と当接する請求項5または6に記載の搬送装置。
  8. 上記当接部材は、上記装着位置の上記トレイと当接しない請求項3から7のいずれかに記載の搬送装置。
  9. 上記当接部の位置は、上記当接部材の位置よりも上記装着位置に近く、
    上記トレイは、上記装着位置において、上記当接部と上記当接部材との間に位置しており、上記トレイの移動過程において、上記当接部及び上記当接部材と当接可能な凸部を備える請求項1から8のいずれかに記載の搬送装置。
  10. 請求項1から9のいずれかに記載の搬送装置と、
    シートに画像を記録する記録部と、を備える画像記録装置。



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